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2015年ノーベル経済学賞予想

参考資料

大阪大学大学院 経済学研究科 安田洋祐

E-mail: yosuke.yasuda@gmail.com

Web: http://sites.google.com/site/yosukeyasuda/jp

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全体の流れ

  過去15年の受賞者のおさらい

  過去の予想(2008,10,11,14年)の総括

  ハズれ続けるトムソン・ロイターの予想

  予想(ほぼ)完全一致のNemmers賞

  経済学賞予想の勘どころ

  今年のイチ押し候補者

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2000 年以降の受賞者/分野(1)

  2000年: Heckman, McFadden

ミクロ計量 => 計量

  2001年: Akerlof, Spence, Stiglitz

非対称情報 => ミクロ

  2002年: Kahneman, Smith

行動・実験経済学 => 応用分野

  2003年: Engel, Granger

時系列分析 => 計量

  2004年: Kydland, Prescott

マクロ経済動学 => マクロ

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2000 年以降の受賞者/分野(2)

  2005年: Aumann, Schelling

ゲーム理論 => ミクロ

  2006年: Phelps

マクロ経済動学 => マクロ

  2007年: Hurwicz, Maskin, Myerson

メカニズムデザイン => ミクロ

  2008年: Krugman

国際貿易・空間経済学 => 応用分野

  2009年: Ostrom, Williamson

制度・ガヴァナンスの経済学 => 応用分野

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2000 年以降の受賞者/分野(3)

  2010年: Diamond (Peter), Mortensen, Pissarides

サーチ理論 => 応用分野(or ミクロ + マクロ?)

  2011年: Sargent, Sims

マクロ計量 => マクロ + 計量

  2012年: Roth, Shapley

マーケットデザイン => ミクロ

  2013年: Fama, Hansen, Shiller

資産価格分析 => 応用分野 + 計量

  2014年: Tirole

産業組織論、規制の経済学 => ミクロ(or 応用分野?)

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過去15年の受賞傾向

  受賞分野を分野別に見ると

ミクロ(5)、マクロ(3)、応用分野(5)、計量(4) 応用分野の多くはミクロとの関連が強い

マクロが減ってきている => そろそろマクロ系?

  受賞者を分野別に見ると

ミクロ(10)、マクロ(5)、応用分野(10)、計量(6) マクロと計量が少ない印象

近年は非経済学者の受賞が無い => 分野外からの受賞も?

2002年:カーネマン(心理学)

2005年:シェリング(政治学・国際関係論)

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私の過去の予想:2008年度

  Eugene Fama (1939-, ファイナンス)

 2009年(Hansen、Shillerと)受賞

  Peter Diamond (1940-, 財政、労働)

 2010年(Mortensen、Pissaridesと)受賞

  Oliver Williamson (1932-, 取引費用)

 2009年(Ostromと)受賞

  Jerry Hausman (1946?-, 計量)

  Paul Krugman (1953-, 国際貿易)

 2008年に単独受賞 的中!

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過去の予想:2010年度

  Peter Diamond (1940-, 財政、労働)

 2010年(Mortensen、Pissaridesと)受賞 的中!

  Christopher Sims (1942-, 計量、マクロ)

 2011年(Sargentと)受賞

  清滝信宏 (1955-, マクロ、金融)

  Douglas Diamond (1953-, 金融)

  Lars Peter Hansen (1952-, 計量)

 2013年(Fama、Shillerと)受賞

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過去の予想:2011年度

  Lars Peter Hansen (1952-, 計量)

 2013年(Fama、Shillerと)受賞

  Jerry Hausman (1946-, 計量)

  Michael Jensen (1939-, 企業金融)

  Douglas Diamond (1953-, 銀行取付)

  清滝信宏 (1955-, マクロ、金融)

はじめて予想を外す…(ショック><)

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過去の予想:2011年度(穴候補)

  Paul Romer (1955-, 内生的成長理論)

  Robert Barro (1944-, マクロ、成長理論)

Bengt Holmstrom (1949-, 契約理論)

  Jean Tirole (1953-, 産業組織、規制)

 2014年受賞

  Paul Milgrom (1948-, オークション)

  Alvin Roth (1951-, マッチング)

 2012年に(Shapleyと)受賞

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過去の予想:2014年度

  Robert Barro (1944-, マクロ、成長)

  Ariel Rubinstein (1951-, ゲーム理論)

  Jean Tirole (1953-, 産業組織、規制、銀行業)

 2014年受賞 的中!

  Paul Romer (1955-, 内生的成長理論)

Barroとの共同受賞があるかも

Bengt Holmstrom (1949-, 契約理論)

TiroleやHart(次頁)との共同受賞があるかも

  Elhanan Helpman (1946-, 国際貿易、成長)

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過去の予想:2014年度(穴候補)

  清滝信宏 (1955-, マクロ、金融)

 John Mooreとの共同受賞があるかも  あるいはOliver Blanchardともありえる

  Paul Milgrom (1948-, 組織の経済学、オーク

ション、ゲーム理論)

 Robert Wilsonとの共同受賞があるかも

  Oliver Hart (1948-, 組織の経済学、契約理論)

  David Card (1956-, 労働経済学)

 Alan Krugerとの共同受賞があるかも

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トムソン・ロイターの予想

  2010年: Kiyotaki, Moore; Alesina; Murphy

  2011年: Diamond (Douglas); Hausman, White; Krueger (Ann), Tullock

  2012年: Ross; Atkinson, Deaton; Shiller (2013)   2013年: Angrist, Card, Krueger (Alan); Hendry,

Pesaran, Phillips; Peltzman, Posner

  2014年: Aghion, Howitt; Baumol, Kirzner; Granovetter

  同年の予想的中はゼロ!(後年でもShillerのみ)

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偉い「Nemmers賞」受賞者リスト

  2014: Jean Tirole (2014)

  2012: Daron Acemoglu → まだ若過ぎる

  2010: Elhanan Helpman → Krugmanが既に受賞   2008: Paul Milgrom → RothとTiroleが既に受賞   2006: Lars Hansen (2013)

  2004: Ariel Rubinstein → ミクロ理論は今年は厳しい   2002: Edward Prescott (2004)

  2000: Daniel McFadden (2000)   1998: Robert Aumann (2005)   1996: Thomas Sargent (2011)

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2015 年度の方針

  前年の受賞理由に近い分野は選ばれない

 産業組織論、契約理論、ゲーム理論は無い!

  マクロ系、計量系の純粋理論が第一候補

 応用分野(特に実証系?)が第二候補  経済分野以外の受賞も有り得るかも

  過去の安田予想はかなり当たっている!

  やはり圧倒的に「偉い人」が受賞している

 (ただ、「偉い人」がほとんどいなくなってきた…)

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安田予想で未受賞の候補者たち

Robert Barro (1944-, マクロ、成長理論) → イチオシ!

Elhanan Helpman (1946-, 国際貿易、成長) → 誰ともらうのか?

Paul Milgrom (1948-, 組織の経済学、オークション) → 今年は厳しい… Ariel Rubinstein (1951-, ゲーム理論) → 今年は厳しそう…

Michael Jensen (1939-, 企業金融) → 金融は無い?

Jerry Hausman (1946?-, 計量) → もはやチャンス無し?

Oliver Hart (1948-, 組織の経済学、契約理論) → しばらく難しい? Bengt Holmstrom (1949-, 契約理論) → しばらく難しい?

Paul Romer (1955-, 内生的成長理論) → 学界から消えた!?

Ben Bernanke (1953-, マクロ、金融) → FRB議長を辞めたのは好材料? Douglas Diamond (1953-, 銀行取付) → 金融は無い?

清滝信宏 (1955-, マクロ、金融) → まだ早い

David Card (1956-, 労働経済学) → まだまだ早い

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2015 年の候補者

  Robert Barro (1944-, マクロ、成長)

 マクロ界の最後の超大御所!?

  Paul Romer (1955-, 内生的成長理論)

BarroやLucas(2回目)との共同受賞があるかも

  Anthony Atkinson (1944-, 公共経済学)

 話題のピケティとも共同研究あり

  Angus Deaton (1944-, 公共経済学)

 John Muellbauerとの共同受賞があるかも

  Charles Manski (1948-, 計量)

 現在の潮流である「識別・部分識別」分野の始祖

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2015 年の候補者(穴候補)

  Elhanan Helpman (1946-, 国際貿易、成長)

 Gene Grossmanとの共同受賞があるかも

  Ben Bernanke (1953-, マクロ、金融)

 FRB議長を辞めて受賞候補の一人に?

  Douglas Diamond (1953-, 銀行、金融仲介)

 Philip Dybvigとの共同受賞があるかも

  Ariel Rubinstein (1951-, ゲーム理論)

 限定合理性や交渉理論での受賞可能性はあり

  Mark Granovetter (1953-, ネットワーク理論)

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日本人候補者

  清滝信宏 (1955-, マクロ、金融)

 最大の業績であるKiyotaki-Mooreが1997年出版  そのためまだ時期尚早かもしれない…

 Mooreの他に、BlanchardやWrightとの共同受賞も

  根岸隆 (1933-, ミクロ、経済学説史)

 Econometric Society会長を務める  他に会長を務めた宇沢、森嶋は故人

  雨宮健 (1935-, ミクロ計量理論)

 一番ノーベル賞に近づいた日本人経済学者

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代表的な指標

  論文の被引用件数

  トムソン・ロイターが重視

  ジョン・ベーツ・クラーク・メダル

  数年前に先行頻度が隔年から毎年に

  最近はあまり当てにならない印象

  American Economic Association会長

 世界で最も規模の大きい経済学会

  Econometric Society会長

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まとめ ー 今年も予想は難しい…

  受賞が遠のいているマクロ分野は大本命

 中立命題のバロー、成長論のローマーなど

  不平等・格差への関心が高まっている

 ピケティやサエズなど若手 以外の 重鎮に注目!

  計量もミクロ系なら可能性がありそう

 ハウスマンよりも今ならマンスキーか!?

  分野外からの思わぬ受賞も有り得る

 個人的にはグラノベッター(社会学)押し!

  日本人で可能性があるのはほぼ清滝氏だけ

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参照

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