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最尤推定最尤推定最尤推定最尤推定-期待値最大化(期待値最大化(期待値最大化(期待値最大化(ML-EM::Maximum Likelihood - Expectation Maximization)再構成法は、最尤()再構成法は、最尤()再構成法は、最尤()再構成法は、最尤(ML)))推定法と期待値最大化(推定法と期待値最大化(推定法と期待値最大化(推定法と期待値最大化(EM)))法という2つの法という2つの法という2つの法という2つの 考え方を組み合

考え方を組み合考え方を組み合

考え方を組み合 わせることで未知数であるわせることで未知数であるわせることで未知数であるわせることで未知数である体内の体内の体内の体内のRI分布を収集した投影データから分布を収集した投影データから分布を収集した投影データから分布を収集した投影データから 統計的手法によってもっとも可能性の高いケースとして推定する

統計的手法によってもっとも可能性の高いケースとして推定する統計的手法によってもっとも可能性の高いケースとして推定する

統計的手法によってもっとも可能性の高いケースとして推定する方法である方法である方法である方法である 1.1.

1.1.ML法(最尤推定法:法(最尤推定法:法(最尤推定法:法(最尤推定法:Maximum Likelihood)) 最も確からしい値の推定

最も確からしい値の推定最も確からしい値の推定 最も確からしい値の推定

MAP推定(最大事後確率推定:推定(最大事後確率推定:推定(最大事後確率推定:推定(最大事後確率推定:Maximum A Posteriori)i)i)i)

2.2.

2.2.EM法(期待値最大化法法(期待値最大化法法(期待値最大化法法(期待値最大化法:::Expectation Maximization)) 繰り返し(逐次)計算による推定

繰り返し(逐次)計算による推定繰り返し(逐次)計算による推定 繰り返し(逐次)計算による推定

ML-EM法では、法では、法では、法では、推定した体内の推定した体内の推定した体内の推定した体内のRI分布から計算した投影データを実際に収集した分布から計算した投影データを実際に収集した分布から計算した投影データを実際に収集した分布から計算した投影データを実際に収集した 投影データにできるたけ近づけるように逐次近似法を用いて体内の

投影データにできるたけ近づけるように逐次近似法を用いて体内の投影データにできるたけ近づけるように逐次近似法を用いて体内の

投影データにできるたけ近づけるように逐次近似法を用いて体内のRI分布を繰り返分布を繰り返分布を繰り返分布を繰り返 し修正していく

し修正していくし修正していく し修正していく

現在、現在、現在、現在、ML-EM法を高速化した変法として、法を高速化した変法として、法を高速化した変法として、法を高速化した変法として、OS-EM((Ordered Subsets - EM)))法 が開発され、臨床に使用され始めている

が開発され、臨床に使用され始めているが開発され、臨床に使用され始めている が開発され、臨床に使用され始めている

2-3.

2-3.

2-3.

2-3. ML-EM 法 法 法 法

2 22

2- - - -3 33 3- - -1 - 11 1. . . .

ML-EM

法の概要 法の概要 法の概要 法の概要

ML-EM法の概要についてです。

そのまま読みます。

読んでもピンときませんが、ML-EM法の基になっている2つの考え方であるML法(最 尤推定法)とEM法(期待値最大化法)については原理を紹介する際に触れたいと思 います。

: です。

投影データをいくつかの投影データをいくつかの投影データをいくつかの投影データをいくつかのSubset(グループ(グループ)(グループ(グループ)))に分割して、に分割して、に分割して、に分割して、1回の回の回の回のIteration(繰り返し)(繰り返し)(繰り返し)(繰り返し)

でこの でこの でこの

でこのSubsetの数だけ画像の更新を行う。つまり、計算の収束を早めるためにの数だけ画像の更新を行う。つまり、計算の収束を早めるためにの数だけ画像の更新を行う。つまり、計算の収束を早めるためにの数だけ画像の更新を行う。つまり、計算の収束を早めるためにラフラフラフラフ な推定(更新)を頻繁に行うように工夫している

な推定(更新)を頻繁に行うように工夫している な推定(更新)を頻繁に行うように工夫している な推定(更新)を頻繁に行うように工夫している

ML-EM法の一種であり、法の一種であり、法の一種であり、法の一種であり、Subset1にすればにすればにすればにすればML-EM法と同じ法と同じ法と同じ法と同じ

1つの1つの1つの1つのSubsetにどの方向を使用するか、及び、各々のにどの方向を使用するか、及び、各々のにどの方向を使用するか、及び、各々のにどの方向を使用するか、及び、各々のSubsetの使用順序は任意での使用順序は任意での使用順序は任意での使用順序は任意で あるが、通常は偏りがないような組み合わせにする

あるが、通常は偏りがないような組み合わせにする あるが、通常は偏りがないような組み合わせにする あるが、通常は偏りがないような組み合わせにする

Subset 1 (24)

Subset 6 (4) Subset 4 (6)

→    ML-EM法と同じ法と同じ法と同じ法と同じ 投影方向:

投影方向:投影方向:

投影方向:24

2-3.

2-3. 2-3.

2-3. ML-EM 法 法 法 法

2 22

2- - -3 - 33 3- - - -2 22 2. . . .

OS-EM

法の概要 法の概要 法の概要 法の概要

1 Iteration

このスライドではML-EM法の変法で現在各機器メーカがソフトウェアを提供している OS-EM法の概要を紹介しています。

そのまま読みますので、 スライド下段の図を見ながらお聞きください。

2 22

2- - -3 - 33 3- - - -3. 3. 3. 3. 収束性の比較 収束性の比較 収束性の比較 収束性の比較

OS-EM法

0 20 40 60 80 100

0 5 10 15 20

Iteration ML-EM

counts/pixel Hot region BG region

Cold region

数値ファントム(

数値ファントム(数値ファントム(

数値ファントム(128x128)) [ 投影方向:投影方向:投影方向:投影方向:90 ]

Subset = 15

counts/pixel

0 20 40 60 80 100

0 5 10 15 20

Iteration Hot region

BG region Cold region

Hot region:80 BG region:20 Cold region:0

提供:島津製作所 提供:島津製作所提供:島津製作所 提供:島津製作所

2-3.

2-3. 2-3.

2-3. ML-EM 法 法 法 法

スライドは数値ファントムを使用してML-EM法とOS-EM法の収束性を比較していま す。数値ファントムは、Cold領域が0、Hot領域が80、Background領域が20になってい ます。また、OS-EM法ではSubsetを15、つまり全投影方向が90ですので1Subsetあ たり6方向にしています。

各々の領域でのカウントのグラフを見ると、左側のML-EM法では、まずBackground 領域が6回程度のIterationで真の値に収束しています。次に、Hot領域が10回程度 で収束しています。但し、Cold領域に関しては20回のIterationでも真の値である0に なっていません。Cold領域を0に収束させるためには30回程度のIterationが必要に なっています。一方、右側のOS-EM法では、Background領域、Hot領域とも1回の Iterationで真の値に収束しています。Cold領域に関しても5回程度のIterationで収束 しています。

このように、OS-EM法ではML-EM法の10分の1程度のIterationで真の値に収束しま す。OS-EM法はML-EM法を基礎としていますが、ソフトウェア的にはML-EM法を含 んだ形になっていることもあって、現在ほとんどの機器メーカが提供しているソフトウ ェアはOS-EM法のソフトウェアです。

スライドは脳血流SPECTの臨床データをOS-EM法による画像再構成の処理条件を 変えて見ています。左上が参照用のFBP法の画像です。その下がSubsetが1、つま り、ML-EM法での画像、次が、Subsetが5、10で各々左からIterationが1回、2回、3回

、4回、5回、10回です。

これらの画像を見ても分かりますように、Subset数、Iteration数が増えるにしたがっ て、画像がボケたものから、シャープでノイズっぽい画像に変化しています。先ほど の数値ファントムのようにノイズがない場合にはIterationの回数を増やすことで必ず 真の値に収束することが保証されていますが、実際のデータにはノイズが多く含ま れていますので、Subset数、Iteration数をどう指定するかが重要になってきます。但 し、現在では、各機器メーカから推奨の条件が聞けるようになりましたので、OS-EM 法のソフトウェアが出た当初ほどの混乱はないようです。尚、Subset*Iteration=30~

100が一般的なようです。

提供:東芝 提供:東芝提供:東芝 提供:東芝 Subset

Iteration FBP

OS-EM

2 22

2-

- -3 -

333-

- - -4

444. Subset

と と と と

Iteration

2-3. 2-3. 2-3.

2-3. ML-EM 法 法 法 法

投影データ 投影データ 投影データ 投影データ

散乱補正 散乱補正 散乱補正 散乱補正

逆投影 逆投影 逆投影 逆投影

((

(BackBackBack Back   ProjectionProjectionProjectionProjection)))

FBP

画像再構成 画像再構成 画像再構成 画像再構成

with with with with 散乱補正 散乱補正 散乱補正 散乱補正 吸収補正 吸収補正 吸収補正 吸収補正 分解能補正 分解能補正 分解能補正 分解能補正

OS-EM (ML-EM)

吸収補正 吸収補正 吸収補正 吸収補正

スムージングフィルタ(

スムージングフィルタ(

スムージングフィルタ(

スムージングフィルタ(Butterworthなど)など)など)など)

システム分解能以上の システム分解能以上のシステム分解能以上の システム分解能以上の 高周波数成分に真実の 高周波数成分に真実の高周波数成分に真実の 高周波数成分に真実の 情報はない

情報はない情報はない 情報はない

収集データは真実。但し、

収集データは真実。但し、

収集データは真実。但し、

収集データは真実。但し、

統計的に揺らいでいる 統計的に揺らいでいる 統計的に揺らいでいる 統計的に揺らいでいる

FWHM=1cm

T=2cm

f=0.5cycle/cm 逆投影逆投影逆投影逆投影

投影(収集)

投影(収集)投影(収集)

投影(収集)

但し、現状のソフトウェアにはこれらの 但し、現状のソフトウェアにはこれらの但し、現状のソフトウェアにはこれらの 但し、現状のソフトウェアにはこれらの 補正は組み込まれていない

補正は組み込まれていない補正は組み込まれていない 補正は組み込まれていない 再構成フィルタ

再構成フィルタ 再構成フィルタ 再構成フィルタ

((

(RampRampRampRampなど)など)など)など)

2 22

2- - -3 - 33 3- - - -5. 5. 5. 5. 再構成の流れ 再構成の流れ 再構成の流れ 再構成の流れ

2-3.

2-3. 2-3.

2-3. ML-EM 法 法 法 法

最後に、FBP法と比べての利点を見ていきますが、はじめに画像再構成の流れの違 いを見てみます。

スライド左側のFBP法では、基本的にFBP法とは別な処理として散乱補正や吸収補 正、スムージング等の処理が行われています。OS-EM法では、画像再構成の段階 で散乱補正、吸収補正、及び、分解能の補正を行います(但し、現在各機器メーカが 提供しているソフトウェアではこれらの補正は行われていません)。

OS-EM法でもスムージング処理は別な処理ということになりますが、スムージング処 理を画像再構成の前に行うか後に行うかは機器メーカごとに違いがあるようです。

また、原理的にはML-EM法のような統計を基礎とする再構成を行う場合、収集した 個々のデータは真の値であるが統計的なゆらぎを持っていると考えますので、スム ージング処理を行うにしてもその意味合いはFBP法とは違ったものになります。現在 のところ、OS-EM法による画像再構成に適したスムージングフィルタの種類や条件 に関する文献は出ていないと思います。

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