MRCP は ERCP と同様に,急性膵炎の診断そのものには必須とはいえず,総胆管
結石 (レベル4)
11)や膵管胆道合流異常 (レベル4)
12)など,急性膵炎の原因の診断を目
的として必要となる場合がある。ERCP と比して,乳頭部の操作を必要とせず急性膵
炎の病状を増悪させる危険性がないことから,比較的早期にも撮影が可能である。た
だし,非侵襲的である反面,MRI の項で述べた事項に加え,画像の空間分解能が
ERCP に劣ることや,膵周囲に浸出液の貯留があると画像が不鮮明になることなどの
欠点もある。
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第Ⅵ章 急性膵炎の診断写真 13 Grey-Turner 徴候,Fox 徴候 写真 14 Cullen 徴候
写真 16 colon cut-off sign
写真 15 sentinel loop sign
皮膚出血斑
単純 X-P
写真 17 膵膿瘍単純 CT
CT
写真 18 膵膿瘍造影 CT
写真 19 MRI(T2 強調)
膵壊死+ fluid collection。網嚢内に貯留 した浸出液が high intensity に描出され ており,膵壊死は low intensity であり明 確に判別できる。
MRI
急性膵炎の重症度診断
第 Ⅶ 章
1 重症度判定の必要性
急性膵炎の重症度は様々で,軽症例は自然軽快傾向が強いが,ひとたび重症化する と循環不全,重要臓器不全や感染などの致命的合併症を併発し,死亡する確率が高い
1)2)(疫学の項を参照) 。
急性膵炎の救命率を改善させるためには,初診時に重症度判定(重症化判定)を行 い,死亡率の高い重症例を正確かつ迅速に診断し適切な初期治療を導入すること,場 合によっては高次医療施設への搬送を行うことが重要である。さらに治療の効果を経 時的な重症度判定によって評価することも必要となる。この重要性ゆえ,これまで多 くの施設で 重症度判定基準 の作成・評価が行われてきた。
膵炎重症度判定基準の検討において重要な点は,大部分の医療施設で施行し得る検 査手段を用いていること,来院後早期に判定し得ること(24 〜 48 時間以内) ,経過の 判定が可能で,繰り返し施行し得ることである。
2 重症度判定
重症度の判定には,単一の検査結果を用いるものと,多因子を組み合わせてスコア
リングシステムとして用いるものがある。重症例(重症)の定義については統一され
たものはないが,欧米では死亡例あるいは致命的な合併症を併発した症例を重症例と
し,本邦でも,死亡例あるいは治療が行われないと死亡する可能性が高い症例を重症
例,生存例あるいは保存的療法で軽快した症例を軽症例として解析し,重症度判定基
準の作成検討が行われてきた。
ドキュメント内
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