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16d0577 【インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人】長期発行体新規:A /安定的

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16- D- 0577 201 6 年 10 月 11 日

株式会社日本格付研究所(J C R)は、以下のとおり信用格付の結果を公表します。

ジェ

投資法人

(証券コード:3298)

【新規】

長期発行体格付 A+ 格付の見通し 安定的 ■ 格付事由

(1) 14 年2 月 27 日に設立され、14 年6 月5 日に東京証券取引所(不動産投資信託証券市場)に上場した不動 産投資法人(J - RE IT )。大都市圏に所在する大規模オフィスビルに重点的に投資を行う方針であり、米国を 本拠としてグローバルに展開する実績豊富な独立系資産運用会社であるインベスコ・グループの専門性も 活用しながら、安定的な資産運用と中長期的な資産の拡大を図るものとしている。

(2) 本投資法人は、上場以来 IPO 時とその後 2回にわたる増資および借入金によって調達した資金でこれまで に 13 棟、取得総額 1, 542 億円のオフィスビル及びオフィスを中心とした複合施設を取得している。いずれ の物件も足元の稼働状況は良好であり、直近では賃料水準についても維持もしくは改善が図られているな ど 、 資 産 運 用 会 社 で あ る イ ン ベ ス コ ・ グ ロ ー バ ル ・ リ ア ル エ ス テ ー ト ・ ア ジ ア パ シ フ ィ ッ ク ・ イ ン ク (IGRE )のノウハウが本投資法人の運営に活かされているものと評価している。その結果、一定の物件分 散が図られつつ、収益面でも平均NOI 利回り(NOI/ 取得価格)約4. 9%となっており、東京都を中心とした 大都市圏に所在する大規模オフィスを投資対象とするポートフォリオとしては比較的高い収益性が実現さ れている。これまでの物件選定方針に加えて、不動産市況の改善期に上場したことなども奏功し保有物件 には含み益が発生していることから、当面のポートフォリオ運営に特段の懸念はないものとみている。な お、大規模オフィスビルを主たる投資対象とすることから、テナント集中も相応にみられるものの(16 年 6 月時点で上位 5 テナントで約 28%)、賃料帯を含めたテナントの現況からは今後の退去があったとしても 物件評価額へのインパクトは大きくはないものと判断している。財務面では、安定したレバレッジ・コン トロールに配慮し原則として L T V を 40%から 50%に維持するという財務方針の下、足元での L T V 約 48% (総資産ベース)はそのレンジ内に収まっている。また借入状況については、借入総額 821 億円、平均残 存年数約 2. 8 年、加重平均利率約 0. 6%と短期・低コストでの資金調達となっているが、固定利率での調達 が 8 割を超えていることから金利上昇に対する一定の対応もなされている。以上を踏まえ、本投資法人の 長期発行体格付を「A +」、見通しを「安定的」と評価した。

(3) 本投資法人は外部成長に向けて、IGRE が有するネットワークを活用して引き続き新規物件取得を継続する 方針である。現時点では、すでに取得した 13 物件以外に鑑定評価額ベースで 156 億円のオフィスビル 1 棟 (錦糸町プライムタワー)について当該物件を所有する SPC への匿名組合出資を通じて優先交渉権を取得 している。より安定的なキャッシュフローの創出には、更なるテナント分散の進展が期待され、今後の外 部成長に向けた取り組みに注目している。また、内部成長に関しては、保有物件の築年数が平均 18年を経 過していることから、効果的に C A PE X を活用しながら物件価値の維持や更なる賃上げを実現していくこと ができるか今後のトラックレコードをフォローしていく。

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【ポートフォリオの分析】

本投資法人の投資方針の特徴として、①東京圏を中心にエリアにおける視認性が高くスペック等におい て競争優位性があるオフィスビルで、中長期的に賃料収入の確保が期待できる物件、②賃料水準は坪当た り 1 万円台半ばから 2万円台前半で都心立地のプライム物件より坪当たり賃料が低く、全体として相対的 に高い利回りと安定した賃貸事業運営が期待できる物件、③流通市場における高い流動性が期待できるも のなどが挙げられる。さらに、①から③を満たした上で、信用と実績がある関係者との協業による物件運 営が可能と判断できるものについては共有持分や区分所有権の形態でも積極的に投資を行っている。

現状では、保有物件の一部ではホテルや住居を含む複合施設もあるものの、賃貸面積の大部分がオフィ ス用途となっている。地域別投資比率では、東京都及び神奈川県が全体の 84%を占めている。14 年 10 月期 から16 年4 月期まで 4 期の期中ポートフォリオ平均稼働率の推移は96.6%、91. 7%、96. 2%、98.4%となって おり、14 年 12 月に生じた大口テナントの退去による一時的な稼働率の低下を除いては、高稼働を維持し ている。また共有持分あるいは区分所有権の過半を有していない保有物件は 4 物件で全体の約 42%を占め るが、他の持分保有者あるいは区分所有者との協業状況や当該 4物件の稼働率(16年 4月期で 99. 0%)が 良好であることを考慮すると、現時点で物件運営や流通市場における流動性に特段の問題はないものと考 えている。

【インベスコ・グループの概要】

インベスコ・グループは米国アトランタに本拠地を構える独立系資産運用会社であり、16 年 6 月末時点 の運用資産は約 7, 796 億米ドル、全世界に 6, 500 名超の社員と 750 名超の運用プロフェッショナルを擁して いる。またニューヨーク証券取引所に上場し、S&P500 の指数構成銘柄に採用されている。当グループの不 動産投資部門であるインベスコ・リアルエステートの運用資産は約713 億米ドル(16 年6 月末時点)であ り、全世界で 400 名超の社員を擁している。不動産直接投資は欧米が中心であり、アジアへの投資割合は 1割弱であるものの、10 年 12月に A IG グループのアジアの不動産部門を買収したことにより、直近では 63億米ドルに上っており、うち 8割近くを日本が占めている。インベスコ・グループのアジアにおける不 動産投資部門であるIGRE は、旧A IG時代からの日本における不動産投資額が 1999 年からの17 年間で累 計 1 兆円(取得価格ベース)を超え、豊富な運用実績により蓄積された投資ノウハウとネットワークを本 投資法人の運営に活かすものとしている。なお、IGRE は本投資法人以外に私募ファンド等の運用を行って いるが、物件の取得検討に関し「ローテーション・ルール」を設けることにより、恣意的な不動産等案件 情報の配分を防止している。

【主要物件の概要】 (1)恵比寿プライムスクエア

97 年 1 月に竣工したオフィス棟、商業棟、住宅棟から構成される大型複合施設。J R 山手線・埼京線・湘 南新宿ライン・東京メトロ日比谷線「恵比寿」駅から徒歩約 6 分の位置に所在しており、大型物件の少な い当該エリア内ではランドマーク物件となっている。

オフィス棟は、地下 3 階 22 階建ての高層オフィスビルで、基準階面積は約 991 ㎡とまとまった規模の貸 室面積を有しており、設備は個別空調、OA フロア、機械警備、天井高約 2. 6m 等近時のニーズを満たした 物件となっている。また、コア部分を中心に配置した設計で、小規模テナントにも対応した区画割も可能 である。住宅棟は、地下2 階7 階建ての低層棟と地下2 階 13 階建ての高層棟から構成されており、40 ㎡ 前後のワンルームタイプから 400 ㎡超の大型タイプまで揃う全 62 戸の高級賃貸マンションである。共用部 には乗用エレベーターとして 4 基設置され、フロントサービスやスポーツジムも併設している。

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率を誇っている。また、住宅エリアとしては、高級住宅街として日本人、外国人を問わず人気の高い広尾 に存していることから、若年層単身者からエグゼクティブ層まで幅広い需要層が見込むことができる。

物 件 運 営 や リ ー シ ン グ に つ い て は 、 当 該 エ リ ア に 強 み を 持 つ 東 急 不 動 産 株 式 会 社 ( オ フ ィ ス 棟 、 商 業 棟)及び東急住宅リース株式会社(住宅棟)がPM を担当している。本物件は築 19 年を経過しているもの の、維持管理の状況は良好で、安定して高い稼働率を維持しており、16 年 4 月時点の稼働率は 99. 3%とな っている。

取得日:14 年 6 月 6 日 取得価格:25, 014 百万円

鑑定評価額:27, 538 百万円(16 年 4 月 30 日時点)

( 2 ) 品 川 シーサイドイーストタワー

04 年 8 月に竣工したオフィス、ホテル、店舗から構成される地下1 階付23 階建ての複合ビル。東品川 エリアでの再開発によって誕生した、オフィスビル、商業施設、ホテル、タワーマンション棟から構成さ れる大規模複合施設である品川シーサイドフォレスト内に所在し、東京臨海高速鉄道りんかい線「品川シ ーサイド」駅に直結している。

2 階から 15 階のオフィス部分は基準階面積は 1, 245. 14 ㎡、コの字型無柱とテナントニーズに合わせたレ イアウトが可能でありレイアウト効率に優れた整形な貸室形状となっている。また都心と羽田空港へのア クセスを重視するグローバル企業のニーズや、都心部と比較すると相対的に値ごろ感のある賃料水準から、 使用面積は大きいもののコスト面を重視する企業のニーズを見込むことができる。また本物件は耐震性の 面で評価が高く、BC P を重視するテナントに対して訴求しやすいスペックも備えている。

16 階から 22 階のホテル部分ではホテルサンルート品川シーサイドが営業を行っている。300 室ある客室 は全て 15 ㎡以上で高層階にあることに加えて、15 年に完了した全面改装により競争力は更に向上されて いる。羽田空港からの良好なアクセスや、新宿、渋谷、東京ディズニーリゾートなどへの拠点としても相 応に優れた立地にある。ホテルの賃貸借契約には、一部変動賃料(売上高連動)を導入しており、羽田空 港の国際線利用者数が増加傾向にある中、今後のインバウンド需要によるホテル売上の増加に伴う賃料収 入のアップサイドが期待できる。

物件運営やリーシングについては、グローバルで不動産管理に実績があるジョーンズラングラサール株 式会社が PM を担当している。オフィス部分の一部ではマスターリース契約が締結されていることもあり、 16 年 6 月時点の稼働率は 100%となっている。

取得日:16 年 6 月 1 日 取得価格:25, 066 百万円

鑑定評価額:26, 400 百万円(16 年 3 月 31 日時点)

(担当)杉山 成夫・中川 哲也 ■ 格付対象

発行体:インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人 【新規】

対象 格付 見通し

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格付提供方針に基づくその他開示事項

1. 信用格付を付与した年月日: 2 0 1 6年 1 0 月 6 日

2. 信用格付の付与について代表して責任を有する者:杉山 成夫

主任格付アナリスト:杉山 成夫

3. 評価の前提・等級基準:

評価の前提および等級基準は、J C R のホームページ(http:/ / www. jcr. co. jp)の「格付関連情報」に「信用格付の種

類と記号の定義」(2014 年 1 月 6 日)として掲載している。

4. 信用格付の付与にかかる方法の概要:

本件信用格付の付与にかかる方法(格付方法)の概要は、J C R のホームページ(http: / / www. jcr. co. jp)の「格付関

連情報」に、「J - RE IT 」(2014 年 6 月 2 日)の信用格付の方法として掲載している。

5. 格付関係者:

(発行体・債務者等) インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人

6. 本件信用格付の前提・意義・限界:

本件信用格付は、格付対象となる債務について約定通り履行される確実性の程度を等級をもって示すものである。

本件信用格付は、債務履行の確実性の程度に関しての J C R の現時点での総合的な意見の表明であり、当該確実性

の程度を完全に表示しているものではない。また、本件信用格付は、デフォルト率や損失の程度を予想するもので

はない。本件信用格付の評価の対象には、価格変動リスクや市場流動性リスクなど、債務履行の確実性の程度以外

の事項は含まれない。

本件信用格付は、格付対象の発行体の業績、規制などを含む業界環境などの変化に伴い見直され、変動する。ま

た、本件信用格付の付与にあたり利用した情報は、J C R が格付対象の発行体および正確で信頼すべき情報源から入

手したものであるが、当該情報には、人為的、機械的またはその他の理由により誤りが存在する可能性がある。

7. 本件信用格付に利用した主要な情報の概要および提供者:

・ 格付関係者が提供した監査済財務諸表

・ 格付関係者が提供した業績、経営方針などに関する資料および説明

8. 利用した主要な情報の品質を確保するために講じられた措置の概要:

J C R は、信用格付の審査の基礎をなす情報の品質確保についての方針を定めている。本件信用格付においては、

独立監査人による監査、発行体もしくは中立的な機関による対外公表、または担当格付アナリストによる検証など、

当該方針が求める要件を満たした情報を、審査の基礎をなす情報として利用した。

9. J C R に対して直近 1 年以内に講じられた監督上の措置:なし

■留意事項

本文書に記載された情報は、J C Rが、発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです。ただし、当該情報には、人為的、機械的、また

はその他の事由による誤りが存在する可能性があります。したがって、J C Rは、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、

的確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性について、一切表明保証するものではなく、また、J C Rは、当該情報の誤り、遺漏、また

は当該情報を使用した結果について、一切責任を負いません。J C R は、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、

金銭的損失を含むあらゆる種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因

のいかんを問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、J C Rの格付は意見の表明であ

って、事実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定に関して何らの推奨をするも

のでもありません。J C Rの格付は、情報の変更、情報の不足その他の事由により変更、中断、または撤回されることがあります。格付は原則として

発行体より手数料をいただいて行っております。J C Rの格付データを含め、本文書に係る一切の権利は、J C Rが保有しています。J C Rの格付データ

を含め、本文書の一部または全部を問わず、J C R に無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。

■NR S R O 登録状況

J C R は、米国証券取引委員会の定める NRSRO(Nationally Recognized Statistical Rating O rganization)の 5 つの信用格付クラスのうち、以下の 4 クラ

スに登録しています。(1)金融機関、ブローカー・ディーラー、(2)保険会社、(3)一般事業法人、(4)政府・地方自治体。米国証券取引委員会規則

17g-7(a)項に基づく開示の対象となる場合、当該開示はJ C Rのホームページ(http: / / www. jcr. co. jp/ en)に掲載されるニュースリリースに添付しています。

■ 本件に関するお問い合わせ先

参照

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