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高度IT人材育成の軌跡:8.IPAにおける産学連携IT人材育成の取組み-次代を担う高度IT人材の継続的な育成に向けて-

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(1)特集. 高度 IT 人材育成の軌跡 特集 高度IT人材育成の軌跡 ITトップガン構想から先導的ITスペシャリスト育成まで . IT トップガン構想から先導的 IT スペシャリスト育成まで. IPA における産学連携 IT 人材. 育成の取組み. 次代を担う高度 IT 人材の継続的な育成に向けて. 08 大島 信幸. ((独)情報処理推進機構(IPA)IT 人材育成本部・産学連携推進センター).  IT はあらゆる産業活動や国民生活に浸透し社会. る方針を尋ねたところ,図 -1 に示すように「産業界. インフラ的な存在になっており,日本の国際競争力. が求める人材の育成」が最上位となっている.さら. 強化のために,IT を活用しグローバルに活動でき. に情報系教育機関において重視している教育内容は. 会的要請となっている.これらの人材育成活動は企. の「コミュニケーション能力」,第 2 位の「プレゼン. る IT リーダーや高度 IT 人材を育成することが社. 何かと尋ねたところ,図 -2 に示すとおり,第 1 位. 業でも行われるが,教育機関でも,教育界と産業界. テーション能力」などいわゆるパーソナルスキル関. との連携により実践的 IT 教育を行うことが,学生. 連が上位となっており,技術分野では,「プログラ. が就職後産業界で活躍でき,将来のキャリア設計が. ミングや実装に関するスキル」,「システム設計に関. できるようにするために有効であることは各方面か. する知識・経験」などが上位となり,「セキュリティ. ら指摘されている.. に対する意識」も過半数の教育機関が重視している..  IPA は 2009 年度,2010 年度の経済産業省公募事.  一方,産業界に教育機関で特に習得してほしい. う高度 IT 人材の育成を目指して,大学など高等教. 1 位から第 5 位までをパーソナルスキル関連が占め,. 業「IT 人材育成強化加速事業」を受託し,次代を担. 教育内容を尋ねたところ,図 -3 に示すように,第. 育機関において産業界と連携して継続的に実践的. 技術分野では,「プログラミングや実装に関するス. IT 教育を効率的,効果的に実施できるようにする. キル」「ソフトウェア工学全般に関する知識・経験」. ためのノウハウ,ツール,仕組み(産学連携 IT 人. 「システム開発手法や開発プロセスに関する知識・. 材育成プラットフォーム)の構築に向けた活動を推. 経験」など実践的ソフトウェア開発関連が上位を占. 進してきた.また,これらのプラットフォームを実. めている.さらに,産業界に情報系教育機関に現在. 際に活用し,2 年間で日本全国の 10 大学で産学連. 不足している教育内容を尋ねたところ,図 -4 に示. 携により 17 講座の準備を行い,2011 年度には,合. すようにやはりパーソナルスキルが上位となり,技. 下に IPA の産学連携 IT 人材育成推進活動の取組み. リティに対する意識」などが上位になっている.. 計約 900 名の学生が実践的 IT 教育を受講する.以. 術分野では「品質の重要性に対する意識」,「セキュ. について解説する..  このように,教育機関と産業界の重視する教育内 容はほぼ合致しているが,現状の教育機関での教育. 産学連携実践的 IT 教育への期待. 内容は,産業界の期待に十分に応えられていないこ とを示している..  IPA 発行「IT 人材白書 2011」によれば,情報系高. 等教育機関に教育カリキュラムにおいて最も重視す. 1268 情報処理 Vol.52 No.10 Oct. 2011.  産学連携実践的 IT 教育を受講した情報系教育機. 関の卒業生に対して,企業での実務で役立っている.

(2) 8 IPA における産学連携 IT 人材育成の取組み. 75%. 50%. 100%. 4.1%. 83.6%. 専門学校(N=73). 11.0% 0.0%. 高等専門学校(N=50). 82.0%. 10.0%. 61.1%. 16.7%. 44.4%. 14.8%. 2.0%. 0.0% 4.2%. 9.7%. 2.8% 大学院(N=27). 1.4%. 0.0% 4.0%. 2.0% 大学(学部)(N=72). 特集 高度IT人材育成の軌跡 ITトップガン構想から先導的ITスペシャリスト育成まで . 25%. 0%. 5.6% 25.9%. 7.4%. 3.7%. 3.7% 産業界が求める 人材の育成. 産業界を牽引する トップ人材の育成. グローバルに活躍できる 人材の育成. 地域を支える 人材の育成. 学術分野で活躍する 研究者の育成. 経営・マネジメントを担う 人材の育成. ベンチャー企業を 興すような人材の育成. 無回答. 出典)IT 人材白書 2011. 図 -1 教育カリキュラムにおいて教育機関が最も重視する方針. 0% 0%. 25% 25%. 50% 50%. 75% 75%. 100% 100%. コ ミュ ニケー ショ ン能力 ン コミュニケーション能力.                     85.6% 85.6% . プ レゼンテ ー ショ ン能力 ン プレゼンテーション能力. 85.1%                     85.1%. プ ログラ ミン ングや実装に関す るス スキ ル プログラミングや実装に関するスキル 情報系の学問分野の の知識 情報系の学問分野の知識 問題解 解決力 問題解決力 ・経験 シ ステ ム 設計に関す る知識・ システム設計に関する知識・経験 チー ム ワー ク ・協 協調性 チームワーク・協調性.                     83.8% 83.8%                  77.0% 77.0%              63. 63.5% 5%             62.6% 62.66%. %             60.8% 60.8%. シス テ ム 開発手法や開発プ ロセス に関す る知識・ ・経験 システム開発手法や開発プロセスに関する知識・経験.            58.1% 58.1%. ソフトウェア工学全般に関する知識・経験 ソ フ ト ウェア工学 学全般に関す る知識・ ・経験.            58.1% 58.1%. セキュリティに対する意識 セキ ュリテ ィに対す る意識 る. 53.2% 53.2%. 主体性・積 積極性 主体性・積極性 英語ドキ ュメ ント の読 読解力 英語ドキュメントの読解力. 49.1% 49.1%      41.9% 41.9%. 自 自己成長やキ ャ リアア ップ に対す る意欲・向 向上心 自己成長やキャリアアップに対する意欲・向上心. 欲求分析に関する知識・経験 要求 求分析に関す る知識・ ・経験 最新技術の動向に関する知識 新技術の動向に関す る知識 る 最新 リーダーシップ リー ダー シ ップ 情報 系の学問分野の研究 究実績 情報系の学問分野の研究実績. 37. 4% 37.4% 35.6% 35.6 %   34.2% 34.2%% 33.3% 33.3% 32.4% 32.4%. ソフトウェアテストや情報システムの フ ト ウェアテ スト や情報システ や ム の品質 質管理に関す る知識・ ・経験 品質管理に関する知識・経験 プ ロジェク ト マネジ ジメ ント に関す る知識・ ・経験 プロジェクトマネジメントに関する知識・経験. 29.7% 29.7%. 社会に対す る責 責任感 社会に対する責任感. 28.4% 28.4%. 32.4% 32.4%. 出典:IT人材白 白書2011 出典)IT 人材白書 2011. 図-2 情報系教育機関に において重視して ている教育内容. 図 -2 情報系教育機関において重視している教育内容. と評価している教育内容を尋ねたところ,図 -5 に. った直接的効果だけでなく,「教育機関で学んだ内. 示すとおり,パーソナルスキルや実践的ソフトウェ. 容が企業でどのように役立つかが理解できた」「学. ア開発能力を養成する科目が上位を占めており,実. 習に対するモチベーションが向上した」「将来のキ. 「企 践的 IT 教育を受講してよかった点については,. ャリアアップに対するモチベーションが向上した」. 業の実務に役立つ知識やスキルを習得できた」とい. といった回答を多くの卒業生がしている.. 情報処理 Vol.52 No.10 Oct. 2011. 1269.

(3) 特集 高度IT人材育成の軌跡 ITトップガン構想から先導的ITスペシャリスト育成まで . 0%. 25%. 50%. 75%. 100%. 57.4%. コミュニケーション能力 チームワーク・協調性. 45.2% 43.0%. 主体性・積極性 精神的な強さ・ストレス耐性. 38.8% 37.3%. プレゼンテーション能力. 34.9%. プログラミングや実装に関するスキル 問題解決力. 34.0%. 自己成長やキャリアアップに対する意欲・向上心. 33.8%. ソフトウェア工学全般に関する知識・経験. 33.0%. セキュリティに対する意識. 31.9% 31.3%. システム開発手法や開発プロセスに関する知識・経験. 29.5%. 情報系の学問分野の知識 社会に対する責任感. 28.9%. システム設計に関する知識・経験. 28.7%. 品質の重要性に対する意識. 28.3%. 英語ドキュメントの読解力. 27.6%. リーダーシップ. 26.5%. 責任感・プロ意識. 25.9% 25.7%. ソフトウェアテストや情報システムの品質管理に関する知識・経験 産業界の将来を担う人材としての自覚・責任感. 22.1%. 出典)IT 人材白書 2011. 図 -3 IT 企業が情報系教育機関において重視してほしいと感じている教育内容 0%. 25%. 50%. コミュニケーション能力. 75%. 100%. 40.3%. 精神的な強さ・ストレス耐性. 33.0%. 主体性・積極性. 31.5%. 問題解決力. 30.0%. チームワーク・協調性. 28.0%. プレゼンテーション能力. 27.6%. 責任感・プロ意識. 25.5%. 品質の重要性に対する意識. 25.1% 24.4%. リーダーシップ 自己成長やキャリアアップに対する意欲・向上心. 23.6%. セキュリティに対する意識. 23.5%. 生産性やコストに対する意識. 23.1%. 社会に対する責任感. 22.5% 22.1%. 納期に対する意識. 20.3%. ソフトウェアテストや情報システムの品質管理に関する知識・経験 開発関連ドキュメントの作成に関する知識・経験. 19.7%. システム開発手法や開発プロセスに関する知識・経験. 18.4%. 顧客に対する責任感. 18.2%. システム設計に関する知識・経験. 17.8%. 産業界の将来を担う人材としての自覚・責任感. 17.8%. 出典)IT 人材白書 2011. 図 -4 IT 企業が情報系教育機関において不足していると感じている教育内容.  このように,学生が社会に出て IT 関連の仕事で. 活躍できるようにするために,産学連携実践的 IT. 教育が有効であることは教育機関,産業界,学生と もに指摘しており,今後も継続的に産学連携実践的. 1270 情報処理 Vol.52 No.10 Oct. 2011. IT 教育を継続してゆくことが,産業界の発展や学. 生の将来にとり重要である..

(4) 8 IPA における産学連携 IT 人材育成の取組み. 25%. 50%. 75% 62.0%. コミュニケーション能力. 59.2% 59.2%. プログラミングや実装に関するスキル チームワーク・協調性. 50.7%. プレゼンテーション能力 ソフトウェア工学全般に関する知識・経験. 49.3%. 主体性・積極性. 49.3% 46.5%. システム設計に関する知識. 45.1%. 精神的な強さ・ストレス耐性 システム開発のスケジュール管理に関する知識・経験. 42.3%. 開発関連ドキュメントの作成に関する知識・経験. 42.3% 42.3%. 問題解決力. 39.4%. ソフトウェアテストや情報システムの品質管理に関する知識・経験 プロジェクトマネジメントに関する知識・経験. 39.4%. 情報系の学問分野の知識. 39.4% 38.0%. 自己成長やキャリアアップに対する意欲・向上心 要求分析に関する知識・経験. 36.6% 35.2%. 品質の重要性に対する意識. 35.2%. 納期に対する意識. 出典)IT 人材白書 2011. 図 -5 卒業後,企業での実務に役立っている教育機関の実践的 IT 教育内容.  今回の事業では,大学(情報系学部学科)を対象 として,産学連携実践的 IT 教育実施大学を選定し,. 100%. 70.4%. システム開発手法や開発プロセスに関する知識・経験. 産学連携実践的 IT 教育の実践. ら実践的講座を実施しており,2010 年度に準備を. 行った会津大学,愛媛大学,静岡大学,中央大学, 公立はこだて未来大学では 2011 年度から順次実践. 的講座を実施している.2011 年度には 10 大学で合. 計約 900 名の学生が受講する.これらの講座では,. 各大学の講座のニーズに合わせ,支援企業と共同で. 最初は企業教員が授業を行い,次年度に大学教員に. 実践的 IT 教育講座の計画と準備を推進した.. 引き継いで大学教員自らが実施しているケースも多.   表 -1, 表 -2 は, そ れ ぞ れ 2009,2010 年 度 の. 事業で対象各 5 大学に対して産学連携により準備 を行った総計 17 講座の概要である.これらの 17 講座を多い順に類別すると,PBL(Project Based. Learning)などの手法を取り入れた実践的プロジェ クト学習講座が 6 講座,論理思考(ロジカルシンキ. い.これらの大学の講座については,パンフレット 「実践的講座コース説明」で紹介している.. 産学マッチングプロセスのモデル化  今回の実践的 IT 教育講座の準備段階では,複数. ング) ,コミュニケーション,ドキュメンテーショ. の大学と複数の支援企業との間のマッチングを想定. ン能力などを育成するパーソナルスキル養成講座が. してマッチングプロセスを実証した.対象とする大. 4 講座,ソフトウェア開発技術の実践力を習得する. 学は実践教育の実施に熱心に取り組んでいる全国の. る.産業界は大学側と各講座の教育内容・教材の共. 績が高い 7 企業グループを選定した.. 実践的ソフトウェア開発講座が 3 講座となってい. 大学を選定し,協力企業は東京地区の IT 教育の実. 同設計,講師やチーム学習のレビュアー派遣などで.  各大学での実践的講座実施までのマッチングプロ. 連携した.. セスとしては,.  2009 年度に準備を行った九州大学,筑波大学,.  ステップ 1: 各大学から産学連携によって実施し. 東洋大学,山口大学,早稲田大学では 2010 年度か. 特集 高度IT人材育成の軌跡 ITトップガン構想から先導的ITスペシャリスト育成まで . 0%. たい実践的 IT 教育の提案. 情報処理 Vol.52 No.10 Oct. 2011. 1271.

(5) 特集 高度IT人材育成の軌跡 ITトップガン構想から先導的ITスペシャリスト育成まで . マッチングWG 幹事企業. 大学名. (企業グループ). 九州大学. 富士通. 筑波大学. 日立製作所. 東洋大学. 富士通. 山口大学. 日立製作所. 対象者 情報系学部 学科年次. 3 年次 3 および 4 年次. 講座の概要. PBL 入門. 移動ロボット組込みアプリケーション開発のプロジェクト学習. ソフトウェア品質保証. ハード,ソフト,サービス品質保証の考え方と方法論を学習. 2 年次. 実システムのプログラミング 基礎. Java の実践的コードリーディング,ライティングスキルを修得. 1 年次. ロジカルシンキング基礎. 論理的な問題の原因分析と解決策伝達,行動のチーム体験. 情報セキュリティ マネジメントシステム概論. 実践的情報セキュリティのスキルの修得. プロジェクトマネジメント入門. タイムマネジメントにフォーカスしたプロジェクトマネジメント 実践. 1 年次 3 および 4 年次 3 および 4 年次. 早稲田大学 NEC. 対象者講座 実施講座名. IT 経営. ユーザ企業 IT 部門の立場で IT 経営の知識,スキルを修得. プロジェクト基礎 システム開発 プロジェクト基礎. システム開発プロジェクトを模擬体験させ,SE 業務を体得. 表 -1 2010 年度から実施している実践的 IT 教育講座(2009 年度に準備). 大学名 会津大学. マッチングWG 幹事企業 支援企業. (企業グループ) (企業グループ). 日本ユニシス. 愛媛大学. 日立製作所. 静岡大学. NEC. 中央大学. 富士通. 公立はこだ 日本 IBM て未来大学. 対象者 情報系学部 学科年次. 対象者講座 実施講座名. 日本ユニシス 3 年次. ソフトウェア工学 I. 日本ユニシス 1 ∼ 4 年次. 講座の概要 システム開発の要件定義,実装,レビュー実践. ベンチャー体験工房. システム開発を実践するプロジェクト型学習. 日立製作所. 1 年次. コース初歩学習科目. ロジカルシンキング基礎のチーム学習. 富士通. 3 年次. システムデザイン. システム構築の計画,設計,運用の実践. NEC. 2 年次. 情報システムデザイン論. Web アプリの要件定義,レビューの実践. 富士通. 1 年次. 情報工学基礎演習. ロジカルシンキング基礎の実践. NTT データ. 4 年次. ヒューマンインタフェース. 日本 IBM. システム情報科学演習 3 年次 学部 3 年次 ICT デザイン通論 ∼修士 1 年次. TIS. Web アプリケーションの設計,実装の実践 システム開発を実践するプロジェクト型学習 ロジカルライティングの実践. 表 -2 2011 年度から実施している実践的 IT 教育講座(2010 年度に準備).  ステップ 2: 各大学の支援企業の選定(打診・交. を行い,「実践的講座構築ガイド」という冊子にとり.  ステップ 3: 産学共同でのカリキュラム・教材の. 人材育成活動が広まることが期待される.また,全. 渉). 開発.  ステップ 4: 実 践 的 IT 教 育 講 座 実 施 に 向 け た 準備. の順に行い,2009 年度は,各大学が希望する実践. 教育内容を提案し,本事業で設置した拠点支援部会 内で支援企業を取り決めて,各大学ごとに設置した マッチング WG にて大学と支援企業が連携して実 践的 IT 教育講座の準備を行った..  2010 年度は,2009 年度に整備した後述の「産学. まとめている.このモデルを活用して産学連携 IT. 国の各地域内に所在する複数の高等教育機関と複数 の地場企業・団体による産学連携マッチングモデル を今年度の経済産業省「高度 IT 人材キャリア形成. 支援計画策定事業(実践的 IT 教育モデル拡大実証. 計画)」の中で実証中である.. 産学連携実践的 IT 教育用コンテンツ プラットフォームの整備  産学連携実践的 IT 教育用コンテンツプラットフ. 連携実践的 IT 教育用コンテンツプラットフォー. ォームとは,図 -6 に示すとおり,企業の社内教育. 企業と連携して実践的 IT 教育講座の準備を行った.. 提供できるコースの教育コンテンツの概要を説明す. ム」も各大学が参照して,マッチング WG にて支援. コースの中で,産学連携実践的 IT 教育にも有効で. これらのマッチングのプロセスについてはモデル化. る情報を一覧にしたデータベースであり,各コース. 1272 情報処理 Vol.52 No.10 Oct. 2011.

(6) 8 IPA における産学連携 IT 人材育成の取組み. 共通キャリアスキル フレームワーク (CSF)知識体系 大分類. コンピュー タシ ス テ ム. プラットフォー ム. A社. aaaa. B社. bbbb. C社. cc cc. D社. dddd. 座学. 演習. ネ ットワ ー ク マ シ ン要. シ ス テ ム 開発 技術 ソ フ トウ ェア 開発 技術. プロシ ゙ェクトマ ネ ー シ ゙メント. 組織関連事項 と情報システム. 教材提供 条件. 理論. テ クノロ ジ. 事例 有償/ 無償. メソドロ ジ. 日数. 応用. 理論. 中間. 応用. 理論. 中間. 理論. 中間. 教育コースの 概要. 応用. S E SE CCS S. ソフトウェア ソフトウェア 応用と技術 応用と技術. 全部/ 1部. プロシ ゙ェク ト マ ネ ー シ ゙メ ント. システム基盤. 応用. 応用技術. C E CE. 各コース の概要を 説明. S IS I TI. IT T I. システム基盤 システム基盤 演習問 題. シ ス テ ム 戦略. 中間. ソフトウェアの 応用と技術. 応用技術. 組織関連事項 組織関連事項 と情報システム と情報システム. ケースス タテ ゙ィ. テ ゙ー タヘ ゙ー ス. セ キ ュリテ ィ 開発 技術. 教材 タイプ. 中分類. 基礎理 アアルゴリズムと ル ゴリス ゙ム と プログラミング プロ グラミング 論. 技術 要素. 提供 コース 主なCSF 企業 研修方法 スキル領域 名 名. 特集 高度IT人材育成の軌跡 ITトップガン構想から先導的ITスペシャリスト育成まで . No. ビシ ゙ネ ス / インダス ト リ. 講師派 遣可否. × × ハード ハード 理論. 中間. 応用 出典 CC2005Overview CC2005 Overview. 企業と法務 ロ シ ゙カ ル シ ン キ ン グ. パーソ ナル コミュニ ケ ー シ ョン. e-L. ハ ゚ー ソナ ル. ドキ ュメ ント. 著作 権条 件. プレセ ゙ンテ ー シ ョン. 該当区分に○印付記 図 -6 産学連携実践的 IT 教育用コンテンツプラットフォームのイメージ. を共通キャリアスキルフレームワーク(CSF)の知識. ラム体系と教材を整備して,実際に授業を行う産業. 体系・スキル領域や情報専門学科のカリキュラム標. 界派遣教員に対して研修を行った.これらのカリキ. 準(J07)の対象領域に対応付けており,教材のタイ. ュラム・研修は,教員派遣企業や地域の団体内での. プ,教材提供条件も明示している.コンテンツプラ. 事前研修にも活用されることを想定しており,研修. ットフォームは実践的 IT 教育講座を一から検討す. の講師の要件を策定し,研修のノウハウポイント集. るケース,講座内容が決まっており具体的な教材を. も整備した.. 検討するケースなどさまざまな利用シーンを想定し ており,IPA の専用データベース「人材育成 iPedia」. 実践的インターンシップモデルの構築. に公開し,さまざまな角度から検索できるようにし ている.. 産業界教員向け研修カリキュラム・教材 の整備.  学生が実践的 IT スキルを習得するために実践的. IT 教育講座と並びニーズの高いのが「実践的インタ. ーンシップ」である.実践的インターンシップとは, 学生が夏季休暇等を利用して 1 カ月以上の中長期に.  実践的な知識・スキルの習得を目的とする実践的. わたって企業にて実際の業務に携わる教育である.. IT 教育講座の授業を産業界から派遣される教員が.  今回 IPA では,複数の高等教育機関の学生が複. ングを受けておらず,教育知識,・スキルが不足し. マに応募し,運営主体が仲介してマッチングを行う. ているという指摘がある.この問題を解決し教育効. 「実践的インターンシップモデル」(図 -7)を構築し,. 果を上げるために,産業界派遣教員の学生の教育に. 運営主体,高等教育機関,企業が効率的,効果的に. 必要な知識,スキル習得を可能とする教育カリキュ. インターンシップを運営するための運用手順書や,. 行う場合,これらの教員が体系的な教育のトレーニ. 数の企業から提供する実践的インターンシップテー. 情報処理 Vol.52 No.10 Oct. 2011. 1273.

(7) 特集 高度IT人材育成の軌跡 ITトップガン構想から先導的ITスペシャリスト育成まで . 教育界. 産業界 運営主体. 学習目的 知識・スキル. テーマ内容 必要スキル. N対Nのマッチングを効果的かつ効率的に実施するための 運用手順と利用書式からなるモデルを構築 図 -7 実践的インターンシップモデル. 応募書類,アンケート書式などの利用書式を汎用化. 体で進められている先進的な産学連携 IT 人材育成. した.学生から見ると習得したいスキルに合致した. 活動の事例調査を行い,公表してゆく予定である.. 企業テーマをワンストップで見つけ貴重な実務体験. また,実践的 IT 教育コンテンツに関しても,IPA. ができ,この 「実践的インターンシップモデル」を多 くのコミュニティで活用されることを期待している. なお,このモデルは,日本経済団体連合会の高度情 報通信人材育成活動を引き継いだ NPO 法人「高度. 情報通信人材育成支援センター」 (CeFIL)での実践 的インターンシップ運営の経験も活用している.. 次代を担う高度 IT 人材の継続的な育成に 向けて  以上,IPA が 2009,2010 年度に推進してきた継. 続的産学連携実践的 IT 人材育成活動を効率的,効. 果的に実施できるようにするための産学連携 IT 人 材育成プラットフォームの構築と,具体的な産学連 携実践的 IT 教育講座の実証の活動につき概説した.  今後,IPA では,次代を担う高度 IT 人材の継続. が推進した各大学の産学連携講座の概要を紹介フォ ームに記載の上,IPA の人材育成 iPedia から逐次 公開し他の教育機関からの参考とするとともに,大 学教員自身が授業の中で産業界の実践的 IT 教育コ. ンテンツを自由にアレンジして実践的 IT 教育を行. いたいという要請に対応して,ニーズの高いコンテ. ンツを汎用化し IPA から無償提供すべく現在開発 中である.. 参考文献 1)(独)情報処理推進機構 IT 人材育成本部(編):IT 人材白書 2011. 2) 実践的講座構築ガイド,http://www.ipa.go.jp/ 3) 情 報 学 科 に お け る 実 践 的 IT 教 育 の 促 進 に 向 け て,http://. www.ipa.go.jp/ 4) 実践的講座コース説明(2010 年度実施),http://www.ipa.go.jp/ 5) 実践的講座コース説明(2011 年度実施予定),http://www.ipa. go.jp/ 6) 実践的インターンシップ事例,http://www.ipa.go.jp/ (2011 年 6 月 21 日受付). 的な育成を目指して,これらのプラットフォームを 産業界,教育界の両者からのニーズに対応させ,産 学マッチングによる IT 人材育成活動で活用できる. ようさらなる改良と普及活動を関連機関,団体とも 連携して推進してゆきたい.具体的には,IPA が推 進した実践的 IT 教育講座の成果について各種イベ. ントで紹介するとともに,国内外の各教育機関や団. 1274 情報処理 Vol.52 No.10 Oct. 2011. 大島 信幸(正会員) [email protected] 1971 年名古屋大学大学院工学研究科電気電子専攻(修士課程)修了. 同年(株)日立製作所入社,ソフトウェア工場配属.1992 年同社ソ フトウェア工場計画部長,1996 年情報事業本部・システム製品企画 部長,2002 年研究開発本部・新事業企画センター長,2004 年情報通 信グループ・IT 政策推進本部長,2010 年日立製作所退社.同年より, (独)情報処理推進機構(IPA) IT 人材育成本部・産学連携推進センタ ー長..

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