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PVA copolymer

ドキュメント内 Microsoft Word - 論文原稿(博士)_上田廣.docx (ページ 52-55)

3-3-2. X線回折パターンに基づいた試料の結晶性評価

Figure 29に、薬物ならびに各高分子基剤のXRPDパターンを示す。IMCのγ

型結晶は16.6°に特徴的なピークを示し、既に報告されている結果37と一致した。

融解‐急冷法で調製したIMCについては、XRPDのピークは確認されず非晶質 化していることが確認された。PVPならびにPVPVAにおいて結晶性ピークは観 察されず、非晶質性の高分子であることが確認された。一方、PVA copolymerは

19.2°にブロードな回折ピークを示し、規則的な周期構造を有することが示唆さ

れた。ポリエチレンテレフタラートやセルロース等も、PVA copolymerと同様に X線回折パターンを示すことが知られている81-84。また、微結晶セルロースでは、

その結晶化度に依存して XRPD ピークの高さが変化することが報告されている

84。高分子構造の規則性は、製剤機能へ影響するため85-87、PVA copolymer構造 の規則性が固体分散体の物性へ影響する可能性が考えられた。

Figure 29. XRPD patterns of IMC, PVP, PVPVA and PVA copolymer.

噴霧乾燥で調製したIMC-PVP、IMC-PVPVAならびにIMC-PVA copolymer混 合物についても結晶性の回折パターンは見られず、固体分散体中でIMCは非晶 質化していることを確認した。

X R P D C ount s

2 ()

5 10 15 20 25 30 35

γ form IMC Amorphous IMC

PVA copolymer PVPVA

PVP

3-3-3. 高分子の配合が非晶質Indomethacinのガラス転移点ならびに分子運動性 に及ぼす影響

IMC、PVP、PVPVAならびにPVA copolymerはTG/DTA測定において、230℃ までに、熱分解に伴う急激な重量減少は観察されなかった。

Figure 30に、PVA copolymerのDSC曲線を示す。初回の昇温‐冷却プロファ イルを鎖線(First scan)で、冷却後の再昇温プロファイルを実線(Second scan) で表した。初回の昇温曲線では、約40~130℃にかけてブロードな吸熱ピークが 観察された。この吸熱ピークは、試料を一度融解した後に再度測定した昇温プ ロファイルでは観察されなかったため、PVA copolymerに含まれる吸湿水の脱水 に伴うものと考えた。初回の昇温曲線において、約190℃にも吸熱ピークが観察 された。このピークは再測定時のプロファイルにおいても確認されたため、試 料の融解に伴うピークと考えた。また、冷却曲線においては、約150℃に発熱ピ ークが観察され、初回の昇温において融解した試料が再配列構造を形成してい たことが示唆された。再測定時の昇温曲線においては、約 76℃にガラス転移点 が認められた。

He at fl ow First scan

Second scan

Heating

Cooling

Figure 31に、IMC、PVA copolymerならびにIMC-PVA copolymer固体分散体の、

再昇温過程におけるDSCプロファイルを示す。PVA copolymerで見られた約 190℃の吸熱ピークは、IMC-PVA copolymer固体分散体のDSCプロファイル中に おいても確認され、固体分散体中においてもPVA copolymerの配列構造が維持さ れていることが示唆された。約190℃の吸熱ピーク面積はIMCが存在すること で減少傾向を示しており、固体分散体中においてPVA copolymer構造の規則性は 低下していることが分かった。続いて、固体分散体のガラス転移点について評 価した。IMCとPVA copolymerはそれぞれ約49℃と約76℃に、単一のガラス転 移点を示した。また、全ての固体分散体において、IMCならびにPVA copolymer 由来のガラス転移点は観察されず、それぞれの固体分散体に固有のガラス転移 点が観察された。以上の結果から、IMCとPVA copolymerは分子レベルで均一 な固体分散体を形成していると考えられた。

Figure 31. DSC profiles on second scan of IMC, PVA copolymer and IMC-PVA copolymer solid dispersions.

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