図38にダイバーシティ受信に用いるPIFAのアンテナ構成を示す。グランド板は縦py=55mm×
横px=40mmで、PIFAの導体板は高さH[mm]の位置にある。PIFAは縦D[mm]×横W[mm]の導 体板で構成され、給電素子と短絡素子の間隔はd[mm]とする。
以下ではパラメータの初期値をW=26[mm],D=10[mm],H=6[mm],d=4[mm]として、各パラメー タを変化させたときのアンテナ特性を調べた。
図38:アンテナ構成
5.2.1 Widthによる変化
PIFAの横幅Wを変化させた時のVSWR特性を図39に、インピーダンス特性を図40、図41に 示す。また、表9に比帯域、MFを示す。
図39: WidthによるVSWR特性
図40: Widthによるインピーダンス特性(R) 図41: Widthによるインピーダンス特性(X)
W[mm] f1[GHz] f2[GHz] f0[GHz] BW[%] MF
26 1.88 2.22 2.050 16.58 1.49
27 1.83 2.14 1.985 15.61 1.47
28 1.79 2.07 1.930 14.50 1.45
29 1.75 1.99 1.870 12.83 1.44
30 1.71 1.93 1.820 12.08 1.48
表9: PIFAの横幅による比帯域・MF
図 39 より、横幅 W を大きくすることにより中心周波数が低くなることがわかる。また、
W=29mmの時にMFが1.44と最良になった。また、横幅を変化させてもMFの値に影響がほと
んどないことがわかる。
5.2.2 Depthによる変化
PIFAの縦幅Dを変化させた時のVSWR特性を図42に、インピーダンス特性を図43、図44に 示す。また、表10に比帯域、MFを示す。
図42: DepthによるVSWR特性
図43: Depthによるインピーダンス特性(R) 図44: Depthによるインピーダンス特性(X)
D[mm] f1[GHz] f2[GHz] f0[GHz] BW[%] MF
6 2.16 2.50 2.330 14.59 1.54
8 2.01 2.37 2.190 16.43 1.53
10 1.88 2.22 2.050 16.58 1.49
12 1.78 2.07 1.925 15.06 1.46
5.2.3 Heightによる変化
導体板とグランド板の距離Hを変化させた時のVSWR特性を図45に、インピーダンス特性を 図46、図47に示す。また、表11に比帯域、MFを示す。
図45: HeightによるVSWR特性
図46: Heightによるインピーダンス特性(R) 図47: Heightによるインピーダンス特性(X)
H[mm] f1[GHz] f2[GHz] f0[GHz] BW[%] MF
3 2.16 2.32 2.240 7.14 1.81
4 2.04 2.32 2.180 12.84 1.55
5 1.95 2.28 2.115 15.60 1.43
6 1.88 2.22 2.050 16.58 1.49
7 1.81 2.13 1.970 16.24 1.58
表11:板間距離による比帯域・MF
図45より、高さHを大きくすることにより中心周波数が低くなることがわかる。また、H=5mm の時にMFが1.43と最良になった。
5.2.4 distanceによる変化
給電素子と短絡素子の間隔dを変化させた時のVSWR特性を図48に、インピーダンス特性を 図49、図50に示す。また、表12に比帯域、MFを示す。
図48: distanceによるVSWR特性
図49: distanceによるインピーダンス特性(R) 図50: distanceによるインピーダンス特性(X)
d[mm] f1[GHz] f2[GHz] f0[GHz] BW[%] MF
3 1.83 2.06 1.945 11.82 1.59
4 1.88 2.22 2.050 16.58 1.49
5 1.94 2.35 2.145 19.11 1.45
6 2.01 2.45 2.230 19.73 1.43
5.2.5 周囲長一定での変化
5.2.1節、5.2.2節により、PIFAの導体板部分の縦幅・横幅を変化させると中心周波数が変化す
るだけで、MFに影響がないことが予測された。これを実証するために、Width+Depthを一定にし て、縦幅を変化させて特性の変化を調べた。図51に、アンテナ長を一定にして縦幅Wを変化させ た時のVSWR特性を、図52、図53にインピーダンス特性を示す。また、表13に比帯域、MFを 示す。
図51:周囲長一定でのVSWR特性
W*D[mm] f1[GHz] f2[GHz] f0[GHz] BW[%] MF
11*25 1.84 2.09 1.965 12.72 1.45
16*20 1.84 2.15 1.995 15.53 1.46
21*15 1.85 2.19 2.020 16.83 1.46
26*10 1.88 2.22 2.050 16.58 1.49
31* 5 1.84 2.12 1.980 14.14 1.49
表13:周囲長一定における比帯域・MF
図51より、縦幅と横幅の合計を一定にして縦幅を変化させても中心周波数がほとんど変化しな いことがわかる。また、MFについてもほとんど変化しないことがわかる。言い換えると、縦幅+ 横幅で中心周波数が決まるといえる。また、線状給電素子を装荷するにあたり、相互結合を起こさ ないようにするために、縦幅を小さく取る必要がある。以上より、PIFAの導体板のパラメータと して、横幅が大きく、帯域が広い、W=26mm,D=10mmを用いることにする。
図52:周囲長一定でのインピーダンス特性(R)