t 検定 2
対応のない t 検定 2
オプション (Options) 3
結果出力 3
Descriptive Statistics(記述統計) 3 Homogeneity of Variance Tests(等分散検定) 4 Two-sample Independent t-test(対応のない t 検定)の結果 4
対応のある t 検定 5
結果出力 6
Descriptive Statistics(記述統計) 6 Two-sample Paired t-test(対応のある t 検定)の結果 6
t 検定
MacR で t 検定を行うには、メニューの Stats ➜ Mean Comparison ➜ t-test を選びます。
対応のない t 検定
t 検定は、2 つのグループの平均値に差があるかどうかを検定します。対応のない場合、変 数は、グループ分けの変数 (Categorical: C) と点数の変数 (Numerical: N) を用意します。グ ループ分けの変数は Grouping に、点数の変数は Var/Var1 に移動させます。
もしくは、下記の対応のある t 検定の場合と同じように、2 つのグループの点数を別の 変数としてデータを入力してある場合も扱うことができます。その場合は、2 つの点数の 変数を Var/Var1 と Var2 に移動させて Run ボタンをクリックします。
Box Plots にチェックを入れると簡単な箱ひげ図を書くこともできますが、現在のバージ ョンでは細かな設定はできません。細かな調整がしたい場合は、記述統計の箱ひげ図作成 機能を使ってください。
オプション (Options)
ウィンドウ上の Options ボタンをクリックすると、下にオプションドロワーが出てきま す。
Homogeneity of Variance Tests はデフォルトでオンになっていますが、これをオフにする と等分散の検定結果が表示されません。等分散の検定のレーベンの検定では、算術平均 (Mean) を使って計算がされていますが、正規分布が満たされていない場合は、中央値 (Median) を使った Browne-Forsythe の検定を用いるのがよいとされていますので、サンプ ルの正規性が満たされていない場合は、チェックを入れてください。
通常の t 検定では、2 つのグループの平均値のどちらかが「必ず」大きいということは 想定できないので、両側検定 (Two-tailed) を選びますが(デフォルト)、理論上どちらか が大きいということに疑いがない場合などは、片側検定 (One-tailed) で、どちらの変数の 平均値が大きいかを指定して検定を行うこともできます。
結果出力
Descriptive Statistics(記述統計)
Descriptive Stats の Descriptive での出力と基本的には同じ物です。ただ、現在のバージョ ンでは、信頼区間 (CI) や正規性の検定の結果は出力されません。算出される統計量は、 サンプルサイズ (N)、算術平均 (Mean)、 標準誤差 (SE)、 標準偏差 (SD)、最小値 (Min)、最 大値 (Max)、信頼区間 (CI)、歪度 (Skewness)、尖度 (Kurtosis) です。 将来のバージョンで は、 ここに正規性の検定の結果を追加することも考えていますが、それまでは、記述統
計 (Descriptive Stats) で行ってください。また、ヒストグラムや Q-Q プロットなどでも正規 性の確認をしてください。
左上の Table 1 というリンクをクリックすると、表の値がタブ区切りのテキストとして コピーされます。Numbers や Excel などにペーストすると、表のフォーマットを保持した ままペーストできます。
Homogeneity of Variance Tests(等分散検定)
等分散の検定の結果で表示されるのはレーベン(ルビーン)検定 (Levene’s Test) とバー トレット検定 (Bartlett’s Test) です。サンプルの正規性が担保できない場合は、レーベン検 定の方が頑健性があると言われています。どちらとも、等分散であることが帰無仮説 (H0) となるため、p 値が .05 を上回れば等分散であると判断します。
Two-sample Independent t-test(対応のない t 検定)の結果
t 検定の結果は、HV Assumed(等分散の場合)と HV NOT Assumed(等分散が満たされな い場合)が表示されます。等分散が満たされない場合の結果は、ウェルチ (Welch) の t 検 定の値になっています。いずれの場合にも、帰無仮説 (H0) は、「2 つのグループの平均値 に差がない」であるので、 p 値が .05 以下の場合に棄却し、2 つのグループの平均値に差
があると判断します1。2.5% と 97.5% と表示されているのは平均値の差の信頼区間で、 95% の確率で、平均値の差がこの範囲にあることを示していて、この間に 0 があると、帰 無仮説を棄却できません。
竹内・水本 (2012)2 にあるように、p 値はサンプルサイズの影響を受けやすいため、その 影響を受けない指標として「効果量」を報告することが APA でも推奨されています。 Cohen’s d は、2 つのグループの平均値の差を標準化したもので、r は、相関関係を元にし た統計値で、関係の強さを示します。それぞれの効果量の大きさを判断する基準は水本・ 竹内 (2008)3 に示されている値になっています。
ここでも、記述統計と同じように、表左上の Table 2 をクリックすると、表の値がコピ ーされます。
対応のある t 検定
対応のある場合、2 つのグループの点数を別の変数として、同じ被験者の点数を対応させ てデータを入力します。ウィンドウ上では、2 つの点数の変数を Var/Var1 と Var2 に移動さ せて、Paired にチェックを入れて Run ボタンをクリックします。
1 実際には、2 つのグループの平均値に差がないとは言えないという判断になります。 2 竹内理・水本篤 (2012). 『外国語教育研究ハンドブック』松柏社
3 水本篤・竹内理 (2008). 「研究論文における効果量の報告のために―基礎的概念と注意点―」, 『英語教育研究』31, pp. 57-66
結果出力
Descriptive Statistics(記述統計) 対応のない場合と同じになります。
Two-sample Paired t-test(対応のある t 検定)の結果
対応のある t 検定では、検定の結果とともに、2 つのグループの値の相関係数も表示され ます。結果の解釈は、対応のない場合と同じで、帰無仮説 (H0) は、「2 つのグループの平 均値に差がない」であるので、 p 値が .05 以下の場合に棄却し、2 つのグループの平均値 に差があると判断します。平均値の差の信頼区間に 0 が含まれる場合は、帰無仮説が棄却 できません。
ここでも、Table 2 をクリックすると、表の値がタブ区切りのテキストとしてコピーされ ます。