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IRUCAA@TDC : 平成24年度大学院Elective Study 報告(4)

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Academic year: 2021

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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

平成24年度大学院Elective Study 報告(4)

Author(s)

江木, 勝彦

Journal

歯科学報, 114(1): 23-25

URL

http://hdl.handle.net/10130/3235

Right

(2)

はじめに 2013年3月10日から14日まで鹿児島大学主催の “海外研修基礎コース in 香港”に参加したので報告 する。私が参加した香港のコースは,日中関係の緊 張からか参加希望者が少なく,鹿児島大学から三 人,東京歯科大学から一人の学生四人のみの参加と なったが,むしろ一人当たりの質問や発言のチャン スなどが増え密度の濃い交流ができたと考える。研 修は主に四つの内容から成り立っており,一つ目は 大学の訪問(香港大学,香港中文大学),二つ目は企 業(シンガポール銀行,五洋建設)の訪問,三つ目は 産学連携拠点(深圳,香港)の訪問,四つ目は現地で 活躍する日本人への訪問(香港日本人商工会議所)で あった。これらのプログラムにより普段接する機会 のまずない多様な価値観の人々との交流をはかるこ とができた。また,私以外の参加者は学部,専攻, 学年すべてバラバラで物理,環境などバラエティに 富んでいた。 まず大学では教育の現場やグローバルな教育環境 とはどんなものかを学んだ。産学連携では大学の知 識技術を具体的に社会に還元するための実用化の過 程を学び,企業では経済,社会の情勢の中でいかに して活動していくかについて学んだ。多くの場所を 訪問したが,今回は特にアジアで最高レベルの大学 である香港大学にスポットを当てて紹介したい。 2010年 に『Times Higher Education』に お い て ア

ジア地域での大学ランキングにおいて1番の評価を 受けて以来,気になっていたのが香港大学である。 現在は東京大学がアジアで1番の座に返り咲いてい るものの,この大学の注目すべき点はその国際性で あり,授業のすべてを英語で行うために海外の学生 が集まりやすく,学生および教職員の出身国籍は約 50か国に及んでいる。 1.香港大学 建築学部 訪問 研修初日の午前は香港大学建築学部からスタート した。工学部の一分科ではなく,建築学部として独 立するくらい香港大学の建築学部は有名なのだそう だ。香港は土地が狭く地震がほとんど無いため高層 ビルが多い。香港大学における建築学は建物単独で

キーワード:Elective Study, Hong Kong, The University of Hong Kong 東京歯科大学小児歯科学講座 (2013年8月1日受付) (2013年10月10日受理) 別刷請求先:〒261‐8502 千葉市美浜区真砂1−2−2 東京歯科大学小児歯科学講座 江木勝彦

Katsuhiko EGI: Graduate Program 2012 : Elective Study

report ⑷(Department of Pediatric Dentistry, Tokyo Dental College)

海外研究レポート

平成24年度 大学院 Elective Study 報告 ⑷

江木勝彦

図1 香港大学建築学部 23 ― 23 ―

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はなく都市計画や環境との調和までも含めた教育, 研究機関であり,行政へのコンサルタントなども請 け負って香港の発展に生かされている。学内を見学 している際に,香港大学と北京大学の交流の現場に 居合わせ,急遽自己紹介をして学生諸氏との交流を 図る事と相成った。学生達はとても好奇心が旺盛で どんどん話しかけてきてくれた。香港大学建築学部 で感じたのは,学生のために他校との交流の機会が 用意されていることや,作品を制作するための設備 が自由に使用できるように整えられているなど学生 のための環境が整えられている点と,英語が使える 事の重要性を再認識した点である。 2.香港大学 歯学部訪問 当初の見学予定には無かったが,鹿児島大学 井 手教授の取り計らいで歯学部の日本人研究者のもと を訪れる事が決まった。歯学部では研究室がガラス 張りで外から丸見えなのが印象的であった。東京歯 科大が水道橋に移転した後は近い雰囲気になるのか もしれない。都市型の歯学部の一つのモデルとして 参考になる点は多いのではなかろうか。 歯学部を案内してくださった,現在アカデミック スタッフとして唯一の日本人研究者である後藤多津 子先生に色々なお話を伺った。先生は fMRI を用い た,嚥下障害,味覚と脳の関係などを研究なさって いる。いろいろな国の研究者が集まるため部下の国 民性の違いも仕事に影響するとのことで,日本人研 究者の特徴はまじめにデータを出す能力がすばらし いが一人で研究を完遂できる研究者が少ない,英語 力が少し弱い,との事であった。研究室のリーダー としてのお立場から各国の研究者を束ねる必要があ りそれが難しい事や,建物内を見学させていただい た際に通りかかった,大学院生を一つの部屋にまと めるシステムについては良い点もあるが指導教官の 目が届きにくくなる欠点もあるとお話しいただい た。一方で,日本の科学研究費にあたるグラントを 獲得できたときには学部を挙げて喜んでもらえる事 などもお話し頂いた。研究して論文を発表する事が できる人であれば日本人研究者も大歓迎だともおっ しゃっていた。 ここで感じた事は,研究計画を立てて論文にまと めるまでやり切る能力が世界共通のものであり高く 評価されるのだと言う事である。 図2 香港大学,北京大学の学生と交流 図4 学生より記念品の贈呈を受ける後藤先生 図3 香港大学歯学部の研究室の様子 24 江木:平成24年度 大学院 Elective Study 報告 ⑷ ― 24 ―

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3.Elective study その意義 研修最後の夜に鹿児島大学の井手教授から,なぜ 今回の研修旅行で多くの大学の人や企業の人たちが 無償で協力してくれたか考えてみて欲しいとの問い 掛けがあった。香港の企業の方や大学の方は非常に 親切に日本からの見学希望者である我々を迎えてく ださった。それは,相互の理解,交流を深める事や 教育の大切さを良く理解しているからであろう。こ のような機会に触れさせていただいた我々が日本発 の国際人として各々の分野で活躍するようになるこ とが,今回の研修に協力してくださった鹿児島大 学,東京歯科大学,そして香港の大学や企業のみな さまの期待とご好意に報いる事になるのではないだ ろうか。 この経験を具体的にどう生かしていくかについて 述べるならば臨床や研究を国際的な基準に準じて行 う事を意識するという事につきると思う。私は小児 の齲蝕の予防に興味があるため,この分野で世界と 渡り合える様になりたい。香港大学の後藤先生も おっしゃっていた,研究をやり遂げる能力をぜひ身 につけたいと思った。海外の情報を集める事や, チャンスがあれば積極的に世界に出てみようという 意欲も養われた。そのための手段として英語の更な る習熟に力を入れる事も重要だと感じた。 歯科学報 Vol.114,No.1(2014) 25 ― 25 ―

参照

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