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第2部 企業組織再編と労使関係(7事例) 資料シリーズNo.196「組織変動に伴う労働関係上の諸問題に関する調査―労使ヒアリング調査編―」|労働政策研究・研修機構(JILPT)

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9

2

企 業 組 織 再 編 と 労 使 関 係 ( 7

事 例 )

1

A

社 の 企 業 組 織 再 編 と 労 使 関 係

1 1

( 「 A

事 例 」 、 分 割 )

第 1節 会 社 お よ び 労 働 組 合 の 概 要

A社 は 、1915年 に 創 業 し 、制 御 事 業 や 計 測 事 業 等 を 展 開 し て き た 大 手 電 機 メ ー カ ー で

あ る 。2014年 度 売 上 高 4058億 円 、 営 業 利 益 298億 円 を 記 録 し た 。 従 業 員 数 は 2871名

で あ る 。 同 社 は 、2011 年 度 中 期 経 営 計 画 を 策 定 し 、 制 御 事 業 グ ロ ー バ ル No.1 カ ン パ ニ

ー を 中 長 期 目 標 に 掲 げ 、 制 御 事 業 を 中 心 と す る 成 長 戦 略 の 推 進 に よ る 収 益 性 の 向 上 と 財 務 体 質 の 健 全 化 に 取 り 組 み 、 売 上 目 標 の 前 倒 し 達 成 と 営 業 利 益 の 過 去 最 高 値 を 更 新 す る 成 果 を あ げ た 。

同 社 の 連 結 会 計 基 準 の 業 績 を み て み る と 、[ 図 表 2­1­1] の と お り で あ る 。2008 年 の

リ ー マ ン ・ シ ョ ッ ク の 影 響 に よ り 、 翌 年 度 売 上 高 、 営 業 利 益 、 純 利 益 と も 急 減 し た 。 純

利 益 は 2010年 か ら 増 加 に 転 じ た が 、 売 上 高 と 営 業 利 益 は 、2010 年 ま で 減 少 し 、 翌 年 度

か ら 回 復 に 向 か っ た 。

[ 図 表 2 - 1 - 1 ] A社 の 経 営 実 績 の 推 移

出 典 : 同 社 ホ ー ム ペ ー ジ 。

11 同 社 の 事 例 研 究 の た め に 、2015年11月27日 、2016年1月19日 にA社 労 働 組 合 の 委 員 長 に 、 ま た 、 2016年2月9日 に 新 会 社AJP社 労 働 組 合 の 委 員 長 と 書 記 長 に ヒ ア リ ン グ 調 査 を 行 っ た 。 ご 多 忙 の と こ

ろ 、 多 く の 資 料 を 交 え て 貴 重 な お 話 を し て く だ さ っ た 諸 氏 に こ の 場 を 借 り て 心 よ り お 礼 を 申 し 上 げ る 。

-500 -400 -300 -200 -100 0 100 200 300 400

0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 4,000 4,500 5,000

2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

億円 億円

年度

売上高(左目盛) 営業利益(右目盛) 当期純利益(右目盛)

(2)

10

同 社 の 労 働 組 合 は 企 業 別 労 働 組 合 で あ り 、 組 合 員 数 は 、2015年 現 在 約 1900人 弱 で あ

る 。2010 年 頃 は 約 4500人 で あ っ た が 、 後 述 す る 組 織 の 変 動 等 に 伴 い 、 組 合 員 数 は 急 減

し た 。 産 別 組 織 と し て は JAMに 加 入 し て い る 。

第 2節 企 業 組 織 変 動 の 背 景 と 内 容

A 社 は 、 同 社 の 制 御 事 業 の 国 内 販 売 を 担 当 す る ソ リ ュ ー シ ョ ン ・ サ ー ビ ス 営 業 統 括 本

部 の 事 業 を 分 割 し て 、 情 報 と 制 御 に 関 す る ト ー タ ル ソ リ ュ ー シ ョ ン 展 開 お よ び エ ン ジ ニ

ア リ ン グ の 子 会 社(ASL)12、保 守 サ ー ビ ス ・ 電 気 計 装 工 事 部 門 の 子 会 社(AFE)2 つ の

100% 子 会 社 と 統 合 し 、2013年 4 月 Aソ リ ュ ー シ ョ ン・サ ー ビ ス( 以 下 、「AJP」 と い う )

を 設 立 し た 。100% 企 業 グ ル ー プ 内 の 組 織 変 動 で あ る 。

企 業 組 織 の 変 動 に よ る AJP 設 立 の 背 景 は13次 の と お り で あ る 。 第 1 に 、 日 本 市 場 の 既

存 事 業 分 野 に お い て 、 付 加 価 値 の 高 い 製 品 や 新 分 野 の 生 産 に リ ソ ー ス を 集 中 す る た め に 既 設 プ ラ ン ト の 統 廃 合 が 加 速 し て お り 、 今 後 の 需 要 は 、 既 存 設 備 の 更 新 や 高 効 率 化 、 延 命 等 の 最 適 化 に 移 っ て い き 、 グ ロ ー バ ル 競 争 の 激 化 の 中 、 中 長 期 的 に 制 御 事 業 の 売 上 が

減 少 し て い く こ と が 確 実 で あ る こ と 、第2 に 、日 本 市 場 で の ビ ジ ネ ス を 拡 大 ・ 発 展 さ せ る

た め に は 、 こ れ ま で の 「 製 品 製 造 文 化 」 を 脱 却 し 、 「 ソ リ ュ ー シ ョ ン ・ サ ー ビ ス ・ ビ ジ ネ ス 」

へ の 転 換 を ス ピ ー デ ィ ー に 実 現 し な け れ ば な ら な い こ と 、 第 3 に 、 同 ビ ジ ネ ス に 従 事 す

る 全 て の 社 員 の 意 識 改 革14と 目 標 の 共 有 、組 織 一 体 で の 人 財 リ ソ ー ス の 資 質 転 換 へ の 取 組 、

ビ ジ ネ ス に 相 応 し い マ ネ ジ メ ン ト の 仕 組 み の 構 築 や 重 複 業 務 の 排 除 に よ る コ ス ト 構 造 の 徹 底 的 な 見 直 し な ど が 必 須 で あ る こ と 、 が 挙 げ ら れ る 。

上 記 の 組 織 変 動 背 景 を 敷 衍 す る と 、制 御 装 置 の 国 内 市 場 が 縮 小 す る 中 で15、既 存 設 備 を

持 っ て い る 顧 客 の ニ ー ズ に 効 率 よ く 対 応 し て 解 決 し て い く た め に は 、 従 来 、 営 業 、 エ ン

ジ ニ ア リ ン グ 、 保 守 に そ れ ぞ れ 分 か れ て い た 事 業 部 門 を 1 つ に 統 合 す る こ と が 望 ま し い

と 判 断 し た 結 果 で あ る と い え る 。 事 業 部 門 の 統 合 は 、 今 後 、 制 御 装 置 の 需 要 が 縮 小 し て い く 海 外 市 場 に お い て も 顧 客 の ニ ー ズ に 応 え て い く ソ リ ュ ー シ ョ ン ・ サ ー ビ ス が 必 要 と

み ら れ る 中 、国 内 で そ れ を ま ず 実 現 し た と い う 意 味 も あ る 。同 社 は 、2015年 か ら の 中 期

経 営 計 画 の 中 に 「 人 財 戦 略 と し て ソ リ ュ ー シ ョ ン 型 人 財 へ の 変 革 を 進 め る 。顧 客 視 点 で 課

題 と 向 き 合 い 、 課 題 解 決 に 全 力 を 尽 く す 高 い 意 識 と ス キ ル を 持 っ た 人 財 を 育 成 す る こ と

12 簡 単 に 同 社 の 業 務 を み る と 、ASLは 、A社 の 製 品 を 購 入 し た 顧 客 の 要 求 に 合 わ せ て カ ス タ マ イ ズ す る た め の ソ フ ト を つ く り 、 そ れ を メ ン テ ナ ン ス す る 会 社 で あ る 。

13 A社 は 、AFEを 吸 収 分 割 承 継 会 社 と し 、 営 業 統 括 本 部 を 吸 収 分 割 す る と と も に 、ASLを 消 滅 会 社 と し 、 吸 収 合 併 す る 形 で 、AJP社 を 設 立 し た 。

14 モ ノ づ く り か ら 顧 客 へ の 価 値 提 供 に も っ と シ フ ト し て い く と い う 意 味 の 意 識 改 革 で あ り 、 ま た 、 社 員 の 所 属 、 例 え ば あ る 人 は 本 社 か ら の 出 向 者 、 あ る 人 は プ ロ パ ー と い う 壁 を つ く ら ず に 一 体 と な る と い う 意

味 の 意 識 改 革 も 含 ま れ る 。 出 向 者 は 、 同 じ 会 社 の 中 で 違 う 観 点 で 評 価 さ れ る の で 一 体 感 を 持 ち に く い と

い う 側 面 が あ り 、 そ れ を 避 け る た め に 転 籍 を 伴 う 分 割 ・ 労 働 契 約 承 継 に し た と み ら れ る 。

15 制 御 事 業 の 国 内 販 売 売 上 高 は 、2005年 度1316億 円 か ら ほ ぼ 一 貫 し て 減 少 し 、 統 合 直 前 の2012年 度 は 1005億 円 に な っ た ( 同 社 (2015)『 ア ニ ュ ア ル レ ポ ー ト2015』)。

で 、顧 客 の ビ ジ ネ ス 全 体 を 俯 瞰 し た 提 案 と 価 値 を 共 創 す る 」 こ と を 掲 げ て い る が 、 社

の 設 立 は 同 戦 略 の 実 現 に 向 け た 典 型 的 な 組 織 変 動 で あ る と い え る 。

会 社 は 、 年 月 日 の 取 締 役 会 で 上 記 の 組 織 変 動 を 決 議 し 、 年 月 日

の 取 締 役 会 に お い て 承 継 ・ 分 割 契 約 を 決 議 し 、 同 契 約 を 締 結 し た 。

新 会 社 は 、 営 業 統 括 本 部 人 、 人 、 そ し て 人 の 合 計

人 の 従 業 員 数 で 年 月 に ス タ ー ト し た 。

組 織 変 動 後 の 社 の 役 割 は 、 研 究 開 発 や 新 事 業 育 成 を 含 む コ ー ポ レ ー ト 機 能 と 制 御 事

業 の マ ー ケ テ ィ ン グ 機 能 と 製 品 企 画 ・ 開 発 機 能 、 航 空 宇 宙 ・ 特 機 事 業 に し ぼ ら れ る こ と に な っ た 。

第 3節 組 織 変 動 を め ぐ る 労 使 の 協 議 1 . 労 働 組 合 と の 協 議

会 社 は 、 年 月 日 、 同 組 織 変 動 を プ レ ス リ リ ー ス す る 前 に 「 臨 時 経 営 協 議 会 」

を 開 き 、 公 式 に 労 働 組 合 に 同 組 織 変 動 の 申 し 入 れ ( 「 国 内 制 御 事 業 に お け る 販 売 ・ エ ン ジ

ニ ア リ ン グ ・ サ ー ビ ス 体 制 の 再 編 に つ い て 」 )を 行 い 、変 動 の 背 景 ・ 内 容 を 説 明 し た 。な お 、

組 合 三 役 に は 、 臨 時 経 営 協 議 会 開 催 の 週 間 前 に 連 絡 が あ っ た 。 申 し 入 れ 文 に は 、 組 織

変 動 の 背 景 や 労 働 契 約 承 継 法 に よ る 労 働 協 約 ・ 労 使 協 定 ・ 就 業 規 則 な ど の 承 継 だ け で は な

く 、 統 合 方 式 、 吸 収 分 割 ・ 合 併 契 約 日 、 新 会 社 の 概 要 ( 社 名 、 資 本 金 ( 億 円 、 社 の

% 出 資 )、代 表 者 、社 員 数 、本 社 住 所 、事 業 内 容 、発 足 日 、経 営 目 標 )、そ し て 移 籍 対

象 者 ( 年 月 日 時 点 で 営 業 統 括 本 部 に 在 籍 す る 全 組 合 員 ) も 示 さ れ て い た 。 そ

れ に 対 し 、労 働 組 合 は 、組 織 変 動 の 目 的 ・ 背 景 の 詳 細 、営 業 部 門 を 事 業 譲 渡 で は な く 分 割 に す る 理 由 、 新 会 社 の 社 員 数 お よ び 変 動 の ス ケ ジ ュ ー ル 、 移 籍 に 伴 う 労 働 条 件 の 承 継 等 に つ い て 質 問 し た 。 特 に 、 対 象 者 が 移 籍 を 拒 否 し た 場 合 ど う な る か と 質 問 し た が 、 会 社 は 、 「 法 律 の 趣 旨 か ら も 移 籍 頂 く こ と に な る 」 と 表 現 す る に 留 ま っ た 。 ま た 、 今 回 の 施 策 が 会 社 の 永 続 的 な 発 展 を 目 指 す も の で あ り 、 最 終 的 に 雇 用 の 確 保 に つ な が る も の か と 質 問 し た が 、 そ れ に 対 し 、 会 社 は 同 意 し た 。

労 使 は 、 月 日 、 回 目 の 「 臨 時 経 営 協 議 会 」 を 開 き 、 組 合 は 、 申 し 入 れ 内 容 に つ い

て 疑 問 点 ・ 不 明 点 を 確 認 し た 。主 要 内 容 は 次 の と お り で あ る 。第 に 、組 織 変 動 が 、人 員

削 減 や 人 件 費 の 削 減 が 目 的 で は な い こ と を 確 認 し た 。 第 に 、 社 に 集 約 せ ず に む し ろ

営 業 部 門 を 分 割 す る こ と と し た 理 由 を 質 し た 。会 社 は 、回 答 の 中 で 、「 会 社 分 割 は 、事 業

再 編 が ス ピ ー デ ィ ー に 行 え る よ う に 整 備 さ れ た 法 律 で あ り 」 、「 雇 用 契 約 や 労 働 条 件 が 元

の 会 社 か ら 承 継 先 に 引 き 継 が れ る 。ま た 、個 別 の 同 意 を と ら な く て も 行 え る も の で あ る 」

と 、 分 割 法 の 利 点 に つ い て 説 明 し た 。 第 に 、 出 向 で は な く 移 籍 に す る 理 由 を 聞 き 、 会

事 業 譲 渡 で は な く 分 割 を 採 用 し た 理 由 の つ と し て は 、 前 者 の 場 合 、 顧 客 と の 契 約 を 結 び 直 す 必 要 が あ

(3)

同 社 の 労 働 組 合 は 企 業 別 労 働 組 合 で あ り 、 組 合 員 数 は 、 年 現 在 約 人 弱 で あ

る 。 年 頃 は 約 人 で あ っ た が 、 後 述 す る 組 織 の 変 動 等 に 伴 い 、 組 合 員 数 は 急 減

し た 。 産 別 組 織 と し て は に 加 入 し て い る 。

第 2 節 企 業 組 織 変 動 の 背 景 と 内 容

社 は 、 同 社 の 制 御 事 業 の 国 内 販 売 を 担 当 す る ソ リ ュ ー シ ョ ン ・ サ ー ビ ス 営 業 統 括 本 部 の 事 業 を 分 割 し て 、 情 報 と 制 御 に 関 す る ト ー タ ル ソ リ ュ ー シ ョ ン 展 開 お よ び エ ン ジ ニ

ア リ ン グ の 子 会 社( ) 、保 守 サ ー ビ ス ・ 電 気 計 装 工 事 部 門 の 子 会 社( ) つ の

% 子 会 社 と 統 合 し 、 年 月 ソ リ ュ ー シ ョ ン・サ ー ビ ス( 以 下 、「 」 と い う )

を 設 立 し た 。 % 企 業 グ ル ー プ 内 の 組 織 変 動 で あ る 。

企 業 組 織 の 変 動 に よ る 設 立 の 背 景 は 次 の と お り で あ る 。 第 に 、 日 本 市 場 の 既

存 事 業 分 野 に お い て 、 付 加 価 値 の 高 い 製 品 や 新 分 野 の 生 産 に リ ソ ー ス を 集 中 す る た め に 既 設 プ ラ ン ト の 統 廃 合 が 加 速 し て お り 、 今 後 の 需 要 は 、 既 存 設 備 の 更 新 や 高 効 率 化 、 延 命 等 の 最 適 化 に 移 っ て い き 、 グ ロ ー バ ル 競 争 の 激 化 の 中 、 中 長 期 的 に 制 御 事 業 の 売 上 が

減 少 し て い く こ と が 確 実 で あ る こ と 、第 に 、日 本 市 場 で の ビ ジ ネ ス を 拡 大 ・ 発 展 さ せ る

た め に は 、 こ れ ま で の 「 製 品 製 造 文 化 」 を 脱 却 し 、 「 ソ リ ュ ー シ ョ ン ・ サ ー ビ ス ・ ビ ジ ネ ス 」

へ の 転 換 を ス ピ ー デ ィ ー に 実 現 し な け れ ば な ら な い こ と 、 第 に 、 同 ビ ジ ネ ス に 従 事 す

る 全 て の 社 員 の 意 識 改 革 と 目 標 の 共 有 、組 織 一 体 で の 人 財 リ ソ ー ス の 資 質 転 換 へ の 取 組 、

ビ ジ ネ ス に 相 応 し い マ ネ ジ メ ン ト の 仕 組 み の 構 築 や 重 複 業 務 の 排 除 に よ る コ ス ト 構 造 の 徹 底 的 な 見 直 し な ど が 必 須 で あ る こ と 、 が 挙 げ ら れ る 。

上 記 の 組 織 変 動 背 景 を 敷 衍 す る と 、制 御 装 置 の 国 内 市 場 が 縮 小 す る 中 で 、既 存 設 備 を

持 っ て い る 顧 客 の ニ ー ズ に 効 率 よ く 対 応 し て 解 決 し て い く た め に は 、 従 来 、 営 業 、 エ ン

ジ ニ ア リ ン グ 、 保 守 に そ れ ぞ れ 分 か れ て い た 事 業 部 門 を つ に 統 合 す る こ と が 望 ま し い

と 判 断 し た 結 果 で あ る と い え る 。 事 業 部 門 の 統 合 は 、 今 後 、 制 御 装 置 の 需 要 が 縮 小 し て い く 海 外 市 場 に お い て も 顧 客 の ニ ー ズ に 応 え て い く ソ リ ュ ー シ ョ ン ・ サ ー ビ ス が 必 要 と

み ら れ る 中 、国 内 で そ れ を ま ず 実 現 し た と い う 意 味 も あ る 。同 社 は 、 年 か ら の 中 期

経 営 計 画 の 中 に 「 人 財 戦 略 と し て ソ リ ュ ー シ ョ ン 型 人 財 へ の 変 革 を 進 め る 。顧 客 視 点 で 課

題 と 向 き 合 い 、 課 題 解 決 に 全 力 を 尽 く す 高 い 意 識 と ス キ ル を 持 っ た 人 財 を 育 成 す る こ と

簡 単 に 同 社 の 業 務 を み る と 、 は 、 社 の 製 品 を 購 入 し た 顧 客 の 要 求 に 合 わ せ て カ ス タ マ イ ズ す る た

め の ソ フ ト を つ く り 、 そ れ を メ ン テ ナ ン ス す る 会 社 で あ る 。

社 は 、 を 吸 収 分 割 承 継 会 社 と し 、 営 業 統 括 本 部 を 吸 収 分 割 す る と と も に 、 を 消 滅 会 社 と し 、

吸 収 合 併 す る 形 で 、 社 を 設 立 し た 。

モ ノ づ く り か ら 顧 客 へ の 価 値 提 供 に も っ と シ フ ト し て い く と い う 意 味 の 意 識 改 革 で あ り 、 ま た 、 社 員 の

所 属 、 例 え ば あ る 人 は 本 社 か ら の 出 向 者 、 あ る 人 は プ ロ パ ー と い う 壁 を つ く ら ず に 一 体 と な る と い う 意

味 の 意 識 改 革 も 含 ま れ る 。 出 向 者 は 、 同 じ 会 社 の 中 で 違 う 観 点 で 評 価 さ れ る の で 一 体 感 を 持 ち に く い と

い う 側 面 が あ り 、 そ れ を 避 け る た め に 転 籍 を 伴 う 分 割 ・ 労 働 契 約 承 継 に し た と み ら れ る 。

制 御 事 業 の 国 内 販 売 売 上 高 は 、 年 度 億 円 か ら ほ ぼ 一 貫 し て 減 少 し 、 統 合 直 前 の 年 度 は

億 円 に な っ た ( 同 社 ( )『 ア ニ ュ ア ル レ ポ ー ト 』)。

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で 、顧 客 の ビ ジ ネ ス 全 体 を 俯 瞰 し た 提 案 と 価 値 を 共 創 す る 」 こ と を 掲 げ て い る が 、AJP社

の 設 立 は 同 戦 略 の 実 現 に 向 け た 典 型 的 な 組 織 変 動 で あ る と い え る 。

会 社 は 、2012年 7月 24日 の 取 締 役 会 で 上 記 の 組 織 変 動 を 決 議 し 、2013年 1月 22日

の 取 締 役 会 に お い て 承 継 ・ 分 割 契 約 を 決 議 し 、 同 契 約 を 締 結 し た 。

新 会 社 AJP は 、 営 業 統 括 本 部 1335 人 、AFE781 人 、 そ し て ASL735 人 の 合 計 2851

人 の 従 業 員 数 で 2013年 4 月 に ス タ ー ト し た 。

組 織 変 動 後 の A 社 の 役 割 は 、 研 究 開 発 や 新 事 業 育 成 を 含 む コ ー ポ レ ー ト 機 能 と 制 御 事

業 の マ ー ケ テ ィ ン グ 機 能 と 製 品 企 画 ・ 開 発 機 能 、 航 空 宇 宙 ・ 特 機 事 業 に し ぼ ら れ る こ と に な っ た 。

第 3節 組 織 変 動 を め ぐ る 労 使 の 協 議 1 . 労 働 組 合 と の 協 議

会 社 は 、2012年 7月 24 日 、 同 組 織 変 動 を プ レ ス リ リ ー ス す る 前 に 「 臨 時 経 営 協 議 会 」

を 開 き 、 公 式 に 労 働 組 合 に 同 組 織 変 動 の 申 し 入 れ ( 「 国 内 制 御 事 業 に お け る 販 売 ・ エ ン ジ

ニ ア リ ン グ ・ サ ー ビ ス 体 制 の 再 編 に つ い て 」 )を 行 い 、変 動 の 背 景 ・ 内 容 を 説 明 し た 。な お 、

組 合 三 役 に は 、 臨 時 経 営 協 議 会 開 催 の 1 週 間 前 に 連 絡 が あ っ た 。 申 し 入 れ 文 に は 、 組 織

変 動 の 背 景 や 労 働 契 約 承 継 法 に よ る 労 働 協 約 ・ 労 使 協 定 ・ 就 業 規 則 な ど の 承 継 だ け で は な

く 、 統 合 方 式 、 吸 収 分 割16・ 合 併 契 約 日 、 新 会 社 の 概 要 ( 社 名 、 資 本 金 (30億 円 、A社 の

100% 出 資 )、代 表 者 、社 員 数 、本 社 住 所 、事 業 内 容 、発 足 日 、経 営 目 標 )、そ し て 移 籍 対

象 者 (2013年 1 月 22日 時 点 で 営 業 統 括 本 部 に 在 籍 す る 全 組 合 員 ) も 示 さ れ て い た 。 そ

れ に 対 し 、労 働 組 合 は 、組 織 変 動 の 目 的 ・ 背 景 の 詳 細 、営 業 部 門 を 事 業 譲 渡 で は な く 分 割 に す る 理 由 、 新 会 社 の 社 員 数 お よ び 変 動 の ス ケ ジ ュ ー ル 、 移 籍 に 伴 う 労 働 条 件 の 承 継 等 に つ い て 質 問 し た 。 特 に 、 対 象 者 が 移 籍 を 拒 否 し た 場 合 ど う な る か と 質 問 し た が 、 会 社 は 、 「 法 律 の 趣 旨 か ら も 移 籍 頂 く こ と に な る 」 と 表 現 す る に 留 ま っ た 。 ま た 、 今 回 の 施 策 が 会 社 の 永 続 的 な 発 展 を 目 指 す も の で あ り 、 最 終 的 に 雇 用 の 確 保 に つ な が る も の か と 質 問 し た が 、 そ れ に 対 し 、 会 社 は 同 意 し た 。

労 使 は 、8月 21日 、2 回 目 の 「 臨 時 経 営 協 議 会 」 を 開 き 、 組 合 は 、 申 し 入 れ 内 容 に つ い

て 疑 問 点 ・ 不 明 点 を 確 認 し た 。主 要 内 容 は 次 の と お り で あ る 。第 1に 、組 織 変 動 が 、人 員

削 減 や 人 件 費 の 削 減 が 目 的 で は な い こ と を 確 認 し た 。 第 2 に 、A 社 に 集 約 せ ず に む し ろ

営 業 部 門 を 分 割 す る こ と と し た 理 由 を 質 し た 。会 社 は 、回 答 の 中 で 、「 会 社 分 割 は 、事 業

再 編 が ス ピ ー デ ィ ー に 行 え る よ う に 整 備 さ れ た 法 律 で あ り 」 、「 雇 用 契 約 や 労 働 条 件 が 元

の 会 社 か ら 承 継 先 に 引 き 継 が れ る 。ま た 、個 別 の 同 意 を と ら な く て も 行 え る も の で あ る 」

と 、 分 割 法 の 利 点 に つ い て 説 明 し た 。 第 3 に 、 出 向 で は な く 移 籍 に す る 理 由 を 聞 き 、 会

16 事 業 譲 渡 で は な く 分 割 を 採 用 し た 理 由 の 1つ と し て は 、 前 者 の 場 合 、 顧 客 と の 契 約 を 結 び 直 す 必 要 が あ る が 、 後 者 は 契 約 が そ の ま ま 新 会 社 に 承 継 さ れ る の で 、 結 び 直 す 必 要 が な い こ と が 挙 げ ら れ る 。

(4)

12

社 は 、 従 業 員 の 一 体 感 を 図 る こ と が そ の 目 的 で あ る と 答 え た 。 第 4 に 、 労 働 条 件 は 原 則

変 わ ら な い こ と 、 組 織 変 動 し た 1年 の 後 に 労 働 条 件 を 統 一 す る こ と の 意 味 を 確 認 し た 。

労 働 組 合 は 、9月 10日 、会 社 と の 協 議 体 で あ る 拡 大 常 任 委 員 会 を 開 き 、2 回 目 の 「 臨 時

経 営 協 議 会 」 で 確 認 し た 疑 問 点・不 明 点 を 再 度 確 認 し た が 、対 象 者 の 組 合 員 か ら の 次 の よ う な 声 も 紹 介 さ れ た 。す な わ ち 、「 な ぜ 移 籍 と な る の か 理 解 で き な い 」 、「 生 活 へ の 影 響 が 不 安 」 、 「 将 来 、 労 働 条 件 が 下 が る と 思 っ て い る 」 、 「 拠 点 の 統 廃 合 や 重 複 業 務 の 排 除 に よ

り 自 分 の 働 く 場 が な く な る の で は な い か と い う 不 安 が あ る 」 等 で あ る17。 労 働 組 合 は 、 以

上 の よ う な 声 を 紹 介 し な が ら 、 同 委 員 会 に 参 加 し た 会 社 側 に 組 織 変 動 に 対 す る 意 思 を 確 認 し た 。 ま た 、 組 合 は 、 承 継 法 の 内 容 、 す な わ ち 、 分 割 対 象 者 へ の 通 知 、 会 社 と の 個 別 協 議 、 異 議 申 出 の 期 間 、 異 議 申 出 者 に 対 す る 不 利 益 取 扱 い の 可 能 性 に つ い て も 会 社 に 確 認 を と っ た 。 そ し て 、 組 合 は 、 会 社 に 対 し 、 対 象 者 に 対 す る 説 明 を し っ か り 行 う よ う に 要 請 し た 。

組 合 は 、10月 9日 、 中 央 委 員 会 を 開 催 し 、 申 し 入 れ に 関 す る 組 合 の 基 本 的 な 考 え 方 と

今 後 の 進 め 方 を 提 示 し た 後 、 後 述 の 組 合 要 求 を 会 社 が 受 け 入 れ れ ば 、 本 申 し 入 れ を 受 け

入 れ た い と の 執 行 部 の 方 針 を 示 し た 。10 月 30 日 、 再 度 中 央 委 員 会 を 開 き 、 基 本 的 な 考

え 方 と 今 後 の 進 め 方 に 対 す る 承 認 を 得 た 。11月 5日 は 、 中 央 臨 時 大 会 を 開 き 、 同 様 の 内

容 を 決 定 し た 。

11月 7日 、 「 臨 時 経 営 協 議 会 」 で 、 組 合 は 、 会 社 の 組 織 変 動 が 国 内 市 場 の 盤 石 化 に そ の

目 的 が あ り 、 人 員 削 減 や 人 件 費 の 削 減 が 目 的 で は な い こ と 等 を ふ ま え て 理 解 を 示 す と と も に 、 分 割 に 伴 う 移 籍 に つ い て は 、 会 社 法 な ど の 法 律 に 従 い 行 わ れ る も の で あ る こ と 、

17 も ち ろ ん 「 再 編 の 方 向 性 は 理 解 で き る 」 、 「 施 策 そ の も の は 仕 方 が な い と 感 じ て い る 」 等 、 会 社 の 方 針 に 理 解 を 示 す 発 言 も 紹 介 さ れ た 。 そ の ほ か 、 再 編 、 再 編 後 の ビ ジ ネ ス 、 再 編 後 の 不 安 の 声 と し て 次 の よ う な

も の が 寄 せ ら れ た 。

< 再 編 に つ い て >

・ な ぜ 今 回 移 籍 と な る の か 理 解 で き な い 。

・ 現 在 の 状 況 を ふ ま え る と 、 再 編 の 方 向 性 は 理 解 で き る 。

・ 施 策 そ の も の は 仕 方 が な い と 感 じ て い る 。

・A社 に 入 社 し た と い う こ と か ら 、 心 情 的 に は 、 子 会 社 へ 移 籍 と な る こ と へ の 抵 抗 感 ・ 不 安 感 が あ る 。

・ 経 営 側 の 覚 悟 を 知 り た い 。 新 会 社 で は 、 社 長 や 役 員 の 方 を 含 め 、 同 じ 籍 と な っ て ほ し い 。

< 再 編 後 の ビ ジ ネ ス に つ い て >

・ ソ リ ュ ー シ ョ ン ・ サ ー ビ ス ・ ビ ジ ネ ス に お け る 再 編 後 の 具 体 的 な 戦 略 が イ メ ー ジ で き な い 。

・ 新 会 社 を 発 展 さ せ る こ と は 容 易 で は な い と 感 じ て い る 。

・ 子 会 社 と な る こ と で 、 入 札 参 加 資 格 に 変 化 が あ る の で は な い か と い う 不 安 が あ る 。

・AFE、ASLと は 労 働 条 件 も 働 き 方 も 異 な る こ と か ら 、 今 回 の 再 編 は 大 き な 困 難 を 伴 う も の と 考 え る 。

< 再 編 後 の 不 安 に つ い て >

・ 会 社 を 移 る こ と に よ る 生 活 へ の 影 響 が 不 安 で あ る 。

・ 将 来 、 労 働 条 件 が 下 が る と 思 っ て い る 。

・ 拠 点 の 統 廃 合 や 重 複 業 務 の 排 除 に よ り 、 自 分 の 働 く 場 が な く な る の で は な い か と い う 不 安 が あ る 。

・ 人 材 交 流 や キ ャ リ ア 形 成 の 幅 が 狭 く な る と 感 じ て い る 。

こ う い う 組 合 員 か ら の 声 は 質 問 も 含 め て 、2012年7月 第1回 目 の 臨 時 経 営 協 議 会 の 後 に 約 250件 、8

月 第 2回 目 の 臨 時 経 営 協 議 会 の 後 に 82 件 が 寄 せ ら れ た 。 労 使 の 協 議 を 進 め て 、 組 合 が 情 報 発 信 す る こ

と に よ り 、 組 織 変 動 へ の 組 合 員 理 解 が 進 ん だ と み ら れ る 。

新 会 社 発 足 時 の 労 働 条 件 が 基 本 的 に 承 継 さ れ る こ と 、 対 象 者 に 異 議 申 出 の 機 会 が 与 え ら れ る と と も に 、 異 議 を 申 し 出 て も 不 利 益 な 取 扱 い が な い こ と を 考 慮 し 、 次 の よ う な 会 社 へ の 要 求 が 受 け 入 れ ら れ れ ば 、 組 織 変 動 の 申 し 入 れ を 受 け 入 れ る と 回 答 し た 。 会 社 へ の

要 求 は 、 次 の つ で あ っ た 。 第 に 、 新 会 社 に お け る 労 使 協 議 の 運 営 な ど に つ い て は 協

議 す る こ と 、第 に 、新 会 社 に 移 籍 す る 組 合 員 は 引 き 続 き 社 労 組 の 組 合 員 で あ る の で 、

移 籍 後 同 組 合 員 の 労 働 条 件 等 に つ い て 組 合 と 協 議 す る こ と 、 第 に 、 移 籍 後 の 組 合 員 に

関 す る 新 会 社 と の 労 働 協 約 ・ 労 使 協 定 の 締 結 当 事 者 は 社 労 組 で あ る こ と 、 そ し て 第

に 、 良 好 な 労 使 関 係 が 会 社 の 発 展 に つ な が っ て い く と 考 え る こ と か ら 、 新 会 社 に お い て 良 好 な 労 使 関 係 を 構 築 し 、 そ の 発 展 に 努 め る こ と 、 で あ っ た 。 会 社 は 、 以 上 の 組 合 要 求 を 受 け 入 れ て 、 組 織 変 動 を め ぐ る 組 合 と の 協 議 を 終 了 し た 。

協 議 の 終 了 は 、「 基 本 的 に は 組 合 執 行 部 と し て( 承 継 対 象 の : 呉 )皆 さ ん に 移 籍 し て も ら い た い と い う 判 断 を し た 」 こ と を 意 味 す る 。 「 労 使 の お 互 い が 分 割 ・ 労 働 契 約 承 継 に 納 得 で き て い る ん だ っ た ら 手 続 き は 楽 な ん だ ろ う 」 と い う 意 味 で 、 組 合 は 、 分 割 ・ 承 継 法 の 利 用 に 理 解 を 示 し た 。

以 上 の よ う に 、会 社 か ら の 分 割 申 し 入 れ は 年 月 日 、そ の 後 、 月 日 ま で

に 労 使 が 回 協 議 を 行 い 、 組 合 は 了 承 の 見 解 を 出 し た 。 早 く 見 解 を 出 せ た の は 、 会 社 の

ス ピ ー デ ィ ー な 結 論 の 要 求 も あ っ た が 、 承 継 法 は 、 あ ま り 交 渉 の 余 地 が な く 、 労 働 条 件 が 完 全 に 引 き 継 が れ る と い う こ と も あ っ て 早 く 見 解 を 出 す こ と が で き た と い う 。

2 . 労 働 者 個 人 と の 協 議

会 社 は 、 組 織 変 動 を プ レ ス リ リ ー ス し た 日 の 翌 日 で あ る 年 月 日 か ら 日

に か け て 、 分 割 の 対 象 者 に 対 し 拠 点 ご と に 対 象 者 を 集 め て 説 明 会 を 開 催 し 、 組 織 変 動 の 目 的 ・ 背 景 に つ い て 説 明 し た 。

会 社 は 、 労 使 協 議 の 議 事 録 を 作 成 し 、 社 内 向 け の イ ン ト ラ ネ ッ ト の 中 で 公 開 し て い る の で 、 関 心 の あ る 従 業 員 は 、 そ の 内 容 を 確 認 す る こ と が で き る 。 い っ ぽ う 、 労 働 組 合 も 労 使 協 議 の 内 容 を ニ ュ ー ス と し 、 組 合 員 に 配 る の で 、 組 合 員 は 組 合 ニ ュ ー ス を 通 じ て も 協 議 の 内 容 を 確 認 す る こ と が で き た と み ら れ る 。

主 た る 従 事 者 で は な い が 、 承 継 先 の 企 業 に 行 っ て ほ し い 人 あ る い は 行 き た い 人 に 対 し て は 、 企 業 が 本 人 と の 個 別 同 意 を 経 て 移 籍 条 件 を 決 め る 。 そ の 際 、 労 働 組 合 が 直 接 関 わ る こ と は な い が 、 承 継 で い く 者 と 差 は つ け な い こ と を 会 社 と の 協 議 の 中 で 確 認 し た 。 個 別 同 意 で 移 籍 し た の は 数 人 に 過 ぎ な か っ た 。

年 月 日 、会 社 は 、契 約 締 結 を 行 っ た 後 、説 明 会 を 開 き 、移 籍 対 象 者 に 対 し 、

(5)

社 は 、 従 業 員 の 一 体 感 を 図 る こ と が そ の 目 的 で あ る と 答 え た 。 第 に 、 労 働 条 件 は 原 則

変 わ ら な い こ と 、 組 織 変 動 し た 年 の 後 に 労 働 条 件 を 統 一 す る こ と の 意 味 を 確 認 し た 。

労 働 組 合 は 、 月 日 、会 社 と の 協 議 体 で あ る 拡 大 常 任 委 員 会 を 開 き 、 回 目 の 「 臨 時

経 営 協 議 会 」 で 確 認 し た 疑 問 点・不 明 点 を 再 度 確 認 し た が 、対 象 者 の 組 合 員 か ら の 次 の よ う な 声 も 紹 介 さ れ た 。す な わ ち 、「 な ぜ 移 籍 と な る の か 理 解 で き な い 」 、「 生 活 へ の 影 響 が 不 安 」 、 「 将 来 、 労 働 条 件 が 下 が る と 思 っ て い る 」 、 「 拠 点 の 統 廃 合 や 重 複 業 務 の 排 除 に よ

り 自 分 の 働 く 場 が な く な る の で は な い か と い う 不 安 が あ る 」 等 で あ る 。 労 働 組 合 は 、 以

上 の よ う な 声 を 紹 介 し な が ら 、 同 委 員 会 に 参 加 し た 会 社 側 に 組 織 変 動 に 対 す る 意 思 を 確 認 し た 。 ま た 、 組 合 は 、 承 継 法 の 内 容 、 す な わ ち 、 分 割 対 象 者 へ の 通 知 、 会 社 と の 個 別 協 議 、 異 議 申 出 の 期 間 、 異 議 申 出 者 に 対 す る 不 利 益 取 扱 い の 可 能 性 に つ い て も 会 社 に 確 認 を と っ た 。 そ し て 、 組 合 は 、 会 社 に 対 し 、 対 象 者 に 対 す る 説 明 を し っ か り 行 う よ う に 要 請 し た 。

組 合 は 、 月 日 、 中 央 委 員 会 を 開 催 し 、 申 し 入 れ に 関 す る 組 合 の 基 本 的 な 考 え 方 と

今 後 の 進 め 方 を 提 示 し た 後 、 後 述 の 組 合 要 求 を 会 社 が 受 け 入 れ れ ば 、 本 申 し 入 れ を 受 け

入 れ た い と の 執 行 部 の 方 針 を 示 し た 。 月 日 、 再 度 中 央 委 員 会 を 開 き 、 基 本 的 な 考

え 方 と 今 後 の 進 め 方 に 対 す る 承 認 を 得 た 。 月 日 は 、 中 央 臨 時 大 会 を 開 き 、 同 様 の 内

容 を 決 定 し た 。

月 日 、 「 臨 時 経 営 協 議 会 」 で 、 組 合 は 、 会 社 の 組 織 変 動 が 国 内 市 場 の 盤 石 化 に そ の

目 的 が あ り 、 人 員 削 減 や 人 件 費 の 削 減 が 目 的 で は な い こ と 等 を ふ ま え て 理 解 を 示 す と と も に 、 分 割 に 伴 う 移 籍 に つ い て は 、 会 社 法 な ど の 法 律 に 従 い 行 わ れ る も の で あ る こ と 、

も ち ろ ん 「 再 編 の 方 向 性 は 理 解 で き る 」 、 「 施 策 そ の も の は 仕 方 が な い と 感 じ て い る 」 等 、 会 社 の 方 針 に 理

解 を 示 す 発 言 も 紹 介 さ れ た 。 そ の ほ か 、 再 編 、 再 編 後 の ビ ジ ネ ス 、 再 編 後 の 不 安 の 声 と し て 次 の よ う な

も の が 寄 せ ら れ た 。

< 再 編 に つ い て >

・ な ぜ 今 回 移 籍 と な る の か 理 解 で き な い 。

・ 現 在 の 状 況 を ふ ま え る と 、 再 編 の 方 向 性 は 理 解 で き る 。

・ 施 策 そ の も の は 仕 方 が な い と 感 じ て い る 。

・ 社 に 入 社 し た と い う こ と か ら 、 心 情 的 に は 、 子 会 社 へ 移 籍 と な る こ と へ の 抵 抗 感 ・ 不 安 感 が あ る 。

・ 経 営 側 の 覚 悟 を 知 り た い 。 新 会 社 で は 、 社 長 や 役 員 の 方 を 含 め 、 同 じ 籍 と な っ て ほ し い 。

< 再 編 後 の ビ ジ ネ ス に つ い て >

・ ソ リ ュ ー シ ョ ン ・ サ ー ビ ス ・ ビ ジ ネ ス に お け る 再 編 後 の 具 体 的 な 戦 略 が イ メ ー ジ で き な い 。

・ 新 会 社 を 発 展 さ せ る こ と は 容 易 で は な い と 感 じ て い る 。

・ 子 会 社 と な る こ と で 、 入 札 参 加 資 格 に 変 化 が あ る の で は な い か と い う 不 安 が あ る 。

・ 、 と は 労 働 条 件 も 働 き 方 も 異 な る こ と か ら 、 今 回 の 再 編 は 大 き な 困 難 を 伴 う も の と 考 え る 。

< 再 編 後 の 不 安 に つ い て >

・ 会 社 を 移 る こ と に よ る 生 活 へ の 影 響 が 不 安 で あ る 。

・ 将 来 、 労 働 条 件 が 下 が る と 思 っ て い る 。

・ 拠 点 の 統 廃 合 や 重 複 業 務 の 排 除 に よ り 、 自 分 の 働 く 場 が な く な る の で は な い か と い う 不 安 が あ る 。

・ 人 材 交 流 や キ ャ リ ア 形 成 の 幅 が 狭 く な る と 感 じ て い る 。

こ う い う 組 合 員 か ら の 声 は 質 問 も 含 め て 、 年 月 第 回 目 の 臨 時 経 営 協 議 会 の 後 に 約 件 、

月 第 回 目 の 臨 時 経 営 協 議 会 の 後 に 件 が 寄 せ ら れ た 。 労 使 の 協 議 を 進 め て 、 組 合 が 情 報 発 信 す る こ

と に よ り 、 組 織 変 動 へ の 組 合 員 理 解 が 進 ん だ と み ら れ る 。

13

新 会 社 発 足 時 の 労 働 条 件 が 基 本 的 に 承 継 さ れ る こ と 、 対 象 者 に 異 議 申 出 の 機 会 が 与 え ら れ る と と も に 、 異 議 を 申 し 出 て も 不 利 益 な 取 扱 い が な い こ と を 考 慮 し 、 次 の よ う な 会 社 へ の 要 求 が 受 け 入 れ ら れ れ ば 、 組 織 変 動 の 申 し 入 れ を 受 け 入 れ る と 回 答 し た 。 会 社 へ の

要 求 は 、 次 の 4つ で あ っ た 。 第 1 に 、 新 会 社 に お け る 労 使 協 議 の 運 営 な ど に つ い て は 協

議 す る こ と 、第 2に 、新 会 社 に 移 籍 す る 組 合 員 は 引 き 続 きA社 労 組 の 組 合 員 で あ る の で 、

移 籍 後 同 組 合 員 の 労 働 条 件 等 に つ い て 組 合 と 協 議 す る こ と 、 第 3 に 、 移 籍 後 の 組 合 員 に

関 す る 新 会 社 と の 労 働 協 約 ・ 労 使 協 定 の 締 結 当 事 者 は A 社 労 組 で あ る こ と 、 そ し て 第 4

に 、 良 好 な 労 使 関 係 が 会 社 の 発 展 に つ な が っ て い く と 考 え る こ と か ら 、 新 会 社 に お い て 良 好 な 労 使 関 係 を 構 築 し 、 そ の 発 展 に 努 め る こ と 、 で あ っ た 。 会 社 は 、 以 上 の 組 合 要 求 を 受 け 入 れ て 、 組 織 変 動 を め ぐ る 組 合 と の 協 議 を 終 了 し た 。

協 議 の 終 了 は 、「 基 本 的 に は 組 合 執 行 部 と し て( 承 継 対 象 の : 呉 )皆 さ ん に 移 籍 し て も ら い た い と い う 判 断 を し た 」 こ と を 意 味 す る 。 「 労 使 の お 互 い が 分 割 ・ 労 働 契 約 承 継 に 納 得 で き て い る ん だ っ た ら 手 続 き は 楽 な ん だ ろ う 」 と い う 意 味 で 、 組 合 は 、 分 割 ・ 承 継 法 の 利 用 に 理 解 を 示 し た 。

以 上 の よ う に 、会 社 か ら の 分 割 申 し 入 れ は2012年 7月 24日 、そ の 後 、11 月 7日 ま で

に 労 使 が 4 回 協 議 を 行 い 、 組 合 は 了 承 の 見 解 を 出 し た 。 早 く 見 解 を 出 せ た の は 、 会 社 の

ス ピ ー デ ィ ー な 結 論 の 要 求 も あ っ た が 、 承 継 法 は 、 あ ま り 交 渉 の 余 地 が な く 、 労 働 条 件 が 完 全 に 引 き 継 が れ る と い う こ と も あ っ て 早 く 見 解 を 出 す こ と が で き た と い う 。

2 . 労 働 者 個 人 と の 協 議

会 社 は 、 組 織 変 動 を プ レ ス リ リ ー ス し た 日 の 翌 日 で あ る 2012 年 7 月 25日 か ら 27 日

に か け て 、 分 割 の 対 象 者 に 対 し 拠 点 ご と に 対 象 者 を 集 め て 説 明 会 を 開 催 し 、 組 織 変 動 の 目 的 ・ 背 景 に つ い て 説 明 し た 。

会 社 は 、 労 使 協 議 の 議 事 録 を 作 成 し 、 社 内 向 け の イ ン ト ラ ネ ッ ト の 中 で 公 開 し て い る の で 、 関 心 の あ る 従 業 員 は 、 そ の 内 容 を 確 認 す る こ と が で き る 。 い っ ぽ う 、 労 働 組 合 も 労 使 協 議 の 内 容 を ニ ュ ー ス と し 、 組 合 員 に 配 る の で 、 組 合 員 は 組 合 ニ ュ ー ス を 通 じ て も 協 議 の 内 容 を 確 認 す る こ と が で き た と み ら れ る 。

主 た る 従 事 者 で は な い が 、 承 継 先 の 企 業 に 行 っ て ほ し い 人 あ る い は 行 き た い 人 に 対 し て は 、 企 業 が 本 人 と の 個 別 同 意 を 経 て 移 籍 条 件 を 決 め る 。 そ の 際 、 労 働 組 合 が 直 接 関 わ る こ と は な い が 、 承 継 で い く 者 と 差 は つ け な い こ と を 会 社 と の 協 議 の 中 で 確 認 し た 。 個 別 同 意 で 移 籍 し た の は 数 人 に 過 ぎ な か っ た 。

2013年 1 月 22日 、会 社 は 、契 約 締 結 を 行 っ た 後 、説 明 会 を 開 き 、移 籍 対 象 者 に 対 し 、

分 割 ・ 統 合 に つ い て 組 合 に 申 し 入 れ し た 内 容 を 中 心 に 説 明 を し た 。 質 疑 応 答 し て 議 論 す

る ほ ど の も の で は な か っ た と み ら れ る 。 そ の 後 、 法 に 則 っ た 内 容 の 通 知 を し 、 そ の 後 2

週 間 を 異 議 申 出 の 期 間 と し た 。 具 体 的 に 協 議 ・ 異 議 申 出 の 流 れ に つ い て み て み る こ と に

(6)

14

す る 。会 社 は 、2013年 1月 22日 、分 割 に 伴 う 労 働 契 約 承 継 該 当 者 に 対 し 、「 会 社 分 割 に

伴 う 労 働 契 約 の 承 継 に 関 す る 通 知 書 」 を 送 っ た 。 同 通 知 書 に は 次 の 内 容 が 書 か れ て い た 。

ま ず 、 取 締 役 会 で 会 社 分 割 と 3 社 統 合 を 決 議 し た こ と 、 そ れ に 伴 い 労 働 契 約 承 継 法 に 基

づ き 次 の こ と を 通 知 す る と い う も の で あ る 。具 体 的 に 通 知 の 内 容 は 、1.新 会 社 に 承 継 さ

れ る 事 業 の 概 要 、2.分 割 効 力 日 以 降 の 新 会 社 お よ び 会 社 の 商 号 、住 所 、事 業 内 容 お よ び

雇 用 予 定 労 働 者 数 、3. 効 力 発 生 日 、4. 効 力 発 生 日 以 後 に お け る 債 務 履 行 の 見 込 み に 関

す る 事 項 、5. 分 割 契 約 に お け る 労 働 契 約 承 継 の 定 め の 有 無 、6. 主 と し て 従 事 す る 者 で

あ る か ど う か 、7.効 力 発 生 日 以 後 に お い て 従 事 す る 業 務 の 内 容 、就 業 場 所 、そ の 他 の 就

業 形 態 、8. 異 議 申 出 先 、 最 後 に 、9. 異 議 申 出 期 限 (2013年 2月 18日 )18で あ る 。

営 業 部 門 の 従 業 員 が 子 会 社 で あ るAJP に 移 籍 す る こ と は 、国 内 の 受 注 が 減 る な ど の 実

態 を み て み る と 理 解 を 示 さ ざ る を 得 な い 側 面 が あ る が 、「 本 社 か ら 子 会 社 の 人 間 に な る こ

と の 自 分 の 身 分 に つ い て は 、 ま た 別 問 題 と そ ん な に 望 ん で い る 人 は ほ と ん ど な く 、 そ う い っ た 状 況 を ふ ま え て ご 自 身 で 整 理 を つ け た 方 の ほ う が 多 い 。 も ろ 手 を 挙 げ て 賛 成 は そ ん な に な い 」 と 、 組 合 は み て い る 。

結 果 的 に 異 議 申 出 を し た 人 は 一 人 も い な か っ た と い う 。そ れ に は 、組 織 の 変 更 に 伴 い 、

就 労 場 所 が 変 わ る わ け で は な く 、 ま た 、 労 働 条 件 、 労 働 組 合 、 労 働 協 約 、 労 働 契 約 も 承 継 さ れ る か ら で あ っ た 。し か し 、「 自 分 の い る 会 社 が 変 わ る と い う こ と に 対 す る 抵 抗 感 を

も つ 人 は 結 構 い た 」19と い う 。そ の 中 に は 、「A社 で 製 品 の 設 計 を や っ て い た 人 が 会 社 の 人

事 で た ま た ま 統 合 前 の 子 会 社 に 出 向 し て い た が 、 そ の 子 会 社 が 新 し い 会 社 に 統 合 す る に 伴 い 、 新 会 社 に 転 籍 し 自 分 の や り た い こ と が で き な く な る 」 と い う 人 の 声 も あ っ た 。

ち な み に 、 組 織 の 変 動 を き っ か け に 「 辞 め た 人 は ほ と ん ど い な か っ た 」 と い う 。

3 . 他 の 組 織 変 動 ― 移 籍 を 中 心 に ―

A 社 は 、 「 グ ル ー プ 全 体 最 適 化 の 戦 略 」 に お い て 、 意 思 決 定 の 迅 速 化 、 専 門 性 の 深 化 、

事 業 ・ 機 能 ・ 地 域 の 特 性 に 合 っ た 労 働 条 件 ・ 人 事 管 理 の 実 現 を 目 的 と し て 、 子 会 社 の 労 働 者 が さ ら な る 専 門 性 を 磨 き 、 一 体 感 を 高 め て い く た め に 、 子 会 社 に 出 向 し て い る 者 の 移 籍 ( = 転 籍 ) を 進 め て い る 。 労 働 組 合 は 、 臨 時 経 営 協 議 会 に お い て 、 今 回 の 移 籍 が 「 会 社 が 発 展 す る た め の 施 策 で あ り 、人 員 削 減 や 人 件 費 の 削 減 で は な い 」 こ と 、ま た 、移 籍 に 伴 う 不 利 益 が 基 本 的 に な い こ と を 確 認 し た 。 そ の 上 で 、 次 の 組 合 の 要 求 を 会 社 が 受 け 入

れ る の で あ れ ば 、 転 籍 と い う 会 社 の 提 案 を 受 諾 す る と 表 明 し た 。 す な わ ち 、 第 1 に 、 部

分 的 に 発 生 す る 不 利 益( 差 額 )に 対 す る 補 償 、移 籍 に つ い て の 個 人 同 意 を 得 る こ と 、第2

18 異 議 申 出 書 に は 、 「 私 は 、 承 継 さ れ る 事 業 に 主 と し て 従 事 し て い な い も の と 考 え て い ま す の で 、 労 働 契 約 が 新 会 社 に 承 継 さ れ る こ と に つ い て 、 異 議 を 申 し 出 ま す 」 と い う 文 言 が 書 い て あ る 。

19 極 め て 現 実 的 な 心 配 と し て 、 「 住 宅 ロ ー ン を 組 む 際 に 会 社 の 信 用 」 に 不 利 が 発 生 す る の で は な い か と い う 声 が あ っ た と い う 。

に 、 そ の 拒 否 者 に 対 す る 不 利 益 取 扱 い を し な い こ と 、 第 に 、 さ ら に は 移 籍 先 の 子 会 社

に お い て 万 が 一 雇 用 の 確 保 が 困 難 に な っ た 場 合 、親 会 社 で あ る 社 は 社 労 組 と 協 議 す

る こ と 等 で あ っ た 。会 社 は 、上 記 の 組 合 要 求 を 受 け 入 れ た 。そ の 結 果 、 年 と 年 、

次 の つ の 子 会 社 に 出 向 し て い る 社 の 従 業 員 が 子 会 社 に 転 籍 す る こ と に な っ た 。な お 、

転 籍 の 際 に 、 上 記 の よ う な 労 使 の 協 議 の 後 に 、 会 社 が 個 人 と 折 衝 し 、 転 籍 に 対 す る 個 別 同 意 を 得 る こ と を 労 使 が 確 認 し た 。 そ れ は 、 会 社 と の 協 議 を 行 う 組 合 の 存 在 意 義 を 認 め る も の で あ る 。 子 会 社 へ の 転 籍 を め ぐ る 労 使 協 議 を 簡 単 に 記 す と 次 の と お り で あ る 。

第 に 、 メ ー タ & イ ン ス ツ ル メ ン ツ ( 以 下 、 ) の 場 合 、 会 社 は 、 年 月

日 、 臨 時 経 営 協 議 会 を 開 き 、 転 籍 の 申 し 入 れ を 組 合 に 行 っ た 。 そ の 後 、 月 日 、 常 任

委 員 会 、 月 日 と 月 日 、拡 大 常 任 委 員 会 、そ し て 、組 合 の 中 央 委 員 会 を 経 て 、

月 日 の 臨 時 経 営 協 議 会 に お い て 、労 使 の 合 意 が 成 立 し た 。そ の 結 果 、 年 月

日 、 出 向 者 の 約 人 が 子 会 社 に 転 籍 す る こ と に な っ た 。 転 籍 者 は 子 会 社 の 従 業 員 数 の

約 割 で あ っ た 。

第 に 、 マ ニ ュ フ ァ ク チ ャ リ ン グ ( 以 下 、 ) の 場 合 、 会 社 は 、 年 月

日 、臨 時 経 営 協 議 会 を 開 き 、組 合 に 転 籍 の 申 し 入 れ を 行 っ た 。 月 日 と 月 日 、

拡 大 常 任 委 員 会 に お い て 、 労 使 は 疑 問 点 ・ 不 明 点 を 中 心 に 質 疑 応 答 を 進 め た 。 組 合 は 、

年 月 日 、 中 央 委 員 会 を 開 き 、 同 申 し 入 れ に 対 す る 組 合 の 見 解 を 提 示 し 、 月

日 の 中 央 委 員 会 に お い て 見 解 の 可 決 に い た っ た 。 月 日 、労 使 は 、臨 時 経 営 協 議 会

を 開 き 、 同 意 に 達 し た 。 移 籍 日 は 年 月 日 、 移 籍 対 象 者 の 組 合 員 数 は 約 人

で あ っ た が 、 そ の 中 、 十 数 人 は 、 移 籍 に 同 意 せ ず 、 社 の 中 で 再 配 置 さ れ た 。

第 に 、 医 療 ソ リ ュ ー シ ョ ン サ ー ビ ス ( 以 下 、 ) の 場 合 、 会 社 は 、 年

月 日 、 臨 時 経 営 協 議 会 を 開 き 、 組 合 に 対 し 、 転 籍 の 申 し 入 れ を 行 っ た 。 月 日 、

拡 大 常 任 委 員 会 に お い て 、 組 合 は 疑 問 点 ・ 不 明 点 等 を 確 認 し た 。 年 月 日 、 組

合 執 行 部 は 、 中 央 委 員 会 に お い て 執 行 部 の 見 解 を 提 示 し 、 月 日 の 中 央 委 員 会 に お い

て 同 見 解 に 対 す る 可 決 を 得 る こ と が で き た 。 そ れ に 伴 い 、 転 籍 対 象 者 の 人 は 、

年 月 日 、 子 会 社 に 転 籍 し た 。 な お 、 転 籍 後 、 組 合 の な い に 月 日 、 労 働 組 合

が 立 ち 上 げ ら れ た 。

な お 、 転 籍 先 と な っ た 上 記 の 子 会 社 社 の 経 営 は 年 月 現 在 ま で 好 調 で あ る 。

つ の 移 籍 は 、分 割 に よ る 包 括 的 承 継 で は な く 、個 人 同 意 の 形 で 進 め ら れ た 。そ れ は 、 設 備 な ど は 既 に 移 籍 先 に あ り 、 分 割 す る も の が な か っ た か ら で あ る 。

い っ ぽ う 、 社 は 、 年 代 に 入 り 、 回 の 希 望 退 職 者 の 募 集 を 行 っ た 。 回 目 は 、

年 、撤 退 す る 事 業 部 門 に 勤 め て い た 人 々 を 対 象 に 人 の 希 望 退 職 を 募 っ た が 、最

終 的 に 人 が 応 募 し た 。会 社 は 、希 望 退 職 の こ と を 組 合 に 通 知 し な か っ た が 、そ れ は 、

希 望 退 職 の 実 施 に あ た り 、 組 合 の 同 意 が 要 ら な い と 判 断 し た 結 果 で あ っ た と み ら れ る 。

(7)

す る 。会 社 は 、 年 月 日 、分 割 に 伴 う 労 働 契 約 承 継 該 当 者 に 対 し 、「 会 社 分 割 に 伴 う 労 働 契 約 の 承 継 に 関 す る 通 知 書 」 を 送 っ た 。 同 通 知 書 に は 次 の 内 容 が 書 か れ て い た 。

ま ず 、 取 締 役 会 で 会 社 分 割 と 社 統 合 を 決 議 し た こ と 、 そ れ に 伴 い 労 働 契 約 承 継 法 に 基

づ き 次 の こ と を 通 知 す る と い う も の で あ る 。具 体 的 に 通 知 の 内 容 は 、 .新 会 社 に 承 継 さ

れ る 事 業 の 概 要 、 .分 割 効 力 日 以 降 の 新 会 社 お よ び 会 社 の 商 号 、住 所 、事 業 内 容 お よ び

雇 用 予 定 労 働 者 数 、 . 効 力 発 生 日 、 . 効 力 発 生 日 以 後 に お け る 債 務 履 行 の 見 込 み に 関

す る 事 項 、 . 分 割 契 約 に お け る 労 働 契 約 承 継 の 定 め の 有 無 、 . 主 と し て 従 事 す る 者 で

あ る か ど う か 、 .効 力 発 生 日 以 後 に お い て 従 事 す る 業 務 の 内 容 、就 業 場 所 、そ の 他 の 就

業 形 態 、 . 異 議 申 出 先 、 最 後 に 、 . 異 議 申 出 期 限 ( 年 月 日 ) で あ る 。

営 業 部 門 の 従 業 員 が 子 会 社 で あ る に 移 籍 す る こ と は 、国 内 の 受 注 が 減 る な ど の 実

態 を み て み る と 理 解 を 示 さ ざ る を 得 な い 側 面 が あ る が 、「 本 社 か ら 子 会 社 の 人 間 に な る こ

と の 自 分 の 身 分 に つ い て は 、 ま た 別 問 題 と そ ん な に 望 ん で い る 人 は ほ と ん ど な く 、 そ う い っ た 状 況 を ふ ま え て ご 自 身 で 整 理 を つ け た 方 の ほ う が 多 い 。 も ろ 手 を 挙 げ て 賛 成 は そ ん な に な い 」 と 、 組 合 は み て い る 。

結 果 的 に 異 議 申 出 を し た 人 は 一 人 も い な か っ た と い う 。そ れ に は 、組 織 の 変 更 に 伴 い 、

就 労 場 所 が 変 わ る わ け で は な く 、 ま た 、 労 働 条 件 、 労 働 組 合 、 労 働 協 約 、 労 働 契 約 も 承 継 さ れ る か ら で あ っ た 。し か し 、「 自 分 の い る 会 社 が 変 わ る と い う こ と に 対 す る 抵 抗 感 を

も つ 人 は 結 構 い た 」 と い う 。そ の 中 に は 、「 社 で 製 品 の 設 計 を や っ て い た 人 が 会 社 の 人

事 で た ま た ま 統 合 前 の 子 会 社 に 出 向 し て い た が 、 そ の 子 会 社 が 新 し い 会 社 に 統 合 す る に 伴 い 、 新 会 社 に 転 籍 し 自 分 の や り た い こ と が で き な く な る 」 と い う 人 の 声 も あ っ た 。

ち な み に 、 組 織 の 変 動 を き っ か け に 「 辞 め た 人 は ほ と ん ど い な か っ た 」 と い う 。

3 . 他 の 組 織 変 動 ― 移 籍 を 中 心 に ―

社 は 、 「 グ ル ー プ 全 体 最 適 化 の 戦 略 」 に お い て 、 意 思 決 定 の 迅 速 化 、 専 門 性 の 深 化 、 事 業 ・ 機 能 ・ 地 域 の 特 性 に 合 っ た 労 働 条 件 ・ 人 事 管 理 の 実 現 を 目 的 と し て 、 子 会 社 の 労 働 者 が さ ら な る 専 門 性 を 磨 き 、 一 体 感 を 高 め て い く た め に 、 子 会 社 に 出 向 し て い る 者 の 移 籍 ( = 転 籍 ) を 進 め て い る 。 労 働 組 合 は 、 臨 時 経 営 協 議 会 に お い て 、 今 回 の 移 籍 が 「 会 社 が 発 展 す る た め の 施 策 で あ り 、人 員 削 減 や 人 件 費 の 削 減 で は な い 」 こ と 、ま た 、移 籍 に 伴 う 不 利 益 が 基 本 的 に な い こ と を 確 認 し た 。 そ の 上 で 、 次 の 組 合 の 要 求 を 会 社 が 受 け 入

れ る の で あ れ ば 、 転 籍 と い う 会 社 の 提 案 を 受 諾 す る と 表 明 し た 。 す な わ ち 、 第 に 、 部

分 的 に 発 生 す る 不 利 益( 差 額 )に 対 す る 補 償 、移 籍 に つ い て の 個 人 同 意 を 得 る こ と 、第

異 議 申 出 書 に は 、 「 私 は 、 承 継 さ れ る 事 業 に 主 と し て 従 事 し て い な い も の と 考 え て い ま す の で 、 労 働 契

約 が 新 会 社 に 承 継 さ れ る こ と に つ い て 、 異 議 を 申 し 出 ま す 」 と い う 文 言 が 書 い て あ る 。

極 め て 現 実 的 な 心 配 と し て 、 「 住 宅 ロ ー ン を 組 む 際 に 会 社 の 信 用 」 に 不 利 が 発 生 す る の で は な い か と い う

声 が あ っ た と い う 。

15

に 、 そ の 拒 否 者 に 対 す る 不 利 益 取 扱 い を し な い こ と 、 第 3 に 、 さ ら に は 移 籍 先 の 子 会 社

に お い て 万 が 一 雇 用 の 確 保 が 困 難 に な っ た 場 合 、親 会 社 で あ る A社 は A社 労 組 と 協 議 す

る こ と 等 で あ っ た 。会 社 は 、上 記 の 組 合 要 求 を 受 け 入 れ た 。そ の 結 果 、2013年 と 14年 、

次 の3つ の 子 会 社 に 出 向 し て い るA社 の 従 業 員 が 子 会 社 に 転 籍 す る こ と に な っ た 。な お 、

転 籍 の 際 に 、 上 記 の よ う な 労 使 の 協 議 の 後 に 、 会 社 が 個 人 と 折 衝 し 、 転 籍 に 対 す る 個 別 同 意 を 得 る こ と を 労 使 が 確 認 し た 。 そ れ は 、 会 社 と の 協 議 を 行 う 組 合 の 存 在 意 義 を 認 め る も の で あ る 。 子 会 社 へ の 転 籍 を め ぐ る 労 使 協 議 を 簡 単 に 記 す と 次 の と お り で あ る 。

第 1に 、Aメ ー タ & イ ン ス ツ ル メ ン ツ ( 以 下 、AMI) の 場 合 、 会 社 は 、2013年 2月 8

日 、 臨 時 経 営 協 議 会 を 開 き 、 転 籍 の 申 し 入 れ を 組 合 に 行 っ た 。 そ の 後 、2月 20日 、 常 任

委 員 会 、3月 15日 と 4月 12日 、拡 大 常 任 委 員 会 、そ し て 、組 合 の 中 央 委 員 会 を 経 て 、6

月 18日 の 臨 時 経 営 協 議 会 に お い て 、労 使 の 合 意 が 成 立 し た 。そ の 結 果 、2013年 10月 1

日 、 出 向 者 の 約 120 人 が 子 会 社 に 転 籍 す る こ と に な っ た 。 転 籍 者 は 子 会 社 の 従 業 員 数 の

約 8割 で あ っ た 。

第 2に 、Aマ ニ ュ フ ァ ク チ ャ リ ン グ ( 以 下 、AMG) の 場 合 、 会 社 は 、2013年 9月 24

日 、臨 時 経 営 協 議 会 を 開 き 、組 合 に 転 籍 の 申 し 入 れ を 行 っ た 。10月 23日 と 12月 19日 、

拡 大 常 任 委 員 会 に お い て 、 労 使 は 疑 問 点 ・ 不 明 点 を 中 心 に 質 疑 応 答 を 進 め た 。 組 合 は 、

2014 年 2 月 24 日 、 中 央 委 員 会 を 開 き 、 同 申 し 入 れ に 対 す る 組 合 の 見 解 を 提 示 し 、3 月

24日 の 中 央 委 員 会 に お い て 見 解 の 可 決 に い た っ た 。3月 26日 、労 使 は 、臨 時 経 営 協 議 会

を 開 き 、 同 意 に 達 し た 。 移 籍 日 は 2014 年 7月 1 日 、 移 籍 対 象 者 の 組 合 員 数 は 約 660人

で あ っ た が 、 そ の 中 、 十 数 人 は 、 移 籍 に 同 意 せ ず 、A社 の 中 で 再 配 置 さ れ た 。

第 3 に 、A 医 療 ソ リ ュ ー シ ョ ン サ ー ビ ス ( 以 下 、AIS) の 場 合 、 会 社 は 、2013 年 10

月 15 日 、 臨 時 経 営 協 議 会 を 開 き 、 組 合 に 対 し 、 転 籍 の 申 し 入 れ を 行 っ た 。11 月 28 日 、

拡 大 常 任 委 員 会 に お い て 、 組 合 は 疑 問 点 ・ 不 明 点 等 を 確 認 し た 。2014年 1 月 16 日 、 組

合 執 行 部 は 、 中 央 委 員 会 に お い て 執 行 部 の 見 解 を 提 示 し 、2 月 5 日 の 中 央 委 員 会 に お い

て 同 見 解 に 対 す る 可 決 を 得 る こ と が で き た 。 そ れ に 伴 い 、 転 籍 対 象 者 の 67 人 は 、2014

年 4月 1 日 、 子 会 社 に 転 籍 し た 。 な お 、 転 籍 後 、 組 合 の な い AISに 9 月 1日 、 労 働 組 合

が 立 ち 上 げ ら れ た 。

な お 、 転 籍 先 と な っ た 上 記 の 子 会 社 3社 の 経 営 は 2016年 1 月 現 在 ま で 好 調 で あ る 。

3 つ の 移 籍 は 、分 割 に よ る 包 括 的 承 継 で は な く 、個 人 同 意 の 形 で 進 め ら れ た 。そ れ は 、

設 備 な ど は 既 に 移 籍 先 に あ り 、 分 割 す る も の が な か っ た か ら で あ る 。

い っ ぽ う 、A 社 は 、2000 年 代 に 入 り 、2 回 の 希 望 退 職 者 の 募 集 を 行 っ た 。1 回 目 は 、

2011年 、撤 退 す る 事 業 部 門 に 勤 め て い た 人 々 を 対 象 に 150人 の 希 望 退 職 を 募 っ た が 、最

終 的 に185人 が 応 募 し た 。会 社 は 、希 望 退 職 の こ と を 組 合 に 通 知 し な か っ た が 、そ れ は 、

希 望 退 職 の 実 施 に あ た り 、 組 合 の 同 意 が 要 ら な い と 判 断 し た 結 果 で あ っ た と み ら れ る 。

組 合 は 、そ れ に 反 発 し た も の の 、会 社 の 実 施 を 食 い 止 め る こ と が で き ず 、「 強 要 は し な い 」

(8)

16

と い う 約 束 を 取 り 付 け る に 留 ま っ た 。

会 社 は 、2015年 も A 社 、 子 会 社 の AJP お よ び AMG の 従 業 員 を 対 象 に 希 望 退 職 者 の

募 集 を 実 施 し た 。 グ ロ ー バ ル 競 争 力 を さ ら に 強 化 し 、 国 内 の 人 財 リ ソ ー ス の 適 正 化 を 実

現 す る た め で あ っ た 。2011 年 と は 違 っ て 組 合 に 「 申 し 入 れ 」 を 行 い 、 協 議 を 経 て20希 望 退

職 者 の 募 集 を 実 施 し た 。A社 、AJP、AMGの 3 社 従 業 員 を 対 象 に600人 募 集 し た が 、最

終 的 に 1000 名 く ら い が 応 募 し た 。 そ の う ち 、 約 800 人 が 組 合 員 で あ っ た 。 会 社 は 希 望

退 職 の 責 任 を と る 形 で 経 営 陣 の 報 酬 カ ッ ト を 行 っ た と み ら れ る21。

AJP の 設 立 、 ま た 、 そ の 他 の 組 織 変 動 、 そ し て 希 望 退 職 と い う 会 社 の 施 策 は 、 上 記 し

た そ れ ぞ れ の 背 景 の ほ か に 、 国 内 売 上 高 や 利 益 の 縮 減 、 制 御 に 加 え て 情 報 、 計 測 の 3 本

柱 の 経 営 が ITバ ブ ル の 崩 壊 、国 内 半 導 体 企 業 の 落 ち 込 み に よ り 減 速 し た こ と 、ま た リ ー

マ ン ・ シ ョ ッ ク に よ る 経 営 悪 化 に よ り 固 定 費 を 減 ら さ な け れ ば な ら な い 状 況 か ら 進 め ら れ た と み ら れ る 。

労 働 組 合 が 、 こ う し た 会 社 の 施 策 を 真 っ 正 面 か ら 拒 否 で き な い 、 あ る い は 理 解 を 示 さ ざ る を 得 な い の は 、 海 外 を 含 め た 連 結 で は 利 益 が あ っ て も 、 国 内 で は 「 稼 げ て い な い 」 と い う 会 社 の 主 張 に 反 論 す る こ と が 難 し い か ら で あ る と み ら れ る 。

第 4節 組 織 変 動 後 の 労 使 関 係 の 形 成 と 進 展 お よ び 労 働 条 件 の 統 一

2013年 4 月 、 分 割 ・ 統 合 に よ り 設 立 さ れ た AJP で は 、 労 働 契 約 承 継 法 に 基 づ き 、 労

働 条 件 も 労 働 協 約 も そ の ま ま 承 継 さ れ て い た 。 統 合 前 の 3 社 の 賃 金 等 労 働 条 件 は 異 な っ

て い た の で 、 そ の 統 一 に 向 け た 取 組 が 進 め ら れ た が 、 こ の 点 を 中 心 に 労 使 関 係 の 形 成 と 進 展 を み る こ と に す る 。

分 割 ・ 統 合 さ れ た A 社 の 営 業 部 門 と AFE に は 労 働 組 合 が あ っ た が 、ASLに は 労 働 組

合 が な く 、 社 員 会 が あ っ た 。 社 員 会 は 、 厳 格 な 規 定 に 基 づ い て 代 表 が 選 ば れ る の で は な く 、 順 番 で な り 、 ま た 、 特 定 の 人 が 引 き 続 き 代 表 を 務 め る こ と も あ っ た と い う 。

新 会 社 発 足 後 、旧3社 の 労 働 条 件 の 統 一 に 向 け て 、A社 労 組 とAFE労 組 、そ し て ASL

社 員 会 と の 間 に 「 新 人 事 制 度 の 協 議 の 進 め 方 に 関 す る 覚 書 」 が 交 わ さ れ た 。 同 覚 書 で は 、

第 1 に 、 会 社 と の 協 議 は 、3 者 が 同 席 の 上 、 互 い に 連 携 し 行 う 。 第 2 に 、 協 議 内 容 は 、

必 要 に 応 じ て 他 組 織 に 対 し て も 説 明 を 行 う こ と も あ る 。 第 3 に 、 協 議 に 必 要 な 情 報 に つ

い て は3者 で 共 有 す る 等 で あ る 。労 使 の 間 に 「AJP新 人 事 制 度 委 員 会 」 が つ く ら れ て 、2013

年 10月 2 日 、第1回 目 の 協 議 が 開 催 さ れ た 。会 社 側 は 人 財 総 務 本 部 長 ら 7 名 、労 働 者 側

は 、A 社 労 組 副 委 員 長 ら13 名 、AFE 労 組 委 員 長 ら 3名 、ASL社 員 会 代 表 幹 事 と 幹 事 長

20 労 働 組 合 は 、 「 大 枠 は 理 解 は 示 し な が ら も 個 別 の や り 方 の と こ ろ は 最 終 的 に は 『 い い よ 』 と は い っ て い な い 」 と い う 。 但 し 、 「 本 人 の 自 由 意 思 に 基 づ く も の じ ゃ な き ゃ だ め で す よ 」 と く ぎ を 刺 し た 。

21 組 合 員 か ら も 「 経 営 責 任 と い う 言 葉 が 多 く 」 聞 こ え て い る 。 組 合 員 の 声 が 多 い の は 、 「 ち ゃ ん と レ ビ ュ ー で き て い る の か 。 過 去 の 失 敗 と か を ち ゃ ん と み て 判 断 、 そ れ を み て 改 善 し て い っ て や っ て い る の か 」 で

あ る と い う 。

名 が 参 加 し た 。

同 委 員 会 は 、 月 日 の 第 回 、 月 日 の 第 回 、 月 日 の 第 回 の 会 議 を

経 て 、 新 人 事 制 度 の 全 般 に つ い て 労 使 の 意 見 交 換 を 深 め た 。 会 社 は 、 新 人 事 制 度 に つ い

て 組 合 の 疑 問 点 等 が ほ ぼ 解 消 し た と 判 断 し 、 月 日 、 つ の 組 合 と つ の 社 員 会 代

表 宛 に 「 給 与 協 定 書 改 定 等 に 関 す る お 申 し 入 れ 」 を 行 う と と も に 、 「 臨 時 経 営 協 議 会 」 を 開 催 し 、 改 定 の 内 容 を 説 明 し て 組 合 か ら の 質 疑 に 答 え た 。 な お 、 こ の 新 人 事 制 度 の 実 施 時

期 を 年 月 日 と 示 し た 。

労 使 は 、 年 月 日 、 回 目 に な る 同 委 員 会 を 開 き 、 質 疑 応 答 を 行 っ た が 、 同

委 員 会 は 、 経 営 協 議 会 と 同 等 の 権 限 を 有 す る も の と 位 置 づ け ら れ た 。

組 合 は 、 回 目 の 委 員 会 の 内 容 を 各 組 合 員 に 説 明 す る と と も に 、 機 関 決 定 を し て い っ

た 。 労 組 の 場 合 、 年 月 日 、 臨 時 の 中 央 委 員 会 、 大 会 を 開 き 、 中 央 委 員 会

で は 満 場 一 致 、 大 会 で は % の 賛 成 で 、 会 社 の 申 し 入 れ を 受 け 入 れ る と い う 判 断 を 下

し た 。

労 使 は 、 年 月 日 、 「 臨 時 経 営 協 議 会 」 を 開 い た 。 組 合 は 、 新 人 事 制 度 の 導 入

を 受 け 入 れ る と 回 答 す る と と も に 、 組 合 員 の 声 を ふ ま え て 、 住 宅 ・ 社 宅 関 連 制 度 、 家 族 手 当 、 次 世 代 育 成 支 援 金 制 度 等 に 関 連 す る 要 求 を 会 社 に 出 し 、 そ れ を め ぐ る 交 渉 を 行 っ

た 。 こ れ ら の 組 合 要 求 に つ い て は 、 年 後 に 改 め て 協 議 す る こ と に し 、 事 実 上 、 新 人 事

制 度 の 導 入 に 関 す る 労 使 の 協 議 は 終 了 し た 。 な お 、 労 使 は 、 月 日 、 第 回 目 の 新 人

事 制 度 委 員 会 を 開 催 し た が 、 そ の 場 で 会 社 は 、 職 種 別 知 識 ・ ス キ ル 記 述 書 、 目 標 管 理 お よ び 人 事 制 度 導 入 ス ケ ジ ュ ー ル に つ い て 説 明 し 、 組 合 側 と 協 議 し た 。

以 上 、 新 会 社 に お け る 労 働 条 件 の 統 一 が 果 た さ れ 、 年 月 日 か ら 導 入 さ れ た 。

こ の 具 体 的 な 導 入 時 期 は 、会 社 が 年 月 日 の 「 臨 時 経 営 協 議 会 」 に お い て 示 し 、

組 合 に 協 力 を 要 請 し た も の で あ っ た 。 ま た 、 社 労 組 と 労 組 が 、 統 合 会 社 設 立 後 、

年 ぐ ら い で 労 働 条 件 を 統 一 し た い と い う 方 針 を 決 め た こ と が 会 社 統 合 後 約 年 後 に 労

働 条 件 の 統 一 に 至 ら し め た こ と も 見 逃 す こ と が で き な い 。 但 し 、 労 働 基 準 監 督 署 に 出 す 協 定 や 就 業 時 間 は 、 労 働 条 件 の 統 一 を 待 た ず に 、 先 に 統 一 し た 。

な お 、 家 賃 補 助 等 の 福 利 厚 生 は 、 「 社 の う ち の ど こ か の 制 度 を 選 ん で そ こ に 近 づ け る

と い う や り 方 を し た 」 が 、そ れ に 伴 い 「 よ く な る 人 と 悪 く な る 人 」 が い た 。し か し 全 体 的 に

は 損 得 が 基 本 的 に な い よ う に し た 。 損 に な る 人 に は 年 前 後 の 移 行 措 置 を と っ て 激 変

を 緩 和 し た 。

賃 金 は 基 本 的 に 現 在 の 賃 金 水 準 を 新 し い 人 事 制 度 に ス ラ イ ド さ せ た 。 そ の た め 、 賃 金

社 労 組 は 、 月 日 、中 央 臨 時 大 会 を 開 き 、会 社 の 申 し 入 れ に 対 し て 、 % の 賛 成 で 受 け 入 れ を 可

決 し た 。

例 え ば 、 家 族 手 当 が 廃 止 と な っ た が 、 激 変 緩 和 措 置 と し て 、 子 ど も 対 象 の 手 当 は 年 、 配 偶 者 対 象 の 手

参照

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