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資料:「第四期基本構想」及び「第四期長期計画・調整計画」の実績と評価 第五期基本構想・長期計画討議要綱|武蔵野市公式ホームページ

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(1)

別冊資料

「第四期基本構想」及び「第四期長期計画・調整計画」の

(2)

1

-目

第四期基本構想(平成17~26 年度)の実績と評価 2

Ⅰ 第四期基本構想が掲げた基本理念 4

Ⅱ 「まちづくりの目標」に対する取組み実績と評価 5

第四期長期計画・調整計画の実績と評価 12

Ⅰ健康・福祉 14

Ⅱ子ども・教育 16

Ⅲ 緑・環境・市民生活 19

Ⅳ 都市基盤 24

Ⅴ 行・財政 29

(3)

第四期基本構想(平成 17~26 年度)の実績と評価

第四期 基本構想 では 、その前文 で「都市の窓を 開こう」 「新 しい家 族を育てよう 」「 持続

可 能な社会をつ くろ う」という基本理 念を掲げ 、この 基本理 念のもと、6つの 「まちづくりの

目 標 」 を 設定 し、その 実 現に 向 けた 取 組 みを 進 めて きた。基 本 理 念を 振り 返る と と もに 、

(4)
(5)

-Ⅰ

第四期基本構想が掲げた基本理念

「都市の窓を開こう」

この 理 念は 、都 市は 単 立 できる もの ではな く、水 ・食 糧・エネ ル ギ ー・空 気 など様 々な 要 素

に おいて 外部と の連携 が必要である ことを伝え てお り、人と人 、都 市と 都市と が互い に支え あ

い、助け合いながら生きていく、共存の概念を掲げている。

このことを踏 まえ、 市では この間、友好都市との人的・物的交 流はもとより、近隣自治 体との

様々な連携、広域的な取組 みを進めてきた 。現在 では、 本市と地方都 市、近 隣都市とのつな

がりは都市の成立要件のみならず、市民の生活や文化に至るまで実に多様な広がりをみせて

いる。

これも、市が理念に基づいて積極的につながりを紡いできたことが一因であろう。

この理念が目指す方向性に向かってさらに歩を進め、あ らゆる面で、世 界の中の武蔵野市 、

日本の中の武蔵野市を発信し、そして受け入れ、連携していくことを期待したい。

「新しい家族を育てよう」

この 理 念は 、これまでの家 族 の概 念を 広 げ、親子 ・兄 弟・姉 妹 ・親族 を 中心 に しな がら 、地

域に新しい家族を見出 していくこと、地域 で互いに尊重 し、励まし合いながら生きてい くことの

大切さを伝えており、その背景には、人々の孤立化・孤独化に対する警鐘がある。

本市はこれまで、コミュニティ構想を基盤とした市民による自主活動を中心としながら、コミュ

ニティ協議会の活動のみならず福祉や緑、防災、防犯、まちづくりなど、多種多様な市民の活

動が行われ、これらに対して市は積極的に関わり、支援を行ってきた。

今 後 、高齢 化や 単身 世帯 の増 加が 急速 に進 む こと が予測 されてい る。人 々が心 豊かな 人

生を過ごしていくためには、ますます地域でのつながりが大切になってくるであろう。

これまで培って きた ものを 大切 にしながら 、地 域の 誰もが 安心し、そ して心 豊かに 過ごせ る

社会の実現に向けたねばり強い行動が求められている。

「持続可能な社会をつくろう」

この 理 念は 、大 気 ・エネ ルギ ー ・物質 ・水 循 環な ど 、人類 が 生 存に 必 要な 要 素の 有 限性を

認識し、持続可能な 社会の形成に 向けて行 動すること の大切さを伝えている 。地球規 模の問

題に対しても目を向け、足元から行動を起こしていく、本市の姿勢を示しているものである。

(6)

5

-Ⅱ 「まちづくりの目標」に対する取組み実績と評価

まちづくりの目標(1)

「個人を尊重し人々がともに助け合うまち」

第四期基本構想がスタートした平成 17 年度以降も、引き続き社会保障に関する費用は増

大してきた。この ことは、高齢 社会の進展や長引 く不況 など様々な要因が考えられ、今 後も増

加していくことが予想される。市は、生 活保護制度や介 護保険制度、障害者 自立支援法に基

づ く施 策 な どの 法 律に 基 づ いた 、社 会 保 障の 根 幹 をなす 制 度 の 一 端を 担 いな が ら 、目標 に

向けた施策を着実に推進してきた。

健 康 づ くり 支 援 セ ン タ ーや 吉 祥 寺 本 町 在 宅 介 護 支 援 セ ン タ ー、 障 害 者 就 労 支 援 セ ン タ ー

「 あ い る」な どの 開 設に よ り 拠点 整 備が進 んだ ほか 、高齢 者 ・障 害 者 施 策 では 災 害 時要 援 護

者対策事業、認知症サポーター養成講座、「あいる」を中心とした障害者の一般就労支援、地

域療育相談室ハビットによる療育支援などの取組み、健康施策では特定健診・特定保健指導

(法定外検査項目を上乗せ実施)、若年層(30~39 歳)健康診査の独自実施、妊婦健康診査

における公費負担拡充といった取組みを行ってきた。

また 、これらの 取 組みに 加え 、法体 系に 基づ く縦割 りの 福祉 から 包括 的福 祉へ の転 換を 目

指 した地域 リハ ビリテーシ ョンの実 現に向けた取組 み も進 み 、す べての市 民が 住み慣 れた地

域で、ラ イフステージに応 じて安心して住み 続けられる よう、きめ細かく事 業が展開されたと言

える。

しか し一 方 では 、 災 害 時要 援 護 者対 策 事 業な どの 取組み を 進め る 中 で、福祉 施 策の 推 進

にとって欠かせない原動力となる地域の 活力、すなわち 地域における共助の 力が弱まってい

る 状況が明 確になってき た。自助だ けでは 解決 できない課題 、行政だ けでは網羅 しき れな い

課題を解決する主体として、共助の力の弱まりは大きな懸念材料である。

また 、特別 養 護老 人ホ ー ム等 新た な福 祉施 設の 設 置に 取 り組 む 一方で、既存 施 設の 老朽

化が進んでいる。今後福祉施設のあり方について検討し、方向性を出していくことが必要であ

る。

この間、目標の実現に向けた取組みは着実に進んだと言える。今後、行政として果たすべき

役割、行うべ き支援について、市民との対話を丁寧に重 ねながら進めるとともに 、共助の活性

(7)

まちづくりの目標(2)

家族とともに。子どもが輝くまち

次代を担う子 どもたちやその家庭への 支援についても、様々な取組みが積極 的に進められ

た。

国の施策である子ども手当の支給がはじまったが、この間、市においても、乳幼児医療費助

成を大幅に拡大して対象を中学生までとし、保険診療の自己負担分を全額無料化するなど、

金銭面での支援策を充実してきた。

また 、認 可 保 育 所 や認 証 保 育所 の 新規 開 設を は じめと した 保 育 園 待機 児 童 対策 の 実施、

子育て SOS 支援センターを中心とした相談支援の充実、子どもたちが安全に、そして安心し

て放課後を過ごせるよう学童クラブの校内移転を進める とともに、学童クラブとあそべえとの連

携についての検討を開始するなど 、子育て しやすい まちづくりに向 けた施策が重点 的に進め

られたと言える。

学校教育においては、約 60 年ぶりとなる教育基本法の改正があり、これに伴う一連の教育

改革が国により行われた 。これに対 応しつつ 、市では少 人数指導の推進等、個に応 じた教育

を進めるとともに、児童・生徒が安心 して学校生活を送 れるよう、学校施設の耐震化や教 員用

PC配備によるセキュリティの強化を行い、そして中学校給食を実施した。

平成23年度には 40 周年を迎えることとなるむさしのジャンボリー事業や、セカンドスクール

など、子どもたちが自然に触れ合う機会も引き続き充実 した取組みを行っており、目標の実現

に向けて総合的に施策が推進されたと言える。

このように積極 的な取 組みが進めら れたが 、共働 き世 帯の 増加や ひと り親家 庭の増 加な ど

もあ り、子 育て支援 に対す る要望は ます ます増 加して いる 。子 育てSO S支 援センターに 寄 せ

られる相談は、件数の増加とともに内容的にもより専門的な対応が求められるようになってきて

い る。子どもが 、そして 子育て 家庭が地 域 で孤立する こと のないよ う、地域の様 々な子 育て支

(8)

7

-まちづくりの目標(3)

環境と共生する循環型のまち

持続可能な社会を築いていくためには、環 境との共 生を実現していくことが 必要である 。地

球 温 暖化 が要 因と 思 われる 局所 的な 集中 豪雨 が本 市周 辺 でも多く発 生 するな ど、近年の 環

境変化はすでに私たちの生活に直接的な影響を及ぼしている。

環境問題を根本的に解決するためには、国レベル、さらには国家間レベルでの取組みが必

要 であ り 、基 礎 自治 体のみ で解 決 できる もの ではな いが 、基 礎 自治 体 の責 務 と して 、市 にお

いても個人での取組み、地域での取組みの啓発、支援などを行っていくことが必要である。

市はこの間、環境負荷の少ない社会を目指した取組みとして、小学校全校への太陽光発電

設 備 の設 置や 、家庭での太 陽光 発 電設 備の 設置 補助、レジ 袋 エコキャ ン ペー ンな ど環 境 配

慮型ライフスタイルの啓発といった取り組みを積極的に行ってきた。

このほか、雨水貯留施設の設置(小中学校9校)や道路の透水性舗装の実施、雨水浸透枡

の整備が進み、局所的な集中豪雨による浸水地区の削減も図られている。

また、ごみの減量に向けた取組みを強力に推進し、成果を着実に上げている。

平成 16 年 10 月より市内全域でスタートした家庭ごみの個別収集及び有料化をはじめとして、

ごみ 減 量 キャ ン ペー ン や 体験 型 環境 教 育な どを通 じた市 民 へ の意 識 啓 発は 効果 があ り、平

成 21 年度には一人当たりごみ排出量 700g/日を達成することができた。また平成 22 年度市

民 意識 調査 では 、市の施 策に 対す る満足 度に おいて 「ごみ 減量の 促進 」が 全体の 3 位とな る

54.6%に達するなど、市民からも評価をいただいているところである。

現 在、ク リーン センターの 建て替えに向 けた準 備が進んでいる 。目 標に向 けた取組みは着

実に進められたと言えるが、今後、新施設が稼動する平成 29 年度に向け、全市域において

環 境 に対 する 関 心を 一層 高 めてい くと と もに 、ごみの 排出 縮 減から 、発 生自 体を 抑制す る取

(9)

まちづくりの目標(4)

緑あふれる快適なまち

本市では、40 年前に定めた第一期の基本構想より、まちづくりにおける最も重要な取組み

として「緑のネットワーク」を掲げてきた。

公園や緑地の新設を進めるとともに、道路接道部の緑化に対する助成や、生垣保存への取

組み、大木・シンボルツリー2000 計画等を進め、身近な緑の保存・創出に取り組んできた。本

市の現在の緑被率は24%(平成17年度調査)となっているが、仙川の自然護岸への河川改

修工事など水辺空間の再整備も合わせて進めた結果、平成22年度市民意識調査では、「緑

化の 推進と 水辺空 間の整 備」に対 する満 足度が 前回調査 (平 成 19 年 6月実 施)に 引き続 き

60%を超える結果となっている。

この ほか 、電線 類の 地 中化や 道路 塗 装の カラ ー化 、装 飾 街 路灯 の 設置 等 、快適な生 活 環

境の整備にも努めており、目標の実現に向けた取組みは着実に進んだと言える。

また、市民との連携・協働によるまちづくりを確立するため、平成 21 年4月にまちづくり条例

を施 行 した ことは大 きな成 果 である 。これに より住民参加 による地 区を単 位と した まちづ くり計

画 の作 成が 制度 化されるな ど、 住民が主 体とな って まちづ くりを 進め る仕 組み が できた ことに

なる。

このほかにも、まちを土台から支えている上下水道の整備、防災安全センターの設置やホワ

イトイーグル等の取組みによる防犯体制の強化、それぞれ大きな変化が続いている三駅周辺

の特徴を活かしたまちづくりが着実に進んでいる。

本市の三駅周辺への自転車乗入台数は都内でも非常に多く、また、平成22 年度市民意識

調 査 に よ る と 、「 自 転 車 対 策 の 推 進 」に 対 す る 満 足 度 は 26.9 % だ っ た の に 対 し 、重 要 度 は

88.5 % とな って いる 。市 では この 間 、駅 周 辺へ の駐 輪場整 備 や、自 転 車道 の整 備 (かえ で通

り)、自転車マナーアップキャンペーンの実施など取組みを強化し、放置自転車の減少などの

成果をあげているが、市民の満足度が 高まるよ う、引き 続き駐輪場の整備 や走行環境の 整備 、

マナーの向上に努めていくことが必要である。

目標の実現に 向けて総合 的なまちづ くりが 進められて おり、き め細かく事 業を実施した結果 、

質 の 高 い都 市 環境 の 整備 が進 んだ と言え る 。しか し、一 方 では 都市の 基盤 であ る イン フラの

老 朽化 が進ん でいる 実態に は留 意す る必 要があ る。今後 、財政 的な 面も含め 、都市の リニ ュ

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9

-まちづくりの目標(5)

文化が薫る品格のあるまち

本 市 では、 全国に 先駆けて下 水道 設備を整え るなど 、都 市基 盤の整 備を積極 的に進 めて

きた。緑のネットワークの推進や水辺環境の整備といった総合的なまちづくりがあり、その結果

良 好な住 宅環境が 形成 されてきた 経緯があ る。ここに文化 施設が 加わ り、これらを土台と して

文化、芸術だけにとどまらない多様な市民文化が開花し発展してきた。

民間による「住みたい街 」の調査では、吉 祥寺が常に 上位に位置づ けられている 。 まちのブ

ランド力が高められ、品格が保たれてきた要因の一つとして、これまでの総合的なまちづくりの

成果によって魅力的なまちの景観が形作られ、名所・旧跡を見物するのとは違う、多様な都市

の魅力を楽しむ「都市観光」としての価値が高まったことが挙げられると考えられる。

一朝一夕に成す ことの できない まちの品格を これから も高めていくた めには、市民 ・民間の

活動とも連携を強化しながら、魅力のあるまちづくりを引き続き進めていくことが大切である。

この間、平成 17 年5月に開館した吉祥寺シアターや、市民文化会館、吉祥寺美術館等の

文化施設を活用した取組みが引き続き充実したほか、生涯学習施策においては昭和 28 年か

ら続く市民文 化祭、武 蔵野市芸術 文化協会による活 動 、武蔵野地域 自由大学等の 取組みを

行 い 、市 民が 多様 な文 化 ・芸 術 に触れる機 会 を提 供する と と もに 、市 民の 旺 盛な 知的 欲 求、

学習意欲に応えながら市民文化の発展に寄与してきた。

平成23年7月には『ひと・まち・情報 創造館 武蔵野プレイス』(以下「武蔵野プレイス」)が

オー プ ンす る 。この 施設 は「図 書館 」を 中 心と して「生 涯学 習 支 援」 「 市民 活 動支 援 」「 青 少年

活 動 支 援 」 等の 機 能を 併 せ持 った 施 設 であ り、各 々 が単 立 した 従 来の 公 共施 設の類 型 を超

えて、複数の機能を積極的に融合させる施設である。

今 後 、武 蔵野 プレ イスによ って 、文化・ 芸術だ けに と どまら ず 、あら ゆる 市 民活 動が 横 断 的

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まちづくりの目標(6)

市民と地域がつくる活力あるまち

市が市 民の積 極的な 活動を支 援し、また 市民との 協働を 進めて きた こと もあって 、この間 も

多くの市民活動が行なわれた。

平成19年度に市が開設した市民協働サロンでは、コーディネーターを配置し、市民の自主

的な活動を積極的に支 援するとと もに 、NPO・市民活動 団体の情報収集 や交流の場と して活

用されている。

また、平成 18 年5月に改装リニューアルしたハートらんど富士見では、市民と商店会とが気

軽に交流できる場として活用されており、地元大学生も活動に関わるなど、商店会が中心とな

って地域活動が進められている。

この ほかに も、 緑のボラ ン テ ィア団 体 によ る公 園・緑 地の 管 理 や 、武 蔵 野市 市 民安 全 パ トロ

ール隊による市内全域のパトロール実施など、市民の積 極的な活動により、活力あるまちづく

りが推進されてきたと言える。

本市には、16 のコミュニティ協議会があり、各地区のコミュニティセンターを管理運営するとと

もに、自 主参加 ・自主企 画・自 主運営とい う自 主三原則の もと 、それぞれが特 色のある活動 を

行っている。

各 協議 会 では 活発な コミ ュ ニテ ィ活 動が 行わ れて いるが 、そ の一 方 で、「活動 にやら され感

を 感じてしまう」、「人 と人 との つなが りが つ くれていな い」と いった 課題も生 じて いる ことが 、第

六期コミュニティ市民 委員会において議論となった。価 値観の多様化が進んだ現代において、

地 域にお けるコ ミュニテ ィ協議会の 活動の 裾野がなかなか広がっ ていかない 状況が生 じて い

ると言える。

またこの 間、市民と 行政が直 接の関わ りを持 ちながら物 事を決定 し、進め る事例が 増えてき

た。計画策定への公募市民の参加などはその代表的な例と言える。

本市の市民は従来から活発な活動を展開しており、このことが広く武蔵野市の文化を醸成し

てきた。こういった市民の活発な活動が公共的活動にも広く活かされたほか、行政が策定する

計 画や施策の 実施に も直接 的に反映されるよ うになった ことは、この間の 成果と言え るであ ろ

う。このことは、市民と行政との距離がより縮まったことを意味している。

近 隣 関係 の希 薄 化が 進む 中 、市 は これから も市民 活動の 広が りを支 援す る とと もに 、多 様

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-第四期長期計画・調整計画の実績と評価

第四期長期計画・調整計画は、5つの分野、43 の基本施策に基づき事業を実施した。

(14)
(15)

-Ⅰ健康・福祉

この分野は、6つの基本施策により構成されている。

1 健康で暮らしつづけるための施策

平成21年度を初年度とする「武蔵野市健康福祉総合計画」を策定した。この計画により、すで

に一体的に策定していた高齢者保健福祉計画、介護保険事業計画、障害福祉計画に新たに健

康 推進 計画が加 わり、福祉施 策及び 健康 施策を総 合的な 視点から 推進する基 盤が構 築された

ことになる。

平成20 年度よりスタートした特定健康診査・特定保健指導は、市民の健康に対する意識の高

まりを もた ら した 。市は これまでの健 康 診 査の 水準 を 保つ た めに 、特 定 健康 診 査の 法 定項 目 以

外の検査を上乗せ実施している。さらに、若年層健康診査(30~39 歳対象)を実施して予防・啓

発 に 努め た ことは 特筆 す べき である。また 、健康 づ くり支 援 セ ンタ ーによ る 出前 講 座、妊 婦 健康

診査における公費負担の拡充、がん検診事業の充実など、市民が健康に暮らし続けられるようき

め細かく事業に取り組んだと言える。

2 就労・自立支援と社会参加の推進

障害者就労支援センターあいるによる障害者の一般就労に向けた総合的支援は、平成 20・21

年度の2年間で 75 名の就職実績となった。あいるを中心に、地域のハローワーク、特別支援学

校、就労支援事業所など関係機関が連携を深めており、今後のさらなる充実が期待される。

この ほか 、シ ル バ ー人 材セ ンタ ーによ る高 齢 者の 就労支 援 、 社 会活 動セン ター によ る高 齢 者

の 趣 味 ・文 化 活 動の 推進、中 途障 害 者 デ イサ ー ビス 事業の 開 始な ど 、高齢 者や障 害 者が 地 域

で生き生きと生活していくための取組みが充実した。

今後ますます高齢社会が進展する状況の中 で、社会参 加の推進は重要性を増してきている。

市民一人ひとりが生きがいを持って暮らしていけるよう、分野を越えた連携を深めながら取り組ん

でいくことが必要である。

3 地域で支え合う福祉のまちづくり

地 域福 祉活動 の中心 となる 武蔵野 市民 社会福 祉協 議会 との連 携を図 りながら 、市はボラン テ

ィア団体、地域福祉活動推進協議会(地域社協)への活動支援を引き続き実施した。

(16)

15

-が互いに地域で支えあう風土の醸成にも効果的であると考えられるが、一方では、この事業を通

じて支 援者等 担い 手の後 継者不 足が明 らかになるな ど、地 域が抱える 課題も表 面化してき てい

る。今後、課題の解決に向けた行政の支援・関与のあり方を検討する必要がある。

4 安心して暮らせるまちづくり

す べ ての市 民が 住 み慣 れた地 域 で、ラ イフス テー ジに応 じた 生活を 安 心して続 けられるよ う、

あら ゆる組 織、人が連携して支 援を行ってい く、そのような考えに 立つ ものが地 域リハ ビリテ ーシ

ョンである 。市はこの実現に向け、脳卒中パスや就学支 援シートなどのツールを活用した 医療機

関との連携、幼稚園や保育園と学校との連携を深めている。この取組みは法体系に基づくこれま

での縦割りの支援を横断的につなぐ試みであり、大変評価できるものである。市民の生活を総合

的に支援していくため、今後も引き続き組織間の連携を進めていく必要がある。

認知症高齢者施策についてもこの間積極的に取り組んでいる。介護者である家族等の支援を

目 的とした 相談事 業や認知 症高齢者 見守り 支援事業などを 実施したほか、市民を 啓発し、地 域

で支えることを目的とした認知症サポーター養成講座、認知症を知る月間など、充実した取組み

が行われたと言える。

在宅介護支援センターと地域包括支援センターについては、その役割を整理し、平成21 年4

月にケアマネジャー研修センターを直営化、7月には地域包括支援センター(委託)を市役所内1

ヶ所(直営)に統合した。これにより地域包括支援センタ ーと一体的にケアマネジャーの支援を行

う体制となった。

また、虐 待防止についての取 組みも強化がみられる。高 齢者・障害者 用の虐待防止 チェックリ

ス ト を民 生委 員等 に配 布したほか 、重度 訪問 介護 対象者への 定期 的な 確認、高齢 者の 緊急 一

時 保 護施 設の 確保な ど、虐待を 未然に防 ぐとと もに 、緊急 性の 高い 事 例を早 期に 発見 ・対処で

きるよう体制が整備された。

そのほ か、「地域 療育 相談 室ハ ビット」を 中心 と した 療育支 援 体制の 充実 、小児の 支援 機関 と

して「みどりのこども館」の開設など、誰もが安心して暮らせるまちづくりの実現に向けた取組みは

着実に進んだと言える。

5 サービスの質の向上と利用者の保護

平成 12 年度から始まった介護保険制度の保険者として、市ではケアマネジャーを対象とした

事例検討会や各種研修会の実施、介護サービス事業者を対象とした連絡会議や実地指導の実

施 、また 認定 調査 員 研修 会の 実 施な ど 、介 護サ ー ビスの 質の 向 上に 向けた 取組 みを 着実 に実

施した。

また、権利擁護事業及び成年後見制度については(財)武蔵野市福祉公社による取組みを進

めている。福祉公社が成年後見人となっている方がこの5年間で 26 名増えるなど、市民の権利

を 守 るセ ー フテ ィネ ットと して 機 能 して いる と 言え る。引き 続 き 、潜 在的ニ ーズ の把 握 に努 め 、支

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6 サービス基盤の整備

福祉サービスを提供する基盤の整備はこの間着実に進んでいる。

高齢者施設の整備では、平成 20 年度に特別養護老人ホーム「ケアコート武蔵野」、平成 22 年

度に特別養護老人ホーム「さくらえん」、老人保健施設「あんず苑アネックス」を開設した。

障害者施設の整備では、平成 20 年度に障害者ショートステイ施設「井の頭はうす」を開設し、

これで三駅圏にショートステイ施設の整備が完了したことになる。

また、障害者福祉センター内にあった小規模作業所を平成 21 年度末で閉所し、新たにニーズ

に即した児童デイサービス、障害児学童クラブおよび生活リハビリサポートすばるを開所した。

このほか、人材の育成については、ガイドヘルパー、精神障害者ホームヘルパー、ホームヘル

パ ー 2級 などの 養成 研 修 、及 び フォ ロー アップ研 修を 実施 して お り、高 齢 者 や障 害 者の 介護 者

の育成が進んでいる。

この間、施設 整備や人材 育成を通じたサ ービス基盤の 拡充は充実してきたと言える 。しか し一

方で、くぬぎ園などの既存施設は老朽化が進ん でおり、今後福祉施設のあり方をどのように考え

整備していくのかが課題である。

Ⅱ子ども・教育

この分野は、6つの基本施策により構成されている。

1 子育て支援施策の総合的推進

急速な少子化や都市化の進展、核家族化や近隣関係の希薄化が進行する中で、子育て家庭

の 孤立 や 、親の 子育 てに対 する 不安 感、負担 感の 高 まりが 顕在 化して いる 。市は この課 題に 対

応 す る た め 、子育 て 家庭 が 地域で安 心 して子 育 てを 行っ て い くことが でき るよ う、様 々な 支 援を

実施している。

子育て SOS 支援センターによる児童虐待や養育困難家庭への支援、子育てに関する相談支

援を充実し、また全市域の子ども育成活動全般を支える機関として、平成 22 年2月に一般財団

法 人 子 ども協 会を 設 立 した 。子 ども協 会は 現在 0123施設 の 管理 運 営を 行って いる が 、今後 認

可保育所の管理運営を担うなど、市の子育て支援施策を幅広く担っていく予定である。

地域で子育て家庭を支える、共助のネットワークづくりを推進するため、平成19年度に庁内に

(18)

17

-ヘルパー等、様々な主体による保育サービスも展開している。

このほかにも、乳幼児 及び義務 教育就学 児の医療 費助成を拡 充し、乳幼 児、小・中学 生の保

険 診 療 自己 負 担分 を全 額 無料 化 する な ど、子 育て 家庭 へ の支 援につ いて は 、多 方 面に わた り

充実が図られたと言える。

子 育て支援 施策は積 極的に行 われて きたが 、保育 園の待 機児童 数については 引き続 き増 加

傾 向に ある 。国が 検討して いる 少子 化対 策の 動向 も見極 め る必 要があ るが 、引き 続き 保育 サー

ビスの充実に向けた取組みが必要である。

2 親子のふれあいと家庭への啓発

自 然 体 験 を 通 じて 親 子 がふ れあ う 機 会 と して 、親 子 棚田 体 験や 鳥 取 県 家族 ふ れあ い 長 期自

然体験などの事業を引き続き実施した。

また、子育ての楽しさを体感することを目的とした「子育ては楽しキャンペーン事業」は平成 21

年度から新規でフォト講座を実施しており、これは父親の子育て参画のきっかけにもなっている。

家 庭へ の啓 発事 業と して 、「 子 どもの食 環境に 関す るキャ ンペ ーン 」を引き続 き実 施す ると と も

に、保育園や学校給食の献立を通じた食に関する啓発を行った。

自然体験事業や、親子で参加する事業は民間サービスも含めると多くの ものがあるが、市はき

っかけづくりの提供という目的に沿った事業を実施したと言える。

3 子育て支援施設の整備

認 可保育所 や認証 保育所の 整備は先に触れたが 、そのほか、既存施 設の再整 備について も

検討が行われた。

桜堤児童館は、児童館、0123施設、地 域子ども館のそ れぞれの役割を整理した後 、0123施

設に転用する方向 で、西部地 域の子育て支援施設の再 編とともに検討す る旨、第三 次子どもプ

ランで方向性が示された。

市立境幼稚園は、これを発展的に解消し、認定こども園「境こども園(仮称)」として平成 25 年

度に 新設する ことが決 定した 。これによ り保育園 待機児童の 解消を目指すとと もに、幼児教 育に

ついても継続して実施していくこととなる。

泉幼稚園跡地利用のあり方については、平成 20 年度から「泉幼稚園跡地利用検討委員会」を

設 置し、地域 3コミセン で構 成する 「泉幼 稚園跡 地利用を考える 会実行 委員会 」との 協議が行 わ

れた 。この施 設 につ いては 今 後 、市 全 体の 公共 施 設のあ り方 の検 討を 踏 まえな がら 、そ の活 用

について検討していくこととなる。

4 学校教育の充実

教育基本法が約 60 年ぶりに改正され、これに伴い一連の教育改革が国主導のもとで行われ

た。全国学力テス トの実施や学習 指導要領の改訂 、ゆと り教育からの転換などに対応 しながらも、

(19)

セカンドスクール等の自然体験活動、読書の動機付け 指導や図書室サポーターの活用による

読書活動の推進、学習指導員やティーチングアシスタントの配置による個に応じたきめ細かい指

導 の 充実 など、特 色あ る教 育活 動を 実 践す ると と もに 、学 校 の教 育力 向 上の ため 、教員 研 修の

充実、教育アドバイザーによる学校支援体制を充実した。

また 、チャレンジ ルー ム、教育 支援セ ンターの 機能 充実をは じめ 、専 門家 スタッフ派 遣や 特別

支援教室の設置などにより、児童・生徒に対するサポート制度、相談機能も充実している。

そのほか、児童・生徒が安心して学校生活を送れるよう、学校施設の耐震化や教員用 PC 配備

によ るセ キュ リテ ィ強化を 進め たほか 、中 学校 給食 の完全 実 施を実 現 した ことは 大き な成 果と言

える。

5 青少年施策の充実

平成 23 年7月の武蔵野プレイス開館に向け、各種スタジオを整備するなど、青少年が気軽に

利用できる施設としての期待に応えられるよう、準備を着実に進めている。

また、市では子どもたちが自然に触れる機会を大切にしており、むさしのジャンボリー事業を地

域と共に実施したほか、平成 20 年度に開設した「境冒険遊び場公園」ではプレーパーク事業を

開始した。

子 どもたち が安 心 して 放課 後を 過 ごせ るよ う、学 童ク ラブ の学 校内への 移 転を進 めて お り、平

成22年度に井之頭こどもクラブと境南こどもクラブの校内移転によって全12校中11校の校内

移転が完了となる。また、平成 22 年度より私立や国立の小学校に在籍している児童などについ

て も学童クラブの利 用を可能に したほか 、地域 子ども館と 学童クラブの 連携に ついて「小学生 の

放課後施策推進協議会」を設置し、協議・検討をはじめている。

そのほか、土曜学校や国際交流事業なども行い、子どもたちが様々な経験、体験をしながら学

び、成長していけるよう充実した取組みが行われたと言える。

6 生涯学習施策の拡充

市民が自らの意思に基づいて、多様に学び、参加できる生涯学習の機会が拡充された。

武 蔵 野地 域五 大学によ る武 蔵野 地域 自由 大学 は、市民の旺 盛な 学びの 意欲に応えて いる。

修了講座数により独自の学位記(称号記)を授与しており、平成 20 年度には初めて「市民博士」

(50講座以上修了)が誕生した。

平成 23 年7月開館の武蔵野プレイスは、知的創造拠点として、西部図書館を移転拡充すると

(20)

19

-Ⅲ

緑・環境・市民生活

この分野は、14 の基本施策により構成されている。

1 持続可能な都市の形成

都市の持続可能性を考えた場合、経済発展と環境保全 の両立は重要な要素である。ここでは、

主 に 次の 取 組 みが 行 わ れた 。市 立小 中 学 校へ の 太陽光 発 電 設 備設 置 、家 庭部 門を 対 象に 太

陽光発電設備・太陽熱温水器、高効率給湯器の設置補助、環境啓発ミニイベント、省エネセミナ

ー、レジ袋削減プチエコキャンペーン、小中学生に向けた体験型環境教育。

環境への負荷低減、市民への啓発活動など、積極的に取り組んだと言える。

また、ごみの減量については、ごみ減量キャンペーンの実施、多量排出事業者に対する指導・

啓発が積極的に行われ、この間ごみ減量が強力に進められた。これにより、平成 21年度には目

標であった一人 当たりごみ排出 量 700g/日を達成 し、現在は「セカンドステージ!武 蔵野ごみ

チャレンジ600 グラム」へと取組みを進めている。

昭和59年に稼動を始めたクリーンセンターはいよいよ建て替えに向けて動き始めた。平成 21

年 12 月には「市の基本的な考え方」を決定し、平成 22 年度中に施設基本計画策定及び生活環

境影響調査計画作成を行うことになっており、平成 29 年度の新施設稼動に向けて着実な歩みを

見せている。

環 境問題の解 決は広域的な 取組みが 必要となるが 、一自 治体と して市民一 人ひと りの行動 を

喚起するなど、今後一層取組みを推進していくことが必要である。

2 緑豊かな都市環境の創出

この間、中央通りさくら並木公園、境南中央公園など、公園・緑地が新設・拡充されるとと もに、

新設にあたってはワークショップが開催されるなど、市民との協働による施策が推進された。

現在、緑のボランティア団体は 21 団体が活動しており、これらの団体による公園・緑地の維持

管理が実施されている。市民による緑化活動が着実に行われている。

また、公園緑地の整備拡充、街路樹の適正管理、千川 上水整備計画の策定及び仙川水辺環

境事業による水辺空間の再整備なども進められ、緑と水 のネットワーク化は着実な進展が見られ

ている。

3 身近な自然の回復と保全

仙 川については 、仙川 水辺環 境整備 計画(仙川リメ イク)に基づき 、最 上流である自 然生態 系

復活ゾーン等において自然護岸の親水整備が実施された。また、平成18年に約3.8kmの区間

が東京都から市へ移譲 された千川上水に ついては、生 物や植物の現状、利用 形態等現状を把

握 す る と と もに 、水 と 緑の 環 境を 活 用 した 散 策 や休 憩 の場 、親 水 や身 近な 自 然と の ふ れあ い の

(21)

22 年 度に策 定された 。今 後水と 緑の豊かな 自然の回復を 進める ため 、計画に 基づい た整備 が

進められることになる。

4 農業の振興

都 市 の 農地 は 、農産 物の 生 産 、供給のほ か 、農 業 体験機 会 の 提供 、災 害 時の 避 難場 所、潤

いをもたらす景観としての役割など多面的な機能を持っている。このような観点から農地保全、農

業支援の取組み、また地産地消の推進が重要である。

この間の主な取組みは、環境に配慮した農業を支援するため創設した補助制度の活用、登録

農地制度による農家との農地保存協定の締結、農業者 の認定制度の開始と認定者への補助や

経 営改善 支援 、こうのと りベジタブ ル事業、農 産物直 売所 マップの 作成・配布 、フレ ッシュ サラ ダ

作戦等の地産地消の推進などが挙げられる。

この結果、市内産農 産物はほぼ毎日売り切 れる状態と なるなど地産地消は着実に進展が見ら

れた。しかし、安全・安心な農業の振興、農業の継続支援に向けた取組みにもかかわらず、農地

は平成 11 年の 56,818 ㎡から約 30%、17,092 ㎡減少し、平成 21 年には 39,726 ㎡となっている。

農地の保全は行政だけでは解決できない難しい課題だが、引き続き支援の継続が必要である。

5 商工業の振興

本市は都内有数の商業地 である吉祥寺 も含めて 、多くの中小事業者が商工業を支えている。

また 地 域 ごと の 特 色が 異 なる た め、 その 特 性を 踏 まえなが ら 、商 工 業の 振 興 に 努め る 必 要が あ

る。

主 な取組みと しては 、創 業者に 対する 融資あっせん ・保証 料補 助の制 度を創 設するな ど市 内

での起業支援を行ったほか、小規模企業者資金融資あっせん制度の拡大、プレミアム商品券の

発行などが積極的に展開され、中小企業に対する充実した支援が行われたと言える。

さらに、「新・ 元気を出せ!商店 街事業」、ウエルカムキ ャンペーンやスタンプ事業 、イルミネー

ション事業補助など、地域の特性を活かしながら商工業の活性化も図られた。

伊勢丹の撤退とコピス吉祥寺のオープン、アトレの全面改装などのリニューアルが進む吉祥寺、

大型マンション建設が行われた三鷹駅北口、そして鉄道連続立体交差化事業により南北一体化

が 実 現 した 武 蔵境 、三 駅を 中心 と した大 きな 動き を見据 えた 、そ れぞれの 特性 に応 じた 活性 化

事業は計画的に進捗していると言える。

(22)

21

-本 市 に おける観光 は 、名 所 ・旧跡 を見 物 する だ けでな く、多 様 な都 市 の魅 力を 楽 しむ都 市 観

光である。隣接都市との連携も推進しながら、引き続き 都市観光としての魅力を高めていくことが

重要である。

7 真に豊かな消費生活の推進

この間、振り込め詐欺に代表される、悪質商法被害が多く発生した。消費生活講座や、中学校、

福祉事業所・施設等からの要請による出前講座を通じた消費者教育の推進、各種媒体を活用し

た 情報 提供 、被 害防 止キャ ンペ ーンな どによ る啓発 活動 などは 着実に 実施され、また相談 員の

実 務 研 修 会 等 受 講 や 消 費 生 活 関 連 図 書 の 充 実 な ど に よ り 相 談 事 業の 質 の 向 上 も 図 ら れて い

る。

市民が安心して豊かな消費生活を送れるよう、引き続き取り組んでいく必要がある。

8 防犯性の高い快適なまちづくり

3台のパトロールカーにより巡回パトロールを行うホワイトイーグルと、市民 68 名からなる武蔵野

市市民安全パトロー ル隊とが 、市を通じて 防犯情報を共 有しながら活動してい る。この取組みは 、

市 民 とと もに防 犯 活動に取 り 組む こと で住 民 相互 のつな が りを深 め ると と もに 、地域 の防 犯 力の

向上にも寄与している。ホワイトイーグルについては、平成 20 年度より巡回時間を1時間延長し、

また土曜日の巡回パトロールを開始した。

吉祥寺駅周辺でつきまとい勧誘等に対する指導を行っているブルーキャップは、11 人体制に

より、引き続き高い防犯力を発揮しており、今後も活躍が期待されるところである。

また、快適な生 活環境の確保のため 、市 では市内各地 での有害化学物 質の発生状況の監視

や 、大気汚 染の状 況の常 時測 定及 び事業 者への 指導を 行ったほか 、環 境浄化 の取組 みと して 、

市 民及び 事業者 と協働で喫 煙マナー アップキャン ペーン や落書 きの消去 活動を実 施して おり、

快適なまちづくりへの取組みが進められたと言える。

9 防災態勢の強化

防 災 態 勢を 高 め 、市 民 の安 全を 確 保 する ことは 、行 政の 最 重 要課 題 の一 つ である。市 では 、

基盤の強化に努めるとともに、地域の自主防災力の強化の支援を行った。

市内における防火水槽の充足率は 94%となったほか、平成 19 年度に整備を完了した災害時

の避難所(20 か所)の給水体制の維持管理が計画的に進められた。備蓄食糧は避難想定者数

に基づき計画的に整備されているほか、市立小中学校での独自の備蓄も平成21年度から実施

されている。

災害時に地域で活動する自主防災組織は、現在 27 団体が活動している。平成 21 年度には

「避難所運営の 手引き」を 作成し、課題の整 理が行わ れた。自主防 災組織同士の 連携について

は 、連 絡協 議会 の設 立には 至って いない もの の 、「 自主防 災 ニュ ース 」を発 行す るな ど 、情 報の

(23)

災害以外の危機管理については、武蔵野市国民保護計画に基づく各関係機関との連携体制

が確立された。平成 21 年度に大流行した新型インフルエンザに対しては、武蔵野市新型インフ

ルエンザ対応マニュアル及び弱毒性新型インフルエンザ対応要領を作成、関係機関と合同で訓

練を実施するなど、仕組みづくりとともに連携体制が整ったと言える。

10 市民活動の活性化と協働の推進

武蔵野市では、昭和 46 年のコミュニティ構想に基づき、全国に先駆けて市民主導のコミュニテ

ィづくりが行われてきた。平成 20 年8月には第6期武蔵野市コミュニティ市民委員会を設置し、市

民 間の連 携を支え 、より進化 したコ ミュ ニテ ィのあ り方等が 検討された。最終報 告 では、人と人 を

つな い で様々な 活動が 生じる 土台を つくること、そ して 、団 体と団 体をつな ぎ地 域の活 動を促 進

すること、この2つの「つなぐ」活動を継続し、地域の力を高めることが提言された。

また 、住民が 行な う公益 活動の支 援と して 、NPO法 人の事 業に対 する補 助予算 の増額によ り

支援が強化されたほか、平成 20 年度より「特定非営利活動法人 武蔵野市 NPO・市民活動ネッ

ト ワーク 」に市民 協働サロンの管 理運営等が 委託され、市 民協働サロンに 常勤のコー ディネー タ

ーが配置された。

そのほか、平成 20 年度より団塊世代地域発見推進事業の実施、平成 21 年度には団塊シニア

世 代 に働 きか けるプラ ット フォ ー ム組 織 「シ ニ アネ ットむさしの (任意 団 体) 」 の設 立な ど 、団塊 世

代等の参画支援に向けた各種事業も実施された。

今後、武蔵野プレイス内に、NPOをはじめとする市民活動団体の活動・交流・連携等を支援す

る「NPO・市民活 動サポートセンター (仮称) 」が整備 される予定 であり、市民活 動の一層の活性

化支援が期待されるところである。

地 域のつなが りの希薄 化が懸念 される中、孤立しがちな市 民を見守る コミュニテ ィの 役割に 対

する期待が高まっている。多様なコミュニティが育ち、発展していけるよう、今後も行政による支援

を積極的に行っていくことが必要である。

11 男女共同参画社会の実現

平成 21 年3月に武蔵野市第二次男女共同参画計画を策定、計画の進行管理のためのアクシ

ョンプランもあわせて策定し、推進について検討・審議するための市民会議が設置された。

むさしのヒューマン・ネットワークセンターは、専門的人材であるセンター長が配置され、機能整

備や人材育成に向けた各種事業を実施している。

(24)

23

-12 都市・国際交流の推進

国内都市交流・協力の推進として行われたこの間の取組みとしては、市民交流ツアー、美術館

作品展の相互展示、劇団の公演、写真展・作品展などの開催があり、互いの芸術文化等の資源

を活用した交流が実施された。また、武蔵野市を含めた 10 の友好都市で構成する武蔵野市交

流市町村協議会にて、隔年開催の首長 会議(サミ ット)と職員研修会を実施し、友好都 市間での

連携が強化された。

国際交流・協力の推進では、当初任意団体であった国際交流協会(MIA)が平成22 年4月に

公 益財 団法 人化 され、体 制が強 化 された。国際 交流 協会では 、外国 人市 民に対 する 情報 提供

や相談事業の実施、留学生支援策の実施等、積極的に事業展開が行われている。

第四期基本構想に掲げた「都市の窓を開こう」の理念のもと、相互理解、相互交流の促進が図

られたと言える。

13 生涯スポーツの振興

各競技団体が行う指導者育成講習会及び研修等に対する補助により(平成21年度28団体)、

スポーツ指導者の育成支援が行われた。

また、市民が誰でも自由に参加できる事業として、市はファミリースポーツフェア、市民スポーツ

フェスティバル、市民スポーツデーを実施したほか、ニュースポーツの講習会を年間100回以上

実施するなど、市民が自由に身体を動かし、多様なスポーツに取り組むことができる環境づくりが

進められた。

スポーツ施設は、平成 20 年度の市営テニスコートの全面改修、及び緑町スポーツ広場が新設

された。

市民の健康に対する意識の高まりにより、スポーツに親しむ市民が増えている。行政としては、

スポーツに親しむ機会の提供、きっかけづくりを続けるとともに、今後、総合体育館を中心に学校、

コミュニティセンターとの連携も視野に入れたスポーツ施設のネットワーク化を進めていくことが必

要である。

14 特色ある市民文化の発展

市民生活の中で育まれた多様な文化の発展のため、市の取組みが進められた。

武 蔵野プレ イスは 、その企 画・運営を市 民参加 により推進 してい くた め、利用 者の意見 を施 設

の 運営 に反 映 させ るた めの 「武 蔵野プ レイス 運営 サポー ト会議 (仮 称 )」 設置 を予 定 してお り、そ

の準備が進んでいる。

市 民文化 会館 や吉祥 寺美術 館、公会 堂等の公 共施 設は 、それぞれの特 色を生か しながら 市

民 文 化 の 発展 を 支えて い る 。施設 維 持 管理 は 適正に行 わ れて いる が 、老 朽化が 進ん でい る施

設については、今後、公共施設全体の在り方を検討する中で、今後の方向性を検討していくこと

(25)

Ⅳ都市基盤

この分野は、12 の基本施策により構成されている。

1 連携・協働が支える信頼のまちづくり

公私協働のまちづくりを武蔵野市のまちづくりの体制として確立するとともに、多様な主体が役

割を担い、互いに協力してまちづくりを進めていくことを明確に位置づけるため、平成 20 年度に

まちづくり条例が制定(平成21 年4月1日施行)された。この条例により、まちづくりや、ビジョン策

定における市民参加の手続きが定められるなど、住民主体のまちづくりが明確に定められたと言

える。

また、都市マスタープラン(平成12年6月策定)は、プラン策定後にまちづくりを取り巻く情勢も

大 き く変 化 して いる ことか ら 、これから の 本市 の目 指 すべ き 都 市像 を明 らか に し、都 市 計画 に 関

する基本的方針を定めるため、平成22 年度中に改定を行う予定となっている。

このほかにも、建築確認における中間・完了検査の受検を促すとともに平時より現場パトロール

を 実施し、違反 が発 見 された 際には 即時 是正 指 導を行うな ど取 組 みが 強化 されて お り、安 全 で

秩序あるまちづくりに向けた取組みが推進された。

2 地域の特色を活かすまちづくりの推進

地区計画や地区まちづくり計画等の都市計画や、まち づくり条例に基づく取組みの支援により、

市民が主体となった地域の特性等に配慮したまちづくりが推進された。

本市では緑を大きな景観の要素と考え、これまでも街路 樹や植樹帯など緑を活かしたまちづく

りを進 めてき たが 、緑 以外でも電 線類 地中 化や舗 装のカラ ー化 、装 飾街 路灯 の設置 など、平 成

21 年度に策定した景観整備路線事業計画に基づき、地域特性を活かした景観形成が進められ

た。

また、歩行者の通 行を妨げる路上看板につ いて、市は 武蔵野警察署等と連携 した取締 りや指

導を継続的に行った。特に吉祥寺駅周辺では苦情等も多いことから、毎月 1 回、武蔵野警察署

や 地 元商 店会 と合 同 でパ トロー ルを実 施 して おり 、地域の 景観 の維 持・保全 に向けた 取組 みが

進められたと言える。

3 利用者の視点と発想を重視するまちづくり

(26)

25

-まち づ くりへ の 環 境 共生 理 念 の導 入 に 向 けた 取 組 み として は 、ヒ ー ト アイラ ン ド 現 象 緩和を 目

的として、駅周辺の幹線道路や商店街などを対象に道路の遮熱性舗装を試験施工したほか、地

下水の涵養を図るため、生活道路への透水性舗装の導入が進められた。

公共施設については、FM(ファシリティマネジメント)手法を取り入れ、大規模施設、学校施設、

その他すべての既存市有施設について、計画的な劣化予防保全や機能的改良保全を図りなが

ら長寿命化が図られた。

4 上水道の整備・充実

本 市は市 内の深 井戸から 供給 される地 下水が 豊富であり 、おい しい水の供 給が可 能となっ て

いる。平成20年度に3箇所の深井戸の堀替え等を行ったことで取水量が約7%増加し、地下水

80%、都水 20%の割合となった。

また、管路未整備路線の新設、老朽管の更新、出水不足地域の解消等、口径 50 ㎜以下のビ

ニル管の布設替え工事を実施し、水の安定供給とともに耐震性の向上が図られた。

水道料金については、東京都分水料金の改定に伴って平成 22 年4月に基本料金を引き上げ

るとともに、平成23 年4月からは従量料金の一部新設を行うことが決定している。

これまで安 定 して おいしい水 の供 給を 行って きた 水 道事 業だが 、今 後 、災害 時に お ける 安 定

供給などリスク管理の観点などを考慮し、都営水道との一元化を検討していく必要がある。

5 下水道の再整備

昭和 27 年に事業着手し、昭和 40 年代に集中的に整備した本市の下水道施設は老朽化が進

んでおり、更新も含めた維持管理を計画的に進めていく必要がある。また、都市型浸水や新たな

水循環システムの確立など、下水道の抱える多様な課題の解決に向け、市は平成 20 年度に下

水道総合計画を策定した。計画では、短期(5年)、中期(10 年)、長期(20 年)の各期間に重要

な事業を位置づけ、その取組みを進めていくことが定められている。

耐 震 化へ の取 組み と しては 、地震 災害 時に 学校 等の 主要 な避 難 施設か らの排 水を 維持す る

ことを目的に、下水道幹線へ接続する管路の耐震化が実施された。平成 21 年度には一定の耐

震化が完了している。

河川に流入する下水道排水の改善のため、平成 25 年度の完成を目途に、吉祥寺東町一丁

目 及び 四丁 目に合 流式 下水道 改善 事業として 貯留 施設 を計画 して いる 。これによ り、雨 天時に

お い て 未 処 理 下 水 が 河 川 に 放 流 される 問 題 が 改 善 さ れ、環 境 へ の 負 荷 を 低 減す る こと が でき

る。

近 年、ゲ リラ豪雨と 呼ば れる、局所的な集 中豪雨が多 く発 生している 。大 雨時に敷地からの 雨

水 流出を抑制 し、 浸水地区の 削減を図る ため、市内小中 学校の校庭に 雨水貯留 浸透施 設を順

次設置しており、平成 22 年度末で9校が設置済みとなった。また、地下水の涵養のため雨水浸

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6 道路ネットワークの整備

歩 車 共存の 生活 道路 にお いて 、歩 行者、 自転 車、自動車 が快 適かつ 安全 に移 動 でき る環 境

整 備に 向けて 、人にや さしい みちづ くり事 業が 進めら れた 。この事 業によ り、生 活道 路の交 通量

減少や通過速度の抑止など一定の成果が上がっている。また、幅員4m 未満の狭あい道路につ

いて、建築確認や路線改修に合わせて拡幅整備が進められた。

武蔵境駅周辺では、鉄道連続立体交差事業に伴って南北・東西方向の都市計画道路の整備

が進 み、三鷹駅 周辺 では、三鷹駅 と井の頭 公園を結 ぶ都 市計画 道路につ いて、用地買 収が 進

んだ。

また、道路整備に関しても住民参加による取組みが着実に進展している。武3・3・6 号線(調布

保谷線)では、環境施設帯の整備内容について沿線住民とともに検討を行う調布保谷線環境施

設帯検討協議会を開催している。東京外郭環状道路は地下方式に都市計画変更され、平成21

年に事業化されたが、外環整備に関する地域の課題に関して、課題ごとに対応の方針を検討す

るため地域課題検討会を開催した。外環の2についても、平成 21 年から必要性やあり方につい

て地域住民との話し合いの場が設けられている。

7 安全で円滑な交通環境の整備

車 両 の ス ムー ズな 通 行を 確保す る ため 、右 折待ち 車両に よる 渋 滞 解消を 目的と した第 2次 交

差点すいすいプラン(拡幅事業)が市内の3箇所の交差点で進められるとともに、客待ちタクシー

や違法駐車対策と して中央線上にカラーポールを設置するなど、関係機関と連携した取 組が進

められた。

自転車通行環境の整備として、かえで通りを自転車通 行環境整備のモデル地区として三鷹市

と連携の上自転車道が整備され、平成22年4月に全線開通となった。また、自転車等総合計画

や 三駅周辺 自転車等 駐車場整 備計画に 基づき 、鉄道事 業者や商 店会と協 議しながら 、自転 車

駐 車場の整 備が進め られて いる。また 、自 転車利 用者に対 する啓 発活動 として 、武 蔵野警 察署

と 連 携 し、市 内 3駅 周辺 の街 頭で自 転車マナ ー アップキ ャ ンペ ーン が行 わ れたほか 、自転 車 安

全利用講習会の実施など、ルール・マナーの向上が図られた。

市民が自転車を快適に使用でき、また歩行者が安心して自転車と共存できるよう、多方面に渡

る自転車対策が展開されたと言える。

なお、本市が平成 2 年に条例化し、全国に先駆けて実施してきた違法駐車防止指導事業につ

いては、道路交通法の改正に伴って開始された駐車監視員制度が、平成21 年4月1日より東京

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27

-高 齢者の入 居支援 では 、協力不 動産店を リスト 化するな ど情報提 供が行わ れたほか 、保証 料

の助成や見守りサービスも実施され、安心して住み続けられるよう事業が推進された。

良 質な 住まいづ くりへ の支 援と しては 、分 譲マ ンシ ョンの 維持 管理 や改 修・建替え 等に 関す る

無料相談会、セミナーの実施や、アドバイザー派遣が実施された。

安全・安心な住まいづくりに向けた支援では、平成 17 年度から 21 年度にかけて住まいの防犯

助 成制 度が実施 された 。防 犯性の高 い錠の 取付けや防犯 ガラスへの交換等に関 して 支援が 実

施され、住宅の防犯性能の向上が図られた。

また、環境に配慮した住まいづくりの支援も推進された。おひさま発電キットなどのエコライフ体

験 機 器の 貸 し出 しが 行わ れ、また従 来は 貸 出 しを 行って い た雨 水タ ンク に つい ては 、一 層 の普

及を目指して平成 21 年度から購入助成制度に移行し実施されている。

市 営住 宅につ いては 、老 朽化の 著しい 2住 宅 (38 戸 )を建 て替え 、他の 老朽 化している 2 住宅

(72 戸)については大規模改修が実施された。

そのほか、平成 15 年度から事業が行われている都営武蔵野緑町二丁目第3アパートでは、平

成 22 年度の工事完了に向けて事業が進められている。市民が安心して住み続けられるよう、総

合的に施策が進められたと言える。

9 住宅とまちの防災対策の推進

災 害に強 い都市 基盤の 整備を 進める ため 、市は新 たに既 存市 有施設 3施設の耐 震診 断を実

施し、補強が必要と診断された2施設については平成22年度中に補強が完了する。

災 害時に被害 の拡 大を防 ぐた めには 、防 災空間 の確 保が 重要 であ る。西調 布境 橋線沿 線 地

区計画の用途地域の見直しや、住宅戸数密度の改善、建物の不燃化が促進された。

市内既存建築物の耐震性強化を促進するため、耐震性無料相談窓口、民間建築物耐震診断

助成制度、安全にぎわいのまちづくり促進型耐震助成制度が実施され、窓口も住宅対策課に一

本化されるなど、利便性の向上を図りながら、積極的に取組みが進められたと言える。

既存雑居ビルに対しては、防災対策強化のため消防との駅周辺合同査察が年2回実施された

ほか、営業許可の際に、建築基準法上の維持管理に係る不良箇所に対して警察・保健所・消防

と協力して是正を指導するなど、防災安全対策の指導が行われた。

なお、震災復 興マニュ アルの 作成については 、都市 、住宅、くらし、産業の 復興など防 災部局

を 中 心 と した 全 庁的な 取 組の もと 、武 蔵 野 市 地 域 防災計 画 と 整 合 を 図りな が ら進 め る 必 要が あ

る。

10 吉祥寺圏の整備

吉祥寺圏は現在、大きな動きの只中にある。主な動きを見ると、永らくまちの顔の一つであった

伊勢丹が平成 22 年3月に撤退、その跡地にコピス吉祥寺がオープンした。平成 22 年9月にはア

ト レ 吉 祥寺 が オープ ン し、吉 祥寺 駅は 大 規 模な 改 良工事 が は じまっ てい る 。京王 駅 ビル も平 成

(29)

このような中、市は吉祥寺グランドデザインに基づいた取組みを着実に進めた。

吉祥寺の魅力である回遊性の向上のため、市は吉祥寺駅改良工事にあわせた既存の南北自

由通路を拡幅・直線 化する協議を進 め、JR、京 王電鉄、本市の3者による覚書・協定が締結 され

た。

また、吉祥寺駅周辺の荷捌き車両については、平成 20 年8月に「吉祥寺方式物流対策委員

会」を設置しその対策を検討している。平成 23 年3月より共同集配送事業の開始が予定されて

いる。

駅周辺の自転車駐車場については、大正通り北自転車駐車場(平成 20 年度)、吉祥寺パー

キングプラザ公共自転車駐車場(平成 21年度)、吉祥寺大通り北自転車等駐車場(平成 22 年

度)が整備されるとともに、路上駐輪場を閉鎖、歩行空間が確保された。

イースト吉祥寺(東部地区)において、地区のビジョンに 基づくまちづくりを進めるため、地元関

係者が主体となって協議会を設置し、居住環境の改善やエリアの活性化を目指した住民提案型

の地区計画が検討されている。

北口ハモニカ横丁は吉祥寺の特徴的なスポットとして賑わいがあるが、防災上の危険が懸念さ

れる状態にあり、抜本的な解決に至っていない現状がある。防災性の向上を念頭に、引き続きラ

イフラインとなる基盤整備などについて、関係者と協議を進めていくことが必要である。

また 、吉 祥寺南 口駅 前交通 広場の 整備に ついては 、広場 整備 、道 路整備 に向 けた用 地取 得

が進んでいる。現在用地取得率は25.3%であり、引き続き取組みが必要である。

11 中央圏の整備

三鷹駅北口は、超 高層マンシ ョンの建設があ り、これとと もに周辺道路整 備や空間確 保、自転

車駐車場の設置が行われたことで、駅周辺が大きな変貌を遂げている。

この間の市が行った取組みでは、まず三鷹駅周辺について、将来の高度利用を踏まえて迂回

路 と しての 機能 を もつ補 助幹 線 道路 の整 備が 進 めら れた 。これによ り 、計画 的な 土 地利 用 及び

駅前広場の通過交通の排除が期待されるところである。

また 、自 転 車 等 総 合 計 画 や 三 駅 周 辺 自 転車 等 駐 車 場整 備 計 画 に 基 づ き 、鉄 道 事 業 者や 商

店会と協議しながら自転車駐車場の整備も進められた。平成21年度には「武蔵野タワーズ地下

公 共 自 転 車 駐 車 場 」が 開 設 し、この 整備 に 合 わ せて 路上 駐 輪 場 を 閉 鎖 、歩 行 空 間が 確 保 され

た。

かたらいの道を中央圏の主軸となる歩行 者・自転車 優 先の道路と位置づ け、道路の 景観整備

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-12 武蔵境圏の整備

西武多摩川線の高架化工事は平成18年12月に、JR中央線の三鷹~国分寺間高架化工事

は平成21年12月に完了した。今後は、市民と市の意向を踏まえた新駅舎を建設するとともに、

回遊性の高い賑わいのある駅前空間を創出するため、駅舎連続施設の整備が進んでいくことに

なる。この間 も市 では鉄道高架 下の有効活用を求 め、J Rはじめ関係機 関との間 で協議を続けて

いる。

鉄 道 の 高 架化 に 伴っ て 都市 基 盤 の整 備 も進 展を 見 せて い る。北 口駅 前 広 場の 再 整 備 、 まち

づくり・環境側道や南北を結ぶ都市計画道路等の整備が着実に進められている。

武蔵野プレイス及び北側に連続する公園を含む一帯に ついては、文化創造と豊かな緑をコン

セプトに整備が進められている。

また 、仙川は 仙川 水辺環 境整 備計画 (仙 川リメ イク )に基 づき 、最 上流 である 自然 生態系 復活

ゾーン等において自然護岸の親水整備が行われ、良好な水辺環境が創出された。

武蔵境地域では、高架化に伴う南北一体のまちづくりが着実に進められたと言える。

なお 、武蔵 境駅周辺に ついては、第 五期基本 構想・長期計 画の期間内 に基盤整 備が一定 完

了する予定となっている。

行・財政

この分野は、5つの基本施策により構成されている。

1 市民パートナーシップの積極的推進

市と市民、事業者などの役割分担を見直すため、平成 20 年4月に「武蔵野市市民協働ハンド

ブック」が作成され、本市における協働のルールが取り決められた。また、市は公と民の適切な役

割 分担 の もとに 事業 実施 主体を選択する 基準 や適 正なサ ー ビス水 準及び公平 性等 の基 準と し

て、平成 21 年7月に事務事業・補助金見直しの基準を策定した。

市民協働サロンでは、平成21年度より「特定非営利活動法人武蔵野市NPO・市民活動ネット

ワー ク 」へ協 働推 進 事業 やパ ー トナ ーシ ップ 啓 発事 業の 企 画・運 営が 委託 され、市民 活動 を支

える人材を育成するなど積極的な支援が行われた。

また、市民による市政参加の拡大に資するため、市は平成 20 年4月に公募市民の選考方法を

明 確 化 した 。個 別 計 画 を 策 定 す る 際 な ど 、この 選 考 方 法 に 基 づ い た 市 民 公 募 が 実 施 されて い

る。

また、市政への市民参加の拡大を図る取り組みとして、市はホームページに「市民参加」のメニ

ュ ーを設 け、委員の 公募、委員 会の開 催などの情報をわか りや す く提供 すると と もに、事業の 計

画 段 階 から パブ リ ックコ メ ント を 実施 して いる。広 く市 民の 意 見を 聴 取 し、そ の 反映が 図ら れた と

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