第1 3 回 診断概論
日紫喜 光良
医学概論講義
2010.7.6
概要
• 診断ではどのよう なやり 方で考えるか
• 検査の役割と 種類
診断と は
• 原因の特定
• 問題の特定
– 正常と 異なる状態すべて
問題の種類
• (狭義の)診断
• 症候群
– 例:肝腫脹、腹水、黄疸
• 原因は肝硬変か?転移性のがんか?
• 病態
– 例:高脂血症
– 例:抗利尿ホルモン分泌異常症
• 手がかり
– 例:吐き気、嘔吐、下痢、熱、労作時の呼吸困難、夜の咳、心肥大
• 異常兆候
– 例:頭痛、かすみ目、頻発する胸やけ、心雑音、好酸球増多
• 心理的・社会的・経済的な問題
– 例:失業、貧困、近年の離婚、アルコール依存症、喫煙
問題の発見: ( 1 ) 情報収集の手順
• 話をする前に
– 基本情報: 年齢、 性別、
人種、 居住地、 出生地、
職業
– 足取り 、 服装、 全体的
な様子
• 主訴
• 現病歴
• 診察
作業仮説
主訴
• 患者が受診し た理由
– 患者自身の言葉で表現し たも の、 または、 医師
がそれに対し て解釈を加えたも の
– 例: 「 息が切れる」 「 息が十分に吸えない」 「 空気
が奥深く まで入っ ていかない」 「 息が詰まる」 「 息
苦し い」
– 例: 呼吸困難
作業仮説の形成
• 年齢、 主訴、 1 ∼2 個の情報をも と に。
– 例1:再発する多発性関節炎を有する28歳女性
– 例2:過去6ヶ月間、咳、痰、労作時の呼吸困難などの症 状が悪化している64歳男性
• 作業仮説と は: 患者の訴えに対する説明になり う る
と 推定さ れる診断名
– 最初の概念から発展
– 例1:関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、サルコイ ドーシス、ライム病
– 例2:慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺がん、結核、広範囲 の肺実質性疾患
作業仮説の形成: 症状の集合から
• 典型的な疾患ー症候関係を拾い出す
– 例: 甲状腺機能亢進症→甲状腺腫、 振戦、 頻脈、
高温不耐症
– 例: ヘモク ロマト ーシス→肝腫大、 日焼けし たよう
な肌、 糖尿病
– 例: 糖尿病→多尿症、 多飲症、 多食症
症状のク ラ スタ リ ング
作業仮説の形成: 手がかり の利用
• 最初の概念が非特異的な場合。
• 特定の疾患に必ず現れる手がかり はない
か?
– 例: 衰弱、 倦怠感、 吐き気、 体重減少 + 腹水
による腹部膨満 → 腹水の原因と なる肝硬変、
ネフ ローゼ、 転移がんの有無について検査をおこ
なう
臓器異常の手がかり と なる症候の例
• 神経系
– (1)頭痛、(2)めまい、(3)耳鳴、(4)意識障害、(5)けいれん、(6) 運動障害、(7)感覚障害
• 呼吸・循環器系
– (1)咳・痰、(2)胸痛、(3)動悸、(4)血圧異常、(5)呼吸困難、(6) 浮腫
• 消化器系
– (1)腹痛、(2)吐血(下血)、(3)黄疸、(4)胸焼け、げっぷ、(5)悪 心・嘔吐、(6)腹部膨満、(7)嚥下障害、(8)便秘・下痢
• 腎・泌尿器系
– (1)頻尿・他尿、(2)乏尿・無尿、(3)尿失禁・排尿異常、(4)血尿
情報収集の手段: ( 1 ) 面接( 問診)
• 態度
– 落ち着いた態度、時間をかけて説明してくれる、質問に答 えてくれる、辛抱づよい、心がこもっている、患者のことを 考えてくれる
• 自由回答を促す開かれた質問( オープンク エスチョ
ン) から 始める
– 「もっと教えてください」「それについてはどうですか」「それ から?」「そうですか?」「痛みがあるのですか?」
– ⇔閉じた質問(クローズドクエスチョン):具体的な答えを 導く。
• 「痛みで吐き気をもよおしましたか?」「便は何色でしたか?」
情報収集の手段: ( 2 ) 診察( 身体診察)
• 仮説の検証のため
– 例:(主訴)慢性的な消化不良、拒食、体重減少→(仮説) 上部消化管のがん→(検証)貧血、左鎖骨上リンパ節の 腫大、上腹部のしこり、肝臓の結節性腫脹
• 全身をく まなく 、 順番どおり に
– バイタルサイン
– 全身症状
– 変形部位、栄養状態、体水分の状態、震えや身体の動き、 毛髪の分布、肌の色、湿疹、結節、黄色腫、浮腫、静脈
拡張、(結膜の)蒼白、黄疸、チアノーゼ、多血症、など
– 左右差:異常側と正常側との比較
– 聴診
バイ タ ルサイ ン
• 意識状態
• 体温
• 脈拍
– 健康成人では1分間に65-85
– 100/分以上:頻脈、60/分以下:徐脈 – リズムの不整、大きさ、安定、左右差
• 血圧
• 呼吸状態
– 正常には安静状態で16∼20/分
– 頻呼吸:24/分以上、徐呼吸:12/分以下 – 異常呼吸状態:チェーン・ストークス呼吸
• 呼吸期と無呼吸期が交互に繰り返してある周期性呼吸
• 重症(心疾患、腎疾患、脳疾患、薬物中毒)
全身症状
• 1 . 体温の異常
• 2 . 食欲の異常( 食欲不振、 食欲亢進)
• 3 . 体重の異常( 肥満、 やせ)
• 4 . 貧血、 チアノ ーゼ
• 5 . 全身倦怠感
• 6 . 不定愁訴
知っ ていると 、 情報が見つかる
視覚的パタ ーン認識
例1 : 黄色腫
家族性高コ レステロール血症を疑う
金沢大学脂質研究講座 「家族性高コレステロール血症について」
http://web.kanazawa-u.ac.jp/~med64/index.html
皮膚、腱、臀部 や指の間など
例2 : ク ッ シング症候群
•顔の周辺の、過剰な量の体脂肪
•顔面の余分な毛やニキビ
a.副腎でコルチコステロイドが過剰生産
万有製薬「メルクマニュアル家庭版」
b. 症状が重いために大量のステロイド薬を 服用しなければならない場合
http://mmh.banyu.co.jp/mmhe2j/sec13/ch164/ch164c.html
•副腎の問題
•下垂体の異常
例3 : 貧血
「髪は白く、目の結膜は
蒼白です。顔色もよくなく、 全身的な動悸息切れ眩 暈などの心不全患者の 兆候が強い人もいます。 心肺所見として、心雑音 や頻拍むくみなども認め られます。」
貧血患者の結膜所見
西野内科「貧血に関する生活習慣指導について」
http://www.nisinonaika.or.jp/anemia.htm
例4 : 痛風結節
手指にできたもの
両国東口クリニック「痛風教室」
http://www.higasiguti.jp/100/kyousitu.htm
足の拇指にできたもの
例5 : パーキンソ ン病
多くは40歳以後に発症 手足のふるえ
筋の固さ 動作の遅さ 歩行の拙劣さ
転びやすさなどの症状
最初から全部の症状がそろっ ているわけではない
発症して数年経つとこれらの 症状の大部分がみられるよう になる。
初期の症状で一番多いのは手 のふるえ
Interview with Michael J Fox
(04/08/2002 ) from Charlie Rose
Show
作業仮説から 鑑別診断へ
鑑別診断
問題リ スト
直観
主訴 手がかり
症状の
ク ラ スタ リ ング
鑑別診断の作成
• 主訴の原因の候補をリ スト アッ プするこ と
• 見落と し を避けるために、 疾患カ テゴリ ーから
選んで鑑別診断を作る
疾患カ テゴリ ー
• 感染性
• 腫瘍性
– 全身症状
– 局所症状
• 内分泌‐ 代謝性
• 神経精神病
• 臓器別
– 心臓 – 肺 – 腎臓 – 胃腸 – 肝臓
– その他
• 結合組織と自己免疫
– 全身性エリテマトーデス、関 節リウマチなど
• 血液性
• 遺伝性
• 外傷性
• 栄養
• 医原性、薬物性
例( 1 ) : 48 歳女性 2 週間続く 下肢のむく み
• 鑑別診断
– 心臓、肺→右室不全を おこす疾患
• 肺高血圧症(膠原病性、 原発性)
• 僧房弁狭窄症
– 肝臓→肝硬変
– 腎臓→ネフローゼ症候 群
– 血管→静脈とリンパ管 の閉塞
• 問診で得るべき情報
– 労作時の呼吸困難
– 心臓病、心雑音
– 過度のアルコール摂取 – 肝炎の既往
– 腎臓病について – 血管障害について
• 静脈瘤
• ふくらはぎの痛み
• 骨盤内臓器の疾患
例( 2 ) : 60 歳男性 6 週間の咳と 痰
• 鑑別診断
– 肺がん、結核、慢性気管支炎、慢性閉塞性肺疾患、その 他の肺実質性疾患
• 問診
– 喫煙、職業歴(有害物質への曝露)、最近呼吸器感染症 にかかったか、喘鳴あるいは呼吸困難、結核患者との接 触、痰のようす
• 診察
– ばち指、聴診、鎖骨上の硬いリンパ節
• 検査
– 胸部X線、好酸菌、がん細胞、ファイバー気管支内視鏡 検査、肺機能検査
意識障害
• 脳の器質的障害
– 脳血管障害
– 脳腫瘍
– 硬膜下血腫
– 髄膜炎
– 脳炎 など
• 脳以外の原因
– ショック – 中毒
– 敗血症
– 肝不全
– 腎不全
– 重症膵炎
– 高血糖
– 低血糖
– てんかん発作後
動悸
• 心臓の拍動を不快と感じること
– 心拍数が増加していると感じるもの
– 息切れ
– リズムの不整を感じるもの
• 心疾患性
– 不整脈性
– 狭心症、心筋梗塞、大動脈閉鎖不全、心筋症
• 非心疾患性
– 貧血、感染、甲状腺機能亢進症、慢性閉塞性肺疾患、肺炎、肺塞栓 症、薬物(アルコール、喫煙)
• 心因性
浮腫
• 全身性
– 腎性:急性糸球体腎炎、ネフ ローゼ症候群、急性腎不全、 慢性腎不全
– 心性:うっ血性心不全など – 肝性:肝硬変など
– 内分泌性:甲状腺機能低下、 クッシング症候群、月経前浮 腫
– 栄養障害:蛋白漏出胃腸症、 吸収不良症候群、悪液質
– 薬物:甘草、グリチルリチン、 経口避妊薬
– 特発性
• 局所性
– 静脈性:四肢静脈血栓症、下 肢静脈瘤など
– リンパ性:フィラリア、先天性、 リンパ管炎
– 炎症性:血管炎、アレルギー – 血管神経性:遺伝性血管神
経性浮腫など
腹痛: 消化器疾患
• 器質性:
– 急性胃炎、 消化性潰瘍、 胃がん、 虫垂炎、 急性
腸炎、 虚血性腸炎、 ク ローン病、 潰瘍性大腸炎、
腸結核、 大腸がん、 憩室炎、 S 状結腸軸捻転、 腹
膜炎
• 機能性:
– 機能性消化不良、 過敏性腸症候、 便秘
• 肝・ 胆・ 膵疾患:
– 胆石症、 胆のう 炎、 膵炎、 膵がん、 肝膿瘍、 肝腫
瘍
腹痛: 他臓器疾患
• 腎泌尿器疾患: 尿路結石症、 腎盂炎、 腎梗塞、
膀胱炎、 尿路系腫瘍
• 生殖器疾患: 子宮外妊娠破裂、 急性子宮付
属器炎、 卵巣腫瘍軸捻転
• 心血管疾患: 心筋梗塞、 狭心症、 心膜炎、 動
脈瘤破裂、 腸間膜動脈閉塞症
• その他: 肺炎、 胸膜炎、 など
• 全身性疾患: ポルフ ィ リ ア、 シェ ーラ イ ン・ ヘ
ノ ッ ホ症候群、 腹部てんかん
急性腹症
• 緊急に外科的処置を必要と する病態
急性腹症の代表的疾患
• 消化管穿孔
• 虫垂炎
• 急性膵炎
• イ レウス
• 急性腹膜炎
• 実質臓器破裂( 腹腔内出血)
• 腹部大動脈破裂
• 腸間膜動脈の血栓・ 塞栓
• 子宮外妊娠
• 卵巣腫瘍茎捻転 など
吐血・ 下血を起こ す疾患
• 食道: 食道静脈瘤、 食道潰瘍、 食道炎、 食道がん、
マロリ ー・ ワイ ス症候群
• 胃: 胃潰瘍、 出血性胃炎、 血管異形成、 毛細血管拡
張、 胃静脈瘤、 胃がん
• 十二指腸: 十二指腸潰瘍、 十二指腸炎、 十二指腸
がん、 小腸静脈瘤
• 小腸: 小腸潰瘍、 小腸腫瘍、 メ ッ ケル憩室、 血管異
形成、 小腸静脈瘤
• 大腸: 虚血性腸炎、 潰瘍性大腸炎、 感染性腸炎、 憩
室炎、 大腸がん、 ポリ ープ、 血管異形成、 痔核
マロリ ー・ ワイ ス症候群
西日本新聞
http://qnet.nishinippon.co.jp/medical/doctor/ask/post_321.shtml
飲酒後に嘔吐(おうと)を 繰り返すことなどによっ て胃と食道の接合部に 裂傷ができ、そこから出 血する病気
(注)吐血で最も多い のは胃潰瘍、次いで 食道静脈瘤
食道・ 胃静脈瘤
シーマーケットクリニック「肝硬変症」
http://www32.ocn.ne.jp/~sujaku/c-lc-8.html
•肝硬変の重要な 合併症の一つに 食道・胃静脈瘤が ある。
•静脈瘤が破裂す ると大量に出血し、 出血性ショックや 肝不全などを引き 起こし、致死的と なる。
消化管憩室( 症)
メルクマニュアル家庭版 「憩室症」
http://mmh.banyu.co.jp/mmhe2j/sec09/ch128/ch128b.html
大腸憩室症 小腸のメッケル憩室
乳児のおよそ3%。多くは無症状
憩室が多発。ほとんどの憩室は無症状
黄疸
http://mmh.banyu.co.jp/mmhe2j/sec10/ch135/ch135b.html メルクマニュアル家庭版 「黄疸」
血液中の色素である ビリルビンの濃度が 異常に高くなったため に、皮膚や結膜が黄 色くなること
黄疸の原因
• 肝臓が原因
– 肝炎、 肝硬変→肝臓の炎症や線維化などの損傷
→胆汁中へのビリ ルビンの排出が阻害
• 肝臓以外が原因
– 肝臓から 小腸へと 胆汁が流れる胆管が、 胆石や
癌などでふさ がっ ておこ る
– 溶血性黄疸
• 溶血:赤血球が破壊される
検査の意味
• 原則と し て、 診断、 治療方針、 予後に影響を
与えない検査は行っ ても 意味がない
• ただし 、 見落と し 疾患を最小限にする基本的
検査( 最小限度の血液検査と 尿検査を組み
合わせたも の) は推奨さ れる
検査の理由
• 診断
• 予後
– 例:肝炎→トランスアミナーゼ値、膵炎→アミラーゼ値、急性心筋梗 塞→MB型クレアチンキナーゼ値
• スクリーニング
– 例:肝臓、骨、腎臓、副甲状腺、電解質、脂質、糖尿病等の異常
• モニタリング
– 例:クレアチニン値の上昇→腎臓機能の悪化
– コレステロール値の低下→食事療法、薬物療法の効果
• 基本データの確定
– 例:腎毒性の可能性がある薬を投与する前に、患者のクレアチニン 値を測定
• 決断
– 例:肺換気血流スキャンまたはCT血管造影→肺塞栓を疑い、抗凝固 薬使用を決断
基準値の意味
• 健常人が示す数値のう ち9 5 %を含む上限と
下限の範囲内をいう
• 正常値をはなれた数値がただちに異常と いう
わけではない
• 個人での意味づけには数値の変化をみるこ
と が重要
検査の種類
• 単純X線写真
• 尿検査
– 蛋白、糖、ウロビリノーゲン、潜 血
• 糞便検査
– 虫卵、潜血
• 血算検査
– 赤血球数、ヘモグロビン、ヘマト クリット、白血球数、血小板数 – 白血球分画
• 血液生化学検査
– 総蛋白、アルブミン、尿素窒素、 クレアチニン、尿酸、総コレステ ロール、中性脂肪、Na, K, Cl, Fe, 血糖、トランスアミナーゼ
(GOT, GPT)、γ ーGTP、アル カリフォスファターゼ(ALP)、乳 酸デヒドロゲナーゼ(LDH)、ク レアチンキナーゼ(CK)など
• 血清、感染症検査
– 赤沈、CRP、HBs抗原、HCV抗 体、梅毒反応
• 特殊検査
– 腫瘍マーカー
– 血液凝固・線溶系検査 – 内分泌学的検査
– 免疫学的検査:自己抗体など
– 細胞診
– 穿刺液検査
単純X 線写真
• 胸部X 線写真
– 心疾患、呼吸器疾患 – 心臓の大きさ
– 肺野の状態 – 胸水の有無
• 腹部X 線写真
– 胃炎や潰瘍は見えない
– 胆石、尿路結石、イレウス、穿孔などの重篤な疾患の診 断には必須
– 消化管穿孔:横隔膜を含めた立位の腹部写真→横隔膜 直下に遊離ガスが見えることがある
尿検査
• 蛋白、 糖、 潜血、 ケト ン体、 p H
• 妊娠反応の有無 (hCG)
• 蛋白見ら れると き→沈さ による円柱、 白血球
の有無
• 細菌感染や悪性腫瘍の疑い→細菌培養、 細
胞診
血算検査
• 白血球 (WBC)
– 3.0∼9.4 x 103/μ L
• 赤血球 (RBC)
– 男性:4.00-5.60x106/μ L – 女性:3.70-4.90x106/μ L
• ヘモグロビン (Hb)
– 男性:13.5-17.5g/dL – 女性:11.5-14.5g/dL
• ヘマトクリット (Ht)
– 血液中の血球成分の割合 – 男性:40-52%
– 女性:35-44%
• 平均赤血球容積 (MCV)
– Ht/RBC x 10 – 男性:85-102fL – 女性:83-98fL
• 平均赤血球ヘモグロビン量 (MCH)
– Hb/RBC x 10 – 男性:29-34pg – 女性:28-33pg
• 平均赤血球ヘモグロビン濃度 (MCHC)
– Hb/Ht – 32-36%
• 血小板
– 150-400x103/dL
血液生化学検査
• グルコース
– 空腹時血漿血糖:70-110mg/dL
• トリグリセリド(中性脂肪)(TG)
– 50-150mg/dL
• 総コレステロール (TC)
– 130-220mg/dL
• 尿酸 (UA)
– 男性:3-7.2mg/dL – 女性:2.1-6mg/dL
• クレアチニン
– 男性:0.6-1.2mg/dL – 女性:0.4-0.9mg/dL
• ナトリウム (Na)
– 135-149mEq/L
• カリウム(K)
– 3.5-4.9mEq/L
• 塩素(Cl)
– 96-108mEq/L
• 鉄(Fe)
– 男性:64-187μ g/dL – 女性:40-162μ g/dL
• GOT(AST)
– 11-40IU/L
• GPT(ALT)
– 6-43IU/L
• γ -GTP
– 成人男性:10-50IU/L – 成人女性:9-32IU/L
• 甲状腺刺激ホルモン(TSH)
– 0.34-3.5μ U/mL
• 遊離サイロキシン (FT4)
– 0.7-1.7ng/dL
• グリコヘモグロビン (HbA1c)
– 4.3-5.8%
専門検査
• 腫瘍マーカー
• 血液凝固・線溶系検査
• 内分泌学的検査
• 免疫学的検査
• 細胞診
– 粘膜の剥離・擦過物、または穿刺液に含まれる細胞 – 悪性腫瘍の診断に用いる
– 気管支、消化管、子宮、膀胱、尿管、喀痰、胸水、腹水、髄液、心膜 液、その他
• 穿刺液検査
– 胸水、腹水、髄液、心膜液
– 色調、蛋白など、出血の有無、細胞数と種類、腫瘍マーカー、細胞診 – 滲出性(蛋白濃度>3g/dL)か漏出性か