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COREX & FINEX 法

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DRI (55)

1) COREX & FINEX 法

  両プロセスは、溶解・ガス化炉の上部にシャフト炉

(Midrex

)

叉は流動還元

(FINMET)

を組合せており、現在、唯一商業化されている方式で、世界で

6

基(*1)が稼動している。

  溶解炉は高炉の下半分を切り取った形の炭材充填層式で、炉内2次燃焼が不 可であるため、炭材原単位が増加して多量の余剰ガスが発生する。

  従って、本プロセスでは、この発生ガスの有効利用(発電など)との組み合わ せが必須となり、設備費が高額となる。(*1); COREX;5基+FINEX;1基  

2)

回転炉床炉

(RHF)

と溶解炉の組合せ

  本事業で推進した固定型溶解炉

(FASTMELT)

方式において、出銑時の安定 なスラグ排出や連続吹錬が出来れば、転炉傾動方式のように出湯・排滓時に炉 体の傾動が必要なく、連続操業が可能で、しかも熱ロスの低減や

DRI

溶解の 面でも有利である。

  また、

FASTMELT

法ではホット還元鉄の使用を前提としており、約

20-30%

の低ニ次燃焼率でも還元鉄の還元率が高いため、溶解炉では高い生産能力が期 待できる。

3-20

  主要な製鉄プロセス

転炉型メルター炉 COREX FINEX

設備の商業化 南ア:Saldanha×1、韓国:POSCO×1、

インド:Jindal×1、中国:宝鋼×2 POSCO(浦項)で開発・商業化 生産能力 16万t/年(推定70-80t炉) 75(南ア)〜150万t/年(中国) デモ基:60万t/年、商業基:150万t/年

(07/5) 設備構成 予備還元炉(RHF)+転炉型溶解炉で溶銑

を製造

予備還元炉(シャフト炉)+溶解・ガス化 炉で溶銑を製造

予備還元炉(流動層)+溶解・ガス化炉で溶 銑を製造

設備費 プロセス概要

設備 生産能力

RHF

O2

N2+カーボン SMP ホット

DRI

傾動型

Lump Ore (8〜30mm)

Non-Coking Coal

Hot Metal

Oxygen PCI

現状:

シャフト炉

R1 R2

R3

Hot Metal Non-Coking Coal

Fine Ore (-8mm)

Oxygen 流動層

PCI

49

(5)-3

取り巻く環境

  現在の世界鉄鋼業を取り巻く環境は、世界的な粗鋼生産量の拡大傾向が続き、

原燃料の大幅な高騰を招いて、資源争奪戦の様相を呈している。特に、高炉メ ーカではコークス用強粘結炭の確保が至上命題になっており、原燃料の値上げ はもとより、原料調達の安定確保が求められている。従って、一般石炭や結晶 水含有の鉄鉱石のように大量に埋蔵され、安価で自由度のある原燃料の使用を 可能とする製造プロセスの開発は、コスト競争力のみならず、将来の重要な技 術開発課題となり得る。

(5)-4 RHF

および石炭溶解炉実験の評価

  本事業は、

”RHF

+溶解炉

の組合せが特徴であり、先ず

RHF

では鉄鉱石は もとより各種製鉄所ダストや高

VM

炭等の造粒

/

還元処理に関する知見を得た。

また溶解炉では、設備制約がありながら、諸問題を克服し、パイロット・プラ ントベースでの安定操業に成功して、当初の目的を達成するとともに、連続化 への道を開くなど、固定型炉の基本コンセプトを確認できた。

(5)-5 今後の展開に関する基本的な考え方

  今後、パイロットプラントから一気に大型商業機へ進むのは設備/操業とも リスクが高く、先ず商業機に至る開発ステップを検討することが必須である。

  他プロセスの商業機までの道程を調べると、溶融還元法(DIOS, HIsmelt),

COREX

法ともパイロットプラント(約

5t

炉)を経て、デモプラント(約

10t

炉)

にスケールアップした後、商業プラントに至っている。

  図

3-31

にダスト処理設備とデモプラントの設置案を示す。

回転炉床炉 還元鉄

溶解炉

・製鉄所ダスト

・鉄鉱石+石炭

O2

炭材

N2 ホットDRI

2次燃焼 副生ガスの

リサイクル

副生ガス ブリケット

       

3-31

ダスト処理設備とデモプラントの設置案

50

(6)

溶解炉パイロットプラント実験における成果

  溶解炉では、大量スラグ下で吹錬の安定化を図るとともに、様々な還元鉄の 使用テストを実施するとともに、還元鉄投入速度を拡大し、良好なスラグ排出 や溶湯加炭を可能にして、固定型炉での安定な操業技術を確認した。

  また、出銑滓中の酸素吹きや炭材・還元鉄の投入を行なう連続吹錬のトライ に成功し、連続化への道を開いた。なお、コールド還元鉄の投入速度は初期目 標を上回ったが、ホット還元鉄の投入は投入系の設備制約もあり、少量のバッ チ投入テストのみに留めた。

  更に、回転炉床炉で作った還元鉄を溶解して溶銑を製造する場合、溶銑中[S]

濃度が高くなることが想定されるため、本設備を利用して溶銑脱硫実験を行な い、効率的に脱硫するプロセスの開発を行った。

  本実験で得られた具体的な成果を以下に記載する。

●  炭材上方投入方式で

[C]>4%

以上、

1450

℃以上の溶銑を安定に製造する技     術を確認した。

●  排滓性の向上には適正なスラグ作りがポイントである。

● 

3.3t

溶湯に対して、

2.0t/h

以上のコールド

DRI

投入速度を達成した。

●  様々な

DRI

銘柄と

90-70%

金属化率の

DRI

の使用を確認した。 

●  週

2

回の間歇操業、待機中のバーナー加熱操業条件下でも、耐火物溶損は      軽微で、溶損速度は比較的低位であった。

51

(7)

溶銑脱硫実験

(7)-1

.目的

  回転炉床炉で製造した還元鉄(

DRI

)を溶解して溶銑を製造する場合、

DRI

中の

S

分、および溶解炉で添加する炭材中の

S

分により、溶銑

S

濃度は高く なる。特に電気炉ダストを原料とした

DRI

を使用する場合には、電気炉ダス ト中の

Fe

分が低いことから、

S

が濃縮して溶銑の

S

濃度は更に高くなるため、

その溶銑を使用する製鋼工程での使用制限や脱硫コスト上昇等が想定される。

このことから、良質な鉄源を製造する本プロジェクトの一環として、高

S

濃度 の溶銑を効率的に脱硫するプロセスの開発を行った。

(7)-2.脱硫方式の選定

  溶銑脱硫法には、粉体インジェクション法、機械撹拌法がある。機械撹拌法 は、溶銑上に添加した脱硫剤を回転するインペラーにより溶銑中に繰り返し巻 き込ませることができるため、反応性が比較的低い

CaO

を主とした脱硫剤を 用いることができるという利点がある。

この機械攪拌法は、その優れた脱硫特性から、近年高炉溶銑の脱硫プロセス として広く採用されている。しかしながら、この方式が溶解炉で製造される高

S

濃度の溶銑の脱硫プロセスに適しているかについての知見はないため、この 機械撹拌方式に着目し、高

S

濃度の溶銑の脱硫プロセスとしての評価を行った。

(7)-3

.プロセスフローの概要

  想定プロセスを図

3-32

に示す。ダストを

RHF

で還元し、溶解炉で溶解し て製造した溶銑は、取鍋に出湯する。取鍋内にて脱硫処理を行った後に、転炉 などの次工程に送られるか、鋳銑機にて鋳造される。

  脱硫処理は、

CaO

を主体とした脱硫剤を溶銑上に添加し、溶銑中に浸漬し た耐火物製の攪拌羽根(インペラー)を回転させて脱硫剤を溶銑中に巻き込ま せることにより行う。

RHF

溶解炉 脱硫 次工程

3-32

  全体プロセスフロー

52

(7)-4

.実験設備および実験方法

  実験は、取鍋ハンドリングの容易さと、改造範囲の最小化の観点から、図

3-33

に示す溶解炉棟内の種湯装入位置にて行った。具体的には、炉前デッキ を改造し、デッキ上に撹拌装置(弊社保有品)を設置した。図

3-34

に装置を 南側から見た立面図を示す。溶解炉前デッキの架構の間に新たに架構を設け、

その上に攪拌装置を設置した。

  実験手順は次のとおりである。

① 低周波炉にて銑鉄(約

5t

)を溶解後、取鍋に出湯する。

② 除滓後、取鍋を取鍋台車に載せ、撹拌装置下に移送する。

③ 脱硫剤を溶銑上に投入する。

④ インペラーを溶銑中に浸漬後、回転させ、脱硫剤と溶銑を攪拌する。

⑤ 処理後の溶銑は、必要に応じて除滓後、鋳銑機にて鋳銑、ないしはインゴ ットに鋳造する。

(7)-5.実験項目および実験条件

  機械撹拌方式を高

S

溶銑に適用するに先立って、通常の高炉溶銑の

S

レベ ルで基本的な特性評価を行った。その後、高

S

溶銑での脱硫特性を評価した。

① 機械撹拌方式の基本的な脱硫特性の評価

② 高

S

溶銑における脱硫特性の把握と評価

  基本的な実験条件を表

3-21

に示す。溶銑量は

4.5t

とし、溶銑の

S

濃度は、

高炉溶銑を模擬した

0.03%

、および

FASTMELT

溶銑を模擬した

0.2%

0.4%

の3水準とした。低周波溶解炉出湯時の溶銑の

Si

濃度は

0.3

%に調整し、脱硫 処理開始時の溶銑温度は約

1450

℃であった。

メルター

炉体

攪拌装置

取鍋

メルター

炉体

攪拌装置

取鍋

メルター

取鍋 取鍋

低周波炉

< 種湯受湯位置 >

スラグバッグ

(除滓)

< 装入位置 >

< 吹錬位置 >

操作デッキ

炉廻りデッキ 鋳銑機

ホイストCL PN

実験位置

3-33

  溶解炉棟内のレイアウトと実験装置の位置 図

3-34

  実験装置の配置

53

脱硫剤は、

CaO-Al

2

O

3系を使用した。インペラーの回転数は、溶銑

1t

当り に投入されている攪拌動力が工業化されている装置における通常の値と同程 度になるように、

180-200rpm

目標とした。

3-21

  実験条件

項目 諸元

溶銑量

4.5

5.0t

溶銑成分 4.5%C−0.3%Si

S:0.03%、0.2%、0.4%の3水準

溶銑温度 処理開始時

1450℃

脱硫剤組成

CaO

Al

2

O

3

追加添加

Al

2kg

(但し、処理前

S=0.2,0.4%

の実験 のみ)

インペラー形状 羽根外径:

500mm

、羽根数:

4

インペラー回転数

180-200rpm

目標

(7)-6

.実験結果  

1)

S

溶銑

  処理前溶銑中の

[S]

濃度が約

0.03%

300ppm

)における脱硫処理中の

S

濃度 の変化を図

3-35

に示す。インペラー回転数の増加、および脱硫剤原単位の増 加とともに、脱硫は進行する。脱硫剤原単位

8.9kg/t

、インペラー回転数

210rpm

において、処理後

[S]

5ppm

まで低下した。

3-35

  低

S

溶銑における脱硫挙動       (脱硫剤原単位

8.0

8.9kg/t

0 50 100 150 200 250 300 350 400

0 3 6 9 12 15 18

処理時間(min)

[S](ppm)

150rpm 150rpm 180rpm 200rpm 210rpm

54

2)

S

溶銑

  処理前溶銑中の

[S]

濃度が約

0.2%

および

0.4%

における脱硫処理中の

S

濃度 の変化を図

3-36

に示す。脱硫剤原単位およびインペラー回転数の増加ととも に、脱硫は進行する。脱硫剤原単位

24kg/t

、インペラー回転数

215rpm

にお いて、処理前

[S]0.19%

から処理後

[S]0.031%

と、高炉溶銑並みのレベルまで脱 硫が可能であることを確認した。

(7)-7

.溶銑脱硫実験における成果

 

FASTMELT

プロセスにより製造される高

S

濃度の溶銑の脱硫方式として、

機械攪拌法を取り上げ、脱硫特性を評価した。その結果、高炉溶銑並みの

S

濃度まで脱硫できること、また溶銑温度についても、転炉などの次工程で使用 する場合に問題のないことを確認した。

3-36

  高

S

溶銑における脱硫挙動

0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 0.30 0.35 0.40 0.45

0 5 10 15 20 25

処理時間(min)

[S](%)

150rpm, 12kg/t 150rpm, 22kg/t 180rpm, 24kg/t 215rpm, 24kg/t 214rpm、24kg/t

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