以下の 1 から 30 に最もよくあてはまる答えを各解答群から1つ選び, 解答用紙(マークシート)にマークせよ。ただし,同じ番号を繰り返して用いてもよい。 数値を選ぶ場合は最も近い値を選ぶものとする。
!
x h
y
P
A
S S
Q
O
45° 45°
図はV字型のなめらかな斜面S の様子を描いたものである。x軸が 水平線を表し,y軸が上向きの鉛直 線を表している。Sは原点Oを最 低点として傾きが45°で左右対称で ある。以下ではy 軸上の高さhの 点P[座標(x,y)が(0,h)]から 発射した質量mの小球AとSとの 衝突運動を考える。Aの運動は図の
x−y平面内でおこるとし,重力加速度の大きさをgとする。
) 時刻t=0にAをPから水平右方向(x 軸の正の向き)に速さv0で発射する。Aは Sに衝突するまで放物運動するが,Aの座標を(x,y)とすると時刻tでのy座標は y= 1 と表せる。Aが最初にSに衝突する点をQとすると,Qは放物運動の 軌道と式y=xで表せる右側の斜面の交点である。したがって,Qの座標を(X,Y) とすると,X はx についての2次方程式 2 +h=0を満たす正の解である。 衝 突 直 前 のAの 速 度 のx,y方 向 の 成 分(vx,vy)をv0とX を 使 っ て 表 わ す と
3 となる。
1 の解答群
! gt+h " 1
2gt+h # gt2+h $ 1 2gt2+h % −gt+h & −1
2gt+h ' −gt2+h ( − 1 2gt2+h
物
理
3月8日実施
2 の解答群 ! 2g
v02x 2+
x " g v02x
2+
x # g
2v02x 2−
x $ g
v02x 2−
x
% −2g v02x
2+
x & − g v02x
2+
x ' −2g v02x
2−
x ( − g v02x
2− x
3 の解答群
! )+−v0,−
2gX
v0
*
, " )+−v0,−
gX
v0
*
, # )+−v0,
2gX
v0
* ,
$ )+−v0,gX v0
*
, % )+v0,−2gX v0
*
, & )+v0,−gX v0
* ,
' )+v0,2
gX
v0
*
, ( )+v0,
gX
v0
* ,
- 点QでAがSに衝突すると,AはSから斜面に垂直な方向(法線方向)に撃力を 受けるが,以下この衝突を弾性衝突とする。このとき,Aの速度を斜面方向の成分vt
と法線方向の成分vnに分解して考えると,衝突の前後で 4 。斜面の傾きが
45度 な の で,衝 突 直 後 のAの 速 度 のx,y方 向 の 成 分(vx′,vy′)は 直 前 の 成 分 (vx,vy)を使って(vx′,vy′)= 5 と表せる。
4 の解答群
! vtもvnも変化しない " vtは符号を変え,vnは変化しない # vtは変化せず,vnは符号を変える $ vtもvnも符号を変える
5 の解答群
* Qでの衝突後,Aは再び放物運動を行う。Aが初めて鉛直線上(x=0)に到達す るまでの時間は,衝突から測って 6 である。Aがx=0に到達したとき,A の 速 度 のy成 分 は 7 で あ り,Aの 高 さ(y座 標)はh1で あ る。こ こ で, h1= 8 +X と表せる。v0の値をうまく選ぶとh1=h,すなわちAをPから Qま で の 軌 道 を 逆 に た ど ら せ,Pに 戻 す こ と が で き る。こ の と き, (vx′,vy′)=(−vx,−vy)が成り立つこととX が式 2 +h=0の解である こ と を 使 う と,h1=hと な るv0の 値 はv0= 9 ×!ghと 求 ま る。v0が
9 ×!ghからずれるとh1もhとは異なる値になる。Aが鉛直線を横切り,左
側の斜面Sと衝突した後,再び鉛直線上(x=0)に戻ってきた時のAの高さ(y 座 標)をh2とするとh2は 10 である。
6 の解答群
! v0
2g "
v0
g #
2v0
g $
X
2v0 % X
v0 &
2X v0
7 の解答群
! −!2gh " −v0 # −!gh $ −2v0 % 0
& v0
2 ' !gh ( v0 ) !2gh
8 の解答群
! −2v02
g " −
v02
g # −
v02
2g $ 0
% v02
2g &
v02
g '
2v02
g
9 の解答群
! 12 " !22 # "23 $ !23
10 の解答群
! v0の値によらずにh2=h
" v0がある値v0′のときh2=h,v0<v0′でh2<h,v0>v0′でh2>h
# v0がある値v0′のときh2=h,v0<v0′でh2>h,v0>v0′でh2<h
$ v0がある値v0′のときh2=h,それ以外の値でh2>h
% v0がある値v0′のときh2=h,それ以外の値でh2<h
!
荷電粒子を加速する装置の一つにサイクロトロンとよばれるものがある。設問にした がって,サイクロトロンの原理を考えよう。d
S
S
B B
B E
B
M1 M2
M1
D1 D2 M2
V0
T 2T
−V0 V1−V2
0 t
図1
図2
真空中にD字形で同じ大きさの中空の電極M1,M2を,直線部で距離d〔m〕だけ離し,
水平面に置く。図1は真上と真横からみた電極M1,M2とそれらの配置を表している。
幅d〔m〕の電極間のすき間をギャップという。M1,M2の中空部分に対し,鉛直上向
きに磁束密度の大きさB〔T〕の一様で一定の磁場を与える。電極間には交流電源がつ ながれており,M1とM2の電位をそれぞれV1〔V〕,V2〔V〕とすると,時刻t〔s〕にお
ける電位差V=V1−V2〔V〕は,図2のように周期T〔s〕,振幅V0〔V〕で振動する。こ
の電位差によって生ずるギャップ部の電場は一様で,図1の点線部分の電極面D1,D2
に垂直である。
軌道*:時刻t=0のときM1の電極面D1におかれたイオン源Sから質量m〔kg〕,電
荷q〔C〕(q>0)の荷電粒子が,初速度の大きさ0で出発し,M2に向かって
距離d〔m〕にわたり電場により水平方向に加速された。M2の電極面D2に到
達するまでにかかる時間をΔt〔s〕と表したとき,Δt<<T であった。し た がって,加速されている間,電場は時間的に一定とみなせる。時刻t=Δt〔s〕 に お け る 荷 電 粒 子 の 運 動 エ ネ ル ギ ー は 11 〔J〕で あ り,速 さvは
12 〔m/s〕となる。
11 の解答群
! qV0 " dV0 # qd $ 2qV0 % 2dV0 & 2qd
12 の解答群
! qV0
m " 2qV0
m #
3qV0
m $
4qV0 m % !qV0
m & ! 2qV0
m ' !
3qV0
m ( 2!
qV0 m
軌道+:t=Δt〔s〕にM2の電極面D2に垂直に入射した荷電粒子は,磁場によって大き
さ 13 〔N〕のローレンツ力を受ける。この力が向心力となり,荷電粒子 は半径 14 〔m〕の等速円運動を行う。このときD2を出発し,再びD2
に戻ってくるまでに要する時間は 15 〔s〕である。
13 の解答群
! qv " qB # vB $ qvB % qvB2 & qv2B ' qv2B2 ( q2v2B2
14 の解答群
! qB " qv # qvB $ qB
m %
15 の解答群 ! mqB " mq
B #
m
qB $
πmq
B %
πm qB & B
mq '
qB
m (
B
πmq ) qB πm
軌道*:磁束密度の大きさB〔T〕は 15 =2T〔s〕になるように調節されている。
荷 電 粒 子 がD2に 戻 っ て き た 時 刻t=2T〔s〕の と き,両 極 間 の 電 位 差 は V1−V2=−V0〔V〕となるので,電場の向きはt=0のときと逆になる。した
がって,D2を出発した荷電粒子はさらに加速され,D1に到達する。
軌道+:荷電粒子は再び T
2〔s〕のあいだM1内で等速円運動を行う。この円運動の半径
は 16 〔m〕である。
16 の解答群
! 1 B !
mV0
q " 2
B! mV0
q #
1 B !
q
mV0 $
2 B !
q mV0
% mV0
Bq &
2mV0
Bq '
q
mV0B (
2q mV0B
このように荷電粒子は,T
2〔s〕ごとに順次加速され,円運動の半径は次第に大きくなる。 nを正の整数としたとき,イオン源Sを出発してn回ギャップ部で加速された荷電粒 子 の 運 動 エ ネ ル ギ ーKnは 17 〔J〕,速 さvnは 18 〔m/s〕,半 径rnは
19 × 16 〔m〕となる。
例えば,m=1.7×10−27〔kg〕,q=1.6×10−19〔C〕,V0=9.5×104〔V〕,T=6.3×10−8〔s〕
17 , 18 の解答群
! "nqV0
2m " " nqV0
m # " 3nqV0
2m $ " 2nqV0
m % nqV0
2 & nqV0 ' 3nqV20 ( 2nqV0
19 の解答群
! "2n " !n # !2n $ 2n % n & 2n
20 の解答群
! 10 " 102 # 103 $ 104 % 105
& 106 ' 107 ( 108 ) 109
21 の解答群
! 3×10−1 " 6×10−1 # 9×10−1
$ 3 % 6 & 9
)
n〔mol〕の単原子分子からなる理想気体の状態を,図に示すように定圧変化と定積変 化を利用して,A→B→C→D→E→F→Aの順に変化させた。ただし,横軸の V〔m3〕は 理 想 気 体 の 体 積,縦 軸 のp〔Pa〕は そ の 圧 力 を 表 す。定 積 モ ル 比 熱 を Cv〔J/mol・K〕,定圧モル比熱をCp〔J/mol・K〕,気体定数をR〔J/mol・K〕とする。p
0 V
A
B C
D
E
F
V1 p1
3 2p1
2p1
3
2V1 2V1
* 状 態Aの 温 度 をT1〔K〕,状 態Bの 温 度 をT2〔K〕,状 態Cの 温 度 をT3〔K〕,
状 態Dの 温 度 をT4〔K〕と し た と き,T2= 22 ×T1,T3= 23 ×T1, T4= 24 ×T1が成り立つ。
22 ∼ 24 の解答群
! 12 " 23 # 1 $ 23 % 2 & 94 ' 3 ( 4
+ A→Bの過程で,気体が外部からされた仕事は 25 ×p1V1〔J〕である。B→ Cの過程で,気体が外部からされた仕事は 26 ×p1V1〔J〕である。すべての過
25 ∼ 27 の解答群 " −9
4 # −2 $ −
3
2 % −1 & − 3 4 ' −2
3 ( −
1
2 ) 0 *
1
2 !
2 3 + 34 , 1 - 32 . 2 / 94
A→B→Cの過程で,気体が外部から吸収した熱量は 28 ×nT1〔J〕である。
すべての過程を考え,A→B→・・・→Aの1サイクルで気体が外部から吸収した熱 量Q〔J〕は 29 ×nT1〔J〕である。
28 , 29 の解答群
" −Cv # Cv $ −Cp % Cp
& 12(Cv+Cp) '
1
2(Cp−Cv) (
1
2(Cv−Cp) )
3
4(Cv+Cp)
* 34(Cp−Cv) !
3
4(Cv−Cp) + (Cv+Cp) , (Cp−Cv)
- (Cv−Cp) .
3
2(Cv+Cp) /
3
2(Cp−Cv) 0
3
2(Cv−Cp)
1 1サイクルのはじめの状態Aと終わりの状態Aの内部エネルギーは等しいので, すでに求めたW〔J〕とQ〔J〕より 30 を得る。
30 の解答群
" Cp+Cv=R # Cp−Cv=R $ Cv−Cp=R
% Cp+Cv=
3
2R & Cp−Cv=
3
2R ' Cv−Cp=
3 2R ( Cp+Cv=nR ) Cp−Cv=nR * Cv−Cp=nR
! Cp+Cv=
3
2nR + Cp−Cv=
3
2nR , Cv−Cp=
!
次の文章〔1〕,〔2〕を読み,空欄 1 ∼ 10 にあてはまる最も適切な ものを,それぞれの解答群から一つ選び,解答欄にマークせよ。ただし,同じものを繰 り返し選んでもよい。また,気体はすべて理想気体とし,標準状態における気体1mol の体積は22.4Lとする。〔1〕 硫黄は,周期表の 1 族に属する原子番号が 2 の非金属元素であ
り, 3 個の価電子をもち, 4 価の陰イオンになりやすい。硫黄原
子のイオン 化 エ ネ ル ギ ー は 同 じ 族 に 属 す る 酸 素 原 子 の イ オ ン 化 エ ネ ル ギ ー
5 く,硫黄原子の電気陰性度は酸素原子の電気陰性度 6 い。
1 ∼ 4 に対する解答群
" 1 # 2 $ 3 % 4 & 5
' 6 ( 7 ) 8 * 9 ! 10
+ 11 , 12 - 13 . 14 / 15 0 16 1 17 2 18 3 19 4 20
5 , 6 に対する解答群
" より大き # より小さ $ と等し
〔2〕 アンモニアNH3の滴定などに利用される濃硫酸H2SO4は,工業的には二酸化硫
黄SO2を原料として,酸化バナジウム(V)V2O5を触媒とする 7 によって
製造される。ここで,濃硫酸を以下のように希ガスとアンモニアの混合気体中のア ンモニアの定量に用いた。まず,18.0mol/Lの濃硫酸 8 mLを徐々に水 に加えて希釈して,0.200mol/L硫酸水溶液を1.00L調製した。次に,標準状態 で2.24Lの 混 合 気 体 に 含 ま れ る ア ン モ ニ ア を,先 ほ ど 調 製 し た 硫 酸 水 溶 液
化
学
5
1.00×102
mLに完全に吸収させた。この水溶液中に残った硫酸を,0.200mol/L の水酸化ナトリウムNaOH水溶液で中和滴定すると,80.0mLを要した。吸収さ
れたアンモニアの物質量は 9 molであり,初めの混合気体に含まれるアン
モニアの割合(体積%)は 10 %と求められた。
7 に対する解答群
" オストワルト法 # テルミット法 $ ソルベー法
% ハーバー法 & 接触法 ' イオン交換膜法
( クメン法 ) 脱水縮合
8 に対する解答群
" 1.11 # 1.80 $ 2.22 % 3.60 & 11.1 ' 18.0 ( 22.2 ) 36.0 * 1.11×102 ! 1.80×102 + 2.22×102 , 3.60×102
9 に対する解答群
" 4.00×10−3 # 4.80×10−3 $ 8.00×10−3 % 9.60×10−3
& 1.20×10−2 ' 2.40×10−2 ( 3.60×10−2 ) 4.00×10−2
* 4.80×10−2 ! 8.00×10−2 + 9.60×10−2 , 1.20×10−1
- 2.40×10−1 . 3.60×10−1 / 4.80×10−1 0 9.60×10−1
10 に対する解答群
!
次の文章を読み,空欄 11 ∼ 21 にあてはまる最も適切なものを,それ ぞれの解答群から一つ選び,解答欄にマークせよ。ただし,同じものを繰り返し選んで もよい。必要ならば,!2=1.4,!10=3.2を用いて計算せよ。以下の水溶液を用意した。A群の!∼%はそれぞれの金属イオンの硝酸塩を含む透明 な硝酸酸性水溶液であり,B群の&∼)はそれぞれの化合物が溶けている透明な水溶液 である。
A群 ! Zn2+ " Cu2+ # Al3+ $ Fe3+ % Pb2+ B群 & NaCl ' (NH4)2CO3 ( Na2SO4 ) K2CrO4
A群から一つ溶液を選んで試料溶液Aとし,B群からも一つ溶液を選んで試料溶液Bと した。これら2つの試料溶液に対して,操作1から操作4の実験を行なった。
操作1 試料溶液Aを試験管に少量とり,水酸化ナトリウムNaOH水溶液を少量加 えると
(イ)白色の沈殿を生じた。この白色沈殿をろ過して分離し,分離した沈
殿を別の試験管に少量入れ,NaOH水溶液を過剰に加えると,沈殿はすべて 溶けて
(ロ)無色透明な溶液となった。
操作2 試料溶液Aを別の試験管に少量とり,アンモニアNH3水を少量加えると白
色の沈殿を生じた。この白色沈殿をろ過して分離し,分離した沈殿を別の試験 管に少量入れ,NH3水を過剰に加えても沈殿は溶けなかった。
操作3 試料溶液Bを試験管に少量とり,硝酸バリウムBa(NO3)2水溶液(Ba2+の
硝酸塩が溶けている透明な水溶液)を加えると
(ハ)白色の沈殿を生じた。この
白色沈殿をろ過して分離し,分離した沈殿を別の試験管に少量入れ,希塩酸を 加えても白色の沈殿は溶けなかった。
操作1から操作4の結果より,操作1の下線部(イ)の白色の沈殿は 11 であり, 下線部(ロ)の無色透明な溶液には 12 が存在する。また,操作3で生じた下線
部(ハ)の白色の沈殿は 13 である。これらのことから,試料溶液Aは 14 ,
試料溶液Bは 15 である。
11 , 13 に対する解答群
" Zn(OH)2 # Cu(OH)2 $ Al(OH)3 % Fe(OH)3
& Pb(OH)2 ' ZnO ( CuO ) Al2O3
* Fe2O3 ! PbO + Ba(OH)2 , BaCl2
- BaCO3 . BaSO4 / BaCrO4
12 に対する解答群
" [Zn(OH)4]2− # [Zn(NH3)4]2+ $ Zn(OH)2
% [Cu(NH3)4]2+ & Cu(OH)2 ' [Al(OH)4]−
( Al(OH)3 ) Fe3+ * Fe(OH)3
! Pb2+ + Pb(OH)2
14 , 15 に対する解答群
" ! # " $ # % $ & % ' & ( ' ) ( * )
A群の$に 16 水溶液を加えると 17 色溶液となった。一方,硫酸鉄(Ⅱ)
FeSO4水溶液に 16 水溶液を加えても色は変化しなかった。
A群の#を除く4つの水溶液を別々に試験管にとり,硫化水素H2Sを通じると硫化物
の沈殿を生じたのは 18 である。なお,$中のFe3+は,H2Sを通じることです
16 に対する解答群
" K4[Fe(CN)6] # K3[Fe(CN)6] $ KSCN
17 に対する解答群
" 白 # 緑 白 $ 青 白 % 濃 青 & 血 赤 ' 黒 ( 黄
18 に対する解答群
" !のみ # "のみ $ #のみ % $のみ & !と" ' !と# ( !と$ ) "と# * "と$ ! #と$ + !と"と# , !と"と$ - !と#と$ . "と#と$ / !と"と#と$
B群の%を試験管にとり,そこに水を適当量加えてよく振った後,硝酸銀AgNO3水
溶 液 を 加 え て い っ た。水 溶 液 中 の 銀 イ オ ンAg+の モ ル 濃 度([Ag+]〔mol/L〕)が 19 mol/Lを超えると塩化銀AgClの沈殿を生じた。このとき,水溶液中の塩化 物 イ オ ンCl−の モ ル 濃 度([Cl−]〔mol/L〕)は1.0×10−2mol/Lで あ っ た。な お, AgClの溶解度積(Ksp〔(mol/L)2〕)は式!のように表される。
Ksp=[Ag+][Cl−]=1.0×10−10 !
つぎに,別の試験管に水を入れ,さらに十分な量のAgClを加えた後,濃NH3水を
加えて一部のAgClを溶かした。水溶液中に溶けたAgClはジアンミン銀(Ⅰ)イオン [Ag(NH3)2]+,Ag+およびCl−としてのみ存在し,水溶液中では式"の平衡が成り立
つ。
12
Ag++2NH301[Ag(NH3)2]+ "
この平衡における平衡定数(K〔(L/mol)2〕)は式#のように表される。
K=[[Ag(NH3)2] +]
[Ag+][NH3]2 =1.0×10
8 #
ここで,[Ag+],[NH3]および[[Ag(NH3)2]+]はそれぞれ水溶液中のAg+,NH3お
であった。式6から,[[Ag(NH3)2]+]は[Ag+]の 20 倍と求められる。また,
式5と式6から式7が得られる。
KspK=
[[Ag(NH3)2]+][Cl−]
[NH3]2 =1.0×10
−2 7
さらに,[[Ag(NH3)2]+],[Ag+]および[Cl−]には式8が成り立つ。
[Cl−]=[Ag+]+[[Ag(NH3)2]+] 8
[Ag+]は[[Ag(NH3)2]+]に比べて著しく小さいことから,[Cl−]と[[Ag(NH3)2]+]
は等しいと近似できる。したがって,水溶液中に溶けたAgClは 21 mol/Lと求 められる。
19 に対する解答群
" 1.0×10−12 # 1.0×10−10 $ 1.0×10−8 % 1.4×10−8
& 3.2×10−8 ' 1.0×10−7 ( 1.4×10−7 ) 3.2×10−7
* 1.0×10−5 ! 1.4×10−5 + 3.2×10−5 , 1.0×10−4
- 1.4×10−4 . 3.2×10−4 / 1.0×10−2 0 1.0
20 に対する解答群
" 1.0×10−10 # 1.0×10−8 $ 1.0×10−6 % 1.0×10−5
& 1.0×10−4 ' 1.0×10−3 ( 1.0×10−2 ) 1.0×10−1
* 1.0 ! 1.0×10 + 1.0×102 , 1.0×103
- 1.0×104 . 1.0×105 / 1.0×106 0 1.0×108
1 1.0×1010
21 に対する解答群
" 1.0×10−5 # 1.4×10−5 $ 3.2×10−5 % 7.1×10−5
& 1.0×10−4 ' 1.4×10−4 ( 3.2×10−4 ) 7.1×10−4
* 1.0×10−3 ! 1.4×10−3 + 3.2×10−3 , 7.1×10−3
- 1.0×10−2 . 1.4×10−2 / 3.2×10−2 0 7.1×10−2
+
アボガドロ定数に関する次の文章を読み,空欄 22 ∼ 34 にあてはまる 最も適切なものを,それぞれの解答群から一つ選び,解答欄にマークせよ。ただし,同 じものを繰り返し選んでもよい。また,気体はすべて理想気体とし,標準状態における 気体1molの体積は22.4Lとする。計算は3桁で行い,四捨五入して有効数字2桁で 答えよ。ただし,円周率はπ,(1.4)2=1.96,(2.5)2=6.25,(4.1)2=16.8,(9.6)2=92.2, (4.1)3=68.9,(4.1)−3=0.0145とする。アボガドロ定数NA〔/mol〕は1molあたりの粒子の数であり,いくつかの方法でおお よその値を見積もることができる。
【実験1】 結晶構造が面心立方格子である原子量M の金属について考える。この
単位格子中に含まれる原子の数は 22 個である。金属原子を球形と仮定し,結晶
中で他の原子と接しているとすると,単位格子の一辺の長さがa〔cm〕のとき, 原 子 半 径rは 23 ×a〔cm〕と 表 さ れ る。ま た,原 子1個 の 占 め る 体 積 は 24 ×πa3〔cm3〕なので,充填率は 25 ×100π〔%〕と表される。この単 位格子の密度をd〔g/cm3〕とすると,原子1個の質量mは 26 〔g〕と表され るから,d とaを実験で決定することにより,NAは 27 の式で求めることがで きる。いま,M=27のとき,a=4.1×10−8cm,d=2.7g/cm3と求まったことから, この実験からはNAが 28 ×1023/molと求まる。
22 に対する解答群
23 ∼ 25 に対する解答群
" 1 # 2 $ 3 % 12 & 13
' 23 ( 14 ) 16 * 121 ! !2
+ 2!2 , !2
2 - !
2
3 . !
2
4 / !
2 6 0 !82 1 !122 2 !242 3 23!2 4 43!2
26 に対する解答群
" da3 # 2da3 $ 3da3 % 4da3 & 6da3
' 8da3 ( da 3 2 ) da3 3 * da3 4 ! da3 6 + da83 , 1
da3 -2
da3 . 3
da3 / 4 da3 0 da63 1 8
da3 2 10
da3 3 12
da3 4 14 da3
27 に対する解答群 " da
3
M #
da3
2M $
da3
3M %
da3
4M & da3 6M ' da
3
8M (
da3
10M ) M
da3 * M
2da3 ! M 3da3 + 4M
da3 , M
6da3 -M
8da3 . M
12da3 / 2M
da3 0 3M
da3 1 4M
da3 2 6M
da3 3 8M
da3 4 10M
da3
28 に対する解答群
【実験2】 白金電極を用いて硝酸銀水溶液を電気分解したところ,陽極で酸素O2が発
生した。
2H2O /0 O2+4H++4e− (反応式)
この反応式より,1.0molの電子が流れるとO2は 29 mol発生することが分かる。
いま,i〔A〕の電流をt〔s〕間流したとき,発生したO2は標準状態でV〔L〕であっ
た。この実験で流れた電気量は 30 〔C〕であり,発生したO2は 31 〔mol〕
である。したがって,この実験で流れた電子は 32 〔mol〕であり,電子1個の も つ 電 気 量 の 絶 対 値 をe〔C〕と す る と,NAは 33 の 式 で 求 め る こ と が できる。いま,i=2.5×10−2A,t=8.8×103sのとき,V=1.4×10−2Lと求まった。 eは1.6×10−19Cであることから,この実験からはNAが 34 ×1023/molと求 まる。
29 に対する解答群
" 0.10 # 0.25 $ 0.50 % 0.75 & 1.0 ' 1.5 ( 2.0 ) 3.0 * 4.0
30 に対する解答群
" 4i # it $ it2 % i2t & 2it ' 4it ( 4it2 ) 4i2t * itV ! itV2 + i2tV , it2V
31 , 32 に対する解答群
" 1.V4 # 2.V24 $ 2.V8 % 4.V48 & 5.V6
' 11.V2 ( 16.V8 ) 22.V4 * 33.V6 ! 44.V8
33 に対する解答群 " 2.eV8
it # eV
2.8it2 $ eV
2.8i2t % eV
5.6it & eV 5.6it2 ' 5.eV6
i2t ( eV
22.4it ) eV
22.4i2t * eV
89.6it ! eV 89.6it2 + 89.eV6i2
t , 1.4it
eV
-2.8it
eV .
5.6it
eV /
11.2it eV 0 22.4it
eV 1
44.8it
eV 2
89.6it
eV 3
it2V
22.4e 4 i2tV 22.4e
34 に対する解答群
!
次の文章中の空欄 35 ∼ 45 にあてはまる最も適切なものを,それぞれ の解答群から一つ選び,解答欄にマークせよ。ただし,同じものを繰り返し選んでもよ い。原子量はH=1.00,C=12.0,O=16.0とする。また,標準状態における気体1mol の体積は22.4Lとする。計算は3桁で行い,四捨五入して有効数字2桁で答えよ。分子式C5H12Oの有機化合物には,さまざまな構造を持つものが考えられる。以下の問
1および問2に答えよ。ここでは,環状構造をもたず,鎖状構造のみをもつ有機化合物 を考える。鎖状構造とは,直鎖状だけではなく,枝分かれ状にもなり得るものもいう。
問1
!1 分子式C5H12Oの有機化合物のうち,分子中にヒドロキシ基を含む構 "
造"異"性"体"を考
える。この構造異性体のうち,第1級アルコールは 35 種類,第2級アルコー
ルは 36 種類,第3級アルコールは 37 種類,存在すると考えられる。
なお,光学異性体の対は区別せず,1種類として考える。
ま た,分 子 式C5H12Oの 有 機 化 合 物 か ら,分 子 内 脱 水 し て 得 ら れ る 分 子 式 C5H 38 の 有 機 化 合 物 の 異 性 体 の 数 は,立
"
体" 異" 性" 体" を" 別" 々" に" 区" 別" す" る" と",
39 種類存在すると考えられる。そのうち,すべての炭素原子が同一の平面に
固定されている異性体は, 40 種類存在すると考えられる。
!2 分子式C5H12Oの有機化合物のうち,分子中にエーテル結合を含む構 "
造"異"性"体"は,
41 種類存在すると考えられる。なお,光学異性体の対は区別せず,1種類と
して考える。
!3 分子式C5H12Oの有機化合物のうち,不斉炭素原子を含む構 "
問2
!1 分子式C5H12Oの有機化合物のうち,炭素鎖に枝分かれのない第1級アルコール
12.0gに,過剰量の金属ナトリウムを加えたところ,穏やかに反応が進行して,あ
る気体が標準状態で 43 . 44 L発生した。ただし,反応は完全に進行
したものとする。
!2 !1の下線部と同じ気体を発生させることができる物質の組み合わせは, 45 である。
35 ∼ 37 , 39 ∼ 42 に対する解答群 " 1 # 2 $ 3 % 4 & 5
' 6 ( 7 ) 8 * 9 ! 10
+ 11 , 12 - 13 . 14 / 15 0 16 1 17 2 18 3 19 4 20
38 に対する解答群
" 3 # 4 $ 5 % 6 & 7 ' 8 ( 9 ) 10 * 11 ! 12
43 , 44 に対する解答群
" 1 # 2 $ 3 % 4 & 5
' 6 ( 7 ) 8 * 9 ! 0
45 に対する解答群
" 酢酸ナトリウムと水酸化ナトリウム # 塩化ナトリウムと濃硫酸
$ 炭化カルシウムと水 % 銅と熱濃硫酸
& 亜鉛と希硫酸 ' 硫化鉄(Ⅱ)と希硫酸
!
遺伝情報とその発現調節に関する以下の文章中の 1 ∼ 6 に最も適切 なものを解答群から選び,その番号または記号を解答欄にマークせよ。ただし,異なる番号の に同じものを繰り返し選んでもよい。
1) 大腸菌のDNAには,酵素などのタンパク質をコードする遺伝子領域以外に,調節 遺伝子,プロモーター,オペレーターとよばれる領域があり,調節遺伝子の産物であ る調節タンパク質が結合するDNA領域をオペレーターという。これら調節タンパク 質,プロモーターおよびオペレーターによって共通の制御を受ける遺伝子群をまとめ て(ア)という。
通常,グルコースを含む培地で生育する大腸菌は,グルコースの代わりにラクトー ス(乳糖)を含む培地に移すと,はじめは生育を停止しているが,やがて生育をはじ める。これは,ラクトース分解酵素を含む一連の酵素の転写が誘導されて,ラクトー
スをグルコースと 1 に分解して,エネルギーに利用できるようになったため
である。大腸菌がグルコースを含む培地で生育しているときは,ラクトースの利用に 関わるオペレーターに調節タンパク質が結合しており,(イ)ポリメラーゼは転写を 開始することができない。
大腸菌のトリプトファン(ア)では,合成されたトリプトファンが調節タンパク質 に結合することで,トリプトファン合成酵素遺伝子群の転写は(ウ)される。ここで
(ア)∼(ウ)の正しい組み合わせは 2 である。
1 に対する解答群
! フルクトース " マルトース # ガラクトース
$ スクロース % セルロース & リボース
' デオキシリボース
生
物
(
2 に対する解答群
抑 制 RNA
コドン ,
抑 制 DNA
コドン +
促 進 RNA
コドン !
促 進 DNA
コドン *
抑 制 RNA
イントロン )
抑 制 DNA
イントロン (
促 進 RNA
イントロン '
促 進 DNA
イントロン &
抑 制 RNA
オペロン %
抑 制 DNA
オペロン $
促 進 RNA
オペロン #
促 進 DNA
オペロン "
(ウ) (イ)
(ア)
大腸菌の遺伝情報の発現に関する以下の記述a∼dのうちで,正しいものあるいは
その組み合わせは 3 である。
a 転写産物はスプライシングを受けてmRNAになる。 b 染色体のDNAの情報は核内で転写される。
c 転写が完了していないmRNAからも翻訳がはじまる。 d mRNAとtRNAは存在するがrRNAは存在しない。
3 に対する解答群
" aのみ # bのみ $ cのみ % dのみ & a,bのみ ' a,cのみ ( a,dのみ ) b,cのみ
* b,dのみ ! c,dのみ + a,b,c , a,b,d
前述の1)の下線部に関する記述!∼%のうちで,正しいものは 4 である。
4 に対する解答群
! ラクトースが構造変化し,プロモーターに結合することで,ラクトース分解に
関連する酵素の遺伝子群の転写を可能にする。
" ラクトースが構造変化し,調節タンパク質と結合することで,調節タンパク質 がオペレーターに結合できなくなる。
# ラクトースが構造変化し,ラクトース分解に関連する酵素の遺伝子に結合する
ことで,調節タンパク質の合成を阻害する。
$ ラクトースが構造変化し,調節タンパク質と結合することで,活性化された調
節タンパク質がラクトースを分解する。
% ラクトースが構造変化し,調節タンパク質を分解する。
2) 真核生物のDNAは通常,(エ)に巻きつき何重にも折りたたまれた状態で存在す る。この状態では,(イ)ポリメラーゼが結合できないので,遺伝子は転写されない。 遺伝子が転写されるためには,転写領域のDNAとその近傍のDNAがほどけた状態 になる必要がある。また,十分にほどけたDNAでも(イ)ポリメラーゼとヌクレオ チドだけでは転写はほとんど起こらない。ここに(オ)がプロモーターに結合するこ とで(イ)ポリメラーゼが(オ)とプロモーターの複合体に結合することができる。
5 に対する解答群
凝集素 リボソーム
2
基本転写因子 リボソーム
1
補助因子 リボソーム
0
凝集素 ミオシン
/
基本転写因子 ミオシン
.
補助因子 ミオシン
-凝集素 ヒストン
,
基本転写因子 ヒストン
+
補助因子 ヒストン
!
凝集素 トロポニン
*
基本転写因子 トロポニン
)
補助因子 トロポニン
(
凝集素 クレアチン
'
基本転写因子 クレアチン
&
補助因子 クレアチン
%
凝集素 アクチン
$
基本転写因子 アクチン
#
補助因子 アクチン
"
3) DNA中の特定の領域において突然変異が起こると,1塩基の突然変異であっても 遺伝子の転写量のみが減少することがある。この場合,以下の記述e∼hのうちで,
転写量減少の直接的な原因として正しいものあるいはその組み合わせは 6 で
ある。
e 転写制御に関与する領域において突然変異が起こる。 f rRNAをコードする領域において突然変異が起こる。
g RNAポリメラーゼが結合する領域において突然変異が起こる。 h DNAポリメラーゼが結合する領域において突然変異が起こる。
6 に対する解答群
" eのみ # fのみ $ gのみ % hのみ & e,fのみ ' e,gのみ
( e,hのみ ) f,gのみ * f,hのみ
! e,f,gのみ + e,f,hのみ , e,g,hのみ
+
酵素と代謝に関する以下の文章中の 7 ∼ 16 に最も適切なものを解答 群から選び,その番号または記号を解答欄にマークせよ。ただし,異なる番号のに同じものを繰り返し選んでもよい。
1) 化学反応が起こるためには,物質は一時的にエネルギーの高い状態になる必要があ る。このために必要なエネルギーを(ア)エネルギーという。触媒があると反応が進 みやすくなるのは,触媒が(ア)エネルギーを(イ)させるからである。生体内で触 媒としてはたらくタンパク質を酵素という。
ある種の酵素は,比較的熱に強い低分子物質である(ウ)に代表される補酵素と複 合体を形成しないと,触媒としてはたらくことができない。複合体を形成する前の酵
素を(エ)酵素とよぶ。ここで(ア)∼(エ)の正しい組み合わせは 7 であ
る。
7 に対する解答群
ホ ロ 糖
低 下 活性化
1
ア ポ 糖
低 下 活性化
0
ホ ロ ビタミン
低 下 活性化
/
ア ポ ビタミン
低 下 活性化
.
ホ ロ 糖
増 加 活性化
-ア ポ 糖
増 加 活性化
,
ホ ロ ビタミン
増 加 活性化
!
ア ポ ビタミン
増 加 活性化
*
ホ ロ 糖
低 下 反 応
)
ア ポ 糖
低 下 反 応
(
ホ ロ ビタミン
低 下 反 応
'
ア ポ ビタミン
低 下 反 応
&
ホ ロ 糖
増 加 反 応
%
ア ポ 糖
増 加 反 応
$
ホ ロ ビタミン
増 加 反 応
#
ア ポ ビタミン
増 加 反 応
"
(エ) (ウ)
2) 一定量の 8 に対し基質が十分量存在しているとき,反応溶液中のpHだけ を変えて反応初期における生成物の量を求めたところ,図Ⅱ−1に示しているような 反応時間と生成物の量の関係が認められた。
なお, 8 は 9 酵素に分類される。
pH2
生 成 物 の 量
反応時間
pH3
pH4
8 に対する解答群
! アミラーゼ " ペプシン # トリプシン
$ マルターゼ % キモトリプシン & リパーゼ
9 に対する解答群
! 加水分解 " 酸化還元 # 転 移
$ 合 成 % 脱 離
3) 酵素量を一定にして,基質濃度をいろいろ変えて反応速度を求めたところ,図Ⅱ− 2中の実線で示される基質濃度と反応速度の関係が認められた。同じ条件下で,基質 と似た立体構造をもつ阻害物質を一定量加えて,同様に反応速度を求めたところ,基 質濃度が高くなるほど阻害物質の反応速度におよぼす影響が小さくなり,図中の破線 (オ)の結果が得られた。このような酵素反応の阻害を(カ)阻害という。ここで
(オ)と(カ)の正しい組み合わせは 10 である。
基質濃度 反
応 速 度
(a)
(b) (c)
(d)
(e)
図Ⅱ−2 10 に対する解答群
フィードバック e
/
アロステリック e
.
競争的 e
-フィードバック d
,
アロステリック d
+
競争的 d
!
フィードバック c
*
アロステリック c
)
競争的 c
(
フィードバック b
'
アロステリック b
&
競争的 b
%
フィードバック a
$
アロステリック a
#
競争的 a
"
4) 酵母菌は,酸素の供給が不十分な条件下においてグルコースからピルビン酸を産生 し,さらに(キ)を出し(ク)をつくる。(ク)は(ケ)型補酵素によって(ケ)さ れてエタノールとなる。この過程をアルコール発酵とよぶ。このアルコール発酵では グ ル コ ー ス1分 子 か ら,差 し 引 き 11 分 子 のATPが 生 成 さ れ る。こ こ で
(キ)∼(ケ)の正しい組み合わせは 12 である。
11 に対する解答群
" 1 # 2 $ 3 % 4 & 5 ' 6 ( 10 ) 12
12 に対する解答群
分 解 アセトアルデヒド
二酸化炭素 0
脱炭酸 アセトアルデヒド
二酸化炭素 /
還 元 アセトアルデヒド
二酸化炭素 .
酸 化 アセトアルデヒド
二酸化炭素
-分 解 アセチルCoA
二酸化炭素 ,
脱炭酸 アセチルCoA
二酸化炭素 +
還 元 アセチルCoA
二酸化炭素 !
酸 化 アセチルCoA
二酸化炭素 *
分 解 アセトアルデヒド
酸 素 )
脱炭酸 アセトアルデヒド
酸 素 (
還 元 アセトアルデヒド
酸 素 '
酸 化 アセトアルデヒド
酸 素 &
分 解 アセチルCoA
酸 素 %
脱炭酸 アセチルCoA
酸 素 $
還 元 アセチルCoA
酸 素 #
酸 化 アセチルCoA
酸 素 "
(ケ) (ク)
5) タンパク質が呼吸基質となる場合,タンパク質は加水分解されて 13 となり,
さらに 13 からアンモニアを遊離する反応が生じる。その後,各種の有機酸に
変化してクエン酸回路で分解される。
炭水化物が呼吸基質になる場合,炭水化物は細胞内の(コ)に存在する酵素群に よってピルビン酸まで分解される。この過程では,酸素は必要としない。ピルビン酸 から生成された物質はミトコンドリアの(サ)に存在するクエン酸回路で分解される。 クエン酸回路で生じた水素の電子は,ミトコンドリアの(シ)に存在する電子伝達系
のタンパク質に受け渡され,最終的に 14 の還元に使われて水を生じる。この
過程では,水素イオンがミトコンドリアの(サ)から(ス)にくみ出されることから,
水素イオンの濃度差が生じる。その後,水素イオンは濃度勾配にしたがって 15
合成酵素をとおって(サ)にもどる。ここで(コ)∼(ス)の正しい組み合わせは
16 である。
13 ∼ 15 に対する解答群
" ATP # ADP $ アミノ酸 % ピルビン酸 & グルコース ' アセチルCoA ( 乳 酸 ) 二酸化炭素
16 に対する解答群
マトリックス 内 膜
内膜と外膜の間 核 内
2
内 膜 マトリックス
内膜と外膜の間 核 内
1
マトリックス 内膜と外膜の間
内 膜 核 内
0
内膜と外膜の間 マトリックス
内 膜 核 内
/
内 膜 内膜と外膜の間
マトリックス 核 内
.
内膜と外膜の間 内 膜
マトリックス 核 内
-マトリックス 内 膜
内膜と外膜の間 小胞体
,
内 膜 マトリックス
内膜と外膜の間 小胞体
+
マトリックス 内膜と外膜の間
内 膜 小胞体
!
内膜と外膜の間 マトリックス
内 膜 小胞体
*
内 膜 内膜と外膜の間
マトリックス 小胞体
)
内膜と外膜の間 内 膜
マトリックス 小胞体
(
マトリックス 内 膜
内膜と外膜の間 細胞質基質
'
内 膜 マトリックス
内膜と外膜の間 細胞質基質
&
マトリックス 内膜と外膜の間
内 膜 細胞質基質
%
内膜と外膜の間 マトリックス
内 膜 細胞質基質
$
内 膜 内膜と外膜の間
マトリックス 細胞質基質
#
内膜と外膜の間 内 膜
マトリックス 細胞質基質
"
(ス) (シ)
+
バイオテクノロジーに関する以下の文章中の 17 ∼ 26 に最も適切なも のを解答群から選び,その番号または記号を解答欄にマークせよ。ただし,異なる番号の に同じものを繰り返し選んでもよい。
1) 17 法は寒天ゲルを用いてDNA断片の大きさ(塩基対の数)を解析する方
法である。この方法の手順は以下の通りである。まず,DNA断片を含む解析液
(DNA断片解析液)と寒天ゲルを静置した 17 装置を準備する。次いで,
(ア)極の反対側にある寒天ゲルのくぼみに適量のDNA断片解析液を注入し,
17 装置の電極間に電圧をかける。しばらくすると,DNA断片は, 18
電荷を帯びているので,寒天ゲル中を(ア)極に向かって移動する。適切な時間,電 圧をかけ続けると,塩基対の数が(イ)DNA断片は,塩基対の数が(ウ)DNA断 片より寒天ゲル中を速く移動する。そして,塩基対の数が同じDNA断片の集まりが ひとつのバンドとなる。電圧をかけ終えた後,寒天ゲルをDNA染色液で染めること
でDNA断片のバンドを確認することができる。また, 17 を行うとき,
DNA断片の大きさの情報を得るため,大きさが既知のDNA断片(マーカー)が用
いられる。ここで(ア)∼(ウ)の正しい組み合わせは 19 である。
17 および 18 に対する解答群
" 遠心分離 # ポリメラーゼ連鎖反応 $ 電気泳動 % 寒天培養 & 密度勾配 ' X線回折
( ペーパークロマトグラフィー ) 薄層クロマトグラフィー
* 高 い ! 低 い , 正 の - 負 の
19 に対する解答群
多 い 少ない
−(マイナス) %
少ない 多 い
−(マイナス) $
多 い 少ない
+(プラス) #
少ない 多 い
+(プラス) "
(ウ) (イ)
2) 表Ⅲに示したように,3種類の制限酵素R1∼R3は,DNAを平滑に切断する制 限酵素である。これらの中から,R1のみ,R1とR2を混合したもの(R1+R2), またはR1とR3を混合したもの(R1+R3)を用いて,塩基対の数が1080のプラ スミドPを切断した。こうして得られたプラスミドPのDNA断片を 17 法 により解析した結果を図Ⅲに示している。次に,この実験と図Ⅲに関する補足を記す。
! 表Ⅲに示した制限酵素は,単独で用いても,それぞれを混合して用いても,制限
酵素が認識する塩基配列を含んでいるDNA断片およびプラスミドPを確実に切断 する。
! 表Ⅲ中の●で示された塩基対は,A(アデニン)とT(チミン),およびG(グ アニン)とC(シトシン)のどの塩基対の組み合わせが入ってもよいことを示して いる。
! 図Ⅲには,実験で生じた全てのバンドが示されている。
! 図Ⅲ中の破線は,破線上に位置するバンドに含まれるDNA断片が,対応する
マーカーのバンドと全く同じ塩基対の数をもつDNA断片であることを示している。 ! 図Ⅲのバンドの太さは,バンドに含まれるDNA断片の量を反映しないものとす
る。
A A C●● T T G●● +
●●G T T ●●C A A ●●G T T A A C●●
●●C A A T T G●●
R
3
C T C●● G A G●● +
●●C C G ●●GG C ●●C C G C T C●●
●●GG C G A G●●
R
2
C C T●● GG A●● +
●●A GG ●●T C C ●●A GG C C T●●
●●T C C GG A●●
R
1
切断後の塩基配列(切り口) 認識する塩基配列
プラスミドPの切断実験で用いた
制限酵素の種類と組み合わせ マーカーが形成した
バンドの塩基対の数
800 600
マーカー R1 R1+R2 R1+R3
500 340 300 210 140
70
図Ⅲ
図Ⅲに示された実験結果から,用いた制限酵素の切断箇所と認識する塩基配列に関 して以下のことがわかる。
・プラスミドPを1ヶ所切断する制限酵素は 20 。
・プラスミドPを2ヶ所切断する制限酵素は 21 。
・プラスミドPを3ヶ所切断する制限酵素は 22 。
・R2が認識する塩基配列は,プラスミドPをR1で切断したときに生じる塩基対 の数が 23 であるDNA断片の中に存在する。
・R3が認識する塩基配列は,プラスミドPをR1で切断したときに生じる塩基対 の数が 24 であるDNA断片の中に存在する。
20 ∼ 22 に対する解答群
! 存在しない " R1のみ # R2のみ
$ R3のみ % R1とR2のみ & R1とR3のみ ' R2とR3のみ ( R1とR2とR3
23 および 24 に対する解答群
さらに以下の追加実験を行った。
【追加実験1】
適切な条件下で,プラスミドPをR1で切断し, 17 法を用いて大きさの 異なる3種類のバンドに分けた。続いて,それぞれのバンドから回収した3種類の DNA断片を,R2とR3を混合したもの(R2+R3)で切断した後, 17 法
を用いて解析を行った。その結果,3種類のDNA断片のうち全く切断されない
DNA断片が(エ)種類存在することがわかった。 【追加実験2】
適切な条件下で,R1とR2とR3を混合したもの(R1+R2+R3)を用いてプ
ラスミドPを切断し, 17 法を用いて解析したところ,(オ)本のバンドが確
認された。続いて,各バンドに含まれる全てのDNA断片の塩基配列を調べたところ,
塩基対の数が 25 の大きさのバンドには塩基配列が異なるDNA断片が混在し
ていることがわかった。
ここで(エ)と(オ)の正しい組み合わせは 26 である。
25 に対する解答群
26 に対する解答群
5 3
,
4 3
+
3 3
!
2 3
*
5 2
)
4 2
(
3 2
'
2 2
&
5 1
%
4 1
$
3 1
#
2 1
"
+
神経細胞の興奮に関する以下の文章中の 27 ∼ 36 に最も適切なものを 解答群から選び,その番号または記号を解答欄にマークせよ。ただし,異なる番号のに同じものを繰り返し選んでもよい。
1) 受容器によって受容された外界からの情報や体内からの情報は電気信号に変換され, 神経系のはたらきによって脳へ伝えられる。神経系における情報の伝わり方は,神経
軸索において電気的に情報が伝わる興奮の 27 と,神経終末の 28 に貯
蔵されている神経伝達物質が 29 に放出されて次の細胞の受容体へ結合するこ
とで情報が伝わる興奮の 30 の2種類ある。一般に,興奮の 27 速度は
神経軸索が(ア),髄0が(イ)もので速い。なお,末梢神経系において髄0を形成 している細胞は(ウ)細胞である。ここで(ア)∼(ウ)の正しい組み合わせは
31 である。
27 ∼ 30 に対する解答群
" 静止膜電位 # ランビエ絞輪 $ 閾 値 % 伝 導 & 伝 達 ' 符号化
( 不応期 ) 加 重 * 核
! ミトコンドリア , シナプス小胞 - シナプス遅延
31 に対する解答群
樹 状 な い
太 く ,
シュワン な い
太 く +
形 質 な い
太 く !
樹 状 あ る
太 く *
シュワン あ る
太 く )
形 質 あ る
太 く (
樹 状 な い
細 く '
シュワン な い
細 く &
形 質 な い
細 く %
樹 状 あ る
細 く $
シュワン あ る
細 く #
形 質 あ る
細 く "
(ウ) (イ)
2) 図Ⅳ−1はシナプスを介してつながっている6個の神経細胞を示している。図中 の「刺激−1」の位置で電気刺激を与えたとき,活動電位が測定されるのは図中の
a∼fのうち 32 である。ただし,電気刺激は神経細胞に活動電位を発生させ
るのに十分な強さで行い,また,図中に示す神経細胞の神経伝達物質はいずれもシナ プスを介してつながっている神経細胞を興奮させるものとする。
a b
c d e
f
刺激−1 刺激−2
神経細胞(ⅱ) 神経細胞(ⅰ)
図Ⅳ−1
32 に対する解答群
" bのみ # fのみ $ a,bのみ % d,fのみ & b,c,fのみ ' a,b,c,fのみ
( b,c,d,eのみ ) b,d,e,fのみ
3) 図Ⅳ−1の「刺激−2」の位置で電気刺激を与えたとき,その刺激位置から20mm 離れたaの位置で活動電位が観察されるまでに0.203ミリ秒を要した。このことから,
この神経細胞において興奮が伝わる速度は 33 m/秒であると考えられる。ま
た,「刺激−2」の位置で電気刺激を与えたとき,神経細胞(1)で活動電位が観察 されるまでに0.625ミリ秒を要した。「刺激−2」の位置から神経細胞(0)の神経 終末までの距離が30mmであるとすると,神経終末に活動電位が到達してから神経
細胞(1)で活動電位が発生するまでに要した時間は 34 ミリ秒であると考え
られる。
33 および 34 に対する解答群
4) 図Ⅳ−2は,図Ⅳ−1中の点線で囲った部分である。図Ⅳ−2に示すように,シナ
プスにおける興奮の 30 は,脱分極で開口する電位依存性カルシウムチャネル
Zや,神経伝達物質により活性化される受容体X, 29 に放出された神経伝達
物質を神経終末へ再取り込みするトランスポーターY, 29 において神経伝達
物質を分解する分解酵素Wなどさまざまなタンパク質により調節されている。
神経細胞(!)に刺激持続時間0.2ミリ秒の電気刺激を1回与えると神経細胞(") において図Ⅳ−3に示す活動電位が観察された。この活動電位を観察した後,分解酵 素Wの特異的な阻害薬w,受容体Xの特異的な阻害薬x,トランスポーターYの特 異的な阻害薬yおよび電位依存性カルシウムチャネルZの特異的な阻害薬zのうち いずれか1種類だけを作用させた。阻害薬を作用させた後に神経細胞(!)に電気刺 激を1回与えたとき,神経細胞(")における活動電位の発生を抑制できるのは
35 である。また,阻害薬を作用させない条件下において,図Ⅳ−3に示す活
動電位を引き起こしたものと同じ強さ,同じ刺激持続時間の電気刺激を神経細胞 (!)に0.5ミリ秒間隔で2回与えたとき,神経細胞(")で観察される細胞膜電位
の変化は 36 である。
ただし,本実験に使用した阻害薬は目的の機能を完全に抑制するものとする。また,
いずれも電気刺激を与えなければ神経伝達物質は 29 へ放出されないものとする。
電位依存性 カルシウムチャネルZ
トランス ポーターY
神経伝達物質
細胞外 細胞内 電気刺激
神経細胞(ⅰ)の 神経終末
受容体X 分解酵素W 分解された
神経伝達物質 神経細胞(ⅱ)の
細胞膜
Na+ Ca2+
0 1 2 3 4 0
−80
時間(ミリ秒)
mV
mV
電気刺激
35 に対する解答群
" 阻害薬wのみ # 阻害薬xのみ $ 阻害薬yのみ % 阻害薬zのみ
& 阻害薬wあるいは阻害薬x ' 阻害薬wあるいは阻害薬y ( 阻害薬wあるいは阻害薬z ) 阻害薬xあるいは阻害薬y * 阻害薬xあるいは阻害薬z ! 阻害薬yあるいは阻害薬z
36 に対する解答群
0 1 2 3 4 0
−80
0.5ミリ秒
時間(ミリ秒)
mV
mV
⑧
0 1 2 3 4 0
−80
0.5ミリ秒
時間(ミリ秒)
mV
mV
⑦
0 1 2 3 4 0
−80
0.5ミリ秒
時間(ミリ秒)
mV
mV
⑥
0 1 2 3 4 0
−80
0.5ミリ秒
時間(ミリ秒)
mV
mV
⑤
0 1 2 3 4 0
−80
0.5ミリ秒
時間(ミリ秒)
mV
mV
④
0 1 2 3 4 0
−80
0.5ミリ秒
時間(ミリ秒)
mV
mV
③
0 1 2 3 4 0
−80
0.5ミリ秒
時間(ミリ秒)
mV
mV
②
0 1 2 3 4 0
−80
0.5ミリ秒
時間(ミリ秒)
電気刺激 電気刺激
mV
mV
!
タンパク質とヒトの血糖濃度の調節に関する以下の文章中の 37 ∼ 45 に最も適切なものを解答群から選び,その番号または記号を解答欄にマークせよ。ただし,異なる番号の に同じものを繰り返し選んでもよい。
1) あるペプチドXは図Ⅴ−1に示すように10個のアミノ酸がペプチド結合によって 直鎖状につながったものである。アルギニンまたはリシンのカルボキシ基側のペプチ ド結合を加水分解する酵素である酵素Y(図Ⅴ−2)を用いて,ペプチドXのアミ ノ酸配列について調べたところ,以下のことがわかった。
・ペプチドXのアミノ基末端のアミノ酸はメチオニンで,アミノ基末端から9番目
のアミノ酸はロイシンであった。
・ペプチドXには,硫黄原子をもつアミノ酸が全部で3個含まれていた。
・ペプチドXには,アミノ基末端側からカルボキシ基末端側に向けて,アルギニン
−グリシン−アスパラギン酸−セリンの4個がこの順につらなったアミノ酸配列が 含まれていた。
・S S結合を形成していない状態のペプチドXを酵素Yで分解すると,アミノ酸4 個からなるペプチド断片A,アミノ酸3個からなるペプチド断片B,およびアミノ 酸3個からなるペプチド断片Cが生じた。
・分子内でS S結合を形成させた後,ペプチドXを酵素Yで分解すると,ペプチド 断片Bとペプチド断片CがS S結合でつながったものとペプチド断片Aが生じた。 このとき,酵素YのはたらきはS S結合の影響を受けないものとし,また,S S 結合も酵素Yによって影響を受けないものとする。