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第1章 研究の概要 調査研究報告書検索

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Academic year: 2018

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第1章 研究の概要

1.研究目的

本研究は、我が国の青少年の自己肯定感が諸外国に比べ低いと指摘されていることを踏まえ、体 験活動と自己肯定感、今の青少年に求められるへこたれない力や意欲、コミュニケーション力との 関係を検討し、これを高める体験活動の在り方を提案することを目的とした。

2.研究のポイント

〇自己肯定感や今の青少年に求められるへこたれない力、意欲、コミュニケーション力の現状と、 子供の頃の体験との関係を明らかにする。

〇従来の調査よりも子供の頃の体験を幅広く捉え、体験の量(多寡)だけではなく、体験の質(熱 中度、意欲等)との関係を明らかにする。

〇自己肯定感やへこたれない力、意欲、コミュニケーション力と、現在の価値観・人生観(就労 観、規範意識等)や生活状況との関係を明らかにする。

3.研究方法

(1)調査対象

全国の20代~60代の男女 (2)調査期間

平成28年10月4日(火)~10月6日(木) 3日間 (3)調査方法

ウェブアンケート調査 (4)調査内容

① 社会を生き抜く資質・能力

へこたれない力、意欲、コミュニケーション能力、自己肯定感 等

② 子供の頃の体験や人間関係

家庭での体験(基本的生活習慣、お手伝い、家族行事、家族との愛情・絆)

地域(放課後や休日)での体験(友だちとの遊び、一人遊び、塾、スポーツクラブ、遊びの熱中度等) 学校での体験(委員会活動、職業体験、部活動、学習意欲)

人間関係(親、先生、友だち、近所の人) ③ 現在の価値観・人生観や生活状況

就労観、結婚観、子育て観、規範意識、今の生活に対する充実感 等

(5)回収数

5,000人(各年代で男女各500人)

(調査対象者の抽出条件)以下は、平成22年国勢調査を参考にした。

・性、年齢ごとに、回答者の既婚者・未婚者の割合が実社会の構成比と大幅に異ならないよ うに配慮した。

・性、年齢ごとに、回答者の就労・未就労の割合が実社会の構成比と大幅に異ならないよう に配慮した。

・回答者の居住する地域ブロックが実社会の構成比と大幅に異ならないように配慮した。 ・回答者の居住する都市規模が実社会の構成比と大幅に異ならないように配慮した。都市規

模の分類は、平成28年4月1日時点での各市区町村の人口に応じて、「指定都市及び特別

(2)

(地域ブロック)

北海道=北海道 (1道) 東 北=青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県 (6県) 関 東=茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県 (1都6県) 中 部=新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県

静岡県、愛知県 (9県) 近 畿=三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県 (2府5県) 中 国=鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県 (5県) 四 国=徳島県、香川県、愛媛県、高知県 (4県) 九 州=福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県

沖縄県 (8県)

(地域・都市規模・年代・性別による回答者数)

北海道 東北 関東 中部 近畿 中国 四国 九州 合計

政令指定都市 7 5 54 17 25 7 0 12

20万⼈以上 2 8 35 17 26 6 7 11

20万⼈未満 11 20 97 47 36 14 6 30

政令指定都市 7 4 52 17 26 7 0 12

20万⼈以上 2 8 33 17 27 6 7 12

20万⼈未満 11 21 93 46 38 15 6 33

北海道 東北 関東 中部 近畿 中国 四国 九州 合計

政令指定都市 6 4 54 18 25 7 0 11

20万⼈以上 2 7 35 18 26 6 7 10

20万⼈未満 11 20 98 49 36 14 7 29

政令指定都市 7 4 52 17 26 7 0 12

20万⼈以上 2 8 34 17 27 6 7 11

20万⼈未満 11 20 94 47 38 16 7 30

北海道 東北 関東 中部 近畿 中国 四国 九州 合計

政令指定都市 6 4 54 18 25 7 0 11

20万⼈以上 2 7 35 18 26 6 7 10

20万⼈未満 11 21 97 49 37 14 6 29

政令指定都市 8 4 51 18 26 7 0 12

20万⼈以上 3 9 33 17 27 6 7 11

20万⼈未満 12 21 91 48 38 13 7 31

北海道 東北 関東 中部 近畿 中国 四国 九州 合計

政令指定都市 8 4 47 18 24 8 0 13

20万⼈以上 3 10 31 17 25 7 8 13

20万⼈未満 13 26 84 48 35 16 7 35

政令指定都市 8 5 45 18 25 7 0 14

20万⼈以上 3 11 29 17 25 7 9 13

20万⼈未満 13 26 82 48 36 15 8 36

北海道 東北 関東 中部 近畿 中国 四国 九州 合計

政令指定都市 8 4 48 18 25 8 0 12

20万⼈以上 2 9 31 18 27 7 8 11

20万⼈未満 12 23 86 50 39 16 8 30

政令指定都市 8 4 47 18 27 8 0 12

20万⼈以上 3 8 29 18 26 7 9 12

20万⼈未満 13 22 84 49 39 17 8 32

500

500

500

500 500

500

500

500

500

500 20代

30代

40代

50代

60代 ⼥性

男性

⼥性

男性

⼥性 男性

⼥性

男性

⼥性

(3)

4.研究モデル

(1)社会を生き抜く資質・能力について

失敗を恐れて挑戦をしない子供や打たれ弱い若者の増加が懸念されるなか、これからの時代、 様々な人とかかわりながら、何事にも意欲的に取り組む姿勢をもち、多少の困難や逆境があって もへこたれず前向きに生きていける力を身につけた大人を育てていくことが大切である。また、 こうした力の源になるのは、自己の存在や価値を肯定的に評価できる自己肯定感だと考える。

このような観点から、当機構が過去に実施した研究で子供の頃の体験との関係を明らかにした「意

欲」、「コミュニケーション力」、「自己肯定感」に加え、「へこたれない力」を社会を生き抜くために

必要な資質・能力と位置づけて本研究を行った。 (2)子供の頃の体験の量と質について

(4)

5.研究体制(体験カリキュラムに関する調査研究会)※平成 30 年3月 31 日現在

委員長 明石 要一 千葉敬愛短期大学学長

国立青少年教育振興機構理事(非常勤)、青少年教育研究センター長 委 員 青山 鉄兵 文教大学人間科学部人間科学科准教授

国立青少年教育振興機構青少年教育研究センター客員研究員 岩崎 久美子 放送大学教養学部教授

遠藤 昭雄 元国立教育政策研究所所長

金藤 ふゆ子 文教大学人間科学部人間科学科教授 鈴木 みゆき 国立青少年教育振興機構理事長 田中 壮一郎 前国立青少年教育振興機構理事長

土屋 隆裕 横浜市立大学データサイエンス推進センター教授

結城 光夫 国立青少年教育振興機構青少年教育研究センター客員研究員

6.回答者の基本的属性

(1)最終学歴 (%)

中学校 高校 短大・高専 専門学校 大学 大学院 わからない

全体 (N=5,000) 1.4 26.1 11.1 12.5 43.2 4.9 0.7

男性 (N=2,500)

女性 (N=2,500)

1.6 1.3 23.2 29.0 3.6 18.6 10.9 14.2 53.0 33.3 7.1 2.8 0.7 0.8 20代(N=1,000)

30代(N=1,000) 40代(N=1,000) 50代(N=1,000) 60代(N=1,000)

2.6 0.8 1.0 1.0 1.7 21.2 22.4 23.3 29.9 33.7 6.0 8.8 15.8 13.2 11.8 12.6 13.3 17.7 11.5 7.5 51.2 45.0 36.5 40.3 42.9 5.1 8.6 5.1 3.7 2.2 1.3 1.1 0.6 0.4 0.2

(2)職業(雇用形態) (%)

全体 (N=5,000) 30.9 1.7 6.0 3.4 1.6 2.4 0.8 4.9 13.4 16.7 3.1 12.6 2.4

男性 (N=2,500)

女性 (N=2,500)

42.8 19.1 2.8 0.5 5.6 6.3 5.5 1.3 1.9 1.3 2.7 2.2 1.1 0.4 6.2 3.6 7.5 19.4 0.5 32.9 3.6 2.5 16.9 8.4 2.8 2.1 20代(N=1,000)

30代(N=1,000) 40代(N=1,000) 50代(N=1,000) 60代(N=1,000)

32.1 42.5 42.0 30.5 7.6 0.2 1.0 1.6 3.0 2.5 4.5 7.5 6.7 5.5 5.7 3.4 3.7 3.6 4.6 1.7 0.9 2.1 1.3 3.0 0.8 1.7 3.2 2.9 2.9 1.5 0.9 0.3 0.6 0.9 1.1 1.5 3.9 5.0 8.1 6.2 18.1 10.8 14.3 13.4 10.6 8.8 15.5 13.6 18.1 27.5 14.5 0.8 0.0 0.0 0.0 11.1 6.7 5.9 7.2 32.2 2.3 2.0 2.5 2.8 2.6

7.本書を読むにあたって

〇 図表、文中にある「全体」とは、該当する質問の回答者全体を示している。

〇 図表、文中にある「N」は該当する質問の回答者数であり、回答比率(%)の算出の基数である。

〇 図表に示している回答比率(%)は、小数点以下第 2 位を四捨五入しているため、その和が必

(5)

8.体験や意識に関する質問項目の区分 社会を生き抜く資質・能力に関わる項目

〔へこたれない力〕

・何事も前向きに取り組むことができる

・どんなに難しいことでも、努力をすれば自分の力でやり遂げられる ・厳しく叱られてもくじけない

・失敗してもあきらめずにもう一度挑戦することができる ・ひどく落ち込んだ時でも、時間をおけば元気にふるまえる

〔意欲〕

・分からないことはそのままにしないで調べる ・いつも新しいことに挑戦している

・人任せにせず何でも自分でやっている

・人がやりたがらないことは自分から進んでやるようにしている ・常に目標を持って行動している

〔コミュニケーション力〕

・自分の意見や考えを言葉でうまく表現できる ・自分の気持ちを表情やしぐさでうまく表現できる ・初めて会った人とでもすぐに話ができる ・人の気持ちや微妙な表情の変化を読み取れる ・相手の立場に立って物事を考えられる

〔自己肯定感〕 ・今の自分が好きだ ・体力には自信がある

・人よりも仕事や勉強ができる方だ ・自分には自分らしさがある ・友だちは多い方だ

区分を構成する項目に対する回答を得点化(とても思う4点~まったく思わない1点)し、各質問項目の合計得点を項目数で除 して算出した平均値をもとに各区分の合成変数を作成。合成変数の平均値(M)及び標準偏差(SD)を算出し、それらを基準に「高群」

(M+SD÷2)「中群」(M-SD÷2以上M+SD÷2未満)「低群」(M-SD÷2)に分類。

現在の価値観・人生観に関わる項目

〔自己啓発〕

・資格を取得するために勉強すること ・高い専門性を身につけるために勉強すること ・幅広い教養を身につけるために勉強すること

〔道徳観〕

・叱るべき時はちゃんと叱れる親が良い ・交通規則など社会のルールは守るべきだ

・電車やバスに乗ったとき、お年寄りや身体の不自由な人には 席をゆずるべきだ

・大勢の人がいる場所ではお互いに気を遣うべきだ

区分を構成する項目に対する回答を得点化(〔自己啓発〕している3点・以前はしていたが、今はしていない2点・したことがな い1点〔道徳観〕とても思う4点~まったく思わない1点)し、各質問項目の合計得点を項目数で除して算出した平均値をもと に各区分の合成変数を作成。合成変数の平均値(M)及び標準偏差(SD)を算出し、それらを基準に「多群/高群」(M+SD÷2)「中群」

(M-SD÷2以上M+SD÷2未満)「少群/低群」(M-SD÷2)に分類。

子供の頃の体験に関わる項目

〔基本的生活習慣〕 ・家であいさつをすること

・自分のふとんの上げ下ろしやベッドを整頓したこと ・朝、人に起こされないで自分で起きたこと ・夜更かしをして、遅くまで起きていたこと

〔お手伝い〕

・買い物の手伝いをしたこと

・料理(準備や後片づけを含む)の手伝いをしたこと ・家の中の掃除やごみ出しの手伝いをしたこと ・洗濯(とりこむ・たたむを含む)の手伝いをしたこと 〔家族行事〕

・家族の誕生日を祝ったこと

・家族で季節の行事(クリスマス、節分等)をしたこと ・家族で旅行に行ったこと

・家族でスポーツしたり自然の中で遊んだりしたこと

〔家庭の教育的・経済的条件〕 ・家族で旅行に行ったこと ・学習塾で勉強したこと

・学校外のスポーツクラブや少年団で活動したこと ・学校外の文化系の習い事に通ったこと

〔家族との愛情・絆〕

・家族で一緒にいることが楽しいと感じたこと ・家族の一員として役に立っていると感じたこと ・家族からの愛情を感じたこと

〔遊びの熱中度〕

・遊びに夢中で時間がすぐ過ぎてしまうと感じたこと ・遊び疲れて、夜いつの間にか眠ってしまったこと ・新しい遊びを考えたこと

〔学習意欲〕

・居眠りやおしゃべりをせず、まじめに授業を受けていたこと ・宿題を忘れずにやっていたこと

・予習や復習をやっていたこと

区分を構成する項目に対する回答を得点化(何度もある3点~ほとんどない1点等:「夜更かしをして、遅くまで起きていたこと」は反転 項目)し、各質問項目の合計得点を項目数で除して算出した平均値をもとに各区分の合成変数を作成。合成変数の平均値(M)及び標準偏差

参照

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