January 2003
1.品質マニュアルの規定概要
表 題 規定事項の概要
序文(INTRODUCTION) *品質マニュアルの制定、レビュー、更新の責任の所在を記述 目次(CONTENTS) 第1節~第6節
1節 特許庁の組織 (THE ORGANISATION OF THE PATENT OFFICE)
*対象組織・対象外組織/対象組織構成
*運営委員会、理事会、運営組織図、特許管理委員会
*審議官・非審査部・審査部の責任・権限
*部長・管理主任・審査グループの責任・権限 第 2 節 品 質 方 針
(QAULITY POLICY) *顧客/職員/革新/リーダーシップに関する価値観 第3節 品質目標
(QUALITY OBJECTIVES)
*年次行動計画(会計年度 2002/2003)
*3ヶ年目標/10 年到達点
第4節 品質マネジメントシ ステム
(QUALITY MANAGEMENT SYSTEM)
*適用範囲/特許システムの法的基礎
*コアプロセス
<特許付与プロセス概要フロー図>
・出願~調査~公示~審査~付与~保管
(各機能について[詳細プロセス、資源、管理資料、管理記録]表)
*支援プロセス
(各機能について[詳細プロセス、資源、管理資料、管理記録]表)
・書類作成
・人事
・部内通信
・訓練
・情報技術
・インフラストラクチャー
・法的開発
・顧客とのコミュニケーション
・品質評価
第5節 文書化された手順 (DOCUMENTED
PROCEDURES)
*文書管理
*記録の管理、記録一覧表
*品質マネジメントシステムレビュー
・フロー図と説明文
・経営者会議
*内部監査
・計画~実施~フォローアップ のフロー図と説明文
*是正処置及び予防処置
・フロー図と説明文
・帳票様式
*品質改善提案
・改善提案活動フロー図と説明文
・帳票様式:「是正及び予防処置報告書」、「品質改善提案書」
第6節 用語
(GROSSARY) *略語の説明
2.規定事項の解説
序 文
品質マニュアルの制定、レビュー、更新の責任がISOチームにあること、そのうえでISO チームメンバー名を記載している。このように責任の所在を明記することはISO9001要求 事項ではないが、品質マニュアルを活用しかつメンテナンスしていくうえで重要なことで ある。
第1節 特許庁の組織
品質マネジメントシステム(以後、“QMS”という)におけるトップマネジメントがDavid
Hughesであることを明示したうえで、QMSに関わる各組織体(会議体を含む)、組織編成
図、当該組織の構成員及び下部組織編成、各組織体の分掌業務、職制[部長(Divisional Director、管理主任(Head of Administration)、副部長(Deputy Director)、上級審査官
(Senior Examiners)、審査官(Examiners)、準審査官(Associate Examiners)]の責任・
権限、会議体の運営要領を定めている。更に分掌業務及び責任・権限の詳細情報の掲示物 を引用している。
第2節 品質方針
我々の任務が『特許業務を通じた革新である(Innovation through patents)』ことを明 示したうえで、顧客対応方針、職員の職務遂行方針、革新への方針、リーダーシップ方針 について具体的な行動方針を具体的かつ詳細に設定し、「私たちは…を実施する(We will
…)」と宣言している。更に品質方針の見直しについても定めている。
第3節 品質目標
年次行動計画として[国際・革新・政策、職員(要員)、業務、Eビジネス]の項目別行動 計画、3カ年目標として[国際、革新支援、政策課題、職員(要員)、業務、Eビジネス]の 項目別目標、10カ年目到達点(Goal)として[国際、革新、業務]の各項目別に到達点を 明示している。更に品質目標の見直しについても定めている。次に、特許業務目的と顧客 サービス基準を定めている。
各目標が具体的に明示されていて10年後の到達点に向かって品質目標を達成していくこ とに対する強固な姿勢がうかがわれる。また、顧客サービス基準(2005年度には調査報告 の90%を請求後6ヶ月以内発行、他)を示して“特許業務の品質レベル向上”を顧客に約 束している。
第4節 品質マネジメントシステム
まず、品質マネジメントシステムを適用する業務範囲を定めたうえで、特許業務に関す る法的根拠を明確にしている。次に特許庁業務機能をコアプロセスと支援プロセスとに区 分しそのプロセスごとにプロセスフロー図で整理したうえで詳細プロセスをプロセスマッ プ又はプロセスフローチャートで示している。各プロセスの業務単位ごとの手順を[資源、
管理資料、管理記録、該当ISO要求事項番号]表に整理して詳細・具体的に、かつ明確に 定めている。各項目で定めている主要事項を以下に示す。
資源項目 :担当する部署・職制、使用する設備機器・コンピュータシステム・文 書・記録、該当する法規制
管理資料項目:当該業務の監視・測定のための管理資料として、法律・規則、マニュ アル、指導書、手引書、ガイドライン、チェックリスト・書式
管理記録 :マニュアル、議事録、報告書、文書、記録、告示、データベース
第5節 文書化された手順 *文書管理
第4節のプロセス表の中の「管理資料」に引用している文書を管理対象文書と定め、
これら法律、規則を含む文書の管理・維持の手順を定めている。文書の大半が特許庁イン トネットラ又はインターネットでの利用可能であり、維持・更新・最新版確認の手順をも 定めている。
*記録の管理
記録が要求事項への適合及び品質マネジメントシステムの効果的運用の証拠であることを 明確にしたうえで、第4節のプロセス表の中の「管理資料」に引用している記録を管理対 象文書として、これらの記録の管理・保管の手順を定めている。そのうえでISO9001規格 要求に該当する記録を具体的名称で一覧表にして示している。
*品質マネジメントシステムレビュー
品質マネジメントシステム管理責任者による8項目に関する情報収集、経営者によるレビ ュー、理事会によるレビューと処置の手順をフロー図で示している。尚、8項目の情報及 びレビューからのアウトプットはISO9001規格要求事項を満たす項目が設定されている。
*内部監査
システムの効果的運用と改善に内部監査の目的があることを明確にしたうえで、品質シス テム管理者を内部監査の責任者として監査計画策定、監査員選任、監査実施、是正処置、
監査結果報告、並びにフォローアップの手順をフロー図で示している。更に内部監査での 欠 陥 事 項 と判 定 す る要 件 を 定め て い る。 尚 、監 査 結 果 の報 告 先 [監 査 顧 客(Audit
customers)]としてトップマネジメント、品質審議官、課管理者、その他の関係者を定め
ている。
フォローアップについても詳細に手順を定めている。
*是正処置及び予防処置
是正処置及び予防処置の目的がシステムの効果的運用・改善、事態の悪化阻止や予防にあ ることを明確にしている。“不適合”を定義し、その不適合の検出から是正処置又は予防処 置の実施・レビュー・結果記録までの手順をフロー図で示している。
更に報告書様式を定めている。
*品質改善提案
品質マネジメントシステムの改善に関する職員からの提案への対応手順を定めている。提 案書様式も定めている。
ここに定めている手順はISO9001規格[8.5.1継続的改善(8.5.1Continual improvement)]
に対応する機能の一つとして位置付けているものと考えられる。もちろん、継続的改善の 機能は他の規定事項の中に含めている。
第6節 用語
品質マニュアルに用いている用語(省略)を説明している。