SEC
Software Engineering for Mo・No・Zu・Ku・Riソフトウェアエンジニアリング上の主な課題(3/3)
④大規模システムへの適用経験に学ぶ(エントロピー増加)。
i.
大規模システムの進化に対して,アジャイル手法を適用して保守・改善 を続けた結果,ソフトウェア・エントロピが増大(aging 老化)し,構造が 輻輳化し,管理できなくなり,アジャイル開発を続けられなくなる危険性 に直面した.ii.
対策として,NDepend ツールを使って,イテレーションの度に,構造の 整列を行い,リファクタリングを行った.iii.
スプリント期間中に,構造整列,リファクタリング,Working Softwareの 顧客レビュー・承認,実装を行おうとしたが,当初決めたスプリント期間 はとても守れなかった.iv.
リファクタリングは,業界で説明されているほど,簡単な作業ではない.ごく限られたリファクタリング手法を選定して,これを自動化するツール を開発し,これを利用しながら行った.
Hanssen, G. K., et al., Software entropy in agile product evolution, Proceedings of the 43rd
Hawaii International Conference on System Sciences (2010).
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Software Engineering for Mo・No・Zu・Ku・Ri異文化の協働によるプロセス・イノベーション
プロセス・イノベーション
パ フ ォ ー マ ン ス
アクティビティ
ウォーターフォール アジャイル プロセス改善 プロセス改善
ウォーターフォールとアジャイルとの協働により,
プロセス・イノベーションを!
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Software Engineering for Mo・No・Zu・Ku・Riプロセス・イノベーションに向けて
イノベーションは,複数の文化が交わるところに生まれる.
それぞれの文化において強固な基盤が必要であり,
各文化のフロンティアにおけるコミュニケーションと協働により イノベーションがもたらされる.
<参考(意訳)>
Innovate America: (通称“Palmisano Report”)
チャレンジとチェンジの世界における繁栄-全米イノベー ションイニシアチブ報告書
http://homepage1.nifty.com/bicycletour/sci-rep.priv.InnovateAmerica.htm
イ ノベーションの意味は,仕組みや社会制度の革新も含まれる.
全く新しい技術や考え方を取り入れて新たな価値を生み出し,
社会的に大きな変化を起こすことである.
(1911年,経済学者・シュンペーター)
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Software Engineering for Mo・No・Zu・Ku・Ri異文化コラボレーションの事例
NTTデータ:分散開発環境に対するアジャイル開発の適用
事例(イノベーションスプリント2011)
TDD研究会:ウォーターフォール型テストケースへの整合の
ためのテスト駆動開発(TDD)の拡張提案(ソフトウェアテス トシンポジウム2011)
ソニーEMCS:XDDPとScrumとの組合せ(派生開発カンファ レンス2011)
参考
まず,アジャイル開発のプラクティスのいくつかを,ウォーター
フォール型開発に導入してみることから始めるのも一つの手?
SEC
Software Engineering for Mo・No・Zu・Ku・Ri適用に向けた工夫に関する参考文献等
参考
・長沢智治(マイクロソフト),玉川憲(日本IBM): マイクロソフトもIBMも やっている! アジャイル開発の実践事例
(IBM Rational Software Conference 2009)
http://download.microsoft.com/download/A/6/2/A62E3B55-E07D-4B82-819B-82C639718187/rsc09_c3.pdf
・
Dean Leffingwell: Scaling Software Agility ( Agile 2009, Chicago, IL, August 26, 2009
)http://agile2009.agilealliance.org/files/session_pdfs/Scaling%20Software%20Agilit y%20Overview%20Agile%202009.pdf
邦訳: 「アジャイル開発の本質とスケールアップ」(翔泳社)
・Sam Guckenheimer, Neno Loje: Agile Software Engineering with
Visual Studio: From Concept to Continuous Feedback
(Addison-Wesley, 2012)
邦訳: 日本マイクロソフト株式会社,TFSUG監訳:「アジャイル・ソフトウェア エンジニアリング」 日経BP社,2012年