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異文化コラボレーション:編集にあたって

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Academic year: 2021

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(1)異文化. コラボレーション I n t e r c u l t u r a l. 小特集. Intercultural Collaboration. 01. 機械翻訳を用いた異文化コラボレーション 02. 子供たちの異文化間コミュニケーション 03. 遠隔授業による異文化コラボレーション 04. オフショア開発現場における異文化間コミュニケーション摩擦 IPSJ Magazine Vol.47 No.3 Mar. 2006. 267. C o l l a b o r a t i o n. 編集にあたって.

(2) 小特集. 異 文 化 コラボレーション 小 特 集. 編集にあたって 石田 亨(京都大学情報学研究科社会情報学専攻).  情報通信技術のめざましい進展により,言語や文化的. 供たちのユニバーサルプレイグラウンドが生まれようと. 差異を超えて人々の交流が急速に増大し,新たなコミュ. している.. ニケーションと摩擦を引き起こしている.たとえば,海.  美濃,村上氏の 「遠隔授業による異文化コラボレーショ. 外におけるオフショア開発,国際共同プロジェクトの増. ン」は,京都大学総合情報メディアセンター(現在,学. 大,国内における異業種異分野連携・産官学連携など,. 術情報メディアセンター)と米国カリフォルニア大学ロ. 事例には事欠かない.特にアジアワイドなコラボレー. サンゼルス校との間の,TIDE プロジェクトと呼ばれる 7. ションは緊急の課題である.. 年間におよぶ遠隔授業の経験をまとめたものである.遠.  本特集では,FIT2005 の異文化コラボレーションシン. 隔授業を,言語や文化が異なる 2 つの空間を情報通信. ポジウムの招待講演をベースに,機械翻訳を用いた異文. 技術によって結んだ新たな異文化コラボレーションの場. 化コラボレーション,絵文字を用いた子供たちの異文化. として捉えている.遠隔講義システムやそれを用いた教. 間コミュニケーション,遠隔講義システムを用いた大学. 授法に対して日米の学生が異なった視点で評価している. における異文化コラボレーション,オフショア開発現場. こと,遠隔授業のスクリーンから相手側学生の「雰囲気」. における異文化間コミュニケーション摩擦を解説する.. をつかむのは容易ではないこと,教員と学生の対面での.  石田,内元,山下,吉野氏の「機械翻訳を用いた異文. 対話がコラボレーションの共通基盤を形成することなど. 化コラボレーション」は,2002 年の日中韓馬の異文化. が指摘されている.. コラボレーション実験を起点とする一連の機械翻訳の利.  西田氏の「オフショア開発現場における異文化間コ. 用経験に基づいている.この実験では,40 名を超える. ミュニケーション摩擦」は,職場における異文化間の問. 日中韓馬の学生,教員が,母国語を用いてオープンソー. 題を調査した結果を報告している.協力企業総数は中国,. スソフトウェアの共同開発を行った.コミュニケーショ. マレーシア,フィリピン,米国など 103 社,回答者総. ンを仲介したのは機械翻訳システムである.2003 年に. 数は 2,555 名におよぶ.本調査では,これまでの文献. は日中間のブロードバンドを用いた実験も行われている.. から異文化間コミュニケーション摩擦を起こすとされて. こうした経験から,機械翻訳の品質の問題,アクセシビ. いる行動を選び出し,ヒントとして回答者に与えること. リティの問題をユーザの立場から再検討し,翻訳エー. で,過去の体験を思い出させ,長期記憶として貯蔵され. ジェントや言語グリッドなど,これまでにない研究テー. ているスキーマに基づいて,日本人と現地従業員の間の. マを提案している.. 摩擦の実態を明らかにしている.その結果,日本人と現.  森氏の「子供たちの異文化間コミュニケーション」は,. 地従業員の文化の相違の感じ方には大きな差があること. NPO パンゲアの 9.11 を起点とする 5 年間の活動につい. などを明らかにしている.. て述べている.国内の複数拠点,ケニア,韓国などの海.  上記の 4 つの解説に共通するのは,筆者たちの長期. 外拠点を結んで,子供たちのつながりを形成するための. に渡る異文化環境での活動経験である.こうした経験の. アクティビティを展開している.世界各地に拠点を展開. 多くは,科学技術論文の形にまとめることが難しい.解. するために,ツールやマニュアルを含むアクティビティ. 説特集という形をとることにより,経験と知識の蓄積に. パッケージを開発している点が特徴的である. 「こえつ. 資することを願う.. な(声の綱引き)」と呼ばれるアイスブレークから始まり,. 編集担当:石田 亨,井佐原均,乾健太郎,内元清貴,. 「タコ紹介(他のメンバの紹介) 」 「パンゲアトランプ」 「絵 文字コミュニケータ」などその独創的な活動には目をみ はる.言葉の壁,文化の壁,そして環境の壁を越える子. 268. 47 巻 3 号 情報処理 2006 年 3 月. 宇津呂武仁,片桐恭弘,山下直美,吉野 孝. (平成 18 年 2 月 6 日).

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