さそり座の神話
中島 渚
夏の星座
からす座
さそり座
黄道十二星座のひとつ。
10 月 24 日から 11 月 22 日頃の
誕生日の人の星座。
さそり座と火星
2001年の空
Antares というのは、
「火星に対抗するもの」を意味
するギリシャ語をローマ字表記
にした、“ Anti-Ares” からき
ています。
さそり座の神話
オリオンは海の神、ポセイドンの息子で、 人気のある伝説上の人物であり、いくつか の物語が伝えられています。
オリオンは、巨人のように背が高く
、また美男子で腕の
良い狩人でした。
ある時仲間達と酒を飲んで酔っぱらい、みんなにおだてられて上機嫌 になったオリオンは、つい
「天下に自分ほどの腕の良い猟師はいない。たとえ逃げ足の速い鹿だ って、自分にかかれば、亀も同然だし、熊やライオンだって、赤ん坊のよう なものだ。」
と自慢げに話しました。
それを聞かされた神々達は、余りに思い上がりの激しい オリオンに怒りました。
特に、大地の女神ガイアは、あまりにも多くの動物を
殺しすぎるオリオンのことを、他の神々以上に深く恨んでいまし た。
怒りの修まらない大地の女神は、
一匹のサソリを呼んで、
「オリオンを刺し殺しておしまい」
と命令しました。
サソリは密かにオリオンに忍び寄ると、
その猛毒の針を突き刺したのです。
さすがのオリオンもサソリの毒にはかないません。
ばったりと倒れると、息絶えてしまいました。
この手柄で、サソリは星座となり天に上げられ
ました。
オリオン座も星座になりましたが、今でもさそ
り座が東の空から昇ると、オリオン座は逃げ去
るように、
西の空に沈むのです。
さそり座の神話②:パエトーンの馬車
太陽神アポローンの息子の一人に、
パエトーンという少年がいました。
パエトーンは、自分の父親がアポローン
であることに誇りを待っていましたが、
友達は誰も、彼の父親がアポローンで
あることを信じようとはしませんでした。
そこで彼は、
そのことを証明するために、アポローン
の住む宮殿まで出かけていきました。
アポローンはパエトーンが
自分の息子であることを認めて、
その証拠として、何でも望みを
ひとつ、叶えてやろうと言いました。
するとパエトーンは、太陽をひく馬車を
運転させてほしいと願いました。
この申し出に対してアポローンは
渋りました。
馬車を引く馬はひどく気性が荒くて、
アポローンでなければとうてい制御すること
は出来ないからです。
しかしパエトーンは、アポロンが止めるのも
聞かずに、馬にまたがって飛び出してしまいました。
天空をかける馬車の乗り心地は素晴らしいものでした。
パエトーンが、下界に向かって手を振ると、パエトーンの
友達は驚いて見送りました。
ところがすべてがうまくいくと 思った時に、突然、異変が
起きました。
太陽の通り道は言うまでもなく黄道 ですが、ちょうど蠍座の脇を、
通り抜けようとしたとき、蠍が馬の足を 毒針で刺してしまったのです。
馬は暴れ狂い、滅茶苦茶に走り出しました。
このまま放っておいては、大惨事になってしまうと見た大神ゼウスは、 雷光を放って、パエトーンを打ち殺しました。
パエトーンの亡骸は、はるか下のエリダヌス川に、落ちてしまいました。