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来賓挨拶 「特技懇」誌のページ(特許庁技術懇話会 会員サイト)

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2010.8.24. no.258

〈〈平成22年度      特技懇懇親会〉〉

〈〈平成22年度      特技懇懇親会〉〉

来賓挨拶

特許庁長官

細野 哲弘

 長官の細野でございます。

 審査官、審判官の皆さんの研鑽の場であり、知財に関 わる人たちの交流の場でもあるこの特技懇が、今年も立 派に開催されましたことを大変喜ばしく思いますし、私 もここで御挨拶できることを非常に嬉しく思います。  今日は望月事務次官にお越しいただいております。私 の知る限り、次官にお越しいただくのは11年振りだそう でございます(拍手)。平成 11 年に渡辺修次官がいらっ しゃって以来、お越しいただく機会がなかったのですが、 後でしみじみと御挨拶を頂戴したいと思います。

 ちょうど1年前の今日、7月14日に私は長官を拝命い たしました。ちょうど1年経ちます。早いものだなとい う気がいたします。7月14日というと、一般的には「パ リ祭」の日でございます。パリ祭というと、フランス革 命のバスティーユ監獄の襲撃を記念して、という話にな るのですが、本当は1789年ではなくて、翌年の同じ日に ルイ16世が新しく定められた憲法を承認し、これをもっ て新しいフランスの、言ってみれば建国記念日にしたも のが、「パリ祭」の言われということのようでございます。  特許庁的に言いますと、7月14日よりは7月15日の方が、 はるかに重要な日でございます。パリはパリでも、パリ 祭ではなくて、「パリ条約」でございます。このパリ条約 というのは、皆さんよくご存じで、釈迦に説法でござい ますけれども、「工業所有権保護に関するパリ条約」とい うのが正式名称でございます。1899年の7月15日に日本 がこの条約に加盟をした、記念すべき日でございます。 現在、このパリ条約には173ヶ国が加盟をしております。 1883年にできて、99年に日本が加盟をしました。その加 盟国の中で日本は16番目に古い国でございます。「ベス

ト16」であります。ちなみに日本よりも先に加盟した国 を調べてみました。ベルギー、フランス、イタリア、オ ランダ、ポルトガル、スペイン、イングランド、そして アメリカ、デンマーク、と続くわけでございます。そう そう、ブラジルを言い忘れました。ブラジルも入ってお ります(笑)。これはアルゼンチンとウルグアイがないこ とを除けば、ほとんど、先日まで大変話題になった「あ の世界」とまったく同じでございます。今日はそのこと を申し上げたくてここに立っている………(笑)わけでは ございません(笑)。 

 パリ条約というのは、実は世の中にたくさんございま す。昔イギリスのプランタジネット王朝が初めて大陸に 領土を取った、その講和条約ができたのが1259年。その 後7年戦争の講和条約が1763年、アメリカの独立戦争講 和条約が1783年。その後、フランスとスウェーデンの戦 争の後始末のパリ条約が1810年。それからナポレオン戦 争の後始末のパリ条約が1815年。それからクリミア戦争 の後始末が1856年のパリ条約、それから有名なパリの不 戦条約が1928年。そのあと第二次大戦が終わりましてド イツを除くヨーロッパの講和条約ができたのが1947年、 これ全部パリ条約でございます。これはしかし、今申し 上げたように全部戦争の後始末の条約でございました。 言ってみれば非常に「きな臭く」て、「欲と得のかたまり」 みたいな条約でございます。その中にあって、この「工 業所有権保護に関するパリ条約」、これだけは大変立派な 条約でございます。釈迦に説法ですから改めて申し上げ ませんけれども、内国民待遇でありますとか、優先権の 問題、それから各国工業所有権の独立の問題などをきちっ と定めて、全体の統合と調和、特に未来志向を旨とする 立派な条約でございます。私の知る限り、パリ条約と名 前のつくものの中で、未来志向の数少ない1つだと思い ます。明日、この記念すべき未来志向の条約の記念日を 迎えるにあたって、我々も改めて未来志向ということに ついて思いをいたしていきたいというのが、今日の私の 趣旨でございます。

 幸いにして我が特許庁は、大変良いパフォーマンスを示 しております。世界に冠たる特許庁だと私も自負をしてお ります。運用においても1番、あるいは制度においても1番、 ぜひ、我々はこの1番にこだわりたいと思います。

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〈〈平成22年度      特技懇懇親会〉〉

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2010.8.24. no.258

〈〈平成22年度      特技懇懇親会〉〉

2015年までにファーストアクション10ヶ月という非常 にアンビシャスな目標を掲げております。わが日本の特 許庁は、それに先立つ2年前、2013年には、ファースト アクション11ヶ月ということを目標に頑張ってきており ます。是非これを達成したいと思います。

 それから制度運用の1番にもこだわりたいと思います。 過去数ヶ月を振り返りますと、「どうして1番でなくては いけないんですか、2番ではなぜいけないんですか」とい うセリフが大変有名になりましたけれども、こと特許の 世界においては、2番、3番というのは全く意味がないわ けです。1番になったものだけが特許になり、商標になり、 意匠になるわけでございます。2番、3番は関係ない、い わば特許というのはその時々の1番のかたまりの制度で ございます。そういう意味で、

これほど構造的に 1 番にこだ わりのある制度はないわけで あります。そうした制度を、 もっとぴかぴかの 1 番にした いというのが、我々の思いで ございます。その一環として 関係者の御協力を得て、法令 制度改革の議論をさせていた だいております。1番にこだわ るのはなぜかというと、これ が科学技術を支える社会イン フラとして、国の競争力とか 成長に深く結びついているか らであります。是非ここはこ

だわって、がんばっていきたいというふうに思うのであ ります。 

 今年は特許庁創立125周年の記念すべき年でございま す。春から色々なことをやってきております。リレートー クスといって、若者に第一線の研究者からメッセージを 第2、第4月曜日に流していただいております。4月から 始めました。すでに7つ、うちのホームページにアップ しておりますけれども、先ほど聞きましたら、この3ヶ 月でリレートークスの青少年向けのメッセージには、 27000回のクリックがあったそうです。それから、先ほ ど申し上げたように、関係者の御協力を得て法改正を含 めた制度改正をやるべく、現在各種の小委員会で御議論 いただいております。今日もその関係者にお越しいただ いていると思います。建設的に揉んでいただいて、是非、 未来志向のいいものをつくっていただきたいと思ってお ります。秋口には内外で知財に関する国際会議もどんど ん進めていきたいと思っております。

 いずれにしましても、こんな形で我々は、未来志向で 1番にこだわった政策の展開に努めていきたいと思って おります。

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