︐Jr
・ ‑ ‑
TS.
︐
海 外 (出所) 金融情報システムセンター『平成
3
年版、金融情報システム白書j1 9 9 0
年、p . 7 1 .
替、円建送金、輸出入取引代金、為替売買に伴う円代金の決済等)にかか る参加銀行の支払指図の交換を行い、その支払額、受取額を集中計算し、
その差額を日銀当座預金を通じて決済する制長」であり、東京銀行協会が これを運営している。
為替円決済制度は、従来は参加行がペーパー・ベースで支払指図書交換
9
)日本銀行レポート『金融の自由化・国際化の下でのわが国決済システムの動向j1 9 8 9
年5
月、p . 1 5
第
2
章 国際金融情報ネットワークとリスク管理4 9
を行っていたが、1 9 8 9
年3
月以降、日銀ネットを利用したエレクトロニッ ク・ベースの支払指図の送受信が可能となった。(2) アメリカの電子決済システム
アメリカの主要な電子決済システムとしては、第
1 0
図に示きれるように オンラインのワイヤー・トランスファーとして、銀行聞の大口決済用のFed Wire
(連邦準備通信システム( F e d e r a l R e s e r v e Communication S y s t e m )
の略称で全米1 2
の連邦準備銀行聞の資金振替を円滑に行うことを目的としたシステム〕や超大口の国際金融取引決済用の
CHIPS
(チップス はr C l e a r i n gHouse I n t e r b a n k Payment S y s t e m J
の略称で全世界のド ル建国際取引の約90%
を処理しており、ニューヨーク手形交換所協会の正 会員1 1
行が管理・運営している〕がある。またオフライン中心のものとしては、小口決済用の自動手形交換システ ムとしての
ACH
(自動手形決済システム(AutomatedC l e a r i n g H o u s e )
の略称で磁気テープを利用した小切手交換システムがある。CHIPS
はユーロダラー取引の決済をニューヨーク所在の銀行間で行う ものであり、円決済とドル決済の差異はあるものの、日本の外為円決済制 度に相当するものである。CHIPS
での決済の約80%
はSWIFT
を通して の支払指図により行われていたとの推計もあるo2 SWIFT
とCHIPS
を使用した国際電子資金移動実際に
SWIFT
とCHIPS
を使用して異なった国に住んでいる銀行顧客 聞の国際電子資金移動を例示したのが、第1 1
図である。決済手続は次のよ10) 金融情報システムセンター編著『エレクトロニック・バンキング
J
金融財政事情研究会、1 9 8 6
年、 pp.2 8 ‑ 4 1 .
11) R. V. Carlone, Elecfro咋icFunds Transj汐, United States General Accounting Office,
F e b . 1 9 8 9
, p.3 .
グローパル経済下の内外金融のリスク管理
5 0
米国の金融決済システム
ACH
手 形 交 換 所 一
l l a
‑
‑
ニ斗ニユニ.
号│
第
1 0
図(海外)
隔
1也
証券金融ディーラー
銀
行
郵 送
銀 行 自動振
(小切手・手形l
!
I込 引 落I(外為取号i し 干
( 企 業 ・ 個 人 取
(現金) (振込・振替
: l
L J
客 顧 ( = ー オ ン ラ イ ン 接 続 、
一・ー・ーオフライン J
(出所) 金融情報システムセンター『昭和田年版、金融情報システム白書j1987年、 p.
1 6 6 .
第
2
章 国際金融情報ネ yトワークとリスク管理5 1
第1 1
図SWIFT
とCHIPS
を使用した国際電子資金移動London New York
輸 一 一
j
③ S.W.I.F.T.
E J
州 連 一 一
ム ム 冊 一 一 輪 ⁝
(出所R.V. Carloan,
o p .
αt .
, p. 12.うに行われる。
①イギリスの輸入業者はドル建で支払う契約でフランスの製造業者に商 品の注文をする。
②商品受領後、イギリスの輸入業者はロンドンの銀行にフランスの製造 業者の取引しているパリの銀行に送金するよう依頼する。
12) R. V. Carlone,
o p .
αit., pp. 10‑13.5 2
グローパル経済下の内外金融のリスク管理③ロンドンの銀行は
SWIFT
システムを使用して、ニューヨーク支庖に 製造業者の取引しているパリの銀行に送金するよう通知する。④電子資金移動は
CHIPS
システムを通して、フランスの銀行のニュー ヨーク支庖に対して行われる。⑤フランスの銀行のニューヨーク支屈は、パリの銀行(支庖)に
SWIFT
を通して支払いの受領を通知する。⑥パリの銀行はフランスの製造業者に支払いを行う。
3 SWIFT
とFedWire
を使用した国際電子資金移動次に
SWIFT
とFedWire
を使用した国際資金移動の例が第1 2
図であ る。この例は第1 1
図の例に対して、ロスアンゼルスの輸入業者がパリの製 造業者に支払いを行うトランザクションを除いて他の条件は同一である。支払いは次のような手順で行われる。
①ロスアンゼルスの輸入業者は、商品受領後パリの製造業者にドル建で 支払いを行うようロスアンゼルスの地方銀行に指示する。
② Fed Wire
に電子的に結びついているロスアンゼルスの輸入業者の取 引している地方銀行は、その地域を受持つているサンフランシスコ連邦準 備銀行に、資金移動メッセージを送る。③資金移動メッセージは、自動的に
FedWire
によりサンフランシスコ 連邦準備銀行からニューヨーク連邦準備銀行に引継がれる。④資金移動メッセージは、
FedWire
とSWIFT
システムに結びついて いる製造業者の取引しているパリの銀行のコルレス先のニューヨークの銀 行に送られる。⑤コルレス銀行は
SWIFT
システムを使って製造業者の取引している13) R. V. Carlone,
o p . c i t .
, pp. 14‑15.第2章 国際金融情報ネットワークとリスク管理 53 第
1 2
図SWIFT
とFedWire
を使用した国際電子資金移動Califomia
J
瓦 い /
T J
⑥(出所) R.
v . C a r l o n e
, ot.c i t .
, p.1 4 .
New York
パリの銀行に、フランスの製造業者へ支払いをするよう通知する。
⑥支払指図は製造業者の取引しているパリの銀行に受け取られ、資金は フランスの製造業者にとって要求しだい利用できる。
V SWIFT I I システム 1 SWIFT 1
からSWIFT
Ilへの展開まず 3 5
万件/日のトランザクション取引量を想定して開発きれた当初の5 4
グローパル経済下の内外金融のリスク管理SWIFT
(今後はSWIFT1
と呼ぶ)は、増加するトランザクション量に 対応するため、システムの処理能力向上を図ってきた。そして1 9 8 1
年に当 初のシステムをレベルアップした抜本的なシステム更改を目指すSWIFT
1 1
プロジェクトが発足した。このプロジェクトは直接的動機としてトランザクション(取ヲ
1 )
量の増 加に対応したものであったが、従来の機能拡充と新機能付加により質的改 善を図り、従来の取引量拡大に見合う容量と新サービス(アプリケーション)提供への能力を持ったシステムを構築するものであった。当初1
9 8 7
年3
月から1 9 8 9
年4
月の間に、順次、国ごとにSWIFT1 1
に移行する予定であったが、その後開発が遅延し、一時はプロジェクトそのものが中止され そうになった。
しかし関係者の努力により
1 9 8 9
年末、一部金融機関による試行が開始さ れ、1 9 9 0
年5
月から欧米の一部銀行から順次SWIFT1 1
に移行し、6
カ国3 6
金融機関(日本の金融機関は含まれていない)が試行を行い、1 9 9 1
年10
月には日本の国内銀行も移行した。現在ピーク時には1日 1 4 0
万件のトラン ザクションが処理されており、容量も限界に近づきつつあり、1 9 9 2
年5
月 の全面的SWIFT1 1
移行から、さらに新システムへの移行に向け作業が続 けられているところである。2 SWIFT 1 1
の概要SWIFT 1 1
の特徴は、処理能力増大に加え、パッチ的データ伝送機能の 追加、メッセージ照会機能の拡張、送信記録蓄積期間の延長に関する制約 の緩和等のオンライン処理能力の強化が指摘されているが、その概要は次1 4 ) r
金融情報システム白書J 1 9 8 8
年、1 9 8 9
年、1 9 9 0
年版。1 5 ) r
平成3
年版金融情報システム白書J 1 9 9 0
年、 p.1 4 1
第2章 国際金融情報ネットワークとリスク管理 55
のとおりである。(その後大幅に変更された点については脚注目を参照のこ と)。
(1) ネットワーク・アーキテクチャ
SWIFT 1
はオベレーティング・センター中心の集中化されたネット ワーク・アーキテクチャで構築きれていたのに対して、SWIFTI I
は分散 イじされたモジュラ一方式のネットワーク・アーキテクチャにより構築され るのが特徴である。SWIFTI I
は第1 3
図のように4
層構造を持っている。すなわち第
1
層はSystemC o n t r o l C e n t e r ( S C C )
に設置されるSystem C o n t r o l P r o c e s s o r ( S C P )
であり、第2
層はS l i c eP r o c e s s o r ( S P )
、第3
層はR e g i o n a lP r o c e s s o r ( R P )
、第4
層はL o g i c a lTerminal ( L T)
第
1 3
図S y s t e mNetwork A r c h i t e c t u r e D i a g r a m
無人
一 一 ノ / 凶
calTenninal Level ( 叩 / (出所)SWIFT
発行N e w s l e t t e r
、全銀協rSWIFTI I
プラニング・ガイドj56 グローパル経済下の内外金融のリスク管理
で、各層は
H y p e r ‑ n e t w o r k( S C P ‑ S P )
とS l i c e ‑ n e t w o r k( S P ‑ R P )
の2
つのネットワークにより結合きれている。SCP
はシステム全体のコントロール機能とモニター機能を果たし、SWIFT 1 1
の要といえる。SCP
はシステムのセンタ一機能を持ち、必要に 応じてパックアップ体制を稼働させることが可能で、ある。SP
はSWIFT1
のオベレーション・センターでのデータ処理機能の大 部分を担当することになる。SP
は主としてトランザクションを送受信し、これをデータとして蓄積し、後に検索できる機能も保有している。
RP
はSWIFT 1
のRPC
(リージョナル・プロセッサー)と機能的に 同等のものであるが、RP
には2
日間のデータ蓄積機能が付加されている。RP
は加盟行から受信したトランザクションの有効性検証、入出力記録の 蓄積、送信すべきトランザクションを待ち行列に入れて伝達する役割を果たす。
LT
は加盟行の使用目的や利用度に応じて選択可能で、、RP
を通じてシス テムと結合され、ハードウェアに依存しない理論的ターミナルとして設計 きれている。(特定のRP
と通信ネットワークを結びつけるのはCP
であ る)。ところで
SWIFT 1 1
は、SCP
とSP( S P
とSP
の場合も含む)が光 ファイパーにより結合されたH y p e r ‑ n e t w o r k
である。SWIFT 1 1
の構造 は第1 4
図に示しであるが、将来トランザクション量が増加した場合、この ネットワークにSP
を増設し処理能力を上げることができる拡張的なもの で、固定的なSWIFT1
とはシステム構築概念が大きく異なっている。ま た新しいアプリケーション導入の場合、SP
にA p p l i c a t i o nP r o c e s s o r
を16) S. W. 1. F. T発行、 AS. W. 1. F. T. Overview, ot.
c i t .
pp. 24‑28.,梅沢邦明、前掲論文、pp. 55‑59.
r
金融情報システムJ
No.62、1989年5月、 p.90参照。第2章 国際金融情報ネットワークとリスク管理 57
第
1 4
図SWIFT I I
の構造RP RP RP RP RP RP (出所)
SWIFT
発行N e w s l e t t e r .
追加して新機能を付加することができるようになっている。
(2) 機能上の改善点
まず第
1
に検証機能がメッセージ・フォーマット、コードワード、ブラ ンチ・コードやアドレスなどへも拡充された。また4
カ月間、システムで 処理された全トランザクションが蓄積され、遡って検索可能となった。第
2
に検索できる人は当事者の送受信者に限定され、安全性とプライパ シ一保護を図っている。またユーザーからの正式依頼がある場合のみSWIFT
の検査人が検索を行フことができる。さらに暗号化によりデータ の機密が守られている。第
3
に送受信者双方に当該メッセージの優先順位や進行状況をモニター し、コントロール(この場合取消しを意味)できる機能が加わるようになっ た。第