第3 章 水道事業の現状分析と評価
新「観音寺市」は、平成の大合併により、平成 1 7 年 1 0 月 1 1 日に当時の観音寺市、大 野原町および豊浜町が合併して発足しました。
一方で、水道事業については、行政区域の合併に伴い、1 市 2 町の水道事業の経営統合を 行い、平成 2 1 年度末を目標に事業統合を進めているところであります。
ここでは、統合前の 1 市 2 町の水道創設期∼拡張期∼現在に至る沿革を紹介します。
3 - 1 創設期
観音寺市は、財田川と一ノ谷川の河口に 位置し、海岸に近接しているため、大半の 家庭の井戸水は、塩分および鉄分を含み、 かつ水量も乏しく、観音寺地区以外の地区 から飲料水を購入して不便をしのいできま した。そのため水道施設への要望が早くか ら強く求められていました。
こうした中、昭和 1 0 年に水道施設調査 委員会が設けられ、各方面にわたる調査研 究が行われた結果、同年 7 月に水道工事実 施案が町議会で議決されました。
水道工事は、観音寺町全域を給水区域と して昭和 1 1 年 9 月に着手し、水源は、財 田川左岸に集水井および集水埋管を設置し て茂木水源地で取水し、これを第 1 水源と しました。
さらに第 2水源として町内白浜に深井戸 を掘り、この水を茂木水源地に送り、急速 ろ過池で処理して、ポンプの切替操作によ って、第 1 ・第 2 の水源の水を自由に配水
1 2 ,0 0 0 人、1日最大給水量 3 ,6 0 0 m
3
とする上水道事業の認可を取得し、大野原町水道事 業が発足いたしました。
豊浜町水道事業は、昭和 2 7 年 7 月に給水人口 4 ,0 0 0 人、1 日最大給水量 6 0 0 m
3
とす る上水道事業の認可を取得し、豊浜町水道事業が発足いたしました。
3 - 2 拡張期
【観音寺市水道事業】 第 1 次拡張事業
昭和 1 3 年 8 月に通水した上水道も、その後の人口増加や都市的施設の整備、産業活動の 進展等にともなって、水の需要は大幅に伸び、施設拡張が必要となってきました。
また、隣接村( 合併地区) の飲料水事情がことのほか不良で、保健衛生上この地区への給水 の必要が生じてきました。こうした事情により、昭和 2 8 年 1 2 月に上水道第 1 次拡張計画 を策定し、昭和 3 0 年 5 月 2 日に認可を得て工事を実施することとしました。
新たな水源として財田川の上流左岸乙井地区に浅井戸を掘り、径 2 5 0 mmの導水管を布 設、既設の茂木水源に連絡させ水量を増強し、さらに七宝山配水池に配水池1池(1 ,0 0 0 m
3
) を増設しました。また、江藤地区にも浅井戸を掘って地下水を取水し、直接圧力タンクによ り一ノ谷地区に給水するとともに、既設配水管とも連結しました。
第 2 次拡張事業
吉野川総合開発計画に基づいて香川県が立案した用水供給事業と並行して、市内南部山間 部粟井奥谷地区並びに伊吹島地区を除く全市域一円を給水区域とする水道施設の拡張、整備 のため、昭和 4 5 年 3 月に上水道第 2 次拡張事業の認可を得て工事に着手することとなりま した。
本市の主水源である財田川は、河床の低下等により、その取水量は多くを期待することが 困難であるため、吉野川総合開発の一環として県が実施する香川県営水道用水供給事業から、 1日最大 8 ,0 0 0 m
3
の用水供給を受 けるためその受水施設として、母神 配水池を新設し、さらに粟井町、新 田町、原町など高台地域への給水の ため、信末送水ポンプ場、粟井高区 配水池の新設を行いました。
ー設備工事などを実施しました。
第 3 次拡張事業
伊吹町に簡易水道が建設されたことにともない、残された山間部の粟井町奥谷地区に上水 道を布設することによって全市域を給水区域とし、あわせて公共下水道事業の推進と都市機 能の強化、市民の生活水準の向上などによる水需要に対処するため、昭和 5 0 年 7 月に上水 道第 3 次拡張事業の認可を得て工事に着手しました。
未給水地域を解消するため、粟井町奥谷地区に別所送水ポンプ場及び粟井谷口配水池を新 設、これにともなうテレメーター設備の整備を行うとともに、県営水道用水供給事業からの 受水量の増加にともなう受水施設の増
強のため、母神配水池に 2 号タンクを 築造しました。
また、主要水源である茂木・雑古屋 両水系の原水に鉄・マンガンの含有量 が増える傾向にあるため、この対策と して茂木浄水場を新設し、あわせて雑 古屋第 2 水源地の取水井戸を改良しま した。
第 4 次拡張事業
3 次にわたる拡張事業により、未給水区域の解消、自己水源の開発、香川県営水道の受水、 浄水場の建設等により安定供給と水質の浄化に努めてきましたが、生活環境の変化等により、 水需要は益々増大しました。時あたかも県水道用水供給箏業の第1次拡張計画( 昭和 5 5 年度 ∼6 3 年度) が進められ、本市でも県営水道より 1 日最大 5 ,6 0 0 m
3
増の 1 3 ,6 0 0 m
3
を受水 することとして、配水施設等を整備する必要が生じ、昭和 5 9 年 3 月に上水道第4次拡張事 業 の 認 可 を 得 て 工 事 に 着 手
しました。
県 営 水 道 か ら の 受 水 量 の
ンク( 有効容量 1 ,6 5 0 m
3
) 2池を増設するとともに、同配水池場内配管の整備を実施、あわ せて市内配水管網の拡張整備、各水源地及び茂木浄水場の電気計装設備の充実を図りました。
【大野原町水道事業】
大野原町水道事業では、上水道事業の認可取得後、昭和 4 8 年に全町(一部高所を除く) を対象とした水道計画を策定し、下林浄水場を完成させ、下組、花稲、上の段の一部に給水 区域を拡大しました。
その後、給水人口の増加および水需要量の増加に対応するため、昭和 4 9 年 3 月に給水人 口 1 4 ,0 0 0 人、1 日最大給水量 5 ,1 0 0 m
3
とする第1次拡張事業の認可を取得し、合わせて 香川用水の受水を開始するとともに、萩原、紀伊、池の内、小山の一部に給水区域を拡大し ました。
また、昭和 5 5 年には田野々地区簡易水道が給水を開始するともに、上水道区域も井関、 内野々、落合に給水区域を拡大し、昭和 5 7 年に第1次拡張事業が完成しました。
昭和 5 7 年 3 月には、香川用水からの受水量の増量を含めた事業計画の変更認可を取得し、 第 2 次拡張事業が開始され、昭和 6 2 年に奥野配水池、西間谷配水池が完成し、昭和 6 3 年 には丸井工業団地配水ポンプ場が完成しました。
【豊浜町水道事業】
豊浜町水道事業は、上水道事業の 認可取得後、給水区域の拡張、給水人 口の増加、生活様式の向上等による給 水量の増大に対応するため、昭和 3 9 年∼4 0 年度に給水人口 8 ,5 0 0 人、 1 日最大給水量 2 ,4 0 0 m
3
の第1 次 拡張事業を実施し、昭和 4 2 年∼4 3 年度に給水人口 8 ,5 0 0 人、1 日最大 給水量 3 ,4 0 0 m
3
の第 2 次拡張事業 を実施し、昭和 4 8 年∼5 1 年度に給 水人口 1 2 ,0 0 0 人、1 日最大給水量 5 ,4 0 0 m
3
の第 3 次拡張事業を実施 してきました。
その後、昭和 5 4 年度に水源の確保を目的として、第 5 号深井戸のさく井に伴う第 4 次 拡張事業を実施し、昭和 6 0 年∼6 2 年に一の宮浄水場の改良および配管の増設、更新を行い、
3 - 3 現在
【観音寺市水道事業】
観音寺市水道事業は、3 次にわたる拡張事業を行ってきましたが、さらなる安全で安定し た水の供給を目指して、平成 1 5 年 3 月に変更認可を取得しました。
主な変更内容としては、本市水道事業の浄水を海底送水管により送水している伊吹地区簡 易水道を上水道に統合することにより、安定した水源の確保を目指したものであり、現在、 伊吹地区は上水道区域となっております。
現在は、平成 2 7 年度を目標年次とした第 4 次拡張事業を継続的に進めているところであ ります。
【大野原町水道事業】
大野原町水道事業は、平成 1 1 年 3 月 に香川用水の増量を含めて、災害時の予備 水 源 の 開 発 、 既 存 浄 水 場 の 整 備 を 考 慮 し て、平成 2 6 年度を目標年次として、給水 人口 1 2 ,5 0 0 人、1 日最大給水量 6 ,8 0 0 m
3
とする第 3 次拡張事業の認可を取得し ました。
平成 1 4 年には下林浄水場の拡張事業 が完成し、現在では、第 3 次拡張事業を継 続的に進めているところであります。
【豊浜町水道事業】
豊浜町水道事業は、第 3 次豊浜町長期 振興計画と合わせ、渇水に強い水道事業を 目指して平成 9 年 3 月に平成 2 2 年度を目 標年次として、給水人口 8 ,5 0 0 人、1 日 最大給水量 6 ,5 0 0 m
3
とする第 5 次拡張事
表 3 - 1 水道事業拡張計画の経過概要
区 分 認可年月日 起工年月 竣工年月
計画給水人口 (人)
計画1 人1 日 最大給水量(ℓ)
計画1 日 最大給水量(m
3 ) 創設 S 1 1 . 9 .1 7 S 1 1 . 9 S 1 3 . 3 2 0 ,0 0 0 1 2 6 2 ,5 2 0 高室地区水道敷設 S 2 9 . 2 .1 6 S 2 9 . 4 S 3 1 . 3 2 5 ,5 0 0 1 2 9 2 ,8 9 5 第1 次拡張事業 S 3 0 . 5 . 2 S 3 1 . 4 S 3 5 .1 0 3 1 ,0 0 0 2 7 0 8 ,3 7 0 旧町配水管改良 S 3 0 .1 0 .1 5 S 3 5 . 1 S 4 1 . 3 3 1 ,0 0 0 3 0 0 9 ,3 0 0 第2 次拡張事業 S 4 5 . 3 .3 1 S 4 5 . 4 S 4 9 . 3 3 4 ,0 0 0 4 0 0 1 3 ,6 0 0 第3 次拡張事業 S 5 0 . 7 .3 0 S 5 0 . 7 S 5 7 . 3 4 5 ,0 0 0 6 0 0 2 7 ,0 0 0 第3 次拡張変更事業 S 5 3 . 3 .3 0 S 5 3 . 4 S 5 7 . 3 4 5 ,0 0 0 6 0 0 2 7 ,0 0 0 第4 次拡張事業 S 5 9 . 3 .3 1 S 5 9 . 4 H 2 . 3 4 7 ,0 0 0 6 0 0 2 8 ,2 0 0 平成1 4 年度変更認可 H 1 5 . 3 .2 4 H 1 5 . 4 H 2 8 . 3 4 5 ,0 0 0 6 2 7 2 8 ,2 0 0 創設 S 4 6 . 3 .1 5 S 4 6 . 5 S 4 9 . 3 1 2 ,0 0 0 3 0 0 3 ,6 0 0 第1 次変更認可 S 4 9 . 3 .3 0 S 4 9 . 6 S 5 7 . 3 1 4 ,0 0 0 3 6 4 5 ,1 0 0 第2 次変更認可 S 5 7 . 3 .3 1 S 5 7 . 5 S 6 2 . 3 1 4 ,0 0 0 3 6 4 5 ,1 0 0 第3 次変更認可 H 1 1 . 3 .3 1 H 1 1 . 9 H 2 6 . 3 1 2 ,5 0 0 5 4 4 6 ,8 0 0 創設 S 2 7 . 7 . 1 S 2 8 . 2 S 3 0 . 3 4 ,0 0 0 1 5 0 6 0 0 第1 次変更認可 S 3 8 .1 2 .2 0 S 3 9 . 4 S 4 0 . 3 8 ,5 0 0 2 8 0 2 ,4 0 0 第2 次変更認可 S 4 2 . 3 .2 5 S 4 2 . 4 S 4 2 .1 2 8 ,5 0 0 4 0 0 3 ,4 0 0 第3 次変更認可 S 4 8 . 3 .3 1 S 4 8 .1 0 S 5 2 . 3 1 2 ,0 0 0 4 5 0 5 ,4 0 0 第4 次変更認可 S 5 4 . 3 .2 0 S 5 4 . 4 S 5 4 . 7 1 2 ,0 0 0 4 5 0 5 ,4 0 0 第5 次変更認可 H 9 . 3 .2 1 H 9 .1 0 H 1 5 . 3 8 ,5 0 0 7 6 5 6 ,5 0 0
6 6 ,0 0 0 6 2 9 4 1 ,5 0 0 大
野 原 町
豊 浜 町 観 音 寺 市
3 - 4 水道事業の概要 1 ) 水道事業の対象区域
新「観音寺市」では、認可上、観音寺市水道事 業、大野原町水道事業、豊浜町水道事業の 3 つの 水道事業と田野々地区簡易水道事業の 1 つの簡易 水道事業があります。
給水区域面積は、観音寺市水道事業が 3 9 .5 9 km
2
、大野原町水道事業が 2 9 .3 3 km
2
、豊浜 町水道事業が 1 0 .5 2 km
2
となっており、全体で は 7 9 .4 4 km
2
となっています。
2 ) 給水人口と給水量
観 音 寺 市 全 体 に お け る 給 水 人 口 お よ び 給 水 量 の実績は図 3 - 1 に示すとおりです。
一日平均給水量は、節水型機器の普及や節水意識の高まり、あるいは給水人口の減少によ り減少傾向にあります。一方、一日最大給水量についても平成 1 2 年度以降は、わずかなが ら減少傾向となっております。
給水人口と給水量の推移(観音寺市全体)
26,602 26,504
26,013
26,803 26,800 26,860
25,952 25,811
25,416
24,471 33,489
34,102
32,128
34,556
32,744
32,446
31,328
31,756
30,680
29,640 65,698 65,503 65,503
64,742 64,588 64,453
65,212
64,827
64,372 63,974
64,969 64,801 64,854
64,137 63,968 63,894 64,620 64,236
63,718
63,326
20,000 25,000 30,000 35,000 40,000 45,000 50,000
30,000 40,000 50,000 60,000 70,000 (m
3
/日) (人)
大野原町水道事業
豊浜町水道事業
観音寺市水道事業
3 ) 水源の状況
水道事業の水源としては、自己水源と受水があります。
自己水源としては、観音寺市水道事業が地下水8 箇所、大野原町水道事業が 6 箇所、豊 浜町水道事業が 5 箇所となっています。
また、水源水量に対する自己水源の割合は、平成 1 8 年度実績で、観音寺市水道事業が 4 2 .0 % 、大野原町水道事業が 1 3 .1 %、豊浜町水道事業が 4 3 .5 %となっています。
表 3 - 2 水源水量の内訳
竣工年
計画取水量
(m 3
/日)
H18年度実績取水量
(m 3
/日)
備考 (水源割合)
S13 2,100 1,790
S37 2,400 1,530
S46 1,500 806
S49 2,450 490
S57 2,780 1,066
S32 1,100 398
S40 1,800 911
H15 (1,000) (900) 予備
− 500 - 未整備
14,630 6,991 42.0%
13,600 9,639 58.0%
28,230 16,630
下林1号井 S48 (880) (690) 予備
下林2号井 H5 (400) - 停止中
下林3号井 H10 880 427
S60 (400) (72) 予備
第2水1号井 S42 (200) (30) 予備
第2水2号井 H6 (200) (115) 予備
880 427 13.1%
6,000 2,835 86.9%
6,880 3,262
S44 1,100 496
S54 1,800 546
H4 1,800 480 停止中
H13 (1,800) - 予備
H19 (1,400) - 予備
4,700 1,522 43.5%
2,200 1,980 56.5%
6,900 3,502
20,210 8,940 38.2%
21,800 14,454 61.8%
42,010 23,394
水源割合比較図
自己水源合計
香川用水合計 一の宮5号井
一の宮6号井
一の宮7号井
一の宮8号井 下林浄水場
第2水源地 水源名称
水源水量合計 香川用水
水源水量計 自己水源計
香川用水
水源水量計
自己水源計
香川用水
水源水量計
自己水源計 茂木第1
茂木第2
雑古屋第1
雑古屋第2
豊 浜 町 水 道 事 業
本大
粟井ダム
一の宮4号井 観
音 寺 市 水 道 事 業
第1水源地 雑古屋第3
乙井
丸山
大 野 原 町 水 道 事 業
観音寺市水道事業水源割合
58.0%
42.0%
自己水 香川用水
大野原町水道事業水源割合
13.1%
86.9%
自己水 香川用水
豊浜町水道事業水源割合
43.5%
56.5%
4 ) 水道施設
水道事業の水道施設をまとめると以下のとおりです。なお、各諸元値については、現水道 事業認可を基に、平成 1 7 年度現在の諸元値に見直したものです。
( 1 )
観音寺市水道事業観音寺市水道事業の水道施設としては、表 3 - 3 に示した茂木浄水場が 1 箇所、表 3 - 4 に 示した送水ポンプ場が 5 箇所(送水ポンプ 1 2 台)、
表 3 - 5 に示した配水池が 7 箇所(1 8 池)となっています。 配 水 池 の 有 効 容 量 は 1 4 ,6 0 0 m
3
と な っ て お り 、 平 成 1 8 年 度 実 績 一 日 最 大 給 水 量 2 0 ,3 9 3 m
3
/ 日に対する貯留時間は、1 7 .2 時間となっておりますので、標準とされる 1 2 時 間分の有効容量は確保されています。
管路の延長としては、平成1 7 年度実績で、導水管路1 6 ,5 7 1 m、送水管路9 ,2 7 0 m、 配水管路 3 4 1 ,5 3 7 mとなっており、全管路延長は 3 6 7 ,3 7 8 m(約 3 6 7 km)となってお ります。
表 3 - 3 茂木浄水場の諸元値
名称 位置
施設能力 (m
3 /日)
施設 規模および構造
着水井
RC造り
W1.8m×L5.0m×H3.0m 1井
混和池
RC造り
W1.8m×L1.8m×H3.0m 1池
前処理池
RC造り
W(1.2+1.4)m×L7.6m×H2.8m 1池
急速ろ過池
RC造り 重力式 W4.7m×L5.4m=A25.4m
2 5池
浄水池
RC造り
W16m×L35m×H2.85m V=1,500m 3
1池
管理本館
RC2F構造 30.0m×5.0m RC平屋建 8.0m×5.0m 1棟
薬品注入設備 PAC・苛性ソーダ貯蔵 注入用 1式
滅菌設備
次亜塩貯留槽 5m 3
×2槽 0.2ℓ/分×0.4kW×4台
電気計装設備 中央監視盤、電動機盤、制御装置 1式
送水ポンプ
水中モーターポンプ 3 15,000
表 3 - 4 観音寺地区送水ポンプ場の諸元値
母神送水ポンプ 観音寺市 木之郷町字片山
渦巻ポンプ φ125mm×1.6m
3
/min×86m×37kW 2台
稲積送水ポンプ 〃 室本町字瀬戸
水中モーターポンプ 0.7m
3
/min×48m×11kW 2台
別所送水ポンプ 〃 栗井町字別所
多段ポンプ 0.2m
3
/min×130m×22kW 2台
北向山送水ポンプ 〃 伊吹町字北向山
水中モーターポンプ 0.5m
3
/min×52m×15kW 2台 水中モーターポンプ
0.25m 3
/min×65m×11kW 2台 (高区用) 水中モーターポンプ
0.25m 3
/min×10m×0.75kW 2台 (低区用) 規模及び構造
施設・工種
伊吹町字大畑 位置
伊吹中継ポンプ 〃
表 3 - 5 観音寺地区配水池の諸元値
最高 最低
七宝山配水池 観音寺市 高屋町字前の原
PC造り
φ18.0m×H6.5m×4池 V=6,600m
3 46.0 39.5 S46.S48.S61
稲積配水池 〃 高屋町字稲岳山
RC造り
W5.3m×L7.0m×H3.0m×2池 V=220m
3 70.0 67.0 S58
RC造り
W20.0m×L24.4m×H3.4m×2池 V=3,300m
3 58.0 54.6 S48.S52 RC造り
W28.0m×L32.0m×H3.4m×1池 V=3,000m
3 58.0 54.6 S60
栗井高区配水池 〃 栗井町字藤の谷
RC造り
φ10.0m×H5.0m×2池 V=780m
3 86.3 81.3
S48 S60 RC造り
W4.4m×L6.0m×H2.5m×1池 V=60m
3 S51
RC造り
W4.0m×L6.4m×H3.0m×2池 V=150m
3 S63
伊吹高区配水池 〃 伊吹町字大畑
RC造り
W5.0m×L6.7m×H3.0m×2池 V=200m
3 93.00 90.00 S60
伊吹低区配水池 〃 伊吹町字宮ノ前
RC造り
W4.7m×L6.2m×H5.0m×2池 V=290m
3 48.50 43.50 S60
計 7箇所 18池 V=14,600m
3
− − −
設置年
母神配水池
栗井谷口配水池 〃
〃
規模及び構造
水位
木之郷町字片山
施設・工種 位置
栗井町字谷口 192.7 190.2
( 2 )
大野原町水道事業大野原町水道事業の水道施設としては、表 3 - 6 に示した下林浄水場、表 3 - 7 に示した第 1 水源浄水場、第 2 水源浄水場の浄水場が 3 箇所、表 3 - 8 に示した送水ポンプ場が 5 箇所 (送水ポンプ 1 0 台)、表 3 - 9 に示した配水池が 7 箇所(1 1 池)、表 3 - 1 0 に示した配水ポ
ンプ場が 3 箇所(配水ポンプ 6 台)となっています。 配水池の有効容量は、4 ,0 4 5 m
3
(浄水池容量含む)となっており、平成 1 8 年度実績 1 日最大給水量 4 ,8 9 0 m
3
/ 日に対する貯留時間は 1 9 .9 時間となっておりますので、標準と される 1 2 時間分の有効容量は確保されています。
管路の延長としては、平成 1 7 年度実績で、導水管路が 6 4 9 m、送水管路が 6 ,2 1 3 m、 配水管路が 9 4 ,9 4 8 mとなっており、全管路延長は 1 0 1 ,8 1 0 m(約 1 0 2 km)となってお ります。
表 3 - 6 下林浄水場の諸元値
名称 位置
施設能力
(m
3
/日)
施設 規模および構造
着水井
RC造り
V=W2.5m×L5.6m×He2.5m=35m
3
×1池
急速ろ過池
RC造り 重力式
A=W3.3m×L4.5m×2池=14.8m
2
×2池
浄水池
〃
V=W8.5m×L8.5m×He3.0m=217m
3
×1池
〃
〃
V=W5.0m×L4.5m×He3.0m=68m
3
×1池
〃
〃
V=7.6m×14.7m×3.0m=335m
3
×2池
塩素滅菌設備 次亜塩素酸ソーダ
管理本館 RC造り A=72.25m
2
×2F
汚水池
RC造り
A=W3.5m×L6.5m×H2.5m=56m
3
×1池
配水ポンプ 可変速ポンプ 1.0m
3
/min×35m×11kW 3台
〃 〃 0.90m
3
/min×40m×5.5kW 1台
ポンプ室 RC造り A=79.2m
2
下林浄水場
観音寺市
大野原町
大野原
字下林
表 3 - 7 第 1 水源浄水場、第 2 水源浄水場諸元値
名称 位置
施設能力
(m
3
/日)
施設 規模および構造
急速ろ過池
RC造り 重力式
A=W1.7m×L2.5m=4.3m
2
2池
浄水池
〃
V=W5.1m×L7.8m×He1.55m=62m
3
1池
塩素滅菌設備 次亜塩素酸ソーダ
配水ポンプ 可変速ポンプ 0.66m
3
/min×50m×11kW 2台
ポンプ室 CB造り A=32.4m
2
〃 RC造り A=50.4m
2
急速ろ過池
RC造り 重力式
A=W1.5m×L2.0m=3.0m
2
2池
浄水池
〃
V=W4.6m×L5.5m×He2.0m=50m
3
1池
塩素滅菌設備 次亜塩素酸ソーダ
配水ポンプ 可変速ポンプ 0.45m
3
/min×50m×7.5kW 2台
ポンプ室 CB造り A=40.9m
2
〃 RC造り A=50.4m
2
第1水源浄水場
観音寺市
大野原町
中姫
字張口
470
第2水源浄水場
観音寺市
大野原町
大野原
字石砂
320
表 3 - 8 大野原地区送水ポンプ場の諸元値
寺家送水ポンプ 観音寺市 大野原町萩原字寺下
渦巻ポンプ
0.9m
3
/min×60m×18.5kW 2台
五郷公園送水ポンプ 〃 大野原町五郷井関字辻の山
渦巻ポンプ
0.15m
3
/min×105m×7.5kW 2台
井関送水ポンプ 〃 大野原町五郷井関字善方
渦巻ポンプ
0.36m
3
/min×65m×7.5kW 2台
奥野送水ポンプ 〃 大野原町福田字池奥
渦巻ポンプ
0.15m
3
/min×105m×7.5kW 2台
池の内送水ポンプ 〃 大野原町丸井字山下
渦巻ポンプ
0.1m
3
/min×72m×3.7kW 2台 規模及び構造 位置
表 3 - 9 大野原地区配水池の諸元値
表 3 - 1 0 大野原地区配水ポンプ場の諸元値
内野々配水ポンプ 〃 大野原町五郷内野々字砂
可変速ポンプ 0.23m
3
/min×70m×5.5kW 2台
落合配水ポンプ 〃 大野原町五郷有木字落合
可変速ポンプ 0.23m
3
/min×70m×3.7kW 2台
丸井工業団地配水ポンプ 〃 大野原町丸井字緑塚
可変速ポンプ 0.65m
3
/min×45m×11kW 2台
施設・工種 位置 規模及び構造
最高 最低
RC造り
W12.0m×L16.0m×H2.7m×2池 V=1000m
3 78.0 75.3 S49
RC造り
W13.2m×L26.4m×H2.7m V=940m
3 78.0 75.3 S59
五郷公園配水池 〃 大野原町五郷井関字辻の山
RC造り
W4.3m×L12.0m×H3.9m V=200m
3 116.2 112.3 S49
井関配水池 〃 大野原町五郷井関字善方
RC造り
W4.9m×L8.2m×H3.2m×2池 V=257m
3 94.7 91.5 S57
五郷有松配水池 〃 大野原町五郷井関字後谷乙
RC造り
W6.5m×L8.0m×H3.0m×2池 V=312m
2 143.0 140.0 S57
奥野配水池 〃 大野原町福田原字池奥
RC造り
W4.4m×L6.4m×H3.0m V=84.5m
3 197.0 194.0 S62
西間谷配水池 〃 大野原町丸井字西間谷
RC造り
W4.4m×L6.4m×H3.0m V=84.5m
3 285.3 282.3 S62
池の内配水池 〃 大野原町丸井字池の内
RC造り
W4.0m×L5.0m×H2.5m V=100m
3 101.5 99.0 S50
計 7箇所 11池 V=2,978m
3
− − −
−
水位
設置年
岡の宮配水池 観音寺市大野原町萩原字寺下乙
( 3 )
豊浜町水道事業豊浜町水道事業の水道施設としては、表 3 - 1 1 に示した一の宮浄水場が 1 箇所、表 3 - 1 2 に示した送水ポンプ場が 3 箇所(送水ポンプ 7 台)、表 3 - 1 3 に示した配水池が 4 箇所(6 池)、表 3 - 1 4 に示した配水ポンプ場が 2 箇所(配水ポンプ 4 台)となっています。
配水池の有効容量は、3 ,5 4 0 m
3
(浄水池容量含む)となっており、平成 1 8 年度実績一 日最大給水量 4 ,3 5 7 m
3
/ 日に対する貯留時間は、1 9 .5 時間となっておりますので、標準と される 1 2 時間分の有効容量は確保されています。
管路の延長としては、平成 1 7 年度実績で、導水管路が 4 9 4 m、送水管路が 2 ,8 5 1 m、 配水管路が 6 1 ,9 9 5 mとなっており、全管路延長は 6 5 ,3 4 0 m(約 6 5 km)となっており ます。
表 3 - 1 1 一の宮浄水場諸元値
名称 位置
施設能力
(m
3
/日)
施設 規模および構造
着水井(原水渠)
RC造り
V=W1.0m×L11.2m×H1.25m=14m
3
急速ろ過池
RC造り 開放重力式
A=W3.0m×L4.0m=12.0m
2
3池
浄水池
〃
V=200+300+400+400+500=1,800m
3
逆洗水槽
〃
V=12.60×4.50×H3.50m=65m
3
表洗ポンプ Q2.4m
3
×H20m×15kW 2台(1台予備)
次亜塩素注入設備 Q60cc/min×8kgf/cm
2
2台 PE V=1.5m
3
2基
電気設備 高圧受電 200KVA・Tr 自家発電機 125KVA-220V
〃 集中監視システム、データーロガー装置1式
管理本館
RC造り、ポンプ室、電気室、監視室、管廊等
A=340m
2
配水ポンプ
推定末端圧制御インバータ方式
Q1.7m
3
×H60m×30kW 3台 4,300
一の宮浄水場
観音寺市
豊浜町
姫浜字切戸
表 3 - 1 2 豊浜地区送水ポンプ場の諸元値
箕浦送水ポンプ 観音寺市 豊浜町箕浦字山分乙末 0.315m
3
/min×54m×5.5kW 2台
院内送水ポンプ 〃 豊浜町和田字代々僧甲 0.1m
3
/min×101.5m×5.5kW 2台
野々池送水ポンプ 〃 豊浜町和田字新田甲
0.1m
3
/min×68m×3.7kW 2台
0.2m
3
/min×32m×3.7kw 1台 規模及び構造 位置
表 3 - 1 3 豊浜地区配水池の諸元値
表 3 - 1 4 豊浜地区配水ポンプ場の諸元値
浜長谷配水ポンプ 〃 豊浜町和田浜字池下 0.09m
3
/min×29m×1.5kw 2台
姫地配水ポンプ 〃 豊浜町和田浜字向
可変速ポンプ 0.3m
3
/min×46m×5.5kW 2台 規模及び構造 位置
施設・工種
最高 最低
雲岡配水池 観音寺市 豊浜町和田字丸山甲
PC造り
内寸法φ16.0m×H5.0m V=1000m 3
+500m
3 57.0 52.0 S49
箕浦配水池 〃 豊浜町箕浦字山分乙末
RC造り
V=5.0×6.0×H3.4×2池 V=200m
3 67.4 64.0 S62
大坪配水池 〃 豊浜町和田字大坪丙
RC造り
V=3.0×3.0×H2.3m V=20m
3 90.3 88.0 S51
野々池配水池 〃 豊浜町和田字高尾丙
RC造り
V=3.0×3.0×H2.3m V=20m
3 90.3 88.0 S51
計 4箇所 6池 V=1,740m
3
− − −
水位
設置年
−
5 ) 組織体制と職員
( 1 )
組織体制水道局の組織は、図 3 - 3 に示すように2つの課と 5 つの係で構成されており、職員数は 水道局長を含めて 2 8 人体制となっています。
水道局長
庶務係
業務係
計画係
給水係
浄水係
【4人】
【6人】
【3人】
【4人】
【8人】 監理課
工務課 【11人】
【16人】
課長(1人) 課長(1人) 【28人】
局長(1人)
図 3 - 3 水道局の組織図(平成 1 9 年 4 月 1 日現在)
図 3 - 4 は、職員数について、平成 1 7 年度の類似団体の値と観音寺市の平成 1 9 年 4 月 1 日現在における値を比較しています。
類似団体における現在給水人口と職員数(人)
三豊市(35)
観音寺市(28)
坂出市(47)
山陽小野田市(63)
宇和島市(72)
射水市(46)
北上市(43)
30 40 50 60 70 80
職 員 数
︵
人
表 3 - 1 5 組織体制と事務分掌
組織 係(人数) 業務内容
監理課 庶務係(4 人)
業務係(6 人)
( 1 ) 水道事業の基本計画の策定及び連絡調整に関すること。 ( 2 ) 条例、規則、規程その他文書に関すること。
( 3 ) 公印の管守に関すること。 ( 4 ) 調査及び統計に関すること。
( 5 ) 職員の進退、服務、給与その他勤務条件に関すること。 ( 6 ) 職員の出張、休暇、欠勤、当直その他勤務に関すること。 ( 7 ) 職員の安全衛生及び福利厚生に関すること。
( 8 ) 職員の研修に関すること。
( 9 ) 労務管理及び労働組合に関すること。 ( 1 0 ) 予算の編成及び執行に関すること。 ( 1 1 ) 決算及び財務諸表に関すること。
( 1 2 ) 財産の取得、管理及び処分に関すること。 ( 1 3 ) 財政及び資金計画に関すること。
( 1 4 ) 企業債、借入金及び積立金に関すること ( 1 5 ) 収入、支出書類の審査及び保管に関すること。 ( 1 6 ) 現金、有価証券の出納及び保管に関すること。 ( 1 7 ) 公金の預託及び出納取扱金融機関に関すること。
( 1 8 ) 工事請負及び物品、資材の購入その他契約並びに工事の検査に関する こと。
( 1 9 ) 物品、資材の検収及びに出納保管に関すること。 ( 2 0 ) 不用物品及び資材の処分に関すること。
( 2 1 ) 財務及び業務状況の公表に関すること。 ( 2 2 ) 車両及び備品の統括管理に関すること。 ( 2 3 ) 日本水道協会に関すること。
( 2 4 ) 局庁舎の管理に関すること。
( 2 5 ) 水道の使用及び料金等に係る窓口業務に関すること。 ( 2 6 ) 開栓及び閉栓に関すること。
( 2 7 ) 水道料金、使用料、手数料及び工事費並びに諸収入金の調定及び還付 に関すること。
( 2 8 ) 諸収入金の徴収及び滞納整理に関すること。 ( 2 9 ) 給水種別の決定に関すること。
( 3 0 ) 量水器の検針及び使用水量の認定に関すること。 ( 3 1 ) 量水器の検査及び管理に関すること。
工務課 計画係(3 人)
給水係(4 人)
浄水係(8 人)
( 1 ) 施設の計画、調査設計及び工事施工に関すること。 ( 2 ) 水道事業の認可に関すること。
( 3 ) 取水施設、導水施設、浄水施設、配水施設その他の構内営造物の維持 管理に関すること。
( 4 ) 拡張、改良及び災害復旧に関すること。 ( 5 ) 工事用資材の検査及び精算に関すること。 ( 6 ) 工事及び修繕用資材の管理に関すること。 ( 7 ) 工事用工具、備品等の管理に関すること。 ( 8 ) 給水工事の届出の受理に関すること。
( 9 ) 給水工事の設計、施工及び竣工検査に関すること。 ( 1 0 ) 給水装置の検査及び管理、整備に関すること。 ( 1 1 ) 指定水道工事店の認可及び指導に関すること。 ( 1 2 ) 取水及び水利並びに受水に関すること。 ( 1 3 ) 水質検査に関すること。
( 2 )
委託状況コスト縮減および業務の効率化を目的に、計量業務、浄水施設の運転管理等の業務につい て民間企業に委託しています。
表 3 - 1 6 水道業務の委託状況 (平成 1 8 年 2 月 1 日現在)
委託の実施状況 業務の種類
全部委託 一部委託 委託していない 1 .水処理業務
浄水施設の運転管理業務 ○
水質試験・検査業務 ○
汚泥・排水処理業務 該当無し
2 .浄水・排水施設の保守点検
浄水・排水施設の点検・業務 ○
機械、電気、計装設備及び水質計器の点検・保守 ○
浄水・排水施設の警備、清掃 ○
3 .管路・水運用に関する業務
漏水調査・管路保守、管路事故等の修繕業務 ○
水圧等の調整業務 ○
マッピングシステムの点検・保守業務 ○ 4 .給水装置に関する業務
給水装置の設計審査 ○
給水装置工事の受付業務、竣工検査 ○
給水装置の修繕、応急処置業務 ○
メーターの取替 ○
5 .顧客サービスに関する業務
水道料金の計算業務 ○
計量業務 ○
窓口・受付(使用開始・中止等)業務 ○
開閉栓・料金精算業務 ○
未納料金徴収業務 ○
6 .一般管理業務
給与計算業務 ○
庁舎管理 ○
7 .建設改良に係る業務
管路の設計業務及び布設工事の監督 ○
6 ) 水道料金
観音寺市の水道料金は次のとおりです。
表 3 - 1 7 観音寺市の水道料金(平成 1 8 年 1 0 月 1 日施行)
図 3 - 5 では、給水人口 5 ∼1 0 万人未満の事業体について、1 ヶ月 2 0 m
3
あたりの水道 料金を比較したものです。
1ヶ月20m
3
あたり水道料金比較
5,055 4,221 4,830 4,704 4,074 829 3,056 5,953 4,766 4,200 3,664 4,515 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000
岩
見
沢
市
恵
庭
市
北
広
島
市
五
所
川
原
市
北
上
市
名
取
市
天
童
市
那
珂
市
神
栖
市
大
田
原
市
加
須
市
羽
生
市
日
高
市
旭
市
氷
見
市
南
砺
市
射
水
市
加
賀
市
伊
那
市
塩
尻
市
中
津
川
市
美
濃
加
茂
市
土
岐
市
可
児
市
袋
井
市
犬
山
市
常
滑
市
田
原
市
志
摩
市
近
江
八
幡
市
甲
賀
市
東
近
江
市
桜
井
市
玉
野
市
笠
岡
市
山
陽
小
野
田
市
坂
出
市
観
音
寺
市
三
豊
市
宇
和
島
市
柳
川
市
武
雄
市
︵
最
高
︶
赤
穂
市
︵
最
低
︶
全
国
平
均
(円)
料金(一ヶ月につき) 料率
用途
基本水量 基本料金 超過水量
超過料金
(1 立方メートル
につき)
一般用 1 0 立方メートルまで
1 ,4 5 9 円 (ただし、5 立方メートルまで 1 ,1 5 5 円
8立方メートルまで 1 ,3 1 2 円)
1 0 立方メートル を超えるもの
2 2 0 .5 円
湯屋用 2 0 0 立方メートルまで 7 ,3 5 0 円 2 0 0 立方メート ル超えるもの
1 0 5 円
工業用 2 0 0 立方メートルまで 2 8 ,9 8 0 円 2 0 0 立方メート ル超えるもの
2 2 0 .5 円
船舶用 1 立 方 メ ー ト ル
につき
3 4 6 .5 円
臨時用 1 0 立方メートルまで 3 ,4 6 5 円 1 0 立方メートル
を超えるもの
3 4 6 .5 円
3 - 5 水道事業の現状評価 1 ) 水道事業全体の評価
( 1 )
評価の方法水道事業全体の現状評価は、「水道事業ガイドライン」(平成 1 7 年 1 月 (社)日本水道 協会)を活用して行います。
水道ビジョンでは、現状分析について『安心』『安定』『持続』『環境』『国際』の視点から 行うこととなっていますが、水道事業ガイドラインにはこの 5 つに『管理』を加えた 6 分野 14分類 1 3 7 の業務指標( P I) が示されています。この業務指標( P I) について、平成 1 8 年度 の算出結果を基に評価します。
表 3 - 1 8 業務指標の目標別分類
なお、水道事業ガイドラインでは、業務指標に目標値が設定されていないため、ここでは 業務指標(平成 1 7 年度の値)を公表している類似事業体(表 3 - 1 9 参照)と比較していま す。
表 3 - 1 9 類似事業体
1.安心(22項目) すべての国民が安心しておいしく飲める水道水の供給
2.安定(33項目) いつでもどこでも安定的に生活用水を確保
3.持続(49項目) いつまでも安心できる水を安定して供給
4.環境( 7項目) 環境保全への貢献
5.管理(24項目) 水道システムの適正な実行・業務運営及び維持管理
6.国際( 2項目) わが国の経験の海外移転による国際貢献
( 2 )
評価結果の算出 【安心・安定】番号 P I名称 観音寺市
類似事業体 平均
1 0 0 1 水源利用率( %) 7 9 .8 6 2 .1
1 0 0 2 水源余裕率( %) 3 .5 4 4 .5
1 0 0 3 原水有効利用率( %) 7 2 .6 8 6 .5
1 0 0 4 自己保有水源率( %) 5 2 .8 4 6 .3
1 0 0 5 取水量1 m3 当たり水源保全投資額( 円/ m3 ) - 0 .2
1 1 0 1 原水水質監視度( 項目) - 6 4 .4
1 1 0 2 水質検査箇所密度( 箇所/ 1 0 0 k m2 ) 2 2 .8 2 0 .9 1 1 0 3 連続自動水質監視度( 台/ 1 ,0 0 0 m3 / 日) 0 .2 0 .0
1 1 0 4 水質基準不適合率( %) 0 .0 0 .0
1 1 0 5 カビ臭から見たおいしい水達成率( %) 9 5 .0 8 4 .6 1 1 0 6 塩素臭から見たおいしい水達成率( %) 5 0 .0 1 4 .0 1 1 0 7 総トリハロメタン濃度水質基準比( %) 4 0 .0 4 1 .2 1 1 0 8 有機物(T O C )濃度水質基準比( %) 3 2 .0 2 6 .0
1 1 0 9 農薬濃度水質管理目標比( %) - 0 .2
1 1 1 0 重金属濃度水質基準比( %) 6 .3 7 .9
1 1 1 1 無機物質濃度水質基準比( %) 1 8 .0 1 7 .0
1 1 1 2 有機物質濃度水質基準比( %) 1 6 .3 5 .8
1 1 1 3 有機塩素化学物質濃度水質基準比( %) 7 .3 0 .0
1 1 1 4 消毒副生成物濃度水質基準比( %) 1 0 .2 9 .3
1 1 1 5 直結給水率( %) 0 .0 9 5 .9
1 1 1 6 活性炭投入率( %) - 5 .5
1 1 1 7 鉛製給水管率( %) 7 0 .7 1 8 .4
2 0 0 1 給水人口一人当たり貯留飲料水量( L / 人) 1 5 1 .3 1 7 0 .6 2 0 0 2 給水人口一人当たり配水量( L / 日/ 人) 3 8 6 .4 3 3 3 .5
2 0 0 3 浄水予備力確保率( %) 4 8 .4 2 5 .7
2 0 0 4 配水池貯留能力( 日) 0 .8 1 .0
2 0 0 5 給水制限数( 日) 0 .0 0 .0
2 0 0 6 普及率( %) 9 9 .0 9 8 .7
2 0 0 7 配水管延長密度( k m / k m2 ) 6 .3 7 .1 2 0 0 8 水道メータ密度( 個/ k m) 5 1 .5 6 0 .5
2 1 0 1 経年化浄水施設率( %) - 0 .0
2 1 0 2 経年化設備率( %) 4 3 .4 5 6 .3
2 1 0 3 経年化管路率( %) 1 .9 1 .8
2 1 0 4 管路の更新率( %) 0 .6 0 .8
2 1 0 5 管路の更生率( %) 0 .0 0 .0
2 1 0 6 バルブの更新率( %) 0 .6 1 .1
2 1 0 7 管路の新設率( %) 1 .1 0 .5
2 2 0 1 水源の水質事故数( 件) 0 .0 0 .6
2 2 0 2 幹線管路の事故割合( 件/ 1 0 0 k m) 3 9 .6 2 .5
2 2 0 3 事故時配水量率( %) 5 9 .1 4 9 .2
2 2 0 4 事故時給水人口率( %) 5 9 .3 1 4 .8
2 2 0 5 給水拠点密度( 箇所/ 1 0 0 k m2 ) 1 .3 5 .3
2 2 0 6 系統間の原水融通率( %) - 0 .0
2 2 0 7 浄水施設耐震率( %) - 0 .0
2 2 0 8 ポンプ所耐震施設率( %) - 2 5 .4
2 2 0 9 配水池耐震施設率( %) - 6 1 .3
2 2 1 0 管路の耐震化率( %) 0 .4 2 .0
2 2 1 1 薬品備蓄日数( 日) 6 .0 4 8 .2
2 2 1 2 燃料備蓄日数( 日) - 4 .9 8
2 2 1 3 給水車保有度( 台/ 1 ,0 0 0 人) 0 .0 0 .0 1 1 2 2 1 4 可搬ポリタンク・ポリパック保有度( 個/ 1 ,0 0 0 人) - 4 1 .5 2 2 1 5 車載用の給水タンク保有度( m3 / 1 ,0 0 0 人) 0 .2 6 0 .1
2 2 1 6 自家用発電設備容量率( %) - 8 0 .7
2 2 1 7 警報付施設率( %) - 4 3 .0
2 2 1 8 給水装置の凍結発生率( 件/ 1 ,0 0 0 件) - 6 .5 業務評価
分類
安心 (2 2 項目)
水資源の 安定確保
水源から 給水栓まで の水質管理
安定 (3 3 項目)
連続した 水道水の 供給
将来への備え
【持続・環境】
番号 P I名称 観音寺市
類似事業体 平均
3 0 0 1 営業収支比率( %) 1 2 8 .1 1 1 8 .7
3 0 0 2 経常収支比率( %) 1 1 6 .9 1 1 0 .4
3 0 0 3 総収支比率( %) 1 1 6 .5 1 1 0 .4
3 0 0 4 累積欠損金比率( %) 0 .0 6 .4
3 0 0 5 繰入金比率(収益的収支分)( %) 0 .0 3 .9
3 0 0 6 繰入金比率(資本的収入分)( %) 0 .0 4 .9
3 0 0 7 職員一人当たり給水収益( 千円/ 人) 6 0 ,4 9 9 6 6 ,5 9 7 3 0 0 8 給水収益に対する職員給与費の割合( %) 1 5 .9 1 3 .4 3 0 0 9 給水収益に対する企業債利息の割合( %) 9 .0 1 3 .1 3 0 1 0 給水収益に対する減価償却費の割合( %) 2 0 .8 2 3 .2 3 0 1 1 給水収益に対する企業債償還金の割合( %) 1 5 .3 2 0 .9 3 0 1 2 給水収益に対する企業債残高の割合( %) 2 1 4 .0 3 7 7 .4 3 0 1 3 料金回収率(給水にかかる費用のうち水道料金で回収する割合)( %) 1 1 6 .4 9 8 .5 3 0 1 4 供給単価( 円/ m3 ) 2 0 0 .6 2 1 7 .8 3 0 1 5 給水原価( 円/ m3 ) 1 7 2 .3 2 2 6 .5 3 0 1 6 1 ヶ月当たり家庭用料金(1 0 m3 )( 円) 1 ,4 5 9 1 ,7 5 0 3 0 1 7 1 ヶ月当たり家庭用料金(2 0 m3 )( 円) 3 ,6 6 4 3 ,5 8 4
3 0 1 8 有収率( %) 8 7 .8 8 6 .3
3 0 1 9 施設利用率( %) 5 9 .0 6 7 .4
3 0 2 0 施設最大稼働率( %) 7 1 .4 8 0 .0
3 0 2 1 負荷率( %) 8 2 .6 8 4 .4
3 0 2 2 流動比率( %) 1 ,5 8 1 9 3 3
3 0 2 3 自己資本構成比率( %) 6 6 .0 5 5 .5
3 0 2 4 固定比率( %) 1 1 6 .4 1 6 2 .7
3 0 2 5 企業債償還元金対減価償却費比率( %) 7 3 .3 9 0 .4
3 0 2 6 固定資産回転率( 回) 0 .2 0 .1
3 0 2 7 固定資産使用効率( m3 / 1 0 ,0 0 0 円) 1 0 .7 7 .2
3 1 0 1 職員資格取得度( 件/ 人) 0 .2 1 .0
3 1 0 2 民間資格取得度( 件/ 人) - 0 .1
3 1 0 3 外部研修時間( 時間) 4 .1 1 4 .2
3 1 0 4 内部研修時間( 時間) 1 1 .2 2 .6
3 1 0 5 技術職員率( %) 1 0 .3 5 4 .4
3 1 0 6 水道業務経験年数度( 年/ 人) 1 0 .5 1 0 .5
3 1 0 7 技術開発職員率( %) 0 0 .0
3 1 0 8 技術開発費率( %) 0 0 .0
3 1 0 9 職員一人当たり配水量( m3 / 人) 3 1 7 ,9 8 3 3 0 9 ,9 8 2 3 1 1 0 職員一人当たりメータ数( 個/ 人) 8 8 8 1 ,0 4 5
3 1 1 1 公傷率( %) - 0 .0
3 1 1 2 直接飲用率( %) - 0 .0
3 2 0 1 水道事業に係る情報の提供度 0 .2 1 .6
3 2 0 2 モニタ割合( 人/ 1 ,0 0 0 人) 0 .0 0 .0 3 2 0 3 アンケート情報収集割合( 人/ 1 ,0 0 0 人) 0 .0 0 .0 3 2 0 4 水道施設見学者割合( 人/ 1 ,0 0 0 人) 1 1 .1 1 .3 3 2 0 5 水道サービスに対する苦情割合( 件/ 1 ,0 0 0 件) 2 3 .6 2 .2 3 2 0 6 水質に対する苦情割合( 件/ 1 ,0 0 0 件) 0 .0 3 .1 3 2 0 7 水道料金に対する苦情割合( 件/ 1 ,0 0 0 件) 0 .1 0 .4
3 2 0 8 監査請求数( 件) 0 .0 0 .0
業務評価 分類
持続 (4 9 項目)
地域特性にあった 運営基盤の強化
水道文化・ 技術の継承 と発展
消費者ニーズ をふまえた 給水サービスの
【管理・国際】
番号 P I名称 観音寺市
類似事業体 平均
5 0 0 1 給水圧不適正率( %) - 0 .0
5 0 0 2 配水池清掃実施率( %) - 8 1 .2
5 0 0 3 年間ポンプ平均稼働率( %) - 1 8 .7
5 0 0 4 検針誤り割合( 件/ 1 ,0 0 0 件) 0 .2 0 .3 5 0 0 5 料金請求誤り割合( 件/ 1 ,0 0 0 件) 0 .0 0 .2
5 0 0 6 料金未納率( %) 9 .0 1 0 .4
5 0 0 7 給水停止割合( 件/ 1 ,0 0 0 件) 0 .4 3 .5
5 0 0 8 検針委託率( %) 1 0 0 .0 9 8 .9
5 0 0 9 浄水場第三者委託率( %) 0 .0 8 .0
5 1 0 1 浄水場事故割合( 1 0 年間の件数/ 箇所) - 0 .0 5 1 0 2 ダクタイル鋳鉄管・鋼管率( %) 3 0 .2 4 9 .0 5 1 0 3 管路の事故割合( 件/ 1 0 0 k m) 9 .1 2 1 .1 5 1 0 4 鉄製管路の事故割合( 件/ 1 0 0 k m) 0 .0 8 .8 5 1 0 5 非鉄製管路の事故割合( 件/ 1 0 0 k m) 1 3 .2 3 4 .0 5 1 0 6 給水管の事故割合( 件/ 1 ,0 0 0 件) 1 3 .5 6 .5
5 1 0 7 漏水率( %) - 1 0 .0
5 1 0 8 給水件数当たり漏水量( m3 / 年/ 件) - 3 1 .4
5 1 0 9 断水・濁水時間( 時間) 0 .1 3 0 .3
5 1 1 0 設備点検実施率( %) - 2 4 3 .2
5 1 1 1 管路点検率( %) - 1 4 .2
5 1 1 2 バルブ設置密度( 基/ k m) 1 3 .1 1 1 .8
5 1 1 3 消火栓点検率( %) - 6 3 .1
5 1 1 4 消火栓設置密度( 基/ k m) 3 .4 3 6 3 .4
5 1 1 5 貯水槽水道指導率( %) 1 6 .5 1 .3
技術の移転 6 0 0 1 国際技術等協力度( 人・週) 0 .0 0 .0
国際機関、諸国との交流 6 1 0 1 国際交流数( 件) 0 .0 0 .0 国際
(2項目) 分類
管理 (2 4 項目)
適正な実行・ 業務運営
適正な 維持管理
業務評価
※ 業務評価記号の凡例
( 3 )
評価結果のまとめ以下に、各分野について現状評価結果をまとめています。 表 3 - 2 0 現状評価結果
分野 分類 現状評価 比較図
①水資源の 安定確保
・ 観 音 寺 市 は 、 水 源 余 裕 率 (1 0 0 2 )が 3 .5 % となってお り、類似事業体の 4 4 .5 % を大 きく下回っています。渇水対 策の観点からも、今後水源水 量の増強が必要といえます。
水源余裕率 ( 1002)
3 . 5
4 4 . 5
0 .0 1 0 .0 2 0 .0 3 0 .0 4 0 .0 5 0 .0
観音寺市 類似事業体
( %)
1
.
安
心
②水源から 給 水 栓 ま で の 水質管理
・観音寺市では、自己水源とし て鉄やマンガンといった無機 物が多く含まれる地下水を水 道原水としていますが、無機 物質濃度水質基準比(1 1 1 1 ) は 1 8 .0 % であり、類似事業体 と ほ ぼ 同 水 準 と な っ て い ま す。
今後も適切な浄水処理を実施 し、より良好な水質の水を供 給していきます。
無機物質濃度水質基準比(1111)
1 8 . 0 1 7 . 0
0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0
観音寺市 類似事業体
(%)
2
.
安
定
③連続した 水道水の供給
・給水人口一人当たり貯留飲料 水 量 ( 2 0 0 1 ) は 1 5 1 .3 L / 人であり、類似事業体の値を 2 0 L / 人程度下回っています。 観音寺市は配水池数が多いた め、災害時の飲料水確保の面 からはリスク分散が図られて いますが、緊急貯水槽の整備 を図り、貯留水量をより向上
給水人口一人当た り貯留飲料水量( 2001)
1 5 1 . 3
1 7 0 . 6
0.0 4 0.0 8 0.0 12 0.0 16 0.0 20 0.0
分野 分類 現状評価 比較図 ④将来への備え ・ 経 年 化 管 路 率 ( 2 1 0 3 ) は
1 .9 % であり、類似事業体とほ ぼ同水準となっています。
そ の 他 、 管 路 の 更 新 率 ( 2 1 0 4 ) や バ ル ブ の 更 新 率 (2 1 0 6 )についても類似事業 体とほぼ同水準となっていま す。
経年化管路率(2103)
1 . 9 1 . 8
0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0
観音寺市 類似事業体
(%)
2
.
安
定
⑤リスクの管理 ・幹線管路の事故割合(2 2 0 2 ) は、3 9 .6 件/ 1 0 0 k m であり、 類似事業体の 2 .5 件/ 1 0 0 k m と比較して非常に大きな値と なっています。幹線管路の事 故は、広範囲に影響を与える ものであるため、事故が起き ないよう管路の更新等によっ て予防策をとる必要がありま す。
・応急給水拠点は 1 箇所のみで あ る た め 、 給 水 拠 点 密 度 ( 2 2 0 5 ) は 1 .3 箇 所
/ 1 0 0 k m
2
と小さくなってい ます。地震などによる災害時、 応急給水を行えるよう応急給 水拠点を整備していく必要が あります。
幹線管路の事故割合(2202)
2 . 5 3 9 . 6
0.0 1 0.0 2 0.0 3 0.0 4 0.0 5 0.0
観音寺市 類似事業体
(件/100km)
給水拠点密度(2205)
1 . 3
5 . 3
0 .0 4 .0 8 .0 1 2.0 1 6.0 2 0.0
観音寺市 類似事業体 (箇所
/100km
2
)
3
.
持
続
⑥ 地 域 特 性 に あ っ た 運 営 基 盤 の強化
・営業収支比率(3 0 0 1 )とは、 給水サービスや工事の受託に よって得られる収入と、人件 費・修繕費・動力費などの営 業費用との比率を指します。 観 音 寺 市 の 営 業 収 支 比 率 は 1 2 8 .1 %で、1 0 0 % を上回っ ており、さらに類似事業体の 1 1 8 .7 % より高い数値となっ ているため、営業利益率は良 好であるといえます。
・給水原価(3 0 1 5 )とは、有 収水量 1 m
3
当りに要する費 用を指します。観音寺市の給
営業収支比率(3001)
1 2 8 . 1
1 1 8 . 7
0.0 30.0 60.0 90.0 120.0 150.0
観音寺市 類似事業体
(%)
給水原価(3015)
1 7 2 . 3
2 2 6 . 5
50.0 100.0 150.0 200.0 250.0 (円/m
分野 分類 現状評価 比較図 ⑦水道文化・
技 術 の 継 承 と 発展
・ 内 部 研 修 時 間 ( 3 1 0 4 ) は 1 1 .2 時間となっており、多 く実施されていますが、外部 研修時間(3 1 0 3 )は 4 .1 時 間で類似事業体の 1 4 .2 時間 と比較して少ない状況となっ ています。技術交流や技術力 の向上を図るためにも、外部 研修への積極的な参加に努め ていきます。
内部研修時間( 3104)
1 1 . 2
2 . 6
0 .0 3 .0 6 .0 9 .0 1 2 .0 1 5 .0
観音寺市 類似事業体
(時間)
外部研修時間( 3103)
4 . 1
1 4 . 2
0 .0 3 .0 6 .0 9 .0 12 .0 15 .0
観音寺市 類似事業体
(時間)
3
.
持
続
⑧ 消 費 者 ニ ー ズ を 踏 ま え た 給 水 サ ー ビ ス の 充実
・本市水道事業では、浄水場の 見 学 会 等 を 実 施 し て き ま し た。今後はより一層のサービ ス向上に努め、お客様のニー ズ に 応 え る 水 道 を 目 指 し ま す。
水道施設見学者割合( 3204)
1 1 . 1
1 . 3
0 .0 1 0 .0 2 0 .0 3 0 .0 4 0 .0 5 0 .0
観音寺市 類似事業体
(人/1,000人)
4
.
環
境
⑨ 地 球 温 暖 化 防 止 、 環 境 保 全 などの推進
・ 配水量 1 m
3
当たり二酸化炭 素(C O2)排出量(4 0 0 6 )
は 1 2 1 .7 g ・C O2/ m 3
となっ ており、類似事業体の 1 1 7 .8 g ・C O2/ m
3
をやや上回って います。
今後は水道施設の運転におい
配水量1 m
3
当た り二酸化炭素排出量(4006)
1 2 1 . 7 1 1 7 . 8
分野 分類 現状評価 比較図
4
.
環
境
⑩健全な水循環 ・観音寺市の水道原水は、香川 用水の受水量と地下水の揚水 から賄われており、地下水率 (4 1 0 1 )は 3 5 .2 %となって
います。
地下水率( 4101)
3 5 . 2
2 0 . 0
0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0
観音寺市 類似事業体
(%)
⑪ 適 正 な 実 行 ・ 業務運営
・料金未納率(5 0 0 6 )は 9 .0 % で、類似事業体と比較すると やや下回っています
しかし、今後は水需要量が伸 び悩み、料金収入が減少して いくことが予想されるため、 料金未納率の低減に努めるこ とが重要です。
料金未納率(5006)
9 . 0 1 0 . 4
0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0
観音寺市 類似事業体
(%)
5
.
管
理
⑫適正な 維持管理
・ ダ ク タ イ ル 鋳 鉄 管 ・ 鋼 管 率 (5 1 0 2 )は 3 0 .2 % となって おり、類似事業体の 4 9 .0 % と比較して小さい値となって います。ダクタイル鋳鉄管及 び鋼管は、強度が高く破損し にくいため、維持管理性向上 のためにも積極的に導入して いく必要があります。
ダクタイル鋳鉄管・鋼管率(5102)
3 0 . 2
4 9 . 0
0 .0 20 .0 40 .0 60 .0 80 .0 100 .0
2 ) 水道施設の個別評価
取水・浄水・送水・配水施設については、水道施設の個別評価として、「水道施設機能診 断の手引き(財)水道技術研究センター」に準じて診断を行います。これは、主要施設につ いてその機能を評価指数を用いて数値化することで、水道施設の機能を客観的に評価、診断 するものです。
また、管路施設は、管路老朽度(布設後 2 0 年以上経過した管路の割合)及び管材別延長 比率について、給水人口が同規模の類似事業体と比較し評価します。
※ 業務指標( P I) の『経年化管路率(2 1 0 3 )』は、法定耐用年数(4 0 年)を超えた管路の割合であるた
め、管路老朽度とは値が異なります。
( 1 )
水道施設個別評価の方法評価方法は、表 3 - 2 1 に示す各系統を構成する施設・設備から該当する評価対象を抽出し、 評価対象毎の設問に基づいて機能診断を行い、機能状況、管理状況、耐用状況、技術水準に ついて評価指数を算定することで、施設が有する各機能分類を評価します。そして、施設の 評価得点は、各機能分類の評価点の中で最低となるものを評価得点とします。評価基準の目 安は、表 3 - 2 3 に示すとおりです。
なお、評価結果につきましては、観音寺地区、大野原地区、豊浜地区に分けて整理してい ます。
表 3 - 2 1 個別評価の対象区分
区分 施設・設備名 区分 施設・設備名 取水堰、取水塔、取水門、
取水管渠、取水枠
オゾン処理設備
集水埋管、浅井戸、深井戸 生物処理設備 取水
沈砂池 除鉄・除マンガン設備 着水井 排水池、排泥池 凝集用薬品注入設備 濃縮設備
凝集池 天日乾燥床 沈殿池
浄水
表 3 - 2 2 機能診断のための設問項目(集水埋管、浅井戸、深井戸の例)
表 3 - 2 3 評価基準の目安
評価得点 評価基準の目安 対策
7 0 点∼ 良 問題や支障が無く良好な状況。 通常管理
5 0 点∼7 0 点 可
部分的には問題があるが、通常の運転、使用において、
現状では支障が出ていない状況
重点管理
機能分類
1 洪水時や渇水時にあっても計画取水量を確実に取水できる位置、構造であるか? 2
塩水化や富栄養化等による水質汚染を受ける恐れがなく、良好な水質が得られる か?
3
需要量に対し、渇水、土砂堆積、埋没、水没、高濁水、水質異常等により取水不良 となることはないか?
4
安定取水に必要な取水ポンプや除塵設備、扉・弁類等の制御設備、計量・監視設備 等が十分整備され、正常に機能するか?
1
維持管理に多くの労力、危険、煩雑さ、精度不良を伴う等、構成設備、装置及びシ ステムとしての維持管理上の問題はないか?
2 毎日∼1週間の周期で水源、取水施設の巡視点検を行っているか。 3 毎日の取水量を記録し、定期的な水質検査を実施しているか? 4 定期的に塵芥除去、除砂作業等の清掃作業は実施しているか? 5
日常の維持管理のため、また労働安全対策、防犯対策、水質汚染事故対策等に必要 なマニュアル、用具、施設が整備されているか?
6
各種機械装置・弁類等の動作確認、点検、劣化部の補修、塗装は定期的に実施して いるか?
7 電気・計装設備等は定期点検・整備を実施しているか? 1 躯体(土木・建築構造物)は老朽化が目立っていないか? 2 機械設備は老朽化が目立っていないか?
3 電気・計装設備は老朽化が目立っていないか? 4
機器の故障履歴は?
(主要設備において重要な部品の交換が必要となった場合の故障を指す) 1
非常時の対策は万全か? (停電時の電力供給、設備の二重化、予備力の有無、他 系統からのバックアップ等の可能性)
2 最近の技術水準に照らして自動化、省エネ化、効率化の現状程度は? 3
取水障害の発生履歴は?
(渇水、風水害、水質汚濁、水質事故、停電、機器故障等、全ての原因による) 技術水準
設 問
機能状況
管理状況
( 2 )
評価結果のまとめ評価: ◎ 優 ○ 良 △ 可 × 不可
○ 観音寺地区 (△ )
・ 全て浅井戸であるため、渇水時に取水量が減少するリスクを有 しています。
・ 排 砂 や 水 質 悪 化 に よ っ て 機 能 が 低 下 し て い る 取 水 井 が あ る た め、ドーナツドリルなどの改修や井戸の新設によって取水量を 確保していく必要があります。
・ 停電時の予備電源等、非常時の対策が遅れています。
○ 大野原地区 (○ )
・ 取水施設に著しい老朽化は見られず、取水機能は良好な状態を 維持しています。
○ 豊浜地区 (○ )
・ 一の宮浄水場 5 号井では水質悪化が発生していますが、7 号井 及び 8 号井は竣工が新しく、良好な取水機能を発揮しています。 ①取水施設
【業務指標による評価】
水源余裕率(1 0 0 2 ) 観音寺市 3 .5 % 類似事業体 4 4 .5 %
取水施設に関連する業務指標として、水源余裕率を類似事業体と比 較すると、観音寺市は 3 .5 % と非常に小さい値となっています。近年 頻発する渇水に対応するためにも、水源水量の増強が早急に必要です。
○ 観音寺地区(茂木浄水場) (○ )
・ 計装設備や監視制御設備等は老朽化が著しく、機能上の問題点 も多く見受けられます。
・ それ以外の浄水施設の機能状況としては概ね良好です。
○ 大野原地区(下林浄水場) (○ )
・ 浄水施設は平成 1 4 年に改修工事が行なわれているため、老朽 化はほとんど見られません。
・ 各設備共機能状況は良好ですが、非常時対策には遅れが見られ ます。
○ 豊浜地区(一の宮浄水場) (○ )
・ 高圧受変電設備や監視制御設備等には老朽化が表れており、機 能上の問題点も多い状況にあります。
評価: ◎ 優 ○ 良 △ 可 × 不可 ③送水施設 ○ 観音寺地区 (○ )
・ 各施設共、機能状況は概ね良好ですが、非常時の対策が遅れて いる状況です。
○ 大野原地区 (○ )
・ 各施設共、機能状況は概ね良好ですが、非常時の対策が遅れてい る状況です。
○ 豊浜地区 (○ )
・ 各施設共、機能状況は概ね良好ですが、非常時の対策が遅れてい る状況です。
○ 観音寺地区 (◎ )
・ 配水池は機能上良好な状態を維持しています。
・ 劣化部の補修作業等、維持管理が不十分な施設があります。
○ 大野原地区 (◎ )
・ 配水池は機能上良好な状態を維持しています。
・ 機械装置の動作確認や劣化部の補修等の維持管理はほとんど実 施されていません。
○ 豊浜地区 (◎ )
・ 多少の老朽化が見られますが、機能状況は良好となっています。
・ 施設の点検や清掃等の維持管理面で不十分な点があります。 ④配水施設
【業務指標による評価】
・配水池貯留能力(2 0 0 4 ) 観音寺市 0 .8 日 類似事業体 1 .0 日 ・幹線管路の事故割合(2 2 0 2 ) 観音寺市 3 9 .6 %
類似事業体 2 .5 %
配水池の貯留能力は 0 .8 日(1 9 .2 時間)となっており、類似事業体 の 1 .0 日(2 4 時間)と比較すると不足していますが、標準とされる 1 2 時間は上回っています。
評価: ◎ 優 ○ 良 △ 可 × 不可
○ 観音寺地区(○ )
・ 管路老朽度(布設後 2 0 年以上経過した管路の割合)は管路全体 で 4 9 .5 % となっており、類似事業体の 3 6 .8 % と比較し高い比率 となっています。
・ 管材別延長比率では、硬質塩化ビニル管が 6 3 .6 % を占めていま す。一方、ダクタイル鋳鉄管の導入割合は 3 2 .3 % となっており、 類似事業体の 4 3 .0 % に対し低い比率となっています。
○ 大野原地区(△ )
・ 管路老朽度は管路全体で 6 2 .0 % となっています。これは、類似 事業体の 3 1 .9 % を大きく上回っています。
・ 管 材 別 導 入 比 率 は 、 硬 質 塩 化 ビ ニ ル 管 の 導 入 割 合 が 全 体 の 約 8 0 % を占めており、ダクタイル鋳鉄管は 1 9 .5 % と類似事業体の 3 1 .2 % よりも低い比率となっています。
○ 豊浜地区(○ )
・ 管路老朽度は、管路全体で 3 9 .5 % となっており、類似事業体の 2 9 .1 % と比較すると、やや高い比率となっています。
・ 管材別導入比率は、硬質塩化ビニル管が全体の 6 8 .3 % を占めて いますが、ダクタイル鋳鉄管の導入割合が 2 9 .7 % となっており、 類似事業体の 2 8 .8 % を若干上回っています。
⑤管路施設
【観音寺市全体】
観音寺市 類似事業体 ・ 管路老朽度 5 0 .7 % 5 2 .5 % ・ 管材別延長比率 (硬質塩化ビニル管) 6 7 .2 % 3 6 .7 % (ダクタイル鋳鉄管) 2 9 .5 % 4 6 .5 % ・ 耐震化管路率 2 .9 % 8 .1 %
※ 類似事業体・・・給水人口 5 ∼1 0 万人
老朽化管路・・・布設後 2 0 年以上経過した管路
耐震化管路・・・耐震型継手ダクタイル鋳鉄管・鋼管・ポリエチレン管
3 ) 経営状況分析
( 1 )
評価の方法ここでは、平成 1 7 年度の地方公営企業年鑑を用いて、全国平均、香川県平均、類似事業 体平均の経営指標を算出し、平成 1 7 ,1 8 年度の観音寺市の経営指標と比較することにより、 観音寺市の経営状況を把握します。評価区分は、Ⅰ.業務の概況、Ⅱ.収益性、Ⅲ.資産状況、Ⅳ. 財務状況、Ⅴ.施設効率、Ⅵ.生産性、Ⅶ.料金に関する項目、Ⅷ.費用に関する項目の 8 区分と しています。評価区分に該当する指標は、表 3 - 2 4 に示すとおりです。
表 3 - 2 4 経営状況の評価区分と指標 評 価 区 分 指 標
Ⅰ.業務の概況 ( 1 ) .普及率、( 2 ) 給水人口 1 人 1 日当たり使用水量
Ⅱ.収益性 ( 1 ) .総収支比率、 ( 2 ) .経常収支比率、 ( 3 ) .営業収支比率
Ⅲ.資産状況
( 1 ) .当年度減価償却率 ( 2 ) .有形固定資産減価償却率
( 3 ) .企業債償還元金対減価償却費比率
Ⅳ.財務状況
( 1 ) .流動比率、( 2 ) .当座比率、( 3 ) .固定資産構成比率 ( 4 ) .固定資産対長期資本比率、( 5 ) .固定比率
( 6 ) .自己資本構成比率
Ⅴ.施設効率
( 1 ) .施設利用率、 ( 2 ) .最大稼働率、 ( 3 ) .負荷率、 ( 4 ) .有収率
Ⅵ.生産性
( 1 ) .職員一人当たり給水人口、 ( 2 ) . 〃 営業収益
Ⅶ.料金に関する項目 ( 1 ) .給水原価、 ( 2 ) .供給単価、 ( 3 ) .回収率
Ⅷ.費用に関する項目
給水収益に対する、以下の比率
( 2 )
評価結果の算出 Ⅰ.業務の概況水道の普及率については、全国平均、 香川県平均、類似事業体平均と比較しても 9 8 .5 %と非常に高い割合となっており、 全 市 水 道 に 向 け た こ れ ま で の 取 り 組 み の 成果であるといえます。
Ⅱ.収益性
総収支比率は、全国平均、香川県平均、 類 似 事 業 体 平 均 と 比 較 し て 高 い 割 合 と な っており、良好な収益性が確保されている と判断されます。
Ⅲ.資産状況
資産状況において、当年度減価償却率 は全国平均、香川県平均、類似事業体平均 と比較しても高い数値にあることから、水 道施設の資産状況において、経年劣化が進 行しているものと判断されます。
一方で、企業債償還元金対減価償却費 比 率 に つ い て は 、 低 い 数 値 に あ る こ と か ら、資産の取得に係る企業債の依存度は低 く、自己資金による設備投資が行われてい ると判断されます。今後は、有収水量が伸 び悩む中で、料金収入の確保も難しくなる
1 0 8 . 1 1 1 6 . 3 1 0 4 . 5
1 1 6 . 5 1 1 8 . 0
0 3 0 6 0 9 0 1 2 0
%
全国平均
(H1 7 年) 香川県平均
( H1 7 年) 類似事業体
( H1 7 年) 観音寺市 ( H1 8 年) 観音寺市 ( H1 7 年)
Ⅱ 総収支比率
9 1 . 2 9 6 . 1 9 2 . 9
9 8 . 5 9 8 . 5
0 2 0 4 0 6 0 8 0 1 0 0
%
全国平均 (H1 7 年) 香川県平均
( H1 7 年) 類似事業体
( H1 7 年) 観音寺市
( H1 8 年) 観音寺市 ( H1 7 年)
Ⅰ 水道普及率
3 . 3 4 3 . 2 7 3 . 2 7
3 . 8 1 3 . 7 5
0 1 2 3 4
%
全国平均 (H1 7 年) 香川県平均
( H1 7 年) 類似事業体
( H1 7 年) 観音寺市
( H1 8 年) 観音寺市
( H1 7 年)
Ⅲ 当年度減価償却率