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中国社会経済システムのバージョンアップと日中間「戦略的互恵関係」の再構築 (現地リポート)

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Academic year: 2021

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﹁戦略的互恵関係﹂ 。﹁戦略的互恵関 、 政治的相互信頼の増進 、 ・強化とされる 。 外交関係の礎とするという発想で ある。これは、 言い方を変えれば、 外交という政府機能の一端を民間 経済界が担うということである 。 このような特殊な性格を帯びた日 本企業の対中ビジネスには、それ に相応しいやり方があるはずであ る。如何なる民間経済交流でも日 中双方にウィンウィンなのだから ﹁戦略的互恵関係﹂に貢献するは ずだ、というナイーブな立場を筆 者は採らない 。筆者の考えでは 、 ﹁戦略的互恵関係﹂の再構築に最 も効果的な民間経済交流は、中国 の社会経済問題の解決に対する貢 献を通じて、中国が進める社会経 済システムのバージョンアップ過 程に関与する、以て日中双方の広 範な層が相互に対する深い洞察と 実感を獲得する、という展開であ る。特に、 第一二次五か年計画 ︵二 〇一一年三月︶で謳われた﹁経済 発展パターンの転換︵ 转变经济发 展方式︶ ﹂、第一八期三中全会決定 ︵二〇一三年一一月︶で謳われた ﹁資源配分において市場原理に決 定的役割を与える︵使市 场 在 资 源 配置中起决定性作用︶ ﹂という方 向性は、今後の中国の社会経済シ ステムの変革に大きな指針を与え るものであるが、 我が国としては、 これらの文書上で示された方向性 とそれが現実に置き換えられてい く過程を踏まえながら、中国の社 会経済問題の解決にコミットして いくことが重要である。 以下、中国の社会経済システム 上の問題の代表格である ﹁都市化﹂ および﹁高齢化﹂について、現状 と問題について述べる。 ●都市化︵城鎮化︶ 中国では、二〇一二年に都市化 率が五〇 % を超え︵二〇一三年末 時点で五三 ・七三 % ︶、二〇二〇 年には都市化率が六〇 % 前 後に達 すると予測されている。中国の都 市化 ︵中国では都市化は ﹁城鎮化﹂ と呼ばれる。これは大都市の建設 のみではなく中小規模の都市の建 設も包含する概念である 。︶ は 、 日本経済界からみれば、都市化建 設の過程で生まれる様々なインフ ラ需要︵エネルギー管理システム ︿E M S ﹀、新エネルギー交通シス テム、等々︶のなかに商機を見出 しうるチャンスである、とされて きた 。しかしながら 、中国では 、 第一一次五か年計画︵二〇〇六∼ 一〇年︶策定以降、 ﹁エコシティ﹂ ﹁スマートシティ ﹂といったプロ ジェクトが全国各地で進められて きており、四〇〇件から五〇〇件 のプロジェクトがあるとされるも のの、一部の例外を除いて成功し ているとは言い難い。胡錦濤政権 下で、第一二次五か年計画︵二〇 一一∼一五年︶が策定され 、﹁ 経 済発展パターンの転換﹂が叫ばれ て以降、徐々に中国経済は﹁量よ り質﹂ の時代に入りつつあったが、 地方政府幹部の人事考課において そのような方向転換が徹底してい なかったこともあり、都市化プロ ジェクトにおいては必ずしも﹁量 より質﹂の方針が貫かれず、十分 な見通しもないまま各地方で同種 のプロジェクトが立ち上げられ 、 単なる不動産開発としか呼べない 都市化プロジェクトが乱立する事

ポ ー ト

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る公共サービスが相対的に減価す る可能性を懸念しこれに反対する 他、公共サービス提供主体である 地方政府も財源不足を理由に消極 的な対応に終始する可能性が高 い。都市化を進めていくに当たっ ての資金源が中国政府に十分にあ るのかという点について不安が払 拭出来ない。中国にはマネーがな い訳ではない。むしろ約四兆ドル という豊富な外貨準備を背景にし た大量のベースマネーが国内に滞 留している。しかし、そのマネー が、短期的にはリターンを生まな い社会保障や公共サービスの資金 としては活用され難い構造になっ ているのが問題である。マネーは 土地等固定資産を担保にして銀行 が地方政府に提供し、地方政府は これを工業用地やインフラ整備や 不動産開発に充当するという展開 が主であり 、︵提供されたマネー に対するリターンも生まず、地方 官僚の実入りにも繋がりにくい︶ 社会保障や公共サービスには充当 され難い。 なお、三中全会決定では、地方 政府による農地の強制収用を縮小 しかつ補償額を合理化すること 都市インフラ整備の資金調達手段 として地方政府に地方債発行を認 会と消費機会を与える、という考 え方である。都市側では、例えば 北京や上海等の大規模都市は既に キャパシティを超えており、交通 渋滞や環境汚染等が甚だしい。も う一方の農村側でも、農地を手放 し農業を離れた後の生活が必ずし も明るくないという認識が農民の 間に広がっており、都市化過程へ の農民の協力が従来ほど積極的で はなくなっている、という事情が ある。土地に対する農民の権利は 弱く、僅かな補償金で地方政府が 土地収用を進めることで得られる 土地取引収入が、地方政府による 開発の動力であった。今後中国経 済が粗放型経済発展から脱却する 決意を固めている以上、地方政府 の開発は、最早このような動力に 依存することが出来ない。 なお、人事考課の面では既に手 が打たれている。中国共産党中央 組織部は二〇一三年一二月九日 、 地方政府の幹部人事に影響を与え る考課基準に関する通知を公表 し、経済成長率至上主義からの脱 却、環境保護や過剰生産能力解消 等の重点化を明示した。 最大の難題は財源問題であろ う 。農民工の市民化に対しては 、 既存の都市住民は自らが享受出来 済の発展パターンの転換、即ち投 資主導型から消費主導型に転換し ていくことを企図している。 中国共産党指導部が二〇一二年 一一月に交替して以降、新たに発 足した習近平政権下では、中国の 都市化という課題に対して、より 本質に迫りつつ取り組んでいるよ うに見受けられる。 ﹁都市化﹂は、 単なる﹁エコシティ﹂建設ではな く、 都市と農村、 ハードとソフト、 産業と社会福祉、を統合的に捉え て一体的に発展させていくという 方向性を明確に打ち出している 。 例えば、昨年一二月一二∼一三日 に、中央経済工作会議に重なる形 で初めて開催された﹁中央都市化 工作会議﹂において、この方向性 が明確に打ち出された。この方向 性の背後にあるのは、従来型の都 市化は限界にきており、農業現代 化と関連させた中小都市の開発を 通じた﹁新型都市化﹂を進めるの が 、中国の実情に最も合致する 、 という認識である。そしてそのた めに、都市で就業し生活する農民 工の ﹁市民化﹂を進める 、 即ち 、 中小規模都市を中心に農民工に都 市戸籍を与え、都市住民と同様の 社会保障を享受させ、都市におい てサービス業を中心とする就業機 態となった。中国国内関係者や日 本企業を含む外資企業はいずれ も、都市建設のごく一部分を受注 することはあっても、中国の都市 化という大きな潮流の本質を理解 する手掛かりを与えられず、各地 で展開される﹁エコシティ﹂プロ ジェクトに翻弄されたというのが 実態といえよう。 一方で、中国中央政府の都市化 関係者は、 中国の都市化の本質は、 ﹁スマートシティ ﹂建設と ﹁ハイ テク産業の誘致﹂などにはなく 、 むしろ ﹁農民工の市民化﹂ と ﹁サー ビス産業の発展﹂にあるというこ とを理解している 。﹁農民工の市 民化﹂についていえば、都市化率 が五〇 % を超えたといっても、戸 籍に基づく﹁都市戸籍率人口﹂は 三五・七 % に 過ぎず、農民工は都 市における﹁二級市民﹂の座に甘 んじており、都市住民としての十 分な就業・消費生活を送ることが 出来ない。 これを解決するには ﹁農 民工の市民化﹂ 、即ち農民工への 都市戸籍付与が必要であるが、こ れは即ち﹁当該農民工の公共サー ビスの費用を誰が負担するか﹂と いう問題と同義である。中国政府 は、農民工の市民化を通じて都市 化・城鎮化を推進し、以て中国経 中国社会経済システムのバージョンアップと日中間「戦略的互恵関係」の再構築

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、 ・ 、 ﹁新 、即ち 、 、 省エネ環境 、 ラムの席上で 、﹁ 我 们 也知道日本 作 为东亚 的国家在城 镇 化方面国情 和中国有很多类似的地方、人多地 少、高速的人口增加、可以 为 中国 提供很多先 进 的 经验 、很多教 训 可 以被中国吸取﹂ ︵日本は東アジア の国として都市化における国情は 中国と類似する側面が多く存在す ると理解している。人口は多く土 地は少ないこと 、人口増加のス ピードの速さ等。日本は、中国に 対して多くの先進的な経験を提供 すると共に、多くの教訓を中国が 吸収することが出来る︶と述べ 、 日中の国情の類似性を重視してい る。また、 大都市問題︵交通渋滞、 住宅供給、流動人口の就業・住居 問題、都市と農村の関係、インフ ラ︶および中小都市におけるバラ ンスの取れた発展過程や都市化の 速度、産業発展との連関性におけ る特色等に着目しているとも述べ ている。従って、これまでの中国 都市化関連プロジェクトでは、日 本経済界はこれまではシンガポー ルやスウェーデン等の後塵を拝し てきているが、今後の﹁新型都市 化﹂関連のビジネスにおいては 、 日本は有利な位置に付けている。 ●高齢化 高齢化は日本にとっても最も重 大な構造的問題であるが、中国の 高齢化は独特の事情によりその進 行が非常に速い。中国全国老齢工 作委員会副主任を務める李立国民 政部部長は、二 〇 一三年一一月二 日に開催された﹁二〇一三中国老 齢事業発展高層論壇﹂において 、 ﹁中国は 、高齢者人口 ︵六〇歳以 上︶が世界で最も多い国家であ り、高齢者人口は今年二億人を突 破し、二〇二五年に三億人、二〇 三四年には四億人をそれぞれ上回 る見通しだ。この状況は、中国の 高齢化対策事業に厳しい課題を突 きつけている。 ﹂と述べた。 ︵なお、 同委員会弁公室の閻青春副主任 は、二〇一四年五月四日に開催さ れた﹁第三回中国養老サービス業 発展論壇﹂において、 ﹁︵全国高齢 者人口は︶二〇二三年に三億人に 達し、二〇三三年に四億人に達す る﹂と述べており、予測がより厳 しい内容に修正されている︶ちな みに、昨年末時点で高齢者人口が 二億人を突破した︵二・〇二︶こ とにより、 高齢者人口比率は一四 ・ 九 % となった 。︵ちなみに 、 北京 市では高齢者人口は既に総人口の 二一 % に 達している。一般的に都 市部の方が高齢者比率は高い︶ 高齢化は、先進国にとっても共 通の課題だが、 中国の高齢化には、 先進国にはない二つの独特の問題 が存在する。ひとつは、いわゆる ﹁未富先老 ︵豊かになる前に老い る︶ ﹂の問題である 。中国国務院 発展研究中心の李偉主任は、前記 高層論壇において﹁先進国が高齢 化社会に突入した時点での国民一 人あたり GNP は、大体五〇〇〇 ドルから一万ドルもしくはそれ以 上であった。一方、中国が高齢化 社会に入った二〇〇一年、 GNP は漸く一〇〇〇ドル︵約九万八〇 〇〇円︶を超えたばかりで、二〇 一二年に漸く六〇〇〇ドル︵約四 八万八〇〇〇円︶を上回ったに過 ぎない。高齢化に対応するための 経済的基盤があまりにも脆弱だ﹂ と語った。 もうひとつは、いわゆる﹁空巣 化﹂の問題である。中国では、高 齢者の一人暮らしまたは夫婦だけ の世帯が急激に増加しているが 、 このような家庭は﹁空巣家庭﹂と 呼ばれる 。一人っ子政策の結果 、 人口ピラミッドに大きく歪みが生 じたことが原因であるが、このた め、家に残って高齢者の面倒をみ る若者が激減している︵このよう

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中国社会経済システムのバージョンアップと日中間「戦略的互恵関係」の再構築 な現状は﹁四二一﹂と呼ばれるこ とがある。現在の中国の一般的な 家庭構成で、二人の夫婦が四人の 親︵老人︶と一人の子供を養う状 況であることを指す︶ 。﹁空巣率﹂ をみると、二〇〇〇年には三九 % であったのが、二〇一二年では五 一 % まで増加している︵なお、こ の数字は全国平均値であり、一般 的にいって、都市部が高く農村部 は低い︶ 。 ﹁空巣化﹂に関連して 、中国政 府は二〇〇八年一月に﹁ 关 于全面 推 进 居家 养 老服 务 工作的意 见 ︵在 宅養老サービスを全面的に推進す る件に関する意見︶ ﹂を発出して 以降、介護サービスの充実化に積 極的に取り組んできた。現在、中 国政府は 、養老サービス体系の 構築にあたって ﹁九〇七三﹂と いう目標を掲げている 。これは 、 ﹁九〇 % の高齢者を自宅で介護し、 七 % の高齢者を社区のサービスに よって介護し、三 % の高齢者を施 設で介護する﹂という方針を指す が、これは、家庭での介護という 中国の伝統的方式を基本としつつ も 、﹁空巣化﹂という現実も直視 して高齢者介護のニーズに現実的 に対応していくという方向性を志 向するものである。 そのために老人ホームや介護 サービスの急ピッチの整備や育成 は、民政部等関係政府部門には喫 緊の課題と認識されている。しか しながら、資金も土地も人材も不 足している︵融 资难 、用地 难 、 护 理人 员 招聘 难 ︶ことが介護産業の 発展の障害となっている。特に資 金不足問題は、前述の都市化にお ける財源問題と同根である。中国 政府はこの領域に市場原理を導入 し、外資を含む民間資本の参入を 期待しているが、一部の高額所得 者相手のものを除けば、介護ビジ ネスは年金や介護保険といった社 会保障制度によって支えられる面 が強いため、社会保障制度の整備 なしではいくら介護サービスを振 興しても、掛け声倒れに終わる可 能性が高い。実際、中国国内の不 動産デベロッパーが補助金目当て に老人ホーム事業参入するという 動きもあるようだが、これらの事 業の対象者は富裕層でかつ自立者 ︵=介護不要者︶であり 、中国政 府の思惑と現場の実態が大きく乖 離しているのが現状である。 なお、中国政府の目指す方向性 に呼応して 、中国における介護 サービス産業 ︵老人ホーム運営︶ に参入する中国民間企業や外資企 業も出てきてはいる。日系企業も 例外ではない。しかし、実際の現 場では、中国の習慣により、高齢 者の世話を他人に任せることに抵 抗がある向きも少なくなく、サー ビス提供の現場ではサービス提供 者側とクライアント側の間のトラ ブルも多い模様である。また、そ のために、介護サービス提供者の 採用や育成 ・クオリティコント ロールは最も重要な課題であり 、 外資企業が直面する大きな問題と なっている。更に、何よりも介護 保険整備が未整備であるため、高 額︵例えば月額七〇〇〇∼一万三 〇〇〇元︶かつ専門家対応が求め られる領域︵例えば認知症︶に関 するサービスを提供する等ニッチ 領域でのビジネス以外は、少なく とも日系企業は競争力を発揮しえ ない、従って参入の動因が生じな い、というのが現状といえよう。 ともかく、中国政府は真剣に介 護関連産業の振興という目標に向 かって努力を続けており、保険制 度整備、養老施設、高齢者対応商 品、人材育成、等の分野について 日本に対して協力を求めてきてい る。日本は、世界でも数少ない介 護保険制度を整備している国であ ることに加え、欧米と比べてアジ アの国として﹁家庭介護﹂を基本 とする伝統を有していることか ら、中国としては特に日本の経験 を参考にする意欲が極めて強いよ うに見受けられる。 高齢化問題は、 都市化と同様、あるいはそれ以上 に、ヒューマンファクターが濃厚 な課題であることから、文化的に 類似性のある国を参考にしたいと いう意向が強いということであろ う。 ●終わりに 我が国として能動的戦略的に日 中間において﹁互恵関係﹂を構築 するには、中国政府部門が日本に 何を期待しているかを理解する必 要がある。 伝統的には ﹁雇用﹂ や﹁ 術・ノウハウ﹂というところであ ろうが 、昨今注目に値するのは 中国政府側が日本に対して最近最 も関心を寄せているのは、 実は 策﹂であるという事実である。特 に、都市化や高齢化といった問題 において、中国側が日本に対して 大きな期待を寄せる対象は、 実は、 日本が同種の問題を解決してきた ﹁政策﹂のアーキテクチャーであ りオペレーションなのである。目 下の最重要課題である﹁中所得国 の罠﹂への陥入回避のために、今

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、﹁資源配分に ﹁日 という。 。 、中 。 行錯誤の過程であることが予想さ れる。そして、中国に関わる全て のプレイヤーは、この過程︵これ は極めて内向きの過程であろう︶ に振り回され続けることになる。 さて 、当然のことながら 、﹁ 政 策﹂自体のアーキテクトおよびオ ペレーターの主軸は、経済界では なく政府である。しかし、中国が 日本から学び取りたいのは 、﹁ 日 本の官民が社会経済システムを構 築し運営して各問題に対処してき た﹂というオーガニックな過程で ある。従って、 日本経済界として、 中国政府との関係において ﹁政 策﹂を中核に据えた ﹁互恵関係﹂ を構築するためには、日本側の官 民間の一層緊密な連携が必要であ る。例えば、中国の都市化が、省 エネ環境、農業現代化、社会保障 整備 、高齢化対応 、新型産業振 興、サービス産業、消費主導への 発展パターン転換といった様々な 要素を統合的に解決していくとい う局面になるにつれて、日本に期 待しているのは﹁政策﹂を巡る経 験であることが如実になりつつあ る。高齢化についても、中国政府 は、高齢化社会の到来を視野に入 れて、介護保険制度の整備から介 護サービス産業の振興まで、民政 部等の関連政府部門や民間企業 等、官民を挙げて、日本の高齢化 対応システムに大いに関心を寄せ ているという現実がある。これら の動きに対して、日本政府・民間 双方の関係者には、日本国内での 官民連携を強固なものにし 、以 て﹁政策﹂交流をホリスティック な日中間の戦略的互恵関係の強化 に繋げていこうという意識が、ま だ不十分であるように見受けられ る。中国が独自に創造しようとし ている社会経済システムは、日本 のそれとも甚だ異なったものとな る可能性が高いが、ともかくまず は、日本国内の官民が、我が国自 身の社会経済システムのあり方に ついて意識を向上させそれをバー ジョンアップしていく姿勢を持つ べきである。そして、日本国内の 官民間で一層の ﹁戦略的協力関係﹂ が構築されていくことを期待した い。そのうえで、日本側官民を挙 げて、中国の社会経済システムの バージョンアップ過程に関与する なかで、中国の現状と限界に対す る深い洞察と実感を獲得し、日中 間の﹁戦略的互恵関係﹂を再構築 していくという展開が望まれる。 ︵たむら   あきひこ/経済産業研究 所上席研究員   前アジア経済研究 所  北京海外調査員︶

参照

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