「六ヶ所再処理工場」に反対し放射能汚染を阻止する全国ネットワーク
キックオフ宣言
１．「六ヶ所再処理工場」に反対し放射能汚染を阻止する全国ネットワーク（以下、全 国ネットと略す）は、「六ヶ所再処理工場」による放射能汚染を阻止することを目的 とし、生産者と連携し、本格稼動の中止を強く求めていきます。この目的を実現させ るために、以下の諸活動に取り組みます。
1 私たちは放射能汚染による風評被害や実被害を発生させないように行動する決意を 表明します。
2 私たちは、自主的に放射能汚染を監視し、自然環境や第一次産業を守り育てること を宣言します。
3 私たちは、生産者と連携し、産地と消費者をつなげ続けていくことを宣言します。 4 私たちは、「六ヶ所再処理工場」による空と海の放射能汚染に反対し、豊かな自然環 境と生命と食べ物を守る運動の大きなうねりを、ともに創ることを呼びかけます。
２．全国ネットは、当面は「六ヶ所再処理工場」の本格稼動阻止のための諸活動に集中 するとともに、上記④（運動の大きなうねりをともに創る）により全国ネット設立の 趣旨と活動に賛同していただける組織･団体･個人に広く呼びかける活動に取り組み ます。
３．全国ネットの運営は呼びかけ団体の協議によってすすめます。呼びかけ団体は代表 者会議並びに事務局会議を適宜に開催し、賛同者に共にすすめる運動の提案などをし ていくとともに、全国ネットの財政等の責任を応分に負います。なお、本日現在の呼 びかけ団体は、生活協同組合あいコープみやぎ、生活協同組合連合会きらり、生活協 同組合連合会グリーンコープ連合、生活クラブ事業連合生活協同組合連合会、大地を 守る会、日本消費者連盟の 6 団体であり、ほぼ日本全国を組織的にカバーしていま す｡
４．全国ネットの呼びかけ団体は、せっけん運動、遺伝子組み換え食品に反対する運動、 容器包装リサイクル法の改正を求める運動、環境ホルモンやダイオキシン汚染に関す る諸活動等、これまでも「食」「環境」に関わる諸運動を共に推進してきた仲間です｡こ れらの団体に集う組合員・会員総数は 80 万人であり、この 80 万人のパワーで全国 ネットの運動を牽引し、「予防原則」を日本社会に定着させていきます。
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５．全国ネットの当面の活動が本格稼動阻止にあることは既に確認した通りですが、こ れが残念ながらかなわなかった事態をも想定し、上記②（自主的な放射能汚染の監 視）により放射能汚染の実態を自主的に監視していく活動を準備します｡また今般の 柏崎刈羽原発でも明らかになったような情報開示に関する不誠実な姿勢をゆるさず、 これを牽制することは決定的に重要です｡しかし監視活動は生産者との関係において はデリケートなところもあります｡いずれにしても、これをいかなる考え方に基づき 運用していくかは、全国ネットの真価が問われるところです。今後広く皆さんの知恵 を集めて活動をすすめることに留意しつつ、自主的検査体制構築のための基金づくり の運動も予定したいと考えます｡
以上、本日の集会をもって、全国ネットの活動をキックオフすることを宣言します｡
＜2007.7.28／ドイツ文化会館にて＞
●予防原則に関する 1998 年ウィングスブレッド声明から
ある行為が人間の健康あるいは環境に危害を与える恐れがある場合には、原因と結果の 関連が科学的に完全には証明されていなくても、予防的措置がとられなくてはならない。 このような状況においては、証明の責務は市民にではなく、行為を行なおうとする者にあ る。
予防原則を適用する過程は公開され、知らされ、民主的でなくてはならず、影響を受ける かもしれない関連団体を参加させなければならない。また何もしないということも含めて 代替案について十分に検討しなくてはならない。
●コリン・コバヤシ氏（『ゲランドの塩物語』）
遺伝子組み換え産業には、新産業としての莫大な経済的利潤のもくろみが隠されている。 これはほとんど核産業と一致する。非常に高度な技術により、一般の人には何がおこなわれ ているのか、なかなか理解できないこと、科学技術に対する過剰な信仰があること。汚染が あってもその環境に対する影響がいかなるものか、把握できていないこと、莫大な利潤を見 込んでいることなど、両者のあいだには共通点が多い。そのうえ、事故が起こると、国境の境 はなく、元の状態に戻すためには莫大な費用と歳月が必要となる。遺伝子組み換え産業も、 万が一、汚染がでると、国境もなく、汚染は浸透してゆく。そして、一度汚染がでると、修復 不可能である。目に見えず、匂いもなく、音もない汚染が進行する可能性は、放射能も組み換 え遺伝子も同じである。それは長期にわたって、人間の基本的な生活環境を脅かすことにな
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るだろう。
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