第6学年◯組 算数科学習指導案
1 単元名 「速さ」 2 指導にあたって 単元の目標 ○ 単位量あたりの考え方を用いて,速さ・道のり・時間の関係を調べようとする。 (算数への関心・意欲・態度) ○ 道のりと時間の関係から,速さの意味や表し方がわかり,言葉や式,図を使って説明することがで きる。 (数学的な考え方) ○ 速さの計算をしたり,速さを比べたりすることができる。 (数量や図形についての技能) ○ 速さの意味や表し方を理解している。 (数量や図形についての知識・理解) 子どもの実態 本学級の児童は◯名おり,事前に行った単位換算問題の正答は,1時間を秒にする問題で約63%,1 km を cm にする問題で約 31%であった。単位をそろえて1単位あたりで比べる問題でも正答者は約 69% であり,これまでの学習が形式的な処理をするところまでで,十分な理解や定着ができていなかったこ とが明らかである。そこで,本単元を通して思考過程を言葉や式,図で表現したり,友達と説明し合う 交流をしたりすることで速さの意味について理解を深め,単元末に練習の時間を確保することで学習を 定着させられるようにしたい。 学習の系統性 <第5 学年> ・平均とその利用 ・単位量あたりの大きさ <第6学年> ・速さ(速さ,道のり,時間) ・比例と反比例 単元計画 (1) 速さの意味を理解し,比べる ことができる・・・・【本時】① (2) 道のりと時間を使った速さ の表し方を知り,速さを求める ことができる・・・・・・・① (3) 速さと時間を使って道のり を求めることができる・・・① (4) 道のりと速さを使って時間 を求めることができる・・・① (5) 時速・分速・秒速の相互の関 係がわかり,いろいろな速さを 比べることができる・・・・① (6) 練習問題を解き,学習内容の 理解を深め,定着を図る・・② 教材について 本単元に関しては,第5学年「単位量あたりの大きさ」 の学習において,部屋の混み具合や人口密度など異種の2 つの量の割合について学習してきている。これらの上に立 って,本単元では異種の2 つの量の割合である速さについ て指導する。一方の量を単位として大きさをそろえ,もう 一方の量をそれに伴って変化させて比較する単位量あたり の考え方で,速さを捉えることができるようにすることが ねらいである。 具体的には,①道のりや時間をもとにした速さの計算, ②道のりの計算,③時間の計算,④時速・分速・秒速の比 較ができるように単元を構成しなければならない。 なお,速さについては,一定の長さを移動するのにかか る時間や,単位時間あたりに移動する長さとして捉えるこ とができる。しかし,これまでの量の大小の比較では,数 値の大きい方を長い,多い,重いと判断してきたことから, 後者の考え方をもとにして数値が大きい方を速いとする方 が望ましい。そこで,本単元では速さと出会う第2時から 速さを単位時間あたりの道のりと捉えさせていく。 指導について 本単元の指導にあたっては,異種の2つの量の割合で表 される速さについて意味と表し方が分かり,速さの計算を したり,言葉や式,図を使って説明したりすることができ るようにする。速さ・道のり・時間についてはそれぞれに 公式があり,それらを適応すれば問題を解くことはできる が,形式的な理解になってしまうおそれがある。そこで, 言葉や式,図を用いて説明する活動を重視することで,抽 象的な思考を苦手とする児童にとって理解する時間と場を 確保することをねらいとしている。速さの意味や道のり・ 時間との関係を捉えさせるためにも,多様な表現方法で説 明し合いながら交流する中で理解を深めることができるよ うにする。特に,本時においては,必然性のある場面設定 や段階的な問題提示の工夫から速さを 1 単位時間あたりに 移動する距離で考える良さに気付く子どもの姿を目指す。3 本時の目標 ○ 速さは時間と道のりで求めることができ,1 単位時間あたりに移動した距離と表すことで数の大小で速さ の大小が分かり比較しやすくいつでも使えると理解することができる。(数量や図形についての知識・理解) 4 本時の展開 段階 学習活動・内容 指導上の留意点(○)・評価規準(◇) 導 入 1.本時学習の問題を確認する。 2. めあてをつくる。 〈走った道のりと時間〉 道のり 時 間 カンガルー 2 0 0 m 1 0 秒 ダ チ ョ ウ 1 8 0 m 8 秒 キ リ ン 1 2 5 m 8 秒 ○ 速さを求めて比べる必要があることに自 ら気付き主体的に問題を解く意欲を持たせ るために,速さを求めなければいけない場 面の問題を「速さ」という言葉を使わずに 設定して提示する。 ○ 意欲的に取り組むことができるようにす るために,児童の言葉からめあてをつくる。 展 開 3.道のりと時間から速さを求め,分かりやすくて比べや すい速さの求め方について考える。 (1) 自分なりの見通しをもとに,1 人で解く。 (2) ペア・全体で交流し,それぞれの考え方を確認して 分かりやすい方法を追究する。 4. 新しい問題と出会い,どんな時間の時でも簡単に計算 できて比べられる速さの求め方について考える。 (1)新しい問題の時間に着目し,時間をそろえて比べる。 (2)2つの速さの求め方を比べ,どんな時間の時でも簡単 に使えるという良さから速さを求める公式をつくる。 ○ 1 人ひとりが自分なりの考えを持つこと ができるようにするために,方法の見通し を出し合って共通理解したことを確認して から個人思考の時間を確保する。 ○ 単位時間あたりの考え方の良さに気付か せるために,求めた数の分かりやすさ(明 瞭性)の視点で比べさせる。単位時間あた りの考え方の良さについて意見が出ない場 合は,補助発問として既習の長さや重さが 数の増加に伴って長く,重くなると考えて きたことを想起させる。 ○ 1 単位時間あたりの道のりで速さを求め る方が,計算の回数が少なく(簡潔性),い つでも使うことができること(一般性)に 気付かせるために,追加で新しい問題を解 かせる。 ○ 速さの意味を理解させるために,言葉の 式として公式をつくらせる。 ◇ ノートに公式「速さ=道のり÷時間」を が書くことができているか。 終 末 5.学習を振り返る。 (1) 速さ,道のり,時間の言葉を使ってまとめる。 (2) 練習問題を解いて速さの意味を確認して振り返りを 書く。 ○ 自分の言葉でまとめが書けるようにする ため,キーワードとなる言葉を確認する。 【速さ,道のり,時間】 ○ 理解を確認するために,問題を解かせる。 ◇ ノートに単位をそろえる良さを振り返り として記述できているか。 <めあて> 時間や道のりをそろえて動物の速さを比べよう。 <まとめ> 動物の速さは道のり÷時間をして1 秒あたりにそろ えると比べることができる。 《問題》 カンガルー,ダチョウ,キリンの近 くにライオンがひそんでいました。 3びきの中でどの動物が,一番逃げ 切ることができそうですか。 《問題》 ライオンは 120m を 7 秒で走ります。どの動物が逃げ切れますか。 【道のり÷時間】 (カ)20m (ダ)22.5m (キ)15.6m 【(カ)道のり÷時間×8】 (カ)160m (ダ)180m (キ)125m 【時間÷道のり】 (カ) 0.05 秒 (ダ)約 0.04 秒 (キ)約 0.06 秒 ダチョウが1番速い 【1秒間あたり】 時間を1秒にそろえ ると,道のりの長さ で比べられそう。 【8 秒間あたり】 時間を 8 秒にそろえ ると,道のりの長さ で比べられそう。 【1m あたり】 道のりを1m にそろ えると,時間の長さ で比べられそう。 【1秒間あたり】 1秒間に長く進んだ ダチョウが,1番速 いと分かる。 【8 秒間あたり】 8秒間に長く進んだ ダチョウが,1番速 いと分かる。 【1m あたり】 1m を短い時間で進 んだダチョウが1番 速いと分かる。 時間にそろえた方が,速いほど数が大きくなって分かりやすい 【1 秒間あたり】 120÷7≒17.1 【8 秒間あたり】 120×8/7≒137.1 1 秒間あたりを求めると何秒の時でも1回の割り算で求められる 「速さ=道のり÷時間」 〈個別の支援〉 計算につまずいている児童には,机間指 導で関係図をかいて立式の補助を行う。 道のりを時間で割ると,速さを簡単に比べることができた。