本システムの評価を行うために,次のようにデモンストレーショ ンを行なった.
RoboCupRescue 用 VR システムの実装
背景
長谷川 滉,中谷 有希,本間 美咲,久保田 恵介,松河 剛司(愛知工業大学)
岩田 員典(愛知大学),伊藤 暢浩(愛知工業大学)
RRSとは,地震災害下の仮想都市においてエージェントが災害 救助を行い,都市の価値をどれだけ維持できるかを競う競技であ る.その競技によって防災意識の向上や学術研究の促進を目的と している.
RRSの競技会におけるシミュレーション表示システムでは,来 場者がシミュレーションを理解することは困難であり,防災意識 の向上につなげることができないと考え,私たちは3DViewerを 開発した.しかし,現在の3DViewerは受動的に見るだけのもの である為インパクトや注目性が欠けている.
目的
本研究では,3DViewerに,参加者が能動的に見ることができ 話題性のあるVRシステムを実装することによって,インパクトや 注目度の問題点を解決し,防災への興味を持つきっかけを作るこ とを目指す.
また,大勢の人の目に触れるもの,長く足を止めてもらうものに するために,防災シミュレーションとして許容範囲の演出を 3DViewerに実装する.その演出によって,詳しい説明がない場 合でも,3DViewerを参加者がシミュレーションを理解することを 目指す.
VRシステムの設計 VRシステムの実装
今後の課題
評価と結果
図1: 見たい所をスムーズに 見ることができたか
Yes Maybe No
79.9%
17.2%
コントローラによって,ワープ移動や視 点の高さ変更,カメラが向いている方向 の調整等を「思い通りに操作すること可 能だったか」という質問に対して,アンケ ート回答者134名の内,107名ができた
,23名がややできた,4名ができなかった と回答した.(図1)
ややできた,できなかったという意見の理由としては体験者が 操作に慣れていないという点,バック操作ができないという点が
図2: 音響はどのくらいプレゼンテーションの 助けになったか
Helpful
Slinghly helpful Slinghly not helpful Not helpful
48.5% 13.1%
36.2%
アンケートの回答より挙げられ た.
「音響はどのくらいプレゼン テーションの理解の助けにな ったか」という質問に対しては, アンケート回答者130名の内,
63名が助けになった,47名が
やや助けになった,17名がやや助けにならなかった,3名が助け にならなかったと回答した.(図2)
やや助けにならなかった,助けにならなかった という意見の理 由としては,サイレンの音量が大きいという点や,注意を引くよう な音がなかった点,音声の種類不足という点がアンケートの回答 より挙げられた.
Kernel
Viewer
3DViewer
GIS Sub modules
VR System
Traffic Simulator
Ignition Simulator
Fire Simulator
Agents
viewer manager
来場者にシミュレーション内容を理解しやすくするため,以下の アプローチが必要であると考えた.
ヘッドマウントディスプレイは,継続的に使用していくためにメン テナンスされている必要があるため,HTC Viveを用いた.また, VRシステムをHTC Viveを用いて実現するために,Unity5を用 いた.Unity5には,HTC Viveを利用するためのSteamVRプラ グインがあり,シミュレーションの表現をリッチするためには最適 であると考えた.
また,エージェントの活動状況や都市の災害状況の把握をより 促すために,救急隊のサイレン音,土木隊の機械音,消防隊のサイ レン音,火災の音の4つの音を導入した.
本システムでは,3DViewerより近い視点で建物のモデルをみ ることになるので,建物のモデルをよりリアリティーを上げること
が必要である. 以上の条件を満たすシステムを,次のように設計した.
場所 イベント名
期間 体験者
名古屋市国際展示場(ポートメッセなごや) ロボカップ2017名古屋世界大会
2017年7月27日(木)∼30日(日) 135名(来場者13万人)
アプローチ
1. 実際の建物に近い表現 2. インタラクティブの導入 3. 立体音響
4. 災害表現の動的な変化 5. 視点の動的な変化