2013/7/26
具体的に管理栄養士が できることは、なに ?
症例①
• 79
歳 男性 要介護度5
•
進行性核上性麻痺•
低栄養・体重減少•
摂食機能低下ケアカンファレンス
2013/7/26
「梨を食べさせたい」
by息子
『何か食べたいものはありますか?』
⇒思いに寄り添う
「おかゆが食べたい」
byご本人
• 79
歳 男性 要介護度2 入院中•
胆嚢炎による脂質制限食1600kcal
脂質20g
•
脳梗塞後遺症により、左麻痺 軽度嚥下障害あり•
ケアマネより、本人及びヘル パー対象に食事指導の依頼症例②
入院中から在宅までの流れ
退 院
ご本人 在宅訪問チーム ケアマネージャー
ホームヘルパー2社
退院時カンファレンス
病院栄養士
ご本人 管理栄養士
ハッピーリーブス 病院
在宅
在宅でのかかわり
訪問介護(ヘルパー)や デイサービスとの連携
料理レシピ 献立の組み合わせ
鈴木 ○○ 献立例
①
② 小さじ2
③ 納豆・ねぎ 納豆 1パック
④ 南瓜の煮つけ 南瓜(冷凍可)
砂糖 小さじ2
⑤ みかん ①300~350g ②180g ③60~100g
⑥牛乳 ④80~100g ⑤50g ⑥100~150g
45 目安量 概量 g
50 M1個
10 おかゆ
卵入り味噌汁
料理の組み合わせと重量目安
300 備考 材料
50
合 計
50
30
1杯 150
みかん 大1個
朝 献 立
6
761 70 無脂肪牛乳
味噌 野菜
ブロッコリー 卵
ねぎ・たれ 適宜
④根菜類か
煮物 ③
主菜
④ 根菜・芋
の煮物
① 主食
② 汁 (具
沢山)
⑥ 乳製品
⑤ 果物 菓子 ねぎの代わりにも
み海苔でも可
2013/7/26
配食弁当との連携
•
入院前のお弁当お粥大盛 おかず常食
600kcal
脂質20g
エネルギー制限食 お粥大盛
400kcal
脂質10g +果物、乳製品
デイサービスとの連携
卓上ミキサー
今日は何を 作りましょうか
寒いから 鍋がいいな~
ヘルパーとの連携 買い物に同行
0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4 4.5
2010.12 2011.1 2011.4 2011.7 2011.10 2012.1 2012.5 2012.9
アルブミン t-bil
入院時 退院時
退院後の経過(アルブミン・
T‐BIL
)0 10 20 30 40 50 60
2010.12 2011.1 2011.4 2011.7 2011.10 2012.1 2012.5 2012.9
体重 GOT
入院時 退院時
退院後の経過(体重・
GOT
)「すきやの牛とろ丼が終わってしまってザンネン・・・」
『何か食べたいものはありますか?』
⇒思いに寄り添う
「豚とろ丼の出来上がり!!」
2013/7/26
どうすれば、管理栄養士が 訪問できるの?
•
介護保険の居宅療養管理指導を利用•
訪問する管理栄養士は、 居宅療養管理指 導で訪問している医師の指示とその医療機 関との契約が必要•
月2
回までは介護保険での訪問可能• 1
回あたり530
円の自己負担金•
利用限度額の枠外サービス間接訓練
直接訓練
経口摂取への道のり
<
ハイリスク ハイリターン
顔の見える食支援チームにより
看 護 ヘルパー 師
歯 科 衛 生 士 栄養士
歯科医師 主治医 介 護 施 設 職員
ケ ア マ ネ ージャー
ご家族
PT・OT ST 配食弁当
福祉用具
ソーシャル ワーカー
ローリスク
ハイリターンへ!
腕と腹の見える食支援チームにより
ご清聴
ありがとうございました!!
私の活動母体であります《元気なお口研究会 まほろば》という歯科衛生士の組織をご紹介させ ていただき、その活動を通して本日のテーマ「活 動で見えてきたこと」についてお話できればと思 います。
また、経験を重ねるうちに見えてきた問題点を
「まほろば」なりに解決してきた方法にも言及し ています。
もちろん、解決の方法は他にもあるはずですし、
地域性もあることでしょう。
「まほろば方式」がベストというわけではありません。
さて、本日、皆様方に最もお伝えしたいことです。
「まほろば」の活動から見えてきたこと。
それは、エキサイティングで、とても魅力的な「デ ンタル豊穣の海」の存在です。
このスライドは氷山をイメージしています。
現在の在宅の歯科介入は氷山の一角です。
ニーズは多職種のフィールド(水面下)にありますか ら、多職種との信頼関係を構築していかないと見え てきません。
「食べることで連携する多職種」が集まる食事現場に歯科も介入していくことが大切です。
また、「食べる現場」のご家族や、介護職の不安軽減をしていくのは歯科専門職として当然のこと です。
もちろん、歯科からの情報発信、PR も大切です。
今日のお話の中の問題点は、すべて、多職種連携、ニーズの掘り起こしにつながっていると確信 しています。
また、まほろばの活動は、在宅慢性期が最も多く、一部、回復期、稀に亜急性期が対象です。
では、お話進めて参りたいと思います。
平成10年頃より歯科医師と訪問歯科診療 の現場を体験し、歯科診療のみならず、口腔ケ アのニーズの高さ、必要性を実感してまいりま した。
当時、私は、歯科医師の訪問診療に同行し、口 腔清掃を中心としたケアを手探りで始めてお りました。
お気の毒なお口にたくさん出会いました。
驚きましたことに、これらの方は、訪問看護や
決して一部の介護不足、特殊な方ではありません。
当時、歯科の問題領域が、ケアプランから抜け落ちていたのです。
お口の問題は、ご本人が訴えられない場合、身近な人が気付かないと放置されてしまうの でしょう。
ひとつ、問題が見えてきました。ニーズは確実に存在します。
しかし、多職種の方には、中々、お口の問題を発見し、歯科に繋ぐことができません。
ケアマネージャーはじめ、在宅、多職種の方が、お口を見て、食事を見て、ニーズを歯科 に繋いでいただけば、逆に、これら高齢者と我々、歯科の扉は開かれるのです。
まずここに着目しました。
その後、歯科衛生士の単独訪問に移行してまいりましたが、少しずつ、周りを見回すゆと りも出てきました。
例えば、お食事のご様子、その日その日の会話の弾み方、また、ご本人やご家族の思いな どです。
歯科医師の訪問時には、普段の表情はなかなか見せられません。
在宅滞在頻度が違いますから、こういった「仲良し度」は私たちに有利なのです。
そして、このような現場で、歯科衛生士が、どのように関わり、どのような支援ができる のかを考えましたとき、私たちは「まほろば方式」という活動形態にたどり着くことにな りました。
歯科医師の訪問診療とは別の、口腔ケア専門職として、自立した歯科衛生士のグループを 目指したのです。
生活の場において、より一層、寄り添った歯科的ケアを、継続して提供できるシステムで あると考えたからです。
この新しい歯科衛生士の職域はエキサイティングで、とても魅力的に思われました。
また、多職種との協働の機会が増え、衛生士の職域が大きく広がりました。
私たちは、地域の歯科医師と協働しながら、在宅や こ れらの施設を訪問しています。
介護保険、医療保険での活動が大半ですが、デイサー ビスや、老健、地域包括支援で施設サービス・保健サ ービスのお手伝いをすることもあります。
また、在宅でかかわっていたご利用者が余儀なく入 院されるような場合、環境が許す限り、追いかけて病 院にまで訪問します。
病院側に、今までの歯科の関わりと状況を情報提供することは言うまでもありません。
私たちの「医科歯科連携の原点でした。」
例えば、「退院したら義歯を使えなくなっていた」あるいは「食べられなくなった」「胃 瘻で退院した」等の入院後の食のトラブルはよく聞きます。
しかし、歯科の支援が在宅から、ご利用者の移動先までつながることで、退院後の食のト ラブルは最小限に止められます。
そんな症例を一つご紹介しましょう。
この方は、3 週間ほど入院されて自宅に戻られた 時には義歯を使えない状態でした。
入院前にはご家族と普通食を召し上がっていた方 です。
入院中に食が進まず、義歯は外され、食形態はペ ーストにまで落とされていました。
入院先の医療的なかかわりの中で、認知症の関係 障害による食のBPSDの典型例でした。
この様な事例は歯科でいつも話題にされます。
しかし、歯科から医科への働きかけはなされていたでしょうか?
皆さんが在宅で介入していた方が入院やショートステイされた場合、退院まで介入を中断 されるのでしょうか?
病院に訪問までは無理でも、義歯の使用状況や、食事状況等は他の歯科情報と共に移動先 に提供することは必須になります。
この継続した支援があって、特に認知症をはじめ疾病を抱える高齢障碍者の方の「食」が 守られます。
話を戻しますがこの方は、退院時に初めて歯科がかかわりました。
歯科医師が義歯の状態、顎堤、粘膜の状態を診断し、義歯調整だけで処置を終え、噛むこ とを思い出していただくための義歯使用トレーニングの指示があり、多職種と一緒にかか わりました。
約、1 ヶ月後、幸いに、入院前の食生活に回復されました。
このケースの場合でも、入院中に歯科の介入があれば、ご本人の食思低下の対応も検討し やすく、病院側に義歯使用の必要性の理解も得られ、ひいては、摂食対応改善・栄養も確 保をされ、機能低下や廃用などの問題は生じなかったでしょう。
続いて、まほろば活動の基本についてのお話しです。
● ず~っと奥深い!?歯科医師との信頼関係です。
余談ですが、今や、歯科衛生士の職域が医療や介護 現場に広がっています。
病院や介護施設で働く衛生士がかなりの数になってい ます。
中には、外部の歯科医師の協力を得られず、歯科医師 不在のケアをする衛生士たちがいます。
清掃ケアや嚥下リハはできるでしょう。
しかし、咀嚼・義歯の支援が受けられないのです。
「まほろば」は歯科医師との連携があって成り立ってきた組織です。
私たちにとって、同職種連携が容易にはかれ、相乗効果で食支援できる「まほろば」の立 ち位置はとてもラッキーな選択でした。