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……… 第46回関東理科教育研究発表会
1 はじめに
虹やシャボン玉はとてもきれいな色彩を魅せてくれます。スペクトルの観察・実験は,生徒が光や色につい て興味をもつよい切っ掛けになります。光の学習の導入にも最適です。今回は星空に目を向け,恒星のスペク トルを観測してみます。望遠鏡に分光器(プリズム)を取り付け,デジタルカメラで撮影し,スペクトルを観 測します。さらにそれらを数値データ化し,スペクトルチャートを作成するなどのデータ解析を行います。
2 なぜプリズムで光が分けられるのか。
物質の屈折率は,光の波長によって異なるため,プリズムを出る光の方向は波 長によって異なります。この現象を分散(分光)と言います。波長が長い光(赤 色や橙色)よりも波長が短い光(青色や紫色)のほうが屈折率は大きいです。光 を分散(分光)させることによって,スペクトルを得ることができます。
3 スペクトル観測
最初の段階では,簡易DVD分光器により,太陽や蛍光灯などのスペクトル観測 を行ってきました。今回,望遠鏡による対物プリズム分光を行いました。撮影手 順は,まず,明るい恒星を使ってファインダーと望遠鏡の位置を合わせます。そ してデジタルカメラを取り付けピントを合わせ,撮影します。
望遠鏡にはフローライト(蛍石)レンズを使用するので,レンズによる色収差 はほとんどありません。しかしながら,プリズムによるスペクトル像は,長波長 側が詰まった状態に,短波長側は伸びた状態で観測される傾向があります。
4 スペクトルの数値データ化によるスペクトルチャートの作成
土浦第三高等学校科学部では,ここ数年,大人数で見られる太陽像の投影を研究してきました。次の研究 として恒星のスペクトル観測,そしてデータ解析を考えました。デジタルカメラで撮影したスペクトル像は, 米国・国立衛生研究所Nationallnstiute of Health(http://rsb.info.nih.gov/ij/)から無料配布されて いるlmageJというソフトを使って,数値データ化します。それを表計算ソフトを使って解析します。
5 スペクトルの観測Ⅰ(簡易DVD分光器によるもの)
①蛍光灯 ②太場光
蛍光灯は,水銀の輝線と蛍光体による 太場光は,代表的な連続スペクトルです。
発光スペクトルが観測できます。 フラウンホーファー線(暗線)が観察できます。
恒星のスペクトル観測とデータ解析
茨城県立土浦第三高等学校
野村 知世・岡村 典夫
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千葉大会
6 スペクトルの観測Ⅱ(望遠鏡に対物プリズムを取り付け観測)
シリウス オリオン座ベテルギウス
アルクツールス カストル
6 今後の研究
フラウンホーファー線(吸収線)が比較的明瞭に現れているものに対しては,それらを用いて波長の校 正を行う事ができる。吸収線の波長は事前にわかっているのでそれらの値を用いる(Hα=656nm,Hβ= 486nm,Hγ=434nmなど)。また,フラウンホーファー線(吸収線)の波長が特定されれば,その恒星に 存在する元素の同定ができる。また,スペクトルとそのチャートを用いることによって,恒星の分類ができ ればと思っている。恒星の分類に使われるものにHR図がある。これを生徒とともに作成したい。
参考文献
若林文高:潜望鏡型DVD分光器によるスペクトル解析とスペクトル写真のデータ解析(2007)