8.1.
「 る 、
顔による追従を行う。そして、物体が逆
を行う、といった動作である。「速い特徴による動作」というのは、目と顔を同 時に使うことで、物体の追従をおこなう、といった動作を行う。この動作を繰 り返すことにより、人間らしい動作の表現を行う。
8.2. 物体追跡手法
8.2.1. 手法概要
本手法は、1台のカメラと蛍光色のボールを使用することで、ヒューマノイド ビジョンの表現を行う。本手法の流れを図8-2に示す。最初にカメラから入力画 像を取得し、後の画像処理時間を早めるために 4 分の 1 に低解像度する。次に ボールの色情報[13]を用いて、ボールの領域を抽出し、膨張収縮処理[14]によるノ
モデルの作成
6章で得られた特徴を基に、物体が視界の中心に存在する状態かつ眼球追従運 動が可能な範囲内でのモデルを作成した。モデルは図8-1に示すように、簡単な プロセスを経て、動作実行に移る。画像処理によって、算出された速度をもと に、「早い特徴による動作」、「遅い特徴による動作」を行い、表現を行う。前章 から、0〜30 deg/sを「遅い特徴による動作」、30〜40 deg/sを「速い特徴による 動作」とした。
遅い 〜(0 30 deg/s ) (30〜40deg/s)速い
物体の速さ
図8-1 実装モデル
遅い特徴によ 動作」というのは、まず目による追従をある程度行った後 に動き始めたときは再び目による追従
実 実
イズ除去を行ったあ 、ラベリング処理 により確実にボールの領域を抽出す る。そして、ラベリ グの情報を利用して、ボールの重心を求め、画像の中心
と [15]
ン
の によって、速度を判定し、移動すべき角度の量を算出 こ 送信して動作させる。以上の処理を取得される画像ご と
図8-2 処理の流れ
物体が映っているかとい うことである。映っている物体の大きさ、形の特徴を指示する。大きいもの、
の いうように指示をしてやる。その際、大きさや丸さな の す特徴パラメータを使うことでボールの位置を割り出
。 座標と 差を求めること する。 れをロボットに
に繰り返すことで、ヒューマノイドビジョンの表現を行う。
8.2.2. 特徴パラメータの計算
ラベリング処理により、連結成分に異なった番号をつけることによって個々 の連結成分に分離した。この処理によって、各連結成分の特徴を調べることが できる。ここで特徴とは、言い換えれば、どのような
解像度を1/4にする 色領域抽出 膨張収縮処理
ラベリング 特徴パラメータの算出
角度の算出 画像の取得
命令の送信
丸いも 、四角いものと ど、そ 物体の形状を示 すことができる[15]
代表的な特徴パラメータとして、面積、周囲長、円形度、重心がある。本手 法では、面積により、一定以上の領域をボールの領域をとし、ボールの領域と された連結成分のみ、重心の値を返すようにした。面積と重心の特徴パラメー タの計算方法を下記に示す。
【面積】
物体に含まれる画素数を計算する
【重心】
連結成分の黒の画素の位置
(
xi,yi)
(
i =0,・・・・・・,n−1)
の平均値∑
⎟, i
i y
x n
⎠
⎜ ⎞
⎝
⎛
∑
−=
−
=
1
0 1
0
1
1 n
i n
ni (8-1)
を求める。
図8-3
図8-9 では雑音領域とボール領域があったが、図 8-10ではボール領域のみを 抜き出すことができた。ラベリング処理により、ボール領域以外の雑音が完全 に除去できたといえる。
最大面積領域の抜き出し
図8-4 重心の求められた画像
これらの処理によって、得られた画像を図8-4に示す。わかりやすいようにボ ール領域はラベリングの値をそのまま使用し、ボールの周囲と領域の重心のみ を 0 で塗りつぶした。これからわかるようにボール領域の重心が確実に求めら れていることがわかる。
8.
徴パラメータをもとめることによって、重心が求まった。本手法では、重 心の値から実際に必要な角度を算出している。
れだけ離れていて、何度動かす必要 があるかどうか確認するため、以下のように図8-5をカメラが0度傾いている(正 面を向いている)状態で画像取得したもの、図
が右に10度傾いている状態で画像取得したものとして、ボールの重心の座標が どのくらい移動しているか確認をおこなった。尚、カメラからボールの距離は 追跡運動解析時と同じ1mとした。
2.3. 角度の算出 特
そこでまず、中心からボールの重心がど
8-6 は図 8-5 を基準としてカメラ
図8-5 0度傾いた状態
図8-6 10度傾いた状態
画 像 の 左 上 端 を 原 点 と し て 図 8-5 に お け る ボ ー ル の 重 心 の 座 標 は 、
(x )=(173,170)であり、図8-6におけるボールの重心の座標は(x,y)=(223,170)であ こ 、カメラが 10 度傾いたときボールの重心は 50 ピクセルず れ
ることが可能なことを示してい る
,y
った。 のことから
るということがわかる。また、逆に言えばボールが 50 ピクセルずれたとき、
カメラを10度傾ければボールを中心に持ってく
。よって、これらからボールをカメラの中心にもってくるのに必要な角度は 以下のような式(8-2)によって求められる。
( )
5 80 2× −x
(8-2) 式(8-7)において、2 倍をしているのは、画像処理の途中で縦に 1/2、横に 1/2
低解像度化しているためである。これによって、物体が移動したときにカメラ の必要な移動量を求めることができる。
8.3. 動作結果
これまで説明してきた手法について実際に動作確認をおこなった。ボールは 今まで同様に蛍光色の緑を使用し、人が任意に速度を一定に保って、なるべく 上下に動かかないように中心から左右どちらかに1回往復運動をおこなった。
図8-7 動作確認の様子
図8-7 0〜30deg/sの表現
図8-8 30〜40deg/sの表現
動作結果を連続画によって、図8-7、図8-8に示す。これらから表現の違いが 見て取れる。
8.4. 考察
図8-7、図8-8からもわかるように、随従眼球運動の可能な速度において人間 らしさを表現することができ がゆっくり動くことに関 しては、あまり問題は無いと感じたが、 体が速く動いたとき、プログラムの 処理の仕方があまりよくないのでコマ送 のような不安定な動きが目立ってし まい、人間のようなスムーズな動きまで表現をすることができなかった。また、
物体の速さに関係なく、ボールを中心にもってくるようにしているので、物体 が速くなるほどに人間のように視界の範囲内に収めておけばよいというような
た。動作に関しては物体 物
り
あいまいさも表現できると、さらに人間らしさが増すのではないかと考えられ る。
やはり、YAMATOが動作を実行している時に画像処理をしてしまうことがい
いのではないかと思われる。現在の処理では、YAMATOが動作を行っていると きには、何も処理を行っていないため、YAMATOが動作を行っているときに画 像処理をすべて行ってしまい、すぐに動作にはいれるようにする必要があると 考えられる。