理学部数理学科
多元数理科学研究科
前期講義結果報告
時間割 . . . 3
理学部向け
1年
微分積分学I 鈴木 紀明 . . . 5微分積分学I 中西 知樹 . . . 9
微分積分学I 納谷 信 . . . 12
微分積分学I 松本 耕二 . . . .16
線形代数学I 粟田 英資 . . . .19
線形代数学I 伊藤 由佳理 . . . 22
線形代数学I 岡田 聡一 . . . .26
線形代数学I 吉田 健一 . . . .30
数学展望I 落合 啓之 . . . .34
数学演習I 糸 健太郎 . . . .40
数学演習I 佐藤 猛 . . . 43
数学演習I 浜中 真志 . . . .46
数学演習I 坂内 健一 . . . .50
数理学科
2年
複素関数論 小林 亮一 . . . .56現代数学基礎AI 行者 明彦 . . . .59
現代数学基礎BI 木村 芳文 . . . .61
現代数学基礎CI 金井 雅彦 . . . .65
数学演習III, IV 川平 友規 . . . .69
数学演習III, IV 小森 靖 . . . 73
数学演習III, IV 古庄 英和 . . . .76
3年
代数学要論I 金銅 誠之 . . . .80幾何学要論I 大和 一夫 . . . .84
解析学要論I 太田 啓史 . . . .87
解析学要論II 鈴木 紀明 . . . .90
数学演習VII, VIII 小林 真一 . . . .94
数学演習VII, VIII 笹原 康浩 . . . .98
数学演習IX, X 佐藤 猛 . . . 101
数学演習IX, X 宮地 兵衛 . . . 104
代数学続論/ 谷川 好男 . . . 108
代数学概論I 幾何学続論/ 佐藤 肇 . . . 111
幾何学概論I 解析学続論/ 中西 賢次 . . . 114
解析学概論I 数理物理学I/ 土屋 昭博 . . . 117
数理物理学概論I 数理解析・計算機数学I/ 内藤久資、久保 仁、笹原 康浩、坂内 健一 . . . 120
数理解析・計算機数学概論I 数理科学展望III/ 梅村 浩 . . . 124
自然数理特論1(その1) 数理科学展望III/ 藤原 一宏 . . . 127
自然数理特論1(その2) 数理科学展望III/ 菅野 浩明 . . . 130
自然数理特論1(その3) 数学演習III 佐野 武 . . . 133
大学院
大域解析特論I 楯 辰哉 . . . 135全学教育
1年
微分積分学I(医(医)) 佐藤 肇 . . . 139微分積分学I(工II系) 佐藤 肇 . . . 142
微分積分学I(工II系) 南 和彦 . . . 145
微分積分学I(工III系) 南 和彦 . . . 148
微分積分学I(工IV系) 谷川 好男 . . . 151
微分積分学I(工IV系) 林 孝宏 . . . 154
微分積分学I(農(資)) 林 孝宏 . . . 157
線形代数学I(医(医)) 小林 亮一 . . . 160
線形代数学I(工II系) 斉藤 博 . . . 163
線形代数学I(工II系) 鈴木 浩志 . . . 166
線形代数学I(工II系) 寺西 鎮男 . . . 169
線形代数学I(工III系) 鈴木 浩志 . . . 172
線形代数学I(工III系) 寺西 鎮男 . . . 175
線形代数学I(工IV系) 南 和彦 . . . 178
数学通論I(医(保)) 斉藤 博 . . . 181
数学通論I(医(保)) 塩田 昌弘 . . . 184
複素関数論(理) 谷川 好男 . . . 191
複素関数論(工II系) 松本 耕二 . . . 194
複素関数論(工II系) 三宅 正武 . . . 197
複素関数論(工III系) 鈴木 浩志 . . . 200
理系教養(文系) 三宅 正武 . . . 203
理系教養(工) 土屋 昭博 . . . 206
後期講義結果報告
時間割 . . . 209理学部向け
1年
微分積分学II 鈴木 紀明 . . . 211微分積分学II 中西 知樹 . . . 215
微分積分学II 納谷 信 . . . 219
微分積分学II 松本 耕二 . . . 223
線形代数学II 粟田 英資 . . . 226
線形代数学II 伊藤 由佳理 . . . 229
線形代数学II 岡田 聡一 . . . 233
線形代数学II 吉田 健一 . . . 238
数学展望II 行者 明彦 . . . 243
数学演習II 糸 健太郎 . . . 245
数学演習II 川平 友規 . . . 248
数学演習II 佐藤 周友 . . . 252
数学演習II 宮地 兵衛 . . . 256
数理学科
2年
現代数学基礎AII 納谷 信 . . . 261現代数学基礎BII 伊藤 由佳理 . . . 265
現代数学基礎CII 永尾 太郎 . . . 269
現代数学基礎CIII 楯 辰哉 . . . 272
数学演習V, VI 佐藤 周友 . . . 276
数学演習V, VI 佐野 武 . . . 280
数学演習V, VI 浜中 真志 . . . 284
代数学要論II 吉田 健一 . . . 289
幾何学要論II 太田 啓史 . . . 294
解析学要論III 三宅 正武 . . . 297
現代数学研究 菅野 浩明、藤野 修 . . . 301
数理科学展望I 楯 辰哉 . . . 305
数理科学展望I 土屋 昭博 . . . 308
数理科学展望I 永尾 太郎 . . . 311
数理学科・多元数理科学研究科
4年/大学院共通
代数学II/ 落合 啓之 . . . 314代数学概論II 幾何学II/ 金井 雅彦 . . . 319
幾何学概論II 解析学II/ 梅村 浩 . . . 323
解析学概論II 確率論I/ 青本 和彦 . . . 327
確率論概論I 数理物理学III/ 永尾 太郎 . . . 331
数理物理学概論III 応用数理I/ 木村 芳文 . . . 334
応用数理概論I 数理解析・計算機数学II/ 内藤 久資、J. Garrigue、久保 仁、笹原 康浩 . . . 337
数理解析・計算機数学概論II
大学院
幾何学特論II 小林 亮一 . . . 342複素幾何学特論I 藤野 修 . . . 345
応用数理特論III 三井 斌友 . . . 348
認知構造数理学 長谷川 勝夫 . . . 349
数理解析・計算機数学特論I J. Garrigue . . . 353
全学教育
1年
微分積分学II(医(医)) 佐藤 肇 . . . 356微分積分学II(工II系) 佐藤 肇 . . . 359
微分積分学II(工II系) 南 和彦 . . . 362
微分積分学II(工III系) 南 和彦 . . . 365
微分積分学II(工IV系) 林 孝宏 . . . 371
微分積分学II(農(資)) 林 孝宏 . . . 374
線形代数学II(医(医)) 小林 亮一 . . . 377
線形代数学II(工II系) 斉藤 博 . . . 380
線形代数学II(工II系) 鈴木 浩志 . . . 383
線形代数学II(工II系) 寺西 鎮男 . . . 386
線形代数学II(工III系) 鈴木 浩志 . . . 389
線形代数学II(工III系) 寺西 鎮男 . . . 392
線形代数学II(工IV系) 南 和彦 . . . 395
数学通論II(医(保)) 斉藤 博 . . . 398
数学通論II(医(保)) 塩田 昌弘 . . . 401
理系教養(理系) 松本 耕二 . . . 404
集中講義結果報告
4年/大学院共通
応用数理特別講義I 塩田憲司(日立ポスタルテクノロジー(株)), . . . 409(5月10日∼14日) 加藤真弓((株)日立製作所) 渡部 善平 . . . 410
(マーサー・ヒューマン・リソース・コンサルティング(株)) 高田 恭介(日本銀行) . . . 411
井上 明也 . . . 412
(NTTサービスインテグレーション基盤研究所) 杉山 瑞穂(トヨタ自動車(株)) . . . 413
代数学特別講義II 塩田 徹治(立教大学) . . . 414
(5月17日∼21日) 「Mordell-Weil Lattices, old and new」 幾何学特別講義I 井関 裕靖(東北大学) . . . 415
(6月14日∼18日) 「単体複体のコホモロジーと群の作用」 確率論特別講義II 楠岡 成雄(東京大学) . . . 416
(6月22日∼25日) 「数理ファイナンス入門」 解析学特別講義I 宍倉 光広(京都大学) . . . .417
(6月28日∼7月2日) 「複素力学系のDouady-Hubbard理論とその応用」 統計・情報数理特別講義II 坂本 嘉輝(アカラックス(株)) . . . 418
(6/8, 15, 22, 29, 7/6) 「アクチュアリーと生命保険・数理について」
関数解析特別講義I 「ウェーブレット入門」
(10月25日∼29日)
数理物理学特別講義I 村松 純(日本電信電話(株)) . . . .421
(11月8日∼12日) 「通信の数理」 応用数理特別講義II 松沼 正平((株)テレコム・エクスプレス) . . . 422
(11月15日∼19日) 安崎 靖臣(UFJ銀行) . . . 423
松崎 雅人(東邦ガス(株)) . . . 424
岡田 正志(NECソフト(株)) . . . .425
味藤 圭司(ニッセイ同和損害保険(株)) . . . 426
大学院
数論特別講義I 古澤 昌秋(大阪市立大学) . . . 427(4月19日∼23日) 数理解析・ 樺島 祥介(東京工業大学) . . . 428
計算機数学特別講義II 「学習と情報の平均場理論」 (5月24日∼28日) 表現論特別講義I 中島 啓(京都大学) . . . 430
(6月7日∼11日) 「インスタントンの数え上げ」 表現論特別講義II 齋藤 政彦(神戸大学) . . . 431
(7月12日∼16日) 「接続のモジュライ空間の幾何学とパンルヴェ型方程式」 数理物理学特別講義II 江口 徹(東京大学) . . . 432
(10月4日∼7日) 「超対称ゲージ理論入門」 大域解析特別講義I 二木 昭人(東京工業大学) . . . 433
(10月12日∼15日) 「ケーラー多様体の標準計量とGIT安定性」 偏微分方程式特別講義I 岡本 久(京都大学) . . . 434
(10月18日∼22日) 数論特別講義II 齋藤 裕(京都大学) . . . 435
(11月22日∼26日) 「L-packets of inner forms of SLn」 幾何学特別講義II 芥川 一雄(東京理科大学) . . . 436
(11月29日∼12月3日) 「3次元多様体の山辺不変量と逆平均曲率流」 社会数理特論2 古結明男、中村 俊之、岸本敏道((株)日立製作所). . . 438
(古結:4/9, 16, 23, 30, 5/7)
(中村:5/14, 21, 28, 6/4, 11)
(岸本:6/18, 25, 7/2, 9, 16)
2004年度前期時間割表(数理学科)
1年生 2年生 3年生 4年生
月 1 数学展望I 現代数学基礎CI 代数学IV
(落合) (金井) (藤原・Langer)
2 数学演習I 数理科学展望III
(糸・佐藤猛・ 浜中・坂内)
(藤原・梅村・菅野)
3 解析学要論II
(鈴木紀) 4
火 1 幾何学要論I 幾何学続論
(大和) (佐藤肇) 2
3 現代数学基礎BI
(木村) 4
水 1 現代数学基礎AI 数学演習IX, X 数理解析・
(行者) (佐藤猛・宮地) 計算機数学I
2 (内藤・久保・坂内・
笹原) 3
4
木 1 代数学要論I 解析学続論
(金銅) (中西賢) 2
3 数学演習VII, VIII 数理物理学I
(小林真・笹原) (土屋) 4
金 1 代数学続論
(谷川) 2
3 数学演習III 解析学要論I
(川平・小森・古庄・ 佐野)
(太田)
4 数学演習IV
(川平・小森・古庄)
2004年度前期時間割表(大学院)
4年生と共通 大学院のみ
月 1 数論特論I(藤原・Langer)
2 自然数理特論1(藤原・梅村・菅野) 3
4
火 1 幾何学概論I(佐藤肇) 2
3 4
水 1 数理解析・計算機数学概論I 2 (内藤・久保・坂内・笹原) 3
4
木 1 解析学概論I(中西賢) 2
3 数理物理学概論I(土屋) 4
金 1 代数学概論I(谷川)
2 大域解析特論I(楯)
3 社会数理特論2(古結・岸本・中村)
4
A:基本データ
科目名 微分積分学I(理) 担当教員 鈴木 紀明
サブタイトル 単位 2単位 必修
対象学年 1年生 レベル 0
教科書 伊藤・鈴木共著,数学基礎微分積分,培風館,1997 参考書
コメント
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数、合格者数の内訳
学部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 70 0 0 0 0 0 0 5 75 合格者数(人) 65 0 0 0 0 0 0 3 68
出席状況
毎回の出席は取らなかったが通常は9割くらいと思う.具体的にわかる数値としては,レポー
ト提出者: 1回目 70 (6月17日),2回目 69 (7月22日),中間試験受験者 73 (6月24日),期末試
験受験者71 (7月29日).
B:コースデザインとの比較、引継事項
○ 当初予定の講義の目標
自然対数,指数関数と三角関数,数列の極限値,関数の連続性,微分係数と導関数,合成関数と 逆関数の微分,平均値の定理とその応用,高次導関数とテーラーの定理,原始関数,定積分(リー マン積分),平面図形の面積と曲線の長さ,広義積分.
○ 達成できた内容
上記についてはすべて触れた.
○ 達成できなかった内容
なし
○ 分析および自己評価
シラバスの通りに進めた.講義内演習はほとんど出来なかったが,今回は16回と多くの講義回 数を持てたので,前半と後半にレポート課題の解説と試験の準備を目的とした復習の時間を設け ることができた.
この講義の前は学生は体育の実習であったためか,講義開始早々は息があがっている学生もい た.始めの10分ほどは先週の復習の時間にするとよかったかもしれない.
C:講義方法
○ 講義の基本的な構成、工夫した点
具体的な問題の解法を通して数学概念を理解するという方針で望み,毎回の講義目的を冒頭で 明確にして始めるようにした.講義内容は教科書に忠実に従った.前半が微分,後半が積分で中 間および期末試験の範囲もそれに準じた.
○ 講義内演習の方針、目標
時間的に講義内での演習は難しかったので,基本的には演習は家庭学習にゆだねた.上記でも 述べたように総復習の日を2日設けて演習不足を補った.
○ 他の講義との関連
同じクラスの線形代数学および演習の担当者と,毎回の講義内容や配布物についての連絡をと りあったが,それによって講義内容を変更することはほとんどなかった.
○ 学生からのフィードバック
出題した練習問題のうち2回のレポート課題とした15題ほど以外について,各問ごとにの理解 状況,費やした時間,疑問点・質問を逐次報告してもらった.それに基づいて作成した解答例を 配布するとともに,質問の多かった問題については講義内演習として解説した.またレポート課 題提出時にも講義に対する質問・疑問・要望などの記入を求め,学生の理解度の把握に利用した.
○ 学生の自己学習の支援
演習問題とその解答例の配布.レポート課題の解説.中間と期末試験の解答例の配布と答案の 返却.
○ オフィスアワーは機能したか ?
講義が4限であったこともあり.講義終了後に教室で質問に対応することが多かった.実際に OHに来た学生は2名.
○ 学生による講義アンケートの結果を講義方法に反映させたか ?
黒板の使い方に注意し,早口にならないように努めた.D:評価方法
○ 評価の方針
合格のために要求される学力の基準は、配布した演習問題や課題レポートのレベルの問題が解け ることである.成績は中間試験と期末試験の結果(合計200点) で評価するが,合否のボーダーで はレポート課題の成績を加味して総合的に判断する.具体的には,優(160以上),良(159∼140), 可(139∼120)の予定であるが,120点前後ではレポート課題の成績を考慮する.
○ 評価素材各々の素点からどのように優・良・可・不可の最終評価を導いたか
基本的に上記の方針に従った.実際の合否のボーダーも試験での合計得点が120点前後で,そ れに2回のレポート課題の成績を加味した.レポート課題はTAに採点してもらった.2回の試験 問題は基礎事項が理解で来ているかの確認を目的とし,レポート課題の類題を半分以上入れた.
○ 最終成績はどうであったか
評価 1年生 その他 計 優 26 0 26 良 26 0 26 可 13 3 16 不可 2 1 3
○ 評価方法、成績の結果に対する自己評価
体育大会のため期末試験を欠席した学生には追試験を実施した.これを含めて,評価は公正に 実行し,例外は作らなかった.
E:学生の取り組み
○ 学生の取り組みで評価できる点
出席率もよく,熱心に講義を聞いていた.
○ 学生の取り組みで改善した方がいいと思う点
発展的な内容の演習問題も配布したが反応がなかった.
F:教科書/参考書に対する推薦コメント
ハイラー・ワナー,解析教程(上,下),シュプリンガー.
通常の教科書では触れることの難しい歴史的な記述もある.図も豊富であり,演習問題にも詳 しい解答がついている.自主学習に向いている.
A:基本データ
科目名 微分積分学I(理) 担当教員 中西 知樹
サブタイトル 単位 2単位 必修
対象学年 1年生 レベル 0
教科書 三宅敏恒,入門微分積分,培風館, 1992 参考書
コメント
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数、合格者数の内訳
学部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 69 6 0 0 0 0 0 0 75 合格者数(人) 66 5 0 0 0 0 0 0 71
出席状況
平均して60-65名前後と思われる。
B:コースデザインとの比較、引継事項
○ 当初予定の講義の目標
内容的には、共通シラバスに準じて、実数論にもとづく微積分学のなりたちを学び初等関数の 微積分の習熟することを目標であるが、同時に、理学部学生の数学に対する意欲や必要度は学生 によって大きく異なるが、「将来必要な時に大学レベルの数学の教科書を自分で読むことができる ようになること」を背後の目標と動機して掲げた。
○ 達成できた内容
項目は共通シラバスに準じて予定通り行った。具体的にはパート1実数と関数(数列の極限、級 数、ε 論法、実数の連続性、関数の連続性、中間値の定理、有理関数、初等関数、逆三角関数)。 パート2微分(初等関数(特に逆三角関数)の微分、対数微分、関数の滑らかさ、ロピタルの定 理と指数対数関数の発散の速さ、平均値の定理、テイラーの定理、解析関数)。パート3積分(微 積分の基本定理、初等関数の不定積分、有理関数の不定積分、広義積分、supとinf、リーマン積 分、積分可能関数)
○ 達成できなかった内容
特になし。
○ 分析および自己評価
こ のコ ースを 教える のは実 質上初 めてで あったが、当 初予 定した 内容と レベル でほぼ 適切で あった。
C:講義方法
○ 講義の基本的な構成、工夫した点
全体の流れを明確に掴んでもらうために3つのパート(1。実数と関数、2。微分、3。積分) に分けた。各パートの最後の1回の講義は小テスト、パートのまとめ、補足、展望、のためにとっ たが、これは有効であった。基本的な計算や概念に習熟することと、少し進んだ展望的な話をバ ランス良く組み合わせることに留意した。
○ 講義内演習の方針、目標
この講義においては、基礎的な計算や証明を「自分でできる」ことが重要なので、講義内演習
(あるいは例題を一緒に考えながら解決すること)は時間が許す限り多く取った。
○ 他の講義との関連
あまり触れる時間がとれなかったのは残念である。
○ 学生からのフィードバック
成績とは無関係であるがあえて小テストを提出させ採点を行うことによって、学習状況の理解 を得ることができた。
○ 学生の自己学習の支援
毎回練習問題を配布し、また各パートごとに小テスト(成績評価には含めない)を行うことで 学習目標を明確にした。
○ オフィスアワーは機能したか ?
講義終了後の教室で、TAと共同の質問受付の時間を設けたが、これは有効であった。
○ 学生による講義アンケートの結果を講義方法に反映させたか ?
毎回のことであるが、「板書・進み方が早い」という意見が(全体ではなく)一部の学生から出 される。また、このような意見を言う学生はもともと板書を取ることを好まない傾向があるよう に見られ、また「講義が難しい」という意見を出す学生と重複する相関関係がある。これを踏ま えて、アンケート後の講義において、この講義における「板書を正確にとること」の重要性を説 明をし、また「板書の取り方」について練習を起こった。これも例年行っていることである。
D:評価方法
○ 評価の方針
(初回配布シラバスより。)期末試験の得点により優良可不可の判定をする。合格基準は、教科 書および演習問題と配布する演習問題と「同程度の」問題が「だいたい」できることである。こ れは、きちんと講義を受講し、最低限の復習を行えば特に問題なくクリアできる基準である。ま た、3回行う小テスト(自己採点、成績評価に含めない)は期末試験と同程度の問題を出題する ので、期末試験の準備のペースメーカとして十分活用して欲しい。後期の講義を理解するために も、前期は全員「優」を目指してください。(注:成績には無関係であったが、小テストの一部は 実際には提出し、採点をおこなった。)
○ 評価素材各々の素点からどのように優・良・可・不可の最終評価を導いたか
基本的な問題12問(各問1点、計12点)に対して、優(9−12)、良(7−8)、可(4− 6)、不可(0−3)とした。理学部学生の数学に対する意欲は学生のよって異なるので、学習成 果に応じて、ふさわしい評価がつくように設問と評価を設定した。学生には、後期の内容を理解 するために、「優」を目標として学習をするように呼びかけた。
○ 最終成績はどうであったか
評価 1年生 2年生 計 優 41 2 43 良 14 0 14 可 11 3 14 不可 3 1 4
○ 評価方法、成績の結果に対する自己評価
理系基礎科目においては、上のような基準で7割が優をとるならば、私の講義も「優」である、 と考えている。今回は6割弱が優であったので、自己評価は「良」としたい。
E:学生の取り組み
○ 学生の取り組みで評価できる点
欠席は少なく、熱心に受講した学生が多数派であり、そのことは成績にも反映されている。
A:基本データ
科目名 微分積分学I(理) 担当教員 納谷 信 サブタイトル 1変数関数の微積分 単位 2単位 必修 対象学年 1年生
レベル 0
教科書 三宅敏恒,入門微分積分,培風館, 1992 参考書 岡本和夫,微分積分読本,朝倉書店
E. ハイラー/G. ワナー,解析教程(上・下),シュプリンガー・フェアラーク東京 杉浦光夫,解析入門I, 東京大学出版会
一松信,解析学序説(上・下), 裳華房 高木貞治,解析概論,岩波書店 コメント
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数、合格者数の内訳
学部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 77 5 1 4 0 0 0 0 87 合格者数(人) 70 1 1 2 0 0 0 0 74
出席状況
出席者数は概数で70名ないし75名だったようである. 小テストを実施した週(4週)は80名程 度の出席があった. 出席者数は徐々に減少する傾向があったが, とくに気になるほどの変化はな かったように思う. 長期欠席者数は4名で,そのうち3名は再履修者であった.
一つ気になったのは,土曜日の講義(1回)の出席状況が悪かったことである. 50名程度だったと 記憶している.
B:コースデザインとの比較、引継事項
○ 当初予定の講義の目標
1変数関数の微積分の基礎事項として,以下の項目を扱う予定であった.
数列と級数,連続関数,微分と平均値の定理,高次の微分と応用(ニュートン法),テーラーの定理と 応用(不定形の極限値,近似値),逆三角関数,有理関数等の積分計算,広義積分,連続関数の積分可 能性, 定積分の近似計算.
○ 達成できた内容
次項にあげる項目以外はおおよそ達成できた.
○ 達成できなかった内容
当初予定の講義の目標にあげた項目のうち,以下の項目が達成できなかった.
定積分の定義に関しては, 有界閉区間上の有界関数に対して積分可能性の概念を定義したのみで, 連続関数の積分可能性については事実の指摘に留まった. 定積分の近似計算も扱えなかった. また, 数列の収束や関数の極限のε-δ 式の定義も扱えず,後期に持ち越しとなった.
○ 分析および自己評価
理解しやすい講義を心がけるとともに, 受講者に対しては十分に自宅学習することを要求した. しかし,受講者の反応,試験の結果をみる限りでは,講義内容の理解のレベルに相当差があったよう であり,受講者によっては満足できる講義とはいえなかったかもしれない. 一方,自宅学習によって, 少なくとも計算問題を中心とする具体的な問題については,ある程度の効果をあげたように思う.
C:講義方法
○ 講義の基本的な構成、工夫した点
基本的に板書による講義に終始した. 講義中20分に1度くらいのペースで質問がないか確認し つつ進めた. (ただし,質問しやすい雰囲気を作るまでには至らなかったようである.)
○ 講義内演習の方針、目標
講義内演習は,学生に簡単な計算を実行させるなどのことを不定期に行ったのみで,基本的には 行わなかったといえる. 理由は,履修者の数が多く,講義内演習を十分に機能させることが困難で あると判断したことによる. 小テストを4回行い,これを講義内演習に代わるものとした.
○ 学生からのフィードバック
基本的には講義アンケートによってフィードバックを得たのみである. 小テストによって多少 のフィードバックを得たが,教科書の演習問題(おもに計算問題)を試験範囲とし,その達成度を見 ることを主眼としたので,講義内容のとくに理論的な側面の理解度をチェックするのには十分でな かった.
○ 学生の自己学習の支援
学生の自主学習は今回最も重視した点である.
小テストを4回実施し,試験時間は25-30分であった. 中間試験と合わせて,講義期間中に3回に 1回の割合でテストを実施したことになるので,十分な頻度だったと考えている. 毎回短時間の講
義内演習を行うより, (成績に関係しているため)受講者が緊張感をもって取り組むこともあって, より効果があがったと思う.
毎回, 教科書の節末問題の半数以上を課題とし,小テストの試験範囲とした. 教科書に略解があ るが, 自習には不十分なものが多かったので, TAと共同で補足資料を作成し配布した.
レポートも4回課したが,自由提出とし,成績評価にも関連させなかった. また,課題用のノート を用意させ, 2回提出してもらったが,これも評価には関連させなかった.
○ オフィスアワーは機能したか ?
学期を通じて数名の学生が質問等に訪れたのみであり,ほとんど機能しなかった. 講義中にも何 回か促したが,効果はなかった. 質問はもっぱら講義終了直後に受けることになった.
○ 学生による講義アンケートの結果を講義方法に反映させたか ?
アンケートの結果から, 講義ノートをとるのに苦労している受講者がいることが想定されたの で,ノートの取り方について説明した.
D:評価方法
○ 評価の方針
中間試験,期末試験によって講義内容の(各々の実施時点での)最終的な習熟度を評価し,小テス トによって日常の学習状況を評価した. レポートは評価の対象としなかった.
○ 評価素材各々の素点からどのように優・良・可・不可の最終評価を導いたか
中間試験 40点満点 期末試験 60点満点 小テスト 20点満点(4回合わせて)
の合計120点満点で採点し,原則として
80点以上 優
65点-79点 良
50点-64点 可
50点未満 不可
とした.
○ 最終成績はどうであったか
評価 1年生 再履修者 計 優 27 0 27 良 23 2 25 可 20 2 22 不可 6 5 11
○ 評価方法、成績の結果に対する自己評価
評価の方法は講義の初回に告知しほぼそのとおり実行した. ただし,合否の判定にあたっては, 例えば1点差で合否が分かれることのないように配慮し,結果として合格最低点は48点となった. 半数近くの受験者が優(A)となるよう評価の基準を設定したので,優が27名にとどまったのは 少し残念である.
E:学生の取り組み
○ 学生の取り組みで評価できる点
自主学習用の課題をかなり多く提出したが,多くの受講者はよく取り組んだように思う.
○ 学生の取り組みで改善した方がいいと思う点
講義の開始時からしばらくの時間帯に私語が多かった. 他の受講者の妨げになるので,この点は 改善してもらいたい.
F:教科書/参考書に対する推薦コメント
ハイラーとワナーの解析教程は, 歴史的な発展の経過をふまえつつ, 微積分の面白さ,奥深さを 伝えてくれている. 自習書としてとくに推薦したい.
A:基本データ
科目名 微分積分学I(理) 担当教員 松本 耕二
サブタイトル 単位 2単位 必修
対象学年 1年生 レベル 0
教科書 三宅敏恒,入門微分積分,培風館, 1992 参考書
コメント
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数、合格者数の内訳
学部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 70 5 0 1 1 0 0 0 77 合格者数(人) 64 2 0 1 1 0 0 0 68
出席状況
学期を通じて,欠席者はほぼ数名程度。
B:コースデザインとの比較、引継事項
○ 当初予定の講義の目標
一変数の微分積分について,コアカリキュラムにも挙げられた基本事項を中心に教える。
(級数論は後期に回す。)
○ 達成できた内容
予定していた内容はほぼすべて教えることができた。
○ 分析および自己評価
選定した教科書が,学生のレベルにあっていたようである。あまり難解にはならない教え方がで きたと思う。
C:講義方法
○ 講義の基本的な構成、工夫した点
連続性や極限に関する細かい議論にはあまり踏み込まず,高校数学からの解離を少なくするよう に心掛けた。また具体的な計算問題を多く取り上げて学生の理解を助けるようにした。
○ 講義内演習の方針、目標
具体的な計算問題を重視した。
○ 学生からのフィードバック
講義の後にかなり質問が出たので,それらを以後の講義の参考にした。
○ 学生の自己学習の支援
レポートを随時課して自己学習の支援とした。
○ オフィスアワーは機能したか ?
講義直後が実質的なオフィスアワーとして機能した。
○ 学生による講義アンケートの結果を講義方法に反映させたか ?
ある程度反映させた。D:評価方法
○ 評価の方針
中間試験と期末試験の結果を軸に,レポートの提出状況を若干加味して評価した。
○ 評価素材各々の素点からどのように優・良・可・不可の最終評価を導いたか
コアカリキュラムの内容の理解が一定程度あれば可とした。
○ 最終成績はどうであったか
評価 1年生 2年生 4年生 M1 計 優 22 0 0 0 22 良 24 0 0 1 25 可 18 2 1 0 21 不可 6 2 0 0 8
○ 評価方法、成績の結果に対する自己評価
公正に評価した。
E:学生の取り組み
○ 学生の取り組みで評価できる点
まじめに講義を聞き,自分でもよく勉強している学生が結構いた。
○ 学生の取り組みで改善した方がいいと思う点
後半になって気持の張りが失われてきたのか,急速に成績が悪化した学生が何人かいた。
F:教科書/参考書に対する推薦コメント
今回使った教科書はなかなかいいと思う。
A:基本データ
科目名 線形代数I(理) 担当教員 粟田 英資
サブタイトル 単位 2単位 必修
対象学年 1年生 レベル 0
教科書 長谷川浩司著、“線形代数”日本評論社
参考書 斉藤正彦著、“基礎数学1、線形代数入門” 東京大学出版会 ストラング著、“線形代数とその応用”産業図書
コメント
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数、合格者数の内訳
学部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 77 3 1 2 0 1 0 0 84 合格者数(人) 69 0 0 2 0 1 0 0 72
出席状況
おおよその平均出席者数、75
B:コースデザインとの比較、引継事項
○ 当初予定の講義の目標
連立一次方程式の理論の基本を理解する事
○ 達成できた内容
ほぼ達成できたものと思います。
○ 達成できなかった内容
予定通りではありますが、共通シラバスにある行列式は後期にまわし、代りに部分ベクトル空 間(像、核、等)の話を前期に行いました。
○ 分析および自己評価
講義内演習やレポート等で学生の反応を見ながら講義を進めましたが、ほぼ予定通り消化でき ましたので、無理の無い計画だったと思います。
C:講義方法
○ 講義の基本的な構成、工夫した点
始めの10数分は、前回の復習。先ず例から入る講義を行い、できる限り平易に解説を心がけた。
○ 講義内演習の方針、目標
講義内演習は時間が無く残念ながらできませんでした。毎回出す演習問題は、講義の内容を学 生が確認するための、講義に直結する簡単な問題をだした。(多くは簡単な計算問題)
○ 他の講義との関連
講義内容は演習担当者に(ほぼ)毎週連絡していた。
○ 学生からのフィードバック
レポート等での学生の反応を見ながら講義を進めました。
○ 学生の自己学習の支援
講義中は、区切りのいい所で(5分か10分おき位)必ず質問か無いかどうか聞いておりまし たが、ほとんど質問は出ませんでした。講義直後に質問する学生は多い。
○ オフィスアワーは機能したか ?
1年生に関する限りno.(オフィスアワー以外に質問に来る)
○ 学生による講義アンケートの結果を講義方法に反映させたか ?
yes. マイクを使う。ゆっくり話す。プリントを綺麗に書く等。D:評価方法
○ 評価の方針
成績は“ほぼ”期末試験のみで決めました。ただし期末試験で失敗した人に関しては、レポート、 中間試験の結果も考慮しました。
○ 評価素材各々の素点からどのように優・良・可・不可の最終評価を導いたか
期末試験の点数が(90点満点)70以上を優55以上を良40以上を可とした。
ただし、中間試験とレポート問題からのボーナス点として、中間試験もしくはレポートが8割 以上出来ている場合は最大で20点を加算した。
具体的には、パラメータを含む連立一次方程式の解の解析ができるもしくは像と核の基底が求 められる事がおおよその合格ラインです。
○ 最終成績はどうであったか
評価 1年生 その他 計 優 27 1 28 良 19 1 20 可 23 1 24 不可 8 4 12
○ 評価方法、成績の結果に対する自己評価
評価方法はシラバスや初回の講義の際に学生に提示した通りです。合格基準は、演習の問題が 解ける位と告示しましたが、期末試験の点数での告示はしませんでした。
E:学生の取り組み
○ 学生の取り組みで評価できる点
数学に関係する本の読書感想文をゴールデンウイークの任意の宿題としたが多くの学生が提出 した。
○ 学生の取り組みで改善した方がいいと思う点
教科書の問題(略解答付)の詳しい解答を欲しがる学生が多い。もっと自分で良く考えるべき。
A:基本データ
科目名 線形代数学I(理) 担当教員 伊藤 由佳理
サブタイトル 単位 2単位 必修
対象学年 1年生 レベル 0
教科書 齋藤 正彦,線型代数入門,東京大学出版会, 参考書
コメント 演習問題など必要に応じてプリントを配布した。
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数、合格者数の内訳
学部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 69 0 0 0 0 0 0 0 69 合格者数(人) 66 0 0 0 0 0 0 0 66
出席状況
学期初めはほぼ全員が出席し、名大祭以降は5名ほど欠席がちだった。
B:コースデザインとの比較、引継事項
○ 当初予定の講義の目標
教科書の第1章から第3章の内容を目標とした。具体的には中間試験までに集合と写像の初歩、 平面と空間のベクトルとし、後半は行列の定義に始まり、一般次元の行列の演算、行列の基本変 形と階数、一次方程式系、内積とユニタリ行列や直交行列、合同変換、置換と行列式を扱うこと とした。
○ 達成できた内容
ほぼ目標を達成できた。とくに平面と空間の幾何ベクトル、行列の演算、連立方程式、行列式 に関するコアカリキュラムの内容はすべて終了した。
○ 達成できなかった内容
行列の基本変形や行列式により多くの時間を当てることにし、教科書の第2章§6, 7 の内容(内
積とユニタリ行列、直交行列、合同変換)はコアカリキュラム外でもあるので、講義では取り扱 わないこととした。
○ 分析および自己評価
前半の平面と空間のベクトルの講義では、高校でも親しんでいる2次、3次の正方行列を用い て、行列の演算の意味や一次変換としての幾何学的な見方を中心に扱い、高校数学から後半の一 般次元の線型代数への架け橋とすることができた。また後半は行列の基本変形を用いた一次方程 式の解法、逆行列の求め方と行列式の定義とその性質を重点的に講義し、演習問題もプリントと して配布し、行列の基本変形や逆行列の計算に慣れるようにした。
C:講義方法
○ 講義の基本的な構成、工夫した点
毎回の講義の流れは
1.小テスト(TAが講義中に採点)
2.小テストの簡単な解説と前回の自習課題の解答配布
3.講義(教科書内の関連問題の指示や演習のプリント配布をし、自習課題とした) 4.講義最初に行った小テストの返却
5.講義直後の昼休み(12:00–12:30)をオフィスアワーとし、学生の質問等に答えた
小テストの多くは前回の講義内に自習課題として出した演習からの出題で、かなりの学生がき ちんと復習していたようでよくできていた。小テストを講義のはじめに行ったおかげで遅刻者が 少なく、私語もない状態になって講義に入りやすかった。
また講義では一般次元の定義が出てきたときは、直後に2次の行列の場合を例に挙げ、慣れ親 しんだものの一般化であることを実感させた。「一般次元」への抵抗感をできるだけなくすよう努 めた。また行列の基本変形に関しては、2変数の連立方程式を消去法で解く際の式変形と同様であ ることを示し、基本変形に親しみを持たせたので、行列式の計算などもかなりスムーズにいった。
初回の講義で実力試験を兼ねて、今春の入試問題(2問目)を課したが、あまり出来はよくなかっ た。しかし最終の期末試験の問3で出題したところ、正解率も上がっていた。しかも前期の講義 で学んだ線型代数学の実用性を身をもって体験したようで、受験時からの変化や大学の数学の威 力を実感したという感想もいくつかあり、出題した側としても嬉しかった。
○ 講義内演習の方針、目標
講義内の演習は特に新しく出てきた概念(基本変形や置換)を簡単な場合で「実体験」させる ために行った。さらにいろいろな場合については教科書にある演習問題やプリントの問題を自習 課題とし、復習するよう勧めた。
○ 他の講義との関連
数学演習担当者との連携により、数学演習の時間には講義の進度に合わせた演習問題を出して もらうようにする一方で、学生の傾向を逐次知らせてもらった。ただし物理学科の講義と数学演
習の時間が重なっていたため、実際には半数以下の学生しか演習に出席できなかったのは残念で ある。
○ 学生からのフィードバック
毎回の小テストで多くの学生が間違えやすいことを把握できたので、講義内で再度強調するな ど、フォローすることができた。また講義直後にオフィスアワーを設けたことで、講義中に理解 できなかったところを質問に来る学生もいて、自分の講義の反省にもなり便利だった。
○ 学生の自己学習の支援
上述したとおり、毎回の講義で小テストと自習課題の提示を行った。また講義中に出てきた内 容については、教科書の関連ページや関連する定理の番号なども知らせたので、教科書とノート で復習をしやすいようにした。さらに演習書や参考書を何冊か紹介し、図書館や生協で自分に合っ たものを探すことを勧めた。
○ オフィスアワーは機能したか ?
数理学科のオフィスアワーと別に講義直後に設けたので、すぐに疑問点が解消でき便利だった。 また講義の内容以外にも数学の質問をしたり話をしに来る学生がいて、オフィスアワーが機能し ていたように思われる。TAにもオフィスアワーに参加してもらい、より多くの学生に対応できた こともよかった。
○ 学生による講義アンケートの結果を講義方法に反映させたか ?
「演習問題をもっと多く出して欲しい」という要望が多かったので、それまでの教科書の問題に 加えて、プリントを作成して配布するようにした。ただし問題数はあまり多くなかったので、演 習書や参考書を数冊紹介したプリントも配布した。
D:評価方法
○ 評価の方針
中間試験と期末試験の成績で評価し、レポート、小テスト受験状況を参考程度とした。
○ 評価素材各々の素点からどのように優・良・可・不可の最終評価を導いたか
中間試験(50点)と期末試験(50点)の合計が60点以上を合格とした。全体の分布がはっきり 3つに分かれており、75点以上を良、90点以上を優とした。ただし期末試験には感想5点という
「おまけ」がついていたので、実際には105点が最高点であった。
○ 最終成績はどうであったか
評価 1年生 優 42 良 16 可 8 不可 2 欠席 1
○ 評価方法、成績の結果に対する自己評価
評価は公正であり、例外も作らなかった。合格基準はあらかじめ学生に告知した通りであるが、 実際には55点から65点には誰も該当せず、60点という合格ラインは適切だった。全体として、 よく復習しよく理解できているように感じた。また小テストはほぼ全員が毎回受験していたので、 特に評価の対象にはしなかった。
E:学生の取り組み
○ 学生の取り組みで評価できる点
多くの学生が講義をよく復習し、小テストに毎回参加したこと。
○ 学生の取り組みで改善した方がいいと思う点
数学演習に出席できる学生は受講したほうがよい。自主的に勉強したことに関する質問でもよ いからオフィスアワーをもっと有効利用してほしい。
F:教科書/参考書に対する推薦コメント
教科書には講義で話しきれない部分もあるが、自主的に勉強してより多くの知識を身につける のもよいし、講義などでわからなかった部分を確かめる辞書的な使い方もよいと思う。講義で配布 した参考書、演習書のリストを参考にして、自分が使いやすそうだと思うものを図書館や生協で 選んで活用して欲しい。その本の内容で理解できないところをオフィスアワーに質問してもよい。
A:基本データ
科目名 線形代数学I(理) 担当教員 岡田 聡一
サブタイトル 単位 2単位 必修
対象学年 1年生 レベル 0
教科書 茂木勇,横手一郎,線形代数の基礎,裳華房
参考書 [1] 齋藤正彦,線型代数入門,基礎数学 1,東京大学出版会. [2] 齋藤正彦,線型代数演習,基礎数学 4,東京大学出版会. [3] 佐武一郎,線型代数学,数学選書1,裳華房.
[4] 松坂和夫,線型代数入門,岩波書店. [5] 川久保勝夫,線形代数学,日本評論社. [6] 砂田利一,行列と行列式,岩波書店. [7] 長谷川浩司,線型代数,日本評論社.
[8] 有木進,工学がわかる線形代数,日本評論社. [9] 渡部睦夫,線形代数とその応用,培風館.
コメント [1], [3], [4], [5], [6], [7] では Jordan 標準形などの少し進んだ話題も解説されている.
[7]では線形代数に関係するさまざまなトピックが,[8], [9]では工学や経済学への応用 が,扱われている.
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数、合格者数の内訳
学部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 70 3 0 0 0 0 0 0 73 合格者数(人) 69 3 0 0 0 0 0 0 72
出席状況
毎回9割以上の学生が出席していた.
B:コースデザインとの比較、引継事項
○ 当初予定の講義の目標
以下は,初回の講義の際に学生に配布した文章である.
この線形代数学Iでは,線形性(和とスカラー倍)の概念を数学的に扱う手段の最も基本的な ものである行列を中心に,線形代数学の基礎を学習する.特に,行列,行列式の数学的な取り扱 い,連立一次方程式の解法に習熟することと,幾何的な側面を含め関連する諸概念を理解するこ とを目的とする.
具体的な講義内容は,次の4 つのパートに分けることができる. 第1 部:空間図形(2 回)
第2 部:行列(2 回) 第3 部:基本変形(5 回) 第4 部:行列式(4 回)
それぞれのパートの内容,目標は,以下のとおりである.
(1) 第1部では,空間における直線,平面の方程式などについて学習する.空間図形や空間ベク トルを,数式を用いて正しく取り扱うことができるようになることが目標である.
(2) 第2 部の目標は,行列の演算に習熟することである.
(3) 第 3 部では,掃き出し法による連立一次方程式の解法を習得するとともに,基本変形を通 して行列の階数を導入し,連立一次方程式の解の自由度との関係,正則行列との関係,逆行 列の計算方法を学習する.ここでの目標は,これらの計算に習熟すること,諸概念の間の関 係を理解することである.
(4) 第4部では,行列式を導入し,その性質,計算方法や,幾何的な意味,正則行列との関係を 学習する.行列式の諸性質や意味などを理解し,行列式の性質を用いて行列式の計算ができ るようになることを目標とする.
○ 達成できた内容
当初予定していた内容をほぼ達成できた.
○ 達成できなかった内容
空間図形と空間ベクトルをもう少し詳しく扱うつもりであったが,その余裕がなかった.行列式 は順列を用いて定義し,置換(全単射)との関係に触れたが,置換そのものは詳しく扱わなかった.
○ 分析および自己評価
中間試験,期末試験の結果(いずれも平均点は8割以上)から見て,ほとんどの学生が上記の 講義の目標に到達しており,ほぼ予定通りの講義であった.
C:講義方法
○ 講義の基本的な構成、工夫した点
講義で扱う題材を基本的なものに限定した.定理などの証明も,具体的な例で十分その構造が わかるものは,一般的な状況での証明を与えることはしなかった.
ほぼ毎回,講義のはじめに,前回の復習を行い,その回の講義の目標を提示した.
○ 講義内演習の方針、目標
講義内でまとまった時間を演習にあてることはしなかったが,確実に身につけてほしい内容に ついては,例で1回説明した後,学生に実際に問題を解かせた.講義内の演習では必要最小限の 問題しか解くことができないので,自宅での学習を促し,その指針とするため,基本的な問題か ら少し発展的な問題まで,演習問題を合計70題,トピック毎に5 回に分けて出題し,2 週間程度 後に解答(略解ではなくほぼ完全な解答),解説を配布した.
○ 学生からのフィードバック
レポートと中間試験を課し,学生が確実に理解しているかどうかを見た.そして,レポートや 中間試験の答案は,コメントや説明を加えて返却した.また,多く見られる間違いや注意すべき 点を,講評として配布した.
○ 学生の自己学習の支援
上に述べたように,演習問題を配布し,自宅での学習を促した.また,学習の焦点がぼやけない ようにするために,レポートを課した.(つまり,レポートの内容は確実に身につけてほしい事柄 に限った.)オフィスアワーを,月曜日(研究室)と水曜日(講義室,講義の後)の昼休み(12:00
∼13:00)に設け,質問を受け付けた.
○ オフィスアワーは機能したか ?
講義の後(水曜日の昼休み)のオフィスアワーでは,毎回数人の学生が質問に来たが,月曜日 の昼休みのオフィスアワーに来る学生はほとんどいなかった.
D:評価方法
○ 評価の方針
レポート,中間試験,期末試験に基づいて評価を行った.レポートでは,確実に理解してほしい 内容,身につけてほしい内容に限定した問題を出題し,これらの問題を消化することで,合格に つながるようにした.実際,中間試験,期末試験では,レポート問題の類題を出題した.また,焦 点を絞った学習を行い,内容を確実に自分のものとしてもらうため,中間試験を 2回行った.(期 末試験のみでは,範囲が広くなり,一部分しか理解しないまま,学期を終えてしまうこともある.) そして,中間試験でできなかった学生が挽回する機会を与えるため,また,講義には出ないで一 人で学習してきた学生を評価するために,期末試験を行った.
○ 評価素材各々の素点からどのように優・良・可・不可の最終評価を導いたか
上に述べたような考えから,レポート30 点,中間試験70 点(25 点+ 45 点),期末試験 100 点を満点とし,レポートの得点x 点,2回の中間試験の得点の合計点を y点,期末試験の得点を z 点とするとき,(x + y + z)/2 またはz が 60 以上の場合に合格とした.優,良,可の評価は, 基本的には期末試験の成績に基づいて,次のような考えで行った.
優:内容を確実に習得している(85 点以上)
良:一部に不十分な点が見られるものの基本的な内容は習得している(70 点以上85 点未満)
可:努力は認められるが,理解不十分な点が多い(70 点未満)
(期末試験で失敗した学生には,総合点(x + y + z)で評価を修正した.)
○ 最終成績はどうであったか
評価 1年生 2年生 計 優 42 2 44 良 18 1 19
可 9 0 9
不可 1 0 1
○ 評価方法、成績の結果に対する自己評価
レポート,中間試験,期末試験の素点からどのようにして合否を判定するかは,最初の講義の 際に配布したシラバスで説明し,そのとおりに評価を行った.また,上記の結果から,講義の内 容は十分に学生に伝わったものと思う.
E:学生の取り組み
○ 学生の取り組みで評価できる点
学生は,ほとんど欠席することなく,真剣に講義に取り組んでいた.
A:基本データ
科目名 線形代数学I(理) 担当教員 吉田 健一
サブタイトル 単位 2単位 必修
対象学年 1年生 レベル 0
教科書 江尻典雄著,「理系の基礎数学 線形代数学」(学術図書出版社), 2003 参考書 伊藤正之,鈴木紀明共著,「数学基礎線形代数」倍風館, 1998
齋藤正彦著,「基礎数学1線型代数入門」,東京大学出版会, 1998 コメント
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数、合格者数の内訳
学部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 69 1 0 2 0 0 0 0 72 合格者数(人) 67 1 0 1 0 0 0 0 69
出席状況
毎回65名程度の出席で安定していたが、途中から2名の1年生が参加しなくなってしまったよ うである。この2名は結局中間テストも定期試験も受験しなかった。
B:コースデザインとの比較、引継事項
○ 当初予定の講義の目標
高校で学んだ2次正方行列の場合を1つの手本として、行列を中心に線型代数の基礎的な計算 技術(掃き出し法、行列式、逆行列の計算)を身に付けてもらい、空間図形(直線と平面の方程式、 それらの関係)を理解してもらうこと。詳しくは以下の通りである。
1. 集合と写像
2. 2次正方行列の巾(ケーリー・ハミルトンの定理、対角化の利用) 3. 平面の1次変換と複素数
4. 一般の行列の演算(四則演算、成分表示、転置行列)
5∼7 連立1次方程式の解法(掃き出し法、行列の基本変形、階数の計算、解の存在条件、解の自 由度)