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兵庫医科大学|研究発表会

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Academic year: 2018

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研究題目

Upregulation of calcium channel alpha-2-delta 1 subunit in dorsal horn contributes to spinal cord

injury-induced tactile allodynia

脊髄損傷モデルにおけるカルシウムチャネル

α2δ−1

サブユニット

の発現

兵庫医科大学大学院医学研究科

医科学

専攻

高次神経制御系

整形外科学

指導教授 吉矢 晋一

楠山

一樹

脊髄損傷(SCI)患者は神経障害性疼痛の発現をきたしQOL障害の一因となっている。このSCI後の

神経障害性疼痛に対し、電位依存性カルシウムイオンチャネル

α2δ−1

サブユニットに結合する プレガバリンに効果があると報告されているが、その作用機序はまだ明らかではない。また、ラッ

トにおけるSCIは後肢tactile allodyniaなどの疼痛行動を示し、SCIによる神経障害性疼痛の動物モ

デルとなる。我々はラットSCIモデルを用いてSCI後belowレベル(L4-6)後角におけるカルシウ

ムイオンチャネル

α2δ−1

発現を免疫組織化学法、in situ hybridizationにより形態学的に観察 し、プレガバリンの効果について検討を行った。

【方法】

雄性SDラット200〜230gを使用した。ペントバルビタールナトリウム麻酔下、第10胸椎の椎弓切除

を行った後、IH Spinal cord impactorを用い脊髄の4〜5mmの高さより落下させ100Kdyneで脊髄損傷

モデルを作成した(T-SCI群 N=5)。椎弓切除のみ行なったものをコントロールとした(コントロー

ル群 N=5)。プレガバリン投与群では、SCI後2週から4週までプレガバリン30mg/kg/日での投与を行

なった。SCI後4週で灌流固定し、脊髄(L4-6)を採取、凍結切片を作成し、抗α2δ−1サブユニッ

ト抗体を用いた免疫組織化学法を行なった。さらに免疫染色陽性面積をNIH imageを使用し定量し

た。疼痛行動はvon freyフィラメントを用い、L4−6皮節にあたる足底で評価した。

【結果】

胸髄損傷後、L4−6領域にあたる足底での疼痛閾値は低下し、疼痛過敏が誘導された。閾値は2週か

ら有意な低下がみられ、少なくとも4週まで持続した。α2δ−1サブユニットは脊髄後角Ⅰ、Ⅱ層

中心に発現しており、脊髄後角での免疫染色陽性面積はSCI群で有意に増加していた。また、in situ

hybridizationでは脊髄後角における脊髄固有細胞でのα2δ−1 mRNA signal intensityの増強が

SCI後1週より認められた。一方、L4、5後根神経節においては、コントロールと比較しα2δ-1mRNA

の発現ニューロンの数に変化は認めなかった。プレガバリン投与群では有意な疼痛閾値の改善が認

められ、投与翌日から4週まで脊髄後角Ⅰ、Ⅱ層でのα2δ-1の発現が有意に減少していた。

【考察】

T-SCI後ラットの腰髄後角における脊髄固有細胞でのα2δ−1サブユニットの発現増加が、below

レベルでの後肢の神経障害性疼痛の発現に関与しており、プレガバリンによるSCI後の神経障害性疼

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