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経済学C 練習問題1pdf 最近の更新履歴 Katsuyuki Naito

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Academic year: 2018

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(1)

経済学 C

練習問題 1 ( 解答付 )

記号の要約

• xi≥ 0:第 i 財の消費量 (i = 1, 2)

x= (x1, x2) ∈ X:消費ベクトル (X ≡ R2+は消費集合)

• pi> 0:第 i 財の価格

p= (p1, p2) ∈ R2++:価格ベクトル

• m > 0:消費者の所得

問題

問題 1. 2 種類の財を消費する消費者の効用関数が

u(x) = α1x1+ α2x2

で表される状況を考える. ただし, αi > 0は正の定数である (i = 1, 2). 問 1 消費者の選好は強単調であることを示せ.

問 2 消費者の選好は凸であることを示せ.

問 3 縦軸に x1,横軸に x2をとり, 消費ベクトル ¯x= (¯x1, ¯x2) ∈ Xに対応す る無差別曲線を図示せよ.

問 4 第 i 財の限界効用 MUi(x)を求めよ (i = 1, 2). 問 5 限界代替率 MRS(x) を求めよ.

問題 2. 2 種類の財を消費する消費者の効用関数が

u(x) = xα11xα22

で表される状況を考える. ただし, αi > 0は正の定数である (i = 1, 2). 問 1 横軸に x1,縦軸に x2をとり, 消費ベクトル ¯x= (¯x1, ¯x2) ∈ Xに対応す

る無差別曲線を図示せよ.

問 2 第 i 財の限界効用 MUi(x)を求めよ (i = 1, 2). 問 3 限界代替率 MRS(x) を求めよ.

(2)

問題 3. 2 種類の財を消費する消費者の効用関数が

u(x) = 2 log x1+ 3 log x2

で表される状況を考える. 価格ベクトルは p = (p1, p2) = (3, 2)であり, 消費 者の所得は m = 300 である.

問 1 横軸に x1,縦軸に x2をとり, 消費者の予算集合を図示せよ. 問 2 消費者の効用を最大化する消費ベクトルを求めよ.

問題 4. 2 種類の財を消費する消費者の効用関数が u(x) = α1log x1+ α2log x2

で表される状況を考える. ただし, αi > 0は正の定数である (i = 1, 2). 第 i 財の需要関数を導出せよ (i = 1, 2).

問題 5. 2 種類の財を消費する消費者の効用関数が u(x) = σ

σ − 1 (

x1σ−1σ + x2σ−1σ )

で表される状況を考える. ただし, σ > 0 は正の定数である (i = 1, 2). 第 i 財 の需要関数を導出せよ (i = 1, 2).

(3)

解答

解答 1.

問 1 x > xを満たす 2 つの消費ベクトル x = (x1, x2) ∈ X, x = (x1, x2) ∈ Xに対して,

α1x1+ α2x2

| {z }

u(x)

> αx1+ αx2

| {z }

u(x)

が成り立つから, 消費者の選好は強単調である. コメント

この消費者の選好は強単調性を満たすから, 単調性も自動的に満たされる. 問 2 任意の 2 つの消費ベクトル x = (x1, x2) ∈ X, x = (x1, x2) ∈ Xと任

意の λ ∈ (0, 1) に対して,

α1(λx1+ (1 − λ)x1) + α2(λx2+ (1 − λ)x2)

| {z }

u(λx+(1−λ)x)

= λ (α1x1+ α2x2)

| {z }

u(x)

+(1 − λ) (α1x1+ α2x2)

| {z }

u(x)

が成り立つから, 消費者の選好は凸である. コメント

この消費者の選好は, 凸性は満たすが, 強凸性は満たさない. 問 3 u = α1x1+ α2x2を x2について解く.

u = α1x1+ α2x2 ⇔ x2= u α2

α1 α2

x1

消費ベクトルが ¯x= (¯x1, ¯x2)のときの効用水準は

u = u( ¯x) = α11+ α22

であり, u = α11+ α22を x2=αu

2

α1

α2x1に代入すると,

x2= α1x¯1+ α2x¯2 α2

α1 α2

x1

となるから, ¯x= (¯x1, ¯x2)に対応する無差別曲線は x2= α1x¯1+ α2x¯2

α2

α1 α2

x1

のグラフで表される (図 1 を参照).

(4)

0 x1 x2

¯ x1

¯ x2

¯

x= (¯x1, ¯x2)に対応する無差別曲線 x2= α1x¯1α2¯x2

2

α1 α2x1

1

M RS( ¯x) =αα1

2

図 1:

問 4 効用関数 u を第 1 財消費量 x1と第 2 財消費量 x2に関してそれぞれ偏 微分することで, 第 1 財の限界効用と第 2 財の限界効用がそれぞれ次の ように求められる.

M U1(x) = ∂u

∂x1

(x) =

∂x1

1x1+ α2x2) = α1

M U2(x) = ∂u

∂x2

(x) =

∂x2

1x1+ α2x2) = α2

問 5 限界代替率は次のとおりである.

M RS(x) = M U1(x) M U2(x) =

α1

α2

なお, 限界代替率は無差別曲線の接線の傾きの絶対値であることからも, 限界代替率がαα1

2 であることは明らかである (図 1 を参照). 解答 2.

問 1 u = xα11xα22を x2について解く.

u = xα11xα22 ⇔ x2= uα21 x

α1

1α2

消費ベクトルが ¯x= (¯x1, ¯x2)のときの効用水準は u = u( ¯x) = ¯xα11α22 であり, u = ¯xα11α22を x2= uα21 x1α1α2 に代入すると,

x2= (¯xα11α22)α21 x

α1

1α2

となるから, ¯x= (¯x1, ¯x2)に対応する無差別曲線は x2= (¯xα11α22)α21 x

α1

1α2

のグラフで表される (図 2 を参照).

(5)

0 x1 x2

¯

x= (¯x1, ¯x2)に対応する無差別曲線 x2= (¯x1α1α22)α21 x

α1

1α2

¯ x1

¯ x2

図 2:

問 2 効用関数 u を第 1 財消費量 x1と第 2 財消費量 x2に関してそれぞれ偏 微分することで, 第 1 財の限界効用と第 2 財の限界効用がそれぞれ次の ように求められる.

M U1(x) = ∂u

∂x1

(x) =

∂x1

(xα11xα22) = α1xα11−1xα22

M U2(x) = ∂u

∂x2

(x) =

∂x2

(xα11xα22) = α2xα11xα22−1 問 3 限界代替率は次のように表される.

M RS(x) = M U1(x) M U2(x) =

α1xα11−1xα22 α2xα11xα22−1 =

α1

α2

x2

x1

別解

無差別曲線を表す関数 x2= uα21 x

α1

1α2 を x1で微分することで, 無差別 曲線の接線の傾きが次のように求められる.

dx2

dx1

= −α1 α2

uα21 x

α1 α2−1

1

= −α1 α2

(x1α1xα22)α21 x1α1α2−1 (u = xα11xα22を代入)

= −α1 α2

x2

x1

限界代替率は無差別曲線の接線の傾きの絶対値で表されるから, M RS(x) =

dx2

dx1

=

α1

α2

x2

x1

コメント

dx2 dx1 = −

α1 α2u

1 α2x

α1 α2−1

1 を x1で微分すると, d2x2

dx21 = α1

α2

( α1

α2

+ 1 )

uα21 x

α1 α2−2

2 > 0

となるから, 無差別曲線を表す関数は厳密な凸関数であり (無差別曲線 は原点に向かって凸であり), 限界代替率が逓減する.

(6)

解答 3.

問 1 消費者の予算集合は次のように表される.

{x ∈ X | 3x1+ 2x2≤ 300} 予算制約が等号で満たされている場合,

3x1+ 2x2= 300 ⇔ x2= 150 − 3 2x1

となるから, 予算集合は, 横軸, 縦軸, x2= 150 −32x1のグラフ (予算線) で囲まれた三角形の領域で表される (図 3 を参照).

0 x1

x2

150

100

予算線 x2= 150 −32x1

予算集合 {x ∈ X | 3x1+ 2x2≤ 300}

図 3:

問 2 効用関数 u を第 1 財消費量 x1と第 2 財消費量 x2に関してそれぞれ偏 微分することで, 第 1 財の限界効用と第 2 財の限界効用がそれぞれ次の ように求められる.

M U1(x) = ∂u

∂x1(x) =

∂x1(2 log x1+ 3 log x2) =

2 x1

M U2(x) = ∂u

∂x2

(x) =

∂x2

(2 log x1+ 3 log x2) = 3 x2

限界代替率は次のとおりである. M RS(x) = M U1(x)

M U2(x) = 2/x1

3/x2 =

2 3

x2

x1

効用最大化問題の接線条件は次のように表される (最大解を表す添え字

∗は省略する). 2 3

x2

x1

| {z }

M RS(x)

= 3

|{z}2

p1 p2

⇔ x2= 9 4x1

x2= 94x1を等号で満たされた予算制約 3x1+ 2x2= 300に代入すると, 3x1+ 2 × 9

4x1= 300 x1= 40

(7)

となる. また, x1= 40を x2=94x1に代入すると x2= 90になる. 以上 より, 効用を最大化する消費ベクトルは x = (x1, x2) = (40, 90)である (図 4 を参照).

0 x1

x2

無差別曲線 40

90

効用最大化点 x = (x1, x2) = (40, 90)

予算線

図 4:

コメント

練習のため, Lagrange の未定乗数法によって効用最大化問題を解く. Largange関数を次のように定める.

L(x, λ) = 2 log x1+ 3 log x2+ λ(300 − 3x1− 2x2) 効用最大化問題の 1 階条件は次のように表される.

∂L

∂x1

(x, λ) = 2 x1

− 3λ = 0 ⇔ 2 x1

= 3λ

∂L

∂x2

(x, λ) = 3 x2

− 2λ = 0 ⇔ 3 x2

= 2λ 1階条件の第 1 式と第 2 式の両辺の比をとると,

2/x1

3/x2

=3

2 x2= 9 4x1

となり, x2= 94x1を (等号で満たされた) 予算制約 3x1+ 2x2 = 300に 代入すると,

3x1+ 2 × 9

4x1= 300 x1= 40

を得る. また, x1= 94x1に x1= 40を代入することで, x2= 90を得る. 以上より, 効用を最大化する消費ベクトルは x = (x1, x2) = (40, 90)で ある.

解答 4. 効用関数 u を第 1 財消費量 x1と第 2 財消費量 x2に関してそれぞれ 偏微分することで, 第 1 財の限界効用と第 2 財の限界効用がそれぞれ次のよ うに求められる.

M U1(x) = ∂u

∂x1

(x) =

∂x1

1log x1+ α2log x2) =α1 x1

(8)

M U2(x) = ∂u

∂x2

(x) =

∂x2

1log x1+ α2log x2) =α2 x2

限界代替率は次のとおりである. M RS(x) = M U1(x)

M U2(x) = α1/x1

α2/x2

=α1 α2

x2

x1

効用最大化問題の接線条件は次のように表される (最大解を表す添え字 ∗ は 省略する).

α1

α2

x2

x1

| {z }

M RS(x)

= p1 p2

⇔ x2= α2 α1

p1

p2

x1

x2= αα2

1

p1

p2x1を等号で満たされた予算制約 p1x1+ p2x2= mに代入し, その 式を x1について解くことで, 第 1 財の需要関数が次のように求められる.

p1x1+ p2×α2 α1

p1

p2

x1= m ⇔ x1= α1 α1+ α2

m p1

≡ x1(p, m) また, x1=αα1

12

m

p1 を x2= α2 α1

p1

p2 に代入することで, 第 2 財の需要関数が次 のように求められる.

x2=α2 α1

p1

p2

× α1 α1+ α2

m p1

= α2 α1+ α2

m p2

≡ x2(p, m)

解答 5. 効用関数 u を第 1 財消費量 x1と第 2 財消費量 x2に関してそれぞれ 偏微分することで, 第 1 財の限界効用と第 2 財の限界効用がそれぞれ次のよ うに求められる.

M U1(x) = ∂u

∂x1(x) =

∂x1

( σ σ − 1

(

x1σ−1σ + x2σ−1σ ))= x1σ1

M U2(x) = ∂u

∂x2

(x) =

∂x2

( σ σ − 1

(

x1σ−1σ + x2σ−1σ ))= x2σ1 限界代替率は次のように表される.

M RS(x) =M U1(x) M U2(x) =

x1σ1 x2σ1

=( x2 x1

)σ1

効用最大化問題の接線条件は次のように表される (最大解を表す添え字 ∗ は 省略する).

( x2

x1

)1σ

| {z }

M RS(x)

=p1 p2

⇔ x2=p

σ 1

pσ2x1

x2= ppσ1σ

2x1を等号で満たされた予算制約 p1x1+ p2x2= mに代入し, その式

(9)

を x1について解くことで, 第 1 財の需要関数が次のように求められる. p1x1+ p2×p

σ 1

pσ2x1= m

⇔ pσ1p1−σ1

| {z }

p1

x1+ pσ1p1−σ2 x1= m

⇔ pσ1(p1−σ1 + p1−σ2 )x1= m

⇔ x1= m

pσ1(p1−σ1 + p1−σ2 )≡ x1(p, m) また, x1= pσ m

1(p1−σ1 +p1−σ2 )

を x2=ppσ1σ

2x1に代入することで, 第 2 財の需要関数 が次のように求められる.

x2=p

σ 1

pσ2 ×

m

pσ1(p1−σ1 + p1−σ2 ) =

m

pσ2(p1−σ1 + p1−σ2 )≡ x2(p, m) コメント

本問のように,

u(x) = σ σ − 1

(x1σ−1σ + x2σ−1σ )

で表される効用関数は相対的危険回避度一定型効用関数または異時点間代替 弾力性一定型効用関数と呼ばれ, 応用経済学の分野で頻繁に用いられる.

参照

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