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第3章の2 包括外部監査の結果・措置状況について 堺市

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(1)

5.子ども虐待防止事業

(1)子ども虐待防止事業の概要

①堺市における子ども虐待防止のネットワーク

堺市では、各相談機関のほか、学校園、保育所、地域団体等で「堺市子ども虐待連絡会 議」等(要保護児童対策地域協議会)を構成し、公立、民間を含めたあらゆる関係機関に よる情報交換や支援内容の協議等の連携強化を図っている。また、本庁においては「子ど も虐待ネットワーク」事務局を設置し、全虐待ケースに関する情報を集約し、各関係機関 が適切な対応を行うための調整が行われている。

〈堺市要保護児童対策地域協議会の構成図〉

全市

堺市子ども虐待連絡会議

(関係機関委員) 堺市医師会・弁護士・民生委員児童委員等

区子ども虐待連絡会議

(関係機関委員) 管轄警察署・区代表公立幼稚園長・養護教諭等

区虐待ケース連絡会

(関係機関出席者) 家庭児童相談室・

子ども相談所・保健センター等

個別ケースカンファレンス

(出席者) 当該ケースの実状を良く知る実務者

年1~2回

年4回

随時

年1回 堺

(2)

②堺市要保護児童対策地域協議会の構成

上記の各機関の構成内容は下記のとおりである。

イ.堺市子ども虐待連絡会議(代表者会議)

堺市医師会、弁護士、民生委員児童委員、主任児童委員、校区福祉委員会、堺児童養護 施設部会、堺市民間保育連盟、堺市私立幼稚園連合会、大阪府警本部、児童虐待防止協会 等の20団体、及び小学校長会会長、中学校長会会長、堺公立幼稚園長会会長と堺市の関係 部局の部長級職員等の委員で構成され、年に1度会議が開かれている。

ロ.区子ども虐待連絡会議(区域の代表者会議)

管轄警察署、区代表小学校長、区代表中学校長、区代表公立幼稚園長、養護教諭、学校 教育部、保育所長、地域子育て支援センター、保健福祉総合センター、子ども相談所、児 童養護施設、民間保育園、私立幼稚園、堺市区民生委員児童委員(主任児童委員)協議会 等およそ20団体の委員で構成され、年に1、2度会議が開かれている。

ハ.区虐待ケース連絡会(実務者会議)

家庭児童相談室、子ども相談所、保健センター、保育課、学校教育部、子ども家庭課ネ ットワーク事務局というメンバーで構成され、年に4回会議が開かれている。

ニ.個別ケースカンファレンス(個別ケース検討会議)

各個別ケースの実状をよく知る実務者が出席し、随時会議が開かれている。

(2)堺市の虐待事例

(3)

①堺市子ども虐待事例検証報告書の内容

本報告書は堺市社会福祉審議会の中に設置されている児童福祉専門分科会・子ども虐待 検証部会委員(弁護士1名・医師1名・大学教授3名)により、平成22年8月に作成されて

おり、その中で下記の4つの提言をまとめている。

イ.医療機関への虐待発見等のための環境整備や周知

医療機関に属する全ての職員が、児童虐待を発見し、速やかに通告がなされるよう効果 的に周知すること。

ロ.保護者の孤立化防止に向けた環境整備

保護者の孤立化の防止も含め、ハイリスク保護者を作らないための施策を構築するとと もに、その施策を周知すること。また、そのための基盤整備を拡充すること。

ハ.虐待対応・判断基準ガイドライン等の見直しと即時対応のための方策

リスク判定の基準に基づく判断(特に、乳幼児に対する重症度評価)について再考が必要 である。さらに、ケースの危険性や緊急性を、関係機関が共通で認識し共有すること。ま た、緊急時に即時対応できる市としての方策について検討すること。

ニ.子ども相談所・家庭児童相談室・保健センターの体制強化

子ども相談所、家庭児童相談室、保健センター等が本来業務を遂行できるための人事配 置や組織のあり方等の検討を行い、実行力を伴った組織と体制の強化を図ること。

②提言への対応施策

上記提言を受け、堺市では下記の対応施策を実施することとした。 イ.医療機関への虐待発見等のための環境整備や周知

堺市医師会所属の医師等によるプロジェクトチームを発足し、「子ども虐待防止のための シート」を作成し各関係機関に配付。

ロ.保護者の孤立化防止に向けた環境整備

(4)

ハ.虐待対応・判断基準等の見直しと即時対応のための方策 大阪府版リスクアセスメント基準を参考に堺市版を作成。 ニ.子ども相談所・家庭児童相談室・保健センターの体制強化

子ども相談所に虐待対策室を設置し、専門職員の増員、警察OB・大阪府OBを配置し、 各区に非常勤の家庭児童相談員を1名ずつ増員して体制強化、また、保健センター職員を 対象に、子ども虐待に関する研修会を実施。

(3)平成23年度の虐待防止施策の実施状況

①堺市子どもを虐待から守る条例の施行(平成23年6月23日施行)

全ての市民が一体となって、地域社会全体で子どもを虐待から守るため、「堺市子どもを 虐待から守る条例」を平成23年6月23日より施行している。同条例では、市、市民、保 護者、関係機関の責務を明確にするとともに、虐待の早期発見・対応に関する基本的事項 や、未然防止の観点から子育て支援活動を充実することを定めている。

②虐待防止施策の内容

堺市において講じられている虐待の防止・対応のための、平成23年度の具体的な施策は 下表のとおりである。

項目 実施施策 実施時期

(ⅰ)虐待の早期発見 児童虐待防止推進月間の推進 毎年11月

啓発リーフレット(条例周知)の全戸配布 平成23年8月

虐待防止啓発のテレビCM放送 平成23年7月20日~8

月31日・11月1日~11 月30日

虐待防止啓発の新聞広告掲載 平成23年11月1日

(ⅱ)虐待への対応 子ども相談所虐待対応職員の増員による組織強化 平成23年4月

虐待対応職員・関係機関職員等への研修の実施 平成23年11月22日

虐待対応実務マニュアル(全関係機関職員向け)の 改訂

平成23年度以降を予定 堺市子ども虐待連絡会議と各区子ども虐待連絡会議

の有機的な連携を図る。

平成23年度 子ども家庭総合情報ネットワーク電算システムの構

平成23年度開発中

(ⅲ)虐待の未然防止 虐待防止に向けた母子保健事業・子育て支援事業 ―

民間保育所一時預かり事業 ―

(5)

③児童虐待通告制度の現状

現在、堺市における児童虐待通告の受理機関は子ども相談所(児童相談所)と各区の保 健福祉総合センター(福祉事務所)となっている。

〈相談機関一覧〉

項 目 実 施 施 策

 子ども虐待ダイヤ

(子ども相談所)

「子ども相談所」への通告ダイヤルとして設置し、24時間365日対

応している。平日のAM9:00~PM6:30までは直接、子ども相談所へ通

じ、PM6:30~AM9:00と土日、祝日は一旦、子ども虐待ダイヤルを委

託している児童家庭支援センターへ連絡が入り、それを受けて子ども

相談所の当番管理職へ連絡が入るシステムとなっている。

 各区保健福祉総合

センター 地域福

祉課(南区・北区は

子育て支援室) 家庭児童相談室

関係機関(警察・病院を除く)からの相談・通告は、原則的に各区の

家庭児童相談室が担当し、一時保護や施設入所等の専門的支援が必要

な場合は子ども相談所に引き継がれる。

 子どもの虐待ホッ

トライン(児童虐待

防止協会)

児童虐待防止協会のホットラインに堺市在住の当該児童、保護者や通

報者から虐待通告や虐待相談が入った場合、詳細に聞き取り「子ども

相談所」に情報提供として通告される。

 こころホーン(教育

センター)

教育委員会教育センターが実施している悩み相談の中で、虐待に関す

る相談があった場合には、「子ども相談所」に連絡が入る。

 チャイルド・レスキ

ュー110番(大阪府 警本部)

チャイルド・レスキューに入った通告は、所轄の警察署に連絡が入り、

近くの交番の警察官が安全確認し、その後所轄の少年係が再訪問し確

認している。所轄の警察署から「子ども相談所」に連絡が入る。

 児童相談所全国共

通ダイヤル

(6)

④勤務実態と対応【意見16】

堺市への虐待相談件数は下表のとおりである。

〈政令指定都市の虐待相談件数〉

児童相談所における児童虐待相談対応件数( 政令市)

1 8 年 度 1 9 年 度 2 0 年 度 2 1 年 度 2 2 年 度 児 童 人 口 比 率 ( % )

児 童 人 口 基 準 日 堺 市 400 588 528 560 850 144,092 0.58% 23.3.31

札 幌 市 310 478 621 620 478 276,586 0.17% 23.1.1

仙 台 市 318 429 378 340 ― 167,586 0.20% 21.9.30

さ い た ま 市 424 473 550 515 687 207,852 0.33% 22.1.1

千 葉 市 272 364 406 360 436 157,832 0.27% 22.3.31

横 浜 市 1,395 2,000 2,146 2,466 2,886 584,364 0.49% 22.1.1

川 崎 市 499 536 736 715 1,132 219,835 0.51% 22.10.1

相 模 原 市 ― ― ― ― 569 115,751 0.49% 23.1.1

新 潟 市 ― 295 319 266 371 64,951 0.57% 23.1.1

静 岡 市 203 210 183 279 348 111,814 0.31% 23.3.31

浜 松 市 ― 191 168 228 303 134,165 0.22% 22.10.1

名 古 屋 市 850 854 720 741 833 350,664 0.23% 23.4.1

京 都 市 548 528 622 611 742 212,470 0.34% 22.10.1

大 阪 市 788 913 871 1,606 1,976 373,754 0.52% 21.10.1

神 戸 市 261 340 312 381 610 243,885 0.25% 23.10.31

岡 山 市 ― ― ― 262 308 120,869 0.25% 23.3.31

広 島 市 547 406 301 451 714 203,991 0.35% 23.3.31

北 九 州 市 456 430 374 316 308 154,847 0.19% 23.3.31

福 岡 市 425 358 342 495 604 237,749 0.25% 23.4.1

平 均 ( 仙 台 市 除 く ) 217,526 0.36%

※ 1 比 率 は 平 成 2 2 年 度 の 件 数 ÷ 児 童 人 口 に よ る 。 14,155

(7)

堺市は他の政令指定都市の中で、近年の周知活動の効果もあり、児童人口に対する相談 件数比率と虐待相談件数は増加する傾向にある。また、これらを担当する部署の一人あた りの時間外勤務時間は、所属する子ども青少年局の中でも高く、平成21年度と平成22年

(8)

6.その他共通事項

(1)出納管理

公立保育所や公立幼稚園で管理する資金は、幼稚園の使用料(入園料含む)や保育所の 保育料と、給食や教材費に係る雑費に分けることができる。

これらの資金の納付方法や管理方法は下表のとおりである。

公立保育所 公立幼稚園

幼稚園使用料 または保育料

保育所費用徴収基準による金額 (世帯の所得水準に応じた金額)

月一律12,000円

入所料・入園料 なし 入園時一律10,000円

納付方法 口座振替又は納付書 口座振替又は納付書

口座振替率 76.1%(公立・民間を合わせた率) 100%(みはら大地幼稚園)

雑費の負担金 月800円(3歳児以上) 月2,000円程度

雑費の納付方法 現金 口座振替又は現金

雑費の種類 主食代 行事費、絵本費、教材費等

さらに幼稚園について、個別にみると下表のようになっている。

みはら大地幼稚園 幼稚園① 幼稚園②

幼稚園使用料 (※1) 一律12,000円

入所料・入園料 入園時一律10,000円

納付方法 口座振替 納付書

口座振替率 100% ―

雑費の負担金 月1,700円 月2,000円前後

雑費の納付方法 口座振替 現金

(9)

※1 みはら大地幼稚園では3歳児は12,000円、4歳児は8,400円、5歳児は7,800円となっている。美 原区は平成17年2月に堺市と合併した旧美原町の制度が引き継がれているが、平成23年より年次

的に幼稚園使用料を引き上げ、平成25年度には一律12,000円とすることが決定している。

※2 幼稚園①は「第一、東陶器、白鷺、登美丘東、百舌鳥幼稚園」が含まれ、幼稚園②は「三国丘、八

田荘、鳳、津久野、北八下幼稚園」が含まれる。

①納付方法の見直し【意見17】

「保育料」は、口座振替又は納付書の選択によることとなっているのに対し、「幼稚園使 用料」は口座振替のみ認めているところと、納付書のみ認められているところがある。ま た、「雑費」の納付方法は、保育所では保育所への持ち込みによる現金納付のみが認められ ており、幼稚園では口座振替のみ認められているところと、現金納付しか認められていな い幼稚園もある。現在、これらの徴収金の納付方法は、統一的に運用されていない。

今後堺市としては、口座振替にすると金融機関への新たな手数料の支払いが発生するた め、幼稚園については全て納付書による納付に統一する意向で進めている。

しかし、下記の点から検討する必要がある。

イ.確かに口座振替にすると、金融機関への手数料が発生する(銀行では1件9.5円、ゆ うちょ1件10円)が、納付書による収入方法は、納付忘れによる収入の遅れが多く発 生し、督促状を送付する時にも費用及び作業を必要とし、必ずしもコストの削減になる とは限らない。

ロ.平日の日中に金融機関に出向くことが困難な保護者もいることから、口座振替を認め たほうが利用者の利便性も向上する。

(10)

以上の理由から、納付方法としては口座振替とする方が統制上も利便性においても望ま しく、全ての保育所及び幼稚園において口座振替制度を導入した上で、口座振替による納 付を原則とし、やむを得ない特別な事情を斟酌する必要がある場合にのみ、納付書での支

払を認め、現金での納付は極めて限定的なものとすべきである。

②領収書の管理の適正化【指摘2】

口座振替のみを納付方法として認めている幼稚園では、現在、残高不足等の理由により 引落し日に所定の金額を引き落とせなかった利用者は、現金で「幼稚園使用料」及び「雑 費」の支払いを行うこととなっている。

この現金納付に係る管理は、幼稚園使用料の場合、まず現金取扱者が領収し、領収書を 発行した後、同額を現金出納簿に記載するとともに、取扱者の欄に押印する。検証のため、 現金出納員(園長)は、領収書・現金出納簿に承認印を押印することとなっている。さら に、現金領収日から5営業日以内に、指定金融機関に入金することとなっている。

平成22年度中に発行した領収書を閲覧したところ下記のものがあった。

イ.雑費(月1,700円)の領収書の誤使用

公金外現金である雑費の領収に際して、公金用の領収書が発行されていた。

公金か否かの区分は管理上、重要な意味を持つことから、適切な領収方法を行うべきで ある。

ロ.領収日及び連番管理

領収書が日付順に発行されておらず、連番管理が為されていなかった。

領収書は、発行日付順に連番管理して、異常な発行が為されていないか事後的な検証を 可能にしておくことが必要である。

ハ.書損じの処理方法

書き損じた領収書が廃棄され、保管されていなかった。

(11)

領収書は、その行為を裏付ける重要な書類であるため、不正に利用されることを未然に 防ぐ必要がある。そのためには、マニュアルを徹底して、適切な運用を行い、教育委員会 事務局としてもモニタリングの体制を整えることが必要である。

③雑費の徴収方法【意見18】

上記の表のとおり、堺市の公立保育所では毎月主食代(給食代)として800円を徴収し ており、幼稚園では行事費、絵本費や教材費等として(一部幼稚園によって異なる)月2,000 円を徴収している。

これらの教育に係る「雑費」は、目的費用毎に口座を開設し、毎月の収支を管理すると ともに、徴収管理を行う必要がある。そのため、本来子どもの保育や教育に専念すべき保 育士、教員が毎月現金を回収して、児童ごとに徴収状況を把握し、さらに口座への入金、 消込及び報告等の煩雑な作業を行わなければならない状況になっている。

(12)

(2)債権管理

子育て事業に係る債権のうち、主たるものとして、「保育料」及び「幼稚園使用料」があ る。その他、高額な債権として本報告書において監査の対象とした債権は下表のとおりで

ある。

<子育て支援事業に係る主要な債権の一覧>

(単位:千円)

所管部署 名 称

平成22年度 未収金額

子ども青少年局

保育料 315,052

児童扶養手当費返納金 56,443

児童養護施設等入所者負担金 21,117

助産施設入所者負担金 14,150

児童手当費返納金 5,403

教育委員会事務局

幼稚園使用料 2,190

放課後児童対策事業一部負担金 61,296

放課後 児童対策事業 (放課後ルー ム) 一部負担金

1,337

放課後 児童対策事業 (上神谷小学 校放 課後ルーム)一部負担金

160

(13)

①保育料及び幼稚園使用料の概要

「保育料」及び「幼稚園使用料」の債権管理の概要は下表のとおりである。

項 目 保育料 幼稚園使用料

内容

保 育 所 の 利 用 に 伴 う 負 担 金 の 徴 収

公 立 幼 稚 園 の 利 用 に 伴 う 使 用 料 の徴収

所管部署名 子ども青少年局 教育委員会事務局

平成22年度 現年度調定額

2,837,262千円 129,777千円

平成22年度 未収金残高

315,052千円 2,190千円

施設数

(認定こども園含む)

102箇所 11箇所

料金の決定方法

堺 市 に お い て 定 め た 保 育 所 費 用 徴収基準額表に基づいて決定。 金 額 は 保 護 者 の 前 年 所 得 に 応 じ て変動する。

堺 公 立 学 校 入 学 金 等 及 び 幼 稚 園 保 育 料 等 に 関 す る 条 例 に 基 づ い て決定。

金額は年齢に応じて定額。

徴収方法

 納付書  口座振替

 納付書  口座振替

( 滞 納 者 に 限 り 一 部 現 金 払 い あ り)

専従者等

専従者あり

納 付 勧 奨 の 電 話 に つ い て 外 部 委 託あり

専従者なし

債権の種類 強制徴収公債権 非強制徴収公債権

督促・催告の方法

2か月前の保育料が未納の世帯に

対して催告状を送付している。ま

た、外部委託業者による電話での

納付勧奨を実施している。

電話、面接、家庭訪問等による督

促を行う。滞納繰越となった者に

ついては、学務課より催告状を送

付する。

滞納処分

滞納分のうち、徴収が困難なもの

については、債権回収対策室に移

管して役割分担をしており、債権

回 収 対 策 室 に つ い て は 必 要 に 応 じて滞納処分を実施している。

生 活 困 窮 者 に つ い て は 分 納 に 応

じている。非強制徴収公債権であ

るため自立執行権はないが、必要

な 法 的 手 段 は 検 討 し て い る 状 況 である。

不納欠損

時 効 が 到 来 し た も の を 対 象 に 不 納欠損処理を行う。

時 効 が 到 来 し た も の を 対 象 に 不 納欠損処理を検討する。

(14)

事務を移管し、その督促・回収にあたっているが、「幼稚園使用料」についてはその金額の 重要性から移管された実績はない。

②債権の名寄せについて【意見19】

子ども青少年局及び教育委員会事務局において、それぞれの所管する債権ごとの名寄せ は実施していても、局内あるいは両局間での名寄せは実施していない状況にある。

しかし、子ども青少年局及び教育委員会事務局のうち子育てに関連する債権については、 滞納者が同一である場合もあり、それぞれの局で別途債権管理を実施することは、債権管 理事務の効率性が阻害されることとなる。

債権管理を効率的に実施するためには、これらを可能な範囲で名寄せ管理し、効率的な 業務の遂行に努めるべきである。

③幼稚園使用料の督促【指摘3】

「幼稚園使用料」の長期滞納案件として下表のものが発見された。

滞納年度 金額 督促状送付日

① 平成14年度 104,000円 平成16年2月

② 平成16年度 36,000円 平成19年1月

③ 平成16年度 24,000円 平成19年1月

「幼稚園使用料」について、堺市では非強制徴収公債権に該当すると判断しているため、 時効期間は5年となる。滞納発生から初めて行う督促は、時効の中断事由となることから (地方自治法第236条第4項)、上表の債権については督促状の送付日で、一旦時効が中断 した扱いになっている。

(15)

が発生する督促状の送付日と記録しているため、上表のとおり、滞納年度から督促状送付 までの期間が長くなっている。

これについて堺市の債権管理マニュアルには、督促状は納付の「履行期日経過後すみや かに行うべき」と記載されており、また地方税法においては、「納期限後20日以内」と記 載されており、当該事案については督促状の送付が遅いことは明らかである。

また、履行期日経過して2~3年間は督促状の様式を満たさない書類を送付し、その後に 督促状を送付して時効を中断させているが、実質的にはそれ以前に督促を行っている状況 にあるため、送付の時期が遅れた督促状を時効中断の起算日にすることは適切ではなく、 上表の3件については既に時効が成立している債権と判断できる。

よって、これらについては不納欠損処理とすべきであり、今後は履行期日経過後すみや かに督促状を送付し適切な時効管理を行うべきである。

④幼稚園使用料の滞納整理における生活困窮の判断方法の見直し【指摘4】

平成22年度中に不納欠損処理を行った案件のうち、3件を抽出したところ、1件は居所 不明、2件は生活困窮により不納欠損処理を行っていた。

生活困窮と判断されたサンプル2件とも、本人との接触がなく、滞納整理は文書による 催告及び督促状の送付を行ったのみであった。生活困窮と判断した理由は、市民税の課税 状況(前年の所得)を閲覧して、「幼稚園使用料」の減免基準に相当するか、つまり市民税 の所得割非課税世帯もしくは生活保護基準額の世帯所得であることにより判断していた。

「幼稚園使用料」の賦課時は、大量の事務処理を行う行政の事務処理上の問題があるこ とから、簡便的に市民税の課税状況を閲覧して、減免の判断を行うことも相当と考えられ る。しかしながら、不納欠損を行う際にも、賦課時の減免基準を準用して、滞納者の生活 状況の一情報にしかすぎない課税状況から不納欠損とするのは妥当ではなく、より合理的 な裏付け資料が必要である。

(16)

書等を提出させるべきと記載されていることから、抽出対象案件について、不納欠損処理 時の判断材料の収集状況は不十分であるといえる。

全ての滞納案件について、資料を提示させる必要はないが、不納欠損とする場合は、一 定の長期滞納となっている案件や、高額の案件、数か月連続で「幼稚園使用料」の納付が ない案件等については、具体的な滞納者の生活状況を示す資料の提示が必要とすべきであ る。

⑤助産施設負担金・児童手当費返納金の処理遅れ【指摘5】

抽出案件の中に、時効が到来しているにもかかわらず不納欠損処理されていないものや、 時効完成から長期間経過してから不納欠損処理されているものがあった。これは、債権管 理について区役所と本庁課との進捗管理手法が確立されておらず、区役所において適切に 督促状況の把握等ができていない上に、これらの状況を本庁課で適時にモニタリングでき ていないためである。

今後は、債権管理についての進捗管理手法を確立し、計画的な債権管理を実施する必要 がある。具体的には、区役所と本庁課が連携して、適切に督促・滞納整理を行い、その状 況を適時に報告しモニタリングを実施する体制を整備すべきである。また、時効が到来し ている債権については現状のまま放置せず、不納欠損処理を実施すべきである。

(3)施設管理

①子育て関連施設の概要

子育て支援事業に関連する施設のうち、子ども青少年局が所管する主なものとしては、 保育所施設、青少年センター、青少年の家等がある。以下では、青少年センター及び青少 年の家について記載する。

イ.受益者負担

(17)

を目的とする。施設利用料の概要は下記のとおりである。

両施設ともに貸館事業と各種プログラムの主催事業を運営しており、貸館料金とプログ ラムの利用料を徴収している。

両施設ともに貸館料金、附属設備利用料金は25歳以下の者あるいは25歳以下の者が半 数以上を占める団体はその他の利用者の半額となる。例えば青少年の家のプレイホール利 用料は全日の場合、前者は15,800円、後者は7,900円である。貸館料金について市外の居 住者や法人等の団体が利用する場合の利用料は5割加算される。また、使用者が入場料や これに類するものを徴収するときは施設利用料の10割が加算される。プログラム利用料は すべての利用者に共通する。

この料金は指定管理者である公益財団法人大阪YMCAが設定している。

ロ.収支状況

前述のように青少年センターと青少年の家は、平成20年度に公益財団法人大阪YMCAが 指定管理者となっており、ここでは両者を合計して収支状況の年次推移状況を下表に示す。

(単位:千円)

平成18年度 平成19年度 平成20年度 平成21年度 平成22年度

収入

(主に施設利用料)

4,840 4,933 ― ― ―

支出 56,235 54,994 114,919 111,030 116,981

差引 △51,395 △50,061 △114,919 △111,030 △116,981

(18)

②中長期計画の必要性【意見20】

公立保育所及び教育委員会が所管する公立幼稚園について、その規模と設置年度、大規

模修繕の実施状況は下表のとおりである。

<公立保育所の大規模修繕状況>

施設名 所在地

敷地面積 (㎡)

延床面積 (㎡)

設置 年度

大規模 改修年度

耐震工事 の有無

★錦西 堺区 2,522.68 666.08 S24

H20(仮移 転)

無 浜寺石津 西区 1,805.49 883.87 S25 S49(改築) 無 共愛 堺区 2,549.62 1,399.77 S24 S62(改築) 無 東陶器 中区 2,282.23 947.80 S24 S58(改築) 無 上神谷 南区 1,170.24 358.55 S32 S59(改修) 有 登美丘東 東区 1,811.53 513.64 S32 S57(改修) 有 福泉中央 南区 1,345.63 355.18 S39 S61(改修) 無 津久野 西区 1,408.94 1,169.63 S40 H11(改築) 無 新金岡 北区 2,844.83 917.15 S43 ― 無 宮園 中区 2,264.72 899.89 S45 H14(改修) 無 百舌鳥 北区 1,733.54 538.76 S45 ― 無 東浅香山 北区 1,741.42 711.19 S46 H15(改修) 無 英彰 堺区 1,057.11 651.22 S46 ― 無 宮山台 南区 3,795.44 723.30 S47 H11(改修) 無 若松台 南区 2,915.84 725.48 S47 ― 無 ちぬが丘 堺区 1,157.50 1,120.13 S48 H11(改修) 無 日置荘 東区 2,289.27 796.20 S49 ― 無 ★しおあな 堺区 3,742.64 1,016.12 S51 H5(改修) 無 美原にし 美原区 2,936.35 2,006.47 S42 ― 無 美原きた 美原区 2,175.00 580.00 S53 ― 有 美原ひがし 美原区 3,997.82 612.85 S61 ― 無

(19)

<公立幼稚園の大規模修繕状況>

施設名 所在地

敷地面積 (㎡)

延床面積 (㎡)

設置 年度

主な保育 室部分の 建築年度

大規模 改修年

耐震工事 の有無 第一幼稚園 堺区 1,840 1,195 M35 S44 ― ※1 三国丘幼稚園 堺区 2,273 868 S26 S34・S45 ― 有 八田荘幼稚園 中区 3,402 898 S37 S44・S56 ― 有 東陶器幼稚園 中区 1,739 627 S48 S48 ― 不要 白鷺幼稚園 東区 2,441 768 S41 S40 ― 有 登美丘東幼稚園 東区 2,680 656 S49 S49 ― 有 鳳幼稚園 西区 2,812 1,177 S04 S59 ― ※2 津久野幼稚園 西区 3,209 1,010 S24 S33 ― 有 北八下幼稚園 北区 2,068 723 S29 S50 H19 不要 百舌鳥こども園

(幼稚園)

北区

3,206

1,182 S25 S57 ― 不要

【参考】百舌鳥こ ども園(保育所)

北区 259 H20 S57・H19 ― 不要 みはら大地幼稚

美原区 12,459 3,114 H5 H4 ― 不要

※1 独立行政法人都市再生機構建設の建物を区分所有している。平成23年度に耐震診断により耐震補強

が必要との結果が出たが、大規模改修等には全ての権利者の合意が必要であるため、第一幼稚園は 平成24年4月に仮移転を予定している。

※2 平成23年度末に閉園予定であるため、耐震診断を実施していない。

上表のとおり大半の施設が、昭和の時期に建設されており、老朽化が進んでいる。これ ら施設は、築後40年(設置年度が昭和40年代以前)が大規模改修の目安と思われ、未だ 工事が実施されていない施設については民営化及び廃園化の計画と合わせ具体的な建替え 等の計画が作成される必要がある。

(20)

受ける可能性が高いと区分された建物であって幼児の安全を優先する必要があったことは 理解できるが、将来廃止することが決まっている施設については、可能な限り追加支出が ないようにする必要がある。

③修繕・工事及び老朽化への対応 イ.点検の実施

幼稚園、保育所、青少年センター、青少年の家は、建築基準法第12条により専門業者に よる定期的な点検が要求されており、適正に実施されている。

また、各施設所管課は毎年施設点検調査を実施しており、点検結果について建築監理課 が各施設の状況を確認し、技術的診断を行っている。診断結果は教育委員会事務局総務課 又は子ども青少年企画課を通じて各施設所管課に通知され、その結果に基づいて修繕の執 行や予算要求を行う。

ロ.老朽化対策を含む施設の修繕工事

指定管理者制度を導入する青少年センター、青少年の家は、修繕の額が30万円を超える 場合はその都度または定例会議等で必要性を協議する。30万円未満の修繕等は指定管理者 の負担と責任において行うこととなっている。

保育所については前年度に各保育所から提出される「工事依頼要望案件調書」等に基づ き、保育所長からのヒアリングや現地確認により決定し翌年度の予算において実施する。 ただし、軽微な修繕等は随時工事修繕の依頼により決定している。保育所については、旧 耐震基準による昭和30年代や40年代に建てられた施設を含むが、順次耐震診断や補強工 事を行っている。

(21)

④耐震化への対応

施設の耐震化への対応は地震防災対策特別措置法の要請によるものであり、堺市は学校

園施設として使用している建物すべてに対し適正に耐震化事業を進めている。事業規模は 小学校の工事費については平成22年度決算で1,666百万円、平成23年度予算で2,062百 万円である。学校園についてIs値(Seisimic Index of Structure:構造耐震指標)0.3未 満のものを最優先し、同0.6未満のものを平成 25年度までに、同0.7未満のものを平成 27年度までに耐震化をすすめる予定である。また、体育館は避難場所となるため、本年度

中にすべて耐震化を完了する。

⑤未利用施設等の有効活用【意見21】

保育所や学校園であった施設の、現在の状況は下表のとおりである。

イ.未利用地

未利用地として下表に掲げる保育所跡地が3箇所ある。

旧施設の名称 旧施設の所在地(面積) 路線価×面積(千円)

(ⅰ)旧鳳保育所

(平成20年3月廃園)

堺市西区鳳東町5丁524番地3 (1,439㎡)

158,290

(110/㎡) (ⅱ)旧浜寺中央保育所

(平成22年3月廃園)

堺市西区浜寺諏訪森町東2 丁197

番地1他

(2,016㎡)

197,568

(98/㎡) (ⅲ)旧西陶器保育所

(平成23年3月廃園)

堺市中区田園608番地2 (1,285㎡)

64,250

(50/㎡)

合計 4,740㎡ 420,108

(22)

〈旧浜寺中央保育所の現況〉

ロ.二次利用

また、廃校施設を二次利用している事例として下表の5箇所がある。 〈小学校〉

施設の名称 利用状況 施設の所在地

(面積)

路線価×面積 (千円) (ⅰ)旧 は る み

小 学 校 ( 平 成

19年3月廃校)

運 動 場 を 晴 美 台 校 区 自 治 連 合 会 に 無償貸与していたが、晴美台エコモ デルタウン創出事業として、民間事

業者に16,754.74㎡を売却すること

が決定している。

堺 市 南 区 晴 美 台1丁38番1 外

(19,053㎡)

1,448,028

(23)

〈幼稚園〉

施設の名称 利用状況 施設の所在地

(面積)

路線価×面積 (千円) (ⅱ)旧 第 二 幼

稚 園 ( 平 成 7 年3月廃園)

園 舎 の 一 部 と 土 地 を 適 応 指 導 教 室 として使用している。また、園舎の 一 部 と 土 地 を 錦 西 校 区 自 治 連 合 協 議会に無償貸与している。

堺 市 堺 区 錦 之 町西2丁23外 (2,181㎡)

239,910

(110/㎡)

(ⅲ)旧 金 岡 幼 稚 園 ( 平 成 7 年3月廃園)

堺 市 金 岡 校 区 自 治 連 合 会 に 無 償 貸 与(金岡こども館)

堺 市 北 区 金 岡 町2469-4 (3,291㎡)

286,317

(87/㎡) (ⅳ)旧 英 彰 幼

稚 園 ( 平 成 7 年3月廃園)

英彰校区自治連合会に無償貸与(英 彰ふれあいセンター)。

堺 市 堺 区 寺 地 町西4丁1 (2,587㎡)

310,440

(120/㎡) (ⅴ)旧 南 八 下

幼稚園(平成7

年3月廃園)

園 舎 の 一 部 と 土 地 の 一 部 を 南 八 下 校 区 自 治 連 合 会 に 無 償 貸 与 し て い る(南八下ふれあいコミュニティセ ンター)。ほかに園舎の一部を倉庫 として利用、土地の一部を菩提町会 に無償貸与している。

堺 市 東 区 菩 提 町3丁191-3 (2,433㎡)

167,877

(69/㎡)

合計 10,492㎡ 1,004,544

〈旧南八下幼稚園の現況〉

(24)

が設置された時点で、議論の対象とし、地元自治会への無償貸与を含め今後のより適切な 活用方法について検討されるべきであったと考える。

未利用施設の二次利用については、その施設が未利用になる意思決定を行った時点で、 財産活用課等適切な部署に未利用施設情報を集約し、公有財産利用調整委員会に付議する など、他部局との利用調整を実施し、その利用方法を検討すべきである。特に幼稚園・小 学校については、老朽化や設置基準の違いによりそのままの状況で保育園等への転用は困 難であるが、改築修繕等を施し子育て支援策への有効利用を検討する余地を有する施設も あると思われるため、改修修繕費等の支出額と新設や民間保育所への施設整備補助金の支 出額とを比較考量することが必要である。

ハ.低利用施設

(25)

(4)物品管理

①物品の管理体制

物品管理については、堺市の「財務会計システム」使用のもと、取得・管理換・処分が 行われている。「財務会計システム」に記録されている物品と物品現物は、物品現物に貼り 付けされる備品票にて照合可能である。

物品検査は、堺市財産規則第66条及び67条に基づき、会計室により実施されているが、 その他、教育委員会事務局では努力規定として毎年1回以上各学校園に対して、その管理 下の物品を現物照合するよう指示している。

②物品の現物管理の適切化【指摘6】

現場視察の対象となった施設が保有している物品のうち、取得金額・取得日等一定の基 準のもと「財務会計システム」からサンプリングを実施し、物品の確認及び管理状況のヒ アリングを実施した。その結果、共愛保育所保有の「(備品番号)A8020230:生活遊び用具」 及び美原こども館やかみ保有の「(備品番号)83298:液晶プロジェクター」について現物 を確認できなかった。

「(備品番号)A8020230:生活遊び用具」については、児童が頻繁に触れる「生活遊び用 具」という物品の特性上から、幼児が誤って備品票をはがしてしまった可能性が高い。こ のような物品については、備品票の上から保護シールを貼る、油性ペン等で備品番号を物 品に直接記入して備品票は別途保管する等の工夫を行い、物品現物と備品票を確実に紐づ ける必要がある。

(26)

(5)契約管理

堺市では「堺市契約規則」等において競争入札・随意契約の契約手続を定めている。工 事・委託業務に関する契約制度の概要に関しては、下表のとおりである。

なお、建設工事及び工事関連業務については契約部契約課が、物品調達については契約 部調達課が、業務委託については各所管課がそれぞれ入札等を執行し、契約の事務を行っ ている。

①契約制度の概要

制度等 概要

(ⅰ)制限付一般競

争入札

 建設工事及び工事関連業務

原則として予定価格が250万円を超え23億円未満の工事及び予定価格が100万円を超え2億3千 万円未満の工事関連業務について、制限付一般競争入札を実施している。

(ⅱ)一般競争入札  建設工事及び工事関連業務

予定価格が工事で23億円、工事関連業務で2億3千万円以上となる工事及び工事関連業務につい

ては、WTO(政府調達協定)の枠組みの中で、一般競争入札を執行している。

 物品調達

予定価格3,000万円以上の案件は、WTO(政府調達協定)の枠組みの中で、一般競争入札を執行し

ている。また、3,000 万円未満であっても、登録業者で競争性が充分発揮できないと見込まれる

場合等、一般競争入札を行っている。  委託業務

登録業者だけでは競争性等が十分発揮できないと見込まれる場合や、WTO適用案件等については、

一般競争入札を行っている。

(ⅲ)条件付一般競

争入札

 委託業務

市庁舎・施設等の建物清掃、人的警備、設備運転監視、防災設備保守点検及びこれらの複合業務 については、基本的に市内の登録業者であることを条件とした一般競争入札を行っている。

(ⅳ)指名競争入札  建設工事及び工事関連業務

地方自治法施行令第167条に規定する場合のみ実施している。

 物品調達

予定価格160万円を超え3,000万円未満の案件は、おもに指名競争入札を実施している。各案件

の指名基準は、市内に本社のある業者(市内業者)を優先し、以下、市内に支店・営業者等を有 する業者(準市内業者)、それ以外の業者(市外業者)の順としている。また、大企業より中小 企業を優先している。

 委託業務

予定価格100万円を超える案件については、基本的には市内業者を優先に指名し入札に参加させ

る、指名競争入札を行っている。

(ⅴ)見積合せ 以下の契約については、複数業者から見積書を徴し、競争により契約の相手方及び契約金額を決

定する見積合せを行っている。

 建設工事及び工事関連業務

予定価格が250万円以下の工事及び予定価格が100万円以下の工事関連業務。

 物品調達

予定価格が160万円以下の案件。

 委託業務

(27)

制度等 概要

(ⅵ)一者随契  建設工事及び工事関連業務

履行可能な者が特定の者に限られる等一定の理由がある場合に限る。  物品調達

特殊な物品で契約の相手方が特定される場合等に限る。  委託業務

履行可能な者が特定の者に限られる等一定の理由がある場合に限る。

(ⅶ)総合評価落札

方式

 建設工事及び工事関連業務

総合評価落札方式とは、地方自治法施行令第167条の10の2の規定に基づき、入札における落札

者の決定において、価格のほかに価格以外の技術的な要素を評価の対象に加えて、品質や施行方 法等を総合的に評価し、技術と価格の両面から見て最も優れたものを落札者として決定する方式

である。堺市では平成17年4月に施行された公共工事の品質確保の促進に関する法律の趣旨を踏

まえ、価格及び品質が総合的に優れた内容の契約がなされることを目的に、建設工事において、

同方式による入札を平成19・20年度に試行的に実施し、事務的にも円滑に進められたことから、

平成21年度以降本格実施している。

(ⅷ)最低制限価格

制度

 建設工事及び工事関連業務

原則として予定価格が250万円を超え6千万円未満の工事及び予定価格が100万円を超える建設

工事に関連する委託業務(ただし、工事監理業務を除く)について最低制限価格を設定している。  委託業務

予定価格が100万円を超える建物清掃(WTO案件を除く)及び人的警備業務について最低制限価

格を設定している。

(ⅸ)電子入札  建設工事及び工事関連業務

工事については、平成23年度は、原則として予定価格1千万円以上の全件、1千万円未満の一部

の案件において一般競争入札で電子入札を実施し、平成24年度から全件電子入札を実施する予定

となっている。工事関連業務については、平成20年度から予定価格100万円超の全件において一

般競争入札で電子入札を実施している。

②契約事務フロー

工事契約の入札手続きの事務フローは下記のとおりである。

<契約事務フロー(工事契約 入札の場合)>

⇒ ⇒ ⇒ ⇒ 支 払

事 務 手 続 業 者 選 定 発 注 納 品 検 収 契 約 課 に お い て 発

工 事 検 査 確 認 ( 工 事 検 査 担 当 に よ る 確 認 )

工 事 施 行 等 起 案 書 に よ る 決 裁

契 約 課 に お い て 入 札 実 施

(28)

③随意契約 イ.対象

随意契約によることができる契約の種類及び額については下記のとおりである。 (ⅰ)工事又は製造の請負:予定価格250万円以下

(ⅱ)財産の買入れ:予定価格160万円以下 (ⅲ)物件の借入れ:予定価格80万円以下 (ⅳ)財産の売払い:予定価格50万円以下 (ⅴ)物件の貸付け:予定価格30万円以下 (ⅵ)上記以外:予定価格100万円以下

ロ.見積書の徴収

随意契約を行う場合は2人以上の者から見積書を徴取することとされている。しかしな がら、下記のいずれかに該当する場合には、1人のみの見積書の徴取で足りるものとされ ている。

(ⅰ)契約の性質又は目的により、契約の相手方を特定せざるを得ないとき。 (ⅱ)災害の発生等により、緊急を要するとき。

(ⅲ)予定価格が150,000円未満の契約を締結するとき。

(ⅳ)その他、市長が2人以上の者から見積書を徴する必要がないと認めるとき。

また上記の規定にかかわらず、次のいずれかに該当するときは、見積書の徴取を省略す ることができる。

(ⅰ)国又は地方公共団体と契約を締結するとき。

(ⅱ)法令により価格の定められている物品を購入するとき。 (ⅲ)不動産の売買又は賃借をするとき。

(ⅳ)見積書を徴取できない特別の理由があるとき。

(29)

④1者入札に対する対策【意見22】

平岡小学校外2園(八田荘幼稚園、白鷺幼稚園)校舎耐震補強工事については、堺市建

設工事等に係る一般競争入札の実施に関する要綱に基づき、契約部契約課が執行した入札 によるものであるが、1者入札となっていた。当該工事契約の落札価格/予定価格比率(以 下、「落札率」という。)は94.6%と非常に高い水準である。

そこで、類似の工事契約について1者入札と複数者入札に場合分けをして、落札率を計 算・比較した(下表「学校園耐震補強工事」参照)。その結果、1者入札の落札率は、複数 者入札の場合と比較して、平均で4.6%高かった。

<学校園耐震補強工事(予定価格6,000万円以上)>

工事名称

①落札価格

(千円)

②予定価格 (千円)

落札率 ①÷② (%)

業者数

入札 辞退 合計

1者入札

平岡小学校外2園校舎耐震補強工事

(※1)

83,213 87,964 94.6 1 0 1

福泉小学校校舎耐震補強外工事 76,900 86,813 88.5 1 1 2

美原北小学校外1校校舎耐震補強工事

(※2)

74,500 79,753 93.4 1 0 1

陵西中学校校舎耐震補強工事 55,335 62,881 88.0 1 0 1

複数者 入札

宮園小学校外2校校舎耐震補強工事 98,750 112,420 87.8 4 1 5

新金岡小学校校舎耐震補強工事 111,000 127,330 87.1 4 0 4

金岡北中学校校舎耐震補強工事 63,000 77,232 81.5 3 0 3

南八下小学校校舎耐震補強工事 63,310 72,134 87.7 4 0 4

光竜寺小学校校舎耐震補強工事 73,400 84,376 86.9 3 1 4

長尾中学校校舎耐震補強工事 50,000 62,821 79.5 3 1 4

浜寺中学校校舎耐震補強工事 60,200 76,588 78.6 2 2 4

三原台小学校校舎耐震補強工事 63,265 71,889 88.0 3 0 3

日置荘中学校校舎耐震補強工事 60,400 63,830 94.6 3 0 3

上野芝中学校校舎耐震補強外工事 133,980 152,560 87.8 6 1 7

鳳南小学校外1校校舎耐震補強工事 80,500 87,724 91.7 2 0 2

1者入札平均 72,487 79,353 91.3

複数者入札平均 77,982 89,900 86.7

(堺市契約課HP(http://www.city.sakai.lg.jp/city/info/_keiyaku/nyusatu.html)より抜粋・加工)

※1 サンプリングの対象となった工事契約である。

※2 堺市入札監視等委員会において1者入札であり落札率が高いと指摘されている。

(30)

これは、入札によるコスト低減効果が十分に発揮されなかったことが原因として考えら れる。当該入札案件が、1者入札となった要因として、下記の理由が考えられる。

イ.同様の工事発注が同時期に集中している。

ロ.対象業者が市内業者に限定されている。 ハ.対象業者の等級(ランク)が限定されている。

上記イ.については、当該工事案件の場合は、学校園の性質上、長期休業期間等の同時 期に工期が集中することに加え、既に述べた国(文部科学省大臣官房文教施設企画部)よ り平成21年4月に「学校耐震化の加速のための課題の解決について」の要請があり緊急性 を要したことから、やむを得ないものと考えられる。

上記ロ.については、市内業者育成や税源涵養の観点であることから、この方針は一定 の合理性は認められる。しかし、市内業者を優先した結果、入札者数が少なくなりコスト 低減効果が十分に発揮されない場合、割高コストは最終的には市民負担として転嫁される ことになる。行き過ぎた市内業者優先はかえって市財政に悪影響を及ぼすと考えられる。 上記ハ.については、工事の予定価格に応じて入札参加資格を有する業者の等級(ラン ク)が定められており、当該工事案件の場合、堺市内には約40業者が存在するとのことで ある。これだけ同じ種類の工事を同時期に大量に発注していることから、業者は各案件ご とに分散化することが予測されるはずであり、工事の発注単位を慎重に検討し、適切な水 準の入札者数となるように検討がなされるべきであったと考えられる。

以上より、1 者入札は工事内容の品質が保たれることが前提として、コストの観点から 可能な限り排除すべきであり、学校園の耐震補強工事という特殊な契約であるとしても、 工事規模の大きい工事については1者入札を防止する施策の構築が必要である。

(31)

また、事後の対策としては、1者入札に代表されるような入札が有効に機能していない と推定される状況についてのモニタリングの実施である。結果として入札が有効に機能し ていないと判断される場合には、入札のやり直しを検討すべきである。1者入札の場合で

あっても、入札のやり直しはその後の事務負担等を鑑み行わないケースが通例であるが、 当該入札案件のように8,000万円規模の工事であれば、仮に落札価格が5%安くなれば400 万円のコスト削減効果があり影響が大きいことに留意すべきである。

⑤委託業務の監督検査

堺市が発注する委託業務について、適正な履行を確保し、及び履行完了の確認を行うた め、業務ごとに担当課長から指定を受けた監督員及び検査員が、必要な監督検査を実施し ている。

イ.監督員

監督員とは、堺市の職員又は市長からの監督の委託を受けた者をいう。監督員は、主に 発注者側の窓口役として受託者側に指示等を行い、履行場所に立ち会い、履行状況の確認 を行うため、各業務の担当者をあてることとされている。

ロ.検査員

検査員とは、堺市の職員又は市長から検査の委託を受けた者をいう。検査員は、受託者 の履行が完了した段階で履行内容が契約書類と合致しているかの確認を行うため、係長相 当職以上の者をあてることとされている。チェック機能を有効に果たさせる観点から、監 督員との兼職は禁止されている。

ハ.監督検査の対象

(32)

ニ.検査事務のフロー

委託業務監督検査の流れは下表のとおりである。

担 当 課 長 検 査 員 監 督 員 受 託 者

改善 指示 なし

報告 受理

業務完了届その他 必要書類作成

検査実施命令

検査日時・ 検査方法の

決定 検査時の必要

書類の準備 成績表の評定 検査の実施

成績表の評定 改善指示の有無の 判定

成績表受理 写しの作成

改善指示書 の作成

受託者への 改善指示書 の作成

改善作業

再検査 の実施

改善完了報 告書の作成

改善完了・報告

検査合格 検査合格の報告 請求書作成

検査確認書 写し保存

委託業務検 査確認書の 作成

支出命令書 の作成

支払手続 調達課長へ写

しを提出 成績表の作成

(33)

<各用語の説明>

用語 説明

制限付一般競争入札 参加資格を設定して行われる一般競争入札。

政府調達に関する協定 協定を締結した各国政府が相互に参入障壁を排除することを目的

とした世界貿易機関(WTO)の枠組みの下で運用される一定額以上

の物品やサービスの調達を定めた国際的な協定。

指名競争入札 資力、信用その他について適切と認める特定多数の者を通知によっ

て指名して行う入札方式。

最低制限価格制度 地方自治法施行令第167条の10第2項の規定に基づき、工事又は

製造その他についての請負の契約の入札において、契約内容に適合

した履行を確保するため、あらかじめ最低制限価格を設けて、予定

価格の範囲内で最低の価格をもって入札した者であっても、最低制

限価格を下回る場合には、これを落札者とせず最低制限価格以上で

最低の価格をもって入札した者を落札者とする制度。

低入札価格調査制度 地方自治法施行令第167条の10第1項の規定に基づき、工事又は

製造その他についての請負の契約の入札において、あらかじめ設定

した調査基準価格を下回る価格をもって入札した者があった場合、 すぐに落札者を決定せず、低入札価格の調査を行ったうえで、当該 契約の内容に適合した履行がなされるかどうかを決定する制度。

堺市では、予定価格が6千万円以上の工事について、調査基準価格

を設定している。

随意契約 競争入札によらず、見積合せ、プロポーザル等により任意で決定し

た業者と結ぶ契約。

プロポーザル 複数の業者から企画提案や技術提案を提出させ、価格や提案内容を

(34)

(6)子育て支援事業に係る扶助費・補助金

①扶助費・補助金の一覧

今回の監査対象とした「子育て支援事業」に係る主な扶助費・補助金の過去5年の推移 を一覧にすると下表のとおりであり、保育所及び幼稚園に関連するものは既に述べた。

※1 「★」については今回の監査で手続を実施した補助金である。

※2 平成22年度決算額が1,000千円以下の補助金、及び当報告書で対象とした事業以外の補助金は、その他に含めて

いる。

補助金名称 単位 平成18年度 平成19年度 平成20年度 平成21年度 平成22年度

決算額(千円) 407,478 213,064 569,069 156,384 2,940,429

交付対象数(団体) 3 5 6 2 19

決算額(千円) 1,593,230 1,701,805 1,817,451 1,936,583 1,943,759

交付対象数(団体) 68 71 72 72 73

決算額(千円) 754,219 779,096 813,724 901,590 994,559

交付対象数(人) 9,842 9,790 9,815 9,631 9,961

決算額(千円) 61,353 184,203 242,411 287,125 301,917

交付対象数(団体) 9 11 14 15 17

決算額(千円) 288,883 286,748 287,730 283,539 274,342

交付対象数(人) 9,555 9,537 9,496 9,326 8,920

決算額(千円) 0 4,262 11,652 34,070 50,514

交付対象数(団体) 0 3 6 10 14

決算額(千円) 39,413 43,426 43,908 37,826 43,569

交付対象数(団体) 68 71 72 72 73

決算額(千円) 0 13,763 14,282 13,267 25,665

交付対象数(団体) 0 1 1 1 2

決算額(千円) 0 700 4,200 17,423 22,163

交付対象数(団体) 0 1 3 6 7

決算額(千円) 15,106 15,628 15,609 15,639 16,352

交付対象数(団体) 43 43 43 43 43

決算額(千円) 47,503 12,000 7,653 11,833 12,000

交付対象数(団体) 8 2 2 2 2

決算額(千円) 0 0 0 0 9,852

交付対象数(団体) 0 0 0 0 2

決算額(千円) 7,830 7,763 7,988 7,789 7,728

交付対象数(団体) 50 50 50 50 50

決算額(千円) 0 0 315 1,831 2,319

交付対象数(人) 0 0 3 6 6

決算額(千円) 919 897 918 919 749

交付対象数(団体) 1 1 1 1 1

その他の補助金 決算額(千円) 13,280 124,828 144,206 119,799 96,232 堺市延長保育事業補助金

★民間保育所整備補助金(創設・改築 等)(移管保育所整備分を含む。)

★民間保育所運営補助金

★私立幼稚園就園奨励費補助金

★堺市認証保育所運営補助金

★堺市みはら大地会補助金 家庭的保育運営補助金

★私立幼稚園幼児健康管理事業補助金 堺元気っ子づくり推進事業補助金

堺市認証保育所開設経費補助金

堺市事業所内保育施設設置支援事業補 助金

認定こども園運営補助金

★堺市私立幼稚園預かり保育推進事業 補助金

★私立幼稚園幼児補助金

(35)

②堺市みはら大地会補助金のあり方【意見23】

堺市みはら大地会は、美原区内各種団体と目的に賛同する者によって構成され、堺市み はら大地幼稚園の教育方針に沿って広く地域の人々と幼稚園が連携し、地域に開かれた幼

稚園として年齢を超えた人々との触れ合いの場を提供する等の事業を行い教育環境の充実 に寄与しているとして、その事業について一部補助金が支出されている。

当該補助金については、堺市みはら大地会にのみ支給されている補助金であることから、 下記のような懸念事項がある。

 他の幼稚園との公平性

 堺市と美原町との合併による一市二制度の存在

当該懸念事項について、検討を行った結果、他の公立幼稚園地区には堺市みはら大地会 のような受け皿となるような団体はない状況であること、及び、広く地域の人々と幼稚園 園が連携し、地域に開かれた幼稚園として年齢を超えた人々との触れ合いの場を提供する 等の一定の効果があったと堺市では判断しているとのことである。

(36)

(7)人事管理 ①人事制度の概要

保育士とは、児童福祉法第18条の4において、都道府県知事の登録を受け、保育士の名

称を用いて、専門的知識及び技術をもって、児童の保育及び児童の保護者に対する保育に 関する指導を行うことを業とする者と定義されている。

一方で、幼稚園教諭は、学校教育法第27条9項で幼児の保育をつかさどる者として、幼 稚園に配置される者と定義されている。

このため、保育士は「保育」をするための資格であり、幼稚園教諭は「教育」をするた めの資格であるが、保育を共通の目的とするといえる。

立脚している制度が異なるため、両者には様々な違いがあるが、堺市として一元的に就 学前児童に対する保育サービスの提供を行うにあたっては、堺市の方針のもとで両者が有 機的に連携をしていくことが重要である。

この点で最も大きな障害と考えられるのは、幼稚園教諭の雇用形態である。

幼稚園教諭は、堺市で雇用するため、所属は堺市教育委員会となり、給与も市費負担と なり、人員配置も堺市が掌握しているが、小学校の配置定数の決定権限は大阪府教育委員 会が掌握している。

<幼・保・小の所管>

※堺市の幼稚園教諭は「小学校・幼稚園」の両資格者を採用している。

堺市では、幼稚園教諭の採用に関しては、「小学校・幼稚園共通」として募集しており、 幼稚園・小学校のいずれにも勤務できる教諭であるために、小学校教諭の教員免許を保有 していることも要件としている。これは、幼小連携の観点から、幼稚園・小学校間での人 事異動を可能にするためのものであるが、幼保さらに幼保小の連携の観点からは、継続性 や堺市の方針に沿った幼稚園教諭の育成の点では課題が生じる。

堺市・子ども青少年局

堺市・教育委員会

保育所

幼稚園

小学校

(37)

②保育士と幼稚園教諭の両資格を持った人材の育成【意見24】

現行制度上は保育所と幼稚園の間には、「二重行政」からくる厳然とした差があるが、幼

保一体化を進めるにあたっては、保育士と幼稚園教諭の両資格を持った専門性の高い人材 の育成は非常に重要であると考えられる。保育士と幼稚園教諭の両資格を持つということ が現実問題として可能かどうかについては、下記のとおりである。

イ.保育士が幼稚園教諭免許を取得する場合

基本的には、幼稚園教諭免許状取得の出来る教職課程がある大学や短期大学等で必要単 位を修得し卒業する必要があるが、保育士として児童福祉施設、認定こども園に3年以上 の常勤職員としての実務経験がある場合は、幼稚園教員資格認定試験により二種免許の取 得が可能である。

ロ.幼稚園教諭が保育士資格を取得する場合

保育士試験上、免除申請をすることにより、「発達心理学」、「教育原理」、「実技試験」が 受験免除となる。

双方向において、他の受験者に比して優遇処置が用意されていることから、堺市として、 両資格を保有することにインセンティブを与えれば、保育士と幼稚園教諭の両資格を持っ た人材の育成は不可能な施策ではないと考えられるため、両資格を保有した人材の育成を 図るべきである。

③子ども青少年局と教育委員会事務局との間の人材交流【意見25】

(38)

保育と教育の目的は子どもの健全な育成や子どもの幸福という点で一致しており、施策 上の連携を十分に図る必要がある。その改善手段の一つとしては、両者の間で、積極的に 人事交流を行ない、実際に業務にあたることで、双方の実務上の問題点を把握している人

材を増やすことが有効な手段である。

④保育所運営に関する公民のコスト比較

イ.保育所運営経費の負担

保育所の運営経費は3者(国・市・保護者)で負担されており、その内訳をイメージ図 で示すと下記のとおりとなる。

<運営経費のイメージ図>

保育所運営に要する経費

国基準保育単価 国基準超過分

国負担 市負担

国が定める保育料 国庫

補助 金等

補助分 保育料

保育料 市負担分

ロ.児童一人あたりの運営経費の公民格差

(39)

<保育所運営経費の推移>

上段:保育所運営経費(百万円)

平成18年度 平成19年度 平成20年度 平成21年度 平成22年度 下段:児童一人あたり保育所運営経費(千円)

公立

国基準A

国負担

718 652 659 633 674

207 220 223 218 228

市負担

718 652 659 633 674

207 220 223 218 228

保育料

666 565 564 548 527

191 183 191 188 178

保育料 市負担分

299 253 229 231 233

86 66 77 79 79

国庫補助金等B

14 13 6 2 25

4 1 1 1 1

市負担補助分C

2,556 2,178 2,206 2,185 1,774

734 710 750 751 609

運営経費計①

A+B+C

4,971 4,313 4,323 4,232 3,907 1,429 1,400 1,465 1,455 1,323

市負担補助割合

51% 50% 51% 51% 45%

51% 50% 51% 51% 46%

保育所数 28 25 25 24 23

民間

国基準A

国負担

2,450 2,671 2,771 2,888 3,058

275 280 282 293 289

市負担

2,451 2,671 2,771 2,888 3,058

275 281 282 293 289

保育料

1,849 1,990 2,088 2,173 2,260

207 209 212 221 213

保育料 市負担分

823 904 932 885 1,006

92 95 95 90 95

国庫補助金等B

212 213 216 200 279

1 1 1 21 26

市負担補助分C

1,311 1,452 1,595 1,751 1,742

171 174 184 178 165

運営経費計②

A+B+C

9,096 9,901 10,373 10,785 11,403 1,021 1,040 1,056 1,096 1,077

市負担補助割合

14% 14% 15% 16% 15%

16% 16% 17% 16% 15%

保育所数 68 72 73 73 75

児童一人あたり運営経費公民格差 (①÷②)

140% 134% 138% 132% 122%

(40)

ハ.サンプル抽出による公民人件費比較

保育所の運営経費の内、大半は人件費が占めている。実際に、公立保育所(こども園保

育所は除く)と、民間保育所(73箇所の民間保育所よりサンプルで 10箇所抽出)につい て計算した結果、運営経費に占める人件費の割合はそれぞれ78%と73%であった(下表〈公 立保育所/民間保育所コスト比較表〉参照)。したがって、児童一人あたりの運営経費の格 差は主に人件費によって生じていると考えられるため、児童一人あたり人件費についての 分析を実施した。

〈公立保育所/民間保育所コスト比較表〉

(上段:公立保育所合計、下段:民間保育所合計(サンプルで10箇所抽出・集計))

人員数 (単位:人)

①定員 ②児童数

公立 2,831 2,850

民間 1,350 1,523

運営経費比較 (単位:千円)

人件費

⑥運営経費合計 (人件費含む)

人件費割合 ⑤÷⑥

③常勤職員 ④常勤職員以外

⑤職員給与合計 (③+④)

公立 2,342,714 924,644 3,267,358 4,146,038 78%

民間 916,447 188,761 1,105,208 1,506,109 73%

人員数比較 (単位:人)

人員数

常勤比率 (⑦÷⑨)

⑦常勤職員 ⑧常勤職員以外

⑨職員数合計 (⑦+⑧)

公立 439 409 848 51%

民間 199 140 339 58%

※1 金額については平成22年度の決算額を、定員数・児童数・職員数については平成22年4月1日時点を採用してい

る。

※2 民間保育所については、サンプルとして10箇所を抽出・集計している。

※3 公立保育所の常勤職員には、再任用職員と任期付短時間職員を含めている。

※4 公立保育所の常勤職員以外には、再雇用職員、一般非常勤職員、短期臨時職員を集計している。

※5 民間保育所の給料及び運営経費は、各社会福祉法人の決算書「資金収支計算書」より金額を集計している。

上記のサンプル数値をクロス分析した結果は下記のとおりである。 A.職員一人あたり人件費比較

参照

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