• 検索結果がありません。

年頭所感 「特技懇」誌のページ(特許庁技術懇話会 会員サイト)

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2018

シェア "年頭所感 「特技懇」誌のページ(特許庁技術懇話会 会員サイト)"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

4

tokugikon

2017.1.31. no.284

平成29年

 新年明けましておめでとうございます。2017年の 年頭にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。

 近年、経済活動のグローバル化が進むとともに、 IoT、ビッグデータ、AIに代表される「第四次産業革 命」と呼ばれる技術革新が、従来にないスピードで 進行しています。こうした変化の激しい情勢下にお いて、我が国が持続可能な成長を実現するためには、 我が国企業が事業活動の鍵を握る知的財産を戦略的 かつ効果的に創造・保護・活用することがますます重 要となっています。

 知的財産行政の中核を担う特許庁としても、我が国 企業の国内外での円滑な事業展開を支援するために、 様々な施策を積極的に実施していくことが必要です。

(世界最速・最高品質の審査の実現)

 特許庁では、「世界最速・最高品質の審査」の実現に 向け、種々の取組を推進しているところです。  特許審査の迅速性に関しては、2023年度までに特 許の「権利化までの期間」と「一次審査通知までの期 間」をそれぞれ、平均14か月以内、平均10か月以内 とすることを目指し、審査体制の整備・強化や登録 調査機関による先行技術調査の下調査の拡充等に取 り組んでいます。そして、特許審査の迅速化と我が 国出願人のグローバル出願の増加に伴い、特許審査 ハイウェイ(PPH)等を通じて、我が国の審査結果を 用いて海外での早期権利化を目指す出願の件数は

年々増加しています。このように、迅速な権利設定 に対する要求は高まる一方であり、我々にはそれに 応えていく責務があります。

 特許審査の質に関しては、近年、審査官同士の協 議や、品質監査の実施、先行技術調査における外国 文献調査の充実等、質の向上に向けた様々な取組に 取り組んでまいりました。また、昨年は、特許・実 用新案審査基準について、ユーザーニーズの高まり に対応し、食品の発明について、用途発明を認める 改訂を行うとともに、特許権の存続期間の延長登録 出願や、プロダクト・バイ・プロセス・クレームに関 して、最高裁判決に対応した見直しを行い、権利取 得の予見性向上に取り組みました。これらの取組み の結果、ユーザー満足度は年々上昇しており、より 一層の質の向上に向けて、引き続き時代の要請を踏 まえつつ各種の取組を進めていく必要があります。  意匠審査においては、2015年5月から出願受付を 開始したハーグ協定のジュネーブ改正協定に基づく 意匠の国際出願や、意匠審査基準の改訂により2016 年4月に保護対象を拡充した画像デザインの出願の 増加が見込まれる中、引き続き迅速且つ質の高い審 査を実施してまいります。

 審査部は今後数年間仮庁舎での執務となりますが、 今後も、職員が一丸となって、この「世界最速・最高 品質の審査」の実現を目指し、取り組んでいきたい と思います。

(新技術の適切な保護)

 時代の要請に応えるという意味では、特許庁は、第 四次産業革命のもとで急速に研究開発・実用化が進む 新技術の適切な保護に向けた取組に着手しています。  昨年9月には、IoT関連技術の特許審査の運用を出 願人等に分かりやすく示すため、具体的な 12の事例 を審査ハンドブックに追加しました。また、昨年11 月には、IoT関連技術に関する特許情報の網羅的な収 集・分析を可能とするために、世界に先駆けてIoT関 連技術の特許分類(ZIT)を新設しました。

 さらに、新たな情報財が生み出されることに対応 した企業の経営・知財戦略やそれを支える知財制度・ 運用の在り方を検討する「第四次産業革命を視野に 入れた知財システムの在り方に関する検討会」にお

特許技監

(2)

5

tokugikon

2017.1.31. no.284

年頭所感

ける議論も進んでいます。

 昨年6月に特許庁がホストを務めた第9回五大特 許庁長官会合の五庁共同声明(東京声明)においても、 これら新技術への対応に各庁が協力することが合意 されており、今後も、国内の取組の充実とその国際 展開に積極的に取り組んでまいります。

(国際連携の推進)

 国際連携については、我が国出願人が、海外でも 高い予見可能性を持って円滑に知的財産権を取得・ 活用できるように、我が国の審査結果の国際的な発 信や我が国の制度・運用の普及に引き続き取り組ん でまいります。

 PPHは、昨年7月、制度開始10周年を迎えました。 現在、日本の審査結果を利用して PPHの効果が得ら れる国・地域は 66か国・地域にのぼり、世界の GDP の 82%を超えました。一方、ブラジルやインドなど 我が国と PPHを締結していない国や、PPHの運用の 実効性が疑われている国もあり、引き続き PPHネッ トワークの拡大と実効性の確保に努めてまいります。  また、我が国特許庁は、昨年、カンボジア及びラオ スとの間で、特許の付与円滑化に関する協力(CPG) を開始しました。これにより、我が国の審査を経て特 許となった場合、両国における対応出願は実質的に無 審査で特許が付与されます。CPGは、早期権利化に加 え、権利範囲も我が国と同等のものを実現するもので あり、審査体制が十分に整備されていない新興国に対 するこのような協力を、今年も推進してまいります。  一昨年から開始した日米協働調査試行プログラム は、昨年8月に申請要件を緩和し、公開前の出願に ついても申請可能としました。さらに、PCT国際特 許出願に対して、五大特許庁の審査官が協力して先 行技術文献調査と特許可能性に関する判断を行う 「PCT協働調査」の試行開始が昨年の五大特許庁長官 会合で合意され、早ければ今年から実施される予定 です。

 さらに、外国特許庁の新人審査官の研修講師とし て我が国特許庁の特許審査官を派遣する取組を昨年 初めてインド及びタイに対して実施しました。イン ドでは、約400名という大規模な新人審査官の研修 に延べ 12人もの講師を派遣し、タイでは、新人審査

官を指導する立場にある審査官に対しても、指導方 法に関する研修を行いました。今年は、両国に対し て昨年の研修のフォローアップを行うとともに、両 国以外の国に対してもこの活動を拡大していきます。  意匠分野の国際連携につきましては、昨年11月、 第2回意匠五庁(ID5)会合において、ID5の意匠制 度・審査実務の研究、意匠分類、統計等をテーマと する、計12の協力プロジェクトを立ち上げることが 承認され、意匠分野の五庁協力が始動しました。我 が国特許庁は、4つのプロジェクトをリード庁とし て主導し、制度・運用の調和や意匠情報の利用性の 向上を目指してまいります。

(地域・中小企業の知財戦略の支援)

 特許庁では、地域・中小企業における知財の権利 化・活用を一層推進し、地方創生を実現するため、面 接審査の拡充に向けた取組を順次展開しています。昨 年11月より、出張面接審査において、発明者や弁理 士等がテレビ面接システムを使用して参加可能とし、 また、リサーチパークや大学等の地域拠点を対象に出 張面接審査と特許権に関するセミナーを同時に開催す る「地域拠点特許推進プログラム」を開始しました。  今年4月より、各地域の経済産業局でもテレビ面 接審査を実施できるようにする他、10月までに開設 される予定の「INPIT近畿統括拠点(仮称)」において も、出張面接審査の重点実施日の設定、面接審査の 申込受付、「出張面接審査室」及び「テレビ面接審査室」 の設置等を計画するなど、今年も積極的に取り組ん でまいります。

 出張面接審査については、昨年9月に策定した「地 域知財活性化行動計画」にも掲げられている通り、 その規模を平成32 年度までに年1000 件に拡大する こととしています。審査官の皆様には、イノベーショ ンの現場に積極的に足を運び、「強く・広く・役に立 つ」権利の設定に努めるとともに、特許制度の普及 にも積極的に貢献していただき、その活躍の場を広 げていただくことを期待しております。

参照

関連したドキュメント

 中国では漢方の流布とは別に,古くから各地域でそれぞれ固有の生薬を開発し利用してきた.なかでも現在の四川

「心理学基礎研究の地域貢献を考える」が開かれた。フォー

前年度または前年同期の為替レートを適用した場合の売上高の状況は、当年度または当四半期の現地通貨建て月別売上高に対し前年度または前年同期の月次平均レートを適用して算出してい

一部の電子基準点で 2013 年から解析結果に上下方 向の周期的な変動が検出され始めた.調査の結果,日 本全国で 2012 年頃から展開されている LTE サービ スのうち, GNSS

オープン後 1 年間で、世界 160 ヵ国以上から約 230 万人のお客様にお越しいただき、訪日外国人割合は約

本事業における SFD システムの運転稼働は 2021 年 1 月 7 日(木)から開始された。しか し、翌週の 13 日(水)に、前年度末からの

2012年11月、再審査期間(新有効成分では 8 年)を 終了した薬剤については、日本医学会加盟の学会の

2030 プラン 2030 年までに SEEDS Asia は アジア共通の課題あるいは、各国の取り組みの効果や教訓に関 連する研究論文を最低 10 本は発表し、SEEDS Asia の学術的貢献を図ります。.