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ヘルスケア・ライフサイエンス産業 SDG Industry Matrix日本語版「ヘルスケア・ライフサイエンス産業」「運輸・輸送機器産業」公開 | グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン elements file 3265

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(1)

New Sustainable Development Goals to make our world more:

Prosperous

Inclusive

Sustainable

Resilient

Produced jointly by:

(2)

NEW GLOBAL GOALS

FOR SUSTAINABLE

DEVELOPMENT

2 0 1 5

9

月 、

1 9 3

の 国 連 加 盟 国 が ニューヨー

クに 集 い 、より豊 か で 包 摂 的 か つ 持 続 可 能 で

強 靭(レジリエ ント )な 世 界 を 実 現 す るた め の

新しい 持 続 可 能 な 開 発 目 標(

S u s t a i n a b l e

(3)

/

  

  

  

  

  

な社会の促進を含む幅広い目標である。

新たな持続可能な開発アジェンダへの合意は、政

府、議会、国連、そしてその他の国際機関、自治

体、市民社会、科学・学術コミュニティ―および

すべての人々と共に取り組む民間セクターの参加が

あって初めて

SDGs

が達成可能となるというすべて

の政府の総意を表わしている。つまり、ポスト

2015

年宣言において各国政府は

「こうしたすべての民間

セクターに対し、持続可能な開発における課題解決

のための創造性とイノベーションを発揮すること」

を求めている。

SDGs

の各目標はいずれも企業にビジネスの機会を

提供する。なかでも以下の

2

つの目標は分野横断的

なテーマとして特筆に値する。

SDG12

は生産と消費に焦点を当てており、「持続

可能な慣行を導入し、定期報告に持続可能性に関

する情報を盛り込む」という具体的なターゲット

を含んでいる。

SDG17

はこの目標が十分に注視されるようにマル

チステークホルダーとのパートナーシップに関す

2

つのターゲットを含んでいる。

そして女性と子どもの

包摂を確保する

不平等と戦う

強力で包摂的かつ

変革的な経済を育む

安全で平和な社会、

そして強力な制度を

推進する

持続可能な

開発のための

グローバルな

連携を促進する

すべての社会そして

私たちの子どもたちの

ために地球上の

生態系を保護する

(4)
(5)

SDG 1 あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる ...

14

SDG 2 飢餓を終わらせ、食糧安全保障および栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する ...

16

SDG 3 あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する...

18

SDG 4 すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する ...

23

SDG 5 ジェンダー平等を達成し、すべての女性および女児のエンパワーメントを行う ...

26

SDG 6 すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する ...

28

SDG 7 すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する ...

30

SDG 8 包摂的かつ持続可能な経済成長およびすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働き甲斐のある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する ...

3 2

SDG 9 強靭(レジリエント)なインフラ構築、包摂的で持続可能な産業化の促進と技術革新の推進を図る ...

34

SDG 10 各国内および各国間の不平等を是正する ...

36

SDG 11 包摂的で安全かつ強靭(レジリエント)で持続可能な都市および人間居住を実現する ...

38

SDG 12 持続可能な消費生産形態を確保する ...

40

SDG 13 気候変動およびその影響を軽減するための緊急対策を講じる ...

43

SDG 14 持続可能な開発のために、海や海の豊かさを保護し、持続可能な形で利用する ...

45

SDG 15 陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の促進、持続可能な 森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復および生物多様性の損失を阻止する ...

4 7

SDG 16 持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、 すべての人に司法へのアクセスを提供し、すべてのレベルで効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する ...

48

SDG 17 持続可能な開発実施手段を強化し、グローバルパートナーシップを活性化する ...

51

(6)

機会は産業ごとに異なることを踏まえ、本手引きでは、個々の関連する

SDG

につ

いて産業固有の取組みのアイデアや実例が示されている。本手引きは、企業が株

主や社会にとっての価値を創造するために期待する機会の概略を説明している。

持 続 可能 な開発目標によって呼び 起こされた関心を、一定の 規模とインパクト

SDG INDUSTRY MATRIX

SDG INDUSTRY MATRIX

は、包

摂的で持続可能な繁栄を推進するた

め、より多くの民間セクターの行動の

ためのヒントを与え、参考となる情報

を提供することを目標としている。

目的

A

民間セクターは「共有価値」のレンズ

を通して社会・環境課題への取組み

に関する機会を見出すことができる。

機会

B

SDGs

に照らせば、

「共有価値」はより持続可能

で包摂的な経済成長、繁栄、福祉への道筋を見

出すための市場潜在性、社会的要請、そして政

策の連携を表わしている

1

SDGs

は企業が以

下を通じてビジネスと社会の双方のために価値

を創造する機会を提供する。

低所得消費者にも行き渡る商品、サービス、

テクノロジー、および流通チャネルの開発

倫理的、包摂的、資源効率的かつ強靭(レジ

再生可能なエネルギーおよびその他インフ

ラプロジェクトへの投資を増やす

以下に示す複数のトレンドがこうした機会をより

説得力のあるものにしている。

人口統計:

発展途上地域の人口は

2013

年の

59

億人から

2050

年には

82

億人に増加す

るが、先進地域の人口は

13

億人程度にとどま

るものと予測されている

所得増加:

2010

年から

2020

年の間に世界

の低所得層の

40

%の購買力は

3

兆米ドルか

5.8

兆米ドルへとほぼ倍増する

テクノロジー:

急速なイノベーションが市場

分析、知識共有、商品・サービスのデザイン、

再生可能エネルギー源、流通モデル、そして

業務効率の向上をもたらしている。テクノロ

ジーは革新的で「破壊的」なビジネスモデル

をもたらすことを通じて、非伝統的企業およ

び新興企業にとっての市場参入コストを低減

している

(7)

SDG INDUSTRY MATRIX

は、すべての企業はその規模、セクター、あるいは

地理的拠点に関わらず、あらゆる関連法を遵守し、国際的に認知された最低基準を

守り、さらに普遍的な人権を尊重する責任を有しているという認識を基礎にしてい

る。国連グローバル・コンパクトのウェブサイトでは、企業が自らの最低限の責任を

果たすために利用可能な、そして社会的・環境的な課題達成に向け最低限の責任を

超えた支援的行動を取るよう企業を導くための主要なツールとリソースが紹介さ

れている。

S D G I N D U ST RY M AT R I X

は、グローバル・レポーティング・イニシアチブ

G R I

)、国 連グロー バ ル・コンパクト(

U N G C

)および持 続 可 能 な 開 発 のため

の世界経済人会議(

W B C S D

)によって作成された

S D G Co m p a ss

によっ

ても補 完されている。

C o m p a s s

は、戦 略 的 優 先 順 位 の 決 定 、目標 設 定 、影 響

評価、そして報告に関して企業を導く指針である。

1.

KPMG

と国連グローバ ル・コンパクトは、産業に関する自らの 洞 察を活用し、事例と取 組

みのアイデアを盛り込んだ草案を作成した。

2.

国連グローバ ル・コンパクトは、自らの民 間セクター・ネットワーク、ビジネス団体、そして

国連機関に対し草案を提示し、追 加事例と取組みアイデアを募った。

3.

KPMG

と国連グローバル・コンパクトは、最終的な

SDG INDUSTRY MATRIX

の内容

について合意を得るため、マルチステークホルダーから構成される作 業部会(

1

つの産業か

1

社、すべての大陸から

1

人の参加者が選ばれるようにメンバーを選 定)を開催した。合意

内容には「産業ハイライト」セクションで示されるべき最も重要な機会も含んでいる。

SDG INDUSTRY MATRIX

参加型の

3

段階のプロセスによって

まとめられた。

手法

C

SDG INDUSTRY MATRIXは、

企業が既に表明した国連グローバル・

コンパクトの10原則に対するコミット

メントを活用している。

(8)

このページでは、ヘルスケア・ライフサイエンス産業に

関 する い くつ か の 最 も 重 要 な 機 会 、原 則 に 基 づ く

イニシアチブ、そして協働の事例を概略する。本手引き

では、追加的な事例やアイデアを提示している(網羅的

なリストを意図して作成されたものではない)。

(9)

共有価値創出の機会

予防的ヘルスケア

予防活動の増大を通じて人々の 健 康や福祉を改善するために、政 府、国

連、市民社会、保険会社、テクノロジープロバイダーおよびその他のステー

クホルダーと協働する。

地域における健康や栄養に関する知識、考え方、習慣を改善する(食生活

の改善や定期的な運動を含む)

ビタミンやミネラル不足を減少させるために、画期的な微量栄養素補助食

品や食品栄養強化の解決策を開発する

世界保健機関(

WHO

)のガイドラインに沿って、乳児の母乳育児を推進する

必要投与量や追加免疫の完了を含め、児童の定期的な予防接種プログラ

ムの範囲を拡大する

定期健診の受診率を向上させる

早期診断技術を引き続き改善する

患者が自らのケアについて上手に選択できるようエンパワーする技術や

ヘルスケアモデルを活用する

感染症を迅速に抑えるために、人や動物の疾病監視に貢献する

喫煙、アルコールの過剰摂取、高糖質食、運動不足およびその他の生活習

慣のリスク要因による、人的ロスおよび経済コストに関する有力なエビデ

ンスを、政府に引き続き提供し、公共政策、規則および税制への情報提供

を行う

普遍的なヘルスケア

低・中・高所得国の低所得者を含め、すべての人々が無料または手頃な価

格でヘルスケアにアクセスできるよう、政府や保険会社と協働する。

専門知識やグッドプラクティスを共有することで、低・中所得国におけるヘ

ルスケアシステムの強化(

e-

ヘルスを含む)に貢献する

農村地域や脆弱な国の人々、障がい者および高齢者を含め、社会から疎

外された人々に向けヘルスケアを届ける方法を開発する

低・中所得国におけるワクチン、診断検査、医薬品、サプリメントおよび家

族計画へのアクセスを拡大するために、大量販売による低価格モデルを

採用する

操作や維持が行いやすい低価格の医療機器を、低所得国向けに開発する

低・中所得国の顧みられない熱帯病やその他の健康問題に対して、手頃な

価格の予防、診断および治療のヘルスケア解決策を開発する

低所得者へ手頃な価格でヘルスケアを提供できるよう、医療保険会社と

協働する

(10)

マルチステークホルダーのパー

トナーシップと協 働 は 、こうし

た 共 有価 値 創 出 の 機 会 の 実 現

において、重要性を増すことに

なるだろう。活動には重 大なモ

メンタム(勢い)があり、共有価

値 創 造 の 機 会 がこれ ほど 大 き

くなったことはない。

共有価値創出の機会

(続き)

共有価値創出の機会

ヘルスケア・ライフサイエンス産業

レジリエント(強靭)なヘルスケア

気候 変動、環境ストレス、人口増加、脆弱性、抗菌薬耐性および、高齢化

や不健康な生活習慣による死亡率の増加から生じる、衝撃や変化に対す

る強靭性を持ったヘルスケアシステムを開発する。

生物・食物・水を介した疾病のパターンの変化、大気汚染の増加、栄養不良、

熱関連の死亡・疲労・熱中症など、気候変動の影響を緩和するヘルスケアの

解決策に投資する

自然災害(猛暑、洪水、干ばつおよび嵐)、紛争および強制移住から生じる

疾病の増加を含む、気候関連の衝撃やストレスに対して、予測、対応、対処、

回復および適応できる、強靭なヘルスケアシステムの構築を支援する

政府や

WHO

と協力して、気象データや新技術を疾病監視や早期警告シ

ステムに組み込む

抗菌薬耐性の増大へ対応する綿密な戦略の構築に向け、政府やその他の

ヘルスケア提供者と協働する

生物多様性の保全が健康にもたらす価値について、政府と証拠を共有する

必要不可欠な将来の人材パイプラインを確保するために、

STEM

教育(科

学、技術、工学、数学)および医療訓練に投資する

環境的に持続可能なヘルスケア

ヘルスケア製品やサービスの環境負荷を低減する、資源効率の良い建物、

生産プロセス、物流およびサービスに投資する。

患者の移動を減らしケアの質を向上させるために、テレ・ヘルス(遠隔医

療)やテレ・ケア(遠隔介護)に投資する

再生可能資源からのエネルギーの比率を上げ、また病院、ヘルスケアセン

ター、生産工場および物流バリュー・チェーン全体のエネルギー効率を上

げる

コ ー ルド チェ ー ン( 低 温 物 流 体 系 )の ハ イド ロ フ ル オ ロ カ ー ボ ン

H FC

)や

H FC

系の冷媒を、自然冷媒に替える

消費電力が少なく、製品が寿命を迎えた段階でのリサイクルが容易な医

療機器をデザインする

水、原材料、枯渇性鉱物、エネルギー、その他のインプット、副産物、有害廃

棄物、無害廃棄物および包装を低減、再利用およびリサイクルするために

改善されたプロセスを、開発および実施する

(11)

パートナーシップおよび協働

世界エイズ・結核・マラリア対策基金

この世界基金パートナーシップは、毎年

40

億米ド ル近くを集め、最も必要性の高い国や地域社会で の地元の専門家が運営するプログラムを支援して いる。エイズ、結核およびマラリアの流行に終止符 を打つ唯一の方法は、政府、市民社会、疾病の影響 を受けている地域社会、技術パートナー、民間部門、 宗教団体およびその他の資金提供者と協力するこ とであると同基金は認識している。

TB

アライアンス

TB

アライアンスの目標は、劇的に改善された治療 法の開発および供給を通じて、結核の世界的な疾 病による影響を低減することである。結核は、複数 の薬で治療されなければならない。この感染症へ最 大の効果を上げるには、あらゆる新配合薬からなる 短期間でシンプルかつ手頃な価格の投薬計画によ って、いくつかの既存抗生物質への耐性による問題 を回避することが必要である。

TUBERCULOSIS DRUG

ACCELERATOR

パートナーシップ

このパートナーシップは、結核に対する革新的な化 合物の発見および開発の加速化を目指しており、ア ッヴィ、アストラゼネカ、バイエル、イーライリリー、 エーザイ、グラクソ・スミスクライン(

GSK

)、

MSD

、 サノフィ、

4

つの研究機関およびビル&メリンダ・ゲ イツ財団によって

2012

年に設立された。パートナ ーたちは自社化合物ライブラリーやデータの一部 を共有しながら、初期の段階の研究において協働し ている。これらの取組みが目指す長期目標は、現在

6

ヶ月かかる治療をわずか

1

ヶ月で行える結核治療

国際製薬団体連合会(

IFPMA

IFPMA

は、持続可能な開発を推進するため、会員、

政府および

NGO

から構成されるパートナーシップ を結成した。このグローバル・ヘルスプログラムが重 点を置くのは、ヘルスケアへのアクセス、非感染性 疾患、

HIV

/エイズ、精神および神経疾患、インフ ルエンザ、ワクチン、偽造医薬品、ウイルス性肝炎お よびエボラである。

ならびに妊産婦、新生児および子どもの保健関係者 が結集し、

720

を超える加盟組織からなるアライア ンスである。ここには、アカデミアおよび教育研究 機関、寄付提供者および財団、ヘルスケア専門職団 体、国際機関、

NGO

、パートナー国および民間部門 といった関係者が参加している。このパートナーシ ップでは、提携によって個々で取り組むよりも大き な成果を上げるために、メンバー間の戦略の共有、 目標や資源の調整および介入の合意が可能となっ ている。

ロールバック・マラリア・パートナーシップ

RMB

RBM

は、マラリアに対する協力連携のための世界 的なプラットフォームであり、行動や資源を結集し、 パートナー同士の合意を築いている。

500

を超え るパートナーから成り、その中にはたとえばマラリ アの影響を受けている国々、二国間および多国間 の開発機関、民間部門、

NGO

、地域密着型組織、財 団ならびに研究機関などが含まれる。

ワ ク チンと 予 防 接 種 の た め の 世 界 同 盟

GAVI

GAVI

2000

年に結成された世界的なワクチン 同盟であり、世界の最貧国に住む子どもが、新しく 十分に使われていないワクチンに等しくアクセスで きるようにするという共通の目標を持った公共およ

SDG Industry Matrix

は、持続可

(12)

マルチステークホルダーの

パートナーシップおよび協働

(続き)

国際医療品購入ファシリティ

UNITAID

UNITAID

は、

HIV

/エイズ、結核およびマラリア の予防、治療および診断を、より速く安く効果的に行 う新たな方法の発見に取り組んでいる。そのために は革新的なアイデアが必要であり、それらを上記三 疾病の撲滅を加速化するための実践的な解決策に していくことが必要である。世界の健康に向けて画

保健政策制度研究アライアンス

AHPSR

AHPSR

は、研究機関、政府および民間部門の国際

的協働であり、

WHO

が主催している。

AHPSR

1999

年の設立以来目指しているのは、低・中所得国 における保健システムの改善手段として、保健政策 およびシステム研究の創出および活用を促進する ことである。

BSR

ヘルスケア・ワーキンググループ

BSR

ヘルスケア・ワーキンググループは

1999

年に 設立され、ヘルスケア部門が直面する企業の社会 的責任(

CSR

)に関する問題を検討するための企業 向けフォーラムとして、役割を担っている。このグル

世界保健人材アライアンス

このアライアンスは、低所得国の熟練保健人材不足 に対応するための共通基盤として、

2006

年に結成 されたものである。国の政府、市民社会、国際機関、 ヘルスケア提供者、金融機関、研究者、教育者およ び専門職団体が提携し、解決策の特定、実施および 働きかけに取り組んでいる。このアライアンスは結 成以来、世界的なまとめ役としての機能を果たし、 健康危機へ対応する人材について世界の注目を集 め、また前向きな変化を起こすための政治的な意思

や行動を生み出している。

PEPFAR

米国大統領エイズ救済緊急計画(

PEPFAR

)は、 世界で

HIV

/エイズに苦しむ人々の命を救うこと を目的とした米国政府のイニシアチブである。こ の歴史的な事業は、

1

ヶ国が単一の疾病に対し国 際的に取り組む世界最大規模のものである。また

PEPFAR

の投資は、世界の保健領域全体におい

て、他の疾病による苦しみを緩和するのにも役立て

世界保健医療専門職同盟(

WHPA

WHPA

は、歯科医、看護師、薬剤師、理学療法士 および医師の世界組織から構成される組織であ り、

130

を超える国々の

2,600

万超のヘルスケア 専門職を代表している。

WHPA

は、世界の人々の 健康と患者ケアの質の改善に取り組み、また保健医 療専門職と主要ステークホルダーとの協働を促進 している。

グローバルヘルス技術振興基金

GHIT

ファンド)

GHIT

ファンドは、世界の保健医療研究開発のため の世界初の製品開発基金であり、公共、民間および 市民部門のパートナーによる大きな貢献の上に築 かれている。このファンドは、世界の主要な健康問 題へ対処するために上記三部門を持続可能な方法 で活用しつつ、すべての部門にとって有益な関係性 を強化するためのプラットフォームとして立ち上げ られた。日本のイノベーション、投資およびリーダー シップを、開発途上国の感染症や貧困に対する世界 的な闘いにおいて活用できるよう、国際的な提携を 促進している。

マルチステークホルダーのパートナーシップおよび協働

(13)

パートナーシップおよび協働

CITIES CHANGING DIABETES

(都市の糖尿病を変える)イニシアチブ

この取組みは、世界の都市部における糖尿病への 緊急的な対応を働きかける、官民パートナーシッ プである。目指すのは、糖尿病罹患の現状把握、解 決策の共有および世界の大都市で増大する糖尿 病問題への対応である。企業、都市のリーダーお よびプランナー、ヘルスケア専門職、アカデミアお よび地域のリーダーと提携して、都市をより健康 的に暮らし働き遊べる場所へと変革し、また都市 部の糖尿病リスクを軽減することで、目標を実現し ようとしている。

BE HEALTHY, BE MOBILE

イニシアチブ

国際電気通信連合(

ITU

)は、「

Be Healthy, Be

Mobile

」と呼ばれる世界的な

m-

ヘルス(モバイル 技術を活用したヘルスケア)で協働するために、国 際的なヘルスケア企業

Bupa

と画期的なパートナ ーシップ協定を結んだ。低・中所得国における糖尿 病、癌、循環器疾患および慢性呼吸器疾患など慢性 非感染性疾患と闘うために、

Bupa

ITU

は協力し て、学際的な専門知識、健康に関する情報およびモ バイル技術を提供している。このプログラムは

ITU

および

WHO

が主導している。

EVERY WOMAN,

EVERY CHILD

(女性と子どもの健康の

実現に向けたグローバル戦略)

2010

9

月の国連ミレニアム開発目標サミットで、 潘基文国連事務総長によって立ち上げられたこの 取組みでは、

2015

年までに

1,600

万の女性およ び子どもの命を救うことを目指した。国連事務総長 は、持続可能な開発目標(

SDGs

)の実施を支える ために、この中で「女性、子ども、若者の健康に向け た世界戦略」に対して新しい気持ちで取り組むこと を呼びかけている。これは、世界中の女性や子ども が直面する主要な健康問題へ対応するために、政 府、国際機関、民間部門および市民社会による国際 的あるいは国内での行動を促すための、かつてな

ヘルスケアへのアクセスに関する指針

このヘルスケア業界の原則およびアプローチは、協 働、研究開発、ヘルスケアサービスの利用可能性拡 大、医療システム資源の開発および人権尊重という

5

つの主要分野における、ヘルスケアへのアクセス の重要性に関する認識に基づいている。この原則に は、製薬、ワクチン、診断およびその他の医療技術を 世界的に主導する主要ヘルスケア企業の

CEO

た ちが署名している。

栄養改善拡充イニシアチブ(

SUN

)運動

すべての人々には食料や十分な栄養への権利があ るという原則に基づき、

SUN

運動では政府、市民社 会、国連、寄付提供者、企業および研究者が一体と なり、栄養改善に向けて協働している。運動の中で 国のリーダーたちは、栄養不良への対応を、優先順 位を付けて実施している。各国は適切な政策を制定 し、共通の栄養目標を掲げてパートナーとプログラ ム実施で協働し、また女性のエンパワーメントを主 な重点に据えて栄養改善拡充を効果的に行うよう 資源を結集している。

栄養向上のためのグローバル同盟(

GAIN

GAIN

は、栄養不良による苦しみと闘うため

2002

年に国連で立ち上げられた国際機関である。栄養 不良の複雑な問題の解決策を見出し実現するため の触媒として、同機関は、政府、企業および市民社会 の協力関係を築いている。取組みの重点は子ども、 女児および女性であり、これは、栄養不良や貧困の サイクルを断ち切るためには、彼らが持続可能で栄 養価の高い食事をとれるよう支援することが不可欠 であるという理解に基づいている。

SUN

ビジネスネットワーク(

SBN

このネットワークは、

SUN

運動を支持するビジネス 界の取組みを結集し、強化するものである。

2015

年、

SBN

は、

11

ヶ国で全国ビジネスネットワークの 構築を支援したほか、働きかけを強めた結果、栄養 改善拡充における企業の役割を拡大するため、

29

ヶ国より追加支援の要請があった。

SUN

運動はビ ジネスネットワークを拡大し、

2015

年までに

99

社 が、栄養不良へ対処するために自社のビジネスを活 用する取組みを強化している。多くの企業は、

2014

(14)

SDG INDUSTRY MATRIX

ヘルスケア・ライフサイエンス

(15)

あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる

行動の機会

● 低所得国や後発開発途上国へ割引価格で製品やサービスを販売するために、段階的価格設定を取り入れる。 ● 低・中所得国の顧みられない熱帯病やその他の健康問題に対して、手頃な価格の予防、診断および治療法を開発

する。

● 低・中所得国でマイクロ医療保険の拡大を支援するために、保険会社、政府および民間のヘルスケア提供者と協

働する。

● 企業の製品やサービスの社会的、経済的および環境的なインパクトについて独立した評価を依頼する(例:

これらを金銭的に数値化した

KPMGのトゥルーバリュー・メソドロジー

の活用)。

● 異常気象やその他の経済面、社会面および環境面でのショックや災害への曝されやすさや脆弱性を低減するた

めに、低・中所得国における医療のサプライヤー、小売業者および保健省のレジリエンス(強靭性)を構築する。

● 公共政策や戦略および投資に向けて情報を提供するために、貧困、健康追求行動、栄養不良、疾病および死亡の

因果関係およびその他の相関関係について専門知識を共有する。

事例紹介

グラクソ・スミスクライン

G SK

)は 段 階 的 価 格

設 定を展 開し、各国 の 経 済 的 要 因を考慮した価 格 で製品を販 売している。同社は各国に対し、国民

1

人 当たりの所得による財 力に基づいて適 正価格を 支 払うよう求め、これにより同 社 の 製 品 が世 界 中 で幅 広く利用できるようになっている。また、特許 を取 得した医 薬 品やワクチンの 価 格 は、後 発 開 発 途 上 国 に 対して先 進 国 向 け 価 格 の

2 5%

で上 限を 設けている。

ファイザーの「

R xPathways

®」プログラムは、

保 険の 相 談や自己負担 金の支 援、無 料または割引 価 格 で の 同 社 医 薬 品 の 提 供 な ど を 含 む 幅 広 い サ ポートを提 供することで、米国、プエルトリコおよ び米領ヴァージン諸島で受 給 資格 のある患者が、 同 社 の 医 薬 品を 利 用で きるよう支 援してい る。処

方 薬 の 自己 負 担 金 支 払いで 患 者 が 直 面し 続 ける 課 題 に 応 え、同 社 は

2 01 5

年 、受 給 資 格 の 所 得レ ベ ル を

2

倍 に引 き上 げ た 。この 変 更 に より、世 帯 人 数を調 整した 連 邦貧困基 準 の

4

倍までの収 入を 得てい る受 給 資 格 者に対し、このプ ログラムを 通 じて

4 0

を 超 えるブランドが 現 在 無 料で 提 供 さ れ ている。患者支 援は恒 久的な解決 策ではないが、 必 要としてい る患 者にとって隙 間を 埋 めるのにこ の 変 更 が 役 立 つことを 同 社 は 願って い る。この

5

年 間 で 同 プ ロ グ ラム は 、

2 5 0

万 人 近くの 患 者 が

3 ,0 0 0

万を 超 える同 社 の 処 方 薬 を 利 用すること を支 援した 。同 社は他 にも、「国 際トラコーマ・イ ニシアチブ」や「ダイフルカン・パートナーシップ・ プログラム( 開 発 途 上国でエイズ 関 連 の真 菌 感 染 症 を 治 療 )」な ど、医 薬 品 のアクセ ス 拡 大 に 向 け た特 徴的な取組みを行っている。

Photo: Curt Carnemark/ World Bank

(16)

フレゼニウス・メディカルケアは、より多くの

介 護 者 や 患 者 に 役 立 てるよう、最 高 品 質 か つ 手 頃な価 格 の 画 期 的 な 製 品 の 開 発を目指 してい る。同 社 は 、透 析クリニックを 運 営し て い る 経 験 に 基づ き、上 記 の 目 標 は 両 立 不 能 とはとらえて な い 。

2 01 3

年から

2 01 5

年 に、同 社は、さらにグローバ ルなアプ ローチ に 向 け て 研 究 開 発 活 動 を 再 編し、より高 品 質 かつ 費 用効 率 の高 い治 療 法 へ の 需 要 へさ らに応 えられるよう取り組 んだ。この取 組み の 中 で 同 社 は 、地 域 の 市 場 を 考 慮 に 入れ な がら、

120

を超える国々で異なる取扱製品を 提 供して い る 。同 社 の 新た な 研 究 開 発 戦 略 では、画期 的で競 争力のある製品をタイムリ ー に提 供 する能 力 の 向 上と開 発 途 上 国 で の ビジネスの強化に力を入れている。

サノフィとプラネットファイナンス(非営利 団

体)は、補足的 医 療 保 障プログラムの創 設を 通じて、特にマダガスカルとベ ニンの恵まれ ない人々の 貧困に立ち向かい、ヘルスケアへ のアクセスを提 供する取組みを行ってきた。 マダガ ス カルで は 国 民 の 大 半が 厳し い 状 況 下で農 業に従事しており、低 所得 のために医 療 費 の 支 払 い が 困 難 で あ る 。マダ ガ ス カ ル の 事 業 家 たち が 質 の 高 い ヘ ルスケアへアク セ スしやすくなるよう、サノフィが 支 援 する 「

ZINA

」プロジェクトによって、同国の

6

地 域にマイクロ 医 療 保 険のプラットフォーム が できた。これまで

ZINA

は、

1

万近くの人々を 支援してきた。

貧困をなくそう

SDG INDUSTRY MATRIX – SDG 1

(17)

飢餓を終わらせ、食糧安全保障および栄養改善を実現し、

持続可能な農業を促進する

行動の機会

● 栄養および医療製品向けの植物、作物、動物といった原材料について、低・中所得国からの調達を増

やし、また生産力を向上させるために農家を支援する。

● 収穫、加工、保管および輸送を通じて植物や作物の薬効成分や栄養価を維持する技術の開発に向

け、アグリビジネスと協働する。

● ビタミンやミネラルの不足を減少させるために、画期的な微量栄養素補助食品や食品栄養強化の解

決策を開発する。

WHO

ガイドラインに沿って乳児の母乳育児を推進するために、政府、市民社会および国連と協働

する。

● 重度急性栄養不良の治療に向けた治療用ミルクおよび治療食へのアクセスを向上させるために、政

府、市民社会および国連と協働する。

● アグリビジネスと連携してアフラトキシンを除去するためのより優れた技術を開発することで、ピー

ナッツをベースとした重度急性栄養不良用治療食の地元生産を支援する。

● バクテリアの駆除または抑制のために、集約農業で動物の飼料に日常的に使われている成長促進抗 生物質の代替手段へ投資する。

感染 症から動物を守る改善策を開発し、畜産の環 境への影 響を低 減し、また動 物の福祉を向上

させる。

● 栄養不良、栄養過多および微量栄養素不足を減少させる公共政策へ情報を提供するために、政策立 案者とデータや専門知識を共有する。

事例紹介

● ジャガディアにあるアボットの 新たな生 産 施

設では、インドで高まるミルクの需要 へ応え るために地 元から原材料 の

8 0%

を調 達しつ

つ、同社で成長している栄養 事 業に必要な質 の 高 い ミ ル クの 供 給 体 制 を 構 築しようとし

ている。同社は地元のサプライヤーと協力し Photo: Edwin Huffman/ World Bank

(18)

ながら、質の高いミルクを増産するために、 ツール、研 修 お よび 近 代 的 な ミ ル ク冷 蔵 施 設 を 提 供 することで 農 家 の 収 入を 増 加 さ せ ようとしている。酪農 業では女性が重要な役 割 を 担って い るが、意 思 決 定 の 権 力 が ほ と んどないことが多いため、同社ではまた女性 の 酪 農 家 に 研 修 を 行 い 、技 術 やビ ジ ネス ス キルの向上を図っている。所得向上や都市化 の 進 行に伴 い 乳 製 品や 栄 養 改 善 へ の 需 要 が 高まるとともに、同社は世界中で同様の戦 略 に取り組んでいる。

D S M

N utr i R i ce

は 、カプセ ル 化 さ れ た

微 量 栄 養 素 を 用 い た 画 期 的 な 高 温 押 出 技 術 に よって、通 常 は 製 粉 や 調 理 時 に 失 わ れ る 栄 養 素 の 維 持 を 図って い る 。米 は 世 界人 口 の 半 数 以 上 に とって 主 食 で あ るが 、ビタ ミン や ミネラル が ほ と ん ど 含 ま れて い な い こ とを 考 える と 、こ れ は 重 要 な イノベ ー シ ョン で あ る 。

N u t r i R i c e

は 米 粉 を 原 料 と して おり、そ の 粒 が 自 然 米 に

0. 5

2 %

混 ぜ ら れ る 。

N u t r i R i c e

の 粒 は 、普 通 の 米 と 見 か け や 味 、食 感 が まったく同じ で あ る 。 インド のバ ン ガ ロ ール に あ る貧し い 都 市 部 で は 、

DS M

がセントジョンズ 研 究 所と協 働

イーライリリーのアニマル ヘルス部門である

エランコは、

2017

年までに世界 中 の

1 0 0

の 地 域 社 会で 飢 餓 の サイクル を 断 ち 切 ること に取り組 んでおり、

2015

年までに、

50

ヶ所 以 上でこの取組みを既に開始した。同社は、 動 物 の 感 染 症 から の 保 護、畜 産 に よる 環 境 へ の 影 響 低 減 、動 物 の 福 祉 向 上および 食 品 由 来 の 疾 病 撲 滅 を 行うツール や 技 術を 開 発 してい る。これら の 取 組みによって、農 家 や 生 産 者 は 、安 全 か つ 持 続 可 能 な 方 法 でより 多くの食料を生 産できるようになる。

ノボノルディスクの主 要 製 品はインスリンで

あり、そ の 主 なイン プット はグルコ ースで あ る。グルコ ースの 生 産 は 、トウモロコシの 栽 培 の ため に 広 大 な 農 地 を 必 要 とし、大 量 の 水を使 用する。同社は、国ごとの 作 物別 水使 用 量 デ ー タを 用 い 、生 産 地 の 水 不 足 が グル コース生 産のリスクにどのような影 響を与え るか 理 解 するため に 、環 境 損 益 計 算 書 を 活 用した。これにより同 社は、環 境へ の 影 響 を 低 減しつ つ サプライ・チェーンにお ける環 境 面 で のホットスポットを 特 定し、またリスク を 管 理 するととも にコ スト 削 減 の 可 能 性 も 特定できた。

SDG INDUSTRY MATRIX – SDG 2

ヘルスケア・ライフサイエンス産業

(19)

あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、

福祉を促進する

行動の機会

疾病や栄養不良の低減に向け、地域社会の健康、栄養状態および家族計画の知識、考え方および 習慣を改善するために、政府、国連、市民社会およびテクノロジー提供者と協働する。

普遍的なアクセスを支援する画期的なテクノロジーやその他の解決策を含む医療システムの強化 に役立てるために、政府、特に低所得国の政府と専門知識を共有する。

抗菌薬耐性の増大へ対応する綿密な戦 略や計画の構築に向け、政府やその他のヘルスケア提 供 者と協働する。

低・中所得国の特性を考慮し、多剤耐性結核の治療も含めた、感染性および非感染性疾患への画 期的な低価格の予防および治療的処置を開発するために、ヘルスケア産業全体、研究機関、政府 およびその他のステークホルダーと協働する。

低・中所得国におけるワクチン、診断検査、医薬品、サプリメントおよび家族計画へのアクセスを 拡大するために、大量販売による低価格モデルを採用する。

操作や維持を行いやすい低所得国向けの低価格医療機器開発に投資する。

地域や世界の感染症リスク低減、準備および対応計画を作成するために、政府およびその他のス テークホルダーと協働する。

バリュー・チェーン全体における従業員の労働条件を改善し(母乳育児中の母親への支援提供を 含む)、また従業員とその家族に対してヘルスケアサービスと保険を提供する。

災害リスクの高い場所では、強固な災害リスク緩和・準備計画の策定(応急処置や救助のスキル を含む)および災害後の身体・心理・社会的支援の提供により、スタッフ(および可能な場合には バリュー・チェーン上のその他の人々)の安全とレジリエンス(強靭性)を改善する。

事例紹介

アストラゼネカは、医 療プ ログラムへ のアク

セスを改善するためのプログラムを展 開して

おり、これは「ヘルシー・ハート・アフリカ」 として知られている。アフリカでは

2000

Photo: Alfredo Srur/ World Bank

(20)

から

2012

年にかけて、循 環 器 疾 患による死 亡 数が他の疾 病よりも著しく増加した。また 循 環 器 疾 患 はこの 地 域 で 現 在、

H I V

/エイ ズ および 呼 吸 器 感 染 症に迫る第 三位の 死 因 となって い る。しかしアフリカには 、高 血 圧 患 者 のうち 効 果 的 な 治 療 へ のアクセ スを 有 する人 口 の 割 合が

1 0 %

に満 たない 国もある と 推 計 さ れて い る 。同 社 は 、今 後

1 0

年 間 に アフリカにお いて 高 血 圧 患 者

1 ,0 0 0

万人を 治療するという目標に向けた第一歩として、 このプ ログラムを

2014

年にケニアで立ち上 げ た。地 元 のパートナーと協 力し、研 修 の 実 施やスクリーニング、患者 の 治 療を行うヘル スケア セ ンター の 設 立 に 着 手した 。同 社 は

2016

年、ケニアおよび地 域 内 の 他 国で引き 続きこのアプローチを試 すため、新たなパー トナーシップ を構 築 する予定 である。また、 このプ ログラムをどのようにして拡 大でき、 他 国 へもスケールアップ で きるか、さらなる 手がかりを提 供 するため、独 立したインパク ト評価も行われる予定となっている。

グラクソ・スミスクライン

G SK

)は 、未 だ

満 た さ れ な い 医 療 ニーズへ 重 点 的 に 取り組 んだり、アルツハイマー 病 から抗 生物 質に至 るま で 重 要 な 科 学 の 課 題 を 克 服したりする ため、オープ ン・イノベーション・モデルを 活 用してい る。そ のアプ ロ ー チは、(

1

)同 社 の 化合物およびデータへのアクセス、(

2

)知 的 財産に関 する一層 の 柔 軟 性 ならびに(

3

)専 門 知 識、プロセスおよびインフラを共 有する パートナーシップという

3

原 則 に 基づ いて い る。

G SK

は 、世 界で 最 も 致 命 的 な 二大 感 染

の科学者と協働している外部研究者は、同社 の化合物ライブラリーや施設にアクセスでき るほか、トレスカントス・オープンラボ 財団よ り経 済的支 援を受けられる。この財団は、同 社 より

1 ,0 0 0

万ポ ンド を 得て い る 独 立した 慈 善 団体である。オープンラボ でのプロジェ クトでは、開発途上国の疾病に重点が置かれ ている。

グラクソ・スミス

GSK

)は

2014

年、アフリ

カの非感 染性疾 患(

NCDs

)に関する世界 初 のオープンラボを設立するために、

2,500

万 ポンドを投 資すると発 表した。アフリカにお ける

NCDs

の地域特性へ対応するために、こ の画 期 的な研究ネットワークは、英国 のステ ィーブニッジにある同社の 研究開発施 設を拠 点として、

GSK

の科学者とアフリカ全土の研 究者が質の高い研究で協働している。このオ ープ ンラボの取 組み の 一 環として、南 アフリ カの 研 究者による

NCDs

の 調 査を支 援 する ため 、

G S K

、南 アフリカ 医 療 研 究 協 議 会 お よび 英 国 政 府 は 、合 計で

5 0 0

万ポ ンド を 提 供 すると 約 束した 。

G S K

2 0 1 4

年 に行 わ れた 第

1

回募 集 の 一 環として、カメル ーン、コ ートジボワール、ガーナ、ケニア、マラウィ、ナ イジェリア、ガ ンビ アおよびウガ ンダからの

NCD

研究計画で採択された事業を支援する ため、さらに

400

万ポンドを約束した。

G S K

、ファイザー お よび シ オノギ 製 薬 が 出

資 す る

H I V

のスペシャリストカンパ ニーで あ るヴィーブ ヘ ルス ケ アは 、

H I V

/ エ イ ズ に 立 ち 向 かう世 界 的 な 取 組 み に 貢 献して い

すべての人に

健康と福祉を

SDG INDUSTRY MATRIX – SDG 3

(21)

援 す る と い う目 標 を 掲 げ、すべ ての 医 薬 品 へ 統 一 的 な ア プ ロ ー チを 適 用して い る 。す べ ての 低 所 得 国 、後 発 開 発 途 上 国 お よび サ ハラ 砂 漠 以 南 のア フリカ 諸 国 で は 、ロ イヤ ル ティーフリ ー の ボ ラ ン タリ ー ラ イセ ン ス が 提 供 さ れ る 。中 所 得 国 で は 、

G D P

や 感 染 症 の 影 響 を 考 慮 し た 柔 軟 な 価 格 設 定 方 針 が 適 用される。ロイヤル ティーフリー の ラ イセンス協 定

1 4

件 がジェネリック医 薬 品 製 造 会 社 と 交 わ さ れ て お り 、こ れ に より 、他 国 の 製 造 会 社 が ヴィーブヘ ルス ケ アの 抗 レ ト ロ ウイルス 薬 の 廉 価 版 を 製 造し、支 援 団 体や 公 共 部 門 のプ ログ ラムへ 販 売 で きる。

南 ア フリカ 革 新 的 製 薬 業 協 会

I PA S A

は 、南 ア フリカ の 市 場 へ の 画 期 的 で 高 品 質 な 医 薬 品 の 研 究 、開 発 お よび 提 供 に 取り組 む 主導 的な 製 薬 会 社

25

社を代 表している。 活動内容は、画期的な薬やワクチンの開発、 開 発 途 上 国 で 流 行してい る 疾 病 の 研 究 開 発 支援および小児科医療の研究などである。

ジョンソン・エンド・ジョンソン

2014

年は

じめ、ヤンセン・グローバ ル・パブリック・ヘ ルス(

GPH

)を立ち上げ、世界で 最も重 篤な 健 康問題のいくつか へ対応するため、同社の 取 組みを統 合した。たとえばヤンセンは、ス トップ 結 核 パートナーシップの世界 抗 結 核 薬 基金や米国国際開発庁と提携し、

130

を超え る低・中所得国の患者向けに、多剤耐性 結核 菌治療 薬

Sirturo

®(ベダキリン)へのアクセ

ス促 進を図っているほか、同 薬を用いた多剤 耐 性 結 核 菌 治 療 の 評 価 でも協 働してい る。 ヤンセン

G PH

はまた、小児 および成 人の 薬 剤 耐 性 結 核 治 療 に 向 け た研 究 、政 策 および アドボカシーを支 援 するために、ハーバード 大 学 医学 大 学 院と協働してい る。また、リス クの 高 い人々の

H I V

治 療 や 予 防 を支 援 する ために、ヤンセン

G PH

は 様 々 な活 動 を 行っ

品化を行うために、マイクロビサイド国際パー トナーシップとの 協 働 を 広 げ たほか、ニュー ホライズン小児

HIV

ケア前進イニシアチブと の協働を通じて、

HIV

の治療を受けた子ども のニーズに関する国レベルでの能 力、知 識お よび行動を強化した。また、抗

HIV

薬である

PREZISTA

®(ダルナビル)の 価格を、小児

用 製 剤も含めて、サハラ砂 漠 以南のアフリカ 諸 国および後 発 開発 途 上国で

20%

近く引き 下げた。

カ ールストルツ

V i s it O R 1

®は 、ユ ニー ク

なテレプ レ ゼ ンス / 遠 隔 手 術 の ロ ボット 機 器であり、これは病 院 内のどこにでも設 置で き、世界中の専門家と即時かつ直接のやりと りを可能 にする。

V isit O R 1

®を 活 用 するこ

とで、遠 隔 地であっても、長 距 離 の 移 動 に要 する資 源を節約しつつ専門 家のアドバイスが 得られる。病 院ではこれを 利 用することで、 自ら の ネットワ ー クの 専 門 家 をフル 活 用 で き、アウトカムも 改 善さ れる。この 機 器 のユ ニークな点は、治療のライブ映像を送 信する ために必要なのがインターネット接続のみと いうことであ る。長 期 的 に見ると、この 新た なシステムによって、専 門 家の 知 識 にアクセ スするため に 専 門 家 ま た は 患 者 が 必 要 とす る 移 動 を 格 段 に 減 少さ せる 機 会 が もたらさ れると同社は見ている。さらにこの 機 器は、 手 術の 研 修医にとっても、他の場所にいる専 門 家 から も バー チャル に 指 導 を 受 けら れる という素晴らしい機会をもたらしている。

イー ライリリー

2 0 03

年 、「イーライリリ

ー多剤耐性結核(

MDR-TB

)パートナーシッ プ」を立ち上げ、これは

2003

年から

2016

年 の期間で

1.7

億米ドルの取組みとなった。この パートナーシップ を 通じて 同 社 は

4 0

近くの パートナーと協力し、結核へ の世界的な意 識 向上、啓発・予防・診断・治療 のアウトカム向

抗菌薬耐性(AMR)は、健康だけでなく将来的な成長

や繫栄も脅かす。ジム・オニール氏が主導した英国の「抗

菌薬耐性についての検証」では、世界的に行動を起こさ

なければ、

2050年までに耐性菌による感染症で毎年

さらに1,000万人が死亡し、世界経済に100

兆米ドル

の損害がもたらされると推計している。薬剤耐性の拡

大による影響は世界中で見られ、特に低・中所得国に大

きな打撃を与えるだろう。

(22)

上、質の保証された医 薬品へのアクセス保証 および早期創薬事業への資金提供に取り組ん だ。第

1

および第

2

段 階での成 果として、同社 はたとえば製 造 技 術を

7

社に移転し、

MDR-TB

治療 薬の供給力やケアの水準向上に努め たほか、「イーライリリー 抗 結 核 薬 創 薬 イニ シアチブ」を立ち上げ、また 抗 結 核 薬 の創 薬 に向 けて

2 ,0 0 0

万 米ドルを 提 供した 。さら

に、

MDR-TB

の認知、診断および治療を改善

し、患者やその家族へケアや支援を提 供する ため、

10

万人を超えるヘルスケア専門職の能 力を強化し、

4

5,000

を超える病院や診療 所へガイドラインやツールキットを配布した。 また、結核や

MDR-TB

のメディア報道を増や し、改善するため、

350

人を超えるジャーナリ スト へ 教 育を行ったりパートナーシップ を築 いたりした。第

3

段階では、

MDR-TB

の影響 が最も大きい中国、インド、ロシアおよび南ア フリカの

4

ヶ国を対象にしている。

イー ライリリー

201 1

年 、「イーライリリー

非 感 染 性 疾 患(

NCD

)パートナーシップ」を 立ち上げ、

5

年間で

3,000

万米ドルを約束し た 。このパートナーシップ を 通じて同 社は、 糖 尿病や 非 感 染 性 疾 患 全 体 の 罹 患率が 高い

4

ヶ国であるブラジル、インド、メキシコおよ び 南アフリカの主 要 医 療 機 関

7

ヶ所と協働し てい る。パートナーたちは 協 働して、糖 尿 病 の早 期発見とタイムリーな治療を強化するア プ ロ ー チ の 開 発 や 評 価 を 行 うため に 、蓄 積 さ れ た専 門 知 識 や 能 力 を 活 用して い る 。目 標 は、可能 であればコストを下げ つつ、患 者 や医 療システムのアウトカムを持 続 可能な形

種 類 の 慢 性 疾 患 治 療 薬 を 提 供 する「ノバ ル ティス・アクセス」プログラムを開 始した。こ れらの 治 療 薬 は、循環 器 疾 患、糖 尿病、呼 吸 器 疾 患 お よ び 乳 が ん を 対 象 として おり、政 府、

NGO

およびその 他の 公共部門 の ヘルス ケア提 供 者に対し、毎月

1

回の治療につき

1

米 ドルで提 供される。プログラムには同社の 特 許 薬とジェネリック薬 が含まれる。このプ ロ グラムはまず、ケニア、エチオピアおよびベト ナムで 始 められてい るが、需 要によっては今 後 数 年 で、

30

ヶ国 に拡 大する予 定 であ る。 同プログラムに含まれる製品は主に、

WHO

の「必 須 医 薬 品リスト」に基づ いて選 ばれ た ものであり、これらの 国々で 最も広く処 方さ れている医 薬 品でもある。同 社は、この 新た な ア プ ロ ー チが、最 終 的 に 採 算 が 取 れる 規 模 に 達し 長 期 にわたり持 続 可 能 な も のとな り、対 象 地 域 で の 継 続 的 な 支 援 を 実 現 で き るようになると期待している。

ノボノルディスクの「ベース・オブ・ピラミッ

ド(

B O P

)」プ ロジェクトは 、低・中 所 得 国 の 働く貧 困 層 が 糖 尿 病 ケアへアク セ スしや すくす る た め の 官 民 パートナ ー シ ップ で あ り、

2012

年に開始された。このプロジェクト の対 象となるのは、ヘルスケアサービスの利 用に困難を抱えているものの、可処分所得が いくらか あり、アクセ ス可 能 で、自ら の 治 療 費を負 担できる者である。目指 すのは、事 業 価値を創出しつつ糖尿病ケアへのアクセスを 向上する、規模 拡 大 が 可能であり、持 続 可能 で採算が取れる解決策の開発により、共 有価 値 を創 造することである。このプ ロジェクト

の 健 康 増 進 に 向 け て、大 きな 効 果 を もたらす 可 能 性 を 秘 め る イノベーション の 促 進 お よび 拡 大を目 的として、「 医 療 供 給・ソーシャル イ ノベーション」ポートフォリオ を 構 築した 。社 会 的 影 響 の 創 出 や、ヘ ルスケアの 提 供 を 支 援 す る 持 続 可 能 な 組 織 の 育 成 を 目 指 し 、投 資 や 助 成 金 事 業 が 実 施 さ れて い る。そ の 一 例 は 「

Sta r tH e alth

プ ログラム 」で、これ は ユ ニ タス®・シード・ファンドがファイザー、ファイザ

ー 財 団 、ナラヤ ナ・ヘルス、マニ パ ル 病 院 およ び

PAT H

と 提 携して 行 って い る イニシアチブ である。目指してい るの は、インドおよび 東 南 アジ アにおける初 期 の ヘルスケア・テクノロジ ー(ヘルステック)新 設 会 社 の 特 定、指 導 およ び 投 資 で あ る。ヘ ルステック 新 設 会 社 の 発 展 を 加 速 化 さ せ、低 所 得 層 の 患 者を 対 象とした ヘルスケアシステムの改善を支援するために、 このプログラムでは将 来有 望なテクノロジーを 特 定 するとともに、慈 善 団 体 の 助 成 金 や 営 利 のシード 投 資および 技 術 支 援を 結 び 付 けてい

SDG INDUSTRY MATRIX – SDG 3

ヘルスケア・ライフサイエンス産業

(23)

地 域のパートナーと協力し、世界 的な健 康問 題や、それらへ対応 するために公共部 門と民 間 部 門 が い か にして 協 力 で きるか に つ いて 新たな 視 点を得つつ、ヘルスケアシステムの 改善を支 援している。これまでに技 術 者たち が 提 供したボランティアサービ スは

3 4

万 時 間 であり、そ の貨 幣 価 値 は

5 ,0 0 0

万米ドル を 超 える。同フェロ ー の 任 務としては、たと えば、国 際 エイズワクチン 推 進 構 想や、南 ア フリカ、ケニアおよびウガンダの地 元研究 所 と協力して、国 際 的な 基 準を満たしたり治 験 活 動を拡 大したりするために、エイズワクチ ン 治 験 の 実 施 お よび モ ニタリング 能 力 強 化 を図ることなどが挙げられる。

サノフィ

AllStar™

ペン型 注 入器を開発し

た 。サノフィはこれを、新 興 市 場 の 患 者 にと って最 先 端 の インスリンペ ン 型 注 入 器 で あ ると説 明している。この ペンの 開 発 は、糖 尿 病 薬 のイノベーションに重 点を 置き、地 域 市 場 の ニーズ に合 った 解 決 策 を 見 出 すことに 対 する同 社のコミットメントを裏付けるもの である。手頃な価格 の機 器へのアクセスを改 善するために、サノフィのインド法 人は

2012

年 、同 国 の グ ロ ーバ ル 企 業 が 製 造 する 初 の 再 利 用 可 能 なインスリンペン 型 注 入 器 を 発 売した 。

A l l St a r ™

の 製 造 には 、サノフィが 協働アプローチを通じてインドに拠 点を置く 地元の製 造 業 者

2

社へ 移転した、最 先 端で十 分コント ロ ールさ れ たプ ロ セ ス が 必 要 で あ る。

AllSta r™

は 、す でに同 社 の インスリン 製 品を 利 用してい る患 者だけでなく、インス リンを初めて使う人にも用いられる。同 製 品 はインド で の 発 売 以 降 、バングラデシュ、南 アフリカ、マレーシア、タイおよびエジプトな ど他の新興国でも発売されている。

2015

年にサノフィは、「

Be He@lthy, Be

Mobile

」に参加した。これは国 際 電 気 通 信

産業 界ならびにアカデミアと、非感 染 性疾 患 (

N C D s

)の 分 野 で 協 働して い る画 期 的 な イニシアチブ である。このプ ログラムはモバ イル技 術を活用して、世界的に優 先順位の高 い

8

ヶ国 以 上 に お ける

N C D s

の 予 防 、治 療 およびケアの改善に役 立っている。糖尿病で はモバイル 技 術が、予 防アドバイスから様 々 な層の人々への糖尿病 支 援に至るまで、待ち 望 ま れ た 一 連 の ケアを 創 出するユ ニー ク な チャンスを与えて い る。このプ ロジェクトは 既にセネガルで始 まっており、たとえば一 般 市民、糖尿病患者およびヘルスケア専門職 な どに 対し、的 を 絞 った

S M S

メッセージ の 発 信が行われている。

シーメンスヘルスケアは 、中 国 で 新たな

C T

スキャナーを 設 計、開 発 、製 造、販 売した 。 これは 診 療 所で 医 師 以 外 の 医 療 専 門 職も使 用することが できる。同 製 品は、中 国におい て 有資 格 の 医 師 や 病 院 が 不 足して い るとい う状 況に鑑みてできたものである。このスキ ャナーは従 来よりも小さく効率も良い(画像 処理が速く消費エネルギーも少ない)ため、 処 理 のコストが

3 0 %

削 減 され、また 放 射 線 の 量も最 大

6 0 %

抑えられる。この 低コスト かつエネルギー効率の高い

CT

スキャナーは 中 国 以 外でも 、米 国 や そ の 他 の 主 要 市 場 で 商業的に成 功している。

ユニリーバは、健 康へ良い影 響を与えながら

事 業が成 長できるチャンスに気づき、口 腔 衛 生 の 改 善 に 向 け た 画 期 的 な キャンペ ーン や パートナーシップ に 投 資した 。これ には 、た とえば、

2014

年から

2015

年にかけて

25%

以 上 の 増 収となった ア フリカで の 投 資 が 含 まれる。そ の 背景には、フッ素 入り歯 磨 き 粉 が普及していなかったり、歯 科医 療 が 不足し て い たりするため に 、口 腔 の 健 康 状 態 が 不 良であるという状 況があり、低 所得家 庭 の

11

14

歳 児のうち

95%

に治療されていない虫 歯がある。市場をリード する同社のブランド

Si g n a l

によって、意 識 向 上 のコミュニケー ションや 歯 磨 き 習 慣 の 改 善 が 推 進 さ れて い る。

Signal

はまた、

Pe pso d e nt

(アジ ア およびラテンアメリカ)、

Mentadent

(イタ リア)、

Zhong Hua

(中国)、

Aim

(ギリシ ャ)および

P/S

(ベトナム)としても知られて い る。

Sign al

ブランド は 、

2 02 0

年までに

5,000

万人へ届けられることを目指していた

が、画期的なキャンペーンやパートナーシップ を通じて

2015

年には

7,100

万人に提 供され たため、この目標はすでに達成されている。

(24)

SDG 4

すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、

生涯学習の機会を促進する

行動の機会

事 業を行っている国での将 来 的な事 業ニーズを満たす、機 能 的な医 療システムおよび知 識や技 能 のある従 業 員(例:医 師、科 学 者、医 療 技 術 者、データ分析 者)へ のアクセスを確保するため

に、

STEM教育

(科学、技術、工学、数学)および医療訓練の促進および投資を行う。

政府、市民社会、メディア、保険会社およびその他のステークホルダーと協働して、健康的なライ フスタイルについて地域社会を教育する。

新たなテクノロジーや治療法および信頼できる薬の処方、特に増大する薬物耐性を踏まえた抗生 物質について、医療専門職を教育する。

医療システムが開発途上である国の医療専門職が、先進国の医療専門職から遠隔で相談や学習 の機会を得られるよう、

e-ヘルス

の解決策に投資する。

顧みられない熱帯病に関する相互理解を改善し、その予防、診断および治療能力を向上させるた めに、研究機関、保健省およびその他のステークホルダーと協働する。

生産性の向上や持続可能な生産の推進のため、サプライヤーに研修を実施し、高品質で環境に優 しい原材料へのアクセスを保証する。

事例紹介

ブリストル・マイヤーズ スクイブは、西ベン

ガル(インド)の肝臓 財団 の中に中 核的 研究 拠 点(

COE

)を設 立した。ここは、農 村部 の

である。ここでは肝 臓 学 のカリキュラムを 開 発したり研 究を行ったりして、農 村部におけ るヘルスケアへのニーズについて同社が理 解

SDG INDUSTRY MATRIX – SDG 4

ヘルスケア・ライフサイエンス産業

(25)

ラムを主催および後 援しており、これによっ て質の高い透 析の 保証に役 立っている。これ らは特に、現代的なヘルスケアの水準が未だ 開発 途上にある地 域で、重要な役割を担って いる。その 一 例は、同社 系列の腎研究所と持 続 可 能 な 腎 臓 ケア 財 団 の 提 携 で あ る。この パートナーシップ では、既 存 の 供 給体 制が な い 地 域 も 含 めて、急 性 腎 不 全 の 患 者 が 透 析 治 療を受けられるよう、主にアフリカでプロ ジェクトを推 進している。

グラクソ・スミスクライン

G S K

)は 、アフ

リカ 地 域 の さら な るスキル ベ ース 向 上 に 向 け、薬 学 およびヘルスケア政 策・提 供 の 研 究 を 促 進 するために、同 地 域 で 最 大

25

の 講 座 やプログラムの設 立を目指している。

2020

年までに、この取 組みによって地 域の 研 究・ 製 造・ヘルスケア能 力が 強 化され、将 来 的な 投 資 の 確 保 や 活 気 あ る ヘ ルスケア 経 済 の 構 築に役 立つよう、同社では願っている。

● 内 視 鏡 な どの 医 療 機 器 のメーカ ーで あ る ー ルストル ツは 、消 化 器 病 学 に お ける 教 育 研 修 の 水 準 向 上 に 向 け、サハラ 砂 漠 以 南 の アフリカ諸国で

3

ヶ所の 研 修 所を展 開するた めに、世界消 化 器 病 学 会(

WGO

)と提 携し た。研 修 所の設 立へ役 立てるために、同社は 資 金 援 助 、内 視 鏡 機 器 お よび チ ームの 専 門 知 識 を 提 供し、同 地 域 に お ける消 化 器 病 学 の大きな前進を促した。

メルクは、「

Swaasthya Yaatra

」(健 康

へ の 旅 路 )イニシアチブ にお いて、インド の ウッタル・プラデーシュ州 、マディヤ・プラデ ー シュ 州 、西 ベ ン ガ ル 州 お よ び ビ ハール 州 で、約

3,0 0 0

人の 医 師と

750

人の 薬 剤 師 へ の 研 修を支 援している。このサービスを提 供 するために、特 別 仕 様 の 医 療 車 両

3

台が

2

ヶ 月ごとに

5 0

のル ートを 訪 れて い る。この 車 両 には 、ビ デ オシステム 、薄 型 モ ニター、ポ スター 、資 料 お よび 医 薬 品 が 搭 載 さ れて い る。地 元で 開 催されるセミナーでは、医 師や 薬 剤 師が、同社が 提 供しているものも含めて 新し い 治 療 や 医 薬 品 に つ いて 学 ぶ 。ビ デ オ で は 、骨 折で の 添 え 木 の 当て 方や 傷 の 縫 合 などに関する基 本情 報のほか、糖尿病、高血 圧、咳の治療およびマラリア予防などの初期 治療についても学ぶ。

2 01 4

年 にマイランは 、アナフィラキシー の

教 育 啓 発 を 支 援 するため に、ウォルト・ディ ズニー・パークス・アンド・リゾーツと複 数年 の 戦 略 提 携 協 定 を 結 ん だ 。これ は 、近 年 増 加してい る致 命 的 な( 重 度の)アレル ギ ー反 応を踏まえてのことである。この協定では、 同社の

EpiPen®

および

EpiPen Jr®

自己 注 射 薬 が 設 置 さ れて い る 場 所を 案 内 するた めに米国 内のディズニー のテーマパークおよ びクル ーズ 船 における最 新マップの ほか、パ ー ク内 の 最 新 看 板 の 設 置 が 含 まれてい る。

同 社 は 、長 期 的 に様 々 な 補 助 的 教 育 資 料 を Photo: Eric Miller/ World Bank

参照

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