平成15年3月10日
長野市公共事業再評価委員会
委 員 長 市 川 衛 様
長野市公共事業再評価監視委員会 委 員 長 小 山 健
平成14年度長野市公共事業再評価について
平成15年2月6日に長野市公共事業再評価監視委員会に提出された 事業の再評価案について、当監視委員会で慎重に審議いたしました。
長野市公共事業再評価委員会への意見具申は別紙のとおりです。
公共事業再評価監視委員会での検討事項と評価
1 目的
現在、長野市で実施されている公共事業の見直しを行い、事業の継続・見直しの上継 続・中止の再評価委員会からの提案について市民益の確保の点から監視を行い、できる だけ透明性の高い適切な意見具申を行うこと。
2 事業内容とその概要
次の1事業について評価を検討するが、事業概要については配布された資料に基づく ものとし、詳細は省略する。
再評価委員会提案
(1)東後町・権堂町A地区市街地再開発事業
(5 年経過未着手事業) 継続
3 評価手法の検討
再評価委員会は、本事業の採算性をヘドニック法に基づいた費用便益を算出し、採算 性として良好なものと結論付けている。すなわち、本事業の採算期間 47 年間に見込まれ るキャッシュフローを前提とした費用便益比 B/ C を 2. 23 と評価している。
これについて、当監視委員会では事業の採算期間を 25 年とした場合の採算性を、同じキ ャッシュフローに基づき B/ C=1. 66 と試算した結果も考慮に入れて検討した。その理由と して、評価委員会で検討した安定したキャッシュフローが期間にわたって永続するかど うかの不確実性を一部考慮に入れたためである。
しかしながら、当委員会としては費用便益比だけでなく、今までの経過、社会情勢、 地元住民の動向や代替案の可能性および周辺環境にも配慮しまた、実際に現地調査を実 施することで総合的に検討することも、本事業には必要であると判断した。
ただし、ここで算出した B/ C については、将来に生起するかもしれない需要の減少に 関わるリスク、あるいは本事業の構造物の耐用年数期間に生ずる維持・補修に関わる費 用等については、現時点で正確には予測不可能であることから、考慮には入れていない。
4 事業の評価における利点(便益性)及び問題点
(1)東後町・権堂町A地区市街地再開発事業
【利点(便益性)】
○ 分譲住宅の建設により中心市街地の居住者の増加
○ 商業施設と診療所の設置による集客能力と利便性の向上
○ 土地の高度利用による空地の確保と建物の不燃化により防災上の向上
○ 周辺地域に合った景観形成によりアメニティーの向上
○ 民間活力を活用した都市基盤の整備
○ 中心市街地活性化の促進への期待
1
2
【問 題 点】
○ 事業不参加者への対応
○ 分譲住宅の販売見通し
○ 表参道の景観との調和
5 評価及び結果
評価として「4事業の評価における利点(便益性)及び問題点」を判断材料の下、当 再評価監視委員会の委員が以下の5項目についてそれぞれの事業を5段階評価し、その 平均を評価点として、継続・見直しの上継続・中止の判断材料にした。
判断基準は、継続 3. 0 以上、見直しの上継続 2. 9 から 2. 1、中止 2. 0 以下とする。 ただし、評価項目はあくまでも「市民にとって」という前提とした。
【評価項目】
(1)必要性(社会情勢の変化等から見て)
(2)妥当性(内容の時代変化に対する整合性等)
(3)優先性(市民の事業への要求程度の予測)
(4)効果(目的と結果の予測と社会的満足度等)
(5)代替性(代替案が他にないか)
【結果】
評価項目 事業名
必要性 妥当性 優先性 効 果 代替性 東後町・権堂町A地区
市街地再開発事業
4.50 3.86 3.79 4.14 3.79
6 結論
以上の結果を持って当再評価監視委員会は、基本的に事業を継続とする。 事業に付する意見は以下のとおりです。
(1)東後町・権堂町A地区市街地再開発事業
○ 建設時から、住宅分譲とテナント出店者の確保を進めるとともに、事業の早期完成 に積極的に努められたい。
○ 建設予定地周辺の建築物との景観調和に努めるとともに、中心市街地の活性化に関 係するほかの委員会とも連携し、魅力的な市街地づくりが達成できるよう努められ たい。
○ 工事の実施に当たっては、更なるコスト削減に努められたい。