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RT ミドルウェアと視覚数理モデルの親和性

3. HI-brain の開発方針

3.3. RT ミドルウェアと視覚数理モデルの親和性

OpenRTM-aistはRTミドルウェアと呼ばれる,ロボットシステム開発用ミドルウェア

規格に従っている.ロボット開発では,脳やその機能である視覚と同様にセンサーやア

Fig. 15: ロボットシステム構築と大規模視覚モデル構築の類似点.複数のパーツの協

調的動作によって一台のロボットが動作する.同様に複数のモデルの協調的に動作に よって視覚システムのような複雑なモデルを構築することが可能であると考えられ る.

クチュエータなどのコンポーネントとそれらの結合関係によって構成されている.脳を 構成する各モデルを構成要素として結合させ,複雑な機能を持つ脳のシミュレーション

が可能ではないかと考えた(Fig. 15).RT ミドルウェアとその実装である OpenRTM-aist が本研究の目的を達成する基盤であることが期待できる.コンポーネントを記述する言

語もC++,Python,Javaの多言語に対応しており,公開されている既存モデルのように

様々な言語で記述することができる.OpenRTM-aist はオープンソースで公開されてお り,さらなる機能の拡張が見込まれる.

OpenRTM-aistでのシステム開発ではFig. 16のようにGUIのエディターが用意されて

いる.エディター上ではコンポーネントの結合や実行を行うことができる.四角がコン ポーネントを表しており,結合しているコンポーネント同士が線でつながっている.

OpenRTM-aist は(視覚モデル用基盤ではないのだが)重要な要件である「モデルの

結合・置換」が可能であることが分かった.このコンポーネントとインターフェース

はOMGによって標準化され,公開されている [43,44] .これで作成されたモデル及 びコンポーネントは国際標準規格を満たしていることになるため,要件I-Iを満たすこ とになる.

OpenRTM-aistの目的はロボットシステム開発である.実際のロボットの実績は十分

であり,ヒトの運動制御や他感覚情報処理モデルの実装なども十分可能であると考え られる.よって要件II-IIを満たしているといえるだろう.視覚数理モデル開発が目的

ではないデメリットとして,本研究の目的を達成するための機能をいくつか追加開発 する必要がある.次節以降では我々が開発した新たな機能と結果を記す.

Fig. 16: OpenRTM-aistのGUIエディターが表示するコンポーネント結合の様子.左側

のビューに現在起動しているコンポーネントの一覧が表示されてる.右上の青い四角 と線はコンポーネントとその結合を表す.ここでは画像読み込み用のコンポーネント からぼかし処理をするコンポーネント,画像表示用のコンポーネントへ結合されてい る.その下のビューでは選択したコンポーネントの変数が表示されている.