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17d0341 2 【ヘルスケア&メディカル投資法人】長期発行体新規:A/安定的

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17- D- 0341 201 7 年 7 月 2 4 日

株式会社日本格付研究所(J C R)は、以下のとおり信用格付の結果を公表します。

&メ

投資法人

(証券コード:3455)

【新規】

長期発行体格付 A

格付の見通し 安定的

■ 格付事由

(1) 本投資法人は14 年12 月 9 日に設立され、15 年3 月19 日に東京証券取引所(不動産投資信託証券市場) に上場したヘルスケア施設特化型の不動産投資法人(J - RE IT )である。主要スポンサーである三井住友銀 行、NE C キャピタルソリューション及びシップヘルスケアホールディングスがそれぞれ有する「金融」「フ ァンド運営」「介護・医療」の各分野でのサポートを享受しながら、安定的な資産運用と中長期的な資産の 拡大を図る方針である。

(2) 現時点のポートフォリオは、IPO 時の 16 物件とその後の公募増資や借入によって取得した 8 物件を加えて 24 物件(取得価格総額 384 億円)であり、内訳は有料老人ホーム 22 件とサービス付き高齢者向け住宅 2 件 である。各施設はいすれもオペレーターとの間で長期の賃貸借契約(平均残存年数 14年)が締結されてい るため稼働率は100%となっている。また後述のように一部のオペレーターに関しては買収もしくは資本参 加により信用力の改善もみられたことから、オペレーターの経営悪化による賃料収入に係る変動リスクは 限定的である。三井住友銀行を中心とする銀行借り入れの面では、長期固定への切り替えが進められるな ど 従 前 よ り 安 定 性 が 増 し て い る も の と 評 価 し て い る 。 以 上 を 踏 ま え 、 長 期 発 行 体 格 付 を 「 A 」、 見 通 し を 「安定的」とした。

(3) 保有する 24 物件のエンドベースの入居率は、旧ワタミの介護が運営していた 2 施設が依然としてやや低水 準にあるものの、ポートフォリオ全体では平均 90%程度で比較的堅調な状況にあり、また今後高齢者人口の 増加が見込まれる都市部に立地していることから、各施設の収支における賃料負担力に問題はないものと 推察される。なお、保有施設のうち 4 施設がワタミの介護とメッセージによって運営されていたものだが、 それぞれ 15 年 12 月と 16 年 3 月に SOMPO ホールディングスによって買収され、同社の経営資源の投入を 受けてサービス品質向上と事業効率化が図られていく方針である。さらに、保有施設のうち 1 施設を運営 する株式会社 J A PA N ライフデザインは、17年 3月に 100%親会社であった株式会社創生事業団と野村不動 産ホールディングス株式会社との間で業務提携契約が締結されたことに伴い、野村不動産ホールティング ス株式会社から49%相当の出資を受けた。こうしたオペレーターの動きは、将来的なオペレーターの経営悪 化による退去・賃料収入の変動といったリスク要因を軽減する方向に働いているものと評価している。 (4) 資金調達の面では17 年2 月及び3 月の新規物件取得に伴い総額約71 億円の増資と三井住友銀行をアレン

ジ ャ ー と す る 協 調 融 資 団 か ら 追 加 借 り 入 れ を 行 っ た 結 果 、 有 利 子 負 債 総 額 207 億 円 、 総 資 産 ベ ー ス の L T V 50%弱となっており、上場以来 50%前後の安定的なL T V コントロールが継続されている。借入金全体の 平均残存期間は約 2. 5 年であり、従前より長期化による改善が見られるものの、他のJ - RE IT と比較した場 合には依然としてやや短い水準にある。今後、本投資法人が想定している資産規模の拡大を進める上で、 公募増資によるエクイティ調達と借入金の諸条件からなる構成のバランスをいかにとっていくか、その実 現状況に注目している。

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として厳しい状況である。さらに、ヘルスケア業界の人手不足や建築費用の高騰などから新規施設の開発 が順調に行われていくかについてもやや不透明な状況にあると見ている。こうした状況の中、本投資法人 が主要スポンサーからのサポートを引き続き享受し、想定通りの外部成長を通じて安定したポートフォリ オを構築していくプロセスを注視する必要がある。

【ポートフォリオの分析】

本 投 資 法 人 の 投 資 戦 略 の 特 徴 は 、 主 に ① 三 大 都 市 圏 に 所 在 す る 一 定 以 上 の 規 模 を 有 す る 高 齢 者 向 け 施 設・住宅及び医療関連施設等で、②優良なオペレーターとの賃料固定・長期の賃貸借契約により安定した 収益を確保できる物件を、③スポンサーや資産運用会社独自のネットワークを活用して取得していくこと である。

現時点のポートフォリオ(取得価格ベース)は、エリア別では首都圏 47%、近畿圏 39%、中部圏 3%で三 大都市圏合わせて 9 割弱、またオペレーター別ではシップヘルスケアホールディングス傘下のグリーンラ イフ及びグリーンライフ東日本が合わせて35%、SOMPO ホールディングス傘下のSOMPOケアネクスト及 びSOMPOケアメッセージが合わせて25%、ベネッセホールディングス傘下のベネッセスタイルケアが 17% であり、当該 3 グループで合わせて 8 割弱を占めている。

【主要スポンサーの概要】

三井住友銀行は、三井住友フィナンシャルグループの中核商業銀行である。不動産ファイナンスの分野 においても国内トップクラスの実績を有し、J - RE IT 向け与信では近年上場した多くの J - RE IT でデットア レンジャーを務めている。同行内において不動産ノンリコースローンや私募エクイティ出資を集中的に取 り組んできた不動産ファイナンス営業部長が本投資法人の執行役員及び資産運用会社の代表取締役社長に 就任していることも考慮すると、本投資法人に対する同行の強いサポートが期待できる。

NE C キャピタルソリューションは、NE C 並びに三井住友ファイナンス&リースの持分法適用会社であり、 NE C グループの総合金融会社として主力のリース事業や IC T関連のサービス事業を展開している。また 10 年 12 月に連結子会社化したリサ・パートナーズは不動産ファンドの運営ノウハウやネットワークを有して おり、本投資法人のポートフォリオ構築と安定的な運営に関するサポートが期待できる。

シップヘルスケアホールディングスは、医療機関とのパートナーシップを基本に医療、保健、福祉、介 護の 4 分野を柱に介護・医療関連ビジネスを展開している。有料老人ホーム等を運営するヘルスケア事業 では、都市再開発への参画や医療法人との連携による大型施設の自社開発とM&Aを通じて事業を拡大し、 傘下のグリーンライフ及びグリーンライフ東日本、シップヘルスケアファーマシー東日本によって全国に 有料老人ホーム、グループホーム、サービス付き高齢者住宅、各種居宅サービス事業を運営している。

【主要物件の概要】 (1)神戸学園都市ビル

09 年 1 月竣工、神戸市営地下鉄西神・山手線「学園都市」駅から徒歩 1 分の好立地に所在する地下 1 階 付 9 階建ての複合ビル。1 階から 3 階に商業店舗及び保育所、クリニックなど、4 階から 9 階に介護付有料 老人ホームが入居している。

主要テナントである介護付有料老人ホーム「はぴね神戸学園都市」は、総賃貸可能面積 12, 636 ㎡、居室 数128 室、定員138 名で一定の規模を有し、24 時間看護と同一建物内の医療ゾーンにより充実した医療体 制が整備されている。またオペレーターであるグリーンライフに対して 41 年 3 月までを契約期間とする長 期の普通賃貸借契約によりマスターリースされている。

取得日 取得価格 鑑定評価額

: : :

17 年 2 月 1 日 4, 320 百万円

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(2)守口佐太有料老人ホームラガール

06年 9月竣工、大阪市営地下鉄谷町線・大阪モノレール「大日」駅から北東約1. 6km、大阪市中心部か らのアクセスもよく、河内地域でも有数の商業エリアに所在する地上 9 階建ての介護付有料老人ホーム。

本施設は、総賃貸可能面積 8, 357 ㎡、居室数 155 室、定員189 名で一定の規模を有し、協力医療機関の 守口生野記念病院とは渡り廊下で連結されている。またオペレーターであるグリーンライフに対して29 年 10 月までを契約期間とする長期の普通建物賃貸借契約によりマスターリースされている。

取得日 取得価格 鑑定評価額

: : :

17 年 2 月 1 日 4, 150 百万円

4, 410 百万円(16 年 10 月 31 日時点)

(担当)杉山 成夫・中川 哲也

■ 格付対象

発行体:ヘルスケア&メディカル投資法人 【新規】

対象 格付 見通し

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格付提供方針に基づくその他開示事項

1. 信用格付を付与した年月日:2017 年 7 月 20 日

2. 信用格付の付与について代表して責任を有する者:杉山 成夫

主任格付アナリスト:杉山 成夫

3. 評価の前提・等級基準:

評価の前提および等級基準は、J C R のホームページ(http:/ / www. jcr. co. jp/ )の「格付関連情報」に「信用格付の

種類と記号の定義」(2014 年 1 月 6 日)として掲載している。

4. 信用格付の付与にかかる方法の概要:

本件信用格付の付与にかかる方法(格付方法)の概要は、J C R のホームページ(http:/ / www. jcr. co. jp/ )の「格付

関連情報」に、「J - RE IT 」(2017 年 7 月 3 日)の信用格付の方法として掲載している。

5. 格付関係者:

(発行体・債務者等) ヘルスケア&メディカル投資法人

6. 本件信用格付の前提・意義・限界:

本件信用格付は、格付対象となる債務について約定通り履行される確実性の程度を等級をもって示すものである。

本件信用格付は、債務履行の確実性の程度に関しての J C R の現時点での総合的な意見の表明であり、当該確実性

の程度を完全に表示しているものではない。また、本件信用格付は、デフォルト率や損失の程度を予想するもので

はない。本件信用格付の評価の対象には、価格変動リスクや市場流動性リスクなど、債務履行の確実性の程度以外

の事項は含まれない。

本件信用格付は、格付対象の発行体の業績、規制などを含む業界環境などの変化に伴い見直され、変動する。ま

た、本件信用格付の付与にあたり利用した情報は、J C R が格付対象の発行体および正確で信頼すべき情報源から入

手したものであるが、当該情報には、人為的、機械的またはその他の理由により誤りが存在する可能性がある。

7. 本件信用格付に利用した主要な情報の概要および提供者:

・ 格付関係者が提供した監査済財務諸表

・ 格付関係者が提供した業績、経営方針などに関する資料および説明

8. 利用した主要な情報の品質を確保するために講じられた措置の概要:

J C R は、信用格付の審査の基礎をなす情報の品質確保についての方針を定めている。本件信用格付においては、

独立監査人による監査、発行体もしくは中立的な機関による対外公表、または担当格付アナリストによる検証など、

当該方針が求める要件を満たした情報を、審査の基礎をなす情報として利用した。

9. J C R に対して直近 1 年以内に講じられた監督上の措置:なし

■留意事項

本文書に記載された情報は、J C Rが、発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです。ただし、当該情報には、人為的、機械的、また

はその他の事由による誤りが存在する可能性があります。したがって、J C Rは、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、

的確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性について、一切表明保証するものではなく、また、J C Rは、当該情報の誤り、遺漏、また

は当該情報を使用した結果について、一切責任を負いません。J C R は、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、

金銭的損失を含むあらゆる種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因

のいかんを問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、J C Rの格付は意見の表明であ

って、事実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定に関して何らの推奨をするも

のでもありません。J C Rの格付は、情報の変更、情報の不足その他の事由により変更、中断、または撤回されることがあります。格付は原則として

発行体より手数料をいただいて行っております。J C Rの格付データを含め、本文書に係る一切の権利は、J C Rが保有しています。J C Rの格付データ

を含め、本文書の一部または全部を問わず、J C R に無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。

■NR S R O 登録状況

J C R は、米国証券取引委員会の定める NRSRO(Nationally Recognized Statistical Rating Organization)の 5 つの信用格付クラスのうち、以下の 4 クラス

に登録しています。(1)金融機関、ブローカー・ディーラー、(2)保険会社、(3)一般事業法人、(4)政府・地方自治体。米国証券取引委員会規則 17g- 7(a)

項に基づく開示の対象となる場合、当該開示は J C R のホームページ(http: / / www.jcr. co. jp/ en/ )に掲載されるニュースリリースに添付しています。

■ 本件に関するお問い合わせ先

参照

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○杉山座長

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不正な投機を助長する等、特定の者(具体的に個人又は法人等が確定していることま