on
2006 2013
Rural Electrificat ion Project
Kampot, Siem Reap, Kandal and Takeo
Extensio n of T/L
--
FS
2012 or 2013
2017 or 2018
Source: ADB
2.10.3 韓国の援助動向について
韓国国際協力団(Korea International Cooperation Agency: KOICA)では,インフラ,農村開発,人 材育成,保健の
4
つの分野についての戦略を立てて援助しており,その中で現在は,道路と再生 可能エネルギーをメインに取り組んでいる。再生可能エネルギープロジェクトについては無償援 助で行い,フルターンキーで工事契約者に発注している。KOICA
は,MIMEから今後5
年間の間に完成する水力発電所により,全国レベルでは2017
年までは十分な電力供給があり,場合によってはベトナムやタイに輸出する可能性もあるという情 報を得ている。
KOICA
は,これらの水力発電所により供給力は向上するが,送電線網整備の遅れ により電力がカンボジア全土に行き渡る訳ではないと考えている。このためカンボジアでは,持 続的経済発展のための再生可能エネルギーの開発の分野でモデルプロジェクトを考えている。具 体的には,太陽光発電などの再生可能エネルギー開発を通じて地方部や貧困地域におけるエネル ギー基盤の整備をサポートすることを目指している。現在,Kampot
とSiem Reap
で太陽光,ディ ーゼルおよびバッテリーの複合発電システムを建設中であり,Siem Reap では新たな太陽光プロ ジェクトに取り組んでいる。表 2-43 Projects supported by KOICA Program Name Province Type Major Support Contents and
Effectiveness by the Support 1)
Stage Start Year
End Year
Establishment of Hybrid(PV/Diesel/Bat teries) Power System
Kampot(Koh Sla), Siem Reap(Phnom Kulen)
Solar Support Contents
- Kampot (PV 60kW, Diesel 30kW, Batteries 288kWh) - Siem Reap (PV 30kW, Diesel 20kW, Batteries 144kWh)
Under Construction
2010 2012
Solar Electrification Project on the Basis of Photovoltatic Generation System
Siem Reap(Kan Chun Run)
Solar Support Contents
- PV 100kWp, Diesel 50kW - T/L
Pre FS 2012 2014
Source: KOICA
また,灌漑施設を利用した多目的ダムに近い形での開発を韓国の借款により実施中である。灌漑 プロジェクトの名称は”Kran Ponley Water Resources Development Project”であり,その位置は
Kampong Chhnang
州の西部である。このプロジェクトは3
箇所のダムと3
箇所の水門設備により灌漑用水をコントロールするプロジェクトである。
3
箇所のダムの内,2
箇所にそれぞれ,An Long
Chrey
水力発電所(最大出力170kW)と Krapeu Truom
水力発電所(最大出力30kW)が設置される計画
となっている(2012年初頭運転開始予定)。2.10.4 KfWの援助動向について
カンボジアにおいてドイツ復興金融公庫(Kreditanstalt für Wiederaufbau: KfW)は,農村開発と保 健を重点分野としている。電力セクターについては,高額な電気料金と電力供給不足について問 題意識を持っており,農村開発の中で南西部の
230kV
送電線プロジェクトを実施しており,その 送電線経路周辺のグリッド拡張を中心に地方電化を行っている。2.10.5 中国の援助動向について
電源開発に関しては,表 2-38にあるとおり,運転開始を控えた
Kamchay
水力発電所に代表さ れる中国の民間企業によるBOT
スキームの大規模水力に関する開発情報が主体である。小水力 などを活用した地方電化計画に関する具体的な情報は得られていない。ただし,Kamchay水力発 電所では,容量の小さい発電機を併設して近傍の22kV
送電線に電力を供給している。他の水力 発電所はすべて,115kV送電線あるいは230kV
送電線に電力を供給する計画となっている。近 年に運転を開始する大型発電所は,そのほとんどが中国の案件であり,カンボジア電力セクター における中国のプレゼンスの大きさがうかがい知れる。送電線開発については,表 2-40のとおり,開発する水力発電所を基幹送電系統(National Grid:
NGD)に接続するために民間企業が BOT
スキームで送電線開発を行なっているプロジェクトがほとんどである。
また,中国輸出入銀行のローンによって
EDC
による地方電化が4
州で行なわれる予定である。2.11 地方電化
RGC
は,地方電化のターゲットを達成するための具体的な戦略と計画である「地方電化促進戦 略計画(Strategy and Plan for Development of Rural Electrification in the Kingdom of Cambodia:SPDRE)
」を省令(PRAKAS)として2011
年11
月30
日に発効した。これは,国際機関の協力により実施された検討結果をベースに,
MIME, EAC, REF
およびEDC
により検討されたものであり,SPDRE
に沿って国家目標である① 2020年までにバッテリー照明を含め村落電化率
100%を達成
② 2030年までにグリッド品質の電気により少なくとも世帯電化率
70%を達成
を達成するために各機関が行動することになっている。以下に,地方電化の現状と
SPDRE
の内容ほかについて記載する。2.11.1 現状と政策
(1)
カンボジアの概要カンボジアの最新の国勢調査結果は,2008年のものである。これによると,1,417の
Commune
と204
のSangkat
の中に14,073
のVillage
が確認されている(表 2-44)。カンボジアの人口を,他の近隣国の情報とあわせて表 2-45に示す。カンボジアの人口は約
13
百万人であり,人口増加率は約1.5%である。カンボジアは人口では東南アジアの中で,少ない方
であるが,人口増加率は平均的なものとなっている。表 2-44 Findings of the 2008 General Population Census of Cambodia
No. Contents Number Remarks
1 Number of Municipality 1 Phnom Penh
2 Number of Provinces 23
3 Number of Districts 159 within 23 Provinces
4 Number of Khans 8 within Phnom Penh Municipality 5 Number of Cities 26 within 23 Provinces
6 Number of Communes 1,417 within 159 Districts
7 Number of Sangkats 204 within Phnom Penh and Krongs
8 Number of Villages 14,073 within Communes and Sangkats
Source: 2008 General Population Census of Cambodia (CMB2008),March 2008
表 2-45 Population Grouth Rate in South East Asia