駒場ミクロ 宿題6
2010 年 1 月 24 日
解答がアップされていましても、授業のノートや奥野先生の教科書などを参考にしながらとりあえず解答を 見ずに解いてみて下さい。間違いやミスがありましたら、[email protected]までご連絡ください。
1 情報集合と展開型ゲーム:恋の駆け引き
今、あなたには好意を寄せている女性(男性)がいるとします。1度デートをしたことがあり、ますます 好きになってしまいました。しかし、まだ相手が自分のことをどう思っているのか分かっていません。思い 切って告白してしまおうかと悩んでいるあなたの意思決定を情報集合と展開型ゲームで考えてみましょう。
今、あなたは確率1/2で相手はあなたのことを好きだと、確率1/2で相手はあなたのことを好きではない と推測しています。さて、あなたは自分の気持ちを告白しようかどうか考えています。相手が自分を好きで ある場合に告白すると、告白は成功して利得が80得られます。しかし、相手が自分のことを好きでない場合 に告白すると失敗してしまい、草食系で少し臆病なあなたは利得が−100になってしまいます。告白をしな ければ利得は0です。
1.1 ゲームの木
これをゲームの木に描いてみましょう。まず最初に確率的に相手があなたのことを好きかどうかが決まり、 次にあなたが告白をするかどうかの意思決定をするという順番になります。この場合、プレイヤーはあなた だけです。
1.2 部分ゲーム
このゲームには、部分ゲームはいくつありますか?
1.3 意思決定
あなたは利得の期待値を最大化するように行動するとします。あなたは告白をしますか?
2 情報集合と展開型ゲーム:デートに誘う
告白をするにはまだ勇気が足りないあなたは、告白は後回しにしてまずは2回目のデートに誘ってみよう かどうか考えています。同様に相手があなたのことを好きである確率を1/2とします。あなたにデートに誘 われたときに、相手にはそれを受けるか無視するかの2つの選択肢があります。無事にデートの約束を取り 付けることができた場合にはあなたの利得は20、無視された場合にはあなたの利得は−40です。失敗しても 告白する場合よりは軽傷で済みます。あなたがデートに誘わなかった場合の利得は0です。相手の利得は、 もしあなたのことが好きでデートを受けた場合には20、あなたのことが好きでなくてデートを受けた場合に
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は−20、無視した場合も場合もデートに誘われなかった場合も含めて、デートをしなければ場合には利得は 0です。
2.1 ゲームの木
これをゲームの木に書いてみましょう。まず、最初に確率的に相手があなたのことを好きかどうかが決ま り、次にあなたがデートに誘うかどうかの意思決定をし、もしデートに誘った場合には相手はそれを受ける か無視するかの意思決定をします。
2.2 部分ゲーム
このゲームには、部分ゲームはいくつありますか?
2.3 部分ゲーム完全均衡
部分ゲーム完全均衡を求めてみましょう。この場合、均衡上でがデートに誘わないことになります。
2.4 情報を引き出す
しかし、前の問題で分析した通り後々告白するかもしれないことを考えると、ここではデートに誘ってみ る方が良いとも考えられます。なぜでしょうか?
3 逆選択:労働市場の例
とある企業が労働者を雇おうとしています。労働者には、能力の高い人(タイプH)と能力の低い人(タイ プL)の2種類の人がいるとしましょう。この企業に応募してくる人は、確率1/2でタイプH、確率1/2で タイプLであることまでは分かっていますが、実際にどちらのタイプの人かは、本人は知っていますが企業 には分かりません。さて、ある労働者が企業に応募してきたとき、以下のような手順で採用プロセスが進め られるとします。
1. 応募してくる労働者がどちらのタイプであるか上記の確率で決まる。これは労働者本人は知っている が、企業には分からない。
2. 企業は、月収p円の賃金をオファーする。
3. 労働者はそのオファーを受け入れるかどうか決める。
3.1 利得
さて、労働者はもしオファーを受けなかった場合、アルバイトをすることができるとします。このとき、タ イプHの労働者は月収20万円、タイプLの労働者は月収15万円を受けとることができるとします。この企 業は、タイプHの労働者を雇うことで追加的に月に23万円の収入があり、タイプLの労働者を雇った場合 には月に追加的に16万円の収入があるとします。
以下のそれぞれの場合について、企業と労働者のそれぞれの利得を計算して下さい。ただし、労働者の利 得はその収入で、企業の利得は雇用することによる追加的収入から支払う賃金を引いたものとします。
• タイプHの労働者が月収p万円のオファーを受け入れた場合
• タイプLの労働者が月収p万円のオファーを受け入れた場合
• タイプHの労働者がオファーを拒否した場合 2
• タイプLの労働者がオファーを拒否した場合
3.2 ゲームの木
情報集合に注意しながら、ゲームの木を描いてみて下さい。
3.3 部分ゲーム完全均衡
部分ゲーム完全均衡を求めて下さい。
4 シグナリング:統計的差別
同様に企業と労働者の就業プロセスを考えますが、今度は企業が「人種」を認識することができる場合を 考察してみましょう。この企業に応募してくる労働者は確率的に白人か黒人のどちらかであるとしましょう。 仮に、白人の方が黒人よりもタイプHである確率が高いとしましょう。具体的には、以下のようなゲームを 考えます。
1. 応募してくる労働者の人種が確率的に決まる。確率1/2で白人、確率1/2で黒人とする。
2. 応募してくる労働者がどちらのタイプであるかが人種に応じて確率的に決まる。白人の場合には、確
率2/3でタイプH、確率1/3でタイプLとなる。黒人の場合には、確率1/3でタイプH、確率2/3で タイプLとなる。
3. 企業は、応募者の人種は確認できるが、タイプがHかLかは確認できない状況で、月収p円の賃金を オファーする。
4. 労働者はそのオファーを受け入れるかどうか決める。
アルバイトの収入や、企業の追加的収入は、タイプHとタイプLのそれぞれについて前の問題とまったく同 一だとします。
4.1 ゲームの木
情報集合に注意しながら、ゲームの木を描いてみて下さい。
4.2 部分ゲーム完全均衡
部分ゲーム完全均衡を求めて下さい。
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