行政視察等報告書
平成25年1月16日
長野市議会議長 祢 津 栄 喜 様
報告者氏名(代表)
議会運営委員会委員長 中 野 清 史
このたび、行政視察をしましたので、その概要について下記のとおり報告いたします。
記
1 視察区分 議会運営委員会行政視察
2 視察者氏名 祢津 栄喜、小林 治晴、中野 清史、近藤 満里、原田 誠之、勝山 秀夫 塩入 学、布目裕喜雄、野本 靖、松田 光平、寺澤 和男
3 随 行 者 書記 飯島 康明、書記 松倉 良幸
4 視察期間 平成24年11月14日(水)~ 11月16日(金) 5 視察先及び視察事項
視察先 視察日時 視察事項
町田市 13:00-15:00 ・ 新議会棟について
・ インターネット中継について
・ 会議録検索システムについて
・ 議案概要と議決結果のHP掲載について
・ 地方自治法改正の対応について 四日市市 10:00-12:00 ・ 議会報告会について
・ 文書質問について
・ 広報公聴会について
・ 通年議会について
・ 地方自治法改正の対応について 大津市 9:00-11:00 ・ 議会活性化検討委員会について
・ 議会政策検討会議について
・ 予算決算常任委員会について
・ 大学とのパートナーシップ協定について
・ 地方自治法改正の対応について
6 調査概要
月日
視 察 地
(市町村名等)
考 察
(所感、課題、提言等) 11/14
(水)
町田市 1.新議会棟(2012.7竣工)について
建設費 用地代50億円、建設費約150億円。
建物の 印象 長野市と同 様、槇設計事務所 の設計。ステン レ スやガラス面が多い近代的な建物から受ける印象は、清潔感、 開放感、冷たさなど、受け取る側によって様々である。
2.議場 正面に掲示されて いない為やや見づ らい感があるが 、 採決自 動計算システムな ど、議場内に関す る情報が見やす く なって いる。この他、車 いすスペースの降 りたたたみ式座 席 や親子 傍聴室の設置など 開かれた議会を目 指す意気込みが感 じられ た。但し、議場内 のバランスとして は、議員と傍聴 席 が近接しすぎている感あり。
3.インターネット中継について
ケーブ ルの普及率の低さ からインターネッ トに切り替えて の 議会中継は、本会議に加え常任委員会(4常任委員会同時中継 も可)の中継も開始した事は注目に値する。
4.会議録検索システムについて
様々な庁内システムを、クラウドを使い一括管理。これにより HPの速度は向上したが、他システムトラブルの影響を受ける リスクも発生するなど課題はある。専門知識を有する職員がい て初めて成立する作業であるが、積極的な取り組みは学ぶべき ところが多い。
5.議案概要と議決結果のHP掲載について
議案概 要は定例会ごとに 議会事務局調査法 制係が「議案の 内 容」と 題し作成。非常に わかりやすい資料 。議案審査過程 の 掲載も 会議終了後1~2 週間でアップでき 、議員の賛否情 報 など提供できるなど工夫が感じられた。
その他
町田市 では市議会で グループウエ アを利用して スケージュ ー ル管理、本会議の議案配信等を行っていた。
本会議にパソコンの持ち込みを許可。グループウエアで配信さ れた議案をパソコンで確認する事に使用。
事務局から議員への連絡FAX、メール、グループウエア使用。 毎朝、各議員にメールでその日の予定を配信。ITを活用した 情報伝達のヒントも少なくなかった。
11/15 (木)
四日市市 1.議会報告会について
平成23年5月施行された議会基本条例第23条に規定した「市民 への情報提供及び情報の共有」の一つの手段として実施。 設置要 綱及び運営細則を 定め、報告会の内 容等の協議事項 は 議会運営委員会で決定。
初の議会報告会は平成23年10月。以降、定例月議会ごとに 年4回開催。1回の開催 時間は2時間程度。 第1部は議会から の 報告、第2部はシティー・ミーティング(市民との意見交換会)を実施。 議会報告会の内容は
① 常任委員会に付託された議案、請願及び予算・決算
② 常任委員会の所管事務調査に関すること。
③ 議会活動に関すること。
④ その他、議長が必要と認めた事項
シティー・ミーティングは議会の立場ではなく1議員の立場で実施。議員 レベルでは賛否の分かれる問題もあるが許容。一つの質問に対し 複数の議員から発言があり、答弁者の時間が多いこともある。 地元要望の意味合いが強いことも特徴で、議会報告会との併用 (2部制)がベストではないとのこと。
当初、開催場所を固定していたが参加者が減少。現在では会場 を変え、24箇所で開催。当初は辛辣な発言もあったが、回を重 ねるごとにまじめな会合になってきているとのこと。
このようなシテイミーテイングに対し、市民が議会に関心を持 つ良い機会とする受け止めの一方、議員個人の意見と議会とし ての発言の区別をどうするのか慎重論もあった。今後、十分な 議論が必要な所である。
この他、四日市大学のキャンパスなどでの大学生とのシティー・ミー ティングや、テーマ設定した商工会議所、高校生や専門学校生な どとの意見交換会は、アンケートの結果からも有効である。
2.文書質問について
議会基本条例第16条に「議員は議長を経由して市長等に対し文 書質問できる」との規定により、これまで5名の議員から18件提 出。2週間程度で答弁書が議長に提出され、議会HPで公表。 議場での一般質問では十分な答弁が得られない場合など、議会 閉会後、一般質問の内容の範囲内で文書質問書の提出、文書質 問答弁書による回答の形式で行われる。
3.広報公聴会について
H17に広報広聴委員会規程を定め、市議会だより、議会HP、 市議会モニターなどに関する所掌事務を定め、市民とのコミュニ ケーションの活性化を図る。市民参加の一つとして検討に値する。
4.通年議会について
H23.5から通年議会を導入。メリットとして国の法令等の改正 に対し随時、緊急議会が開ける、議会閉会中であっても所管事 務調査 ができるなど 、常任委員会の活性化は諮 られた反面、
会議回数は1.7倍に増え、資料づくりなど理事者の事務負担が 増加するなど、評価は分かれていた。
その他
共通認 識の醸成、政策立 案機能の向上など を図る議員政策 研究 会。議員間討議の活発化は長野市においても重要な課題である事 を再認識した。
11/16 (金)
大津市 1.議会活性化検討委員会について
H11以降議会活性化に取り組み、H21.6に議会運営委員会の決 定で任意の検討会として「議会活性化検討委員会」を設置。
・副議長 が委員長、議運委 員長が副委員長、 委員は議運委員 全 員が兼務
・自由闊達な議論を行えるよう原則「非公開」。 H21以降、以下の検討を行っている。
・H 22. 2定例会から一問一答 、分割方式導入、傍聴人への議 場 配付資料の提供、議長交際費、政務調査費収支報告書公開を実 施
・H22年度に、議員定数を40名から38名に削減。政務調査費(7 万円/月・一人)の見直し等も行ったが、特報審の結果、現行通 りとなった。議会報告会は継続協議となった。
・H23年度には、夜間・休日議会について検討したが見送り。
・議員席が傍聴席から見えるよう議場の改修完了。
・議会報告会の実施は合意されたが、クレーマー的な発言への対応な ど、制度設計には至らず継続案件。
・H24年度には、H25年度の実施を目指し定例会の回数を1回と する通年議会の導入を検討。また、議会報告会についても次年 度の実施を目指して制度設計は検討している。
現 在 、 大津 市で検 討 して い る議 会 報告 会 実施 要 綱(案)を 頂い た。学校の統廃合の問題や、昨年10月の中学生のいじめ自殺事 件など、議会報告会の本来の目的と市民の要望や意見を調整で きるファシリテーター(中立的な立場で会議を調整し進行でき る人材)の必要性を強調されていた。
次年度に開催の議会報告会の構想としては、次のとおり。
・ 内容:新年度予算を中心
・ 場所:4ヶ所で検討
・ 司会:龍谷大学から専門的な先生を招聘
2.議会政策検討会議について
平成 23.6大津市議 会政策検討会 議設置要綱を 制定し、議会 政 策検討 会議をおこした。 この組織の主な目 的は、会派 (3人 以 上の議員で結成の届出があった会派)から、条例づくり等の政 策提案を行う場合、議運の協議を経て設置できることとした。 (1) 座長(政策提案会派から充てる)、副座長1名、各会派1名、
政策提案会派2名の概ね10人以内で構成。
(2) 任意の 検討会であるが 、議会事務局が係わり、要点筆記の 議
事録を残している。
(3) 検討会 議は、本音で の議論をする ため原則非公 開として い るが、公開も可能としている。
(4) 検討会 でまとまった 条例案などに ついては議運の承認を 得 て提案できる。
(5) 政策立 案機能を高め るために大学や民間シンク タンクと も 連携し ている。後段の龍 谷大学とのパート ナーシップ協定は その一つである。
(6) 昨年 10 月11日の中学生自 殺事件に伴う 「いじめ条例 」制定は この会議で策定を検討しているとのこと。
議会では当初、理事者側で条例をつくるべきとの声があったが、市長部局や 教育委員会ではそれぞれの調査や検討業務が集中し、また、市民からは「議会 は何をしているのか」との突き上げもあり、議会としても動かざるをえなく、 議会主導で条例策定を進めているとのこと。
現在、本市では議会運営委員会のサブ機関として議会活性化検討委員会によ り議会報告会などについて検討が開始されようとしているが、多岐多様な議 会活動に対し目的を限定した組織で対応していくことは今後の議会運営にお いては更に重要になってくるように思う。本市でも設置目的や組織の設置形 態などの要綱をあらかじめ制定しておく必要もあろう。
3.予算決算常任委員会について
大津市の予算決算常任委員会は、別に定められた「運営要綱」に 基づき実施している。(主な流れは資料参照。)
全議員が予算・決算の審議に参加しているという形式と、各議員 が予算・決算の概要を理解できることは良いが、それ以上の必要 性を確認するのは難しい。
4.大学とのパートナーシップ協定について
平成23.11に龍谷大学と大津市議会とパートナーシップ協定を締結。「い じめ防止条例」の策定や議会報告会などでもアドバイザーとして 協力いただいているとのこと。パートナーシップ協定の相手とし て地元であり国立の滋賀大学(教育学部 ・経済学部の2学部及び 大学院)ではなくて「なぜ龍谷大学なのか」に対し、龍谷大学は 総合大学であり、私立大学として公立よりも自立性が高い。また、 議員研修などを今後の議会の基幹事業に考えており、検討課題の 多様性 に対応できる豊富 なスタッフ陣や学 術情報などの提 供に 期待が大きい。ただ、議会として龍谷大学に何を提供できるかが 課題。学官連携においては、大津市と龍谷大学の関係のみならず Win-Winの 関係づくりが重要であり 、課題であるとのことは 参 考になること。