γ
乳児保育
7授
業における課題
‐
一保育所実習アンケー ト分析から一
. on the lssue of“
Infant―
care"Lecturё
From the Questi。
血
aire Analysis of Nursery School Practicum船
越
利 代 子
要旨 本研究 目的は
,保
育所実習で経験 した保育内容 についてアンケー ト調査 を行い,実
習前の「乳 児保育」講義・演習 を実習 に即 した授業展開に し,ま
た,実
習終了後は実習での経験 を活か し, 理論 と結 び付 けてい く為 には,ど
のようにすれば教育効果があがるかを検討するために,実
習経 験 した保育内容 をあ きらかにすることである。 保育実習の終了 した2年
生63名の乳児保育0歳
∼3歳
までの発達区分 にわけて,保
育内容 を コー ド化 してアンケー ト調査 を実施, どの程度,乳
幼児 と関わ りをもったか実際 を分析 した。 その結果, 6カ 月未満児 とかかわる事な く実習 を終 えた学生力お6名み られた。 乳児の発達・発育 を考慮 した り,保
育園に入所する乳児は少ないこともあ り,実
習ではなかな か養護の実践がで きない現状 と限界がある。 その為,実
習で体験で きなかった養護 にたい して,ど
のように乳児のイメージを描いて乳児保 育の授業の展開をすべ きか,課
題が明 らかになった。乳児 とのふれあい体験や視覚的教材やロー ルプレイ,モ
デル人形 などを利用 した り,実
習で,乳
児 とた くさん関わつた学生の情報や体験 を 共有するワークショップと,細
やかな展開が必要であると考える。 キーワー ド:
乳児保育 乳 児 経 験 養 護 保 育I.
はじめに 近年,我
が国は出生率の低下にともない少子化が急速に進行 している。。 保育士 になろうと考 える時 には,地
域や親せ き・弟妹 に乳児がいて抱 っこや,お
もちゃであや す経験 を得て保育士 をめざす学生 もいるだろう。 しか しこれか らは,少
子化に伴い赤ちゃんを抱 つこする経験やあや したことのないまま保育士 をめざし,短
大 に入学する学生はこれか ら増 えて くると推測する。 育児休暇の取得率は上昇 してお り家庭で過 ごす0歳
児 は89.8%0である。平成16年度10月現在, 保育所 に入所 している0歳
児 は約4万 7千
人に, 1,2歳
児は約49万9千
人で,乳
児は入所児童 数の2.3%, 1,2歳
児は23.9%を しめている。平成元年以降増加傾向をみせている。待機率では, 平成17年4月 1日現在0歳
児, 1,2歳
児の待機率が高い傾向をしめ しているの。妊娠・出産 。子 育てに関連 した経済的支援の進むなかで,昨
今の不況で女性の社会参加は増大 してお り,生
育段 階に応 じて多様 な子育ての保育サービスが必要である。今後 ます ます3歳
未満児,特
に乳児保育 のニーズは増加する)といわれている。 こうした状況の中で,保
育士養成課程 における乳児保育 について,質
の高い保育士 をめざし理 論 と実践 を結びつけるには,ど
のような授業展開をすればよいか, と考える機会を得たので,保
育実習の終了 した2年
生63名の乳児保育0歳
∼3歳
までを発達過程区分 し,保
育内容 をコー ド化 したアンケー ト調査 を行い, どの程度,乳
幼児 とかかわ りをもつ ものかを明 らかに した。 アンケー トを記入 している時には,実
習で関わつた乳幼児 を思い出せるようにゆっ くりと時間 をかけ記入 してほ しい旨と,集
計結果 については報告することを約束 した。 また,記
入漏れのな いように最後 に自由記述欄 を設けて充足 した。 これ らは,今
後の乳児保育の講義・演習に活か してい きたい と考える。 ■.研
究 目的 本研究の目的は,保
育所実習 を終えた学生の体験 した保育内容 をコー ド化 したアンケー ト質問 用紙 を使用 して,ど
の程度乳児 とかかわることがで きたか,内
容 を分析する。実習前後の乳幼児 保育の授業展開を検討するための基礎資料 とすることにある。 Ⅲ.用
語の定義 養育行為 とは,子
どもの生命の保持及び情緒の安定 を図るために保育士などが行 う基本的生活 習慣 (食事・排泄・着替 え・遊び 。清潔など)の
援助や関わ り'とする。 「乳児保育」について 乳児は 1歳 までをいうが,保
育士養成課程における乳児保育は乳児からおおよそ3歳
までを対 象としている。今回は,保
育所指針の発達区分を参考にして3歳
までの乳児保育 とした。-3-Ⅳ
.研
究方法1)対
象 :本 学保育科 に在籍 してお り,乳
幼児保育 を講義 している2年生で,平
成20年度∼21年 度にかけて,保
育園または施設実習 を終了 した76名である。子育て経験者 を除いた学生 を対象 とする。データの収集は 9月 に実施する。2)ア
ンケー ト調査用紙 保育指針 にしたがつて,発
達 を生後6カ 月未満, 6カ月∼1歳 3カ 月未満児, 1歳
3カ 月か ら2歳
未満児, 2歳
か ら3歳
未満児 と区分 した。 そ して,遊
び,安
心・安定,保
健・安全,食
事 。排せつ,睡
眠,清
潔,着
脱,環
境整備,保
護者 と項 目にわけ,カ
テゴリを作成する。カテゴリか ら,実
習 した時の様子が振 り返 りしやす いようにコー ド化 した。 コー ド化 した内容は,乳
児保育のを参考 に作成 した。授業時間内に,乳
児 を思い出 しなが らゆっ くりと記入するよう説明する。3)デ
ータ分析方法 :統 計 ソフ トはPASW(Version18.0)を
使用する。 養育・教育 カテゴリを, 1経
験 な し 。2見
学のみ・3指
導者 とともに・4-人
で実施の4件
法で分析する。 短大 に入学する前 に乳児 を抱いた経験の有無 。あや した経験の有無の二群 に分けて比較,さ
らに生後6カ 月未満児の実習経験の有無 を二群 に分けてそれぞれの発達区分の実習経験の有意 差 を調べ,比
較 した。V.倫
理的配慮 研究対象者 には研究の意図を説明 し,結
果は研究以外 には使用 しないこと・成績や評価 とは関 係がないこと 。個人は特定 されないことを説明,回
収 をもって同意 を得たとした。 また集計後は, 結果 を学生 に提示するとした。 Ⅵ.乳
児保育授業の日標 と方法,及
び保育所実習の実習期間1)目
標 :保 育所 (園)や
乳児院において乳児保育 を実践するために,乳
児保育 について基本的 知識,乳
児保育の実際に関する知識 を学び,技
能を習得する。 さらに,理
想の保育園の設立を 考え,乳
児保育における保育士の役割 を理解 し,保
育士のあ りかたについて理解 を深め乳児保 育 に必要な技能 を養 う。2)授
業は通年で必修科 目・演習の2単
位である。3)保
育所実習 :実 習期間 :平 成20年 1月 (12日間) 平成21年6月 下旬∼ 8月 (保育12日間)(施
設12日間)Ⅶ
.結
果1)T短
大 に入学前 に乳児 を抱いたことの有無 とあや したことの有無 について (表1)21%の
学生が乳児 を抱いたことのない結果である。 表1
短大 に入学前の乳児 との関わ りの有無 内 容 有 る 缶 一 短大 に入学前 に乳児 を抱 いたことがあるか 13名 あや したことはあるか 10名 対象とした学生63名 (回収率84%)2)6カ
月未満児の保育経験 (表4) 6カ 月未満児は,保
育園に乳児がいない場合や4歳
児以上の幼児 を受け持 ったとい う学生 も お り全体 的 に経験 してい る学生が少 ない。 6カ 月未満児 とかかわ らなか った学生 は36名(57.1%)み
られた。 乳児院などに入所 している場合で実習 した学生は,沐
浴 を経験 している (自由記述 より)。 沐 浴の経験は61名の学生が経験 していない。声 をかけなが ら洋服 を脱がせることを,経
験 してい る学生は15名み られ,自
分で実施 まで している。 「遊び」の項 目では一人で実施 している学生は13人∼15人で一番多い。また,「睡眠」項 目では, 軽 くトン トンとたたきなが ら寝か しつけた学生は16名が 自分で実施 している。立て抱 きをした 学生は,一
人で実施・指導者 とともに実施 した,を
合わせると17人いる。「排泄」では指導者 と ともに関わつた り,自
分で関わつた りしている学生は6カ月未満児 と関わつた学生の半数は体 験 している。 調乳や授乳などの「食事」に関 して経験 している学生は少なく,一
人で実施するでは2∼6人
で経験 していない学生が多い。 「環境」では,危
ないものが枕元にないか注意 した・室内の清掃に参加 したの項目を経験 して いる学生が多い結果である。3)6カ
月から1歳3カ 月未満児の保育経験 (表2)(表
5) 6カ 月未満児・ 1歳3カ月未満児 どちらとも実習では,経
験することのなかった学生は14名 表2 6カ
月未満児の実習経験の有無と1歳3カ月未満児実習経験の有無 n=62 6カ 月未満児の経験の有無 合 計 な し あ る 1歳 3カ 月未満児 の経験の有無 な し 1 あ る 計 合 ※ 1名 は1歳 3カ 月未満児の記載なし 一-5-(22.5%)み
られる (表2)。 生後6カ 月未満児の実習経験のない学生 と実習経験のある学生 と二群 に分けて生後1歳3カ 月未満児のクロス集計 を行 った結果, 6カ月未満児の実習経験のない学生 と,生
後6カ 月未満 児の実習経験のある学生 とでは, 1歳
3カ 月未満児の実習経験内容では,78項
目の保育内容 に 有意な差がみ られた(表5)。 抱 っこして絵本 を読んだ項 目には,有
意な差が見 られなかった。生後6カ 月から1歳3ヵ 月 未満児で,特
徴的な人み しりにたい して,日
を合わせてにっこりとほほ笑みかけて時間をかけ て接 した り,名
前 を呼んだ り,声
かけをして時間をかけて接 した学生は,半
数以上経験 してい る。 また,有
意な差はみ られた ものの, 6カ月未満児の実習経験 していない学生の うち半数は 1歳3カ 月未満児の養育行為 に見学,指
導者 とともに,一
人で実施などに関わつている。 食事では,調
乳や授乳・離乳食の経験者は少ないが,間
接的なかかわ りである食事時のエプ ロン付けや食事時の見守 り,手
拭 きなどしている学生は半数見 られる。 声かけ しなが らおむつ交換 している学生の39名は,自
分で,も
しくは指導者 と実施 してお り その うちの17名は,生
後6カ 月未満児の実習経験ので きなかった学生である。排泄では,排
泄 後の手洗いの援助 と間接的な トイレ掃除,便
器やオマルの掃除が多い。清潔の項 目では,テ
イ ッシュでお鼻 をふいた内容が一番多い。着脱の一連の行為の しつけにかかわっている学生は, 半数み られる。睡眠では,軽
くトン トンとたたきなが ら寝か しつけた,と
いう項 目が多い。遊 びでは,手
遊び歌や,い
ないなばあ∼とか抱 っこして絵本 を読んだとか,「ちょう―だい」 して みた り,絵
本 を与えた りと,静
的な遊 びを経験 している学生は半数見 られる。手押 し車 を押 し て遊ぶのを見守った り,抱
っこしてお散歩 した りの経験は少ない。環境整備では,換
気,室
温, 危ない ものが廊下などに散 らばっていないか,お
もちゃの清潔に気 をつけた,汚
れたところを その都度清掃 に参加 したなど全項 目に有意な差がみ られた。4)1歳
3カ 月児か ら2歳
未満児の実習での保育経験 (表6) 生後1歳3カ 月未満児の実習での保育経験 と比べ ると,学
生一人で実施 している項 目の内容 が,増
えて きている。1歳3カ 月児か ら2歳
未満児の実習内容は,生
後6カ 月未満児の経験の 有無の二群比較で有意に差のある項 目は31項目であ り,生
後6カ 月か ら1歳3カ 月未満児 より 有意に差のある項 目が少な くなっている。 遊 びでは,抱
っこして絵本 を読んだ41名でそのうち21名は6カ 月未満児の経験がない学生で ある。手遊 び歌 を一緒 に歌 つた (38名),体
をころが した りくす ぐった りのふれあい遊びを行 つた (36名),「ちょうだい」 と手 を出す と持 つているお もちゃやお菓子 を手渡 して くれた (37 名),紙
芝居 を読んだなど,子
供 と触れ合っている様子が うかがえる。遊びの項 目では,有
意な 差がな くなって きている。 また,食
事の項 目はかかわ りが多 く,言
葉かけや (32名),食
器の一か所 に食べ物 を集めて食べやす くした (34名
),な
どには有意 な差がない。 自分でスプーンで食べているのを見守 っ た (35名)の
み有意な差がみ られる。 リト泄では,指
導者 と一緒 におむつ交換 した学生が多 くな り,半
数以上は指導者 とともに,ま
たは自分で経験 している。 しか し,お
むつ交換やお しりの拭 き方に注意 しなが ら行つた項 目や, 皮膚の状態や排泄物の観察など,お
むつの関係の清潔や健康に関する項 目は有意な差がみ られ, トイレに誘 った り,便
器に座 らせた り,
トイレでの排泄がで きるようになった項 目には有意な 差がない結果である。 清潔では,テ
イッシュでお鼻 をふいたが多 く,自
分で実施が5割
以上見 られる。歯磨 きは全 体的に少な く有意な差はない。着脱 に関 して も半数位の学生が自分で実施,ま
たは指導者 と一 緒 にと経験 を している。 環境整備では,お
もちゃの破損や汚れた ところをその都度行 う清掃 に参加 した,お
もちゃの 清潔に気 をつけたなど有意な差があ り,室
内の清掃 に参加 した内容 には,有
意な差がなかった。5)2歳
児か ら3歳
未満児の実習での保育経験 (表7) 遊 びでは,ほ
とんどの学生がごっこ遊びをしているのを見守っている。ハサ ミの正 しい使い 方の手本 をみせた内容の項 目では,一
人で実施するに13名の学生が関わつている。オモチャの 取 り合いで相手 を叩いた り噛んだ りする場面の項 目では,指
導者 とともに,又
は一人で実施す るを含めると48名み られる。順番 を守ることを生活の場で教 えた りする内容は指導者 とともに 実施 と,一
人で実施するを含めると50名の学生がかかわっている。 安心・安定では幼児の年齢が増す ごとにかかわ りも一人で実施するが増 えている。 また, 2 歳か ら3歳
児 は社会性 を身につける対応が必要であ り,一
人の幼児ではな く,他
の幼児 とのか かわ りの場面での介入が多 くなっている。その ような教育的な対応が多 くなっている項 目には 有意な差がない結果である。 生後 6カ 月未満児 に実習で関わらなかった学生 と関わつた学生の比較では, 3歳
未満児の実 習での保育経験では,12項
目の内容 に有意な差がみ られる。環境整備の項 目では,お
もちゃの 清潔 に気 をつけた,汚
れた ところをその都度行 う清掃 に参加 した,室
温 に注意 した項 目に有意 な差がみ られた。6)短
大前 に抱 いたことの有無 とあや したことの有無 と演習 との関係 (表3) 短大前 に乳児 を抱いたことの有無 とあや したことの有無について,そ
れぞれ実習内容 とクロ ス集計 を行 った。生後6カ 月未満児では,りF泄など直接保育する項 目に有意な差がみ られる。 生後6カ 月か ら1歳3カ 月未満児では,観
察に関する内容 に有意な差がみ られる。2歳
未満 児, 3歳
未満児の保育実習内容 には,有
意 な差がみ られない結果 となった。-7-項 目 内 容 短大前 に抱 いたことが あるかないか 朝の観察 ミルク飲 む前におむつ替えをした そろそろ汚れているかな と思いおむつ替えをした おむつ交換の準備 を した おむつの後始末 を した P<0.02 P<0.02 P<0.01 P<0.05 P<0.05 あや したことが あるかないか おむつ交換準備 おむっの後始末 を した P<0.02 P<0.05 表
3-ア
6カ
月未満児の演習内容 と短大前の乳児の関わ りの有無 表3-イ
6カ
月∼1歳3カ 月の発達区分 と短大前の乳児の関わ りの有無 項 目 保育 内容 短大前 に抱 いたことが あるかないか まねっこして遊んだ 生理的欲求や不快 を伝 える 着やすい状態 に広 げて準備 した Pく(0.05 Pく(0.05 P<0.02 あや したことが あるか無いか 朝の観察 体温 を測る 機嫌 をみる 着がえを一式用意 した 着やすい状態 に準備 した P<0.02 P<0.02 P<0.05 P<0.02 P<0.02 Ⅷ.考
察1)保
育所実習 に入る前の乳児保育の在 り方5人
に一人は赤ちゃんを抱いたことのない結果である (表1)。 乳児 を短大前に抱いたことの有無 とあや したことがあるかの有無 について保育内容 とクロス集 計 を行 つた結果では,(表
3)で
7∼8項
目の保育内容に有意な差があったのみで,明
らかな差は 見 られなかった。有意な差が見 られなかったのは,乳
児 を受け入れている保育所が少な く実習で きなかったか,ま
た,乳
児はその発達の過程上,生
命の保持・健康の増進,基
本的生活習慣 をつ くることが中心である為,実
習での経験がむずか しい。その為, 1歳
以上のクラスの実習 という ことも考えられる。 実習では, 6カ月未満児の実習経験のない学生が,36名
み られた。人数の増減については,照
らし合わせる基準がないので判断で きないが,生
後6カ月未満児の実習経験 をすることがなかな かで きないことがわかった。 家庭で過 ごす0歳
児は89.8%)で ある。平成20年度,保
育所利用児童の3歳
未満児は全体の21%
であ り,う ちのO歳
児 は8。1%と
いわれ,平
成19年度は7.8%で0歳
未満児の保育所利用割合 も増 加 している。平成20年度の待機児童数は, 0歳
∼2歳
児では14864人で0歳
児は2404人である。1 歳児の入園待 ちが一番多 く,平
成10年度の入所児童数 を基準 として平成20年度の入所状況 と比較 すると0歳
児は1。12倍, 1歳
児は1.44倍で乳児の保育需要は高い'ので,保
育者 として乳児 と関わることは多 くなると推察する。 6カ 月未満児は
,特
に,生
命の保持 と生活上の養護が大 きな部分占めているのでベテランの保 育士 との関わ りになる。そ うした中で,機
会があれば学生のうちに見学や見守 りをする形態の実 習であつて もいいので, 6カ月未満児 に関わつてお くことは大切であると考える。 乳児の時 より発達の状況 に関わつているの と関わらないのでは,生
活環境 に対 しての細やかな 気配 りや安全面での配慮 などの学びに対 して, 6カ月未満児 とかかわって実習を終えた方が,発
達の段階を見ているだけに大 きいか らである (表 5。 6。 7)。 環境整備の項 目が,生
後6カ 月か ら1歳3カ 月未満児・2歳
児・3歳
児の実習で,生
後6カ 月 未満児 に関わつた学生 と,関
わらない学生では有意な差がみ られる。 その為 に,実
習前 に乳児健診の見学や ビデオ学習などにより6カ月未満児の発達の状況 を学習 してお くことが必要である。 また,某
高校や中学では命の大切 さを学ばせる体験活動 として赤ちゃんと触れ合 う体験 を実施 している。。そのような赤ちゃんと触れ合 う機会を多 く持 って学習することは,日
に見えない “気 配 りや気づ き"の
学習につながると考 える。2)実
習後の乳児保育の授業の在 り方 6カ 月未満児 との関わ りのない学生は,養
護の基本的生活習慣の世話 よりも自立に向けての世 話・ しつけの状況から教育 に関する保育の方に関わつて くることが多 くなっている。(表7)1歳
3カ月∼2歳
未満児 と2歳
∼3歳
未満児 と6カ 月未満児 と関わつた学生 と有意な差がな くなって きている (表6・ 7)。 その為,学
生は自分が関わつた児は発達段階の中で, どの状況か ら介入 したのか振 り返 り, ど の ように発達 してい くのか,発
育・発達の基本的な原則 を踏 まえてどのような意味があったのか を,理
論 と実習が一体 となった作業が必要である。 実習での実際に体験 した保育の内容 を共有 してい くために,乳
児か ら実習で関わつた学生は, 発達の段階の順序 を経て学習 しているので乳児の養護 をどのように して行 ったかなどを,乳
児か ら関わ らなかった学生 と一緒 に,ワ
ークシ ヨップなど行い乳児のイメージや対応など体験 を共有 してい くことが必要である。 保育の教育に関する項 目には有意な差 はみ られず養護 に関わる内容 について有意な差がみ られ るため (表7),演
習 を効果的に行 ない6カ月未満児 と関わつたか関わらなかったかの実習での学 習の差異 を縮めることが大切である。3)本
研究の限界 と課題 本研究のアンケー ト内容は,乳
児保育の内容 にそつて発達課題・ を参考に作成 したものである。 実習において学生はそれ以外 にもいろいろ体験 されているが表現 しきれない内容 もあ り,自
由記 入欄では多 くの経験 を書いている学生 もいる。-9-また
,学
生 の記入 には時 間 をかけて,ア
ンケー ト内容 に取 り組め るように した ものの全部網羅 されてい る とは言 い難い。 本研 究 は,保
育所での実習内容の傾 向 をつかむことはで きた ものの,保
育 園の理念や環境 な ど, 乳児数 な ど把握 していない。 また,保
育 内容 な ど保育園 によって違 いがある。学生の実習体験 に こだわつて集計 した ものであ り,学
生 が実習体験 した もの は,保
育 内容全体 ではない。有意差 な どさらに研鑽 してい きたい。 また,保
育 内容一覧の作成 と評価用紙の検討が今後の課題 である。 Ⅸ.結
論 保育所実習 において,学
生 の乳幼児保育 にかかわる保育 ・養育行為 を分析 した,下
記 の こ とが 明 らか になった。1)保
育所 の実習が始 まる前 に,生
後 6カ 月未満児 の発達 を踏 まえた養護 の イメー ジを もてる よ う演 習 を行 い,実
習後 に理論 と結 び付 けてい くことが,乳
幼児保育 の学習効果 をあげ る こ とに つ なが る。2)実
習 で生後 6カ 月未満児 とのかかわ りのない学生 は,生
後 6カ 月未満児 に関わつた学生 に比 べ 特 に環境 整備 な どの安全 面 での配慮 ・気づ きな どの項 目に有 意 な差 がみ られ る。項 目を養 護 ・教 育 と分 ける と教育 に関す る項 目には有意 な差が ない。その為,実
習後 の授 業 で は,特
に 養護 に関す る内容 の体験 の共有が必 要であることが示唆 された。3)保
育所 (園)実
習 で は,生
後2歳
児 まで関わ る学生が少 ない為,ボ
ラ ンテ ィアな どを通 して 赤 ち ゃん と触 れ合 う機会 をもてることが大切であ り,モ
デル人形 や,乳
幼児 の視 覚教材 を とお して発達,保
育 の実践 と理論 を結 び付 けることが必 要である。4)短
大 に入学す る前 に乳児 を抱 いた こ とやあゃ した ことの経験が実習 に影響 を与 えるか どうか は,現
在 の時点 で はは っ き りしなか った。 謝辞 本研 究 にあた り,た
くさんの質問項 目であ りなが ら丁寧 に回答 して くだ さった学生 の皆様 に感 謝 い た します。 引用 文献 。参考文献(1)厚
生労働省 「平成18年 人 口動態統計」(2)厚
生労働省 社 会保障審議 会少子化対策特別部会第1次報告一 次 世代 育成支援 のための新 たな市1度 体系 の設計 に向けて―pp.102
(3)CHS子
育 て文化研究所編 :乳児保育改訂版 崩文書林2008 pp.3-7
(4)巷
野悟郎・植松紀子編著:0歳
児・ 1歳 児 。2歳
児のための乳児保育 光生館2009
(5)厚
生労働省保育所の状況 (平成20年 4月1日
)等
についてhttp://―
tmhl‐ gojp/houdou/20C18/08/h0828-1.html(6)
「高校生のための赤ちゃん とのふれあい体験」 熊本県教育委員会‐
http://―
:higo:edip/kyOuikuiinkai/kJi/pub/detail.phtml?mst=0&c「id=1&id=46&pg=1
最終更新 日2009年
03月 “ 日-11-実習経験のレベル な し 見学 指導者と 一人で 月齢 項 目 内 容 鐸麟の右籠 無 有る 無 有る 無 有る 無 有る 6 カ 月 未 満 児 遅 び ガラカラ逓びなどであやした 3 0 1 0 ●〈001 いないいないばあ―をして遊んだ 0 0 2 0 安 心 ・ 安 定 泣 いている赤ちゃん の 泣 く理 由を考 えた 4 0 8 0 pく001 4 4 0 が坐つている赤ちやんに立て租舒 した 3 0 5 0 :をうたってあやした 4 0 4 0 数歩 を行 った。 0 4 0 4 赤ちゃん の「アー・ウー 」などの 声 に反 応 して「アー・ウー 」と語 りか けた │ 0 4 0 すぐった 体 葬 ごろ ご ろ とふ れ あ い 薔 で∫を した 0 4 0 こだきしてゆりかごのようにユラユラ、日に合わせたりしてリズム遊びをした 見知りされたので日多あわせにっこりとほほえみかけて時間をかえて接した 0 4 0 0 0 7 0 保 健 ・ 安 全 安全 な環 境 について考 えた 6 0 0 6 Dく001 ベッドのマトレスの固さ 5 0 2 0 : pく001 1 0 2 0 D〈001 おもちやの破檀 0 5 0 D〈001 ベピーカー・散歩カーの安全確認を行った 0 4 0 Dく001 ベビーカー・散歩カーを押して散歩した 4 0 7 0 3 pく001 〕でよごれていないか確認をした 0 11 0 4 tl《001 おこなった b 0 0 o〈001 9 0 9 0 2 Ill〈001 顔 色 36 9 7 0 8 0 3 oく001 機 嫌 7 5 0 11 0 4 運 解 帳 多 甲る 0 3 0 0 o〈001 株 霞 石 との 宏33刀`ち情 報 を待0 0 1 0 1 ●〈001 腱 庵 診 晰 `伏 重・ 自 尋・籠 囲・贈 日 ヽ診 意 1 0 1 0 1 ●〈001 食 事 乳 を した 0 0 4 の 菫 債 存[´ヽミル クの ■ と澪 庁 と出 具 合 多確 鍛[´f‐ 0 2 0 を行 つた(戸か けを含 む) 1 0 5 0 6 ●〈001 2 0 5 D〈001 1乳食 行 った 11 0 8 0 6 ●〈001 `食、哺 乳 瓶 などの 片 づ けを行 つた 5 0 2 Dく001 んだ詈・ べた■″確認し7録をつけた 5 0 0 食 後 の 観 察 を行 つた 6 0 0 D〈001 排 泄 立いている赤ちゃん のオム ツが えをした 5 9 0 Dく001 臭つてきたの でオムッが えをした 6 7 0 9 pく001 =ルクの前にオムツがえをした 0 7 ろそろ汚れているかなと思いオムツがえをした 8 0 3 ●〈001 b尻 の拭き方に気をつけながら行った 5 9 0 9 ●く001 ドむつ交換の準備をした 5 0 0 7 pく001 ムツの後始東を行った 4 0 D〈001 層 の 状 熙 や 棒 泄 物 の 観 察 ″行 つた 0 9 0 4 D〈001 した 0 ! 0 0 D〈001 睡 眠 │つこやおんぶをして寝かしつけた 11 0 0 0 Dく001 子寸 唄 脅つた つて程 か しつ け た 86 0 0 7 o〈001 隆くトントンとたたきながら寝かしつけた 36 5 0 0 ●〈001 ミルクを飲んだ後に排気してから寝かした 0 4 0 5 │〈001 子 を観 察 した 36 8 0 3 8 0 8 清 潔 ︵ 沐 浴 ︶ 不浴 の 準 備 、室 温 調 整 を した 36 0 0 2 。〈001 手替 えを一 式 用意 した 0 7 0 4 ●〈001 ヨをかけながら洋服をぬがせた 7 0 1 0 0 2 1 0 l `スタオルでふいて洋服を着せた 0 0 1 0 3 着 脱 した 0 0 11 0 4 7 0 5 バーオールを着せた 0 3 0 2 ただれ+けを使用した 9 0 : 7 0 ヽないないばあ…とか戸かけをしながら行つた 0 │ 7 pく001 環 境 整 備 肉 の 機 気 に 津 重l´た 11 0 0 に注意 した。 0 1 ●〈001 8 0 3 ●〈00i iをつけた 7 0 3 8 ●〈001 その都度行う清掃に参加した 7 0 1 6 pく001 t参加した 5 0 D〈001 tヽか確認した 1 0 2 4 ●〈001
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お母さんに今日の様子を伝えた 0 9 0 1 p〈001 表 4 生後 6ヵ 月未満児の保育内容生 後 6 カ 月 か ら 1 ● 3 カ 月 未 満 表
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生後 6ヵ 月か ら1歳3ヵ 月未満児の保育内容 ―-13-一見 学 指 導 者 と 一 人 で 月 齢 項 目 内 容 無 有 る 無 有 る 無 有 る 無 有 る 1 歳 3 カ 月 か ら 2 歳 未 満 児 1 歳 3 ヶ 月 か ら 2 歳 未 満 児 遊 び 安 0 ・ 安 定 保 健 安 全 食 事 赤い人参おいしいねJ「モグモグゴックンできるかなJなど味覚や触覚、視覚など 器の周 りに食べ物 が散つて、スプーンなどですくしヽこくくなつているので、「集まれ集まれ∼Jなど か けをして食器の1カ所に集め全べやすくした ヽフー ンになれ 、言 葉 の 意 味 もわ か るようになつてきたの で「 こう持 つてみ ようね 」と声をか けて 排 泄 イレットトレーニング′ヽンツのコ !泄が上手にできたのではめた 睡 眠 清 潔 着 脱 環 境 整 備 保護増 との 連機 さ母さんに今日の様子を伝えた 表
6 1歳
3ヵ 月か ら2歳
未満 児の保 育 内容表