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行政視察報告書[PDF版]

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(1)

行政視察等報告書

平成25年2月19日

長野市議会議長 祢 津 栄 喜 様

報告者氏名(代表)

まちづくり対策特別委員会

委員長 野々村 博 美

このたび、行政視察をしましたので、その概要について下記のとおり報告いたします。

1 視察区分 まちづくり対策特別委員会行政視察

2 視察者氏名 野々村博美、寺沢 さゆり、西沢 利一、勝山 秀夫、若林 祥、佐藤久美子、 高野 正晴、松木 茂盛、手塚 秀樹

3 随 行 者 書記 髙野 毅

4 視察期間 平成25年 1月21日(月)~ 1月23日(水) 5 視察先及び視察事項

視察先 視察日時 視察事項

高知市

(高知県)

午 後1時 30分~ 3時 30分 まで

・街路市について

・中心市街地活性化の取組について 姫路市

(兵庫県)

午後1時~2時45分まで ・姫路駅周辺のまちづくりについて

長浜市

(滋賀県)

午前9時30分~正午まで ・歴史を生かしたまちづくりについて

・中心市街地活性化の取組について

(2)

6 調査概要

月日

視 察 地

(市町村名等)

考 察

(所感、課題、提言等) 1/21

(月)

高知市 1 街路市について

高知市の街路市は、元禄3年(1690年)から始まったといわれ、 高知城を中心に東西南北に日曜市、火曜市、木曜市、金曜市があり、 一番大きな約430店が出店する日曜市と火曜市、木曜市、金曜市の ように50店から90店ほどのものがある。

いずれも観光資源であったとしても観光市ではなく「生活市」と して位置付けている。

売っているものは、農産物を中心に、塩干物や木工品などの手作 り品、刃物や植木なども売っている。「市」それぞれに特色があり、 住宅地で 行われているものはゆ っくりと買物ができるコミュ ニケ ーションの場であり、オフィス街ではOLの方々の買物の場となっ ている。

近くにスーパーなどの無 いところではお客 さんが高齢者の 方が 多く、近隣商店街の方々とも仲良くやっているとのこと。街路市の ルールと して出店できる人は、 生産農家あるいは漁業者であ るこ と、固有の店舗を有していないことなど。

平成17年度に日曜市について調査した地域への経済的影響は、狭 義では約24億円、広義では約105億円と大きなものになっている。 街路市の今後の課題は、生産農家の減少、直売所の増加、出店者 の高齢化、観光市化などであった。

委員からの主な質問では、

Q:出店者に対して公的な助成をしているか。また、市職員の仕事 は。

A:出店料は頂いているが助成はしていない。市職員の主な仕事は 安全対策。そして、いろいろな規制をしているのでその指導など 行っている。

Q:売上状況や値段の付け方は。

A:平均2万円くらいで多いところは50~60万円、少ないところは 1万円くらいのところもある。値段については、タッチしていな いが、周りに配慮してという声掛けはしている。

歴史のある街路市であり、市民の生活の中に浸透していると感じ た。中山間地域の住民と市街地の住民との交流の場であるとともに 中山間地域に住む人たちにとって大切な収入源の場である。

直売所が増加しているとのことであったが、確かに直売所の方が 用意など売る側にとっては楽な面もあると感じるが、交流などは生 まれにくいと考える。

長野市でもトラック市、中心市街地での産直市が取り組まれてい るが、全体を網羅して特徴など分析し、一層発展させていく方策が とれないものか、地域商店街との共存なども考慮しながら検討して いきたいと感じた。

長い歴史のある街路市のこの先をまた視察してみたいと感じた。

(3)

2 中心市街地活性化について

高知市も御他聞に漏れず、中心市街地の大型店舗が撤退し、居住 人口の減少、歩行者通行量の減少が問題になっている。

中心市 街地活性化基本計 画の計画期間は、 平成24年12月か ら30 年3月までを予定しており、「おもてなし拠点」、「歴史拠点」、「に ぎわい拠点」、「文化拠点」という4つの拠点を中心に基本計画を作 り、「新しい街なかの暮らし方を実感できる基盤を充実させる」と ともに「街なかの回遊性を向上させる」という目標を立てて取り組 んでいる。

市と県の図書館を合築で建設するとともに、高知城の北側にあっ た駐車場 を南側に停めてもらい商店街に人が流れるような仕 掛け を考えている。

また、「フラウ」というとても大きな旗を商店街に掲げてにぎわ いを創出したり、100円商店街や商店街の中が宴会場になる土佐の

「おきゃく」を開催するなど工夫をしている。この「おきゃく」を 常設にした形の「ひろめ市場」やアンテナショップ「てんこす」は、 地 域 の 方 々 に も か な り 人気 が あ り 毎 日 に ぎわ っ てい る と の こ と 。

「てんこす」は高知市近辺の市町村の特産品を集め、ここに来れば 高知のお土産は何でも買えるという素敵なお店だった。

委員からの主な質問では、

Q:高知駅が高架になったことで人の流れは。 A:人の流れはスムーズになった。

Q:市の組織としてはどこが中心にやっているのか。

A:商工観光部が中心となり、ハード面は都市計画課など関係課と 協力して行っている。

高知市も長野市も同じような状況にあることが分かった。いくつ かのアーケードを持ち、その下を有効に活用しての宴会場「おきゃ く」や100円商店街などは長野市でも参考になると考える。

また、アンテナショップは県内全ての市町村の特産品がそろえら れているということで、中心市街地と中山間地域の均衡ある発展と いう点では大変有意義な取組であると考える。

長野市も長野駅から善光寺までの間に設置してはどうだろうか。 そこでは長野市の魅力を伝える販売員のスキルも必要と考える。

「ひろめ市場」も体験したが、食べる・買う・見る・遊ぶという 楽しみ方が無限大の長野市には無い施設で、新横浜のラーメン博物 館のような単一物を扱うテーマ館とはまた違った趣があった。

街路市も中心市街地活性化も、「食」によるところが大きいと感 じさせる街であった。

1/22 (火)

姫路市 1 姫路駅周辺整備事業について

姫路市は、市長が「平成の築城」という意気込みで姫路城を中心 としたまちづくりに力を入れている。

姫路城を中心とするゾーン、大手前通り・商店街を中心とするゾ ーン、姫路駅を中心とするゾーンの3つにゾーン分けをして歴史を 育み、に ぎわいと感動あふれる 都市の再生ということで保全と活 用、再生、創出という都市の魅力と姫路イメージの発信を行ってい

(4)

る。JR山陽本線等の高架切替えにより南北市街地の一体化の推進 や高架下をバス、タクシーのプールにするなど高架下の活用を積極 的に進めている。

また、 お城とCITYと 21世紀を文字って CASTY21と 名付 け、広域圏の中核都市にふさわしい、にぎわいと潤いにあふれた交 流都心の形成を進めるため、JRの敷地を市が取得して、駅前にふ さわしく ない施設が来ないよう に街並みにマッチする業者に コン ペで売却する計画を立てている。

このコンペには11社が手を挙げている。駅前広場の整備では、当 初市が公表した計画に対して何千通もの苦情の手紙が来たため、改 めて姫路駅北駅前広場整備推進会議を立ち上げ、「城を望み、時を 感じ人が交流するおもてなし広場」を基本コンセプトに17回もの会 議を重ね計画を作り上げた。

推進会議には、まちづくりNPO、商工会議所、交通事業者も入 ってそれぞれの気持ちを聞いてから考え始め、まとめていった。

姫路駅前広場活用連絡会を立ち上げ、官民協働で社会実験をする などして今後の活用の仕方も考えている。

駅前約300メートルをトランジットモールとして一般車両を制限 している が、これは地元の商店 街から提案があったものであ るた め、苦情は来ていないとのこと。

委員からの主な質問では、

Q:姫路駅周辺のにぎわいと姫路城周辺のにぎわいをどうつなげる か。

A:まち全体のにぎわいを考えてから駅を造った。 Q:ペデストリアンデッキは考えなかったのか。

A:景観の圧迫感を無くしたかった。平面と開放感を優先したいと 考えた。

姫路市は、国宝姫路城の魅力を最大限生かしたまちづくり、都市 づくりを行っていることがよく分かった。

姫路城 が駅から北側真正 面に見えるように JRの当初計画に変 更を求めたり、姫路駅から姫路城までの900メートル区間を歩行者 に優しいように整備するなど、基本となるコンセプトがしっかりし ているため、ぶれない統一感をもった事業が行われている。

JR駅ビルの中に通路を作るなどの働き掛けに対して、JR側も メリットを感じたからだと思うが、市の負担金は一切無く応じてく れていることにうらやましさを感じた。

長野市も善光寺を中心としたまちづくりを行ってきているが、長 野市の所有物かそうでないかで大きな違いがあると感じた。

長野市も善光寺口の整備が進んでおり、市民を巻き込んだ連絡会 議が発足しているが、市民が力を最大限発揮できる仕組みを作って いかなければと感じた。

1/23 (水)

長浜市 1 歴史を生かしたまちづくりについて

長浜市は、町衆自治の「城下町」であり、信仰のあつい「門前町」 であり、県下初の小学校が長浜にできた「近代化の町」であった。 それが昭和50年代になると車社会が訪れ、中心市街地の衰退化が

(5)

始まり、「1時間に人4人と犬1匹」という状況になってしまった。 昭和 59年に長浜市全体を 博物館にしようと いう博物館都市 構想 を作り「長浜らしさを生かして美しく住む」をコンセプトに市民か ら4億3千万円の寄附を頂き、オールドタウンの再生などを進めて きた。

平成16年になり、市の中心部に11階建てのマンションができたこ とをきっかけに景観法を制定し、市域全域を「景観計画区域」に指 定し、事前届出による基準適合の審査を行っている。まちなかには、 特定景観形成重点区域があり、そこでは通りの個性に応じた行為の 制限を設けている。

平成20年11月に「歴史まちづくり法」が施行されたことに伴い、 平成21年6月に「長浜市歴史的風致維持向上計画」の策定に取り組 み、平成22年2月に国の認定を受けた。

長浜市の維持向上すべき歴史的風致として「長浜曳山祭」、「大通 寺とその門前町」、「竹生島」、「北興街道」などが挙げられ、重点区 域として61ヘクタールを設定した。大通寺保存修理事業や伝統的街 並み景観 形成事業など歴史的風 致の維持及び向上のために取 り組 んでいる。

2 中心市街地活性化の取組について

長浜市は、平成元年から「黒壁(町家)」を生かした民間のまち づくり株式会社「長浜計画」が中心となって進めてきた結果、平成 元年に空 き店舗が65店あった中 心市街地が平成 10年には20店 舗に まで減り、成果を上げてきた。

黒壁を中心としたまちづくりが23年経過する中で、年間200万人 の観光客が訪れるまちになったが、新たな課題もまた見えてきた。 にぎわいの維持、量から質への転換、居住者の視点のまちづくりの 必要性、来客数が増えているが売上が下がってきていた。

そこで「まちなか再生プロジェクト」を掲げ、総合的なマネージ メント機 能と情報集約と一元化 などを目的に長浜まちづくり株式 会社を第3セクターとして平成21年に設立し、民間の3つのまちづ くり株式 会社と長浜市中心市街 地活性化協議会とともに進め てき た。

黒壁からすぐに帰すのではなくアーケードを撤去したり、個店の ファサー ド整備をすることで開 放的な空間をつくり回遊性を 高め ている。

委員からの主な質問では、

Q:まちづくり会社の収益状況は。

A:駐車場経営や市からの委託事業などで経営している。 Q:商店の方々の理解を得るのは大変ではなかったか。

A:まちづくりのコンセプトがしっかりしていたので割りと難しく なく理解してもらえた。

コンパクトで統一感のあるまちづくりがされていると感じた。 町家を上手に生かしているのは、まちなか空き家再生促進事業や 伝統的街並み景観形成事業を創設し、市が積極的にバックアップし ていることもかなり影響していると感じた。

(6)

費用も比較的安価で広い地域に宣伝が可能なインターネットを 活用した空き家情報提供「ながはま住宅再生バンク」のようなもの を長野市でも立ち上げ、全国に募集を募ることも可能だと感じた。

また、長野市での宿泊人口を増やすため、ゲストハウス事業を取 り入れるのも面白いと思う。

権堂地域にある蔵を活用してゲストハウスに改装し、蔵の雰囲気 を楽しんでもらう宿泊施設を整備し、長野に滞在してもらう事業を 進めてみる価値はあると感じた。

長野市の中心市街地にもまだ少なくない土蔵造りや蔵の現況を 詳細に把握し、魅力を引き出す工夫も必要と感じた。事業を進める に当たり民間のすべきこと、行政のすべきことをしっかりと明確に して進めることも必要だと感じた。

市民の歴史を大切にし、自分たちの力で保存をしていくことに対 しての意識の高さはすばらしいと感じた。

参照

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