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IX 人権ふれあいセンター 平成17年3月30日 堺市監査委員公表 第18号 堺市

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(1)

Ⅸ 人 権 ふ れ あ い セ ン タ ー

1 施設の概要

( 1) 施設の設置目的及び経緯

昭和 47 年に策定された「 堺市同 和対策事業 総合計画」 に基づき 、昭和 49 年 10 月、同和問題を はじめあらゆ る人権問題 の速やかな 解決に資す るため、人権 教 育及び人権啓発 並びに市民交 流を推進す ることによ り、市民の 福祉の向上を 図 る総合施設として設置された。

昭和 46 年 9 月、堺市立同和地区解放センタ ー(仮称 )建設計 画第一次試案 が 作成され、同年 11 月、解放センター建設 委員会が発足 し、昭和 47 年 10 月、本 施設の設置場所 である堺市協 和町 2 丁 61 番地において、建設工事が着 工した 。

昭和 49 年 10 月に堺市立解放会館が竣 工し、同月 から業務が 開始された。 ま た、同月 15 日、現在の堺市立人権ふれあいセンター条例が制定された。

平成 14 年 3 月、地域改善対策特定事業に係る国の 財政上の特 別措置に関す る 法律が失効した ことに伴い、 同年 4 月、堺市立解 放会館から 堺市立人権ふ れあ いセンターに改称したものである。

( 2) 施設の概要

建築年月日 昭和 47 年 10 月 11 日着工 昭和 49 年 10 月 1 日竣工 建築金額 金 2, 059, 279, 000 円

(内訳)①用地 費 99, 037, 000 円 ②建設 費 1, 960, 242, 000 円 建築面積 3, 468 ㎡

建物面積 延 10, 356 ㎡(本館、別館、デッキ)

構 造 鉄筋コンクリート造本館 7 階建、別館 3 階建 各階施設名

(本館)

7 階 結婚式場「貴松閣」( 平成 16 年 3 月 31 日付閉館) 6 階 図書ホール・生涯学習ホール

5 階 生涯学習ホール 4 階 生涯学習ホール 中3階 生涯学習ホール 3 階 管理事務所( 管理課)

(2)

1 階 機械室、駐車場 ( 別館)

3 階 プラネタリウム 2 階 クラフトホーム 1 階 ミュージックホーム

( 3) 施設内で実施されている事業内容 ①貸館事業

人権ふれあいセ ンターの設置 目的を達成 するため、人権 啓発をはじ め地域 内外の住民交流 の拠点として、センターの 事業に支障の ない限りに おいて大 ホール・視聴覚室・調理室の貸館事業を行っている。

②総合生活相談・人権相談事業の実施

身近な生活上の 相談、人権相 談に対して 、適切な助 言ならびに情 報提供等 を行なうことに より、自らの 主体的な判 断によって 様々な課題 を解決するこ とができるように支援している。

③人権ふれあいセンターだよりの発行

・地域版「ふれ愛」:毎月発行、センターの啓発・広報手段の柱

・周辺版「おあ しす」: 大仙西小学 校区及び周 辺 6 小学校校区を 対象に啓 発記事、施設紹介、事業 案内等によ り事業参加を 促進し、周辺地 域住民 の総合交流を図っている。

④センター施設見学の受け入れ

舳松 歴史資料館と 連携し、部 落差別の歴 史と実態を学 ぶことによ り市民の 意識改革を促すことを目的として見学を受け入れている。

⑤インターネットホームページの開設 ⑥ふれあいフェアの実施

センターの事業 紹介、講習 事業の学 習成果の発 表、啓発パ ネル展等を 広く 市民の参加・協 力を得て実施 し、同和問 題をはじめ あらゆる人 権問題の解決 に向けて、より一層の理解と認識を得ることを目的として実施している。 ⑦図書事業

人権関係資料の 活用や利用 者間の交 流を通じ、 市民の人権 意識の高揚 を図 っている。

( ア ) 市内図書館とのネットワークによる貸出及び読書相談 ( イ ) 人権ブックフェアを開催

(3)

( エ ) リサイクルフェア等を実施 ⑧講習事業、識字・多文化共生学級の実施

( ア ) 講習事業

手話、書道 、ヨーガ などの交流講 座(19 科目 55 講座)を開催。ま た、 パソコン講座や季節的な内容で各種の短期集中講座を開催。

( イ ) 識字・多文化共生学級

識字学級の成果 をふまえ、交 流を通して 多文化共生 の意識を身に つけ る。火・金のいずれも昼夜に計4学級

⑨青少年育成事業

子どもたちの自 主性や社会性 を育むため 、興味・関 心を広げるき っかけと する遊びや活動 を設定し、様 々な活動の 支援や異年 齢での交流 を推進し、豊 かな人間関係を育んでいる。

⑩青少年交流事業

パソ コン、親子陶 芸、スポー ツ等の各種 講座や人形劇 、マジック 、科学教 室等のイベント を開催し子供 たちとその 保護者に様 々な体験学 習と交流の場 を提供し、青少年の健全育成と人権意識の高揚を図っている。

⑪教育相談事業

いろ いろな悩みや 発達上の課 題を有した 子ども及びそ の保護者を 対象にカ ウンセリングや プレイセラピ ー、グ ループ教育 活動等を継 続的に実施し 、子 どもの成長・発達を促している。

⑫プラネタリウム事業

土・ 日曜日、学校 の春夏冬休 み期間中に 幼児向け番組 等を投映す る一般投 映、学習番 組や幼児番 組等を申し込 みによる随 時投映の団 体投映 、月や星を 天体望遠鏡で観察する天体観望会を実施している。

( 4) 施設運営に関する条例等 社会福祉法

厚生労働省事務次官通知「隣保館設置運営要綱」 堺市立人権ふれあいセンター条例、同施行規則 堺市立人権ふれあいセンター処務規則

(4)

( 5) 施設の管理状況

施設の管理は堺 市の直営であ り、市民人 権局の人権 ふれあいセ ンターの所管 となっている。 防火管理につ いても人権 ふれあいセ ンターが施 設全体を単一 権 原で行っている 。ただし 、施設内で 実施されてい る事業のう ち、( 3) の⑦ないし ⑫の事業は教育 委員会が所管 する複合的 施設である 。また、堺 市立人権ふれ あ いセンター条例 に基づき、セ ンターの事 業の企画及 び運営につ いて調査審議 す るため、地域住 民及び関係行 政機関の職 員からなる 堺市立人権 ふれあいセン タ ー運営協議会を 設置している 。平成 15 年度の職員体制は 常勤職員 27 名、非常 勤職員 1 名、臨時職員 1 名である。

開館時間は施設 によって統一 ではないが 、センター の開始時間は 午前 9 時か ら午後 9 時であり、休館日は、日曜日、祝日、年末年始となっている。

警備体制として は、外部委託して おり、24 時間常時 2 名が施設保安業務を行 っている。

本施設は、所管 課が複数存在 しているこ とから、毎 週木曜日に 各課の課長級 の職員が会議を 行って、管理 運営や設備 の利用等に ついての調 整のための意 見 交換を行っている。

( 6) 業務委託

平成 15 年度においては 19 件の業務について外部委 託を行って おり、委託料 の合計は金 74, 774, 562 円である。

4 件はローテーション入札と しているが 、入札に関 しての問題 は生じていな い。委託料が 30 万円以下のものについては随意契約としている。

委託業務及び委託料は以下のとおりである。

委託業務 委託料(円)

舞台関係業務 3, 024, 000

舞台関係(臨時要員分)業務 1, 873, 620 電気機械運転保守管理業務 16, 135, 312

施設保安業務 22, 904, 280

エレベータ設備等保守点検業務 4, 223, 520

電話設備保守点検業務 248, 178

冷暖房設備保守点検業務 997, 500

(5)

委託業務 委託料(円)

自動ドア保守点検業務 239, 400

大ホール舞台設備保守点検業務 350, 700

害虫駆除等業務 130, 200

自家用電気工作物保安業務 309, 750

結婚式場運営業務 939, 645

樹木管理業務 395, 010

受水槽・高架水槽清掃業務 154, 770

館内電気時計保守点検業務 160, 965

清掃業務 20, 908, 650

地下蓄熱槽清掃業務 229, 950

空気環境測定業務 296, 100

( 7) 施設の決算状況

①直近 3 年間の歳入の概要は、以 下のとおり である。 (単位:円 )

平成 13 年度 平成 14 年度 平成 15 年度 人権ふれあいセンター使用料 1, 512, 172 1, 454, 520 2, 427, 581

総務費国庫補助金 29, 497, 000 35, 177, 000 21, 377, 000 総務費府補助金 12, 800, 000 9, 261, 000 0

市預金利子 0 0 859

徴収金収入 954, 055 1, 103, 003 974, 109

雑入 74, 753 61, 841 62, 158

歳入合計 44, 837, 980 47, 057, 364 24, 841, 707

②直近 3 年間の歳出の概要は、以下のとおりである(人件費を除く)。

(単位:円)

平成 13 年度 平成 14 年度 平成 15 年度

報酬 561, 000 459, 000 663, 000

報償費 562, 500 570, 000 320, 000

旅費 996, 710 928, 590 513, 120

(6)

平成 13 年度 平成 14 年度 平成 15 年度 委託料 60, 948, 910 58, 369, 217 74, 774, 562

使用料及び賃借料 1, 759, 767 1, 216, 308 684, 948 工事請負費 40, 834, 500 44, 601, 900 16, 546, 425

原材料費 15, 680 44, 400 0

備品購入費 1, 165, 700 1, 552, 381 86, 000 負担金・補助及び交付金 841, 500 764, 000 1, 094, 000

歳出合計 152, 226, 485 154, 470, 834 137, 279, 694

( 8) 受益者負担の現状 ①使用料

本施設は、社 会福祉法第 2 条第 3 項第 11 号に基づく隣保事業を行い 、無料又 は低額な料金で 施設を利用さ せることと しており、 この趣旨に 沿って低額な 使 用料が設定されている。

現在、人権ふれ あいセンター (管理課) において使 用料を徴収 している施設 は、大ホール、 視聴覚室、調 理室であり 、視聴覚室 及び調理室 については整 備 を行い、平成 15 年 4 月から貸館対象施設とした。

年間の使用料収入の推移は、以下のとおりである。

平成 13 年度 平成 14 年度 平成 15 年度 使用料収入 108, 800 円 80, 100 円 75, 300 円

②類似施設との比較

大阪府下には隣 保施設が 45 館あるが、そのう ち、有料施 設が 27 館で、無料 施設が 18 館となっている。

1 日(全日)当たりの使用料の比較は、以下のとおりである。

堺市 東大阪市 豊中市 和泉市 箕面市 大阪市

人 権 ふ れ あ

いセンター

荒 本 人 権 文

化センター

豊 中 人 権 ま ち

づくりセンター

和 泉 人 権 文

化センター

萱 野 中 央 人 権

文化センター

住 吉 人 権 文

化センター

大ホール 27, 000 14, 100 15, 000 90, 000 6, 600 24, 000 視聴覚室 9, 000 8, 000 3, 200 4, 950

(7)

( 9) 利用状況 ①施設全体

人権ふれあいセ ンター全体に おける利用 者人数の推 移は、以下 のとおりであ り、近年は横這い状態である。

平成 13 年度 平成 14 年度 平成 15 年度 利用人数 88, 434 人 77, 396 人 80, 672 人

②貸館利用状況

人権ふ れあいセンタ ーが行って いる貸館事 業における利 用件数及び 利用者人 数の推移は、以下のとおりである。

平成 13 年度 平成 14 年度 平成 15 年度 大ホール

51 件 8, 330 人

50 件 8, 432 人

49 件 7, 143 人 視聴覚室

52 件

1, 748 人 調理室

8 件 91 人

(注)視聴覚室及び調理室は平成 15 年 4 月から貸館対象施設とされた。

③利用手続

貸館 事業:人権ふ れあいセン ター条例施 行規則第 4 条( 使用の申込等) によ り使用申込書 の提出が必 要であり 、申込受付 は使用する 日の 3 ヶ月前の日の属する月の初日からとなっている。

施設見学:予約は電話等で随時受け付けている。

総合生活相談・人権相談事業:電話及び来館により随時受け付けている。

2 監査の結果 ( 1) 施設の必要性

(8)

平成 14 年 3 月「地域改善対策特定事業に係る国の 財政上の特 別措置に関す る 法律」が失効し 、同和問題 の解決は特 別対策から 一般施策へ移 行した中で 行わ れることになった。

しかし、同和 問題につい ては、平成 12 年の堺市人 権意識調査 の結果報告書 に おいても、今な お、教育、 啓発、結婚 、就労等の 課題が残され ており、同 和問 題の解決には至っていないと認められる。

平成 8 年 5 月には、国の地域改善対策 協議会より 意見具申が 出され、堺市 に おいても平成 9 年 2 月に堺市同和対策 協議会(現 在の堺市同 和行政協議会 )よ り「堺市におけ る今後の同 和行政のあ り方につい て」意見具申 がなされ、 その 中で人権ふれあ いセンターは 、「 生涯学習・人権啓発 センターと しての機能 、コ ミュニティセン ターとして の機能及び 継続的・総 合的相談機能 を持った総 合施 設として、より 一層の機能 の発揮に努 めなければ ならない」と 示されたこ とに より、今後とも 、より一層 の人権問題 の学習・啓 発・情報発信 、関係機関 と連 携した自立支援 のための相 談窓口の充 実、貸館業 務の拡充など を推進して いく 必要性がある。

よって、今後も 、人権教育 及び人権啓 発並びに市 民交流を推進 することに よ り、市民の福祉 の向上を図 り、同和問 題をはじめ あらゆる人権 問題の解決 に資 するためには、 人権ふれあ いセンター は必要な施 設であると考 えられ、施 設の 必要性が認められる。

( 2) 管理体制

① 人権ふれあ いセンター は、市民人 権局の人権 ふれあいセン ターによる 直営 の管理がなされている。

(9)

② 設立 当初 70 名の職員が従事してい たが、清掃業務等の 外部委託が 実施され 、 平成 15 年度においては常勤職員が 27 名にまで減少 するなど、 年々スリム 化 を図っており、 管理運営経 費についてか なりの縮減 が行われて きている。 今 後も、効率的・効果 的運営のため に、常 に見直しをし ていくこと が望まれる 。 ③ 本施 設においては 、郵便局や 喫茶店など 5 件の目的外 使用(許可 済み)が

なされているが 、賃料の支 払いや施設の 管理状況に ついて、特 に指摘すべ き 点はない。

3 意見

( 1) 管理体制

① 本施設は 、全体と しては市民人 権局の人権 ふれあいセ ンターが一括 で管理 をしているが、内部では 、その他に 、教育委員 会事務局人 権教育部の地 域学 習課及び児童育 成課、教 育センター などがそれ ぞれの所管 事業を行って いる、 いわゆる複合施 設になってい る。施設 の効率的な 運営のため に、各所管 課と の間の連携や意思疎通が必要となっている。

この点に つい ては、 毎週木 曜日 に、各 所管課 の課 長級の 職員が 会議を 行 って、管理 運営や設備の 利用等につ いての調整 のための意 見交換が行わ れて いる。

現状において は、施設 全体の効率 的な運営及 び意思疎通 がなされてい ると 考えられるが 、今後も、各所管課と の間の更な る連携や意 思疎通を行う こと によって、施 設の統一的な 管理運営に より、施 設利用者の 便宜を図って いく 努力が必要であると考えられる。

② 近時は、管 理運営経費に ついてかな りの縮減が 行われてい るが、今後も 、 行財政改革を推 進していく上 で、更 なる外部委 託について 十分検討して いく 必要があると考えられる。

また、現在の 常勤職員数は 25 名となってい るが、業務 内容の重複の 有無 や業務の効率性 を総合的に検 討しながら 、現時点で 25 名の常勤職員数 が必 要であるのか 、常勤職員数 の更なる減 少が可能で あるのか 、一部を非常 勤職 員に切り替える ことが可能で あるのか等 を、今 後も検討し ていくべきで ある と考えられる。

③ 本施設自体 が、築 29 年が経過して全体が 老朽化して おり、適正な 維持管 理に努めている ものの、膨 大な改修費 用がかかる ため、現 状では緊急的 応急 的補修のみの対応になっている。

(10)

ることが必要であると考えられる。

また、本施設 は、中 3・4 階があり、階段や 通路が若干 入り組んでい るた め、建物の内 部において利 用者が迷っ てしまう可 能性がある など、施設 の内 部における利用 者に対する案 内が不十分 であり 、利用者の 便宜に欠ける 点が ある。

よって、この 後は、施 設の内部の表 示を更に工 夫するなど して、利用 者の 便宜に配慮する措置を取る必要があると考えられる。

ところで 、本施設の 1 階にある駐 車場に自動 車で進入す るためには当 該地 区の方からの一 方通行になっ ているが 、住民を 初め多数の 市民の交流を 図る ためには、当該地区では ない方向か らの自動車 の進入につ いても検討す べき であると考えられる。

( 2) 受益者負担及び利用状況

① 人権ふれあ いセンターは 、第 2 種社会福祉 事業を行う 施設として使 用料は 低額にする必要 があるが 、老朽化し ている設備 等整備を行 った上で使用 料の 見直しを検討していく必要があると考えられる。

視聴覚室及び 調理室につい ては、平成 15 年 4 月1日から新たに貸館 事業 に加え使用料の 設定を行った ので近時の 値上げは無 理であるが 、大ホー ルに ついては、昭和 55 年 4 月 1 日以降は使用料の改定が行わ れておらず、 大幅 な利用料金の値 上げは無理で あるとして も、若 干の値上げ は検討すべき 時期 ではないかと考えられる。

② 本施設の利 用人数は、近時は横這 い状態にな っているが 、施設の設 置目的 の達成のために は、利用人 数の増加を 目指して 、更なる市 民間の真の交 流活 動や人権に対する啓発活動を推進していく必要がある。

具体的には 、人権ふれあ いセンター についての 広報活動や 、ふれあい フェ アの開催 数の 増加や 人権ふ れあい セン ターだ よりの 発行数 の増 加など を検 討していくべき であり、今 後は、特に 、総合生 活相談や人 権相談などの 相談 事業の充実を図っていく必要があると考えられる。

(11)

Ⅹ 緑 ヶ 丘 母 子 ホ ー ム

1 施設の概要 ( 1) 施設の根拠

本施設は、配偶 者のいない女 子又はこれ に準ずる事 情にある女 子及びその者 の監護すべき児 童の福祉に欠 けるところ があると認 めるとき、 その保護者と 児 童を入所させて 保護する目的 で、児童福 祉法第 23 条、同第 38 条に基づき設立 されたものである。

堺市内において は、上記目的 を設置目的 とする施設 は本施設以外 に は な い 。

( 2) 施設の設置経緯

昭和 23 年 12 月より、本施設の設置 場所に、旭ヶ丘母子 寮(20 世帯)を設置 していたところ 、昭和 34 年 6 月、対象者増加のために 隣接に緑ヶ 丘母子寮(20 世帯)を増設し た。建物が老 朽化したた め、昭和 47 年 10 月 1 日、旭ヶ丘母子 寮を鉄筋 3 階建に改装開設し、同 時に緑ヶ丘 母子寮は廃 止された。平成 10 年 4 月の児童福祉法 の改正に伴い 、母子の生 活支援施設 として緑ヶ 丘母子ホーム と 改名したものである。

( 3) 施設の仕様 ①施設の設備概要

建物 鉄筋コンクリート造 3 階建 建築面積 418. 26 ㎡ 延床面積 945. 16 ㎡ 敷地面積 2, 640. 92 ㎡(施設附属公園も含む) 定員 20 世帯

設備 一世帯あ たり、和室 6 畳 ダイニ ングキッチ ン約 6 畳 共同トイレ、 共同洗濯場 学習室

建築年月日 昭和 46 年 12 月 23 日着工 昭和 47 年 8 月 31 日竣工 建築金額 金 53, 290, 000 円

内訳 建築工事費 金 50, 300, 000 円 初度調弁費 金 1, 000, 000 円 設計監理委託料 金 1, 990, 000 円 ②施設内で実施されているサービス内容

(12)

( ア ) 就労

求人広告等によ る就職照会、 ハローワー クへの付添 い、仕事内容 ・場所 等の相談、求職面接の付添い、就労先でのトラブル等の相談

( イ ) 児童の養育

児童の受診付添 い、保育所の 送迎、育児 に関する生 活指導、関係 機関と の連絡調整、児童の健康管理、児童への学習指導

( ウ ) 生活

家事・育 児・ 金銭管 理等の 相談 、家事 援助( 洗濯 、掃除 等)。病院 受診 の付添い、児童 の養育相談及 び援助、人 間関係・ト ラブル等の相 談、母 親への学習指導 、府営・市営 住宅等の情 報提供、法 律相談等の照 会と付 添い、生活保護等各種申請手続援助、離婚調停等の相談及び手続

( エ ) DV対応

情報提供、法律 相談等への付 添い、関係 機関(学校 ・保育所・警 察等) との連絡調整、 被害者の気持 ち受け止め 相談、DV 被害者の児童 への援 助

( 4) 施設の管理状況

健康福祉局児童福祉部の直営による管理が行われている。

所長以下、常 勤の職員合計 6 名が、午前 9 時から午後 5 時 30 分までの通常勤 務と午前 11 時 30 分から午後 8 時までの遅番勤務(月、水、金 )の体制で運 営 している。土 曜日には職員が 1 名勤務 して、午前 9 時から 午後 5 時 30 分まで運 営することにな っている。日 曜日、祝日 、緊急時に は、所長( 職員)に連絡 が とれる体制を確保している。

( 5) 施設の決算状況

①決算概要 (単位:円)

平成 13 年度 平成 14 年度 平成 15 年度

報酬 248, 000 248, 000 248, 000

報償費 0 5, 000 5, 000

旅費 158, 080 172, 900 164, 670

(13)

平成 13 年度 平成 14 年度 平成 15 年度 使用料及び賃借料 70, 186 110, 939 84, 245

工事請負費 276, 806 0 0

原材料費 0 20, 422 0

備品購入費 126, 315 137, 340 38, 640 負担金・補助及び交付金 186, 000 164, 000 155, 000 扶助費 1, 633, 850 1, 358, 408 1, 317, 798 決算合計 77, 933, 000 76, 734, 872 84, 707, 971

②決算概要の補足説明

上記決算概要の うち、委託 料の大部 分は福祉事 業委託料の 細節で、堺 市民 が他の地方自治 体の母子生活 支援施設に 入所した場 合に当該地 方自治体に支 払われ る措置 委託 料が占 めて いる( 平成 15 年 79, 412, 794 円、平成 14 年 71, 252, 078 円、平成 13 年 68, 666, 221 円) 。

なお、本施設の管理運営にかかる人件費は以下のとおりである。

(単位:円) 平成 13 年度 平成 14 年度 平成 15 年度 55, 545, 118 53, 503, 931 52, 300, 719

(6)受益者負担の現状 ①徴収金

児童福祉法施行 細則 10 条第 5 項に基づく堺市児童 福祉法施行 細則第 9 条別 表3母子生活支 援施設徴収基 準表によっ て、入所者 の収入額に 応じて徴収金 の負担を課している。その合計は下記のとおりである。

(単位:円) 平成 13 年度 平成 14 年度 平成 15 年度

1, 497, 468 2, 693, 203 6, 153, 944

②光熱水費

(14)

(7)利用状況

平成 13 年度 平成 14 年度 平成 15 年度 世帯数 利用率% 周辺 世帯数 利用率% 周辺 世帯数 利用率% 周辺

4 月 16 80 1 14 70 0 13 65 3 5 月 15 75 1 12 60 0 13 65 4 6 月 15 75 1 12 60 1 14 70 4 7 月 15 75 1 13 65 1 16 80 4 8 月 14 70 0 14 70 1 16 80 4 9 月 13 65 0 14 70 1 15 75 3 10 月 14 70 0 14 70 1 13 65 2 11 月 13 65 0 12 60 1 11 55 2 12 月 13 65 0 13 65 2 11 55 2 1 月 13 65 0 14 70 2 8 40 2 2 月 13 70 0 12 60 2 8 40 2 3 月 14 70 0 12 60 3 7 35 2 合計 146 60 4 156 65 15 168 70 35 (注)「周辺」とは周辺地方自治体からの受け入れ世帯数を示す。

2 監査の結果

( 1) 管理運営方式について

本施設は母子ホ ームであって 、入居者が 女性と子ど もであると いう特殊性、 また、近年の入 所理由にドメ スティック バイオレン ス(DV 家庭内暴力)の 件 数が増えている ことを鑑みる と、本施設につ いては、24 時間管理体制が望ま し いものである。

しかし、直営に おいては、現 在、週 3 回午後 8 時までの管理を しているもの の、それ以上の管理体制を整えることはできないとのことである。

本施設の設置目 的からすると 24 時間管理体制 が望ましい にもかかわら ず、直 営ではそれが実 現できないこ とからする と、本施設 の管理運営 において直営 方 式が妥当である とは考えられ ず、管理方 式について 見直しをす べきものと考 え られる。

( 2) 合理性・効率性

(15)

入数が、本来の 定員と比すれ ば、徐々に 少なくなっ てきており 、効率的に運 営 されているかについては疑問がある。

これは、もっぱら以下のとおり、本施設の不備が原因となっている。

① 現在は各居 室に便所、 浴室、洗濯 場及び物干 場が設置され ておらず、 各 世帯に対する生 活習慣の指 導をするこ とができず 、十分な生活 支援をする ことができないこと

② 24 時間管理体制ではないこと

③ 身体障害者 や職員の支援 が不可欠な 世帯を入居 させるため の1階の居室 がないこと

④ 便所が共同 トイレで男女 の区別がな いことから 、中学生以 上の子どもを 有する世帯の入居が避けられていること

以上のように、 専ら本施設の 老朽化等の 不備によっ て、全体的 な利用者は減 少傾向にあり、 また、周辺自 治体からの 受入世帯数 も改善が見 られないこと か ら、本施設の運 営の合理性・ 効率性につ いては見直 しがなされ るべき状況で あ る。

3 意見

本施設の設置目 的を達成する ためには 24 時間管理体制が望まし いにもかか わ らず、直営方式 ではその実現 可能性が容 易でないと すると、指定 管理者制度 への 移行を検討すべ きものと考え る。その場 合、施設自 体の民間の社 会福祉法人 への 移管なども視野に入れて見直すことも考えられる。

そして、指 定管理者の選 定にあたっ ては、入 所するに至 ったいきさつ を踏まえ 、 子育 てを しな がら 就労 につ き自 らの 家庭 を子 ども 達と 一緒 に 新し く築 いて いく ために生活の支 援をするため の施設であ り、こうし た設置目的か らすると、 民間 の事業者、NPO 法人又はボ ランティア 団体など本 施設の管理運 営に適する 団体 をも対象に公募することを検討されたい。

参照

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