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5つの文型と品詞 無料オリジナル教材 英語たんの部屋(仮題) 5つの文型と品詞

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(1)

5 つの文型と品詞

ゼロからの理解

 中学生で知識として最初に習う SV や SVC といった 5 つの文型、さらに抽象的で 意味がいまいち分かりづらい品詞。これらで英語嫌いになった人も少なくないでしょ う。一見して英語の本質と関係のない退屈なものに見えるのですから。さらにネイ ティブの人が文章を読むのに SVOC を考えているはずがありませんし、そんなコト 考えていては読解なんてつまらなくなってしまいますよね。こういった文法知識は、 教える事自体に反対の人だっています。「生きた英語に必要ない」、「教えるから英語 ができなくなる」といった意見です。ですが、文型と品詞の知識ぐらいは持ってい るべきです。文型の理解は難しい文章を読む導入に役立ちますし、辞書で動詞を調 べると 5 つの文型で説明されていることも多いもの。少し堅い内容になりますが、 文型と品詞ぐらいは常識として説明できるようになっておくといいでしょう。英語 が得意になれば自然と必要なくなるので、最初のうちは少しガマンして勉強してみ てはいかがでしょうか。文法は大切なもの。

 このプリントは文法の理解の補助のために作成したので、厳密さや詳細さよりも 文法嫌いの人の取組みやすさに重点をおきました。定義から入っていくので、知識 ゼロの人でも頑張って読めば理解できる……ハズ。根気よくファイトです!

 また、このプリントの中には数多くの例文が出てきます。基本的に簡単な文ですが、 この例文で使われている単語は全て受験までに知らなければならない基本レベルな ので、もし知らない単語があったらその場で必ず覚えましょう。

§ 1 文の主要素

§ 2 品詞と基本用語

§ 3 基本 5 文型と準動詞

§ 4 英文解釈の初歩と文型

(2)

§ 1 文の主要素

1. 文の主要素

  「文」というのは、いくつかの言葉がまとまることによって意味を表現するよ うになったカタチのようなものです。文というものは、その文の主題となる主部、 それについて述べていく述部から成り立っています。日本語の、主語と述語の関 係をイメージしてもらえば十分です。

文=主部+述部

 これが基本です。この括りは非常に大きいもので、これではいくつもの文のパ ターンをまとめるにはもっと詳しくした方がベンリではないでしょうか。そこで、 主部と述部をもっと細かくしようという発想が出てきます。例えば、次の文を見 てみて下さい。

The music makes me sick.「その音楽を聴くと吐き気がする」

ここでは、日本語の主語である「~は、~が」に相当する the music が主部、 makes me sick が述部になるのです。ですが、makes と me と sick は一括りに するには役割が全く違いますよね。そこでこの「役割」ごとに、文の中の言葉を 仕分けしていくのです。

  ま ず、 主 部 の 中 心 を 担 っ て い る 言 葉 を 主 語 (S) と い い ま す。 こ こ で は music(the については、「語」という単位では含めなくても良いでしょう )。次に、 述部の中心となっている言葉は動詞 ( 詳しくは述語動詞 )(V) といいます。この 文では makes。また、makes の対象は me ですね。このように動詞の対象(「~ を」に該当)となる言葉を目的語 (O) といいます。動詞の目的となっているイメー ジです。さて、The music makes me. だけでは文の意味が終わっていません。

「音楽が私を……どうするの?」という感じになってしまいます。私を sick にす るんだという、内容の補足が要りますね。この sick のような役割を補語 (C) と いいます。

文の主要素=主語 S、動詞 V、目的語 O、補語 C

それぞれの詳しい説明は後述するので安心して下さい。

(3)

 では、本当に文の主要素だけで何事も大丈夫でしょうか? 例えば The apple on my desk is red.「私の机の上のリンゴは赤い」

という文では、S:apple、V:is、C:red となります ( これも後述するので大丈夫 です )。ですが、on my desk は何なのでしょうか? 実はコレ、文の主要素では なく、ただ主語の apple を修飾しているので修飾語句 (M) として扱われます。 なぜ主要素ではないかというと、これが無くても文の大きな構造は変わらないか らです。よく塾などの和訳問題などの解説では、「修飾語は ( ) でくくれ」と言 われることがあります。それは、無くても変わらない修飾語を区別して見やすく するためなのです。同様に、副詞 ( 後述 ) も文の主要素ではなく修飾語です。無 くても基本的に文は成立するからです。

 これら文の主要素を、まずはイメージだけでいいので覚えておきましょう!

文の主要素以外にも、修飾語句 M というものがある

2. 文型とは?

 

 ここでは簡単に済ませましょう。普通、文には主語が必須です。is red. では 文になりません。「え? 何が赤いの?」となってしまいますよね。ですが、主語 以外の主要素がどう文を構成しているかによって文を分類すると、5 つの型に分 けられるのです。これが基本 5 文型です。5 つの文型と、対応する文の主要素は 以下。    第Ⅰ文型……S+V

    第Ⅱ文型……S+V+C     第Ⅲ文型……S+V+O     第Ⅳ文型……S+V+O+O     第Ⅴ文型……S+V+O+C

 イマイチなイメージでも今は大丈夫。具体的に例文を見ていったほうが早いで しょう。また、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ文型に関しては削除すると文がおかしくなってしまう 付加語 (A) というものがつくことがありますが、気にしなくても基本は十分身 につきます。

文型……主要素の構成で文を分類したもの

 さらに、それぞれの文の主要素にはなることのできる「品詞」が決まっていま す。例えば、red は主語 S にはなれませんし、John は動詞 V にはなれませんよね。 次のセクションでは、何がどの主要素になれるのかというルールを勉強します!

(4)

 

 まず、基本的な文法用語を解説します。ここにのせた単語は堅苦しい文法用語 ですが、正直言って常識レベル。参考書や辞書の説明で普通に使われますから、 しっかり勉強しましょう。§ 3 で、全てが繋がります。ここは根気で!

(1) 句

 まとまった意味を表す 2 語以上の単語の集まりで、その中に主語と動詞の関係、 S+V を含まないものです。例えば、in the kitchen は前置詞 in によって作られ た句なので、前置詞句といいます。副詞的な役割を持つ句は副詞句、形容詞的な 役割を持つ句は形容詞句と呼ばれます。前置詞句は修飾語 (M) で、文の主要素で はありません。

句……SV を含まない語の集まり

(2) 節

 主語と動詞の関係を含む単語の集まりで、時に他の文の一部になっているもの です。従節と主節に別れますが、これは後述。次の例文を見て下さい。

・I think that he will come home soon.

ここで、文法的な説明をすれば think は他動詞で、その目的語が that 以下「彼 はもうすぐ帰宅するだろう」なわけです。この that 以下は that により導かれた ので that 節であり、think の目的語という名詞の役割があるので名詞節という わけです。

節……SV を含んで他の文の一部になる語の集まり

(3) 品詞

 文法的な性質や機能をもとにした、語の分類のことです。名詞、代名詞、形容 詞、動詞 V、副詞、前置詞、接続詞、間投詞……以上 8 つが大きな英語の品詞です。 日本語の形容動詞のような品詞は英語にはありません。上にあげた基本の 8 品詞 はもう少し細分化されていきます。また、ここに登場しない関係代名詞や関係副 詞は、それぞれ代名詞と副詞の側面があるためその名前がついています。

品詞……文法的な性質の違いによる語の分類

§ 2 品詞と基本用語

1. 品詞と基本用語

※文法用語を詰め込みます!  確認と定着の問題も設けてあるので、とりあえず 最初は頑張って慣れましょう! ここは仕方ない!

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(4) 名詞

 人や物の名前です。主語 S、目的語 O、補語 C になることができます。

・John is a doctor. (SVC。主語は John、補語は doctor)

・Betty found a lower. (SVO。主語は Betty、目的語は lower)

be 動詞を使った「~は…である」という最も基本の文章は、SVC です。be 動詞 は目的語をとりません。なお、名詞は同じスペルのまま動詞になる名詞も多いの で注意しましょう。

名詞……S、O、C になる

(5) 代名詞

 名詞の代わりになる語です。名詞と同じく主語 S、目的語 O、補語 C になるこ とができます。また、some や another、others といったものは名詞として使 えば不定代名詞と呼ばれます。

・Those are yours. (SVC。主語は those、補語は yours)

・I saw myself in the mirror. (SVO。主語は I、目的語は myself)

・Which is yours? (SVC。主語は which、補語は yours)

・Some agree with her, others disagree. (SV, SV。主語は some と others)

代名詞……S、O、C になる

(6) 形容詞

 「赤い」「美しい」のように名詞と代名詞を修飾したり、補語 C になることがで きる語です。名詞を修飾する用法を限定用法、補語になる用法を叙述用法といい ます。

・The woman was beautiful. (SVC。the が名詞を修飾、補語は beautiful。)

・Those two men are a doctor and a lawyer. (SVC。two と a は名詞を修飾。)

2 番目の例のように、冠詞や数詞と呼ばれているものも形容詞の一種です。

形容詞……名詞や代名詞を修飾する、C になる

(6)

(7) 動詞

 主語の状態や動作を表す、文の主要素です。目的語 (「~を」に該当 ) をとら ない自動詞 Vi と、目的語をとる他動詞 Vt に分かれます。なお、他の動詞を助け ることによって時制や意味を変化させる動詞を助動詞と呼びます。

・I can can a can. (SVO。最初の can は助動詞、2 番目の can は動詞「~を缶詰にする」、3 番目の can は名詞。)

・My work will have been inished by that time. (SV。will、have が助動詞。このぐらい だと will have been inished をまとめて 1 つの動詞とすると読解上は理解しやすい。未来完了の受動態「その頃には私 の仕事は終わっているだろう」。冷静に助動詞の意味を考えていけばカンタン。)

  なお、不定詞、分詞、動名詞を合わせて準動詞といいます。これは動詞が形を 変えることで他の品詞の用法となったものです。不定詞は名詞、形容詞、副詞に。 分詞は形容詞と副詞に。動名詞は名詞になります。§ 3 で後述します。

動詞……文の主要素の一つで、自動詞と他動詞がある

(8) 副詞

 動詞 V や形容詞、副詞、句や節、文全体、たまに名詞などを修飾する語です。 副詞の仕事は修飾なので、文の主要素にはなりません。

・He appeared suddenly. (SV。suddenly は動詞を修飾。)

・Surprisingly, Yuki was very beautiful. (SVC。suprisingly は文を修飾、very は形容詞を修飾。)

・She is only a child. (SVC。only は名詞を修飾する少ない例。「彼女はほんの子供だ」。)

・She arrived just at seven. (SV。just は句の at seven を修飾。)

副詞……名詞以外 ( 稀に名詞 ) を修飾、文の主要素ではない

(9) 前置詞

 多くは名詞や代名詞などの前に置かれ、句を作ります。

・I went to school by bicycle. (SV。to school は動詞 went の行き先を説明しているので動詞を修飾 している。by bicycle は went の方法を説明しているので同じく動詞を修飾している。動詞を修飾するのは副詞なので、 この 2 つは副詞の働きを持つ。主語と述語の関係もないので節でなく句。よって、この 2 つは副詞句。)

・The house in that street is expensive. (SVC。in that street は house を修飾する前置詞句。 名詞を修飾しているので形容詞句。)

・Among the stolen items were two watches. (SV。among を文頭においた倒置。Two watches were among the stolen items. を倒置している。直訳をすれば、「2 つの時計が盗品の中にあった」を、「盗品 の中には 2 つの時計があった」と倒置している。このように前置詞句は文頭に倒置されることがある。)

前置詞……前置詞 + 名詞 で前置詞句を作る

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(10) 接続詞

 語と語、句と句、節と節を結びつける語です。従位接続詞と等位接続詞にわか れます。従位接続詞というのは (2) の「節」の説明の例文の that のように、2 つ目の文 ( ここでは名詞節 ) を導くものです。副詞節や名詞節を作るのが従位 接続詞。I think という文と he will come home soon という 2 つの節同士を結 びつけていますが、メインの I think を主節、名詞節である that he will come home soon を従節といいます。また、等位接続詞というのは 2 つの語と語、句 と句、節と節を対等な関係で結ぶ接続詞です。等位接続詞は、and but or nor so ,for( カンマ +for) の 6 種しか無いので暗記しましょう。

・I think that he will come home soon. (SVO。that は従位接続詞。この that 節は think の目 的語になっているが、目的語になれるのは名詞であった。よってこの that 節は think の目的語の名詞節。)

・While I was in Paris, I often went to the movies. (SV。while は従位接続詞。while 節は副詞節。)

・Take a look to the sky just before you die! (命令文なので主語省略。beforeが従位接続詞で、 副詞節を導いている。)

・Dick and Harry are good friends. (SVC。and は等位接続詞 )

・It was raining, but we played baseball. (SVO。but は等位接続詞 )

従位接続詞……副詞節や名詞節を導き、他の文と結ぶ

等位接続詞……語と語、句と句、節と節を対等に結ぶ

 なお、接続詞にも前置詞にも副詞にもなれる単語は普通にあるので、品詞を少 し気にしてみましょう。例えば 3 番目の例文の before は後に文を続けているの で接続詞ですが、the day before yesterday「おととい」、a car parked before the gate「門の前に駐車された車」といった用法では名詞と一緒に句を作ってい るので前置詞です。また You should have come home before.「君はもっと早 く帰宅すべきだった」では動詞を修飾しているので副詞ですよね。

一つの単語が形を変えず複数の品詞になることも多い

(11) 間投詞

 喜びや驚き、悲しみなどの感情を表す表現です。日本語の「わっ!」「はぁ?」 などに相当し、文と関係を持ちません。

・Wow! Dinner looks great! (Wow が間投詞。後の文は SVC。)

間投詞……主に感情表現で、文と独立する

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2. 理解の確認

 次の問に答えよ。前のページを見返しながら解き、文法用語に慣れよ。

①主部と述部から成る、意思や感情、思想などを表示する語の集まりは何か。

②句と節の違いを答えよ。

③文の主要素を 4 つあげよ。

④日本語 ( 現代日本語 ) にあって英語に無い品詞を一つあげよ。

⑤名詞と代名詞がなることのできない文の主要素は何か。

⑥「that 節が名詞節」となる例をあげよ。

⑦形容詞の役割を 2 つ答えよ。

⑧形容詞の限定用法と叙述用法とは何か。

⑨ the や a、an といった冠詞が形容詞の一部であるといえる理由は何か。

⑩そのまま文の主要素となっている品詞は何か。

⑪他動詞と自動詞について説明せよ。

⑫準動詞とは何か。

⑬副詞の役割を答えよ。

⑭副詞節とは何か。

⑮「その前置詞句は形容詞句だ」といった表現は可能か。

⑯接続詞の役割を答えよ。

⑰接続詞を 2 つに分類せよ。

⑱等位接続詞を 6 個あげよ。

⑲節と節しか結べず、名詞節や副詞節をつくるものは何か。

「2.理解の確認」略解

①文②句は中にS Vがない。 節は中にS

Vがあり他の文の一部。

③主語S

、 動詞

V、 の時 at節 がth 的語 の目 ay やs nk thi V⑥ 動詞 詞⑤ 容動 ④形 語O 目的 C、 補語

な 叙述用法は補語C Cになる⑧限定用法は名詞の修飾、 ど⑦名詞を修飾する、 補語

る。⑰ つけ 結び 節を 節と と句、 たまに名詞などを修飾する。⑭副詞 語、句 ⑪他動詞は目的語をとり、自動詞はとらな 語と と。⑯ 句や節、文全体、 のこ 関係を持つ単語の集まり。⑮可能。形容詞の役割を持つ、 た句 動名詞。動詞が他の品詞として使えるように変化したもの。 SV かれ て導 や形容詞、副詞、 よっ 詞に い。⑫不定詞、 分詞、 ⑨名詞を修飾しているから。⑩動詞V 前置 の役割を持つ、 中に ⑬動詞V

従位接続詞、等位接続詞⑱a nd、b ut、o

r、n or、s o、, for

⑲従位接続詞

 この「理解の確認」が身についていれば、かなり文法用語に慣れて きていると思います。慣れないうちは堅苦しく感じるかもしれません が、前述したとおり参考書や辞書の説明レベルのことなので、ここは 着実に進んで行きましょうね!

(9)

間投詞

M

名詞

動詞

前置詞 副詞 代名詞

形容詞

接続詞

S

V

O

C

・前置詞は句となることにより ( 多くは前置詞 + 名詞 )、副詞としての機能を 持つ副詞句、形容詞としての機能を持つ形容詞句となる。

・接続詞は、主に従位接続詞が後ろに文を続けた節となることにより、副詞節 や名詞節となる。

3. 品詞と文の要素のまとめ

 

 今まで文章で述べてきた内容を図にすると、下図のようになります。基本的に 重要なことは、それぞれの品詞がなれる要素、なれない要素を覚えることです。「覚 える」というと意味がない作業のように感じるかもしれませんが、§ 3 での 5 文 型が一気に楽になります。身についた頃にはもう必要なくなっていますから、最 初だけは頑張りましょう!

(10)

 

 カンタン。主語と動詞、あとはお好みで修飾語句や付加語から構成される文で す。この文型の動詞は、目的語をとりません。目的語をとってしまっては第Ⅲ文 型……S+V+O になってしまいます。つまり、第Ⅰ文型の動詞は自動詞 ( 詳しく は完全自動詞 ) です。

 自動詞……目的語をとらない動詞。ly や laugh など。  他動詞……目的語をとるもの。ind や kill など。

 ややこしいのが「存在する、~である」を表す be 動詞。例えば She is young. の young は形容詞ですから is の目的語ではなく、補語 C。つまり She is young. は第Ⅲ文型になります。ところが She is in the kitchen. では in 以下 は前置詞句の修飾語句なので文の主要素ではなく、She が S、is が V の第Ⅰ文型 なのです(ちなみに、ここで in the kitchen が無いと文が完結しませんね。これが付加語ですが知識自体は重要では ありません)

・George smilled happily.

・Years passed.

・I went to school yesterday.

・There are many pencils on my desk.

 実は、There is/are 構文も第Ⅰ文型として扱われ、主語は be 動詞の動作主で ある「存在するもの」( 上の文では pencils) なのです。there は、意味上は主語 ではありません。

There is 構文の there は主語 S ではない

2. 第Ⅰ文型 (S+V)

  主語以外の主要素がどう文を構成しているかによって文を分類すると、5 つの 型に分けられましたね。基本 5 文型。5 つの文型と、対応する文の主要素は以下。     第Ⅰ文型……S+V

    第Ⅱ文型……S+V+C     第Ⅲ文型……S+V+O     第Ⅳ文型……S+V+O+O     第Ⅴ文型……S+V+O+C

 いよいよ§ 3 では、本格的に文型について勉強していきます。Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ文型 に関しては削除すると文がおかしくなってしまう付加語 (A) というものがつく ことがありますが、気にしなくても基本は十分身につきます。§ 2 の、どの品詞 がどの要素になれるかを思い出していきましょう!

1. 文型には 5 種類ある

§ 3 基本 5 文型と準動詞

(11)

3. 第Ⅱ文型 (S+V+C)

  第Ⅱ文型は、今やった第Ⅰ文型に C、補語がくっついたものです。補語になれ るものは何だったか覚えていますか? 主に名詞と形容詞でしたね。

 また、覚えてほしいことが一つ。それは

第Ⅱ文型 SVC では、S=C の関係が成り立つ (S が C の状態 ) ということです。第Ⅱ文型の補語 C を特に主格補語といいます。 第Ⅱ文型をとる動詞にはいくつかのパターンがあります。

 ①状態を表す動詞

 ②状態の変化を表す動詞  ③外見を表す動詞

 ④知覚動詞

という 4 つのパターンの動詞が第Ⅱ文型をつくります。これらのパターン分けそ のものは覚えなくて構わないので、とにかく慣れましょう!

・She is a doctor. ( ①、she=doctor)

・She is beautiful. ( ①、she=beautiful)

・He remained silent. ( ①、he=silent)

・I got angry. ( ②、I=angry)

・The leaves turned red. ( ②、leaves=red)

・He seemed surprised. ( ③、he=surprised)

・She looks tired. ( ③、she=tired)

・Strawberries taste sweet. ( ④、strawberries=sweet)

・This soup smells delicious. ( ④、soup=delicious)

・He is fond of watching soccer games. ( ①、修飾語句だが of 以下がないと文が成立しないの で、of 以下が付加語。)

間投詞

M

名詞 動詞

前置詞 副詞 代名詞

形容詞

接続詞

S

V

O

C

・前置詞は句となることにより ( 多くは前置詞 + 名詞 )、 副詞としての機能を持つ副詞句、形容詞としての機能を持 つ形容詞句となる。

・接続詞は、主に従位接続詞が後ろに文を続けた節となる ことにより、副詞節や名詞節となる。

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4. 第Ⅲ文型 (S+V+O)

 さて、第Ⅲ文型では、動詞が目的語を 1 つとります。目的語には、名詞と代名 詞と名詞の役割を持つ語句がなれましたよね。第Ⅲ文型はカンタン♪

・I bought a car last friday. (bought の目的語が a car。)

・I gave lowers to her. (to 以下は修飾語句。gave の目的語が lowers。)

・He knows that I still love her. (know の目的語が that により導かれる名詞節。)

・I don't believe what you've just said. (believe の目的語が what により導かれる名詞節。)

・I don't want to hear lattery. (to hear は不定詞が付いているので「聞くこと」という名詞と解釈 できる。直訳で「お世辞を聞くことを欲しない」とし、want の目的語が to hear lattery である。不定詞については詳 しくは後述。)

・He puts his hands in his pockets. (in 以下は前置詞句なので修飾語句だが、put A in B で初め て一つの意味を成すとも考えられる。この時 in 以下がないと文が不自然なので、in his pockets が付加語。)

・The man robbed her of all her money. ( コレも同様。rob A of B「A から B を盗む」といっ た分離の of を伴う動詞は of 以下を欠いては不自然なので、of 以下が付加語といえる。)

5.第Ⅳ文型 (S+V+O

1

+O

2

)

 第Ⅳ文型では、動詞が目的語を 2 つとります。まずは日本語で考えましょう。「私 は彼女に花をあげた」ですが、これは第Ⅲ文型で普通に書けば I gave lowers to her. ですね。ですが、これを to を使わずにもう一通りで表現することができ ます。すると I gave her lowers. となります。her が O1、lowers が O2とい う風に、2 つとも gave の目的語なのです。her と lowers の順番は第Ⅲ文型と 逆になり、to も必要ありません。

 この文型をとる動詞の多くは人と物の両方を同時に目的語にとれる種類の他動 詞で、何かを誰かに与えるような意味が多いことから授与動詞と呼ばれます。先 にくる O1 を間接目的語 (「~に」に相当、おもに人物 )、後に来る O2を直接目 的語 (「~を」に相当、おもに物 ) といいます。前置詞は to に限らず、for( 時に は of も ) であることも多いです。これは動詞によって異なるので、同時に英作 文などでも慣れて下さい。目的語が長くなってくると文章が読めなくなってしま う生徒が多いので、第Ⅳ文型はしっかり理解を。

 S+V+O2 to[for,of] O1( 第Ⅲ文型 )=S+V+O1+O2( 第Ⅳ文型 )

・He told his sister the story. (his sister と the story が told の O)

・He asked me some questions. (me と questions が asked の O。ask と question の組み合わせ の時のみ、レアなケースとして前置詞は of になる。書き換えれば、He asked some questions of me. もっともこれは 堅い言い方なので、実際には用いられないようである。)

・I assure you that she is sincere. (you と that 名詞節が assure の O。)

・I will show you how to do it. (you と how 名詞節が show の O。)

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6. 第Ⅴ文型 (S+V+O+C)

 いよいよ最後、第Ⅴ文型ですね。また補語が出てきました。ここでは第Ⅱ文型 の時のように、覚えて欲しいことが一つあります。それは

 第Ⅴ文型 SVOC では、O=C の関係が成り立つ (O が C の状態 )

ということです。第Ⅱ文型 SVC では、S=C でしたね。それに似ています。第Ⅴ 文型の補語 C を特に目的格補語といいます。補語になれるのは名詞と形容詞!  第Ⅴ文型をとる動詞を、ここは大雑把に 3 つのパターンに分類してみましょう。 このパターンは覚えなくて構わないので、とにかく慣れて下さい。

 ①目的語の状態の変化を表す動詞

 ② O to be C の to be を省略できる動詞  ③使役動詞、知覚動詞

それでは、例文を見ていきましょう。

・The music makes me sick. ( ① me=sick、C は形容詞 sick)

・They named their daughter Sarah. ( ① daughter=Sarah、C は名詞 Sarah)

・I consider him dangerous. ( ② him=dangerous、C は 形 容 詞 dangerous。 こ の よ う に think、 consider、believe といった考える系統の動詞は、I consider him to be dangerous の to be を省略した第Ⅴ文型となる ことができる。もっとも、SVO to do の形を取る動詞は数多くあり、その中でこれらの動詞のみ to be を省略できるとい う解釈もできる。細かい内容なので、考える系統の動詞では to be 無しで SVOC が可能とだけ覚えておけばいい。)

・His jokes made us all laugh. ( ③、us all=laugh。C は laugh。一見すると、動詞 laugh が本来な れないはずの補語 C になっているように見える。そこで登場するのが原形不定詞というもの。動詞原形と全く同じ形だが 動詞ではないと解釈する。後述。)

 次は、準動詞について勉強します。準動詞とは動詞が他の品詞にな れるようにその形を変えたもので、5 文型と重要な関わりがあります。 ですが少し今までよりも説明が多くなってしまうので、ここまでの内 容に自信がない方は無理に先に進まず、しっかりここまでの範囲を復 習しましょう!

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7. 準動詞と文の主要素

  不定詞、分詞、動名詞を合わせて準動詞といいます。これは動詞が形を変える ことで他の品詞の用法となったものです。不定詞は名詞、形容詞、副詞に。分詞 は形容詞と副詞に。動名詞は名詞になります。

(1) 不定詞

 不定詞は、to 不定詞と原形不定詞の2つに分かれます。名詞、形容詞、副詞 になれます。

不定詞……to 不定詞と原形不定詞があり、名詞、形容詞、副詞になる

① to 不定詞

 to 不定詞は、名詞的用法、形容詞的用法、副詞的用法があります。名詞的用 法の場合は名詞ですから S、C、O になれます。形容詞的用法の場合は形容詞で すから C、M に、副詞的用法の場合は副詞なので M になれます。

・To study English is my hobby. ( 名詞。S)

・My hobby is to study English. ( 名詞。C)

・I want to study English. ( 名詞。O)

・John is the last person to come. ( 形容詞。the last person の修飾。person が come するという、 SV 関係。なお訳は「彼は最も来そうにない人だ」)

・Give me something to write with. ( 形容詞。something の修飾。write with something なの で前置詞 with を残す必要がある。こちらは something が write するわけではないので SV 関係ではない。)

・He made a wish to become a doctor. ( 形容詞。wish の修飾。これは wish の内容を説明し ている。)

・She seems to be rich. ( 形容詞。SVC の C になっている。)

・He works to help others. ( 副詞。works の目的を説明している。)

・She must be a fool to do so. ( 副詞。「そんなことをするなんて愚かに違いない」という風に、 must be a fool の判断根拠となっている。動詞修飾。)

・He worked hard, only to fail. (副詞。「一生懸命やったが、結果は失敗に終わった」という風に、 行為の結果を説明している。動詞修飾。)

・I'm so glad to see you. ( 副詞。glad の原因を説明しているので形容詞修飾。)

・His handwriting is diicult to read. ( 副詞。「読むのが難しい」という風に、何が diicult なの か説明しているので形容詞修飾。)

・Mary is old enough to wear earrings. ( 副詞。enough を修飾する副詞修飾。)

・To tell the truth, I don't like him. ( 副詞。「実を言うと」という文修飾。このように文と独立し た不定詞の用法を独立不定詞という。他には to begin with「まずはじめに」などがある。)

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②原形不定詞

 原形不定詞とは、to が無い不定詞です。もはやただの原形ですよね。それでは なぜ「原形不定詞」というのでしょうか。実は、原形不定詞は知覚動詞や使役動 詞で用いられるものなのです。

・I saw him cross the river. (SVOC の C が cross。動詞は C になれないので、この cross は「動詞で はないが形は動詞原形と同じ何か」ということになる。これが原形不定詞。)

・I made him go there. ( こちらは使役動詞。上の例文と同様。)

・You had better do your homework. ( 有名な表現 had better do。この do も原形不定詞。)

(2) 分詞

 分詞は、現在分詞と過去分詞の 2 つに分かれます。形容詞と副詞になれます。 分詞……現在分詞と過去分詞があり、形容詞、副詞になる

①現在分詞

 簡単に説明すれば、「~している」状態を表す、動詞の ing 形です。名詞を修 飾する形容詞的用法の他に副詞的用法もありますし、補語にもなれます。例文で 慣れていきましょう!

・I saw a sleeping man. ( 形容詞。man の前置修飾。)

・The man sleeping on the bed is my father. ( 形容詞。on the bed のように修飾語句がつ いた場合は後置修飾となる。man の後置修飾。)

・He sat reading a book. (C。SVC の C となっている。主格補語。2 つの動作は同時。)

・I saw the cute girl sleeping in the bed. (C。SVOC の C となっている。目的格補語。)

・Sorry to keep you waiting. (C。目的格補語。決まり文句「遅れてごめん」)

・The movie was moving. ( これは動詞の進行形ではないことに注意。この move は「動かす」でなく「感 動させる ( 心を動かす )」。立派な SVC の C である。形容詞。)

・In the summer, the city streets are burning hot. ( 副詞。hot を修飾。強調表現。日本 語で言うと「焼けるように」といった感じ。分詞構文でない副詞的用法の現在分詞は強調に用いられることが多い。)

・Entering the room, I found a cat there. ( 分詞構文なので副詞的用法。「部屋に入ると」)

・Feeling tired, he stopped walking. ( 分詞構文なので副詞的用法。「疲れたので」)

②過去分詞

 簡単に説明すれば、「~された」状態を表す、動詞の ed 形です ( 不規則動詞多 数 )。名詞を修飾する形容詞的用法の他に副詞的用法もありますし、補語にもな れます。

・I saw a broken window. ( 形容詞。window の前置修飾。)

・Reading letters written in French is diicult. ( 形容詞。in French のように修飾語句がつ いた場合は後置修飾となる。letters の後置修飾。)

(16)

・He sat surrounded by the girls. (C。SVC の C となっている。主格補語。2 つの動作は同時。)

・I heard my name called. (C。SVOC の C となっている。目的格補語。)

・Keep your mouth shut. (C。目的格補語。)

・I had my hair cut. (C。目的格補語。「髪を切ってもらう」、有名な have O Vp.p. の受益構文 )

・Seen from above, the city looks diferent. ( 分詞構文なので副詞的用法。「上から見ると」。 これはよくある引っ掛け問題で、分詞構文をseeingとしてしまいがちである。しかし文の主語はthe cityであり、これは「見 られる」ものであるから seen となる。基本中の基本。)

・This dolphin, trained properly, will be able to do many tricks. ( 分詞構文な

ので副詞的用法。これは文中にきており、「きちんと訓練されれば」。主語は dolphin なので、「訓練される」側となり trained。)

(3) 動名詞

 動名詞は動詞の ing 形ですが、現在分詞と異なり、その名の通り名詞の役割を 持ちます。

動名詞……名詞になる

・Seeing is believing. (seeing が S、believing が C。「百聞は一見にしかず」)

・My hobby is looking at pictures. (looking が C。)

・I like studying history. (studying が O)

 動名詞と現在分詞を区別する必要がある場合については、次の「8. 理解の確認」 にて。

8. 準動詞のまとめ

 

 今まで文章で述べてきた内容を図にすると、下図のようになります。準動詞の 本質は、「動詞が他の品詞の役割を持てるように形を変えること」です。

名詞 名詞

動詞 V 分詞

副詞 副詞 不定詞

形容詞 形容詞

動名詞

S,C,O

S,C,O C,M C,M M

M

(17)

9. 理解の確認

 次の文法解説の文章の内容を理解せよ。今までのページを見返しながらじっく り読み、同時に文法用語に慣れよ。

①同じ前置詞句であっても位置により用法が変わる場合がある。  The book on the desk is mine.

 The child is standing on the desk.

という 2 つの文において、on the desk とは前置詞 on によって導かれる前置詞 句であるが、上の文では book を修飾する形容詞句、下の文では is standing を 修飾する副詞句である。

②副詞節というのはつまり、副詞的に用いられる節である。副詞は only など の例を除いて名詞以外を修飾する。副詞節を導く語には様々なものがあり「時」 で は when,while,after,before,since,until な ど、「 条 件 」 で は if、「 理 由 」 は because や as など、「譲歩」は though,although,「様態」の as など数多くある。 しかしこれらの後に文を続けていいことは経験的に知っているだろう。「節を導 く」というと難しく聞こえるが、要は「後ろに文を続けて良い」ということに近い。

③ fall asleep「眠りに落ちる」という表現は有名だが、I fall asleep. という文 章は名詞 動詞 形容詞の順である。名詞は主語になれ、形容詞は補語になれる。 これは実は単純な SVC、第Ⅱ文型である。すると I が asleep 状態なので、S=C の関係が成立していることも納得がいく。この形容詞 asleep だが、叙述用法で しか用いることができず、限定用法では基本的に使えない。つまり補語にしかな れず、名詞を前置修飾することは出来ない。

④ SVO や SVOO、SVOC のように目的語 O を伴う文型で用いられる動詞は他動 詞である。自動詞は目的語をとらない。例えば laugh「笑う」を日本語で考えた 時、「笑う」に目的語をつけて「~を笑う」とすることは可能である。しかし英 語の laugh で同じ事をするためには前置詞 at をつけねばならない。つまり中 1 で laugh at A「A を笑う」と習うのは、自動詞である laugh にどうしても目的 語が欲しくなった時の措置として at をつけたものだったとも理解可能である。 同じように「A を見る」を中 1 では look at A と習うが、これは多くの場合「見る」 という動作が対象を標的にしているがために at を用いるというだけのことであ り、実際に「A をのぞき込む」は look into という表現が可能である。

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⑤ The computer room is on the third loor. 「コンピュータールームは 3 階で す」という文章があったとする。この時に、on the third loor という前置詞句 が問題となる。これは computer room を修飾する形容詞句なのか、「存在する」 という意味の動詞 is を修飾する副詞句なのか。形容詞句であれば、形容詞は補 語になれるのだからこの前置詞句は補語の役割を持ち、SVC、第Ⅱ文型のような 構造となる。しかし副詞句ならば、副詞は文の主要素ではないのでただの修飾語 ということになり SVM、第Ⅰ文型となる。インターネットの質問サイトを見ると、 どちらの解釈もできるが第Ⅰ文型として扱うという説明があり、これは正しい。 しかしもう少しだけ説明すれば、このような解釈の違いを説明するために、付加 語 (A) というものが便利である。修飾語句でありながら欠落すると文が完結しな くなるとはこういった場合で、ここでは on the third loor が付加語である。

⑥等位接続詞が 6 個しか無いというのは不思議だろうか。まず、語と語、句と 句を結んだ場合、そこに主従関係のある構造は存在しないのだからそれは等位接 続詞である。簡単な例を挙げれば black and white や on the table or on the chair のような具合である。このように、語と語、句と句では従位接続詞は使え ない。問題は、節と節、つまり 2 つの文を結ぶときである。この時には従位接続 詞と等位接続詞の両方が用いられる。従位接続詞は副詞節や名詞節を作るため、

「時」「条件」といった様々な意味があるが、等位接続詞は and「と / そして」、 but「ではなく / しかし」、or, nor「か / もしくは」、so「だから」、, for ~「と いうのも~だからだ」という風に論理的なものが多い。特にカンマ +for は受験 でも頻出である。しかし言ってしまえば慣れなので、従位接続詞や等位接続詞と いう言葉そのものよりもそれらの役割のほうが大切である。

⑦現在分詞も動名詞も同じ動詞の ing 形の準動詞であるが、現在分詞は副詞的用 法と形容詞的用法、動名詞は名詞的用法という風に全く異なる使い方がされてい るので、一見して区別は容易に思える。しかし名詞を修飾する場合、重要な区別 の必要性が生じる。

       I saw a sleeping baby.  I slept in a sleeping car.

という 2 つの文章を考えた時、いずれの sleeping も名詞を前置修飾している。 しかしこれらの用法が異なるということは理解できるだろうか。左の文章では「赤 ん坊が寝ている」という関係が成立するが、右の文章では「車が寝ている」とい う関係は成立していない。これが、現在分詞と動名詞の違いである。これらの区 別の仕方は単純で、左の文章の場合 a baby is sleeping とすると意味が通る。現 在分詞と進行形は異なるが、進行形にして意味が通れば名詞を修飾する現在分詞 である。一方で右の文章では a car is sleeping と書き換えられない代わりに、a car for sleeping と書き換えることができる。前置詞 + 名詞の形と解釈でき、こ ちらは動名詞と分かる。ちなみに訳は「寝台車両」。

(19)

§ 4 英文解釈の初歩と文型

1. 英文解釈と文型

 今までは、ひたすら基本的な文法用語と文型を勉強してきましたね。これは最 初に書いた通り、得意になれば必要なくなるものです。ですが中学と高校で学ぶ 文型の知識は、難しい文章の読解に役立ちます。難しい文章も慣れればスラスラ 読めるようになりますが、最初は文型を考えて読んでいくのが慣れへの近道です。 ここではほんの少しだけ、文法を「使って」見せることでプリントの締めくくり としましょう。

(1) Our need for heroes to worship generally makes us disregard or deny what is ordinary in a great man.

 これは、とあるそこそこ古い大学入試問題の和訳の一部 ( 簡単な部分 ) です。 ここでは英文解釈ですので、知らない単語があれば辞書を引いて構いません。  Our need for heroes to worship が主語 S、makes が動詞 V、 us が目的語 O、 disregard or deny が補語 C の原形不定詞、what is ordinary in a great man が、disregard or deny の目的語となる what による名詞節です……わかりまし たか? 1 文目はただの使役動詞の文章なのです。ただ慣れないうちはどうしても 読みにくいもの。初めのうちは、難しい文章の読解の時に SVOC を書きこんで いきましょう。また、修飾語句は ( ) で括るなどして、できるだけ文章を単純化 するのがコツです。

Our need (for heroes to worship) (generally) makes us disregard or deny what is ordinary (in a great man).

disregard or deny の or は等位接続詞でしたね。ここでは似た意味の 2 つの動 詞をつないでいるわけです。最後に訳す時は、ちゃんと無生物主語を日本語らし く直しましょう。

解答:我々は崇拝する英雄を必要とするあまり、偉人の中にある平凡な面を無視    したり認めなかったりするのが普通である。

S V O

(20)

(2) What Mark Antony could do to the mob assembled round Caesar's corpse, his modern counterpart can do to the entire nation.

 知らない単語がある人は、まず調べましょう。counterpart という単語に注目。 この単語には特定の日本語訳がありません。意味は「特徴が良く似たもの、前述 のものに対応するもう一方」です。辞書の例文を読んで感覚をつかんで下さいね。 ここでは、マルクス=アントニウスに対応する現代のものを考えよし。nation の「国民」という意味にも注意。

 さて、いきなり what から始まりますが、これは名詞節なので一単語と同 じ扱いができ、「カエサルの死体の周囲に集まった民衆に対しマルクス=アン トニウスがなしえたこと」という名詞と同じ事。後半を読むと、his modern counterpart が 明 ら か に 主 語 S、can do が 動 詞 V で し ょ う。to the entire nation は修飾語句なので ( ) で括るといいです。

 すると後半は、「現代の雄弁家は全国民に対しなすことが出来る」という SV の文だと分かります。では、何をなすことができるのか? その答えが、前半の 名詞節です。つまりこの文章は、O,SV という倒置構造になっているんですね。 なお、よくよく 2 つの to 以下の句を見てみると、意味がきちんと対応しています。 文型の理解は、倒置を見抜くのにも役立ちます。もちろん、英文をたくさん読ん で慣れれば、このぐらいの倒置はスラスラ読めるようになります。

What Mark Antony could do (to the mob assembled round Caesar's corpse),

       his modern counterpart can do (to the entire nation).

解答:カエサルの死体の周囲に集まった民衆に対しマルクス=アントニウスがな    しえたことを、現代の雄弁家は全国民に対しなすことが出来るのである。

O S

V

(21)

(3) On the contrary it is often thinking of so many things and consideration of so many doubts that result in the difficulty to reach a simple decision.

 これも入試問題の一部です。On the contrary「それどころか」や副詞 often、 of so many things や of so many doubts といった前置詞句は修飾語句ですか ら、文の主要素ではありませんね。( ) で括ると楽です。次の it is ですが、普通 の it「それ」に対応するものがなくて困りますね。そんな時は、it is ~ that ~ という、おなじみ強調構文を疑いましょう。ここまでの修飾語句を削れば、以下 のように単純になります。

It is thinking and consideration that result in the diiculty to reach a simple decision.

強調構文と分かった今、強調も元に戻しましょう。すると

Thinking and consideration result in the diiculty to reach a simple decision.

とまで単純化されます。ここまで来れば、thinking and consideration が主語 S、 result in( 熟語 ) が動詞 V とわかります。

 あとは、長い内容を上手くまとめて日本語にすることです。これも練習ですね。 解答:それどころか、単純な結論に達しそれに基づいて行動することが困難にな    るのは、あまりに多くのことを考え、余りに多くの疑問点に頭を悩ますた    めであることが多いのである。

 以上で、このプリントの内容は終了です。大学入試の和訳では、ど うしても難しい文章が出ることがあります。難しい文章を読むのに慣 れないうちは、SVOC を書き込み、修飾語句 M を ( ) で括ると文章構 造が見通しやすいです。たくさん練習すれば、もう文型なんて考えな くてもスラスラ英文が読めるようになりますよ。

 このプリントの内容は復習して、しっかり身につけましょう♪

参照

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