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sene Candle Battery Other Sources

6.2 Subsidy mechanisms to reduce the tariff in rural areas .1 Capital subsidy

6.2.7 Method to provide subsidy fund for poor household in rural areas consuming electricity less than the threshold limit in a month

Chapter 7 : Rural Electrification Fund Mechanism

(4) SPDRE

の概要

SPDRE

に記載されている地方電化の計画策定までの主な記載内容を次に示す。

a.

地方電化の可能性

NGD

の開発は,その系統の外部との接続点である各

District

の変電所(Grid Substation: GS)の 開発につながる。GS は,NGD から地方の変電所(Substation: SS)への電力供給を行う

Sub Transmission System

の開発に寄与するために各

Province

の中心付近に設置されるべきである。送 電線拡張プロジェクト(NGDの電力と隣接国からの輸入電力を地方に供給)による電力は,ディ ーゼル発電による既存の電力よりも高品質かつ安価であるため,開発の優先度が高い。

2020

年ま での

NGD

の拡張計画を図 2-45に示す。

これまでは送電線網が整備されていなかったことから,

MIME

EAC

は,ディーゼル発電によ り地方部で電力供給を行う

Mini-Grid

の開発権を民間事業者に与えてきた。これらの地域での電 気料金は燃料価格に大きく左右されるため,現段階では

2,600 - 3,600 Riels/kWh

である。ディーゼ ル発電による電力が,今後の

NGD

拡張に伴いグリッドのものに置き換えられると,電気料金は

1,100-1,250 Riels/kWh

程度となると考えられる。補助制度がなければこの電気料金は一般的に考

えられるものより高い。しかし,既存の価格よりは安価であるため,地方電化を促進には寄与す ると考えられる。

Source: Strategy and Plan for development of Rural Electrification in the Kingdom of Cambodia, 2011 図 2-45 Map showing planned National Grid and Substations

b. RGC

が実施する今後の取組みの方向性

地方電化の基本的な方向性はすべての村落が電力供給にアクセスできることと,すべての世帯 が電力供給システムから電力を得ることができることである。そのためにはまずは,地方電化の ための電力基盤整備が必要となる。

電力基盤整備が整った後には各世帯が配電線網に接続できるか,また電気料金の支払い能力が あるかが問題となる。地方の貧困層には,配電網への接続や購入の側面でのバリアがある一方で,

地方では需要が都市部に比べて離散しているので,1件あたりの電力供給コストは高くなる。

また,これまでの取り組みにより,様々な地方部に電気事業者がすでに存在し,電気料金が個 別に設定されている。このような地域では,

NGD

の拡張により電力供給が可能となった場合,需 要家への電力供給はこれら既存の事業者の

MV

送電線を通ることになり,電気料金に送配電コス トが上乗せされることになる。このような地域で電力料金が高くならないように調整を行うため には,相互補助金制度(Cross Subsidy)のメカニズムが必要である。

c.

カンボジアの地方電化戦略

(a)

村落地域における電力供給戦略

地方への電力供給は主に,①NGD拡張範囲の到達によるもの, ② NGD拡張の範囲内ではない 地域でのミニグリッド(Mini-Grid)によるもの, ③①にも②にも該当しない地域でのスタンドア ローンシステム(Stand-alone System)によるものに分類される。送電線拡張とは

NGD

の拡張に より電力を供給するものをいい,Mini-Gridによる電力供給とは

NGD

に接続していない小規模な 系統で独自の電源設備を持つものを,また

Stand-alone System

はバッテリー充電所(Battery Charge

Stations: BCS)や SHS

による家庭レベルでの直接電力供給を言う。

地方電化では最も信頼性が高く,安価である“送電線拡張”の優先度が最も高い。送電線拡張の 可能性がある地域を “Grid Extension Areas” と呼び,それ以外の地域を “Off-grid Areas”と呼ぶ。

“Grid Extension Area”

の具体的な範囲は,

GS

を中心とした半径

50 km

以内の地域である。それぞ れの範囲の

2020

年時点の想定概要を図 2-46に示す。

Grid

Imported

Off-Grid

Source: Strategy and Plan for development of Rural Electrification in the Kingdom of Cambodia, 2011 図 2-46 Map showing Grid and Off-Grid areas in 2020

“Off-grid Extension Areas”の電化ではまず,小水力,バイオマス,風力,太陽光などによる

Mini-Grid

の開発可能性が検討される。もしこれらの電源による供給が不可能であれば,SHS や

BCS

の導入を検討していくことになる。検討は

EAC

REF

の協力を得て

MIME

が行う。

(b)

地方への電力供給のための設備の開発の責任

MIME

が民間事業者に事業権をすでに与えている

Sub Transmission

のプロジェクトについては,

EAC

の許可を受けて地方への電力供給を既に行っているものと建設中のものがある。EDC は

NGD

の運用,NGDにおける電力売買,地方での電気料金を下げる相互補助金制度のメカニズム の運用をカンボジアで遂行できる唯一の事業体であるため,EDCが

GS

Sub Transmission

網か らカンボジア全土の各地域までの大口電力の販売に責任を持つようにすると良いと考えられる。

こうなれば,すべての地域が,同一もしくは同程度の価格で大口電力を受ける機会が開かれるほ か,すでに事業権を得ている事業者は,新たなライセンスの発行と,投資を行うための許可を得 ることができる。ただし,EACは将来を見据えて,Sub Transmissionの託送コストが

EDC

の全国

Sub Transmission

の託送コストの平均と同等もしくはそれより安い場合にのみ民間事業者に対

して

Sub Transmission

網の運転の継続を許可することになる。この場合,事業者は自身の投資の

みに基づいて託送料金を得ることができる。なお,民間の

Sub Transmission

プロジェクトの託送 料金が,将来のいつかの時点で

ECD

のものより高いことが判明した場合には,この民間事業者

は,その

Sub Transmission

網を

EDC

に譲渡もしくは貸与することを要求される可能性がある。こ

の目的は,その

Sub Transmission

網のコストを

EDC

の平均値算定に織り込むことである。

民間に対する新たな

Sub Transmission

のライセンスの許可は,原則として,EDCの技術では開 発できない場合,もしくは

EDC

がこれを開発しない場合に限定される。MIMEと

EAC

が民間事 業者に対するライセンス発行の前に確認すべきなのは,将来の

Sub Transmission

費が

EDC

のカン ボジア全土の

Sub Transmission

費と同等かもしくは低いことである。ただし,これを円滑に行う ためには,EDCは計画通りに

GS

からの

Sub Transmission

網を開発する必要がある。

民間セクターの

22kV

配電線の一部を 送電線網として使用する必要がある場合には,

EDC

はま ずその事業者に対して,

Sub Transmission

網による電力の大口販売の運用のために,設備の譲渡も しくは貸与を求める。その条件については,ビジネスとして取り扱われるべきで,

EAC

の承認が 必要である。譲渡や貸与が不可能な場合には,

EDC

は新たなネットワークの妥当性について検討 することになる。

地方の配電線網の開発について,MIME,EACおよび

DIME

が推進すべき戦略は次のとおり。

① 都市部と近接した既存許可事業者に対して,都市部に近接する部分だけでなく人口密 度の低い地域にも配電線網を拡張するよう促す(小規模なライセンスや隣り合う既存 のライセンスの間の地域における新たなライセンスの許可は極力行うべきではない)。

② 新たな民間事業者への配電事業ライセンスの発行は,既存のネットワークから離れて いて,NGD の拡張による電力供給の可能性がなく,既存のライセンスのネットワー クの拡張による供給が技術的に不可能な遠隔地に限定されるほうがよい。

③ 送電線拡張範囲において電力供給が行われない場合,EDC はその地域での配電線網 開発の責任を負う。

(c)

地方における電力供給設備の開発計画の責任

地方への電力供給計画における基本的な役割を表 2-55に示す。

表 2-55 Assignment of the planning of development of electricity supply infrastructure in rural

areas

Transmission development plan: duty of MIME in cooperation with EDC;

Sub-transmission development plan: duty of EDC in cooperation with EAC;

Plan for defining the direction of electricity supply development in off-grid areas: duty of MIME in cooperation with EAC and REF;

Distribution network development plan in licensed areas: the duty of the respective distribution licensees in compliance with the conditions of the license issued by EAC; if the distribution area belongs to a private enterprise, this enterprise will prepare this plan; if the distribution area belongs to EDC, EDC will prepare this plan. This planning shall be in accordance with the agreement / commitment of the licensee with EAC.

Source: Strategy and Plan for development of Rural Electrification in the Kingdom of Cambodia, 2011

(d)

地方電化のシナリオ

カンボジアでは,Villageの数は

14,073(2008

年)から

14,210(2010

年)に増加し,世帯と人 口はそれぞれ,2008年の

2,817,637

世帯/13.4 百万人から,2010年には

2,970,897

世帯/14.1 百 万人に増加した。図 2-47に示すとおり,村落や人口が集中しているのは

Tonlé Sap Lake 周辺や

メコン川下流の地域である。この分布やその毎年の変化の割合も電力供給計画検討で考慮される べきである。さらに,この計画は,地方電化のターゲットと整合のとれるものである必要がある。

Each village

Source: Strategy and Plan for Development of Rural Electrification in the Kingdom of Cambodia, 2011 図 2-47 Location of villages in the Kingdom of Cambodia

最も有効なオプションである送電線拡張に関連して

EDC

EAC

が実施した,

NGD

から地方へ の電力供給に関する検討によると,拡張の投資計画に沿って必要とされる資金が調達できれば,

2020

年までに全村落の

80%の村落が,また, 2030

年までに

95%程度の村落が NGD

の拡張によっ て電力供給を受けることができる。この場合,2020年までに

46%の世帯が,また,2030

年まで

70%の世帯が NGD

に接続することができる。この検討により得られた送電線拡張計画(2020

年と

2030

年)を図 2-48に示す。

RGC

がフランス政府の援助により実施した調査(コンサルタントは

IED)では,この検討結果

の妥当性について,地方電化のターゲットの達成可能性の面から評価している。結果的には,こ の検討結果に若干変更を加えたシナリオが,“2030年までに,少なくとも

70 %の世帯がグリッド

品質の電力の供給を受ける”という最終的なゴールを実現できるという結論が得られている。