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インスリンと以下の内服薬を併用することにより、よりよい 血糖コントロールが得られる場合があります。
持続型インスリン+メトホルミン・チアゾリジン・α-GI・
SU
薬/
グリニド 強化インスリン+メトホルミン・チアゾリジン・α-GI混合型インスリン+メトホルミン・チアゾリジン・α-GI・(
SU
薬/
グリニド)A.
インスリンの投与量を自己調節されている患者さんが おいでます。どのような基準でご指示をなさるのでしょう か?
Q.
A.
BOT
を導入した際に、空腹時血糖が下がるまで、2単位 ずつ自分で増量して頂くことはあります。1型糖尿病や、インスリン依存度が大きい2型糖尿病の 方で、血糖変動が非常に大きい場合に、1-2単位の調整 を指示することはありますが、基本的には、固定単位数で のインスリン投与をしています。
Q.
・血糖値に関して低血糖の値ですが、危険な値のくわ しい情報がわかりません。どの値でどの様な症状が出 て、どの様な対処が必要なのか教えて下さい。
・低血糖の身体に及ぼす影響について教えて下さい。
低血糖とその症状
度々、低血糖を経験すると、警告症状が発現する血糖閾値(通常
60 mg/dl
くらい)が40 mg/dl
くらいまで低下し、意識障害が起こる血糖レベル(50 mg/dl)
を下回る。そのため、警告症状なく、意識障害をきたす。頻脈・顔面蒼白・冷汗・手指振戦など
無気力・倦怠感・計算力減退・
異常行動・意識障害・消失など 中枢神経症状
交感神経症状
無自覚性低血糖
1)中枢神経の後遺症を生じる可能性。
2)全死亡率の増加に関係している可能性。
3)網膜症悪化との関連。
低血糖の身体への影響
1)中枢神経の後遺症
→
身体的に永続的な障害を生じる低血糖遷延時間:第三者が、患者本人が健在であることを確認した最後の時間から、病院へ到着するまでの時間
(綿田ら)
糖尿病罹患歴が長く、体重の多い、HbA1c 8-9% 台の比較的コントロール不良の糖尿病患者に対して、
低血糖や体重増加を誘発し、HbA1c 6.0%以下を目指すような強化療法は、心血管病変は減少傾向に なるかもしれないが、総死亡も増やしてしまう可能性がある。
2)総死亡率の増加に関係している可能性
10251人 11140人 1791人
62歳 66歳 60歳
8.1 7.5 9.5
<6.0% ≦6.5% <6.0%
10年 8年 11.5年
ACCORD ADVANCE VADT
人数
平均年齢
前HbA1c 目標HbA1c
観察期間
罹病期間
後HbA1c 心血管病変 細小血管症
死亡率 重篤低血糖
体重変化 +3.5kg +0.4kg -0.1kg -1.0kg +8.2kg +4.1kg
10%減少傾向 6%減少傾向 13%減少傾向
6.4% 7.5% 6.5% 7.3% 6.9% 8.4%
14%減少傾向 変化なし
22%増加 7%減少傾向 7%増加傾向
3.5年 5年 6.3年
7-7.9% 各国基準 8-9%
16.2% 5.1% 2.7% 1.5% 21.1% 9.7%
77.3% 55.4% 40.5% 24.1% 85% 70%
インスリン
前体重 94kg 78kg 97kg
有意差なし ACCORD のみ
有意差あり
3)網膜症悪化との関連
● 糖尿病治療開始後半年~1年くらいの初期に一過性に網膜症が悪化する症例 がある。
その危険因子
治療開始時の
HbA
1c高値最初の6カ月での急激な
HbA
1c改善すでに網膜症を有する症例 高血圧合併例など その機序
網膜血流量の減少 血管径の狭小化 血小板凝集能の亢進 低酸素など
● 低血糖により、網膜出血が発症・増悪する頻度は、10-20%。
血糖コントロールの悪い、網膜症症例には、低血糖を生じない、ゆっくりとした 血糖コントロールを行う。目安は、
HbA1c
の低下: 0.5 % /
月1) 経口ブドウ糖摂取
10gブドウ糖 (グルコレスキューなども有用)を経口投与する。
2) ブドウ糖液の静脈内投与
50%ブドウ糖液20ml以上を経静脈的に投与する。
3) グルカゴン注射
1バイアルを筋注(できない場合は皮下注)。
低血糖とその対処法
低血糖の頻度が多く、薬局でブドウ糖をお渡しすること が多い場合、血糖コントロールについて
Dr
と相談されて いるか心配に思うことがあります。Q.
A.
低血糖を起こさないような血糖コントロールが重要です。
診察の際に、低血糖を生じていないか、また、低血糖の 危険性などに関してお話をしていますが、十分でない可 能性もあります。
低血糖の頻度が多いことを主治医に相談しているかを 聞いていただければと思います。
過去にお薬をのんで、低血糖になったことがあり、自 己判断で服薬調整される方がおいでになると思います。
どのように対応しましょうか?
Q.
A.
低血糖が頻繁に生じる場合は、薬剤の調整が必要 ですので、いつ、どのような症状が出現し、ブドウ糖 摂取で回復したか、などを主治医に必ず報告してくだ さい。
HbA1c
が9
~10
%と高い患者に、どの様に(例えば0.5
%/
月ずつ)下げればいいのかの基準はあります か?Q.
A.
網膜症(特に既に進行した)が存在する場合は、
HbA1c
0.5%/
月を目安に、また、低血糖を生じないように血糖コントロールすることが重要です。
Q.
血糖値に関して高血糖の値ですが、危険な値のくわし い情報がわかりません。どの値でどの様な症状が出て、どの様な対処が必要なのか教えて下さい。
A.
いくつの血糖値が、危険値であるという明確な数値は ありません(低血糖のような)。ただし、血糖値の数値に よらず、以下の場合は、速やかな治療が必要です。
・尿ケトン体が陽性の時
・脱水症状が強い時
・意識障害を伴う時
・感染症などの他疾患を併発している時
(シック・デイ時)
原因検索と輸液・インスリン治療が必要です
シック・デイの時の内服薬服用について。
Q.
感染症 ストレス
疼痛
誘因 症状
発熱 下痢 嘔吐 食欲不振
水分喪失
Na
+喪失K
+喪失Cl-
喪失H+
喪失HCO3-
喪失補給不足 血漿浸透圧上昇 低ナトリウム血症
低カリウム血症
代謝性アルカローシス 代謝性アシドーシス
糖質摂取量の減少 脂肪分解の増加 ケトン体増加
インスリン抵抗性増悪 高血糖
インスリン注射 低血糖 経口血糖降下薬
シック・デイ時の病態
主治医に連絡すべき症状
① 嘔吐、または下痢がはげしく半日以上続くとき
② 食事摂取が不可能なとき
③ 高血糖と尿ケトン体陽性が1日以上持続するとき
④ 高熱が2日以上持続するとき
⑤ 短期間で著しい体重減少がみられるとき
⑥ 口渇、多飲、多尿などの症状、あるいは尿量の減少
シック・デイ時の内服薬の調整
食事量 薬の量 通常量 通常通り 半分程度
1/2
に減量とれない 内服中止
通常通り 内服中止 内服中止
薬の量
SU
薬・グリニドα-GI
・ビグアナイド チアゾリジン超持続型インスリン
(基礎インスリン)
食事摂取状況によらず、通常通り
(血糖値
80mg/dl
以下では、30-50%
の減量)超速効型インスリン
(追加インスリン)
食事量×インスリン基本量 インスリン基本量の30%+