倣 品分 87229
報 要
禁忌(次の患者には投与 ないこと)
(1) 剤の成分に対 の のある患者
(2) 効な抗 剤の墰 ない 、 性 の患者[ステロイドの作用により 状を増悪するおそれがある ]
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ラクソ ス スクラインの に する
EL:0120-561-007(9:00 18:00/侣日 日 便 日 ) F :0120-561-047(24時間受 )
RLELSB01-D1611D
倣 品分 87229
報 要
禁忌(次の患者には投与 ないこと)
(1) 剤の成分に対 の のある患者
(2) 効な抗 剤の墰 ない 、 性 の患者[ステロイドの作用により 状を増悪するおそれがある ]
䝺䝹䝧䜰㻌䜶䝸䝥䝍䛿⡿ᅜ㻌㻌INNOVIVA♫䛸 ඹྠ㛤Ⓨ䛧䛯〇ရ䛷䛩䚹
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倣 品分 87229
報 要
禁忌(次の患者には投与 ないこと)
(1) 剤の成分に対 の のある患者
(2) 効な抗 剤の墰 ない 、 性 の患者[ステロイドの作用により 状を増悪するおそれがある ]
䝺䝹䝧䜰㻌䜶䝸䝥䝍䛿⡿ᅜ㻌㻌 ♫䛸 ඹྠ㛤Ⓨ䛧䛯〇ရ䛷䛩䚹
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1
の
レルベアは、長時間作用性β
2刺激薬(LABA)であるビランテロールトリフェニル酢酸塩(ビランテロー
ル:VI) と吸入ステロイド薬(ICS)であるフルチカゾンフランカルボン酸エステル(FF)の2つの有効成分を
含む配合吸入粉末剤です。
レルベアは、 ドライパウダー吸入器エリプタを 用しています。この吸入器には、つの両 アルミニウム
製のストリップ(帯状のアルミシート)が装使されており、一方のストリップのブリスターには微粉化したFFお
よび乳糖水和物の混合粉末が含まれ、他方のストリップのブリスターには微粉化したVI、ステアリン酸マグ
ネシウムおよび乳糖水和物の混合粉末が 使されています。1回の吸入により、2つのストリップからそれぞ
れブリスター1 分の内容物が同時に放出される機構になっています。
海外では、BREO 、RELVAR またはREVINTY として、2015年11月現在、COPDおよび喘息の
治療薬として、米国、カナダおよび を含む40ヵ国以上で承認されています。
喘息治療の目標は、健康人と変わらない日常生活を れるようにすることです。本邦の喘息予防・管
理ガイドライン(JGL)
*において、ICSは、あら る重症度の喘息患者さんに対して、基本治療薬であること
が記されています。また、低用量または中用量のICSの単独投与で喘息をコントロールできなかったときに
は、LABAの追加療法が推 されています。ICSを単独投与するよりもICS/LABA配合剤として投与す
ることにより、より低用量のICSで、かつ、より短期間に高いコントロールが得られる[GlobalInitiativefor
Asthma(GINA)
*;JGL
*]ことから、 レルベアエリプタは、本邦においても2013年9月に「気管支喘息(吸入
ステロイド剤及び長時間作動型吸入β
2刺激剤の併用が必要な場合)」の効能・効果で国内製造販売
承認を 得しました。
また、慢性閉塞性肺疾患(COPD)に対する薬物治療の目標は、症状を軽減し、増悪の頻度と重症度
を低下させ、健康状態と運動壉容能を改善することです[GlobalInitiativeforChronicObstructive
LungDisease(GOLD)
*]。GOLD
*、COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン(JRS
COPD)
*では、COPDの安定期の管理における増悪の減少と肺機能および健康状態の改善に関して、
ICSとLABAのそれぞれの単剤治療に比べた、併用療法の有効性について記載されています。 レルベア
はCOPDの適応に関しても製造販売承認 を行い、 「慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)
の諸症状の緩解(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β
2刺激剤の併用が必要な場合)」を効能・
効果とし、2016年12月に追加承認を 得しました。
*開発当時は、JGL2012、GINA2011、GOLD2015、JRSCOPD2013を参照しました。
116
レルベアの効能・効果 レルベア100エリプタ
気管支喘息(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が 必要な場合)
レルベア200エリプタ
気管支喘息(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合) 効能・効果に関連する使用上の注意
1. 気管支喘息
(1)本剤は、吸入ステロイド剤と他の薬剤との併用による治療が必要であり、併用薬として長時間作動型吸入β2刺激剤の 投与が適切と判断された患者に対して使用すること。
(2)患者に対し、次の注意を与えること。
本剤は発現した発作を速やかに軽減する薬剤ではないので、急性の発作に対しては使用しないこと。急性の発作に 対しては、短時間作動型吸入β2刺激剤(例えば吸入用サルブタモール硫酸塩)等の他の適切な薬剤を使用すること。 2. 慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解
本剤は増悪時の急性期治療を目的として使用する薬剤ではない。
レルベアの用法・用量 気管支喘息:
通常、成人にはレルベア100エリプタ1吸入(ビランテロールとして25μg及びフルチカゾンフランカルボン酸エステルとして100μg)を 1日1回吸入投与する。
なお、症状に応じてレルベア200エリプタ1吸入(ビランテロールとして25μg及びフルチカゾンフランカルボン酸エステルとして200μg) を1日1回吸入投与する。
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解:
通常、成人にはレルベア100エリプタ1吸入(ビランテロールとして25μg及びフルチカゾンフランカルボン酸エステルとして100μg)を 1日1回吸入投与する。
カバーを1回 押し下げると ブリスターシートが はがれ、薬がマウスピース
(吸入口)に セットされます ブリスターを覆っている
シートがはがされ、 巻き取られます
薬剤が入った ブリスターが 巻かれて格納されています
吸入後、空になった ブリスターは 巻き取られて 格納されます
レルベア エリプタの特性
レルベアは、喘息
※患者およびCOPD
※患者において、
1日1吸入で、呼吸機能改善効果を24時間維持する
ICS/LABA配合剤です。
※レルベアの効能・効果
気管支喘息(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)
喘息患者において、呼吸機能改善効果を24時間維持しました(海外データ)。
(15、16、27ページ)
1
COPD患者において、増悪発現を抑制しました(海外データ)。 (36ページ)
2
エリプタは1アクションで操作が可能なデバイスです。 (110ページ)
3
副作用
気管支喘息
第Ⅲ相国際共同試験3試験において、本剤が投与された総症例1,407例(日本人61例
を含む)中100例(7.1%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なも
のは、発声障害19例(1.4%)、口腔カンジダ症12例(0.9%)であった。日本人61例
中、臨床検査値異常を含む副作用が報告された症例は7例(11.5%)であった。その主
なものは、発声障害3例(4.9%)、口腔カンジダ症2例(3.3%)であった。 (承認時)
国内長期投与試験において、本剤が投与された総症例153例中40例(26.1%)に
臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは、口腔カンジダ症16例
(10.5%)、発声障害10例(6.5%)であった。 (承認時)
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫) (国内未承認の用量を使用した臨床試験を含む
*)
第Ⅲ相国際共同試験3試験及び第Ⅲ相海外臨床試験2試験において、本剤が投与され
た総症例2,022例中196例(9.7%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。
その主なものは、口腔カンジダ症77例(3.8%)、中咽頭カンジダ症22例(1.1%)、肺
炎8例(0.4%)、発声障害8例(0.4%)であった。 (承認時)
国内長期投与試験において、本剤が投与された総症例60例中12例(20.0%)に臨床
検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは、発声障害6例(10.0%)、尿
中遊離コルチゾール減少2例(3.3%)であった。 (承認時)
重大な副作用としては、アナフィラキシー反応(咽頭浮腫、気管支痙攣等)、肺炎が報告
された。 (11、30、47、49~52ページ)
* 慢性閉塞性肺疾患に対して国内で承認されている製剤は、レルベア100エリプタのみである。
4
レルベアの用法・用量 気管支喘息:
通常、成人にはレルベア100エリプタ1吸入(ビランテロールとして25μg及びフルチカゾンフランカルボン酸エステルとして100μg)を 1日1回吸入投与する。
なお、症状に応じてレルベア200エリプタ1吸入(ビランテロールとして25μg及びフルチカゾンフランカルボン酸エステルとして200μg) を1日1回吸入投与する。
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解:
通常、成人にはレルベア100エリプタ1吸入(ビランテロールとして25μg及びフルチカゾンフランカルボン酸エステルとして100μg)を 1日1回吸入投与する。
目 次
■
開発の経緯 ……… 1
■
レルベア エリプタの特性 ……… 3
■
製品情報 ……… 7
■
臨床成績 ………13
気管支喘息に対する臨床効果 ………13
1.呼吸機能改善効果[第Ⅲ相国際共同試験] ………13
2.増悪頻度の抑制効果[第Ⅲ相国際共同試験] ………20
3.アドエアとの比較[第Ⅲ相試験:海外データ] ………24
4.朝投与と夜投与の比較[第Ⅱ相試験:海外データ] ………27
5.国内長期投与試験[国内第Ⅲ相試験] ………29
COPDに対する臨床効果 ………32
1.呼吸機能改善効果[第Ⅲ相国際共同試験] ………32
2.増悪頻度の抑制効果[第Ⅲ相試験:海外データ] ………35
3.アドエアとの比較[第Ⅲ相試験:海外データ] ………39
4.死亡までの時間と呼吸機能の経年低下への影響[第Ⅲ相国際共同試験] ………42
5.国内長期投与試験[国内第Ⅲ相試験] ………46
副作用発現状況(臨床検査値異常を含む) ………49
1.気管支喘息 ………49
2.COPD ………51
■
薬物動態 ………53
吸収 ………53
1. 血中濃度 ………53
2. 絶対的バイオアベイラビリティ[外国人データ] ………61
分布 ………62
1. 分布[外国人データ] ………62
2. 血球結合および血漿蛋白結合率(in vitro) ………62
3.薬物相互作用(in vitro) ………62
代謝 ………63
1.ビランテロールトリフェニル酢酸塩の代謝[外国人データ] ………63
2.フルチカゾンフランカルボン酸エステルの代謝[外国人データ] ………63
排泄 ………64
消失 ………64
薬物相互作用[外国人データ] ………65
特別な母集団における薬物動態 ………65
■
薬効薬理 ………67
作用機序 ………67
レルベアの作用部位・作用機序 ………67
効能・効果を裏付ける薬理作用 ………68
1.レルベアの薬理作用[海外データ] ………68
2.ビランテロールの薬理作用[海外データ] ………70
薬効を裏付ける非臨床試験成績 ………76
1.ビランテロールおよびフルチカゾンフランカルボン酸エステル併用作用 ………76
2.ビランテロールの薬理学的特徴 ………77
3.フルチカゾンフランカルボン酸エステルの薬理学的特徴 ………83
その他の薬理作用 ………87
1.副腎皮質機能(HPA-axis)への影響 ………87
2.循環器系への影響 ………99
■
一般薬理試験および毒性試験 ……… 101
一般薬理試験 ……… 101
毒性試験 ……… 102
■
製剤学的事項 ……… 109
製剤の安定性 ……… 109
エリプタ製剤の吸入方法(共通) ……… 110
■
取扱い上の注意 ……… 112
■
包装 ……… 112
■
関連情報 ……… 112
■
主要文献 ……… 113
■
製造販売業者の氏名または名称および住所(資料請求先) ……… 115
製品情報
■ 組成・性状
レルベア100エリプタ レルベア200エリプタ
14吸入用、30吸入用 14吸入用、30吸入用
ビランテロール トリフェニル酢酸塩
フルチカゾンフラン カルボン酸エステル
ビランテロール トリフェニル酢酸塩
フルチカゾンフラン カルボン酸エステル 1ブリスター中
の量
40μg
(ビランテロールとして25μg)
100μg 40μg
(ビランテロールとして25μg)
200μg
添加物 乳糖水和物注)、ステアリン酸マグネシウム
性状 本品は定量式吸入粉末剤で、ブリスターの内容物は白色の粉末である。 注)夾雑物として乳蛋白を含む
■ 有効成分に関する理化学的知見
一般名:ビランテロールトリフェニル酢酸塩(VilanterolTrifenatate)
化学名: 4- {(1R)-2-[(6- {2-[(2,6-Dichlorobenzyl)oxy]ethoxy} hexyl)amino]-1-hydroxyethyl} -2-
(hydroxymethyl)phenolmono(2,2,2-triphenylacetate)
分子式:C
24H
33Cl
2NO
5・C
20H
16O
2分子量:774.77
性 状:白色の粉末である。
一般名:フルチカゾンフランカルボン酸エステル(FluticasoneFuroate)
化学名: 6α,9-Difluoro-17β-[(fluoromethylsulfanyl)carbonyl]-11β-hydroxy-16α-methyl-3-oxoandrosta-1,4-
dien-17α-ylfuran-2-carboxylate
分子式:C
27H
29F
3O
6S
分子量:538.58
性 状:白色の粉末である。
「禁忌を含む使用上の注意」の改訂に十分ご留意ください。
HO HO
Cl
Cl
CO2H O O
HN HO H
構造式:
O
S
H F
F
F
CH3
CH3
HO O
H H
H
O O
O
CH3
H
構造式:
禁忌(次の患者には投与しないこと)
(1)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
(2) 有効な抗菌剤の存在しない感染症、深在性真菌症の患者[ステロイドの作用により症状を増悪するおそ
れがある。]
■ 禁忌
※※
■ 効能・効果
レルベア100エリプタ
気管支喘息(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β
2刺激剤の併用が必要な場合)
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β
2刺激
剤の併用が必要な場合)
レルベア200エリプタ
気管支喘息(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β
2刺激剤の併用が必要な場合)
効能・効果に関連する使用上の注意
1. 気管支喘息
(1)本剤は、吸入ステロイド剤と他の薬剤との併用による治療が必要であり、併用薬として長時間作動型吸入β
2刺激剤の投与が適切と判断された患者に対して使用すること。
(2)患者に対し、次の注意を与えること。
本剤は発現した発作を速やかに軽減する薬剤ではないので、急性の発作に対しては使用しないこと。急性の
発作に対しては、短時間作動型吸入β
2刺激剤(例えば吸入用サルブタモール硫酸塩)等の他の適切な薬剤
を使用すること。
2. 慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解
本剤は増悪時の急性期治療を目的として使用する薬剤ではない。
※※
■ 用法・用量
気管支喘息:
通常、成人にはレルベア100エリプタ1吸入(ビランテロールとして25μg及びフルチカゾンフランカルボン酸エステルとして
100μg)を1日1回吸入投与する。
なお、症状に応じてレルベア200エリプタ1吸入(ビランテロールとして25μg及びフルチカゾンフランカルボン酸エステル
として200μg)を1日1回吸入投与する。
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解:
通常、成人にはレルベア100エリプタ1吸入(ビランテロールとして25μg及びフルチカゾンフランカルボン酸エステルとし
て100μg)を1日1回吸入投与する。
用法・用量に関連する使用上の注意
患者に対し、本剤の過度の使用により不整脈、心停止等の重篤な副作用が発現する危険性があることを理解
させ、本剤を1日1回なるべく同じ時間帯に吸入するよう (1日1回を超えて投与しないよう)注意を与えること。 (「過量
投与」の項参照)
※※
※※
製品情報
■ 使用上の注意
1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(1)結核性疾患又は感染症の患者[ステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある。]
(2)心疾患を有する患者[上室性頻脈、期外収縮等の不整脈、QT延長があらわれるおそれがある。]
(3)肝障害のある患者[本剤の血中濃度が増加し、全身性の作用が発現する可能性が高くなるおそれがある。]
※※
2. 重要な基本的注意
(1)本剤は既に起きている気管支喘息の発作又は慢性閉塞性肺疾患の増悪を速やかに軽減する薬剤ではない
ので、毎日規則正しく使用するよう患者を指導すること。
(2)本剤の投与期間中に発現する気管支喘息の急性の発作又は慢性閉塞性肺疾患の急性増悪に対しては、
短時間作動型吸入β
2刺激剤等の他の適切な薬剤を使用するよう患者に注意を与えること。
また、その薬剤の使用量が増加したり、あるいは効果が十分でなくなってきた場合には、疾患の管理が十分でな
いことが考えられるので、可及的速やかに医療機関を受診し医師の治療を求めるよう患者に注意を与えること。
そのような状態では患者の生命が脅かされる可能性があるので、喘息患者では患者の症状に応じてステロイ
ド療法の強化(本剤のより高用量製剤への変更等)を考慮すること。
(3)本剤の投与終了後に症状の悪化があらわれることがあるので、患者自身の判断で本剤の使用を中止すること
がないよう指導すること。また、投与を中止する場合には観察を十分に行うこと。
(4)他の吸入薬と同様に、本剤の吸入後にも喘鳴の増加を伴う奇異性気管支痙攣があらわれることがある。気管
支痙攣が認められた場合には、直ちに本剤の投与を中止し、短時間作動型気管支拡張剤による治療を行うこ
と。また、患者を評価し、必要に応じて他の治療法を考慮すること。
(5)本剤の投与期間中に喘息に関連した事象及び喘息の悪化があらわれることがある。本剤の投与開始後に喘
息症状がコントロール不良であったり、悪化した場合には、患者自身の判断で本剤の吸入を中止せずに、医師
に相談するよう指導すること。
(6)全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが、吸入ステロイド剤の投与により全身性の作用(クッシング症候
群、クッシング様症状、副腎皮質機能抑制、小児の成長遅延、骨密度の低下、白内障、緑内障を含む)が発現
する可能性があるので、吸入ステロイド剤の投与量は患者毎に喘息をコントロールできる最少用量に調節する
こと。特に長期間、大量投与の場合には定期的に検査を行い、全身性の作用が認められた場合には患者の
喘息症状を観察しながら適切な処置を行うこと。
(7)慢性閉塞性肺疾患患者を対象とした国際共同臨床試験及び海外臨床試験において、肺炎の発現が本剤の
用量依存的に増加することが報告されている。一般に肺炎の発現リスクが高いと考えられる患者へ本剤を投
与する場合には注意すること。 (「重大な副作用」の項参照)
(8)本剤は患者の喘息症状に応じて最適な用量を選択する必要があるため、本剤の投与期間中は患者を定期
的に診察すること。
レルベア100で症状が安定している患者での治療のステップダウンについて
レルベア100からのステップダウンは慎重に行うべきであり、ステップダウンの際には中用量吸入ステロイド剤(ICS)注1)単剤 による治療、もしくは、低用量ICS注1)とロイコトリエン拮抗薬、長時間作用性β2刺激薬、キサンチン製剤など他の喘息治 療薬との併用療法への切り替えを行う。上記の治療で良好なコントロールが維持されたことを確認した上で、低用量 ICS注1)単剤による治療への切り替えを考慮する。
注1)吸入ステロイド剤の例
吸入ステロイド剤 中用量(μg/日) 低用量(μg/日) フルチカゾンプロピオン酸エステル-DPI 400 100〜200
ブデソニド-DPI 800 200〜400
シクレソニド-HFA 400 100〜200
ベクロメタゾンプロピオン酸エステル-HFA 400 100〜200 モメタゾンフランカルボン酸エステル-DPI 400 100〜200 DPI:ドライパウダー吸入器、HFA:代替フロンガス
(喘息予防・管理ガイドライン 2015, P120を参照し作表)
(9)過度に本剤の使用を続けた場合、不整脈、場合により心停止を起こすおそれがあるので、用法・用量を超え
て投与しないよう注意すること。 (「過量投与」の項参照)
3. 相互作用
フルチカゾンフランカルボン酸エステル及びビランテロールトリフェニル酢酸塩は、主としてCYP3A4で代謝される。
併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
CYP3A4阻害作用を 有する薬剤
リトナビル ケトコナゾール
(経口剤:国内未発売) エリスロマイシン等
副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合 と同様の症状があらわれる可能性がある。 なお、本剤とケトコナゾール(経口剤)を併用 した臨床薬理試験において、血中のビラン テロール及びフルチカゾンフランカルボン 酸エステルの曝露量の増加が認められたと の報告がある。
CYP3A4による代謝が阻害されることによ り、本剤の血中濃度が上昇する可能性があ る。(「薬物動態」の項参照)
β遮断薬 本剤の作用が減弱するおそれがある。 β受容体において本剤と競合する。
QT間隔延長を起こす ことが知られている薬剤
抗不整脈剤 三環系抗うつ剤等
QT間隔が延長され心室性不整脈等のリス クが増大するおそれがある。
いずれもQT間隔を延長させる可能性があ る。(「薬物動態」の項参照)
製品情報
4. 副作用
気管支喘息
第Ⅲ相国際共同試験3試験において、本剤が投与された総症例1407例(日本人61例を含む)中100例(7.1%)に
臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは、発声障害19例(1.4%)、口腔カンジダ症12例
(0.9%)であった。日本人61例中、臨床検査値異常を含む副作用が報告された症例は7例(11.5%)であった。その
主なものは、発声障害3例(4.9%)、口腔カンジダ症2例(3.3%)であった。 (承認時)
国内長期投与試験において、本剤が投与された総症例153例中40例(26.1%)に臨床検査値異常を含む副作用
が報告された。その主なものは、口腔カンジダ症16例(10.5%)、発声障害10例(6.5%)であった。 (承認時)
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)
第Ⅲ相国際共同試験3試験及び第Ⅲ相海外臨床試験2試験において、本剤が投与された総症例2022例中196例
(9.7%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは、口腔カンジダ症77例(3.8%)、中咽頭カン
ジダ症22例(1.1%)、肺炎8例(0.4%)、発声障害8例(0.4%)であった。 (承認時)
国内長期投与試験において、本剤が投与された総症例60例中12例(20.0%)に臨床検査値異常を含む副作用が
報告された。その主なものは、発声障害6例(10.0%)、尿中遊離コルチゾール減少2例(3.3%)であった。 (承認時)
(1)重大な副作用
1) アナフィラキシー反応:アナフィラキシー反応(咽頭浮腫、気管支痙攣等)があらわれることがある(頻
度不明
注))ので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行う
こと。
2)肺炎(0.5%) :肺炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な
処置を行うこと。
(2)その他の副作用
1%以上 1%未満 頻度不明注)
過敏症 発疹、血管浮腫 蕁麻疹
感染症 口腔咽頭カンジダ症 インフルエンザ、気管支炎、
上気道感染
精神神経系 頭痛、振戦、不安
循環器 期外収縮、動悸、頻脈
呼吸器 発声障害 口腔咽頭痛、鼻咽頭炎、
咽頭炎、副鼻腔炎、咳嗽
鼻炎、気管支痙攣
消化器 腹痛
筋骨格系 関節痛、背部痛、筋痙縮、
骨折
その他 発熱
発現頻度は、承認時の主要な臨床試験の結果に基づき算出した。 注)頻度算出の対象試験以外で認められた副作用は頻度不明とした。
※※、※
5. 妊婦、産婦、授乳婦等への投与
(1)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ
投与すること。 [ビランテロールの高用量の吸入又は皮下投与により、ウサギの胎児に眼瞼開存、口蓋裂などの
所見及び発育抑制が報告されている。また、フルチカゾンフランカルボン酸エステルの高用量の吸入投与によ
り、ラットの胎児では母動物毒性に関連した胎児の低体重、胸骨の不完全骨化の発現率増加、ウサギでは流
産が報告されている。]
(2)授乳中の婦人に対しては、患者に対する本剤の重要性を考慮した上で授乳の中止あるいは本剤の投与を中
止すること。 [他のβ
2刺激剤及び副腎皮質ステロイド剤はヒト乳汁中に移行することが知られている。ラットの授
乳期にビランテロール又はフルチカゾンフランカルボン酸エステルを単独で投与したとき、生後10日の出生児血
漿中に薬物が検出された(それぞれ1/54又は6/54例)。]
6. 小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
※※
7. 過量投与
徴候・症状:本剤の過量投与によりβ刺激剤の薬理学的作用による症状(頻脈、不整脈、振戦、頭痛及び筋痙攣
等)の増悪や副腎皮質機能抑制等の全身性の作用が発現するおそれがある。また、外国人健康成人にビランテ
ロール/フルチカゾンフランカルボン酸エステル100/800μgを1日1回7日間吸入投与したときQT間隔延長が認めら
れた。 (「薬物動態」の項参照)
処置:本剤の過量投与時の特異的な解毒剤はない。対症療法を行うとともに、必要に応じて患者をモニターする
こと。
8. 適用上の注意
(1)本剤は口腔内への吸入投与にのみ使用すること (内服しても効果はみられない)。
(2)吸入後:本剤吸入後に、 うがいを実施するよう患者を指導すること(口腔咽頭カンジダ症又は嗄声の予防の
ため)。ただし、 うがいが困難な患者には、 うがいではなく、口腔内をすすぐよう指導すること。
※※2016年12月改訂(第5版) ( :改訂箇所)
※2015年11月改訂(第4版)
臨床成績 「禁忌を含む使用上の注意」等については7~12ページをご参照ください。
気管支喘息に対する臨床効果
1.呼吸機能改善効果 [第Ⅲ相国際共同試験]
1〜4)HZA106827試験
目 的:持続型気管支喘息患者を対象に、レルベア100またはフルチカゾンフランカルボン酸エステル(FF)100μgをそれぞれ1日1回、12週間 吸入投与し、有効性および安全性を比較検討する。
対 象:フルチカゾンプロピオン酸エステル(FP)200〜500μg/日、サルメテロール/FP100/200μg/日またはそれらと同等量で治療されてお り、症状のある12歳以上の持続型気管支喘息患者609例(日本人50例を含む)
方 法:多施設共同・層別割付・無作為化・二重盲検・プラセボ対照・並行群間比較試験。レルベア100、FF100μgまたはプラセボを1日 1回夜に、それぞれエリプタを用いて12週間吸入投与した。
評価項目:有効性評価項目…複合主要評価項目:投与12週目におけるFEV1トラフ値の変化量、投与12週目における投与後0〜24時間の FEV1加重平均値
副次評価項目:24時間発作治療薬未使用日数の割合の変化量、24時間無症状日数の割合の変化量、QOL評 価[AsthmaQualityofLifeQuestionnaire+12(AQLQ+12)]の変化量、効果不十分により治 験を中止した被験者数
その他の評価項目:投与1〜12週目における毎朝および毎夜のピークフロー値の変化量
安全性評価項目…有害事象、重度喘息増悪、口腔咽頭検査、臨床検査値、24時間尿中コルチゾール排泄量、バイタルサイン、12誘 導心電図
解析計画:FEV1トラフ値のベースライン値からの平均変化量および投与12週目の投与後0〜24時間のFEV1加重平均値は、ITT集団を対象 にANCOVAモデルを用いて解析した。
[承認時評価資料]
[Bleecker E et al:J Allergy Clin Immunol Pract 2014;2(5), 553-561] 利益相反:本試験にかかわる費用は、グラクソ・スミスクライン(株)が負担した。著者には、グラクソ・スミスクライン(株)の社員が含まれた。
HZA106829試験
目 的:持続型気管支喘息患者を対象に、レルベア200またはフルチカゾンフランカルボン酸エステル(FF)200μgをそれぞれ1日1回、24週間 吸入投与し、有効性および安全性を比較検討する。また、フルチカゾンプロピオン酸エステル(FP)500μgを1日2回、24週間吸入投与 し、有効性および安全性を比較検討する。
対 象:FP1,000μg/日、サルメテロール/FP100/500μg/日またはそれらと同等量で治療されており、症状のある12歳以上の持続型気管支 喘息患者586例(日本人36例を含む)
方 法:多施設共同・層別割付・無作為化・二重盲検・ダブルダミー・実薬対照・並行群間比較試験。レルベア200またはFF200μgを1 日1回夜にエリプタを用いて、あるいはFP500μgを1日2回朝夜にディスカスを用いて、いずれも24週間吸入投与した。
評価項目:有効性評価項目…複合主要評価項目:投与24週目におけるFEV1トラフ値の変化量、投与24週目における投与後0〜24時間の FEV1加重平均値
副次評価項目:24時間発作治療薬未使用日数の割合の変化量、24時間無症状日数の割合の変化量、QOL評 価[AsthmaQualityofLifeQuestionnaire+12(AQLQ+12)]の変化量
その他の評価項目:投与1〜12週目および投与1〜24週目における毎朝および毎夜のピークフロー値の変化量 安全性評価項目…有害事象、重度喘息増悪、口腔咽頭検査、臨床検査値、24時間尿中コルチゾール排泄量、バイタルサイン、12誘
導心電図
解析計画:複合主要評価項目および副次評価項目は、ITT集団を対象にANCOVAモデルを用いて解析した。
[承認時評価資料]
[O'Byrne PM et al:Eur Respir J 2014;43(3), 773-782] 利益相反:本試験にかかわる費用は、グラクソ・スミスクライン(株)が負担した。著者には、グラクソ・スミスクライン(株)の社員が含まれた。 本邦において、FF単剤は承認されていない。
本剤は、日本を含む第Ⅲ相国際共同試験、海外第Ⅲ相臨床試験の成績に基づいて承認されました。
このため、一部国内の承認用法・用量と異なる成績が含まれています。
本剤の有効成分であるフルチカゾンフランカルボン酸エステルとビランテロールの単剤での投与は、レル
ベアの効能・効果である「気管支喘息(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β
2刺激剤の併用が必要な
場合)」の承認は取得しておりません。
フルチカゾンプロピオン酸エステルの用法・用量
成人には、フルチカゾンプロピオン酸エステルとして通常1回100μgを1日2回吸入投与する。 なお、症状により適宜増減するが、1日の最大投与量は800μgを限度とする。
小児には、フルチカゾンプロピオン酸エステルとして通常1回50μgを1日2回吸入投与する。 なお、症状により適宜増減するが、1日の最大投与量は200μgを限度とする。
レルベアの使用上の注意(抜粋) 6. 小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。 レルベアの用法・用量(抜粋)
気管支喘息:
通常、成人にはレルベア100エリプタ1吸入(ビランテロールとして25μg及びフルチカゾンフランカルボン酸エステルとして100μg)を 1日1回吸入投与する。
なお、症状に応じてレルベア200エリプタ1吸入(ビランテロールとして25μg及びフルチカゾンフランカルボン酸エステルとして200μg) を1日1回吸入投与する。
サルメテロールの用法・用量
成人にはサルメテロールとして1回50μgを1日2回朝および就寝前に吸入投与する。
小児にはサルメテロールとして1回25μgを1日2回朝および就寝前に吸入投与する。なお、症状に応じて1回50μg1日2回まで増 量できる。
レルベアの効能・効果 レルベア100エリプタ
気管支喘息(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が 必要な場合)
レルベア200エリプタ
気管支喘息(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合) 効能・効果に関連する使用上の注意
1. 気管支喘息
(1)本剤は、吸入ステロイド剤と他の薬剤との併用による治療が必要であり、併用薬として長時間作動型吸入β2刺激剤の 投与が適切と判断された患者に対して使用すること。
(2)患者に対し、次の注意を与えること。
本剤は発現した発作を速やかに軽減する薬剤ではないので、急性の発作に対しては使用しないこと。急性の発作に 対しては、短時間作動型吸入β2刺激剤(例えば吸入用サルブタモール硫酸塩)等の他の適切な薬剤を使用すること。 2. 慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解
本剤は増悪時の急性期治療を目的として使用する薬剤ではない。
臨床成績
● 呼吸機能パラメータの変化
1〜4)[複合主要評価項目・その他の評価項目]
中等症持続型気管支喘息患者にレルベア100を12週間、重症持続型気管支喘息患者にレルベア200を24週間
吸入投与した結果、 レルベア100およびレルベア200の両用量において呼吸機能の改善が認められた。
▼ 呼吸機能パラメータ(レルベア100 vs FF 100μgまたはプラセボ)
[承認時評価資料]
[Bleecker E et al:J Allergy Clin Immunol Pract 2014;2(5), 553-561]
HZA106827
レルベア100群 FF 100μg群 プラセボ群 FEV1トラフ値の変化量(投与12週目)(L)[複合主要評価項目]
変化量 LS mean(SE) 0.368(0.0304) 0.332(0.0302) 0.196(0.0310) プラセボ群との差
(95%CI) p値
0.172
(0.087, 0.258)
<0.001
0.136
(0.051, 0.222) 0.002
―
FF 100μg群との差 (95%CI)
p値
0.036
(−0.048, 0.120) 0.405
― ―
投与後0~24時間のFEV1加重平均値の変化量(投与12週目)(L)[複合主要評価項目]
変化量 LS mean(SE) 0.513(0.0430) 0.398(0.0432) 0.212(0.0456) プラセボ群との差
(95%CI) p値
0.302
(0.178, 0.426)
<0.001
0.186
(0.062, 0.310) 0.003
―
FF 100μg群との差 (95%CI)
p値
0.116
(−0.005, 0.236) 0.060
― ―
朝のピークフロー値の変化量(投与1~12週目)(L/min)[その他の評価項目]
変化量 LS mean(SE) 32.9(2.42) 18.3(2.41) −0.4(2.42) 夜のピークフロー値の変化量(投与1~12週目)(L/min)[その他の評価項目]
変化量 LS mean(SE) 26.4(2.35) 14.1(2.34) −1.8(2.36) ベースライン値、地域、性別、年齢および投与群を共変量とするANCOVA
HZA106829
レルベア200群 FF 200μg群 FP 500μg 1日2回群 FEV1トラフ値の変化量(投与24週目)(L)[複合主要評価項目]
変化量 LS mean(SE) 0.394(0.0302) 0.201(0.0303) 0.183(0.0300) FP 500μg 1日2回群との差
(95%CI) p値
0.210
(0.127, 0.294)
<0.001
0.018
(−0.066, 0.102)
―
―
FF 200μg群との差 (95%CI)
p値
0.193
(0.108, 0.277)
<0.001
― ―
投与後0~24時間のFEV1加重平均値の変化量(投与24週目)(L)[複合主要評価項目]
変化量 LS mean(SE) 0.464(0.0470) 0.328(0.0493) 0.258(0.0483) FP 500μg 1日2回群との差
(95%CI) p値
0.206
(0.073, 0.339) 0.003
― ―
FF 200μg群との差 (95%CI)
p値
0.136
(0.001, 0.270) 0.048
― ―
朝のピークフロー値の変化量(投与1~24週目)(L/min)[その他の評価項目]
変化量 LS mean(SE) 51.8(2.94) 18.2(2.97) 18.8(2.95) FP 500μg 1日2回群との差
(95%CI) p値
32.9
(24.8, 41.1)
<0.001
― ―
FF 200μg群との差 (95%CI)
p値
33.5
(25.3, 41.7)
<0.001
― ―
夜のピークフロー値の変化量(投与1~24週目)(L/min)[その他の評価項目]
変化量 LS mean(SE) 39.8(2.93) 9.1(2.98) 13.6(2.96) FP 500μg 1日2回群との差
(95%CI) p値
26.2
(18.0, 34.3)
<0.001
― ―
FF 200μg群との差 (95%CI)
p値
30.7
(22.5, 38.9)
<0.001
― ―
ベースライン値、地域、性別、年齢および投与群を共変量とするANCOVA
▼ 呼吸機能パラメータ(レルベア200 vs FF 200μgまたはFP 500μg 1日2回)
[承認時評価資料]
[O'Byrne PM et al:Eur Respir J 2014;43(3), 773-782]
フルチカゾンプロピオン酸エステルの用法・用量
成人には、フルチカゾンプロピオン酸エステルとして通常1回100μgを1日2回吸入投与する。 なお、症状により適宜増減するが、1日の最大投与量は800μgを限度とする。
小児には、フルチカゾンプロピオン酸エステルとして通常1回50μgを1日2回吸入投与する。 なお、症状により適宜増減するが、1日の最大投与量は200μgを限度とする。
臨床成績
● 夜のピークフロー値の変化量(投与1~12週目)
1、2)[その他の評価項目]
※中等症持続型気管支喘息患者にレルベア100を12週間吸入投与した結果、投与1〜12週目における夜のピーク
フロー値の変化量の最小二乗平均値(SE)は、プラセボ群-1.8(2.36)、FF100μg群14.1(2.34)に対し、レルベア
100群26.4(2.35)であった。
▼ 夜のピークフロー値の推移─変化量─(投与1~12週目) (ITT)
84
0 7 14 21 28 35 42 49 56 63 70 77 (日)
治療期間
夜のピークフロー値(変化量)
(L/min) 50
40
30
20
10
0
-10
プラセボ群(n=202) FF 100μg群(n=204) レルベア100群(n=201)
mean
[承認時評価資料]
[Bleecker E et al:J Allergy Clin Immunol Pract 2014;2(5), 553-561]
※本項目は、15、16ページに掲載している呼吸機能改善効果に関連する内容のため、副次評価項目の結果の前に掲載しています。
フルチカゾンプロピオン酸エステルの用法・用量
成人には、フルチカゾンプロピオン酸エステルとして通常1回100μgを1日2回吸入投与する。 なお、症状により適宜増減するが、1日の最大投与量は800μgを限度とする。
小児には、フルチカゾンプロピオン酸エステルとして通常1回50μgを1日2回吸入投与する。 なお、症状により適宜増減するが、1日の最大投与量は200μgを限度とする。
● 24時間発作治療薬未使用日数および24時間無症状日数の割合の変化量
1〜4)[副次評価項目]
中等症持続型気管支喘息患者にレルベア100を12週間、重症持続型気管支喘息患者にレルベア200を24週間
吸入投与した結果、レルベア100およびレルベア200の両用量において発作治療薬使用の減少および無症状
日数の増加が示された。
▼ 24時間発作治療薬未使用日数および24時間無症状日数の割合の変化量(ITT)
[承認時評価資料]
[Bleecker E et al:J Allergy Clin Immunol Pract 2014;2(5), 553-561]
[O'Byrne PM et al:Eur Respir J 2014;43(3), 773-782]
HZA106827
レルベア100群 FF 100μg群 プラセボ群 24時間発作治療薬未使用日数の割合の変化量(投与1~12週目)
変化量 LS mean(SE)(%) 1週あたりの相当量(日)
37.1(2.26) 2.6
26.5(2.25) 1.9
17.8(2.26) 1.2 24時間無症状日数の割合の変化量(投与1~12週目)
変化量 LS mean(SE)(%) 1週あたりの相当量(日)
32.5(2.14) 2.3
20.4(2.13) 1.4
14.6(2.15) 1.0
HZA106829
レルベア200群 FF 200μg群 FP 500μg 1日2回群 24時間発作治療薬未使用日数の割合の変化量(投与1~24週目)
変化量 LS mean(SE)(%) 1週あたりの相当量(日)
38.2(2.42) 2.7
26.6(2.45) 1.9
31.9(2.45) 2.2 FP 500μg 1日2回群との差(%)
(95%CI) p値
1週あたりの差(日)
6.3
(−0.4, 13.1) 0.067
0.4
― ―
FF 200μg群との差 (95%CI)
p値
1週あたりの差(日)
11.7
(4.9, 18.4)
<0.001 0.8
― ―
24時間無症状日数の割合の変化量(投与1~24週目) 変化量 LS mean(SE)(%)
1週あたりの相当量(日)
29.3(2.29) 2.1
21.0(2.32) 1.5
24.5(2.31) 1.7 FP 500μg 1日2回群との差(%)
(95%CI) p値
1週あたりの差(日)
4.9
(−1.6, 11.3) 0.137
0.3
― ―
FF 200μg群との差 (95%CI)
p値
1週あたりの差(日)
8.4
(2.0, 14.8) 0.010
0.6
― ―
ベースライン値、地域、性別、年齢および投与群を共変量とするANCOVA
臨床成績
● HZA106827試験における安全性
1、2)[安全性評価項目]
副作用の発現頻度は、レルベア100群7%(14/201例)、FF100μg群5%(10/205例)、プラセボ群1%(3/203例)で
あった。レルベア100群ではプラセボ群に比べて24時間尿中コルチゾール排泄量が減少した。いずれかの群で2
例以上に発現した主な副作用は、口腔カンジダ症[レルベア100群4例(2%)、FF100μg群2例(<1%)、プラセボ
群0例]、中咽頭カンジダ症[レルベア100群1例(<1%)、FF100μg群2例(<1%)、プラセボ群0例]、発声障害[レ
ルベア100群2例(<1%)、FF100μg群0例、プラセボ群0例]、鼻出血[レルベア100群2例(<1%)、FF100μg群0
例、プラセボ群0例]であった。重篤な副作用および死亡に至った有害事象の報告はなかった。試験薬剤の投与
中止または試験中止に至った有害事象は3例[レルベア100群2例(<1%)、プラセボ群1例(<1%)]で報告され
た。そのうち、プラセボ群1例、レルベア100群1例が試験薬剤と関連があると判断された。
[承認時評価資料][Bleecker E et al:J Allergy Clin Immunol Pract 2014;2(5), 553-561]
● HZA106829試験における安全性
3、4)[安全性評価項目]
治療期間および追跡期間で、副作用はレルベア200群9%(17/197例)、FP 500μg1日2回群8%(16/195例)、
FF200μg群4%(8/194例)に発現した。いずれかの群で2%以上に発現した主な副作用は、口腔カンジダ症[レ
ルベア200群4例(2%)、FP500μg1日2回群3例(2%)、FF200μg群1例(<1%)]、中咽頭カンジダ症[レルベア
200群4例(2%)、FP 500μg1日2回群2例(1%)、FF 200μg群1例(<1%)]、発声障害[レルベア200群5例
(3%)、FP500μg1日2回群3例(2%)、FF200μg群1例(<1%)]であった。重篤な有害事象は9例(2%)報告さ
れ、そのうち2例(レルベア200群:心房細動、FP 500μg1日2回群:喀血)が試験薬剤との関連ありと判断され
た。試験薬剤の投与中止または試験中止に至った有害事象は12例[レルベア200群7例(4%)、FP500μg1日2回
群2例(1%)、FF200μg群3例(2%)]で報告された。
[承認時評価資料][O'Byrne PM et al:Eur Respir J 2014;43(3), 773-782]
フルチカゾンプロピオン酸エステルの用法・用量
成人には、フルチカゾンプロピオン酸エステルとして通常1回100μgを1日2回吸入投与する。 なお、症状により適宜増減するが、1日の最大投与量は800μgを限度とする。
小児には、フルチカゾンプロピオン酸エステルとして通常1回50μgを1日2回吸入投与する。 なお、症状により適宜増減するが、1日の最大投与量は200μgを限度とする。
レルベアの使用上の注意(抜粋) 2. 重要な基本的注意
(1)本剤は既に起きている気管支喘息の発作又は慢性閉塞性肺疾患の増悪を速やかに軽減する薬剤ではないので、毎日 規則正しく使用するよう患者を指導すること。
6. 小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。 レルベアの用法・用量(抜粋)
気管支喘息:
通常、成人にはレルベア100エリプタ1吸入(ビランテロールとして25μg及びフルチカゾンフランカルボン酸エステルとして100μg)を 1日1回吸入投与する。
なお、症状に応じてレルベア200エリプタ1吸入(ビランテロールとして25μg及びフルチカゾンフランカルボン酸エステルとして200μg) を1日1回吸入投与する。
レルベアの効能・効果(抜粋) レルベア100エリプタ
気管支喘息(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が 必要な場合)
サルメテロールの用法・用量
成人にはサルメテロールとして1回50μgを1日2回朝および就寝前に吸入投与する。
小児にはサルメテロールとして1回25μgを1日2回朝および就寝前に吸入投与する。なお、症状に応じて1回50μg1日2回まで増
20
2.増悪頻度の抑制効果 [第Ⅲ相国際共同試験]
5〜7)HZA106837試験
目 的:持続型気管支喘息患者を対象に、レルベア100またはフルチカゾンフランカルボン酸エステル(FF)100μgをそれぞれ1日1回吸入投与 し、重度喘息増悪リスクの低減を比較検討する。
対 象:フルチカゾンプロピオン酸エステル(FP)200〜1,000μg/日、サルメテロール/FP100/200〜100/500μg/日またはそれらと同等量の薬 剤で12週間以上治療されており、症状のある、試験開始前の12ヵ月間に経口または全身性ステロイド薬の投与または救急診療、ある いは入院を必要とした喘息増悪歴が1回以上ある12歳以上の持続型気管支喘息患者2,019例(日本人62例を含む)
方 法:多施設共同・無作為化・二重盲検・並行群間比較試験。レルベア100またはFF100μgを1日1回夜に、それぞれエリプタを用いて 24週間以上、最長76週間吸入投与した。
評価項目:有効性評価項目…主要評価項目:最初の重度喘息増悪※発現までの時間
副次評価項目:患者1人あたりの1年間の重度喘息増悪の発現率、投与36週目の夜投与前のFEV1トラフ値の 変化量
その他の評価項目:AsthmaControlQuestionnaire7(ACQ7)スコア0.75以下の患者の割合
安全性評価項目…重度喘息増悪による入院回数、救急診療/応急処置の受診回数、予定外の医療機関受診回数、気管内挿管 回数、有害事象、バイタルサイン、肝機能検査、日本人患者の血液生化学検査および血液学的検査
※重度喘息増悪: 3日間以上の全身性ステロイド薬の投与(錠剤、懸濁液または注射)を必要とする喘息症状の悪化、または全身性ステロイド 薬の投与を必要とする入院あるいは救急診療の受診を伴う喘息症状の悪化
解析計画:ITT集団を対象に、最初の重度喘息増悪発現までの時間はCox比例ハザード回帰モデルを、患者1人あたりの重度喘息増悪の年間 発現率は投与期間の対数をオフセット変数として含めた負の二項回帰モデルを、FEV1トラフ値およびACQ7スコアのベースライン値か らの変化量はANCOVAモデルを用いて解析した。また、最初の重度喘息増悪発現までの時間については、Kaplan-Meier累積発現 率曲線を作成し、感度分析としてlog-rank検定により投与群間を比較した。ACQ7スコアについては、ベースラインにおいて0.75を超える 患者と0.75以下の患者に層別割付し、ロジスティック回帰分析を用いて解析した。
[承認時評価資料]
[Bateman ED et al:Thorax 2014;69(4), 312-319]
[Bateman ED et al:Thorax 2014;69(4), 312-319; Online Repository Materials] 利益相反:本試験にかかわる費用は、グラクソ・スミスクライン(株)が負担した。著者には、グラクソ・スミスクライン(株)の社員が含まれた。 本邦において、FF単剤は承認されていない。
● 最初の重度喘息増悪発現までの時間
5、6)[主要評価項目]
喘息増悪歴がある持続型気管支喘息患者にレルベア100を24週間以上、最長76週間吸入投与した結果、投与52
週目までに重度喘息増悪が1回以上発現する調整確率
※は12.8%(95%CI:10.7,14.9)であった。FF100μg群
[調整確率15.9%(95%CI:13.5, 18.2)]に対するレルベア100群の重度喘息増悪発現のハザード比(中間解析につ
いて調整)は0.795(95%CI:0.642, 0.985;p=0.036:log-rank検定)であった。
※ Cox比例ハザードモデル推定値
▼ 最初の重度喘息増悪発現までの時間のKaplan-Meier累積発現率曲線(ITT)
FF 100μg群 レルベア100群 95%CI
(週)
最初の重度喘息増悪発現率
(%)
7 1,010
1,009 980 990
952 971
932 950
904 879 852 828 806 786 767 755 709 457 327 191 110 50 23 5 932 911 888 875 850 832 814 802 754 494 342 199 120 38 14
最初の重度喘息増悪発現までの時間
有リスク患者数 FF 100μg群 レルベア100群
0 4 8 12 16 20 24 28 32 36 40 44 48 52 56 60 64 68 72 76 0
10 20
0 4 8 12 16 20 24 28 32 36 40 44 48 52 56 60 64 68 72 76 20
10
0
(週)
最初の重度喘息増悪発現率
(%)
7 1,010 980 952 932 904 879 852 828 806 786 767 755 709 457 327 191 110 50 23
重度喘息増悪の初回発現までの期間
有リスク患者数 FF 100μg群
0 4 8 12 16 20 24 28 32 36 40 44 48 52 56 60 64 68 72 76 0
10
20 レルベア100群FF 100μg群 95%CI
[承認時評価資料]
[Bateman ED et al:Thorax 2014;69(4), 312-319] ベースラインの疾患重症度(無作為化時のFEV1)、性別、年齢および地域を共変量に含めたCox比例ハザード回帰モデル
臨床成績
● 患者1人あたりの1年間の重度喘息増悪の発現率
5、6)[副次評価項目]
喘息増悪歴がある持続型気管支喘息患者にレルベア100を24週間以上、最長76週間吸入投与した結果、患者
1人あたりの重度喘息増悪の年間発現率は、0.14(約7年に1回) と、FF100μg群0.19(約5年に1回)に比べ低かっ
た。レルベア100群における増悪発現率の比(FF100μg群を1とする)は0.755(95%CI:0.603,0.945;p=0.014:負
の二項回帰モデル)であった。
▼ 患者1人あたりの重度喘息増悪の年間発現率の比(ITT)
0
※息の率現発間年の悪増喘患度重のりたあ人者比1
FF 100μg群
(N=1,010) レルベア100群(N=1,009) 1.4
1.2
1.0
0.8
0.6
0.4
0.2
1.0
0.755
(95%CI:0.603, 0.945) p=0.014
※FF 100μg群を1とした場合の比
投与群、ベースラインの疾患重症度、性別、年齢および地域を共変量とし、治療期間の対数をオフセット変数とする負の二項回帰モデルによ る解析
[承認時評価資料]
[Bateman ED et al:Thorax 2014;69(4), 312-319]
レルベアの使用上の注意(抜粋) 2. 重要な基本的注意
(1)本剤は既に起きている気管支喘息の発作又は慢性閉塞性肺疾患の増悪を速やかに軽減する薬剤ではないので、毎日 規則正しく使用するよう患者を指導すること。
レルベアの効能・効果(抜粋) レルベア100エリプタ
気管支喘息(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が 必要な場合)
● 夜投与前のFEV
1トラフ値の変化量(投与36週目)
5、6)[副次評価項目]
喘息増悪歴がある持続型気管支喘息患者にレルベア100を24週間以上、最長76週間吸入投与した結果、FF
100μg群と比べて、投与12週目、36週目、52週目および治療期間中の最終来院時においてFEV
1トラフ値に有意差
が認められた(p<0.001:ANCOVA)。
▼ FEV
1トラフ値の推移─変化量─(ITT)
1,000
963 902 844
FF 100μg群
12週 36週 52週 最終来院時
(L)0.40
0.35
0.30
0.25
0.20
0
p<0.001 0.089群間差
p<0.001 群間差
0.083 p<0.001 群間差 0.095
p<0.001 群間差 0.089
FEV 1トラフ値(変化量)
解析対象患者数
1,001
レルベア100群 974 926 865
治療期間
LS mean(95%CI) レルベア100群 FF 100μg群
ベースライン値、地域、性別および投与群を共変量とするANCOVA
[承認時評価資料]
[Bateman ED et al:Thorax 2014;69(4), 312-319]