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名古屋市立大学学術機関リポジトリ

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Academic year: 2021

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宇 宙 旅 行 シ ミ ュ レー シ ョ ンに よ る 時 系 列 ス ケ ジ ュー リ ン グ

の 可 変 性 ・柔 軟 性 の許 容 範 囲 に 関 す る考 察

Abstract

In this paper, with a computer simulation of space travel in the Solar System, the authors discuss a Mars travel schedule which is described as a series of rocket engine control. The model is defined as a series of works or events for space travel. The purpose of this work is to formulate a mathematical model of effective semiautomatic controls of rocket engine.

1.は じめ に 本 研 究 の動 機 は、 宇 宙 旅 行 を題 材 とす る"火 星 旅 行 シ ミュ レー シ ョ ン ・ゲ ー ム"の 半 自動 化 を効 果 的 に実 現 す る数 理 モ デ ル の定 式 化 に あ る。 宇 宙 船 の軌 道 は、3元 連 立2階 常 微 分 方 程 式 の数 値 解 と して算 出 され る。 この 際 に ロ ケ ッ ト ・エ ン ジ ン駆 動 の タイ ミン グ とそ の 強 さが、 時 系 列 ス ケ ジュ ー ル と して 重 要 で あ る。 本 研 究 で は、 こ う した時 系 列 ス ケ ジュ ー ルの 可 変 性 ・可 塑 性 に 関 して 、 宇 宙 旅 行 シ ミュ レー シ ョ ンを 事 例 に数 理 モ デ ル を考 察 す る。 2.火 星 旅 行 シ ミ ュ レー シ ョンの モ デ リ ング 始 め に宇 宙 旅 行 の 概 要 を 述 べ て お こ う。 火 星 旅 行 は、 概 ね 次 の 順 序 で 進 行 す る: 上昇 引力圏離脱 慣性飛行 基 地一 → 地 球 周 回 軌 道 〉太 陽 公 転 軌 道 ウ 引力圏突入 制動 〉高 高 度 火 星 周 回 軌 道 …一ラ低 高 度 火 星 周 回 軌 道 制動 滞在 上昇 引力圏離脱 ……ラ火 星 面:::・:・:秋星 面……ラ火 星 周 回 軌 道 〉 慣性飛行/引 力圏突入 制動 太 陽 公 転 軌 道 塙 度 地 球 周 回 軌 道 一一〉 制動 低 高 度 地 球 周 回 軌 道…一…)基地 帰 還 矢 印 に 付 け られ た 説 明 は、 そ の 状 態 で の エ ン ジ ン制 御 の 内 容 で あ る。 図1は 、 太 陽 を 公 転 す る地 球 と火 星 の軌 道 、 及 び そ の 間 を 飛 行 す る宇 宙 船 の 軌 道 を 示 す(実 線 楕 円)。 地 球 か ら火 星 へ 、 宇 宙 船 は点 線 の 軌 道 上 を 飛 行 す る。 この地 球 と火 星 の 往 復 旅 行 には、次 の4つ の標 準 的 コースが あ る: ・火 星 長 期 滞 在 ル ー ト(ホ ー マ ン楕 円軌 道) 燃 料 費 が 少 な い。 図1は ほぼ これ に相 当 。 ・金 星 重 力 利 用 ル ー ト(ス イ ン グバ イ) 時 間 が 短 く、 火 星 滞 在 時 間 も少 な い。 ・火 星 短 期 滞 在 ル ー ト 火 星 に 向 け高 速 発 進 。 火 星 滞 在 時 間 が 少 な い。 ・マ ー ス ・ダ イ レ ク ト ・プ ラ ン 貨 物 と人 を別 々 に 送 る。1年 強 で 往 復 。 こ こで は、 当面 は ホ ー マ ン軌 道 と火 星 短 期 滞 在 ル ー トを シ ミュ レー シ ョンの対 象 に す る。 さ らに、 火 星 旅 行 中 に 発 生 す る次 の 様 な異 常 事 態 を 想 定 す る: ・未 知 の彗 星 、小 惑 星 、 流 星 を 発 見 、 軌 道 修 正 ・エ ン ジ ン トラ ブル で 旅 行 行 程 の 変 更 これ ら事 故 へ の対 応 策 も、 ゲ ー ムを 面 白 くす る大 切 な要 素 で あ る。 3.ゲ ー ム と して の設 計 思 想 と数 理 モデ ル 火 星 旅 行 で の宇 宙 船 の軌 道 は、3体 問 題 の 力 学 系 と し て3元 連 立2階 常 微 分 方 程 式 の数 値 解 と して計算 され る。 この 理 解 に は高 度 な理 論 的知 識 を 要 す るの で 、 これ に 至 る前 段 階 の 予 備 訓 練 用 と して 、 的 当 て ゲ ー ム、 人 工 衛 星 の 周 回 、 宇 宙 船 の ドッキ ン グヽ 等 々 の21組 の ゲ ー ムを 用 意 した 。 第2段 階 は 月 旅 行 で あ り、 そ して 火 星 旅 行 へ と 進 む 。 この 過 程 で 、宇 宙旅 行 で の エ ン ジ ン加 速 度 の 与 え 方 が 、 段 階 を 追 って理 解 で き る様 に して あ る。

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ゲ ー ムの 要 点 は、 宇 宙 船 の エ ンジ ン加 速 度 の 与 え 方 に あ る。 エ ンジ ン制 御 は、 次 の 様 な語 彙(位 置 、 状 況 、 操 作)の 組 み 合 わ せ で 決 ま る: ・E:位 置 の 語 彙 太 陽 引 力 圏 、 地 球 、 火 星 ・C:状 況 に関 わ る語 彙 地 上 基 地 、 引 力 圏 、 周 回 軌 道 、 高 周 回 軌 道 、 低 周 回 軌 道 、 目標 地 点 、 火 星 滞 在 ・M:操 作 に関 わ る語 彙 発 進 、 上 昇 、 慣 性 飛 行 、 突 入 降 下 、 着 地 、 離 脱 、 帰 還 これ らの 語 彙 は、一群 の数 値 を包括 的 に表 す概念 の ファ ジ ィ集 合 とみ なせ る。火星 旅行 スケ ジ ュール は、 ファ ジィ 集 合{E,C,M}の 時 間 的 並 び と見 れ ば 、 各 々 の 語彙 は ラ ベ ル で あ り、 時 刻tと そ の 時点 で の 加 速 度f、(t)を 台 集 合 と して 、 これ らの 可 能 性 分 布 を メ ンバ ー シ ップ 関 数 と して 解 の 存 在 区 域 を 予 め 推 測 して お く。 宇 宙 旅 行 成 功 の 可 能 性 は 、 局 所 的 な 可 能 性 分 布 p(i,t,f(t))を 設 け(iは ス ケ ジ ュー ル第i番 目 の 制 御 を示 す)、"燃 料 節 約"、"時 間 節 約"、"安 全 性 重視"な ど の評 価 基 準 を指 標 に して 、 メ ンバ ー シ ップ 関 数 の を可 能 性 分 布 か ら計 算 す る。 宇 宙 船 の加 速 度 制 御 用 パ ラメ ー タの探 索 本 シ ミュ レー シ ョ ンは、 宇 宙 船 の 加 速 度f(t)の 制 御 が 、 ゲ ー ム の 面 白 さで あ る。"f(t)=0"の 状 態 は、 慣 性 飛 行 で あ る。"f(t)≠0"と な っ た時 に、 宇 宙 船 は これ ま で の軌 道 を逸 脱 して新 しい軌 道 に 移 る。 星 間 旅 行 は 、 こ う した 関数 の値 を 見 つ け 出 す 操 作 と等 価 で あ る。 図1は 、 宇 宙 船 が地 球 の 引 力 圏 を 離 脱 して 、 しば ら く 太 陽 の 引力 に よ る 自由運 動 の後 に 火 星 に 接 近 し、 火星 の 引力 圏 に捉 え られ て 火 星 の周 回 軌 道 に 乗 るま で に宇 宙 船 の通 った軌 跡 を 示 す 。 これ が 、 宇 宙 船 に 関 す る微 分方 程 式 の特 殊 解 の 一 つ で あ る。 地 球 周 回 軌 道 か ら火 星 周 回軌 道 へ と乗 り移 る特 殊 解 を 見 つ け る に は、 あ る程 度 の試 行 錯 誤 が 必 要 で あ るが 、 無 方 針 で は無 理 が あ り、 あ る程 度 の論 理 的 見 通 しが な けれ ば な らな い。 この 観 点 にお い て も、 無 数 に 存 在 す る特 殊 解 を 数 値 解 法 で 見 つ け る作 業 の 困難 さ を 避 け るため に、前述 の可 能性 分布 の メ ンバ ー シッ プ 関数 を予 め 計 算 して お く必 要 が あ る。 一 連 の 宇 宙 旅 行 シ ミュ レー シ ョ ン ・ゲ ー ムの 開 発 に は、 可 能 性 分 布 の メ ンバ ー シ ップ関 数 探 索 の ソフ トウ ェア の 開 発 も考 え て い る。 な お、 宇 宙 旅 行 シ ミュ レー シ ョ ンは、 当然 な が ら時 間 と空 間 の サ イ ズが 現 実 の宇 宙 旅 行 とは全 く異 な る。 そ の た め の ス ケ ー ル効 果 を考 慮 す る必 要 が あ る。 この議論 は、 こ こで は割 愛 す る。 4.可 能 性 分 布 の メ ンバ ー シ ップ 関数 可 能 性 分 布 を 示 す の メ ン バ ー シ ッ プ 関 数 は 、 {i,t,f(t)}を 台 集 合 と して 、 これ に よ って 決 ま る 特 殊 解 が火 星 旅 行 の た め の サ ブ ゴー ル(周 回軌 道 や 火 星 接 近 な ど)を 満 たす 可 能 性 を値 とす る関 数 で あ る。現段 階 で は、 様 々 な思 考 錯 誤 の結 果 を表 形 式 で記 録 す る方 法 を 考 え て い る。 しか し、 定 式 化 の美 しさ を考 え る と、 数 式 で 抽 象 化 した記 述 方 法 を考 案 す る のが 望 ま しい が 、 今 後 に挑 戦 す る課 題 で あ る。 一 般 に、 連 立2次 常 微 分 方 程 式 の解 は、 解 析 的 に は求 ま らず 、 数 値 計 算 で 算 出す る しか な い 。本 テ ー マで は、 す べ て の解 を数 値 計 算 で 算 出す る。結 局 本 研 究 で は、 特 殊 な 目的 に合 った連 立 微 分 方 程 式 の数 値 解 を 、 効 果 的 に 算 出す る手 法 の発 見 方 法 が 中心 に な る。 5.ま と め 宇 宙 は、 観 測 や探 査 の対 象 か ら、人 間 の 居 住 や 産 業 の 場 へ と変 わ りつ つ あ る。 やが て、 地 上 基 地 と宇 宙 船 コ ッ ク ピ ッ ト間 で 「周 回 軌 道 離 脱 」 や 「慣 性 飛 行 続 行 」 な ど の交 信 が 日常 的 に な され る で あ ろ う。本 研 究 で は、 そ う した会 話 と そ の背 後 に あ る シス テ ム 制御 の 定 量 的 な変 量 を関 連 づ け、 エ ン ジ ンの 自動 制 御 と人 の 会 話 の 数 理 論 的 な関 連 性 が 明 らか に な る と期 待 して い る。 現 在 、 的 当 て ゲ ー ム、 宇 宙 船 の ドッキ ン グ、 月旅 行 シ ミュ レー シ ョン、 火 星 旅 行 シ ミュ レー シ ョンを取 りあえ ず は デモ ンス トレー シ ョ ン用 に完 成 して い る。 諸 変 量 の 特性 を 数 値 解 析 で 明 らか に して、 これ を宇 宙 旅 行 成 功 の 可 能 性 分 布 関 数 に結 び つ け る こ とが、 これ か らの課 題 で あ る。 科 学 技 術 の進 歩 で、 高 度 な 制 御 を 簡 潔 に表 現 す る語 彙 が多 くな った。 本 研 究 の 目的 の 中 に は、 こ う した科 学 技 術 と言 葉 の ギ ャ ップ を フ ァ ジ ィ理 論 で 埋め られ る と の期 待 もあ る。

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