コンピュータのパフォーマンスと信頼性が低下する原因の 1 つに、NTFS ボリュームのマスターファイル テーブル(MFT)とページファイルの断片化があります。オペレーティングシステムは、MFT とページファイ ルに大きく依存しているので、その断片化によって、通常のファイルの断片化よりも深刻な問題が発生す ることがよくあります。Frag Shield は、システム ファイルの断片化を防止するために開発された業界唯一の テクノロジーです。
Frag Shield は、MFT 断片化の防止ツールとページファイルの設定ツールに分かれています。これらのツ ールを使用して MFT の断片化を防止し、今後断片化が発生しないようにページファイルを適切に設定し ます。
Frag Shield の MFT 断片化防止テクノロジーは完全に自動化しており、InvisiTasking テクノロジーを使用 してバックグランドで稼働します。
Diskeeper の使用 41 また、Frag Shield は、Microsoft が公開しているガイドラインに従って、NTFS ボリュームのページファイル を設定する機能でもあります。
Frag Shield を使用するには、Diskeeper のツールバーにある[Frag Shield] をクリックするか、[起
動]ウィンドウの[ボリューム プロパティ]から[Frag Shield] を選択します。 Frag Shield を有効にす るボリュームを選択して[Frag Shield を有効にする]を選択します。
MFT の保守
マスターファイルテーブル(MFT)は、NTFS ボリュームにある各ファイルのレコードが入っているファイル とみなすこともできます。つまり、ボリューム上のファイルごとに、MFT にファイル レコードが 1 つ存在する ことになります(ただし、例外もあります。例えば、断片化の進んだファイルでは、ファイルを構成する多数 の断片の情報を格納するために、MFT に複数のファイル レコードが必要になることがあります)。NTFS ボ リュームを初めて作成するときに、Windows によって、ボリュームの一部が MFT 用に予約されます。ファイ ルがボリュームに追加されるに従って、MFT に新しいファイルレコードが追加されるので、MFT が大きく なっていきます。ディスクがいっぱいになると、MFT が、元々用意されてあった容量より大きくなることがあ ります。このような場合は、追加のスペースが MFT 用に予約されますが、この新しいスペースは、元の MFT 用スペースの隣になるわけではありません。これが、MFT の断片化の原因の 1 つです。
また、空き領域が非常に尐なくなると、MFT 用に予約されたスペースにファイルが書き込まれ、MFT がこ れらのファイルの周りに散らばっていくことになります。これも、MFT が断片化する原因の 1 つです。
Frag Shield 機能では、可能な場合、MFT を連続した状態で事前に拡張しておけるので、将来 MFT が大
きくなってもファイルの周りに散らばることはありません。
ヒント:システムの初期設定を行う場合(他のコンピュータに配布するシステムの「イメージ」を作成す るときなど)に、MFT を拡張しておくと便利です。
ボリュームを分析したりデフラグしたりするたびに、MFT の空き領域が確認されます。 MFT の使用率が一 定の値を超えると、Frag Shield によって MFT が自動的に拡張されます。
注記:一旦 MFT を大きくすると、ボリュームを再フォーマットしないと、小さくすることはできません。
ページファイルの設定
ページファイルは、コンピュータのメモリに格納するデータを、一時的に保存するためのハードディスク上 の領域です。オペレーティングシステムで物理メモリ(RAM)が必要になると、使用頻度の低いデータが一 時的に RAM からハードディスクに移されます。データは、必要に応じて、ページファイルからシステムメモ リへと、またその逆にコピーされます。この処理のことを、「ページング」または「スワッピング」といいます。
Windows を最初にインストールするときに、コンピュータの物理メモリ(RAM)の量に応じて、ページファイ
ルが作成されます。Windows が、ページ ファイルの初期サイズと最大サイズを決めます。しかし、時間が 経つに従って、このデフォルトのサイズでは足りなくなるため、Windows がファイルを拡張しますが、このと き連続していない状態になることがよくあります。このようにページファイルが断片化すると、オペレーティ ングシステムが、ページファイルからデータを出し入れするのに時間がかかるようになり、コンピュータのパ フォーマンスが低下します。
Frag Shield のページファイル設定ツールは、ページファイルの適切なサイズと、発生した断片化の解消を
設定するツールです。適切なサイズを設定することで、ファイルを拡張したり、その結果断片化されること なく、システムで必要なメモリを利用できるようにします。ページファイルのデフラグは、コンピュータの起動 時しか実行できないので、ページファイルの断片化の予防は特に重要です。
ページファイルの断片化を防ぐ方法の 1 つは、ページファイルが拡張されないように、現在および将来必 要なメモリに見合うサイズを選択し、その値に合わせて初期サイズと最大サイズを設定することです。この
42 Diskeeper の使用
方法の主な欠点は、ページファイルが不必要に大きくなってしまい、ディスクの空き領域が尐なくなる可能 性があることです。
Microsoft では、ページファイルの適切なサイズについて、次のように指示しています。1
「ページファイルの適切なサイズを決めるには、Paging File\% Usage Peak のカウンタの値と Pagefile.sys のサイズとかけ合わせます。 % Usage Peak カウンタは、ページファイルの使用率を 示します。 このカウンタがページファイルの合計サイズの 70% になるか、Memory\\% Committed
Bytes In Use カウンタが 85% になったら、ページファイルの拡張を検討してください。
Frag Shield は、ページファイルの適切なサイズを定期的に計算するために、これらのカウンタを確認しま
す。Frag Shield を有効にすると、ページファイルの使用状況のデータを使用して、その最小サイズと最大
サイズを変更した方がよいかと、どの程度大きくしたらよいかが[ダッシュボード]タブの[ボリュームの状態 と対処法]セクションに表示されます。
非常に大きなファイルを開いたり、一度に多数のファイル開いたりして、ページファイルが拡張されることが あります。その後、オペレーティングシステムがページファイルを小さくします。初期サイズと最大サイズを 異なる値に設定しておくと、必要なときだけディスクの領域が使われることになります。このような場合に、
ページファイルの拡張によって断片化が起こっても、再びページファイルが小さくなると、余分な断片が取 り除かれます。したがって、ページファイルの拡張と縮小も場合によっては便利なことがあり、長期的な断 片化も引き起こしません。
ボリュームを分析したりデフラグしたりするたびに、現在のページファイルのサイズが適切かどうかが調べら れます。現在のサイズが不適切と判断された場合は、[ダッシュボード]タブの[ボリュームの状態と対処 法]セクションに、ページファイルのサイズ変更を推奨する情報が表示されます。
ご使用のオペレーティング システムでのページファイルのサイズ変更について詳しくは、Windows のヘル プやその他のユーザーマニュアルを参照してください。
イベント ロギング
Diskeeper で行われた処理の一般的な情報を Windows のアプリケーションイベントログに記録し
ます。
注意: ロギングの設定をデフォルトのままにしておくと、Windows のアプリケーション イベント ログがすぐにいっぱいになることがあります。デフォルトの設定を変更する方法については、5ペー ジを参照してください。
[イベント ロギング]オプションの表示や変更は、ツールバーの[Diskeeper の設定のプロパティ]ボタ ン をクリックするか、[起動]ウィンドウの[Diskeeper の設定]から、[Diskeeper の設定のプ ロパティ]を選択後、[イベント ロギング]のオプションを選択し、[イベント ロギング]ダイアログボッ クスを開きます。
[イベント ロギング]の一覧から、ログに記録する Diskeeper のイベントを指定します。 次に、[イベ ント ロギング]ページに表示されるオプションについて説明します。
サービスの開始と停止
このチェックボックスをオンにすると、Diskeeper サービスが開始または停止するたびにログに記 録されます。
このチェックボックスは、デフォルトでオンになっています。
デフラグの開始と停止
このチェックボックスをオンにすると、自動デフラグやマニュアル デフラグが開始または停止す るたびにログに記録されます。また、Diskeeper の除外リストに含まれていたか、開けなかった
1 Windows 2000 Professional Resource Kit, Chapter 28 - Evaluating Memory and Cache Usage